JP5987820B2 - スピーカーシステムおよびこれを備える電子機器 - Google Patents

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小型・薄型のスピーカーシステムおよびこれを用いる電子機器に関し、特に、スピーカーの前面側に音道を設けるキャビネットを備え、音道に連通するスリット状の開口から音波を放射するスピーカーシステムおよびこれを用いる電子機器に関する。
音声を再生するスピーカーを取り付ける電子機器、あるいは、オーディオ装置、ディスプレイ装置、遊技機、等の映像音響機器においては、スピーカーを取り付けるキャビネットを含むスピーカーシステムとしての占有空間を小型化することが要望されている。特に、ユーザーが持ち運び使用するノート型のパーソナル・コンピュータ、または、タブレット端末、または、携帯電話、などのモバイル機器のような電子機器においては、スピーカーをさらに小型化したマイクロスピーカーが使用される場合がある。また、スピーカーの前面側に音道を設けて音道に連通するスリット状の開口から音波を放射するスピーカーを採用することにより、スピーカーの振動板を外観視できないように筐体の内部に格納して、電子機器の美観を向上させようとする場合がある。
ただし、小型化・薄型化を図るスピーカーシステムでは、スピーカーの形状、あるいは、キャビネットの構造によって、音声再生性能に限界がある場合がある。具体的には、スピーカーの前面側に音道を設けるキャビネットを備え、音道に連通するスリット状の開口から音波を放射するスピーカーシステムでは、スピーカー振動板の前の空気室および音道において共振が発生して、好ましくないピーク・ディップが多くて大きい音圧周波数特性になってしまい、良好な音声再生が難しくなる、という問題がある。したがって、従来には、このような問題を解決するために様々なスピーカーシステムが提案されている。
例えば、奥行き寸法が大きいディスプレイに用いるスピーカーシステムであって、スピーカーと音響管とからなるものでは、一方向に開口部を有する音道管の奥部に円錐形振動板の凸面を前面に突出して装着したスピーカーを、円錐形振動板の凸面を音道管の内方向に挿入して取り付けて、音道管の軸とスピーカーの軸を直角に配置し、再生する音声の周波数特性を改善するスピーカーシステムがある。(特許文献1)。
また、従来には、音響出力開口を有するエンクロージャーと、前記エンクロージャー内に位置されたスピーカーと、前記スピーカーを前記音響出力開口に接続する音響出力ダクトであって、前記スピーカーから上流の位置に減衰チャンバーを、且つ前記スピーカーから下流の位置に出口ポートを有し、そして長さが巾より大きくされた音響出力ダクトと、を備えた電子オーディオ装置であって、前記スピーカーから放射されるある周波数の音波を減衰するために前記減衰チャンバー内に位置された音響減衰材を更に備えた電子オーディオ装置がある。(特許文献2)。
また、従来には、ヨークと振動板とを有し電気信号に応じて前記振動板を振動させることにより音を放音する電気機械音響変換器と、放音孔を備え、かつ前記振動板を有する側から前記電気機械音響変換器を取り付ける第1の筐体と、前記第1の筐体の反対側から前記電気機械音響変換器を取り囲むように前記第1の筐体と結合する第2の筐体と、前記放音孔を取り囲むように構成してなる側壁部材とを備え、前記第1の筐体と前記第2の筐体とは前記電気機械音響変換器背面に容積空間を構成し、前記放音孔は前記電気機械音響変換器に設けられた振動板と向かい合う前記第1の筐体上の領域外に開口せしめ、かつ前記放音孔を囲む側壁部材は前記電気機械音響変換器から放音された音が前記放音孔から放音されるまでの空間内で共振せしめる音響空間を構成したことにより、音圧−周波数特性において前記電気機械音響変換器の最低共振周波数よりも周波数を下げるよう構成したことを特徴とするスピーカーシステムがある(特許文献3)。
特許第3211678号公報 特開2013−126250号公報 特開2006−197454号公報
しかしながら、上記特許文献1または2のようなスピーカーシステムでは、ノート型のパーソナル・コンピュータのようなユーザーが持ち運んで使用する小型軽量の電子機器に用いるスピーカーシステムとしては大きすぎて、適用させにくいという問題がある。また、上記特許文献3のようなスピーカーシステムでは、広い音声周波数帯域にわたってピーク・ディップが少ない音圧周波数特性を実現することが難しく、その結果、再生音質が低下するという問題がある。
本発明は、上記の従来技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、スピーカーの前面側に音道を設けるキャビネットを備え、音道に連通するスリット状の開口から音波を放射して、広い音声周波数帯域にわたってピーク・ディップが少ない音圧周波数特性を実現するスピーカーシステムおよびこれを用いる電子機器を提供することにある。
