JPH11109004A - バッテリ残存容量計及び複数バッテリの残存容量計測方法 - Google Patents

バッテリ残存容量計及び複数バッテリの残存容量計測方法

Info

Publication number
JPH11109004A
JPH11109004A JP9265377A JP26537797A JPH11109004A JP H11109004 A JPH11109004 A JP H11109004A JP 9265377 A JP9265377 A JP 9265377A JP 26537797 A JP26537797 A JP 26537797A JP H11109004 A JPH11109004 A JP H11109004A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
resistance
measurement
remaining capacity
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9265377A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3769111B2 (ja
Inventor
Fujio Matsui
冨士夫 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP26537797A priority Critical patent/JP3769111B2/ja
Publication of JPH11109004A publication Critical patent/JPH11109004A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3769111B2 publication Critical patent/JP3769111B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/36Arrangements for testing, measuring or monitoring the electrical condition of accumulators or electric batteries, e.g. capacity or state of charge [SoC]
    • G01R31/389Measuring internal impedance, internal conductance or related variables

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Measurement Of Current Or Voltage (AREA)
  • Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変動要因の多いパラメータを用いることな
く、精度の高い計測が可能なバッテリ残存容量計を得る
こと。 【解決手段】 内部抵抗演算部42に、入力回路部32
を介してバッテリに接続された計測用抵抗の電圧Vが入
力されると、この電圧VとROM36から読み出された
計測用抵抗の値及びバッテリの起電圧とに基づいて内部
抵抗rが演算され、この演算結果は残存容量計算部43
へ入力される。そして、残存容量計算部43において
は、内部抵抗rとROM36から読み出された実負荷の
抵抗値とに基づいて残存容量が演算され、その結果は表
示器38に表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両等に搭
載されるバッテリの残存容量を計測するバッテリ残存容
量計に係り、特に、計測値の変動原因となるパラメータ
を用いることなく高精度の計測を可能としたバッテリ残
存容量計に関する。
【0002】
【従来の技術】車両等に搭載されるバッテリにとって、
適切な時期に充電やバッテリ液を交換すことは、早期の
劣化を抑圧し、バッテリを良好な状態で使用する上で重
要である。そこで、充電やバッテリ液の補充さらにバッ
テリ自体の交換を行うに際し適切な時期を判断するため
に、バッテリの残存容量を計測する装置が種々提案され
ている。例えば、バッテリの端子間電圧、放電電流及び
液温を測定し、この測定値からバッテリの内部抵抗を算
出し、この内部抵抗と放電電流との関係から残存容量を
推定し、さらにこの推定値を計測時の液温により補正し
て、絶対値としての残存容量値を計測結果として得られ
るようにしたものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記容量計において
は、内部抵抗を算出するため負荷に電流を流す前の電圧
と電流を流した後の電圧との電圧差を計測するようにし
ているが、計測直前のバッテリ端子間電圧VHは充放電
の影響を強く受けるので、連続に負荷を使用しているよ
うな場合には、誤差の大きな計測結果となる虞が大き
く、このため信頼性が十分ではない。
【0004】ところで、計測直前のバッテリ端子間電圧
VHは、電解液濃度が平均化したときの活性電圧を示す
起電圧であり、安定するまでには通常1000秒以上を
要する。また、内部抵抗から比重を算出し残存容量と対
応させる場合には、内部抵抗のバラツキが有ると、真の
比重値の算出が出来ないことになる。さらに、バッテリ
の液温は主に槽内の対流により平均化されるまでの長い
拡散時定数を持つため、液温の測温箇所、時間を十分に
考慮しなければ、正確な液温を得ることができず、液温
により比重を校正しようとする場合、信頼性のある校正
値が得られない虞がある。
【0005】特に、充放電が繰り返され、温度が刻々変
化しているような状態、急速大電流放電のように部分的
に温度上昇が発生する場合等では誤差がさらに拡大する
虞がある。上記従来例においては、液温の測定において
このような点が考慮されておらず、十分に信頼性の高い
液温が測定されるとは言い難い。
【0006】ここで、計測された内部抵抗をR、残存容
量0%時の内部抵抗をR0、100%充電時の内部抵抗
をR100とすると、残存容量は(R100−R)/
(R100−R0)×100(%)と表示されるが、新
品バッテリ等の内部抵抗はバラツキが大きく、R10
0、R0に差が発生するばかりか、放電末期のR0はさ
らにバラツキが大きいため残存容量の絶対値を計測しよ
うとするとバッテリ液温の計測の仕方、拡散時定数など
の補正係数の選択のしかた等により計測精度が変動する
という問題がある。
【0007】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、計測精度が高く信頼性、安定性のあ
る計測が可能なバッテリ残存容量計、並びに簡易な構成
で複数のバッテリの残存容量を計測することのできる方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係るバッテリ残存容量計は、計測時にバ
ッテリの端子間に接続される計測用抵抗と、前記バッテ
リの端子間に対する前記計測用抵抗の接続状態を制御す
る接続制御手段と、前記バッテリにより電源供給される
実負荷が非動作時と判断された場合であって、前記接続
制御手段により前記バッテリに計測用抵抗が接続された
ときに、バッテリ端子間の電圧を計測する計測用抵抗電
圧計測手段と、前記バッテリのフル充電時における放電
電圧、前記計測用抵抗の抵抗値及び前記実負荷の抵抗値
を記憶する記憶手段と、前記計測用抵抗電圧計測手段に
よる計測結果と、前記記憶手段のデータとに基づいて前
記バッテリの残存容量を前記実負荷との関係における相
対値として演算する残存容量演算手段と、前記残存容量
演算手段の演算結果を表示する表示手段と、を具備して
いる。
【0009】請求項2に係るバッテリ残存容量計は、特
に、残存容量演算手段が、前記計測用抵抗電圧計測手段
による計測結果と、記憶手段に記憶されたバッテリのフ
ル充電時における放電電圧及び計測用抵抗の抵抗値とか
ら、バッテリの内部抵抗の抵抗値を演算する内部抵抗演
算手段と、前記内部抵抗演算手段により算出された内部
抵抗の抵抗値と、記憶手段に記憶された実負荷の抵抗値
とから、実負荷の抵抗値に対する実負荷の抵抗値と内部
抵抗の抵抗値との差の割合を残存容量として算出する相
対容量演算手段と、を具備している。
【0010】請求項3に係るバッテリ残存容量計は、計
測用抵抗と直列に配設される校正用抵抗と、前記校正用
抵抗の前記計測用抵抗に対する接続を制御する校正抵抗
接続制御手段と、前記校正用抵抗の抵抗値と、前記校正
用抵抗における電圧と、計測用抵抗電圧計測手段の計測
結果とに基づいて、計測用抵抗の抵抗値を校正する校正
手段とを具備している。
【0011】請求項4に係るバッテリ残存容量計は、実
負荷である抵抗加熱型触媒ヒータが計測用抵抗を兼ねる
ようにしたものである。
【0012】請求項5に係るバッテリ残存容量計は、バ
ッテリ液温度を検出する液温センサと、前記液温センサ
により検出されたバッテリ液温に基づいてバッテリの残
存容量を補正する残存容量補正手段と、を具備してい
る。
【0013】請求項6に係るバッテリ残存容量計は、バ
ッテリの放電電流を検出する電流センサと、所定時間毎
に放電電流を積算する放電電流積算手段と、放電電流積
算手段にて積算された積算電流値が所定の値になる期
間、バッテリの内部抵抗を記憶する最小内部抵抗値記憶
