JP2008178050A - スピーカーシステムおよびこれを備える遊戯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型又は薄型のスピーカーシステムで、特に、低音再生能力に優れ、ゲーム機、パチンコ、スロットマシン等の遊戯機に取り付けるのに適するスピーカーシステムと、これを備える遊戯機を提供する。
【解決手段】 スピーカーシステムのキャビネットが、振動板の前面側へ放射される音波を直接自由空間へ放射する場合に比べて高い空気の圧縮および膨張を生じさせて、自由空間へと導出する前面音導部と、振動板の背面側へ放射される音波を位相反転させて自由空間へと導出する背面音導部と、を有し、前面音導部は、振動板を支持するフレーム周縁部に対応して規定された音源空間と、振動板の前面側から放射される音波を自由空間に導出する音道と、を有し、背面音導部は、キャビネットを形成する筐体により規定される背面側キャビティと、背面側キャビティに連通して振動板の背面側から放射される音波を自由空間に導出するダクトと、を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、小型・薄型のスピーカーシステムで、特に、低音再生能力に優れ、パチンコ、スロットマシン等の遊戯機に取り付けるのに適するスピーカーシステムと、これを備える遊戯機と、に関する。
音声を再生するスピーカーを取り付けるディスプレイ等の音響機器や、ゲーム機、パチンコやスロットマシン等の遊戯機においては、スピーカーを取り付けるのに要する空間を小型化することが要望されている。スピーカーは、特に、小型又は薄型の動電型スピーカーは、振動板面積が限られる、厚みが必要な大型磁気回路を備える全高が高いスピーカーを採用できない、キャビネットの体積が規定する音響容量が不足する、といった様々な理由から低音再生能力において不利であるので、これを解決するために様々なスピーカー、および、これを用いたスピーカーシステムが提案されている。
例えば、奥行き寸法が大きいディスプレイに用いるスピーカーシステムであって、スピーカーと音響管とからなるものでは、一方向に開口部を有する音道管の奥部に円錐形振動板の凸面を前面に突出して装着したスピーカーを、円錐形振動板の凸面を音道管の内方向に挿入して取り付けて、音道管の軸とスピーカーの軸を直角に配置し、再生する音声の周波数特性を改善するスピーカーシステムがある。(特許文献1)。
また、スピーカーを取り付けたスロットマシンにおいては、第1のスピーカーが扉部の前面から効果音を放出するように扉部の内面に取り付けられ、第2のスピーカーがリールブロックの側方であって筐状本体の一方の側壁部の内面に取り付けられる音響ボックスの内部に設けられており、音響ボックスに第2のスピーカーが取り付けられかつ第2のスピーカーの前面音を放出するための取付孔と、第2のスピーカーの背面音を外部へ放出するための放出口とを備え、取付孔を対向する他方の側壁部に向け、かつ放出口を筐状本体の背壁部または側壁部に開設された開口部と連通させるようにして側壁部の内面に取り付けられて成るものがある(特許文献2)。
さらに、低音を再生するスピーカーシステムにおいて、スピーカーと、スピーカーを同一形状の密閉箱に取り付けて直接自由空間へ放射する場合に比べて高い空気の圧縮および膨張を生じさせ、スピーカーから放射される音波を自由空間へと導出する音導部と、を備えるスピーカーシステムがある(特許文献3)。音導部は、スピーカーの周縁部に対応して規定された音源空間と、スピーカーから放射される音波を自由空間に導出する音道とを有し、音道が、中間部の幅が音源空間と音道との接続部の幅および音道の出口部の幅よりも狭く、かつ、音道の音波導出方向の軸に対して非対称であるような平面形状を有し、それによって、スピーカーシステムのf0が、スピーカーを同一形状の密閉箱に取り付けて直接自由空間へと放射する場合のf0と比較して20%以上低くなり、キャビネットの体積が小さくても十分な低音を再生する。
特許第3211678号公報 特許第3777058号公報 特許第3656551号公報
ディスプレイ等の音響機器、および、ゲーム機やスロットマシン等の遊戯機においても、良好な音声再生のためには、上記特許文献3に匹敵する良好な低域再生特性を有するスピーカーシステムをその内部に取り付けられるようにすることが好ましい。しかしながら、これらの機器では、機器筐体内部側空間に配置される他の部品との関係から、スピーカーを取り付けるのに要する空間を小型化することが強く要望されており、上記特許文献3に記載のスピーカーシステムをその内部に取り付けることは困難な場合がある。
本発明は、上記の従来技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、小型又は薄型のスピーカーシステムで、特に、低音再生能力に優れ、ゲーム機、パチンコ、スロットマシン等の遊戯機に取り付けるのに適するスピーカーシステムと、これを備える遊戯機を提供することにある。