本発明のスピーカーシステムは、振動板を備えるスピーカーと、スピーカーが取り付けられるキャビネットと、を備えるスピーカーシステムであって、キャビネットが、スピーカーの振動板の前面側へ放射される音波を自由空間へと導出する前面音導部を有し、前面音導部は、スピーカーの振動板を支持するフレーム周縁部に対応して音源空間を規定する前面キャビティと、音源空間から放射される音波を自由空間に導出する音道と、樹脂のシート部材から形成されて一方の面がスピーカーの振動板に対向するように前面キャビティの側壁部にその周囲部分の少なくとも一部を取り付けて振動板からの音波の放射に合わせて振動するように音源空間に配置される平面部材と、平面部材のスピーカーの振動板に対向しない他方の面に取り付けられる吸音部材と、を有する。
また、本発明のスピーカーシステムは、前面音導部の吸音部材が、スピーカーの振動板の投影面の約半分に対応する平面形状を有し、音源空間において音道に連通する内部開口を塞がないように配置されている。
また、本発明のスピーカーシステムは、前面音導部の平面部材が、吸音部材よりも大きな投影面積を有し、吸音部材が取り付けられていない対応部分として規定される突出部を有する。
また、本発明のスピーカーシステムは、前面音導部の平面部材の突出部が、スピーカーの振動板の投影面の約半分以下に収まる平面形状を有し、音源空間において音道に連通する内部開口を塞がないように配置されている。
また、本発明のスピーカーシステムは、前面音導部の平面部材が貫通孔を有し、スピーカーの振動板から放射される音波が、貫通孔を通じて吸音部材に入射する。
また、本発明のスピーカーシステムは、前面音導部の吸音部材が、厚み0.5mm以上の所定厚みのフェルト部材であり、平面部材が、吸音部材の所定厚み以下の厚みを有する樹脂フィルムである。
また、本発明のスピーカーシステムは、前面音導部音道の一部が、複数の貫通孔を含むパンチング部材により構成されている。
また、本発明のスピーカーシステムは、キャビネットが、スピーカーの振動板の背面側に音響容量となる内部空間を規定する背面キャビネット部をさらに有する。
また、本発明のスピーカーシステムは、キャビネットの背面キャビネット部が、内部空間に連通してスピーカーの振動板の背面側から放射される音波を自由空間に導出するダクトをさらに有する。
また、本発明の電子機器は、上記のスピーカーシステムを備え、少なくとも前面音導部の音道に連通する外部開口が設けられる筐体を有する。
以下、本発明の作用について説明する。
本発明のスピーカーシステムは、振動板を備えるスピーカーと、スピーカーが取り付けられるキャビネットと、を備える。キャビネットは、スピーカーの振動板の前面側へ放射される音波を自由空間へと導出する前面音導部を有する。したがって、本発明のスピーカーシステムを備える電子機器は、少なくとも前面音導部の音道に連通する外部開口が設けられる筐体を有するようにすれば、スピーカーの振動板を外観視できないように筐体の内部に格納して、電子機器の美観を向上させることができる。なお、筐体の外部開口は、スリット状の開口だけでなく、パンチング穴を設ける開口、通気性のネットで保護する開口、等であってもよい。
前面音導部は、スピーカーの振動板を支持するフレーム周縁部に対応して音源空間を規定する前面キャビティと、音源空間から放射される音波を自由空間に導出する音道と、一方の面がスピーカーの振動板に対向するように前面キャビティの側壁部にその周囲部分の少なくとも一部を取り付けて音源空間に配置される平面部材と、平面部材のスピーカーの振動板に対向しない他方の面に取り付けられる吸音部材と、を有する。前面音導部音道の一部は、所定の厚みの鉄板などで構成されていればよく、好ましくは、複数の貫通孔を含むパンチング部材により構成されていればよい。
ここで、平面部材は、一方の面がスピーカーの振動板に対向するように前面キャビティの側壁部にその周囲部分の少なくとも一部を取り付けて音源空間に配置されているので、薄くて柔らかい材質を選定すると、平面部材のスピーカーの振動板に対向しない他方の面に取り付けられる吸音部材とともに、振動板からの音波の放射に合わせて振動するように固定されている。好ましくは、例えば、前面音導部の吸音部材は、前面音導部の吸音部材は、厚み0.5mm以上の所定厚みのフェルト部材であり、平面部材は、吸音部材の所定厚み以下の厚みを有する樹脂フィルムである。
吸音部材は、スピーカーの振動板の投影面の約半分に対応する平面形状を有し、音源空間において音道が設けられていない側に音道に連通する内部開口を塞がないように配置されている。吸音部材は、好ましくは、円形のスピーカーの振動板に対応する略半円形の平面形状を有して音源空間に配置されているので、音源空間ならびに音道において所定の周波数で共振が生じるのを抑制して、音圧周波数特性にピーク・ディップが出現しないようにすることができる。
また、前面音導部の平面部材は、吸音部材よりも大きな投影面積を有して、吸音部材が取り付けられていない対応部分として規定される突出部を有する。平面部材の突出部は、前面キャビティの側壁部に取り付けられる周囲部分を構成するのみでなく、任意の形状に形成されて音源空間に突出する。好ましくは、平面部材の突出部は、スピーカーの振動板の投影面の約半分以下に収まる平面形状を有し、音源空間において音道が設けられている側に音道に連通する内部開口を塞がないように配置される。