手段と、前記最小内部抵抗値記憶手段に記憶されたデー
タから最小内部抵抗を算出する最小内部抵抗算出手段
と、前記最小内部抵抗算出手段により算出された最小内
部抵抗値からバッテリ寿命の予測値を演算する寿命演算
手段と、を具備している。
【0014】請求項7に係るバッテリ残存容量計は、実
負荷であるセラミックヒータが計測用抵抗を兼ねると共
に、前記セラミックヒータの基板表面に回路部品を配設
して一体化して構成している。
【0015】請求項8に係るバッテリ残存容量計は、計
測用抵抗を電気自動車の減速時の減速エネルギ回生用抵
抗としている。
【0016】請求項9に係る複数バッテリの残存容量計
測方法は、バッテリが複数個直列に接続されているとき
には個々に残存容量を計測するとともに、各バッテリ端
子電圧を請求項1記載の一台のバッテリ残存容量計へ入
力するようにしたものである。
【0017】
【作用】請求項1に係るバッテリ残存容量計によれば、
実負荷にバッテリからの電源供給が行われていない間に
接続制御手段により計測用抵抗がバッテリへ接続され、
このときのバッテリ端子の電圧が計測用抵抗電圧計測手
段により計測され、残存容量演算手段へ入力される。残
存容量演算手段においては、計測用抵抗電圧計測手段に
よる計測電圧と、予め記憶手段に記憶され、この記憶手
段から読み出されたバッテリのフル充電時における放電
電圧と、計測用抵抗の抵抗値及び実負荷の抵抗値とに基
づいて、実負荷の抵抗値に対するバッテリの内部抵抗の
大きさの割合がバッテリの残存容量として算出され、こ
の算出結果が、バッテリの残存容量を表す相対値として
表示手段により表示されることとなる。
【0018】請求項2に係るバッテリ残存容量計によれ
ば、計測用抵抗電圧計測手段による計測結果と、記憶手
段に予め記憶され、この記憶手段から読み出されたバッ
テリのフル充電時における放電電圧及び計測用抵抗の抵
抗値とから、計測時におけるバッテリの内部抵抗の大き
さが内部抵抗演算手段により算出される。そして、この
算出結果と記憶手段から読み出された実負荷の抵抗値と
から、実負荷の抵抗値と内部抵抗の抵抗値との差が実負
荷の抵抗値に対して如何なる割合かが相対値としてのバ
ッテリの残存容量として算出されるようになっている。
【0019】請求項3に係るバッテリ残存容量計によれ
ば、校正抵抗接続制御手段により校正用抵抗が計測用抵
抗と直列に接続され、計測用抵抗の両端の電圧の計測時
に校正用抵抗の電圧も計測され、校正手段において計測
用抵抗の電圧と校正用抵抗の電圧とを比較することで、
測定用抵抗の校正抵抗値からのずれが算出され、その大
きさに応じて測定用抵抗の抵抗値の校正がなされること
となる。
【0020】請求項4に係るバッテリ残存容量計によれ
ば、実負荷としての抵抗加熱型触媒ヒータが、計測用抵
抗を兼ねるため、別個に計測用抵抗を設ける必要がなく
なり、構成を簡易にすることができることとなる。
【0021】請求項5に係るバッテリ残存容量計によれ
ば、液温センサによりバッテリの液温が検出され、残存
容量補正手段において、バッテリ液温を用いて、残存容
量演算手段において求められた残存容量の補正が行われ
ることとなる。
【0022】請求項6に係るバッテリ残存容量計によれ
ば、電流センサによりバッテリの放電電流が検出され、
この放電電流は放電電流積算手段に入力され所定時間毎
にこの放電電流の積算値が算出される。同時に最小内部
抵抗値記憶手段には放電電流積算手段により算出された
積算値が所定の値になるまでの間、バッテリの内部抵抗
値が所定のサンプリング間隔で記憶されてゆき、最小内
部抵抗算出手段において最小内部抵抗値記憶手段に記憶
されたデータに基づいて最小内部抵抗の抵抗値が算出さ
れ、さらに、この最小内部抵抗の抵抗値に基づいて寿命
演算手段によりバッテリ寿命が演算されることとなる。
【0023】請求項7に係るバッテリ残存容量計によれ
ば、実負荷であるセラミックヒータが計測抵抗を兼ねて
おり、更にこのセラミックヒータの基板表面に回路が形
成されて実負荷と残存容量計とが一体化されるので、軽
量小型になるものである。
【0024】請求項8に係るバッテリ残存容量計によれ
ば、電気自動車の減速エネルギ回生用抵抗を計測用抵抗
としているので、電気自動車が減速状態にある場合、減
速エネルギ回生用抵抗によりエネルギの回生が行われる
一方、この減速エネルギ回生用抵抗の両端の電圧を計測
することで、別個に計測用抵抗を設けたと同様となり、
構成の簡素化が図れることとなる。
【0025】請求項9に係るバッテリ残存容量計によれ
ば、一台のバッテリ残存容量計により複数のバッテリの
残存容量を計測するに必要なデータを順に入力するよう
にし、複数のバッテリの残存容量を順に計測するように
したので、一台の残存容量計で複数のバッテリの残存容
量の計測が可能となる。
【0026】
【実施例】以下、本発明に係るバッテリ残存容量計の実
施例について、図1乃至図29を参照しつつ説明する。
【0027】先ず、本実施例におけるバッテリ残存容量
計を説明するに先立ち、バッテリの内部抵抗等と残存容
量との関係について説明する。図1には、バッテリ1に
外部抵抗Rを接続した状態における等価回路が示されて
いる。バッテリ1は、起電圧E00と抵抗値rを有する内
部抵抗3とが直列接続された状態として表すことができ
る。ここで、内部抵抗3は、過電圧換算抵抗、極板抵
抗、セパレータ抵抗、電解液抵抗に大別される。
【0028】一方、一般にバッテリの残存容量は比重と
相関性を有し、寿命は構成要素の劣化と相関性があるこ
とが明らかにされている。例えば、100%の残存容量
を示す比重が有っても、内部抵抗等の他の影響のために
100%の残存容量を出力できるとは限らない。したが
って、実用的な残存容量表示を行うためには、バッテリ
液の比重に内部抵抗等の他の多くの要因を含めた換算値
として定量化されなければならない。例えば、バッテリ
に接続された負荷に後どれだけのエネルギーを供給でき
るかを表示するようにした残存容量計が実用的である。
【0029】図2には、バッテリの定電流放電による放
電電圧特性とバッテリ液比重特性とが示されているが、
この図2からは、放電が深くなるに伴いバッテリの端子
電圧降下率が大きくなる傾向にあるということが言え
る。なお、図2において、放電電圧特性は実線により、
バッテリ液比重特性は点線により示されている。また、
同図において、特性線の近傍に0.2C、0.28C等
と記載された数値の意味するところは、例えば、0.2
Cであれば、20Ahの容量を有するバッテリが、その
有する容量の20%で放電がなされるということを示す
ものである。
【0030】上述のように放電が深くなると端子電圧降
下率が大きくなるのは、例えば、放電の進行に伴って極
板内の硫酸鉛等が増加したり、電解液の比重低下により
起電圧が低下し、さらには内部抵抗が増加するためであ
る。例えば、定電流iに対する放電電圧特性から、単位
時間△tでのバッテリ端子電圧変化を△e、内部抵抗変
化を△γとすると、△eは△e=−△γ・i・△tと表
すことができる。
【0031】そして、バッテリを100%充電すなわち
フル充電した状態からある時間に渡って放電した場合の
電圧は、単位時間△tにおける端子電圧変化△eの加算
和として表すことができるる。すなわち、Σ△e・△t
=Σ−△γ・i・△tとして算出することができる。と
ころで、バッテリの実用範囲において、内部抵抗変化△
γは、ほぼ一定と近似できる。
【0032】したがって、残存容量100%での内部抵
抗値をR100とすれば、バッテリ端子電圧VはV=E
0−(R100+△γ・t)・iとして求めることがで
きる。ここで、E0はフル充電時のバッテリ端子電圧で
ある。さらに、R≧R100+△γ・tの線形近似でき
る範囲内であれば外部負荷機能を満足させ、バッテリか
ら100%の電流の供給が可能となる。
【0033】上述したバッテリ端子電圧Vを算出する式
において、線形近似部(R100+△γ・t)のトータ
ル時間をTとすると、バッテリ端子電圧はV=E0−
(R100+△γ・T)・iとなり、上述した外部抵抗
値Rと線形近似部(R100+△γ・t)との関係か
ら、放電特性は近似的にV=E0−R・T・iと表すこ
とができる。一方、バッテリの起電圧はバッテリ液の比
重により変わり得るものであるが、図3にはバッテリの
起電圧と比重との関係が示されいる。この特性線は、液
温が25℃における比重の変化に対する起電圧の変化を
表したものである。
【0034】図1に示すように抵抗値Rが予め明らかな
外部抵抗4を接続する場合には、起電圧に相当する内部
抵抗が算出可能となる。すなわち、図1において、計測
されたバッテリ端子電圧をVとすれば、バッテリ1の内
部抵抗rは、V=E00−r・i及びi=V/Rの関係
からr=(E00−V)・R/Vと求められる。バッテ
リ1の起電力E00は、イオン濃度が槽内で均等である
ことの保証が必要になるが、実際の動作状態では計測直
前の放電電流の大きさに左右されており、過大な電流を
流す程、起電力は小さくなり測定が難しくなる。
【0035】そこで、図4に示すようにバッテリ1の外
部にスイッチ10を設け、固定抵抗11と可変抵抗負荷
12とをスイッチ10の切替によって、バッテリ1へ選
択的に接続可能な回路構成として次述するような充放電
を行った場合のバッテリ端子電圧について考えてみる。
すなわち、放電電流iが時間と共に図5に示されたよう
な変化を示すように可変抵抗負荷12の抵抗値を変化さ
せてバッテリ1の放電を行い、任意の時刻に短時間の間