本発明のスピーカーシステムは、振動板を備えるスピーカーと、スピーカーが取り付けられるキャビネットと、を備えるスピーカーシステムであって、キャビネットが、スピーカーの振動板の前面側へ放射される音波を直接自由空間へ放射する場合に比べて高い空気の圧縮および膨張を生じさせて、自由空間へと導出する前面音導部と、スピーカーの振動板の背面側へ放射される音波を位相反転させて自由空間へと導出する背面音導部と、を有し、前面音導部は、スピーカーの振動板を支持するフレーム周縁部に対応して規定された音源空間と、振動板の前面側から放射される音波を自由空間に導出する音道と、を有し、背面音導部は、キャビネットを形成する筐体により規定される背面側キャビティと、背面側キャビティに連通して振動板の背面側から放射される音波を自由空間に導出するダクトと、を有する。
好ましくは、本発明のスピーカーシステムは、前面音導部の音道の放射孔と、背面音導部のダクトのダクト孔と、が、キャビネットが有する前面バフルに形成されている。
また、好ましくは、本発明のスピーカーシステムは、キャビネットの前面バフルが横長の略矩形形状であり、フレーム周縁部の直径が前面バフルの全高よりも大きいスピーカーが、垂直方向に振動板が振動するようにキャビネットに取り付けられている。
また、本発明のスピーカーシステムは、キャビネットの前面バフルに形成されている放射孔ならびにダクト孔が、前面バフルの中央垂線に対してそれぞれ左右に振り分けて配置されている。
また、本発明の遊戯機用スピーカーシステムは、遊戯機の前面側に取り付けるスピーカーシステムであって、キャビネットが、放射孔ならびにダクト孔を遊戯機の前面側に露出させて取り付ける取付部を有する。
また、本発明の遊戯機は、上記の遊戯機用スピーカーシステムを備える。
以下、本発明の作用について説明する。
本発明のスピーカーシステムは、振動板を備えるスピーカーと、スピーカーが取り付けられるキャビネットと、を備える。キャビネットが有する前面バフルには、後述する放射孔およびダクト孔が形成されている。スピーカーシステムが、遊戯機の前面側に取り付ける遊戯機用スピーカーシステムである場合には、そのキャビネットは、放射孔ならびにダクト孔を遊戯機の前面側に露出させて取り付ける取付部を有する。また、本発明の遊戯機は、この遊戯機用スピーカーシステムを備え、遊戯機用スピーカーシステムは、遊戯機の前面側に位置する遊戯者に正対するように取り付けられる。
本発明のスピーカーシステムのキャビネットには、振動板を備えるスピーカーが取り付けられ、振動板の前面側と背面側に、それぞれ前面音導部および背面音導部を有する。キャビネットの前面音導部は、スピーカーの振動板の前面側へ放射される音波を直接自由空間へ放射する場合に比べて高い空気の圧縮および膨張を生じさせて、自由空間へと導出する。一方、キャビネットの背面音導部は、スピーカーの振動板の背面側へ放射される音波を位相反転させて自由空間へと導出する。なお、スピーカーの振動板の前面側とは、動電型のスピーカーのボイスコイルならびに磁気回路が配置される側を背面側とした場合に、この背面側に対して振動板の表面が露出する側をいう。
前面音導部は、スピーカーの振動板を支持するフレーム周縁部に対応して規定された音源空間と、振動板の前面側から放射される音波を自由空間に導出する音道とを有し、上記特許文献3のスピーカーシステムが有する音導部と同様に作用する。つまり、前面音導部は、スピーカーを同一形状の密閉箱に取り付けて直接自由空間へ放射する場合に比べて高い空気の圧縮および膨張を生じさせ、スピーカーから放射される音波を自由空間へと導出する。その結果、スピーカーの低音再生限界を規定する最低共振周波数f0を、実質的に低くすることができる。
なお、本発明における音源空間および音道とは、特許文献3に記載のものとほぼ同義である。音源空間は、スピーカーの振動板のフレーム周縁部に対応して規定される空間であり、音道は、音源空間に連通してスピーカーから放射される音波を自由空間に導出する空間であり、その出口部が放射孔である。
さらに、背面音導部は、キャビネットを形成する筐体により規定される背面側キャビティと、背面側キャビティに連通して振動板の背面側から放射される音波を自由空間に導出するダクトと、を有し、位相反転型(バスレフ型)キャビネットとして作用する。つまり、背面音導部は、スピーカーと、背面側キャビティの音響容量と、ダクトの音響質量とからなる音響共振系をさらに形成する。音響共振系の高次の共振周波数付近からそれ以上ではダクト孔から放射される音波が位相反転して、振動板の前面側から前面音導部の放射孔を経て放射される音波と同位相になる。したがって、本発明のスピーカーシステムは、音圧周波数特性上の低域限界周波数が拡大し、高い合成音圧レベルが確保される。全体として小型化および薄型化されたキャビネットであっても、十分な低音を再生することができる。
好ましくは、本発明のスピーカーシステムは、キャビネットの前面バフルが横長の略矩形形状であり、フレーム周縁部の直径が前面バフルの全高よりも大きいスピーカーが、その振動板が垂直方向に振動するようにキャビネットに取り付けられている。スピーカーを取り付ける位置と大きさが制限されるゲーム機、パチンコ、スロットマシン等の遊戯機の場合においては、従来から遊戯者に正対する遊戯機の前面の上部側もしくは下部側に幕板を取り付けるためのデッドスペースが存在する場合があり、横長の空間(高さ約100mm以下)を設けやすいものの、低音再生に優れる振動板面積が大きいスピーカーを幕板に取り付けるのは困難である。したがって、スピーカーの振動板が垂直方向に振動するようにキャビネットに取り付け、かつ、遊戯機の前面側に背の低い横長の略矩形形状のキャビネットを取り付けるようにして、必要な取付部をスピーカーシステムのキャビネットに設ければよい。小型・薄型キャビネットのスピーカーシステムを使用する場合であっても、低音再生能力に優れる遊戯機が実現される。
また、本発明のスピーカーシステムでは、前面バフルに形成されている放射孔ならびにダクト孔が、前面バフルの中央垂線に対してそれぞれ左右に振り分けて配置されている。好ましくは、前面バフルに形成されている放射孔ならびにダクト孔は、正対する聴取者の両耳間距離よりも離隔して、略矩形形状の前面バフルの左右端の近くに配置されている。つまり、聴取者が正対する遊戯機に取り付けた場合に、その前面バフルに形成されている放射孔ならびにダクト孔の間隔は、聴取者の左右の両耳の間隔よりも広く配置される。
したがって、前面音導部の放射孔から放射される音波と背面音導部のダクト孔から放射される音波とが同相になる低域限界周波数付近では、前面バフルに正対する遊戯者には、高い合成音圧レベルが提供される。その一方で、音響共振系の低次の共振周波数以下では、前面音導部の放射孔から放射される音波とダクト孔から放射される音波とは、(同相ではない)逆相もしくは無相関の関係になり、合成音圧レベルが低下するものの、前面バフルに近いところに位置する遊戯者の両耳には逆相もしくは無相関の音波が到来し、遊戯者は広がり感のある音場感が得られる。ステレオ左右信号をそれぞれ再生する左右スピーカーを備えない場合であっても、遊戯者に広がり感のある擬似的なステレオ感を与えることができる。遊戯者の両耳に到来する逆相もしくは無相関の音波は、合成音圧レベルとしても、それぞれの音圧レベルとしても低いので、不快感を与えるほどではない。
本発明のスピーカーシステムは、低音再生能力に優れ、かつ、全体として小型化および薄型化されるので、上記の遊戯機のような機器筐体内部側空間に配置される他の部品との関係から、スピーカーを取り付けるのに要する空間を小型化することが強く要望される機器に取り付けるのに適する。もちろん、ステレオ信号の低音域モノラル成分を再生するスピーカーシステムとして使用し、ステレオ左右信号を再生する左スピーカーおよび右スピーカーと組み合わせてもよい。
また、聴取者がその前面バフルの近傍に位置するような、パソコン用のスピーカーシステムに使用してもよい。低音域成分が不足しやすいパソコン用スピーカーを補うことができるだけでなく、前面バフルに近いところに位置するパソコン使用者の両耳に逆相の音波が到来するので、パソコン使用者は広がり感のある音場感が得られる。
小型又は薄型のスピーカーシステムで、特に、低音再生能力に優れ、ゲーム機、パチンコ、スロットマシン等の遊戯機に取り付けるのに適するスピーカーシステムを実現でき、そして、このスピーカーシステムを備える遊戯機を提供することができる。前面バフルに近いところに位置する遊戯者の両耳には逆相の音波が到来し、遊戯者は広がり感のある音場感が得られる。
本発明のスピーカーシステムは、低音再生能力に優れ、ゲーム機、パチンコ、スロットマシン等の遊戯機に取り付けるのに適するスピーカーシステムを提供するという目的を、キャビネットが、スピーカーの振動板の前面側へ放射される音波を直接自由空間へ放射する場合に比べて高い空気の圧縮および膨張を生じさせて、自由空間へと導出する前面音導部と、スピーカーの振動板の背面側へ放射される音波を位相反転させて自由空間へと導出する背面音導部と、を有し、前面音導部は、スピーカーの振動板を支持するフレーム周縁部に対応して規定された音源空間と、振動板の前面側から放射される音波を自由空間に導出する音道と、を有し、背面音導部は、キャビネットを形成する筐体により規定される背面側キャビティと、背面側キャビティに連通して振動板の背面側から放射される音波を自由空間に導出するダクトと、を有するようにすることにより、実現した。
以下、本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステムおよびこれを備える遊戯機について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1を説明する図である。図1(a)は、スピーカーシステム1の正面斜視図であり、図1(b)は、スピーカーシステム1の側面断面図である。本実施例のスピーカーシステム1は、口径8cmの円形スピーカー2をキャビネット3の内部に備える小型の低音再生用のウーファーシステムである。なお、後述するように、スピーカーシステム1の一部の構造や、内部構造等は、省略している。
円形スピーカー2は、口径8cmのコーン型の振動板2aと、ボイスコイル2bと、外磁型磁気回路2cと、を備え、振動板2aの外径周囲をエッジを介して支持するフレーム2dの外径寸法は、約78mmである。円形スピーカー2は、キャビネット3の水平方向に略平面状の内部バッフル3aに、そのフレーム2dを固定して取り付けられており、ボイスコイル2bに音声信号電流が供給されると、ボイスコイル2bが外磁型磁気回路2cの磁気空隙内で振動し、その結果、ボイスコイル2bに接合する振動板2aは、垂直方向の上下に振動する。振動板2aは、その前後の空気にそれぞれ圧力の疎密を生じ、それぞれ音波を放射する。したがって、振動板2aの前面側と背面側とへ放射されるそれぞれの音波は、位相が反転した逆位相の関係になっている。なお、円形スピーカー2の振動板2aの前面側とは、振動板2aの表面が露出する図1における垂直方向の下向側をいい、振動板2aの背面側とは、図1における垂直方向の上向側のボイスコイルならびに磁気回路が配置される側をいう。
スピーカーシステム1のキャビネット3は、ABS樹脂で形成された略直方体の外観形状を備え、キャビネット3の外形寸法は、幅約110mm、高さ約90mm、奥行き約150mmで、キャビネット3の全内容積は、約1.3リットルである。また、スピーカーシステム1のキャビネット3は、その前面バフル3bに放射孔4およびダクト孔5を備え、円形スピーカー2の振動板2aの前面側に形成される前面音導部6と、円形スピーカー2の振動板2aの背面側へ放射される音波を位相反転させて自由空間へと導出する背面音導部7と、を有する。
キャビネット3の前面音導部6は、円形スピーカー2の振動板2aを支持するフレーム周縁部2dに対応して規定された音源空間6aと、振動板2aの前面側から放射される音波を自由空間に導出する音道6bと、を有する。前面音導部6の音源空間6aおよび音道6bは、円形スピーカー2の振動板2aに近接して対向する底面バフル3cを兼用する壁体と、内部バフル3aと、前面バフル3bと、側面バフル3d、3eと、ならびに、背面バフル3fと、により囲まれた空間に形成される。本実施例の場合には、前面音導部6の内容積は、約0.1リットルである。
図2は、本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1の前面音導部6を説明する図である。音道6bは、図2(a)の断面図に示すように、少なくとも一部が圧力吸収特性を有する材料から構成されている中間部材9により規定され、その幅が、音源空間6aと音道6bとの接続部から出口にかけて変化する部分では単調に減少するように形成されている。もしくは、音道6bは、図2(b)の断面図に示すように、その中間部の幅が音源空間6aと音道6bとの接続部の幅および音道6bの出口部の幅よりも狭く、かつ、その音波導出方向の軸に対して非対称であるような平面形状を有していてもよい。前面音導部6は、円形スピーカー2の振動板2aの前面側へ放射される音波を直接自由空間へ放射する場合に比べて高い空気の圧縮および膨張を生じさせて、放射孔4から自由空間へと導出する。
一方、キャビネット3の背面音導部7は、天面バフル3gと、内部バフル3aと、前面バフル3bと、側面バフル3d、3eと、ならびに、背面バフル3fと、により囲まれた空間として規定される背面側キャビティ7aと、背面側キャビティ7aに連通して振動板2aの背面側から放射される音波を自由空間に導出するダクト8と、を有する。ダクト8は、円筒状の管を切断して形成されており、ダクト孔5は、ダクト8の前面バフル3b側の開口端である。円形スピーカー2と背面音導部7とは、背面側キャビティ7aの音響容量cと、ダクト8の音響質量mからなる音響共振系をさらに形成し、位相反転型(バスレフ型)キャビネットとして作用する。本実施例の場合には、背面音導部7の内容積は、約1.2リットルである。なお、ダクト8は、角状の断面を有していてもよく、また、L字状に折り曲げた構造になっていてもよい。
図3A〜3Cは、本実施例のスピーカーシステム1の1W電力入力時の音圧周波数特性と、電気インピーダンス特性とを表すグラフである。図3Aの音圧周波数特性は、前面バフル近傍で測定した近傍音圧特性であり、横軸が周波数で、縦軸が音圧レベルで、細い実線が前面音導部6から放射される音波であり、太い実線が背面音導部7から放射される音波である。また、図3Bの音圧周波数特性は、これらの合成による軸上1m音圧周波数特性である。また、図3Cは、電気インピーダンス特性であり、横軸が周波数で、縦軸が電気インピーダンス値である。
なお、図3Bのグラフには、後述する比較例のスピーカーシステム11の軸上1m音圧周波数特性が、細線で記載されている。
また、図4は、前面音導部6から放射される音波と、背面音導部7から放射される音波との位相差特性を表すグラフであり、横軸が周波数で、縦軸が位相差の角度である。位相差が約0度であれば同相の関係であり、位相差が約180度(もしくは、−180度)であれば逆相の関係であり。約90度の位相差であれば無相関である。
図3A〜3Cのグラフ、および、図4の位相差特性を表すグラフからわかるように、円形スピーカー2と背面音導部7とが形成する音響共振系の高次の共振周波数f2(約105Hz)付近とそれ以上の周波数(f2〜約250Hz)では、ダクト孔5から放射される音波は、振動板2aの背面側から放射される音波が位相反転して、振動板2aの前面側(前面音導部6の放射孔4)から放射される音波と同位相になる。その一方で、音響共振系の低次の共振周波数f1(約55Hz)付近とそれ以下では、前面音導部6の放射孔4から放射される音波とダクト孔5から放射される音波とは、逆相もしくは無相関の関係になるが、ダクト孔5から放射される音波は、高い音圧レベルとなる。したがって、合成音波の周波数特性は、本実施例の低域限界周波数である約100Hz付近(その前後1オクターブの約50Hz〜200Hz)で高い音圧レベル(代表的には、100Hzにおいて、約79dB/W/m。)を示している。
図5は、比較例のスピーカーシステム11を説明する図である。図5(a)は、スピーカーシステム11の正面斜視図であり、図5(b)は、その側面断面図である。スピーカーシステム11は、従来の特許文献2に記載のスピーカーシステムと同様の構成であって、実施例1のスピーカーシステム1の背面音導部7を密閉型キャビネット17に変更した比較例であり、ダクト8およびダクト孔5を備えない点を除いて、ほぼ実施例1と共通するものである。したがって、スピーカーシステム11では、前面音導部16の放射孔14のみから音波が放射される。
また、図3Bの音圧周波数特性を表すグラフには、比較例のスピーカーシステム11の1W電力入力時の軸上1m音圧周波数特性を細線で記載している。これらのグラフからわかるように、比較例のスピーカーシステム11は、前面音導部16を備えるので、この前面音導部16により、円形スピーカー2を同一形状の密閉箱に取り付けて直接自由空間へ放射する場合に比べて高い空気の圧縮および膨張を生じさせ、スピーカーから放射される音波を自由空間へと導出し、円形スピーカー2の低音再生限界を規定する最低共振周波数f0を、実質的に低く(約134Hz→約107Hz)している。ただし、前面音導部16の放射孔14のみから音波が放射されるので、低域限界周波数付近で音圧レベルが低くなってしまう(代表的には、100Hzにおいて、約75dB/W/m。)。
このように、本発明のスピーカーシステム1の前面音導部6は、比較例1のスピーカーシステム11ならびに上記特許文献2のスピーカーシステムが有する音導部と同様に、低音再生限界を規定する最低共振周波数f0を低くするように作用する。さらに、本発明のスピーカーシステム1は、前面音導部6に加えて背面音導部7を備えることで、前面音導部6の放射孔4から放射される音波とダクト孔5から放射される音波が同位相になる低域限界周波数付近では、高い合成音圧レベルが確保され、十分な低音を再生することができる。
なお、スピーカーシステム1の前面音導部6および背面音導部7の構成は、上記実施例に限定されるものではない。キャビネット3が小さいものに限られる場合には、フレーム2dの周縁部の直径が前面バフルの全高よりも大きい円形スピーカー2を、その振動板2aが垂直方向に振動するようにキャビネット3に取り付けるようにして、キャビネット3の全高を低く抑えてもよい。キャビネット3が大きくてキャビネット3の全高が十分に高い場合には、内面バフル3aは、垂直な平面として設けてもよく、その場合には、円形スピーカー2は、振動板2aが、水平方向へ振動可能に取り付けてもよい。
図6は、本発明の他の実施例2のスピーカーシステム31を取り付けた機器の実施例として、遊戯機のパチンコ機40を説明する図である。図6(a)は、パチンコ機40の正面図であり、図6(b)は、パチンコ機40の上面断面図(A−A’断面図)であり、パチンコ機40の正面に正対する遊戯者100をともに記載している。なお、後述するものを除いて、説明に不用なパチンコ機40の一部の構造や、内部構造等は、省略している。また、図7は、本実施例のスピーカーシステム31を説明する図であり、図7(a)は、スピーカーシステム31の斜視図であり、図7(b)は、スピーカーシステム31の上面断面図(A−A’断面図)であり、図7(c)は、スピーカーシステム31の側面断面図(B−B’断面図)である。
パチンコ機40は、(図示しない)遊戯の制御回路や電源回路等が取り付けられる筐体41と、筐体41の前面側に設けられて、閉じられたときに遊戯者が正対する扉体42と、を有している。扉体42を開放すると、筐体41のメンテナンスや、内部の部品組立が行える。扉体42には、遊戯窓43の奥側に設けられる遊戯領域と、上球皿44と、打球ハンドル45と、排出されるパチンコ球を受ける下球皿46と、が取り付けられている。
パチンコ機40では、遊戯時には、遊戯者が打球ハンドル45を操作すると、上球皿44から供給されるパチンコ球が遊戯領域に打ち出される。パチンコ球が遊戯領域に設けられた(図示しない)入賞孔に入ると、制御回路が設定する遊戯の条件に従って、パチンコ球が下球皿46から排出される。遊戯の制御は、CPU、メモリ等を含む(図示しない)制御回路が行う。遊戯窓43は、(図示しない)液晶表示装置等により構成される図柄表示部を供えていてもよい。
パチンコ機40の扉体42には、さらに報知音等を再生する左スピーカー47と、右スピーカー48と、本実施例のスピーカーシステム31が取り付けられている。制御回路から出力される音声信号は、(図示しない)増幅回路で増幅されて、左スピーカー47と、右スピーカー48と、スピーカーシステム31にそれぞれ供給される。左スピーカー47および右スピーカー48は、口径8cmの小型のフルレンジスピーカーであり、遊戯者の前方左右にそれぞれ配置され、本実施例では遊戯窓43の上部に設けられている。パチンコ機40の制御回路は、遊戯に対応するステレオ音声信号を発生し、増幅回路で増幅して左スピーカー47および右スピーカー48に供給する。
また、スピーカーシステム31は、従来のパチンコ機では幕板が取り付けられる打球ハンドル45および下球皿46の下側に取り付けられている。また、制御回路は、スピーカーシステム31には、LPF(低域通過フィルタ)を通過させて約200Hz以下に帯域制限したモノラル信号を増幅回路で増幅して供給する。スピーカーシステム31は、全帯域(フルレンジ)を再生するものの不足しがちな左スピーカー47および右スピーカー48の低音域を補うサブウーファーとして機能する。なお、スピーカーシステム31が備えるスピーカーが、一つのコイルボビンに2つのボイスコイルが巻回されているダブルボイスコイルを備える場合には、モノラル信号でなくステレオ信号を入力してもよい。
スピーカーシステム31は、前述の口径8cmの円形スピーカー2をキャビネット33の内部に備えるパチンコ機用の低音再生用のウーファーシステムである。ABS樹脂で形成されたキャビネット33は、扉体42の下部側の幕板を取り付ける部分に取り付け可能なように、横長の略直方体のキャビネット部分と、円形スピーカー2を収容する略立方体形状のキャビネット部分とが組み合わさったような外観形状を備える。スピーカーシステム31を扉体42に取り付ける際に、一部が後方に突出する略立方体形状のキャビネット部分が筐体41を構成する底板に干渉しないように、キャビネット部分の底面33zは、横長の略直方体のキャビネット部分を構成する前面バフル33bの底辺よりも高い位置に設定される。前面バフル33bは、横長(幅517mm、高さ68mm)の略矩形形状であり、前面バフル33bの全高は、口径8cmの円形スピーカー2のフレーム周縁部の外径寸法よりも低く、放射孔34およびダクト孔35が形成されている。前面バフル33bは、さらに、パチンコ機40の扉体42に取り付けるネジ49を貫通させる取付ネジ孔39をその四隅に備える。
図6および図7に示すように、スピーカーシステム31の内部構造は、実施例1のスピーカーシステム1と基本的に同様である。つまり、スピーカーシステム31では、円形スピーカー2の振動板2aが垂直方向に振動するようにキャビネット33の内部バフル33aに取り付けられており、また、キャビネット33は、円形スピーカー2の振動板2aの前面側に形成される前面音導部36と、円形スピーカー2の振動板2aの背面側へ放射される音波を位相反転させて自由空間へと導出する背面音導部37と、を有する。
前面音導部36は、円形スピーカー2の振動板2aを支持するフレーム周縁部2dに対応して規定された音源空間36aと、振動板2aの前面側から放射される音波を自由空間に導出する音道36bと、を有する。本実施例では、音道36bの放射孔34は、幅80mm、縦9mmの略矩形である。また、背面音導部37は、キャビネット部分により囲まれた空間として規定される背面側キャビティ37aと、背面側キャビティ37aに連通して振動板2aの背面側から放射される音波を自由空間に導出するダクト38と、を有する。ダクト38は、L字状の管として形成されており、ダクト孔35は、ダクト38の前面バフル33b側の開口端であり、本実施例ではその断面が円形である。
キャビネット33の全内容積は、約1.3リットルでキャビネット3の場合とほぼ等しく、前面音導部36および背面音導部37の内容積もそれぞれほぼ等しい。したがって、スピーカーシステム31は、図3および図4のグラフに示す実施例1のスピーカーシステム1と同様の音圧周波数特性、電気インピーダンス特性、および、位相差特性を有するので、共通するところの説明は、以下では省略する。
スピーカーシステム31では、キャビネット33の前面バフル33bに形成されている放射孔34ならびにダクト孔35が、前面バフル33bの仮想の中央垂線Y0に対してそれぞれ左右に振り分けて配置されている。前面バフル33bを左右に略二等分する中央垂線Y0は、パチンコ機40の扉体42にスピーカーシステム31を取り付ける場合にはパチンコ機40の中央垂線にほぼ等しくなり、図7(b)に示すように、これは正対する遊戯者にとっても左右方向の中心を表す仮想の線である。本実施例のスピーカーシステム31では、例えば、放射孔34は前面バフル33bの中央垂線Y0よりも左側に配置され、一方、ダクト孔35は前面バフル33bの中央垂線Y0よりも右側に配置されている。放射孔34ならびにダクト孔35は、約45cm離間しているので、その結果、略矩形形状の前面バフル33bの左右端の近くに配置されている。また、遊戯者の左右の両耳の間隔(約10〜15cm程度)よりも広く配置されている。
前述の通り、スピーカーシステム31では、前面音導部36の放射孔34から放射される音波と、背面音導部37のダクト孔35から放射される音波と、が同相になる低域限界周波数f2(約105Hz)付近では、前面バフル33bに正対する遊戯者100には、高い合成音圧レベルが提供される。取付可能なキャビネットの全高が低く制限される扉体42の下部側に取り付ける場合であっても、スピーカーシステム31は、低音域再生に優れる口径の大きなスピーカーを用いることができ、さらに、限られたキャビネット容積のなかでも、音圧周波数特性上の低域限界周波数が拡大し、高い合成音圧レベルが確保することができる。特に、パチンコ機等の遊戯機における音声再生において、低音の量感を得やすい周波数帯域約50Hz〜200Hzのレベルを高めることができるので、スピーカーシステム31を備えたパチンコ機40は、十分な低音を再生することができる。
その一方で、前述の通り、スピーカーシステム31では、音響共振系の低次の共振周波数f1(約55Hz)付近とそれ以下では、前面音導部36の放射孔34から放射される音波と、背面音導部37のダクト孔35から放射される音波とは、逆相もしくは無相関の関係になり、遊戯者100の位置では、合成音圧レベルは低下する。ただし、キャビネット33の前面バフル33bに形成されている放射孔34ならびにダクト孔35が、前面バフル33bの中央垂線Y0に対してそれぞれ左右に振り分けて配置されているので、前面バフルに近いところに位置する遊戯者100の両耳(左耳101、右耳102)には、それぞれ放射孔34ならびにダクト孔35から放射される音響共振系の低次の共振周波数f1以下の逆相もしくは無相関の音波が到来する。その結果、遊戯者100の両耳(左耳101、右耳102)には、位相の相関の低い音波が到来するので、遊戯者100は広がり感のある音場感を得ることができる。遊戯者100の両耳(左耳101、右耳102)に到来するこの再生帯域の逆相もしくは無相関の音波は、もともとの再生レベルが低く、逆相の場合は合成されてレベルが低くなるので、両耳に高い音圧レベルの逆相の音波が到来することを原因とする不快感を与えるほどではない。
なお、本実施例のパチンコ機40では、扉体42の下部側に取り付けるスピーカーシステム31が、前面バフル33bを前面側に露出するキャビネット33を備え、その前面バフル33bに形成されている放射孔34ならびにダクト孔35が、前面バフル33bの中央垂線Y0に対してそれぞれ左右に振り分けて約45cm程度離間するように配置されている。放射孔34とダクト孔35の離間距離は、遊戯者100が扉体42に近接するパチンコ機のような遊戯機では、遊戯者が正対する中央位置を挟んで、遊戯者100の左右の両耳の間隔(約10〜15cm程度)よりも広く配置されていればよい。遊戯者100の両耳(左耳101、右耳102)には、位相の相関の低い音波が到来するので、遊戯者100は広がり感のある音場感を得ることができる。
なお、キャビネット33は、その前面バフル33bの四隅に、パチンコ機40の扉体42に取り付けるネジ49を貫通させる取付ネジ孔39を備えているが、前面バフル33bの放射孔34ならびにダクト孔35がパチンコ機40の前面側に露出すればよいのであって、スピーカーシステム31をパチンコ機40の扉体42に取り付ける形態に合わせて、取付ネジ孔39の配置を変更してもよい。
このように、本実施例のパチンコ機40は、低音再生能力に優れ、迫力感のある再生音を遊戯者に提供することができる。また、ダクト孔35は、遊戯者100が手で操作する打球ハンドル45の下部近傍に形成されるので、遊戯者100にとってダクト孔35から導出される空気を手に感じ取りやすく、パチンコ機40の遊戯の制御で意図した演出効果を、確実に遊戯者100へ伝達できる。
なお、左スピーカー47と、右スピーカー48と、スピーカーシステム31の放射孔34およびダクト孔35には、それぞれ振動板に異物が衝突したり、また、パチンコ球等を誤って挿入されたりしないように、通気性を有する保護ネットやグリルを設けておくのが好ましい。
また、上記実施例で説明する円形スピーカー2は、外磁型磁気回路の動電型スピーカーであるが、円形スピーカー2の構成は本実施例に限られない。円形スピーカー2の磁気回路は、コーン型振動板2aの背面側に突出しないように小さければ内磁型磁気回路でもよく、また、その外形寸法を小さくしやすい反発磁石を備えた反発型磁気回路であってもよい。
本発明のスピーカーシステムは、ゲーム機、パチンコ機、スロットマシン等の遊戯機に内蔵するスピーカーとしてのみならず、音声を再生するスピーカーを内蔵するキャビネットを有するディスプレイ等の映像・音響機器にも適用が可能である。聴取者がその前面バフルの近傍に位置するような、パソコン用のスピーカーシステムに使用してもよい。また、本発明のスピーカーシステムは、全高が低く、小型・薄型のキャビネットで低音再生するサブウーファーが実現できるので、設置空間が限定される車両用のスピーカーに特に適する。
本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1を説明する図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1の前面音導部6を説明する図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1の音圧周波数特性(近傍音圧特性)を表すグラフである。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1と比較例のスピーカーシステム11の音圧周波数特性(軸上1m音圧周波数特性)を表すグラフである。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1の電気インピーダンス特性を表すグラフである。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1の前面音導部6から放射される音波と、背面音導部7から放射される音波との位相差特性を表すグラフである。(実施例1) 比較例のスピーカーシステム11を説明する図である。(比較例1) 本発明の他の好ましい実施例2のスピーカーシステム31を取り付けた遊戯機のパチンコ機40を説明する図である。(実施例2) 本発明の他の好ましい実施例2のスピーカーシステム31を説明する図である。(実施例2)
符号の説明
1、11、31 スピーカーシステム
2 円形スピーカー
3、13、33 キャビネット
4、14、34 放射孔
5、35 ダクト孔
6、36 前面音導部
16 音導部
7、37 背面音導部
8、38 ダクト
9 中間部材
39 取付ネジ孔
40 パチンコ機
41 筐体
42 扉体
43 遊戯窓
44 上球皿
45 打球ハンドル
46 下球皿
47 左スピーカー
48 右スピーカー
49 ネジ
100 遊戯者

Claims (6)

  1. 振動板を備えるスピーカーと、該スピーカーが取り付けられるキャビネットと、を備えるスピーカーシステムであって、
    該キャビネットが、該スピーカーの該振動板の前面側へ放射される音波を直接自由空間へ放射する場合に比べて高い空気の圧縮および膨張を生じさせて、自由空間へと導出する前面音導部と、該スピーカーの該振動板の背面側へ放射される音波を位相反転させて自由空間へと導出する背面音導部と、を有し、
    該前面音導部は、該スピーカーの該振動板を支持するフレーム周縁部に対応して規定された音源空間と、該振動板の前面側から放射される音波を自由空間に導出する音道と、を有し、該背面音導部は、該キャビネットを形成する筐体により規定される背面側キャビティと、該背面側キャビティに連通して該振動板の背面側から放射される音波を自由空間に導出するダクトと、を有する、
    スピーカーシステム。
  2. 前記前面音導部の前記音道の放射孔と、前記背面音導部の前記ダクトのダクト孔と、が、前記キャビネットが有する前面バフルに形成されている、
    請求項1に記載のスピーカーシステム。
  3. 前記キャビネットの前記前面バフルが横長の略矩形形状であり、前記フレーム周縁部の直径が該前面バフルの全高よりも大きい前記スピーカーが、垂直方向に前記振動板が振動するように該キャビネットに取り付けられている、
    請求項2に記載のスピーカーシステム。
  4. 前記キャビネットの前記前面バフルに形成されている前記放射孔ならびに前記ダクト孔が、該前面バフルの中央垂線に対してそれぞれ左右に振り分けて配置されている、
    請求項2または3に記載のスピーカーシステム。
  5. 遊戯機の前面側に取り付ける請求項2から4のいずれかに記載のスピーカーシステムであって、
    前記キャビネットが、前記放射孔ならびに前記ダクト孔を該遊戯機の前面側に露出させて取り付ける取付部を有する、
    遊戯機用スピーカーシステム。
  6. 請求項5に記載の遊戯機用スピーカーシステムを備える遊戯機。
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