したがって、本発明のスピーカーシステムは、前面音導部の音源空間に振動板からの音波の放射に合わせて振動する部分を、平面部材および吸音部材から構成することができる。その結果、従来技術のように音源空間に吸音材を配置するだけでは平準化することが困難だった音圧周波数特性におけるピーク・ディップを、十分に抑制することができ、スピーカーの前面側に音道を設けるキャビネットを備える構成であっても、平坦で広い再生周波数帯域を有するスピーカーシステムを実現することができる。
また、このスピーカーシステムでは、好ましくは、前面音導部の平面部材が貫通孔を有し、スピーカーの振動板から放射される音波が、貫通孔を通じて吸音部材に入射するように構成されている。貫通孔は、音源空間において平面部材の音道が設けられていない側に設けられていれば、スピーカーの振動板から放射される音波が、この貫通孔を通じても吸音部材に入射する。その結果、吸音部材への音波が入射する経路が複数になって分散するので、音源空間での共振の発生をさらに低減することができ、音圧周波数特性におけるピーク・ディップを十分に抑制して、音圧周波数特性の乱れを抑えて再生音質を高めることができる。
また、本発明のスピーカーシステムでは、キャビネットが、好ましくは、スピーカーの振動板の背面側に音響容量となる内部空間を規定する背面キャビネット部をさらに有していてもよい。この場合には、背面側に密閉型キャビネットを有するスピーカーシステムを構成できる。また、キャビネットが、内部空間に連通してスピーカーの振動板の背面側から放射される音波を自由空間に導出するダクトをさらに有するようにして、背面側にバスレフ型キャビネットを有するスピーカーシステムを構成するようにしてもよい。低音域の再生能力に優れたスピーカーシステムを実現することができる。
スピーカーの前面側に音道を設けるキャビネットを備え、音道に連通するスリット状の開口から音波を放射して、広い音声周波数帯域にわたってピーク・ディップが少ない音圧周波数特性を実現するスピーカーシステムおよびこれを用いる電子機器を提供することができる。
本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1を説明する図である。(実施例1) 本発明の他の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1aを説明する図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1を含む電子機器であるノート型パーソナル・コンピュータ20を説明する図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1および1aの音圧周波数特性を説明するグラフである。(実施例1) 比較例のスピーカーシステム100および101の音圧周波数特性を説明するグラフである。(比較例) 本発明の他の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1bを説明する図である。(実施例2) 本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1bの音圧周波数特性を説明するグラフである。(実施例2) 本発明の他の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1cを説明する図である。(実施例3) 本発明の他の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1dを説明する図である。(実施例4) 本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1dの音圧周波数特性を説明するグラフである。(実施例4)
以下、本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステムおよびこれを備える電子機器について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
図1および図2は、本発明の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1並びにスピーカーシステム1aを説明する図である。具体的には、図1(a)はスピーカーシステム1の平面図であり、図1(b)はそのA−A’断面図であり、図1(c)はそのB−B’断面図である。同様に、図2(a)はスピーカーシステム1aのA−A’断面図であり、図2(b)はそのB−B’断面図であり、図2(c)は後述する平面部材7aおよび吸音部材8を説明する斜視図であり、図2(d)は平面部材7aの平面図である。なお、説明が不用なスピーカーシステム1および1aの一部の内部構造等については、図示並びに説明を省略する。