スイッチ10を切り替えることによって可変抵抗負荷1
2に代わって固定抵抗11をバッテリ1に接続し、再び
可変抵抗負荷12をバッテリ1に接続するようにした場
合において、固定抵抗11に印加されたバッテリ端子電
圧特性は図6に示された如く、時間の経過と共に徐々に
低下することとなるが、顕著な変動を示すことはないと
いうことができる。
【0036】ここで、固定抵抗11に放電電流iを流し
た場合にバッテリ端子からみた固定抵抗11の両端に生
ずる電圧VはV=E00−r・iとなり、内部抵抗はr
=(E00−V)/i=(E00−V)・R/Vとなる
ことは、既に述べた通りである。一方、図6の電圧特性
はV=E0−R・T・iと近似できることから、R・T
=(E0−V)/i=(E0−V)・R/Vとなり、R
・Tは内部抵抗に等価と考えられるので、R・T=rと
なる。
【0037】残存容量が100%のとき、所定の電流値
iを生ずる固定抵抗11の値Rを選定し、E00を初期
放電電圧E0に置き換えると、任意の放電時間では内部
抵抗rはr=(E0−V)・R/Vと書き換えて表すこ
とができる。例えば、モータ制御用電源を初めとして、
電源から効率良く負荷に電力を供給する場合には、電源
と負荷とのいわゆるインピーダンスマッチングを行うこ
とが基本となる。すなわち、負荷に最大電力を供給しよ
うとすれば、電源インピーダンスを負荷と同等以下にす
ることで、電源の損失を最小限にして負荷に最大電力を
供給できる。
【0038】したがって、負荷の機能を最大限満足させ
るためには、電源の出力電圧特性と、負荷の入力電圧性
能の最適化が必須条件となる。例えば、外部負荷の入力
電圧特性をV=EE0−RR・iとし、バッテリの出力
電圧特性をV=E0−R・T・iとすると、RR≧R・
Tが負荷の機能を最大限満足させるため絶対条件とな
る。なお、ここで、RRは実負荷抵抗である。一方、R
R<RTでは負荷の機能を満足しないことになるため、
RR>RTの時のバッテリの残存容量を0%以上とし、
RR=RTのときのバッテリの残存容量を0%とするこ
とができる。
【0039】したがって、固定された負荷のインピーダ
ンスに対し、変化するバッテリ内部抵抗の比をバッテリ
の残存容量とすることにより、負荷の機能性を後どれだ
け補償できるかを示すバッテリ残存容量Qとして、Q=
(RR−r)/(RR orRT)・100(%)とす
る表示が可能となる。負荷の内部抵抗が解らないときは
実用領域での最大負荷より所定の電流値を決定し、負荷
の内部抵抗を決定すればよい。そして、近似的に図6に
示すバッテリ放電特性より、100%充電時の端子電圧
をE0、直線近似した最終電圧をVとし、RR=R・T
と近似できる電圧をV1とすれば、バッテリの残存容量
はQ=(E0−V)/(E0−V1)×100(%)と
表示することもできる。
【0040】以上説明したことは、外部負荷が純抵抗で
ある場合に言えることであるが、外部負荷がインダクタ
ンスやキャパシタンスを有する場合にはバッテリ端子電
圧と負荷電流との間に位相差が生じ、このため内部抵抗
の見かけ上の値が異なることとなり、上述したバッテリ
残存容量の算出式による値も当然ならが不正確なものと
なってしまう。また、同様なことは、負荷が変動した
り、バッテリと負荷との接続部分に接触不良が生じた場
合にも生ずる。
【0041】そこで、このような不都合を解消すること
ができるようにしたバッテリ残存容量計の構成例が図7
に示されており、以下、同図を参照しつつその構成、動
作等について説明する。本実施例におけるバッテリ残存
容量計は、コントローラ28と、バッテリ21に接続さ
れた計測用負荷抵抗26と、実負荷25に流れる電流を
検出するための電流センサ27と、液温センサ23と、
残存容量を表示する表示器38と、を主たる構成要素と
してなるものである。
【0042】測定対象であるバッテリ21は、負荷制御
スイッチ24を介して実負荷25に接続されると共に、
発電機20にも接続されており、この発電機20により
充電されつつ、実負荷25に対して負荷電流を供給する
ようになっている。尚、バッテリ21へ充電を行うもの
としては、発電機20に限らず、他の充電機器であって
もよい。計測用負荷抵抗26は、後述するコントローラ
28に設けられたスイッチ回路部30の計測負荷制御用
トランジスタ29を介してバッテリ21の正極及び負極
端子間に接続されるようになっている。
【0043】特に、この計測用負荷抵抗26は、配線抵
抗を減らすためバッテリ21の正極及び負極端子間に極
力短い距離で配線されている。そして、この計測用負荷
抵抗26は、実負荷25が動作してないときに計測負荷
制御用トランジスタ29の導通によりバッテリ21に接
続され、バッテリ21の端子間電圧を測定するために使
用されるようになっている(詳細は後述)。
【0044】一方、本実施例の実負荷25は、負荷制御
スイッチ24を介してバッテリ21から電源供給される
ようになっており、負荷制御スイッチ24はいわゆる電
子スイッチでその動作制御はコントローラ28のCPU
33により行われるようになっている。なお、本実施例
においては、実負荷25が動作していない間(負荷制御
スイッチ24を介してバッテリ21からの電源供給がな
されていない間)に、計測用負荷抵抗26をバッテリ2
1に接続してその端子電圧を計測して残存容量を算出す
るものである(詳細は後述)。したがって、残存容量の
計測においては、実負荷25にバッテリ21から電源供
給がなされているか否かが解ればよく、コントローラ2
8により負荷制御スイッチ24が如何なるタイミングで
動作制御されるのかは、本質的に無関係であるのでその
制御内容についての説明は省略することとする。
【0045】コントローラ28は、バッテリ21への実
負荷25及び計測用負荷抵抗26の接続を制御しつつバ
ッテリ端子間電圧の計測を行い、表示器38への残存容
量等の表示を制御するためのものである。本実施例にお
けるコントローラ28は、マイクロコンピュータの中央
演算装置であるCPU33を主体に構成されており、C
PU33に信号入力する入力回路部32と、CPU33
のドライバであるPWM(Pulse Width Modulator)3
1を介し駆動されるスイッチング回路部30と、CPU
33及びPWM31との間でデータの授受を行うROM
(Read Only Memory)36、RAM(Random AccssMemo
ry)34及びEERAM(Electrically Erasable Rand
om Accss Memory)35とを有してなるものである。
【0046】計測用抵抗電圧計測手段としての入力回路
部32にはバッテリ端子電圧値V、アクセサリスイッチ
電圧VA,実負荷25のバイアス電圧VL、液温センサ2
3からの液温θ、電流検出センサ27からの電流値Iが
アナログ信号入力として入力されるようになっている。
入力回路部32は、これらアナログ入力信号をデジタル
信号に変換した後に、CPU33に出力するようになっ
ているものである。
【0047】接続制御手段としてのスイッチング回路部
30は、計測用負荷抵抗26のバッテリ21への接続を
断続するためのもので、本実施例においては、計測負荷
制御用トランジスタ29を有して構成されている。この
計測用負荷制御用トランジスタ29はエミッタ側がバッ
テリ21の負極端子へ、コレクタ側が計測用負荷抵抗2
6の一端にそれぞれ接続されている。この計測用負荷制
御用トランジスタ29は、CPU33により実負荷25
にバイアス電圧VLが無いと判断されたとき、CPU3
3から出力された制御信号に応じてPWM31が出力す
る駆動信号により微小時間だけ導通状態とされ、この微
小時間経過後は非導通状態となるように駆動制御される
ものである。
【0048】本実施例のCPU33は、図8に示すよう
に等価的に内部抵抗演算手段としての内部抵抗値演算部
42、想定容量演算手段としての残存容量計算部43が
構成されているものである。また、記憶手段としてのR
OM36には、残存容量の算出基準となる実負荷抵抗値
データが記憶されたメモリ領域36a、計測用抵抗値デ
ータが記憶されたメモリ領域36b、残存容量100%
での放電電圧値データが記憶されたメモリ領域36c
が、それぞれ形成されている。
【0049】スイッチング回路部30は、PWM31を
介してCPU33により、100乃至200μsecの間
計測負荷制御用トランジスタ29を導通状態とするよう
に動作制御されるようになっており、この結果、計測用
負荷抵抗26は計測負荷制御用トランジスタ29の導通
期間に渡ってバッテリ21に接続されることとなる。図
9には、計測負荷制御用トランジスタ29を介して計測
用負荷抵抗26がバッテリ21に接続された場合のバッ
テリ端子間電圧の変化が示されている。
【0050】バッテリ端子間電圧は、計測負荷制御用ト
ランジスタ29を介して計測用負荷抵抗26が接続され
ると、浮遊インピーダンスの影響により徐々に低下して
ゆき、暫くした後に安定することとなる。そして、計測
負荷制御用トランジスタ29が非導通状態となって計測
用負荷抵抗26がバッテリ21から切り放されると、バ
ッテリ端子電圧は再び徐々に上昇してゆき、計測用負荷
抵抗26が接続される前と略同一の値に達することとな
る。尚、計測用負荷抵抗26がバッテリ21から切り放
されてバッテリ端子電圧が徐々に上昇している間は、バ
ッテリ21の電解液の濃度が拡散されている時間でもあ
る。
【0051】内部抵抗値演算部42は、上述のようにし
てスイッチング回路部30が動作して計測用負荷抵抗2
6がバッテリ21に接続された場合において、バッテリ
端子間電圧Vを入力回路部32を介して入力し、このバ
ッテリ端子間電圧VとROM36に格納されたデータを
用いて次述するようにしてバッテリ21の内部抵抗rを
演算する。すなわち、内部抵抗値演算部42は、上述の
バッテリ端子間電圧Vを入力すると共に、ROM36の
メモリ領域36bに記憶されている計測用抵抗値Rのデ
ータと、ROM36のメモリ領域36cに記憶されてい
る残存容量100%での放電電圧値E0のデータを入力
し、r=(E0−V)・R/Vの式により内部抵抗rを
算出する。
【0052】そして、上述のようにして内部抵抗値演算
部42により算出された内部抵抗rは、残存容量計算部
43に入力される。残存容量計算部43においては、こ
の内部抵抗rと、ROM36のメモリ領域36aから読
み出された実負荷抵抗値RRのデータとから、Q=(R
R−r)/RRх100の式により残存容量Qを演算
し、これを表示器38へ出力するようになっている。
【0053】次に、上記構成におけるバッテリ残存容量
計の動作について、図10に示されたフローチャートを
参照しつつ説明する。先ず、CPU33の指令により実
負荷25のバイアス電圧VLが入力回路部32を介して
入力され、その電圧VLが所定の値以下であれば、実負
荷25が動作していない(電源供給がなされていない)
と判断されて、PWM31を介してスイッチング回路部
30が例えば0.1m秒程度の微小時間だけ動作状態と
される。そして、先に図9を参照しつつ説明したように
安定状態にあるバッテリ端子間電圧Vが入力回路部32
を介して内部抵抗演算部42へ入力されることとなる
(図10のステップ1)。
【0054】ここで、実負荷25のバイアス電圧VLの
測定は、実負荷25にバッテリ21からの電源供給がな
されているか否かを判断するためのもので、本実施例に
おけるバイアス電圧VLは、負荷制御スイッチ24を介
して実負荷25に印加される電源電圧である。
【0055】次に、ROM36内のメモリ領域36b,
36cからE0、Rが参照され、内部抵抗rがr=(E
0−V)・R/Vの式により算出される(図10のステ
ップ2)。続いて、ROM36のメモリ領域36aに格
納された実負荷25の抵抗値RRが参照されて、残存容
量Q=(RR−r)/RRの式により残存容量Qが算出
される(図10のステップ3)。そして、算出された残
存容量Qは、CPU33から表示器38へ出力され、例
えば数値表示されることとなる(図10のステップ
4)。
【0056】結局、本実施例によれば、従来の残存容量
算出における計測前の変動要因を多く含むバッテリ端子
電圧を用いることなく、また、残存容量の基準をバッテ
リの内部抵抗が外部抵抗と等しくなった時を残存容量ゼ
ロ%と定義することにより、残存容量計算の誤差が低減
され、残存容量の精度が向上することとなるものであ
る。
【0057】なお、上述の実施例において、実負荷25
がバッテリ21の内部抵抗に近い純抵抗値を有する例え
ば、抵抗加熱用触媒ヒータである場合は、計測用負荷抵
抗26を用いずに、実負荷25を計測用を兼ねるように
して、実負荷動作前にバッテリ残存容量を計測するよう
にしてもよい。
【0058】上述の実施例においては、計測用負荷抵抗
26を用いてバッテリ21の内部抵抗rを算出するよう
にしたが、この計測用負荷抵抗26は純抵抗であるが、
計測用負荷抵抗26が温度特性を有しているために、そ
の抵抗値が安定性を欠くような場合、上述の計測におい
て精度の高い結果を得ることが難しくなる。そこで、計
測用負荷抵抗26の抵抗値の精度が十分保たれない場合
であっても、上述したような計測手順での計測を可能と
した構成が図11に示されている。
【0059】なお、図7における構成要素と同一の構成
要素については、同一の符号を付することとし、その詳
細は説明は省略することとし、以下、異なる点を中心に
説明することとする。すなわち、図11に示された構成
においては、抵抗値が明らかで且つ温度に対する抵抗変
化が極力小さい校正用抵抗62と、この校正用抵抗62
の接続を制御するためのスイッチングトランジスタ61
が設けられている。
【0060】校正用抵抗62の一端は計測負荷制御用ト
ランジスタ29と計測用負荷抵抗26との接続点aに接
続される一方、他端はスイッチングトランジスタ61の
コレクタに接続されている。そして、スイッチングトラ
ンジスタ61のエミッタは、バッテリ21の負極端子へ
接続されるようになっている。スイッチングトランジス
タ61は、スイッチング回路部30に設けられるもの
で、先の計測負荷制御用トランジスタ29同様にPWM
31を介してCPU33により、その動作が制御される
ようになっているものである。
【0061】したがって、スイッチングトランジスタ6
1が導通状態となると、計測用負荷抵抗26と校正用抵
抗62とがスイッチングトランジスタ61を介してバッ
テリ21の正極及び負極端子間で直列接続状態となるよ
うになっている。入力回路部32には、校正用抵抗62
に生ずる電圧である校正電圧Vkと、計測用負荷抵抗2
6に印加された電圧である計測抵抗電圧VKKと、バイア
ス電圧VLとを入力するようになっている。ここで、計
測抵抗電圧VKKは、バッテリ21の正極端子からの電圧
を入力するようにしてある。
【0062】本実施例のCPU33には、図8に示され
た内部抵抗演算部42と残存容量計算部43に加えて図
12に示されるように校正抵抗を演算する校正演算部7
0と、計測用抵抗を演算する校正手段としての計測抵抗
補正部71とが形成されている。尚、図12において
は、図示を簡単にするため内部抵抗演算部42及び残存
容量計算部43を省略してある。また、ROM36に
は、計測用負荷抵抗26の抵抗値Rが記憶されたメモリ
領域36bと、校正用抵抗62の抵抗値R0が記憶され
たメモリ領域36dとが形成されている。
【0063】そして、校正演算部70は、ROM36の
メモリ領域36dに格納された校正用抵抗値R0と、入
力回路部32からの電圧Vk,Vkkを基にして、校正
抵抗RKをRk=Vkk・R0/(Vk−Vkk)の式
により算出する。さらに、ROM36のメモリ領域36
bに格納された計測用抵抗値Rを読み出して校正割合を
Rk/R×100(%)として算出する。
【0064】計測抵抗補正部71においては、上述のよ
うにして校正演算部70で算出された校正割合が、±数
%以下である場合には、ROM36のメモリ領域36b
に格納された計測用抵抗値Rを内部抵抗演算部42にお
ける内部抵抗rの演算に用いられる計測用抵抗値Rの値
とする一方、±数%より大きい場合には校正演算部70
で算出された校正抵抗RKを内部抵抗演算部42におけ
る内部抵抗rの演算に用いられる計測用抵抗値Rの値と
する。
【0065】図13には、上記構成における動作手順を
示すフローチャートが示されており、以下、同図を参照
しつつ本実施例におけるバッテリ残存容量計の動作につ
いて説明する。先ず、入力回路部32を介して実負荷2
5のバイアス電圧VLがCPU33に入力され、バイア
ス電圧VLが所定の電圧以下であるか否かが判断され
る。そして、バイアス電圧VLが所定電圧以下と判断さ
れると、CPU33からの制御信号に応じてPWM31
を介してスイッチング回路部30のスイッチングトラン
ジスタ61の動作が制御されて、校正用抵抗62を通し
て計測用負荷抵抗26に所定の低電流が流される。
【0066】そして、この状態において入力回路部32
を介して、校正電圧Vk及び計測抵抗電圧VkkがCPU
33に読み込まれることとなる(図13のステップ1
0)。そして、校正演算部70において、先に説明した
ように校正抵抗RkがRk=Vkk・R0/(Vk−V
kk)の式により算出される(図13のステップ2
0)。また、この際、校正割合がRk/R×100
(%)として算出される。続いて、ステップ30で計測
抵抗補正部71において、校正割合(Rk/R×100
(%))の値が±数%以下であるか否かが判断され、±
数%以下と判断された場合には図10で説明したステッ
プ1へ進み、以下図10に示された処理手順に従って残
存容量が算出、表示されることとなる。すなわち、この
場合には計測用負荷抵抗26の値が校正用抵抗62の値
と殆ど違いがなく、計測用負荷抵抗26が十分信頼でき
る状態にあるとして、その抵抗値が図10で説明したよ
うにして内部抵抗rの演算に用いられることとなる。
【0067】一方、校正割合が±数%より大であると判
断された場合には、計測用負荷抵抗26の値が本来の値
から変動しており、そのままでは内部抵抗rの演算に用
いることができない状態であるので、校正演算部70で
算出された校正抵抗Rkが計測用負荷抵抗26の抵抗値
RとしてRAM34に記憶される(図13のステップ4
0)。そして、この後は図10に示されたステップ2へ
進み内部抵抗rの演算を始めとして以下、図10で説明
したようにして残存容量が算出、表示されることとな
る。すなわち、この場合には内部抵抗rの演算におい
て、RAM34から計測用抵抗値Rが読み出されて内部
抵抗rの演算に用いられることとなる。
【0068】ところで、一般にバッテリ液温が低い場合
には、バッテリから取り出せる電力は液温が高い場合に
比して小さくなる。また、バッテリの内部抵抗はバッテ
リ液温の影響を受け、温度が低い場合には大きくなり、
実際より残存容量が小さく検出されてしまう。このよう