本実施例のスピーカーシステム1ならびに1aは、略凸ドーム状の振動板31を備える動電型スピーカー3を備える点で共通する。動電型スピーカー3は、呼び口径が約1.8cmのマイクロスピーカーであり、取り付ける対象であるキャビネットの厚みを比較的に確保しにくい小型の電子機器に適するスピーカーである。動電型スピーカー3は、フレーム32に周辺部が固定されるエッジを含む円形の振動板31を備え、振動板31にはボイスコイル33が取り付けられている。ボイスコイル33は、略円筒形状のボビンにコイルが巻き廻されて構成されており、コイルは磁気回路34の磁気空隙に柔軟性を有するエッジにより振動可能に配置される。磁気回路34は、ポールとヨークと磁石から構成される内磁型磁気回路である。
したがって、動電型スピーカー3では、ボイスコイル33のコイルに音声信号電流が供給されると、磁気空隙中のコイルに駆動力が発生し、その結果、ボイスコイル33および振動板31から構成される振動系が図示する上下方向に振動し、音波を再生することができる。動電型スピーカー3は、振動板31の磁気回路34が存在しない前面側と、振動板31の磁気回路34が存在する背面側とに、それぞれ逆相の関係の音波を放射する。
スピーカーシステム1ならびに1aは、動電型スピーカー3が取り付けられるキャビネット2および2aが、前面キャビティ部材4と、蓋部材5と、背面キャビティ部材6と、から構成される点で共通する。動電型スピーカー3は、樹脂で形成される背面キャビティ部材6に取り付けられるので、振動板31の背面側に放射される音波は、背面キャビティ部材6が規定する音響容量として機能する背面空間13に放射される。本実施例の場合には、動電型スピーカー3および背面キャビティ部材6は、密閉型キャビネットを構成する。
また、スピーカーシステム1ならびに1aは、キャビネット2および2aがそれぞれ、動電型スピーカー3の振動板31の前面側へ放射される音波を自由空間へと導出する前面音導部(それぞれ9ならびに9a)を有する点で共通する。動電型スピーカー3の前面側に取り付けられる前面キャビティ部材4は、樹脂で形成されて、蓋部材5とともに動電型スピーカー3の振動板31を支持するフレーム32の周縁部に対応する音源空間10を規定する。蓋部材5は、剛性を有する樹脂板、あるいは、金属板であり、スピーカーシステムを平面視した場合に動電型スピーカー3が露出しないように蓋をするとともに、音道11および開口12を規定している。
前面音導部9は、前面キャビティ部材4と、蓋部材5と、平面部材7と、吸音部材8と、を含んで構成されて、音源空間10と、音源空間10から放射される音波を自由空間に導出する音道11と、音道11に連通する開口12と、を規定する。また、前面音導部9aは、前面キャビティ部材4と、蓋部材5と、平面部材7aと、吸音部材8と、を含んで構成されて、音源空間10と、音源空間10から放射される音波を自由空間に導出する音道11と、音道11に連通する開口12と、を規定する。音源空間10は、平面図上での振動板31の前面側に相当する部分であり、音道11は、音源空間10から開口12に至るまでの空間に相当する。前面音導部9または9aの相違点は、後述する平面部材7または7aの形状が異なることのみであるので、重複する部分については、説明を省略する。
また、図3は、スピーカーシステム1を含む電子機器であるノート型パーソナル・コンピュータ20を説明する斜視図である。パーソナル・コンピュータ20は、ヒンジで開閉可能に構成された筐体21と、筐体21に取り付けられたキーボード部22および液晶ディスプレイ部23と、を備え、さらに、筐体21のパームレスト部の左右にスピーカーシステム1をそれぞれ内部に格納して備えている。つまり、パーソナル・コンピュータ20は、動電型スピーカー3の振動板31を外観視できないようにすることで美観を向上させている。パーソナル・コンピュータ20は、その筐体21にスリット状の外部開口24を設けて、この外部開口24がスピーカーシステム1の開口12に連通するように、スピーカーシステム1が取り付けられている。
図示するパーソナル・コンピュータ20では、左右のスピーカーシステム1からそれぞれ異なる左右のステレオ音声信号を再生することができる。なお、ノート型パーソナル・コンピュータ20は、スピーカーシステム1に代えて上記のスピーカーシステム1aを含むものであってもよい。また、パーソナル・コンピュータ20におけるスピーカーシステム1の取付位置は、図3の場合に限られず、スピーカーシステム1を収容する厚み寸法を有する部位であれば、他の部分であってもよい。
図1に図示するスピーカーシステム1において、平面部材7は、振動板31の投影面の約半分に対応する平面形状を有し、一方の面が振動板31に対向するように前面キャビティ部材4の側壁部にその周囲部分の半円弧の部分を取り付けてられている。具体的には、平面部材7は、厚み0.25mmのPET(ポリエチレンテレフタラート)樹脂のシート部材を切断して形成した部材であり、動電型スピーカー3の振動板31の外形寸法に略相当する大きさの円を、略半分にしたような半円形状の部材である。前面キャビティ部材4の音源空間10を規定する側壁部には、半円弧状の棚状のリブが設けられているので、シート状の平面部材7を音源空間10に配置することができる。前面音導部9の平面部材7は、音源空間10において、音道11に連通する内部開口を塞がないように、開口12とは反対側の図示する左側に配置されている。例えば、平面部材7は、厚み1mm以下のPE(ポリエチレン)樹脂、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)樹脂、PP(ポリプロピレン)樹脂、PC(ポリカーボネート)樹脂、等のシート部材を利用して形成することができる。
一方、図2に図示するスピーカーシステム1aにおいて、平面部材7aは、図2(d)に図示するように、振動板31の投影面の約半分に対応する半円形部分70と、半円形部分70の半円弧状の周囲部分71と、半円形部分70の外形を規定する直線部の中央付近から扇状に突出した扇状突出部72と、を有する。平面部材7と平面部材7aとの相違点は、この扇状突出部72の有無のみである。また、図2(c)に図示するように、平面部材7aの半円形部分70には、振動板31に対向しない他方の面に吸音部材8が取り付けられる。平面部材7についても同様であり、平面部材7および7aにおいて、周囲部分71および扇状突出部72は、吸音部材8が取り付けられていない対応部分として規定される。なかでも、扇状突出部72は、振動板31の投影面の約半分以下に収まる平面形状を有し、音源空間10において音道11に連通する内部開口を塞がないように配置されている。
吸音部材8は、具体的には、厚み0.5mm以上の所定厚みのフェルト部材であり、少なくとも平面部材7または7aよりも厚い寸法を有する吸音性を有する部材である。例えば、吸音部材8は、フェルト、不織布、発泡ウレタンのスポンジ、羊毛、マイクログラスウール、ポリエステル、ウール、のいずれかから選択すれば良く、音源空間10の寸法に合わせて、平面部材7または7aの材料および厚みと組み合わせて設定可能である。図1および図2に図示するように、吸音部材8は、動電型スピーカー3の振動板31の投影面の約半分に対応する平面形状を有して、音源空間10において音道11に連通する内部開口を塞がないように配置されている。吸音部材8の平面部材7または7aに固定されない他方の面は、蓋部材5により規制される。
したがって、平面部材7および7aは、動電型スピーカー3の振動板31の前に形成される音源空間10において、投影面積上で少なくともその約半分に吸音部材8で満たされた空間を設けることができる。さらに、平面部材7および7aは、一方の面が振動板31に対向するように前面キャビティ部材4の側壁部にその周囲部分71を取り付けて音源空間10に配置されているので、薄くて柔らかい材質を選定することで、振動板31に対向しない他方の面に取り付けられる吸音部材8とともに、振動板31からの音波の放射に合わせて振動する。特に、平面部材7aの場合には、吸音部材8が取り付けられない扇状突出部72が設けられているので、振動板31からの音波の放射に合わせて振動し易くすることができる。平面部材7および7aと、吸音部材8と、は、音源空間10ならびに音道11において所定の周波数で共振が生じるのを抑制して、スピーカーシステムとしての音圧周波数特性にピーク・ディップが出現しないようにすることができる。
図4は、本実施例のスピーカーシステム1および1aの音圧周波数特性を説明するグラフである。また、図5は、比較例の(図示しない)スピーカーシステム100および101の音圧周波数特性を説明するグラフである。
比較例のスピーカーシステム100は、上記のスピーカーシステム1から蓋部材5と、平面部材7および吸音部材8と、を取り除いた場合であり、直接放射型スピーカーとしての動電型スピーカー3の基本的な音圧周波数特性を確認することができる。この比較例のスピーカーシステム100は、5kHz以上の高い周波数で音圧レベルが高く、顕著なピーク・ディップが見られない適切なスピーカーシステムであるが、蓋部材5を備えないので振動板31が露出してしまうという美観上の問題を含む。
次に、比較例のスピーカーシステム101は、上記のスピーカーシステム1から平面部材7および吸音部材8を取り除いた場合であり、そのグラフは、比較例のスピーカーシステム100と対比すると、蓋部材5を備えた場合に音源空間10で発生する共振の悪影響を示すことができる。つまり、約4kHz付近に鋭く高いピークが発生すると共に、約6kHz以上では音圧レベルが低下して、10kHz以上に深いディップが出現する。従来技術では、音源空間10に適当な吸音材を配置すること、あるいは、音源空間10を区分けする壁を設けること、等の対策でピークを抑制することも可能な場合があるが、平坦で広い再生周波数帯域を実現するのが難しいという問題がある。
一方、本実施例のスピーカーシステム1および1aでは、音源空間10に振動板31からの音波の放射に合わせて振動する部分を、平面部材7(または7a)および吸音部材8から構成するので、その結果、図4のグラフのように、従来技術のように音源空間10に吸音材を配置するだけでは平準化することが困難だった音圧周波数特性におけるピーク・ディップを、十分に抑制することができる。スピーカーシステム1および1aは、振動板31が露出しない薄型の形状に収まっているので、動電型スピーカー3の前面側に前面音道部9または9aを設ける構成であっても、平坦で広い再生周波数帯域を得ることができる。
特に、本実施例のスピーカーシステム1aでは、平面部材7aの音源空間10に振動板31からの音波の放射に合わせて振動する部分を、吸音部材8が取り付けられない扇状突出部72として設けているので、扇状突出部72として設けていないスピーカーシステム1に比較して、約4kHz〜約10kHzの範囲で音圧レベルが上昇する。平面部材7aの扇状突出部72が、音源空間10の内部で振動することで音波を発生するからである。つまり、本実施例のスピーカーシステム1aでは、平面部材7aの形状を設計することで、再生能率を向上させることができる利点がある。
なお、上記の実施例では、平面部材7および7aは、振動板31の投影面の約半分に対応する半円形部分70を有する場合であるが、動電型スピーカー3の振動板31の形状に応じて、その投影面の約半分に対応する平面形状を有していればよい。また、吸音部材8も、動電型スピーカーの振動板の形状に応じて、その投影面の約半分に対応する平面形状を有していればよく、音源空間10において音道11に連通する内部開口を塞がないように配置されていればよい。投影面の約半分に対応する平面形状とは、振動板31の投影面の面積の約50%に相当する面積を有するいかなる形状の平面を含み、その面積は、約40%〜約60%に相当する面積であればよい。また、吸音部材8は、接着剤または両面テープ等により平面部材7または7aに取り付けられていればよく、音源空間10において音道11に連通する内部開口を塞がないように配置されていればよい。
また、図2(d)に図示する平面部材7aは、半円形部分70と、半円形部分70の半円弧状の周囲部分71と、半円形部分70の外形を規定する直線部の中央付近から扇状に突出した扇状突出部72と、を有するが、扇状突出部72は、扇形ではない他の形状により規定されても良い。つまり、吸音部材8が取り付けられていない対応部分として規定される平面部材7aの突出部は、その材料および厚みの選定により、音源空間10に収まり、かつ、前面キャビティ部材4または蓋部材5または動電型スピーカー3と接触せずに異音を生じない形状寸法であれば、所望の形状に設定可能である。もちろん、平面部材7aの突出部は、複数設けてもよい。平面部材7aの樹脂シート材料は、厚みが薄いと高域限界周波数が低下し、共振の鋭さQが小さくなる傾向があるので、突出部の面積は、ある程度広い方がよい。
図6は、本発明の他の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1bを説明する図である。具体的には、図6(a)はスピーカーシステム1bのA−A’断面図であり、図6(b)はそのB−B’断面図であり、図6(c)は後述する平面部材7bおよび吸音部材8bを説明する斜視図であり、図6(d)は平面部材7bの平面図である。スピーカーシステム1bは、上記の実施例1でのスピーカーシステム1aにおける平面部材7aおよび吸音部材8が、それぞれ平面部材7bおよび吸音部材8bに変更されたことのみが異なる前面音道部9b並びにキャビネット2bを備える。したがって、説明が重複する部分については、説明を省略する。
図6に図示するスピーカーシステム1bにおいて、平面部材7bは、図6(d)に図示するように、振動板31の投影面の約半分に対応する半円形部分70と、半円形部分70の半円弧状の周囲部分71と、半円形部分70の外形を規定する直線部の中央付近から扇状に突出した扇状突出部72と、周囲部分71に設けられた貫通孔73と、を有する。平面部材7bと平面部材7aとの相違点は、この貫通孔73の有無のみである。また、図6(c)に図示するように、平面部材7bの半円形部分70には、振動板31に対向しない他方の面に吸音部材8bが取り付けられる。平面部材7bにおいて、周囲部分71および扇状突出部72は、吸音部材8が取り付けられていない対応部分として規定されるので、貫通孔73は吸音部材8bにより塞がれない。
吸音部材8bは、具体的には、厚み0.5mm以上の所定厚みのフェルト部材であり、少なくとも平面部材7bよりも厚い寸法を有する吸音性を有する部材である。吸音部材8bは、吸音部材8の外形変更し、平面部材7bの貫通孔73に対応して貫通孔73が露出するような切欠部分を設けたものである。図6に図示するように、吸音部材8bは、動電型スピーカー3の振動板31の投影面の約半分に対応する平面形状を有して、音源空間10において音道11に連通する内部開口を塞がないように、かつ、平面部材7bの貫通孔73を塞がないように配置されている。
したがって、平面部材7bは、動電型スピーカー3の振動板31の前に形成される音源空間10において、投影面積上で少なくともその約半分に吸音部材8bで満たされた空間を設けることができる。さらに、平面部材7bは、一方の面が振動板31に対向するように前面キャビティ部材4の側壁部にその周囲部分71を取り付けて音源空間10に配置されているので、薄くて柔らかい材質を選定することで、振動板31に対向しない他方の面に取り付けられる吸音部材8bとともに、振動板31からの音波の放射に合わせて振動する。特に、平面部材7bの場合には、吸音部材8bが取り付けられない扇状突出部72が設けられているので、振動板31からの音波の放射に合わせて振動し易くすることができる。平面部材7bと、吸音部材8bと、は、音源空間10ならびに音道11において所定の周波数で共振が生じるのを抑制して、スピーカーシステムとしての音圧周波数特性にピーク・ディップが出現しないようにすることができる。
図7は、本実施例のスピーカーシステム1bの音圧周波数特性を説明するグラフである。このスピーカーシステム1bでは、平面部材7bが貫通孔73を有し、動電型スピーカー3の振動板31から放射される音波が、貫通孔73を通じて吸音部材8bに入射するように構成されている。貫通孔73は、音源空間10において平面部材7bの音道10が設けられていない側に設けられているので、振動板31からから放射される音波が、この貫通孔73を通じても吸音部材8bに入射するようにできる。
その結果、本実施例のスピーカーシステム1bでは、図4のグラフに図示する先の実施例のスピーカーシステム1aの場合に比較して、吸音部材8bへの音波が入射する経路が複数になって分散するので、音源空間10での共振の発生をさらに低減することができ、高域限界周波数が約11kHzから約15kHz付近まで延びるという利点を有する。先の実施例のスピーカーシステム1aの場合に見られた約15kHz付近のディップも浅くなり、本実施例のスピーカーシステム1bでは、音圧周波数特性におけるピーク・ディップを十分に抑制して、音圧周波数特性の乱れを抑えて再生音質を高めることができる。
なお、本実施例では、平面部材7bの貫通孔73が周囲部分71に設けられているが、貫通孔73は、吸音部材8bが通気性の良い材料の場合には、吸音部材8bが取り付けられる半円形部分70に設けられてもよい。また、貫通孔73は、本実施例のように1つのみではなく、複数箇所に設けてもよい。また、吸音部材8bは、平面部材7bの周囲部分71に貫通孔73が露出するような切欠部分を設けているが、このような切欠部分を有しない先の実施例1の吸音部材8のような半円形状の吸音部材を用いてもよい。
図8は、本発明の他の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1cを説明する図である。具体的には、図8(a)はスピーカーシステム1cの平面図であり、図8(b)はそのA−A’断面図であり、図8(c)はそのB−B’断面図である。スピーカーシステム1cは、上記の実施例1でのスピーカーシステム1における鉄板の蓋部材5が、複数の貫通孔を有するパンチング部材である蓋部材5cに変更されたことのみが異なる前面音道部9c並びにキャビネット2cを備える。したがって、説明が重複する部分については、説明を省略する。
本実施例の前面音導部9cは、前面キャビティ部材4と、蓋部材5cと、平面部材7と、吸音部材8と、を含んで構成されて、音源空間10と、音源空間10から放射される音波を自由空間に導出する音道11と、音道11に連通する開口12と、を規定する。蓋部材5cは、複数の貫通孔を有するので、音源空間10および音道11では、所定の周波数で共振が生じにくくなる。したがって、図8に図示するスピーカーシステム1cは、従来例の場合よりも、スピーカーシステムとしての音圧周波数特性にピーク・ディップが出現しないようにすることができる。
なお、上記実施例の蓋部材5ならびに本実施例の蓋部材5cは、厚み0.5mmの鉄板を使っている。鉄板は、安価でありながら剛性が高く、蓋部材5の厚みを薄くできるので、上記実施例のように全高が低くなるように要望されるスピーカーシステムでは、例え高さ寸法が0.5mmであっても動電型スピーカー3の振動板31の前に形成される音源空間10の大きさを確保できる利点がある。
図9は、本発明の他の好ましい実施形態によるスピーカーシステム1dを説明する図である。具体的には、図9はスピーカーシステム1dのB−B’断面図である。スピーカーシステム1dは、上記の実施例1でのスピーカーシステム1aにおける背面キャビティ部材6が、ダクト14を有する背面キャビティ部材6dに変更されたことのみが異なるキャビネット2dを備える。したがって、説明が重複する部分については、説明を省略する。
スピーカーシステム1aならびに1dは、動電型スピーカー3が取り付けられるキャビネット2および2dが、動電型スピーカー3の振動板31の前面側へ放射される音波を自由空間へと導出する前面音導部9aを有する点で共通する。また、背面キャビティ部材6と背面キャビティ部材6dとの相違点は、背面キャビティ部材6dが音響容量として機能する背面空間13に連通するダクト14を備える点のみである。したがって、本実施例の場合には、動電型スピーカー3および背面キャビティ部材6dは、バスレフ型のスピーカーシステム1dを構成する。
図10は、本実施例のスピーカーシステム1dの音圧周波数特性を説明するグラフである。動電型スピーカー3の振動板31の背面側へ放射される音波は、背面空間13とダクト14とにより構成される音響的な共振回路により位相反転し、動電型スピーカー3の共振周波数よりも低い周波数帯域の音波が主に同相となってダクト14から放射される。その結果、本実施例のスピーカーシステム1dは、背面空間13が密閉型の背面キャビティ部材6を備える先の実施例のスピーカーシステム1よりも、低音域の再生能力が向上する。もちろん、本実施例のスピーカーシステム1dは、前面音導部9aを有する点でスピーカーシステム1aと共通するので、音源空間10での共振の発生を低減することができ、音圧周波数特性におけるピーク・ディップを十分に抑制して、音圧周波数特性の乱れを抑えて再生音質を高めることができる。
なお、スピーカーシステム1dを含む電子機器では、先の実施例のパーソナル・コンピュータ20のように、スピーカーシステム1dの開口12に連通する外部開口24を設けると共に、ダクト14に連通する他の外部開口を設けるのが好ましい。この場合、ダクト14に連通する他の外部開口は、ダクト14に直結する構造が好ましいが、筐体21内の他の空間を介してダクト14に連通していればよく、低音域の再生能力を向上させることができる。
また、上記実施例では、薄型の動電型スピーカー3は、断面が略凸ドーム状の振動板31を備えるが、動電型スピーカー3の振動板31は、前面側に凹部が形成されるコーン型振動板、あるいは、凹部が形成されない平面振動板であってもよく、振動板31の断面形状に限定されるものではない。もちろん、動電型スピーカー3の振動板31は、円形に限らずトラック型、あるいは、楕円形等の細長型の振動板であってもよい。また、動電型スピーカー3は、振動板31およびボイスコイル33を振動可能に支持するダンパーをさらに備えていてもよい。
本発明のスピーカーシステムは、パーソナル・コンピュータのような電子機器、または、ディスプレイ等の映像・音響機器に内蔵するスピーカーシステムとしてのみならず、音声を再生するスピーカーを内蔵するキャビネットを有するゲーム機、スロットマシン等の遊戯機にも適用が可能である。また、本発明のスピーカーシステムは、全高が低く、小型・薄型のキャビネットで音声を再生するスピーカーシステムが実現できるので、設置空間が限定される車両用のスピーカーに特に適する。
1、1a、1b、1c、1d スピーカーシステム
2、2a、2b、2c、2d キャビネット
3 動電型スピーカー
4 前面キャビティ部材
5、5c 蓋部材
6、6d 背面キャビティ部材
7、7a、7b 平面部材
8、8b 吸音部材
9、9a、9b、9c 前面音導部
10 音源空間
11 音道
12 開口
13 背面空間
14 ダクト
20 ノート型パーソナル・コンピュータ

Claims (10)

  1. 振動板を備えるスピーカーと、該スピーカーが取り付けられるキャビネットと、を備えるスピーカーシステムであって、
    該キャビネットが、該スピーカーの該振動板の前面側へ放射される音波を自由空間へと導出する前面音導部を有し、
    該前面音導部は、該スピーカーの該振動板を支持するフレーム周縁部に対応して音源空間を規定する前面キャビティと、該音源空間から放射される音波を自由空間に導出する音道と、樹脂のシート部材から形成されて一方の面が該スピーカーの該振動板に対向するように該前面キャビティの側壁部にその周囲部分の少なくとも一部を取り付けて該振動板からの該音波の放射に合わせて振動するように該音源空間に配置される平面部材と、該平面部材の該スピーカーの該振動板に対向しない他方の面に取り付けられる吸音部材と、を有する、
    スピーカーシステム。
  2. 前記前面音導部の前記吸音部材が、前記スピーカーの前記振動板の投影面の約半分に対応する平面形状を有し、前記音源空間において前記音道に連通する内部開口を塞がないように配置されている、
    請求項1に記載のスピーカーシステム。
  3. 前記前面音導部の前記平面部材が、前記吸音部材よりも大きな投影面積を有し、該吸音部材が取り付けられていない対応部分として規定される突出部を有する、
    請求項2に記載のスピーカーシステム。
  4. 前記前面音導部の前記平面部材の前記突出部が、前記スピーカーの前記振動板の投影面の約半分以下に収まる平面形状を有し、前記音源空間において前記音道に連通する前記内部開口を塞がないように配置されている、
    請求項3に記載のスピーカーシステム。
  5. 前記前面音導部の前記平面部材が貫通孔を有し、前記スピーカーの前記振動板から放射される音波が、該貫通孔を通じて前記吸音部材に入射する、
    請求項1〜4に記載のスピーカーシステム。
  6. 前記前面音導部の前記吸音部材が、厚み0.5mm以上の所定厚みのフェルト部材であり、前記平面部材が、該吸音部材の該所定厚み以下の厚みを有する樹脂フィルムである、
    請求項1〜5に記載のスピーカーシステム。
  7. 前記前面音導部前記音道の一部が、複数の貫通孔を含むパンチング部材により構成されている、
    請求項1〜6に記載のスピーカーシステム。
  8. 前記キャビネットが、前記スピーカーの前記振動板の背面側に音響容量となる内部空間を規定する背面キャビネット部をさらに有する、
    請求項1〜7に記載のスピーカーシステム。
  9. 前記キャビネットの前記背面キャビネット部が、前記内部空間に連通して前記スピーカーの前記振動板の背面側から放射される音波を自由空間に導出するダクトをさらに有する、
    請求項8に記載のスピーカーシステム。
  10. 請求項1〜9に記載のスピーカーシステムを備え、少なくとも前記前面音導部の前記音道に連通する外部開口が設けられる筐体を有する、電子機器。
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