な不都合を解決するには、負荷を使用することによるバ
ッテリ液温の上昇、環境温度の上昇による液温の上昇を
予測することにより、計測された内部抵抗を予測温度で
補正することにより、見かけ上の残存容量を補正し、真
に取り出せる残存容量を算出し、計測の信頼性を向上さ
せることが出来る。
【0069】図14には、上述のようなバッテリ液温の
変化による補正を行うようにした場合の構成例が示され
ている。すなわち、この実施例は、全体構成は図11及
び図12に示された構成を前提とし、液温センサ23が
設けられ、さらにCPU33に上昇温度予測演算部80
と残存容量補正手段としての内部抵抗補正演算部81と
が設けられているものである。上昇温度予測演算部80
は、所定時間間隔におけるバッテリ液温θの温度差を演
算するものである。また、内部抵抗補正演算部81は上
昇温度予測演算部80の演算結果を用いて残存容量Qを
補正するものである。
【0070】図15には、上記構成における動作を説明
するフローチャートが示されており、以下、同図を参照
しつつこのバッテリ液温による補正動作について説明す
る。先ず、前提として図10及び図13で説明した処理
手順にしたがって、残存容量Qが算出されている状態で
あるとする。次に、入力回路部32を介して液温センサ
23からの液温θがCPU33に入力され、さらにRA
M34に記憶される。すなわち、本実施例では、液温は
所定の時間間隔Tで2度計測されθ1、θ2としてRAM
34に記憶される(図15のステップ100)。
【0071】次に、上昇温度予測演算部80において、
RAM34に記憶された上述のθ1、θ2が読み込まれ、
Δθ=θ1−θ2が算出されることとなる(図15のステ
ップ110)。続いて、内部抵抗補正演算部81におい
ては、液温を考慮せずに既に算出された残存容量Q、上
昇温度予測演算部80により算出されたΔθと、予めR
OM34に記憶されている温度星絵係数Ksとから、温
度補正残存容量QcがQc= Ks・Δθ・Qとして算出さ
れ、表示器38に表示されることとなる(図15のステ
ップ120)。
【0072】この温度補正残存容量Qcは、将来予測さ
れる液温に対する残存容量を示すもので、より効率的な
バッテリの活用を可能とする。また、同時に液温を予測
することにより、バッテリの限界温度を事前に表示器を
使い、警告することも可能になるものである。
【0073】ところで、先に示した図2及び図6の特性
線図から導出されるバッテリの放電特性V=E0−R・
T・iにおいて、バッテリが100%充電状態からの放
電による放電電圧E0は分極の影響が強く、非線形であ
り、その傾向はグリーンバッテリであるほど顕著であ
る。したがって、このような状態におけるE0を用いる
と、見かけの残存容量は大きくなる虞れがある。そこ
で、このような虞を回避するための方策として、E0の
設定は数サイクルの充放電を繰り返した後に、図6に破
線で示す近似直線と電圧軸の交点の電圧をE0とするこ
とにより、残存容量の精度が向上できる。また、残存容
量Q=(RR−r/RRx100(%)の値が100%
を越えるときは、100%と表示するようにしてもよ
い。
【0074】また、バッテリに接続される実負荷が電動
機のようにインピーダンスマッチングを前提としない、
高抵抗負荷の場合には、負荷毎にROM34内のパラメ
ータE0、RR等の再設定を必要とせず、より低い抵抗
値で代表させるようにしてもよい。
【0075】次に、計測時に実負荷が作動していて計測
が出来ない場合の例について説明する。先ず、前提とし
て、全体構成は図7に示された構成であり、さらにCP
U33には図16に示された電流積算部90及び残存容
量補間演算部91が付加された構成となっている。かか
る構成において、入力回路部32を介して電流センサ2
7による電流Is(t)が入力され、電流積算部90に
おいて単位時間あたりの電流が積算算出され、積算電流
AT(t)=ΣIs(t)・△tが求められる。
【0076】残存容量補間演算部91においては、上述
したAT(t)とROM36に予め記憶されている電流
容量AHとから、△Q=(AT(t)/AH)x100
(%)を算出する。ここで、電流容量AHは、100%
充電状態にあるバッテリ21の内部抵抗rが所定値にな
るまでに放電可能な電流容量を示すものである。そし
て、図10のステップ1乃至ステップ3の処理手順にし
たがって既に算出された前回の測定結果としての残存容
量Qから△Qを減算し、Q=Q−△Qをそのときの残存
容量として表示器38に表示するようになっている。
【0077】次に、バッテリに接続される負荷が解放さ
れている時間が長いと、解放電圧はバッテリの比重に依
存した起電圧E00を示す。一方、このバッテリの起電
圧E00はバッテリ液の比重、液温と比例関係にあるこ
とから残存容量の絶対値を示すことが解っている。起電
圧が予め明らかであれば、r=(E00−V)・R/V
より内部抵抗は正確に測定可能になる。例えば、自動車
用バッテリのような場合には少なくともエンジン始動前
であれば、活性濃度が安定した時間が確保できるため正
確な起電圧が測定可能となる。そこで、このような場合
の計測に適する構成について以下に説明する。全体構成
は、図7に示された構成が前提である。そして、CPU
33には図17に示されたように初期残存容量計測部1
00が付加されたものである。
【0078】この実施例では、キースイッチ(図示せ
ず)にスイッチが差し込まれ、自動車のアクセサリスイ
ッチ37が入った時点で起電圧E00を計測し、その後
バッテリ端子電圧Vを測定するようにして、正確な内部
抵抗計測を可能としたものである。このため、より精度
よい残存容量計が得られるだけでなく、始動時のスター
タ動作に伴う大電流放電による起電圧低下状態での残存
容量計測の誤動作をも防止できる。また、電気自動車の
ように外部電源で充電し、初期残存容量の値が不明の時
にはより有効になるものである。
【0079】具体的動作は、次述する通りである。先
ず、入力回路部32を介してアクセサリ電圧VAを初期
残存容量計算部100へ入力する。そして、今回入力さ
れたVAと、既に所定時間前の計測時に入力されてRA
M34に記憶されていた前回測定時におけるアクセサリ
電圧VAとを比較し、所定の値以上の差がある場合には
図示されないキースイッチが挿入され、アクセサリスイ
ッチ37が入った(閉成状態となった)と判断して入力
回路部32よりバッテリ端子電圧Vを入力して、E00
=V(初期値)とする。
【0080】そして、図10で説明した処理手順にした
がって計測処理を行い、バッテリ端子電圧Vを求め、r
=(E00−V)・(R/V)の演算により、内部抵抗
rを求め、残存容量(RR−r)/RRx100(%)
の演算を行い、残存容量を表示する。但し、処理は一回
だけとする。但し、今回入力されたアクセサリ電圧VA
と前回測定時のアクセサリ電圧VA との差が所定値以下
であれば、実行しない。
【0081】図18には、バッテリ寿命の表示を行うよ
うにした実施例が示されている。この実施例は、図17
で説明した実施例を基にしてさらに図18に示された要
素を付加した構成からなるものである。すなわち、CP
U33には100%充電判定演算部110が設けらる一
方、ROM36には図19に示されたようなバッテリ液
温θと起電圧E00との関係を表した起電圧マップが記
憶されている。
【0082】かかる構成において、入力回路部32を介
してバッテリ液温θと、図17で説明したようにして得
られた起電圧E00とが100%充電判定演算部110
へ入力されると、100%充電判定演算部110におい
ては、ROM36に記憶された起電圧マップを参照して
入力されたバッテリ液温θに対する起電圧EROM00
が求められ、この起電圧マップから求められた起電圧E
ROM00と入力された起電圧E00との比較が行われ
る。
【0083】そして、少なくともE00≧EROM00
であれば、バッテリ21に100%の残存容量があると
判断し、このときの残存容量Qを寿命係数KJとし、K
Jが所定の値以上であれば、バッテリ21が寿命と判断
し、表示器38にその旨するようになっている。
【0084】一般に、バッテリの寿命は深い充放電の繰
り返しサイクルによって決定されているが、実用的には
このような充放電を繰り返すことはなく、そのため正確
な寿命評価が難しい。通常のバッテリの寿命は蓄積され
た電力がどれだけの割合、実際にどれほどの放電電力が
取り出せるかにより寿命が決定される。例えば100%
充電状態のバッテリが20%しか取り出せなければ、寿
命は(20/100)x100(%)と表される。
【0085】また、グリーンバッテリ状態での残存容量
に対するバッテリの内部抵抗の変化は、図20に示すよ
うに、バッテリの劣化が進む程同じ残存容量であっても
内部抵抗は大きくなる傾向がある。
【0086】図22には、このような内部抵抗の変化を
考慮した実施例における構成が示されている。すなわ
ち、CPU33には放電電流積算手段としての内部抵抗
変化率演算部120と最小内部抵抗算出手段及び寿命演
算手段としての寿命演算部12とが設けられている。
尚、図示されない他の部分は、図7及び図8に示された
構成を有することが前提である。
【0087】かかる構成において、電流センサ27によ
り検出されたバッテリ21の放電電流i(t)が入力回
路部32を介して内部抵抗変化率演算部120へ入力さ
れると、所定のサンプリング時間△t毎に電流値Iが積
算され、残存容量が所定の値以上を示す範囲において、
集計積算電流I・T=Σi(t)・△tが求められる。
【0088】一方、最小内部抵抗値記憶手段としてのE
ERAM35には、この集計積算電流値が所定の値にな
るまでの間、最小内部抵抗値が各計測時ごとに記憶され
るようになっている。その結果、EERAM35に記憶
されるデータは、図21において実線で示されたような
ものとなる。そして、このEERAM35に記憶される
データを基に、データが減少から増大を示す切り替わり
点のデータ、すなわち図21の変動のミニマム値(図2
1において点線で表示された部分)を寿命演算部121
において最小自乗法で演算し、得られた結果すなわちr
を用いて、Rj=(1−(RR−r))/RRx100
(%)を演算し、この演算結果を寿命として表示器38
に表示するようになっている。尚、EERAM35のデ
ータ数が少ない場合には、回数が所定の値以下では寿命
100%と表示するようにする。
【0089】ところで、バッテリの内部抵抗は数mオー
ムから数十オームと比較的小さく、残存容量の変化は更
に小さくなる。したがって、精度良く測定を行おうとす
ると計測用の抵抗Rの値を小さくしなければならない。
一方、大電流を制御するスイッチング回路部30のトラ
ンジスタには、電流容量の大きなものが必要となるが、
このように大電流を扱う部品においては熱的な故障等が
考えられるため、通常のものよりより信頼性の高いもの
が必要となる。また、熱による安全性等の対策のための
コストアップ要因となる。
【0090】このような問題解決の方策の一つとして、
計測用の抵抗Rを大きくする一方、変化の小さいバッテ
リ端子電圧をアナログ・ディジタル変換する変換器とし
て、12ビット以上の高分解能A/D変換器を用いるよ
うにするとことが考えられる。ところで、A/D変換器
には積分型と逐次比較型が一般的である。積分型は、変
換速度が0.1m秒以下と短い場合には活用できず、逐
次比較型はさらに短い変換時間でも対応が可能である
が、12ビット以上の変換器では高コストになるため、
単電源で動作し、低価格なMASH方式によるA/D変
換器を使用するのがよい。
【0091】一方、12ビット以下の変換器を用いる場
合には、図23に示されたような増幅回路を入力回路部
32の前段に設置するようにするとよい。すなわち、図
23に示された増幅回路は、演算増幅器130による差
動増幅回路と、演算増幅器131による差動増幅回路と
を有してなるものである。この増幅回路においては、初
段の演算増幅器130の反転入力端子にカットする基本
電圧分を予めバイアス電圧として印加しておき、非反転
入力端子にはバイアスされたバッテリ端子電圧を印加す
ることにより基本電圧分が減算され、出力には変化分だ
けが得られるようになっている。この初段の出力電圧を
次段の演算増幅器131を中心に構成された差動増幅回
路によりN倍に増幅し、得られた電圧をバッテリ端子電
圧Vとして入力回路部32へ入力するようにすればよ
い。
【0092】かかる構成において、予め計測用の抵抗R
を決定すれば図9に示されたように直流電圧が明らかと
なるから、変化分だけが増幅され、その増幅電圧が入力
回路部32に入力することで、例えば、入力回路部32
におけるA/D変換の分解能が10ビットで、図23に
示された回路の増幅率をN倍とすれば10+Nビットの
A/D変換器に相当する分解能が得られることとなる。
【0093】次に、複数のバッテリを使用する場合につ
いて説明する。例えば、電気自動車のように12Vのバ
ッテリを直列接続により高い電圧を得る高電圧電源シス
テムにおいては、負荷に対するバッテリの供給性能は、
個々のバッテリ性能の累積値として定まる。一方、シス
テムのバッテリ電源としての信頼性は、個数分だけ低下
するため、個々のバッテリ信頼性を向上させる必要があ
るが、本来バッテリは特性バラツキが大きく、その信頼
性を管理することが難しい。
【0094】そこで、上述したような残存容量計141
を、図24に示すように個々のバッテリ140毎に設置
し、個々のバッテリ140から得られたデータをホスト
コンピュータ144で管理することにより、性能の低下
したバッテリの特定を行い、保全管理を確実にするとよ
い。
【0095】図24に示された計測システムではバッテ
リ台数分の残存容量計が必要となるため、図25に示す
ように一台の残存容量計141を設け、計測用抵抗も一
箇所に設けて計測制御を一箇所で行い、各バッテリ端子
電圧を入力回路部32へ入力することにより、各バッテ
リ毎の残存容量計測を一台の残存容量計141で行うよ
うにしてもよい。
【0096】図25に示された計測システムにおいて
は、高い電圧を入力回路部32に入力すると、一番下位
の電圧検出レベルを基準として入力回路部32のA/D
変換の分解能を設定すると、M段目の電圧はM倍にな
り、分解能をM倍にする必要があるが、これは現実には
不可能である。そこで、図26に示すように各バッテリ
の正極端子からの電圧を、マイクロリレースイッチ16
0により隣合うバッテリ毎に選択できるようにし、各端
子電圧の差動電圧を得、入力回路部32に入力するよう
な構成とする。
【0097】マイクロリレースイッチ160は、コント
ローラ28のスイッチング回路部30を介してCPU3
3の指令により直接動作させるようにする。そして、マ
イクロリレースイッチ160の動作と同時に残存容量検
出を行う。この構成では、同時にM個のバッテリの残存
容量計測を行うことはできないが、計測を繰り返すよう
にすればよい。
【0098】また、内部抵抗計測用の抵抗Rの消費電力
は、この抵抗に通電する時間がミリ秒以下と短いため、
瞬時電力が大きくても、平均電力は比較的小さい。この
ため、電流値さえ確保できれば消費電力の小さい抵抗体
を用いることが可能である。
【0099】このような用途に適する抵抗の例が図27
に示されている。すなわち、セラミックヒータの原理に
従い、セラミックの表面にタングステン等の抵抗体で電
路を形成し、計測用抵抗Rとしたものである。本実施例
においては、タングステンからなる環状の抵抗体200
を形成し、この抵抗体200の表面にセラミックを蒸着
してセラミック放熱板201を形成してある。なお、一
個当たりの電流に制限があるときには、並列に接続し、
トータルの電流値を達成させることができる。また、セ
メント抵抗を用いるようにしてもよい。
【0100】計測用の抵抗は平均消費電力が小さいこと
により発熱を数度に抑えることができる。また、上述の
ようにタングステン抵抗の表面にセラミック材により放
熱板を形成した構成とした場合、このセラミック材はハ
イブリットICに用いられるものと基本的に同一である
ので、このセラミック放熱板を基板として用いるように
してもよい。図28には計測用の抵抗のセラミック放熱
板を基板として流用した一例が示されている。
【0101】すなわち、内部にタングステン抵抗体が形
成されたセラミック基板300上には、CPU301、
スイッチング回路部等のインターフェース回路が設置さ
れている。このような構成とすることにより、コントロ
ーラの小型軽量化、計測のための配線等によるノイズの
心配がなく信頼性の高い計測ができ、コストの削減が可
能になる。なお、図28においては、基板寸法の一例が
mm単位で示されている。
【0102】電気自動車ではブレーキング時に電動機に
よる電力回生を行い、回生電流を電源のバッテリに流
し、減速エネルギーを回収するようにしてある。バッテ
リが100%充電状態にあるときや、受け入れ電流が大
き過ぎ、余剰電力が発生するときには、電源と並列に接
続した回生抵抗に吸収させる。残存容量計測のための計
測抵抗Rを回生抵抗と共用させることにより、計測回路
のコストの削減が可能になる。回生用抵抗が無いシステ
ムにおいては暖房用の電熱ヒータと共用させるようにし
てもよい。なお、本発明は上記実施例の構成に限定され
るものではなく、本発明の趣旨の範囲内で部材、配置等
種々の変形が可能である。
【0103】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係るバ
ッテリ残存容量計によれば、バッテリの内部抵抗値と実
負荷の抵抗値により表わした相対値としてのバッテリ残
存容量を算出し、これを表示するような構成とすること
により、変動要因の多いパラメータを用いることなく、
精度の高い安定したバッテリ残存容量の計測を行うこと
ができる。また、本発明に係るバッテリ残存容量の計測
法によれば、複数のバッテリ残存容量計を用いることな
く簡易な構成で複数のバッテリの残存容量を知ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バッテリに外部抵抗を接続した状態における等
価回路図である。
【図2】バッテリの放電時間と端子電圧との関係及びバ
ッテリの放電時間と電解液の比重との関係を示す特性線
図である。
【図3】バッテリ液の比重と起電力との関係と示す特性
線図である。
【図4】本発明に係るバッテリ残存容量計の基本概念を
説明するための等価回路図である。
【図5】図4における外部抵抗と可変抵抗負荷との切替
タイミングを示すタイミング図である。
【図6】図4に示された回路構成におけるバッテリの端
子電圧の変化を表す特性線図である。
【図7】本発明に係るバッテリ残存容量計の一実施例を
示す構成図である。
【図8】図7におけるバッテリ残存容量計に用いられる
CPUの一構成例を示す構成図である。
【図9】図7に示された構成において、計測用負荷抵抗
が接続された状態におけるバッテリ端子電圧の変化を示
す特性線図である。
【図10】図7に示された構成における動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図11】本発明に係るバッテリ残存容量計の他の実施
例を示す構成図である。
【図12】図11に示された構成におけるCPUの構成
例を示す構成図である。
【図13】図11に示された構成における動作を説明す
るためのフローチャートである。
【図14】CPUの他の構成例を示す構成図である。
【図15】図14に示された構成のCPUによる動作を
説明するためのフローチャートである。
【図16】CPUの他の構成例を示す構成図である。
【図17】図16に示された構成のCPUによる動作を
説明するためのフローチャートである。
【図18】CPUの他の構成例を示す構成図である。
【図19】バッテリ液温と起電圧との関係を示す特性線
図である。
【図20】残存容量と内部抵抗との関係をバッテリの劣
化程度をパラメータとし表した特性線図である。
【図21】図18に示された構成においてRAMに記憶
されるデータの一例を示す特性線図である。
【図22】CPUの他の構成例を示す構成図である。
【図23】入力回路部の前段に設ける増幅回路の一例を
示す回路図である。
【図24】複数のバッテリの管理を効率よく行うために
好適な構成例を示す構成図である。
【図25】複数のバッテリを一台のバッテリ残存容量計
で計測するための構成例を示す構成図である。
【図26】入力回路部のアナログ・ディジタル変換の分
解能を高くすることなく複数のバッテリの計測を可能と
するための構成例を示す構成図である。
【図27】計測用抵抗の一例を示す説明図である。
【図28】本発明に係るバッテリ残存容量計の基板配置
の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
21…バッテリ 23…液温センサ 24…負荷制御スイッチ 25…実負荷 26…計測用負荷抵抗 27…電流センサ 28…コントローラ 30…スイッチング回路部 31…PWM 33…CPU 34…RAM 35…EERAM 36…ROM 37…アクセサリスイッチ 38…表示器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01M 10/48 H01M 10/48 P H02J 7/00 H02J 7/00 X

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計測時にバッテリの端子間に接続される
    計測用抵抗と、 前記バッテリの端子間に対する前記計測用抵抗の接続状
    態を制御する接続制御手段と、 前記バッテリにより電源供給される実負荷が非動作時と
    判断された場合であって、前記接続制御手段により前記
    バッテリに計測用抵抗が接続されたときに、バッテリ端
    子間の電圧を計測する計測用抵抗電圧計測手段と、 前記バッテリのフル充電時における放電電圧、前記計測
    用抵抗の抵抗値及び前記実負荷の抵抗値を記憶する記憶
    手段と、 前記計測用抵抗電圧計測手段による計測結果と、前記記
    憶手段のデータとに基づいて前記バッテリの残存容量を
    前記実負荷との関係における相対値として演算する残存
    容量演算手段と、 前記残存容量演算手段の演算結果を表示する表示手段
    と、 を備えたことを特徴とするバッテリ残存容量計。
  2. 【請求項2】 残存容量演算手段は、前記計測用抵抗電
    圧計測手段による計測結果と、記憶手段に記憶されたバ
    ッテリのフル充電時における放電電圧及び計測用抵抗の
    抵抗値とから、バッテリの内部抵抗の抵抗値を演算する
    内部抵抗演算手段と、 前記内部抵抗演算手段により算出された内部抵抗の抵抗
    値と、記憶手段に記憶された実負荷の抵抗値とから、実
    負荷の抵抗値に対する実負荷の抵抗値と内部抵抗の抵抗
    値との差の割合を残存容量として算出する相対容量演算
    手段と、 を備えたことを特徴とする請求項2記載のバッテリ残存
    容量計。
  3. 【請求項3】 計測用抵抗と直列に配設される校正用抵
    抗と、 前記校正用抵抗の前記計測用抵抗に対する接続を制御す
    る校正抵抗接続制御手段と、 前記校正用抵抗の抵抗値と、前記校正用抵抗における電
    圧と、計測用抵抗電圧計測手段の計測結果とに基づい
    て、計測用抵抗の抵抗値を校正する校正手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1記載のバッテリ残存
    容量計。
  4. 【請求項4】 実負荷である抵抗過熱型触媒ヒータが計
    測用抵抗を兼ねることを特徴とする請求項1記載のバッ
    テリ残存容量計。
  5. 【請求項5】 バッテリ液温度を検出する液温センサ
    と、 前記液温センサにより検出されたバッテリ液温に基づい
    てバッテリの残存容量を補正する残存容量補正手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1記載のバッテリ残存
    容量計。
  6. 【請求項6】 バッテリの放電電流を検出する電流セン
    サと、 所定時間毎に放電電流を積算する放電電流積算手段と、 放電電流積算手段にて積算された積算電流値が所定の値
    になる期間、バッテリの内部抵抗を記憶する最小内部抵
    抗値記憶手段と、 前記最小内部抵抗値記憶手段に記憶されたデータから最
    小内部抵抗を算出する最小内部抵抗算出手段と、 前記最小内部抵抗算出手段により算出された最小内部抵
    抗値からバッテリの寿命を予測値を演算する寿命演算手
    段と、 を備えたことを特徴とする請求項1記載のバッテリ残存
    容量計。
  7. 【請求項7】 実負荷であるセラミックヒータが計測用
    抵抗を兼ねると共に、 前記セラミックヒータの基板表面に回路部品を配設して
    一体化してなること、 を特徴とする請求項1記載のバッテリ残存容量計。
  8. 【請求項8】 計測用抵抗が電気自動車の減速時の減速
    エネルギ回生用抵抗であることを特徴とする請求項1記
    載のバッテリ残存容量計。
  9. 【請求項9】 バッテリが複数個直列に接続されている
    ときには個々に残存容量を計測するとともに、 各バッテリ端子電圧を請求項1記載の一台のバッテリ残
    存容量計へ入力するようにしたことを特徴とする複数バ
    ッテリの残存容量計測方法。
JP26537797A 1997-09-30 1997-09-30 バッテリ残存容量計及び複数バッテリの残存容量計測方法 Expired - Fee Related JP3769111B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26537797A JP3769111B2 (ja) 1997-09-30 1997-09-30 バッテリ残存容量計及び複数バッテリの残存容量計測方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26537797A JP3769111B2 (ja) 1997-09-30 1997-09-30 バッテリ残存容量計及び複数バッテリの残存容量計測方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11109004A true JPH11109004A (ja) 1999-04-23
JP3769111B2 JP3769111B2 (ja) 2006-04-19

Family

ID=17416345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26537797A Expired - Fee Related JP3769111B2 (ja) 1997-09-30 1997-09-30 バッテリ残存容量計及び複数バッテリの残存容量計測方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3769111B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003516618A (ja) * 1999-12-08 2003-05-13 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング エネルギー蓄積部の状態の検出に関する方法
JP2004045278A (ja) * 2002-07-12 2004-02-12 Sony Ericsson Mobilecommunications Japan Inc 電子機器、電圧監視装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2006059573A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Toyota Motor Corp 燃料電池及び空調制御システム
JP2008067523A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Toshiba Corp 携帯端末
JP2009214604A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Autonetworks Technologies Ltd バッテリ状態推定装置及びバッテリ状態推定方法
JP2009276296A (ja) * 2008-05-16 2009-11-26 Mazda Motor Corp 電圧測定装置及び電圧測定方法
JP2010054471A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 蓄電池満充電判定装置および蓄電池満充電判定方法
JP2010054470A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 蓄電池容量推定装置および蓄電池容量推定方法
JPWO2016121150A1 (ja) * 2015-01-30 2017-11-24 株式会社東芝 蓄電池装置、及び内部抵抗値導出方法
WO2021059950A1 (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 車載報知装置、報知プログラム、及び演算装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11125707B1 (en) * 2020-08-18 2021-09-21 Element Energy, Inc. Methods and systems for in-situ impedance spectroscopy analysis of battery cells in multi-cell battery packs

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003516618A (ja) * 1999-12-08 2003-05-13 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング エネルギー蓄積部の状態の検出に関する方法
JP2004045278A (ja) * 2002-07-12 2004-02-12 Sony Ericsson Mobilecommunications Japan Inc 電子機器、電圧監視装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JP2006059573A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Toyota Motor Corp 燃料電池及び空調制御システム
JP2008067523A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Toshiba Corp 携帯端末
JP2009214604A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Autonetworks Technologies Ltd バッテリ状態推定装置及びバッテリ状態推定方法
JP2009276296A (ja) * 2008-05-16 2009-11-26 Mazda Motor Corp 電圧測定装置及び電圧測定方法
JP2010054471A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 蓄電池満充電判定装置および蓄電池満充電判定方法
JP2010054470A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 蓄電池容量推定装置および蓄電池容量推定方法
JPWO2016121150A1 (ja) * 2015-01-30 2017-11-24 株式会社東芝 蓄電池装置、及び内部抵抗値導出方法
WO2021059950A1 (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 車載報知装置、報知プログラム、及び演算装置
CN114206664A (zh) * 2019-09-25 2022-03-18 松下知识产权经营株式会社 车载报知装置、报知程序以及运算装置
US11975732B2 (en) 2019-09-25 2024-05-07 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. In-vehicle notification device, notification program, and calculation device
CN114206664B (zh) * 2019-09-25 2024-05-24 松下知识产权经营株式会社 车载报知装置、记录介质以及运算装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3769111B2 (ja) 2006-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102066702B1 (ko) 배터리 관리 장치 및 이를 이용한 soc 캘리브레이션 방법
KR100987606B1 (ko) 배터리팩의 잔류용량 측정의 수정장치와 방법
US4390841A (en) Monitoring apparatus and method for battery power supply
US6157169A (en) Monitoring technique for accurately determining residual capacity of a battery
CN102200568B (zh) 电池装置的剩余容量与剩余使用时间的估算方法
US8319479B2 (en) Method of estimating battery recharge time and related device
US8958934B2 (en) Battery pack and battery control system
US20060087291A1 (en) Method of controlling rechargeable battery power and a power source apparatus
WO2012117874A1 (ja) 二次電池寿命予測装置、電池システム、及び二次電池寿命予測方法
JP4210794B2 (ja) 電池の容量検出方法、電池パック及び電子機器システム
EP3828567B1 (en) Battery management device, battery management method, and battery pack
JP2008256673A (ja) 電池制御方法及びそのシステム
EP3828568B1 (en) Battery management apparatus, battery management method and battery pack
JP6970289B2 (ja) 充電制御装置、輸送機器、及びプログラム
EP4152022B1 (en) Method for determining full-charge capacity of battery pack, method for determining state of health of battery pack, system, and apparatus
US20210199724A1 (en) Battery management system, battery management method, battery pack and electric vehicle
JP3769111B2 (ja) バッテリ残存容量計及び複数バッテリの残存容量計測方法
JP3721853B2 (ja) 組電池の寿命及び残容量判定装置
JPH1138104A (ja) 電池の残存容量検出装置
JP2006226788A (ja) バッテリ管理システム
KR101561887B1 (ko) 차등적 soc 추정의 배터리 관리 장치와 방법 및 배터리 팩
EP3805768B1 (en) Battery management apparatus, battery management method, and battery pack
JP3422174B2 (ja) 電池の残存容量計
JPH09218251A (ja) 電池の最大充放電電力の演算装置
JP3346003B2 (ja) イオン二次電池の容量検出方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040723

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051101

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100210

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100210

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110210

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130210

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees