JP3769111B2 - バッテリ残存容量計及び複数バッテリの残存容量計測方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車等の車両等に搭載されるバッテリの残存容量を計測するバッテリ残存容量計に係り、特に、計測値の変動原因となるパラメータを用いることなく高精度の計測を可能としたバッテリ残存容量計に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両等に搭載されるバッテリにとって、適切な時期に充電やバッテリ液を交換すことは、早期の劣化を抑圧し、バッテリを良好な状態で使用する上で重要である。
そこで、充電やバッテリ液の補充さらにバッテリ自体の交換を行うに際し適切な時期を判断するために、バッテリの残存容量を計測する装置が種々提案されている。
例えば、バッテリの端子間電圧、放電電流及び液温を測定し、この測定値からバッテリの内部抵抗を算出し、この内部抵抗と放電電流との関係から残存容量を推定し、さらにこの推定値を計測時の液温により補正して、絶対値としての残存容量値を計測結果として得られるようにしたものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記容量計においては、内部抵抗を算出するため負荷に電流を流す前の電圧と電流を流した後の電圧との電圧差を計測するようにしているが、計測直前のバッテリ端子間電圧VHは充放電の影響を強く受けるので、連続に負荷を使用しているような場合には、誤差の大きな計測結果となる虞が大きく、このため信頼性が十分ではない。
【0004】
ところで、計測直前のバッテリ端子間電圧VHは、電解液濃度が平均化したときの活性電圧を示す起電圧であり、安定するまでには通常1000秒以上を要する。また、内部抵抗から比重を算出し残存容量と対応させる場合には、内部抵抗のバラツキが有ると、真の比重値の算出が出来ないことになる。
さらに、バッテリの液温は主に槽内の対流により平均化されるまでの長い拡散時定数を持つため、液温の測温箇所、時間を十分に考慮しなければ、正確な液温を得ることができず、液温により比重を校正しようとする場合、信頼性のある校正値が得られない虞がある。
【0005】
特に、充放電が繰り返され、温度が刻々変化しているような状態、急速大電流放電のように部分的に温度上昇が発生する場合等では誤差がさらに拡大する虞がある。上記従来例においては、液温の測定においてこのような点が考慮されておらず、十分に信頼性の高い液温が測定されるとは言い難い。
【0006】
ここで、計測された内部抵抗をR、残存容量0%時の内部抵抗をR0、100%充電時の内部抵抗をR100とすると、残存容量は(R100−R)/(R100−R0)×100(%)と表示されるが、新品バッテリ等の内部抵抗はバラツキが大きく、R100、R0に差が発生するばかりか、放電末期のR0はさらにバラツキが大きいため残存容量の絶対値を計測しようとするとバッテリ液温の計測の仕方、拡散時定数などの補正係数の選択のしかた等により計測精度が変動するという問題がある。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、計測精度が高く信頼性、安定性のある計測が可能なバッテリ残存容量計、並びに簡易な構成で複数のバッテリの残存容量を計測することのできる方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係るバッテリ残存容量計は、
計測時にバッテリの端子間に接続される計測用抵抗と、前記バッテリの端子間に対する前記計測用抵抗の接続状態を制御する接続制御手段と、前記バッテリにより電源供給される実負荷が非動作時と判断された場合であって、前記接続制御手段により前記バッテリに計測用抵抗が接続されたときに、バッテリ端子間の電圧を計測する計測用抵抗電圧計測手段と、前記バッテリのフル充電時における放電電圧、前記計測用抵抗の抵抗値及び前記実負荷の抵抗値を記憶する記憶手段と、
前記計測用抵抗電圧計測手段による計測結果と、前記記憶手段のデータとに基づいて前記バッテリの残存容量を前記実負荷との関係における相対値として演算する残存容量演算手段と、前記残存容量演算手段の演算結果を表示する表示手段と、を具備している。
【0009】
請求項2に係るバッテリ残存容量計は、
特に、残存容量演算手段が、前記計測用抵抗電圧計測手段による計測結果と、記憶手段に記憶されたバッテリのフル充電時における放電電圧及び計測用抵抗の抵抗値とから、バッテリの内部抵抗の抵抗値を演算する内部抵抗演算手段と、前記内部抵抗演算手段により算出された内部抵抗の抵抗値と、記憶手段に記憶された実負荷の抵抗値とから、実負荷の抵抗値に対する実負荷の抵抗値と内部抵抗の抵抗値との差の割合を残存容量として算出する相対容量演算手段と、を具備している。
【0010】
請求項3に係るバッテリ残存容量計は、
計測用抵抗と直列に配設される校正用抵抗と、前記校正用抵抗の前記計測用抵抗に対する接続を制御する校正抵抗接続制御手段と、前記校正用抵抗の抵抗値と、前記校正用抵抗における電圧と、計測用抵抗電圧計測手段の計測結果とに基づいて、計測用抵抗の抵抗値を校正する校正手段とを具備している。
【0011】
請求項4に係るバッテリ残存容量計は、
実負荷である抵抗加熱型触媒ヒータが計測用抵抗を兼ねるようにしたものである。
【0012】
請求項5に係るバッテリ残存容量計は、
バッテリ液温度を検出する液温センサと、前記液温センサにより検出されたバッテリ液温に基づいてバッテリの残存容量を補正する残存容量補正手段と、を具備している。
【0013】
請求項6に係るバッテリ残存容量計は、
バッテリの放電電流を検出する電流センサと、所定時間毎に放電電流を積算する放電電流積算手段と、放電電流積算手段にて積算された積算電流値が所定の値になる期間、バッテリの内部抵抗を記憶する最小内部抵抗値記憶手段と、前記最小内部抵抗値記憶手段に記憶されたデータから最小内部抵抗を算出する最小内部抵抗算出手段と、前記最小内部抵抗算出手段により算出された最小内部抵抗値からバッテリ寿命の予測値を演算する寿命演算手段と、を具備している。
【0014】
請求項7に係るバッテリ残存容量計は、
実負荷であるセラミックヒータが計測用抵抗を兼ねると共に、前記セラミックヒータの基板表面に回路部品を配設して一体化して構成している。
【0015】
請求項8に係るバッテリ残存容量計は、
計測用抵抗を電気自動車の減速時の減速エネルギ回生用抵抗としている。
【0016】
請求項9に係る複数バッテリの残存容量計測方法は、
バッテリが複数個直列に接続されているときには個々に残存容量を計測するとともに、各バッテリ端子電圧を請求項1記載の一台のバッテリ残存容量計へ入力するようにしたものである。
【0017】
【作用】
請求項1に係るバッテリ残存容量計によれば、実負荷にバッテリからの電源供給が行われていない間に接続制御手段により計測用抵抗がバッテリへ接続され、このときのバッテリ端子の電圧が計測用抵抗電圧計測手段により計測され、残存容量演算手段へ入力される。残存容量演算手段においては、計測用抵抗電圧計測手段による計測電圧と、予め記憶手段に記憶され、この記憶手段から読み出されたバッテリのフル充電時における放電電圧と、計測用抵抗の抵抗値及び実負荷の抵抗値とに基づいて、実負荷の抵抗値に対するバッテリの内部抵抗の大きさの割合がバッテリの残存容量として算出され、この算出結果が、バッテリの残存容量を表す相対値として表示手段により表示されることとなる。
【0018】
請求項2に係るバッテリ残存容量計によれば、計測用抵抗電圧計測手段による計測結果と、記憶手段に予め記憶され、この記憶手段から読み出されたバッテリのフル充電時における放電電圧及び計測用抵抗の抵抗値とから、計測時におけるバッテリの内部抵抗の大きさが内部抵抗演算手段により算出される。
そして、この算出結果と記憶手段から読み出された実負荷の抵抗値とから、実負荷の抵抗値と内部抵抗の抵抗値との差が実負荷の抵抗値に対して如何なる割合かが相対値としてのバッテリの残存容量として算出されるようになっている。
【0019】
請求項3に係るバッテリ残存容量計によれば、校正抵抗接続制御手段により校正用抵抗が計測用抵抗と直列に接続され、計測用抵抗の両端の電圧の計測時に校正用抵抗の電圧も計測され、校正手段において計測用抵抗の電圧と校正用抵抗の電圧とを比較することで、測定用抵抗の校正抵抗値からのずれが算出され、その大きさに応じて測定用抵抗の抵抗値の校正がなされることとなる。
【0020】
請求項4に係るバッテリ残存容量計によれば、実負荷としての抵抗加熱型触媒ヒータが、計測用抵抗を兼ねるため、別個に計測用抵抗を設ける必要がなくなり、構成を簡易にすることができることとなる。
【0021】
請求項5に係るバッテリ残存容量計によれば、液温センサによりバッテリの液温が検出され、残存容量補正手段において、バッテリ液温を用いて、残存容量演算手段において求められた残存容量の補正が行われることとなる。
【0022】
請求項6に係るバッテリ残存容量計によれば、電流センサによりバッテリの放電電流が検出され、この放電電流は放電電流積算手段に入力され所定時間毎にこの放電電流の積算値が算出される。同時に最小内部抵抗値記憶手段には放電電流積算手段により算出された積算値が所定の値になるまでの間、バッテリの内部抵抗値が所定のサンプリング間隔で記憶されてゆき、最小内部抵抗算出手段において最小内部抵抗値記憶手段に記憶されたデータに基づいて最小内部抵抗の抵抗値が算出され、さらに、この最小内部抵抗の抵抗値に基づいて寿命演算手段によりバッテリ寿命が演算されることとなる。
【0023】
請求項7に係るバッテリ残存容量計によれば、実負荷であるセラミックヒータが計測抵抗を兼ねており、更にこのセラミックヒータの基板表面に回路が形成されて実負荷と残存容量計とが一体化されるので、軽量小型になるものである。
【0024】
請求項8に係るバッテリ残存容量計によれば、電気自動車の減速エネルギ回生用抵抗を計測用抵抗としているので、電気自動車が減速状態にある場合、減速エネルギ回生用抵抗によりエネルギの回生が行われる一方、この減速エネルギ回生用抵抗の両端の電圧を計測することで、別個に計測用抵抗を設けたと同様となり、構成の簡素化が図れることとなる。
【0025】
請求項9に係るバッテリ残存容量計によれば、一台のバッテリ残存容量計により複数のバッテリの残存容量を計測するに必要なデータを順に入力するようにし、複数のバッテリの残存容量を順に計測するようにしたので、一台の残存容量計で複数のバッテリの残存容量の計測が可能となる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明に係るバッテリ残存容量計の実施例について、図1乃至図29を参照しつつ説明する。
【0027】
先ず、本実施例におけるバッテリ残存容量計を説明するに先立ち、バッテリの内部抵抗等と残存容量との関係について説明する。
図1には、バッテリ1に外部抵抗Rを接続した状態における等価回路が示されている。バッテリ1は、起電圧E00と抵抗値rを有する内部抵抗3とが直列接続された状態として表すことができる。ここで、内部抵抗3は、過電圧換算抵抗、極板抵抗、セパレータ抵抗、電解液抵抗に大別される。
【0028】
一方、一般にバッテリの残存容量は比重と相関性を有し、寿命は構成要素の劣化と相関性があることが明らかにされている。例えば、100%の残存容量を示す比重が有っても、内部抵抗等の他の影響のために100%の残存容量を出力できるとは限らない。
したがって、実用的な残存容量表示を行うためには、バッテリ液の比重に内部抵抗等の他の多くの要因を含めた換算値として定量化されなければならない。例えば、バッテリに接続された負荷に後どれだけのエネルギーを供給できるかを表示するようにした残存容量計が実用的である。
【0029】
図2には、バッテリの定電流放電による放電電圧特性とバッテリ液比重特性とが示されているが、この図2からは、放電が深くなるに伴いバッテリの端子電圧降下率が大きくなる傾向にあるということが言える。
なお、図2において、放電電圧特性は実線により、バッテリ液比重特性は点線により示されている。また、同図において、特性線の近傍に0.2C、0.28C等と記載された数値の意味するところは、例えば、0.2Cであれば、20Ahの容量を有するバッテリが、その有する容量の20%で放電がなされるということを示すものである。
【0030】
上述のように放電が深くなると端子電圧降下率が大きくなるのは、例えば、放電の進行に伴って極板内の硫酸鉛等が増加したり、電解液の比重低下により起電圧が低下し、さらには内部抵抗が増加するためである。
例えば、定電流iに対する放電電圧特性から、単位時間△tでのバッテリ端子電圧変化を△e、内部抵抗変化を△γとすると、△eは△e=−△γ・i・△tと表すことができる。
【0031】
そして、バッテリを100%充電すなわちフル充電した状態からある時間に渡って放電した場合の電圧は、単位時間△tにおける端子電圧変化△eの加算和として表すことができるる。すなわち、Σ△e・△t=Σ−△γ・i・△tとして算出することができる。
ところで、バッテリの実用範囲において、内部抵抗変化△γは、ほぼ一定と近似できる。
【0032】
したがって、残存容量100%での内部抵抗値をR100とすれば、バッテリ端子電圧VはV=E0−(R100+△γ・t)・iとして求めることができる。ここで、E0はフル充電時のバッテリ端子電圧である。さらに、R≧R100+△γ・tの線形近似できる範囲内であれば外部負荷機能を満足させ、バッテリから100%の電流の供給が可能となる。
【0033】
上述したバッテリ端子電圧Vを算出する式において、線形近似部(R100+△γ・t)のトータル時間をTとすると、バッテリ端子電圧はV=E0−(R100+△γ・T)・iとなり、上述した外部抵抗値Rと線形近似部(R100+△γ・t)との関係から、放電特性は近似的にV=E0−R・T・iと表すことができる。
一方、バッテリの起電圧はバッテリ液の比重により変わり得るものであるが、図3にはバッテリの起電圧と比重との関係が示されいる。この特性線は、液温が25℃における比重の変化に対する起電圧の変化を表したものである。
【0034】
図1に示すように抵抗値Rが予め明らかな外部抵抗4を接続する場合には、起電圧に相当する内部抵抗が算出可能となる。すなわち、図1において、計測されたバッテリ端子電圧をVとすれば、バッテリ1の内部抵抗rは、V=E00−r・i及びi=V/Rの関係からr=(E00−V)・R/Vと求められる。
バッテリ1の起電力E00は、イオン濃度が槽内で均等であることの保証が必要になるが、実際の動作状態では計測直前の放電電流の大きさに左右されており、過大な電流を流す程、起電力は小さくなり測定が難しくなる。
【0035】
そこで、図4に示すようにバッテリ1の外部にスイッチ10を設け、固定抵抗11と可変抵抗負荷12とをスイッチ10の切替によって、バッテリ1へ選択的に接続可能な回路構成として次述するような充放電を行った場合のバッテリ端子電圧について考えてみる。
すなわち、放電電流iが時間と共に図5に示されたような変化を示すように可変抵抗負荷12の抵抗値を変化させてバッテリ1の放電を行い、任意の時刻に短時間の間スイッチ10を切り替えることによって可変抵抗負荷12に代わって固定抵抗11をバッテリ1に接続し、再び可変抵抗負荷12をバッテリ1に接続するようにした場合において、固定抵抗11に印加されたバッテリ端子電圧特性は図6に示された如く、時間の経過と共に徐々に低下することとなるが、顕著な変動を示すことはないということができる。
【0036】
ここで、固定抵抗11に放電電流iを流した場合にバッテリ端子からみた固定抵抗11の両端に生ずる電圧VはV=E00−r・iとなり、内部抵抗はr=(E00−V)/i=(E00−V)・R/Vとなることは、既に述べた通りである。
一方、図6の電圧特性はV=E0−R・T・iと近似できることから、R・T=(E0−V)/i=(E0−V)・R/Vとなり、R・Tは内部抵抗に等価と考えられるので、R・T=rとなる。
【0037】
残存容量が100%のとき、所定の電流値iを生ずる固定抵抗11の値Rを選定し、E00を初期放電電圧E0に置き換えると、任意の放電時間では内部抵抗rはr=(E0−V)・R/Vと書き換えて表すことができる。例えば、モータ制御用電源を初めとして、電源から効率良く負荷に電力を供給する場合には、電源と負荷とのいわゆるインピーダンスマッチングを行うことが基本となる。
すなわち、負荷に最大電力を供給しようとすれば、電源インピーダンスを負荷と同等以下にすることで、電源の損失を最小限にして負荷に最大電力を供給できる。
【0038】
したがって、負荷の機能を最大限満足させるためには、電源の出力電圧特性と、負荷の入力電圧性能の最適化が必須条件となる。例えば、外部負荷の入力電圧特性をV=EE0−RR・iとし、バッテリの出力電圧特性をV=E0−R・T・iとすると、RR≧R・Tが負荷の機能を最大限満足させるため絶対条件となる。
なお、ここで、RRは実負荷抵抗である。
一方、RR<RTでは負荷の機能を満足しないことになるため、RR>RTの時のバッテリの残存容量を0%以上とし、RR=RTのときのバッテリの残存容量を0%とすることができる。
【0039】
したがって、固定された負荷のインピーダンスに対し、変化するバッテリ内部抵抗の比をバッテリの残存容量とすることにより、負荷の機能性を後どれだけ補償できるかを示すバッテリ残存容量Qとして、Q=(RR−r)/(RR orRT)・100(%)とする表示が可能となる。
負荷の内部抵抗が解らないときは実用領域での最大負荷より所定の電流値を決定し、負荷の内部抵抗を決定すればよい。そして、近似的に図6に示すバッテリ放電特性より、100%充電時の端子電圧をE0、直線近似した最終電圧をVとし、RR=R・Tと近似できる電圧をV1とすれば、バッテリの残存容量はQ=(E0−V)/(E0−V1)×100(%)と表示することもできる。
【0040】
以上説明したことは、外部負荷が純抵抗である場合に言えることであるが、外部負荷がインダクタンスやキャパシタンスを有する場合にはバッテリ端子電圧と負荷電流との間に位相差が生じ、このため内部抵抗の見かけ上の値が異なることとなり、上述したバッテリ残存容量の算出式による値も当然ならが不正確なものとなってしまう。また、同様なことは、負荷が変動したり、バッテリと負荷との接続部分に接触不良が生じた場合にも生ずる。
【0041】
そこで、このような不都合を解消することができるようにしたバッテリ残存容量計の構成例が図7に示されており、以下、同図を参照しつつその構成、動作等について説明する。
本実施例におけるバッテリ残存容量計は、コントローラ28と、バッテリ21に接続された計測用負荷抵抗26と、実負荷25に流れる電流を検出するための電流センサ27と、液温センサ23と、残存容量を表示する表示器38と、を主たる構成要素としてなるものである。
【0042】
測定対象であるバッテリ21は、負荷制御スイッチ24を介して実負荷25に接続されると共に、発電機20にも接続されており、この発電機20により充電されつつ、実負荷25に対して負荷電流を供給するようになっている。尚、バッテリ21へ充電を行うものとしては、発電機20に限らず、他の充電機器であってもよい。
計測用負荷抵抗26は、後述するコントローラ28に設けられたスイッチ回路部30の計測負荷制御用トランジスタ29を介してバッテリ21の正極及び負極端子間に接続されるようになっている。
【0043】
特に、この計測用負荷抵抗26は、配線抵抗を減らすためバッテリ21の正極及び負極端子間に極力短い距離で配線されている。そして、この計測用負荷抵抗26は、実負荷25が動作してないときに計測負荷制御用トランジスタ29の導通によりバッテリ21に接続され、バッテリ21の端子間電圧を測定するために使用されるようになっている(詳細は後述)。
【0044】
一方、本実施例の実負荷25は、負荷制御スイッチ24を介してバッテリ21から電源供給されるようになっており、負荷制御スイッチ24はいわゆる電子スイッチでその動作制御はコントローラ28のCPU33により行われるようになっている。
なお、本実施例においては、実負荷25が動作していない間(負荷制御スイッチ24を介してバッテリ21からの電源供給がなされていない間)に、計測用負荷抵抗26をバッテリ21に接続してその端子電圧を計測して残存容量を算出するものである(詳細は後述)。したがって、残存容量の計測においては、実負荷25にバッテリ21から電源供給がなされているか否かが解ればよく、コントローラ28により負荷制御スイッチ24が如何なるタイミングで動作制御されるのかは、本質的に無関係であるのでその制御内容についての説明は省略することとする。
【0045】
コントローラ28は、バッテリ21への実負荷25及び計測用負荷抵抗26の接続を制御しつつバッテリ端子間電圧の計測を行い、表示器38への残存容量等の表示を制御するためのものである。
本実施例におけるコントローラ28は、マイクロコンピュータの中央演算装置であるCPU33を主体に構成されており、CPU33に信号入力する入力回路部32と、CPU33のドライバであるPWM(Pulse Width Modulator)31を介し駆動されるスイッチング回路部30と、CPU33及びPWM31との間でデータの授受を行うROM(Read Only Memory)36、RAM(Random Accss Memory)34及びEERAM(Electrically Erasable Random Accss Memory)35とを有してなるものである。
【0046】
計測用抵抗電圧計測手段としての入力回路部32にはバッテリ端子電圧値V、アクセサリスイッチ電圧VA,実負荷25のバイアス電圧VL、液温センサ23からの液温θ、電流検出センサ27からの電流値Iがアナログ信号入力として入力されるようになっている。
入力回路部32は、これらアナログ入力信号をデジタル信号に変換した後に、CPU33に出力するようになっているものである。
【0047】
接続制御手段としてのスイッチング回路部30は、計測用負荷抵抗26のバッテリ21への接続を断続するためのもので、本実施例においては、計測負荷制御用トランジスタ29を有して構成されている。
この計測用負荷制御用トランジスタ29はエミッタ側がバッテリ21の負極端子へ、コレクタ側が計測用負荷抵抗26の一端にそれぞれ接続されている。この計測用負荷制御用トランジスタ29は、CPU33により実負荷25にバイアス電圧VLが無いと判断されたとき、CPU33から出力された制御信号に応じてPWM31が出力する駆動信号により微小時間だけ導通状態とされ、この微小時間経過後は非導通状態となるように駆動制御されるものである。
【0048】
本実施例のCPU33は、図8に示すように等価的に内部抵抗演算手段としての内部抵抗値演算部42、想定容量演算手段としての残存容量計算部43が構成されているものである。また、記憶手段としてのROM36には、残存容量の算出基準となる実負荷抵抗値データが記憶されたメモリ領域36a、計測用抵抗値データが記憶されたメモリ領域36b、残存容量100%での放電電圧値データが記憶されたメモリ領域36cが、それぞれ形成されている。
【0049】
スイッチング回路部30は、PWM31を介してCPU33により、100乃至200μsecの間計測負荷制御用トランジスタ29を導通状態とするように動作制御されるようになっており、この結果、計測用負荷抵抗26は計測負荷制御用トランジスタ29の導通期間に渡ってバッテリ21に接続されることとなる。図9には、計測負荷制御用トランジスタ29を介して計測用負荷抵抗26がバッテリ21に接続された場合のバッテリ端子間電圧の変化が示されている。
【0050】
バッテリ端子間電圧は、計測負荷制御用トランジスタ29を介して計測用負荷抵抗26が接続されると、浮遊インピーダンスの影響により徐々に低下してゆき、暫くした後に安定することとなる。そして、計測負荷制御用トランジスタ29が非導通状態となって計測用負荷抵抗26がバッテリ21から切り放されると、バッテリ端子電圧は再び徐々に上昇してゆき、計測用負荷抵抗26が接続される前と略同一の値に達することとなる。尚、計測用負荷抵抗26がバッテリ21から切り放されてバッテリ端子電圧が徐々に上昇している間は、バッテリ21の電解液の濃度が拡散されている時間でもある。
【0051】
内部抵抗値演算部42は、上述のようにしてスイッチング回路部30が動作して計測用負荷抵抗26がバッテリ21に接続された場合において、バッテリ端子間電圧Vを入力回路部32を介して入力し、このバッテリ端子間電圧VとROM36に格納されたデータを用いて次述するようにしてバッテリ21の内部抵抗rを演算する。
すなわち、内部抵抗値演算部42は、上述のバッテリ端子間電圧Vを入力すると共に、ROM36のメモリ領域36bに記憶されている計測用抵抗値Rのデータと、ROM36のメモリ領域36cに記憶されている残存容量100%での放電電圧値E0のデータを入力し、r=(E0−V)・R/Vの式により内部抵抗rを算出する。
【0052】
そして、上述のようにして内部抵抗値演算部42により算出された内部抵抗rは、残存容量計算部43に入力される。
残存容量計算部43においては、この内部抵抗rと、ROM36のメモリ領域36aから読み出された実負荷抵抗値RRのデータとから、Q=(RR−r)/RRх100の式により残存容量Qを演算し、これを表示器38へ出力するようになっている。
【0053】
次に、上記構成におけるバッテリ残存容量計の動作について、図10に示されたフローチャートを参照しつつ説明する。
先ず、CPU33の指令により実負荷25のバイアス電圧VLが入力回路部32を介して入力され、その電圧VLが所定の値以下であれば、実負荷25が動作していない(電源供給がなされていない)と判断されて、PWM31を介してスイッチング回路部30が例えば0.1m秒程度の微小時間だけ動作状態とされる。そして、先に図9を参照しつつ説明したように安定状態にあるバッテリ端子間電圧Vが入力回路部32を介して内部抵抗演算部42へ入力されることとなる(図10のステップ1)。
【0054】
ここで、実負荷25のバイアス電圧VLの測定は、実負荷25にバッテリ21からの電源供給がなされているか否かを判断するためのもので、本実施例におけるバイアス電圧VLは、負荷制御スイッチ24を介して実負荷25に印加される電源電圧である。
【0055】
次に、ROM36内のメモリ領域36b,36cからE0、Rが参照され、内部抵抗rがr=(E0−V)・R/Vの式により算出される(図10のステップ2)。続いて、ROM36のメモリ領域36aに格納された実負荷25の抵抗値RRが参照されて、残存容量Q=(RR−r)/RRの式により残存容量Qが算出される(図10のステップ3)。そして、算出された残存容量Qは、CPU33から表示器38へ出力され、例えば数値表示されることとなる(図10のステップ4)。
【0056】
結局、本実施例によれば、従来の残存容量算出における計測前の変動要因を多く含むバッテリ端子電圧を用いることなく、また、残存容量の基準をバッテリの内部抵抗が外部抵抗と等しくなった時を残存容量ゼロ%と定義することにより、残存容量計算の誤差が低減され、残存容量の精度が向上することとなるものである。
【0057】
なお、上述の実施例において、実負荷25がバッテリ21の内部抵抗に近い純抵抗値を有する例えば、抵抗加熱用触媒ヒータである場合は、計測用負荷抵抗26を用いずに、実負荷25を計測用を兼ねるようにして、実負荷動作前にバッテリ残存容量を計測するようにしてもよい。
【0058】
上述の実施例においては、計測用負荷抵抗26を用いてバッテリ21の内部抵抗rを算出するようにしたが、この計測用負荷抵抗26は純抵抗であるが、計測用負荷抵抗26が温度特性を有しているために、その抵抗値が安定性を欠くような場合、上述の計測において精度の高い結果を得ることが難しくなる。
そこで、計測用負荷抵抗26の抵抗値の精度が十分保たれない場合であっても、上述したような計測手順での計測を可能とした構成が図11に示されている。
【0059】
なお、図7における構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付することとし、その詳細は説明は省略することとし、以下、異なる点を中心に説明することとする。
すなわち、図11に示された構成においては、抵抗値が明らかで且つ温度に対する抵抗変化が極力小さい校正用抵抗62と、この校正用抵抗62の接続を制御するためのスイッチングトランジスタ61が設けられている。
【0060】
校正用抵抗62の一端は計測負荷制御用トランジスタ29と計測用負荷抵抗26との接続点aに接続される一方、他端はスイッチングトランジスタ61のコレクタに接続されている。そして、スイッチングトランジスタ61のエミッタは、バッテリ21の負極端子へ接続されるようになっている。スイッチングトランジスタ61は、スイッチング回路部30に設けられるもので、先の計測負荷制御用トランジスタ29同様にPWM31を介してCPU33により、その動作が制御されるようになっているものである。
【0061】
したがって、スイッチングトランジスタ61が導通状態となると、計測用負荷抵抗26と校正用抵抗62とがスイッチングトランジスタ61を介してバッテリ21の正極及び負極端子間で直列接続状態となるようになっている。入力回路部32には、校正用抵抗62に生ずる電圧である校正電圧Vkと、計測用負荷抵抗26に印加された電圧である計測抵抗電圧VKKと、バイアス電圧VLとを入力するようになっている。ここで、計測抵抗電圧VKKは、バッテリ21の正極端子からの電圧を入力するようにしてある。
【0062】
本実施例のCPU33には、図8に示された内部抵抗演算部42と残存容量計算部43に加えて図12に示されるように校正抵抗を演算する校正演算部70と、計測用抵抗を演算する校正手段としての計測抵抗補正部71とが形成されている。尚、図12においては、図示を簡単にするため内部抵抗演算部42及び残存容量計算部43を省略してある。
また、ROM36には、計測用負荷抵抗26の抵抗値Rが記憶されたメモリ領域36bと、校正用抵抗62の抵抗値R0が記憶されたメモリ領域36dとが形成されている。
【0063】
そして、校正演算部70は、ROM36のメモリ領域36dに格納された校正用抵抗値R0と、入力回路部32からの電圧Vk,Vkkを基にして、校正抵抗RKをRk=Vkk・R0/(Vk−Vkk)の式により算出する。
さらに、ROM36のメモリ領域36bに格納された計測用抵抗値Rを読み出して校正割合をRk/R×100(%)として算出する。
【0064】
計測抵抗補正部71においては、上述のようにして校正演算部70で算出された校正割合が、±数%以下である場合には、ROM36のメモリ領域36bに格納された計測用抵抗値Rを内部抵抗演算部42における内部抵抗rの演算に用いられる計測用抵抗値Rの値とする一方、±数%より大きい場合には校正演算部70で算出された校正抵抗RKを内部抵抗演算部42における内部抵抗rの演算に用いられる計測用抵抗値Rの値とする。
【0065】
図13には、上記構成における動作手順を示すフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつ本実施例におけるバッテリ残存容量計の動作について説明する。先ず、入力回路部32を介して実負荷25のバイアス電圧VLがCPU33に入力され、バイアス電圧VLが所定の電圧以下であるか否かが判断される。そして、バイアス電圧VLが所定電圧以下と判断されると、CPU33からの制御信号に応じてPWM31を介してスイッチング回路部30のスイッチングトランジスタ61の動作が制御されて、校正用抵抗62を通して計測用負荷抵抗26に所定の低電流が流される。
【0066】
そして、この状態において入力回路部32を介して、校正電圧Vk及び計測抵抗電圧VkkがCPU33に読み込まれることとなる(図13のステップ10)。そして、校正演算部70において、先に説明したように校正抵抗RkがRk=Vkk・R0/(Vk−Vkk)の式により算出される(図13のステップ20)。また、この際、校正割合がRk/R×100(%)として算出される。
続いて、ステップ30で計測抵抗補正部71において、校正割合(Rk/R×100(%))の値が±数%以下であるか否かが判断され、±数%以下と判断された場合には図10で説明したステップ1へ進み、以下図10に示された処理手順に従って残存容量が算出、表示されることとなる。すなわち、この場合には計測用負荷抵抗26の値が校正用抵抗62の値と殆ど違いがなく、計測用負荷抵抗26が十分信頼できる状態にあるとして、その抵抗値が図10で説明したようにして内部抵抗rの演算に用いられることとなる。
【0067】
一方、校正割合が±数%より大であると判断された場合には、計測用負荷抵抗26の値が本来の値から変動しており、そのままでは内部抵抗rの演算に用いることができない状態であるので、校正演算部70で算出された校正抵抗Rkが計測用負荷抵抗26の抵抗値RとしてRAM34に記憶される(図13のステップ40)。
そして、この後は図10に示されたステップ2へ進み内部抵抗rの演算を始めとして以下、図10で説明したようにして残存容量が算出、表示されることとなる。すなわち、この場合には内部抵抗rの演算において、RAM34から計測用抵抗値Rが読み出されて内部抵抗rの演算に用いられることとなる。
【0068】
ところで、一般にバッテリ液温が低い場合には、バッテリから取り出せる電力は液温が高い場合に比して小さくなる。また、バッテリの内部抵抗はバッテリ液温の影響を受け、温度が低い場合には大きくなり、実際より残存容量が小さく検出されてしまう。
このような不都合を解決するには、負荷を使用することによるバッテリ液温の上昇、環境温度の上昇による液温の上昇を予測することにより、計測された内部抵抗を予測温度で補正することにより、見かけ上の残存容量を補正し、真に取り出せる残存容量を算出し、計測の信頼性を向上させることが出来る。
【0069】
図14には、上述のようなバッテリ液温の変化による補正を行うようにした場合の構成例が示されている。すなわち、この実施例は、全体構成は図11及び図12に示された構成を前提とし、液温センサ23が設けられ、さらにCPU33に上昇温度予測演算部80と残存容量補正手段としての内部抵抗補正演算部81とが設けられているものである。上昇温度予測演算部80は、所定時間間隔におけるバッテリ液温θの温度差を演算するものである。また、内部抵抗補正演算部81は上昇温度予測演算部80の演算結果を用いて残存容量Qを補正するものである。
【0070】
図15には、上記構成における動作を説明するフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつこのバッテリ液温による補正動作について説明する。先ず、前提として図10及び図13で説明した処理手順にしたがって、残存容量Qが算出されている状態であるとする。
次に、入力回路部32を介して液温センサ23からの液温θがCPU33に入力され、さらにRAM34に記憶される。すなわち、本実施例では、液温は所定の時間間隔Tで2度計測されθ1、θ2としてRAM34に記憶される(図15のステップ100)。
【0071】
次に、上昇温度予測演算部80において、RAM34に記憶された上述のθ1、θ2が読み込まれ、Δθ=θ1−θ2が算出されることとなる(図15のステップ110)。続いて、内部抵抗補正演算部81においては、液温を考慮せずに既に算出された残存容量Q、上昇温度予測演算部80により算出されたΔθと、予めROM34に記憶されている温度星絵係数Ksとから、温度補正残存容量QcがQc= Ks・Δθ・Qとして算出され、表示器38に表示されることとなる(図15のステップ120)。
【0072】
この温度補正残存容量Qcは、将来予測される液温に対する残存容量を示すもので、より効率的なバッテリの活用を可能とする。また、同時に液温を予測することにより、バッテリの限界温度を事前に表示器を使い、警告することも可能になるものである。
【0073】
ところで、先に示した図2及び図6の特性線図から導出されるバッテリの放電特性V=E0−R・T・iにおいて、バッテリが100%充電状態からの放電による放電電圧E0は分極の影響が強く、非線形であり、その傾向はグリーンバッテリであるほど顕著である。したがって、このような状態におけるE0を用いると、見かけの残存容量は大きくなる虞れがある。
そこで、このような虞を回避するための方策として、E0の設定は数サイクルの充放電を繰り返した後に、図6に破線で示す近似直線と電圧軸の交点の電圧をE0とすることにより、残存容量の精度が向上できる。また、残存容量Q=(RR−r/RRx100(%)の値が100%を越えるときは、100%と表示するようにしてもよい。
【0074】
また、バッテリに接続される実負荷が電動機のようにインピーダンスマッチングを前提としない、高抵抗負荷の場合には、負荷毎にROM34内のパラメータE0、RR等の再設定を必要とせず、より低い抵抗値で代表させるようにしてもよい。
【0075】
次に、計測時に実負荷が作動していて計測が出来ない場合の例について説明する。先ず、前提として、全体構成は図7に示された構成であり、さらにCPU33には図16に示された電流積算部90及び残存容量補間演算部91が付加された構成となっている。かかる構成において、入力回路部32を介して電流センサ27による電流Is(t)が入力され、電流積算部90において単位時間あたりの電流が積算算出され、積算電流AT(t)=ΣIs(t)・△tが求められる。
【0076】
残存容量補間演算部91においては、上述したAT(t)とROM36に予め記憶されている電流容量AHとから、△Q=(AT(t)/AH)x100(%)を算出する。ここで、電流容量AHは、100%充電状態にあるバッテリ21の内部抵抗rが所定値になるまでに放電可能な電流容量を示すものである。そして、図10のステップ1乃至ステップ3の処理手順にしたがって既に算出された前回の測定結果としての残存容量Qから△Qを減算し、Q=Q−△Qをそのときの残存容量として表示器38に表示するようになっている。
【0077】
次に、バッテリに接続される負荷が解放されている時間が長いと、解放電圧はバッテリの比重に依存した起電圧E00を示す。一方、このバッテリの起電圧E00はバッテリ液の比重、液温と比例関係にあることから残存容量の絶対値を示すことが解っている。
起電圧が予め明らかであれば、r=(E00−V)・R/Vより内部抵抗は正確に測定可能になる。例えば、自動車用バッテリのような場合には少なくともエンジン始動前であれば、活性濃度が安定した時間が確保できるため正確な起電圧が測定可能となる。
そこで、このような場合の計測に適する構成について以下に説明する。全体構成は、図7に示された構成が前提である。そして、CPU33には図17に示されたように初期残存容量計測部100が付加されたものである。
【0078】
この実施例では、キースイッチ(図示せず)にスイッチが差し込まれ、自動車のアクセサリスイッチ37が入った時点で起電圧E00を計測し、その後バッテリ端子電圧Vを測定するようにして、正確な内部抵抗計測を可能としたものである。このため、より精度よい残存容量計が得られるだけでなく、始動時のスタータ動作に伴う大電流放電による起電圧低下状態での残存容量計測の誤動作をも防止できる。また、電気自動車のように外部電源で充電し、初期残存容量の値が不明の時にはより有効になるものである。
【0079】
具体的動作は、次述する通りである。
先ず、入力回路部32を介してアクセサリ電圧VAを初期残存容量計算部100へ入力する。そして、今回入力されたVAと、既に所定時間前の計測時に入力されてRAM34に記憶されていた前回測定時におけるアクセサリ電圧VAとを比較し、所定の値以上の差がある場合には図示されないキースイッチが挿入され、アクセサリスイッチ37が入った(閉成状態となった)と判断して入力回路部32よりバッテリ端子電圧Vを入力して、E00=V(初期値)とする。
【0080】
そして、図10で説明した処理手順にしたがって計測処理を行い、バッテリ端子電圧Vを求め、r=(E00−V)・(R/V)の演算により、内部抵抗rを求め、残存容量(RR−r)/RRx100(%)の演算を行い、残存容量を表示する。但し、処理は一回だけとする。但し、今回入力されたアクセサリ電圧VA と前回測定時のアクセサリ電圧VA との差が所定値以下であれば、実行しない。
【0081】
図18には、バッテリ寿命の表示を行うようにした実施例が示されている。この実施例は、図17で説明した実施例を基にしてさらに図18に示された要素を付加した構成からなるものである。すなわち、CPU33には100%充電判定演算部110が設けらる一方、ROM36には図19に示されたようなバッテリ液温θと起電圧E00との関係を表した起電圧マップが記憶されている。
【0082】
かかる構成において、入力回路部32を介してバッテリ液温θと、図17で説明したようにして得られた起電圧E00とが100%充電判定演算部110へ入力されると、100%充電判定演算部110においては、ROM36に記憶された起電圧マップを参照して入力されたバッテリ液温θに対する起電圧EROM00が求められ、この起電圧マップから求められた起電圧EROM00と入力された起電圧E00との比較が行われる。
【0083】
そして、少なくともE00≧EROM00であれば、バッテリ21に100%の残存容量があると判断し、このときの残存容量Qを寿命係数KJとし、KJが所定の値以上であれば、バッテリ21が寿命と判断し、表示器38にその旨するようになっている。
【0084】
一般に、バッテリの寿命は深い充放電の繰り返しサイクルによって決定されているが、実用的にはこのような充放電を繰り返すことはなく、そのため正確な寿命評価が難しい。通常のバッテリの寿命は蓄積された電力がどれだけの割合、実際にどれほどの放電電力が取り出せるかにより寿命が決定される。例えば100%充電状態のバッテリが20%しか取り出せなければ、寿命は(20/100)x100(%)と表される。
【0085】
また、グリーンバッテリ状態での残存容量に対するバッテリの内部抵抗の変化は、図20に示すように、バッテリの劣化が進む程同じ残存容量であっても内部抵抗は大きくなる傾向がある。
【0086】
図22には、このような内部抵抗の変化を考慮した実施例における構成が示されている。すなわち、CPU33には放電電流積算手段としての内部抵抗変化率演算部120と最小内部抵抗算出手段及び寿命演算手段としての寿命演算部12とが設けられている。尚、図示されない他の部分は、図7及び図8に示された構成を有することが前提である。
【0087】
かかる構成において、電流センサ27により検出されたバッテリ21の放電電流i(t)が入力回路部32を介して内部抵抗変化率演算部120へ入力されると、所定のサンプリング時間△t毎に電流値Iが積算され、残存容量が所定の値以上を示す範囲において、集計積算電流I・T=Σi(t)・△tが求められる。
【0088】
一方、最小内部抵抗値記憶手段としてのEERAM35には、この集計積算電流値が所定の値になるまでの間、最小内部抵抗値が各計測時ごとに記憶されるようになっている。その結果、EERAM35に記憶されるデータは、図21において実線で示されたようなものとなる。そして、このEERAM35に記憶されるデータを基に、データが減少から増大を示す切り替わり点のデータ、すなわち図21の変動のミニマム値(図21において点線で表示された部分)を寿命演算部121において最小自乗法で演算し、得られた結果すなわちrを用いて、Rj=(1−(RR−r))/RRx100(%)を演算し、この演算結果を寿命として表示器38に表示するようになっている。尚、EERAM35のデータ数が少ない場合には、回数が所定の値以下では寿命100%と表示するようにする。
【0089】
ところで、バッテリの内部抵抗は数mオームから数十オームと比較的小さく、残存容量の変化は更に小さくなる。したがって、精度良く測定を行おうとすると計測用の抵抗Rの値を小さくしなければならない。一方、大電流を制御するスイッチング回路部30のトランジスタには、電流容量の大きなものが必要となるが、このように大電流を扱う部品においては熱的な故障等が考えられるため、通常のものよりより信頼性の高いものが必要となる。また、熱による安全性等の対策のためのコストアップ要因となる。
【0090】
このような問題解決の方策の一つとして、計測用の抵抗Rを大きくする一方、変化の小さいバッテリ端子電圧をアナログ・ディジタル変換する変換器として、12ビット以上の高分解能A/D変換器を用いるようにするとことが考えられる。
ところで、A/D変換器には積分型と逐次比較型が一般的である。積分型は、変換速度が0.1m秒以下と短い場合には活用できず、逐次比較型はさらに短い変換時間でも対応が可能であるが、12ビット以上の変換器では高コストになるため、単電源で動作し、低価格なMASH方式によるA/D変換器を使用するのがよい。
【0091】
一方、12ビット以下の変換器を用いる場合には、図23に示されたような増幅回路を入力回路部32の前段に設置するようにするとよい。すなわち、図23に示された増幅回路は、演算増幅器130による差動増幅回路と、演算増幅器131による差動増幅回路とを有してなるものである。
この増幅回路においては、初段の演算増幅器130の反転入力端子にカットする基本電圧分を予めバイアス電圧として印加しておき、非反転入力端子にはバイアスされたバッテリ端子電圧を印加することにより基本電圧分が減算され、出力には変化分だけが得られるようになっている。この初段の出力電圧を次段の演算増幅器131を中心に構成された差動増幅回路によりN倍に増幅し、得られた電圧をバッテリ端子電圧Vとして入力回路部32へ入力するようにすればよい。
【0092】
かかる構成において、予め計測用の抵抗Rを決定すれば図9に示されたように直流電圧が明らかとなるから、変化分だけが増幅され、その増幅電圧が入力回路部32に入力することで、例えば、入力回路部32におけるA/D変換の分解能が10ビットで、図23に示された回路の増幅率をN倍とすれば10+NビットのA/D変換器に相当する分解能が得られることとなる。
【0093】
次に、複数のバッテリを使用する場合について説明する。例えば、電気自動車のように12Vのバッテリを直列接続により高い電圧を得る高電圧電源システムにおいては、負荷に対するバッテリの供給性能は、個々のバッテリ性能の累積値として定まる。一方、システムのバッテリ電源としての信頼性は、個数分だけ低下するため、個々のバッテリ信頼性を向上させる必要があるが、本来バッテリは特性バラツキが大きく、その信頼性を管理することが難しい。
【0094】
そこで、上述したような残存容量計141を、図24に示すように個々のバッテリ140毎に設置し、個々のバッテリ140から得られたデータをホストコンピュータ144で管理することにより、性能の低下したバッテリの特定を行い、保全管理を確実にするとよい。
【0095】
図24に示された計測システムではバッテリ台数分の残存容量計が必要となるため、図25に示すように一台の残存容量計141を設け、計測用抵抗も一箇所に設けて計測制御を一箇所で行い、各バッテリ端子電圧を入力回路部32へ入力することにより、各バッテリ毎の残存容量計測を一台の残存容量計141で行うようにしてもよい。
【0096】
図25に示された計測システムにおいては、高い電圧を入力回路部32に入力すると、一番下位の電圧検出レベルを基準として入力回路部32のA/D変換の分解能を設定すると、M段目の電圧はM倍になり、分解能をM倍にする必要があるが、これは現実には不可能である。そこで、図26に示すように各バッテリの正極端子からの電圧を、マイクロリレースイッチ160により隣合うバッテリ毎に選択できるようにし、各端子電圧の差動電圧を得、入力回路部32に入力するような構成とする。
【0097】
マイクロリレースイッチ160は、コントローラ28のスイッチング回路部30を介してCPU33の指令により直接動作させるようにする。そして、マイクロリレースイッチ160の動作と同時に残存容量検出を行う。この構成では、同時にM個のバッテリの残存容量計測を行うことはできないが、計測を繰り返すようにすればよい。
【0098】
また、内部抵抗計測用の抵抗Rの消費電力は、この抵抗に通電する時間がミリ秒以下と短いため、瞬時電力が大きくても、平均電力は比較的小さい。このため、電流値さえ確保できれば消費電力の小さい抵抗体を用いることが可能である。
【0099】
このような用途に適する抵抗の例が図27に示されている。すなわち、セラミックヒータの原理に従い、セラミックの表面にタングステン等の抵抗体で電路を形成し、計測用抵抗Rとしたものである。本実施例においては、タングステンからなる環状の抵抗体200を形成し、この抵抗体200の表面にセラミックを蒸着してセラミック放熱板201を形成してある。なお、一個当たりの電流に制限があるときには、並列に接続し、トータルの電流値を達成させることができる。また、セメント抵抗を用いるようにしてもよい。
【0100】
計測用の抵抗は平均消費電力が小さいことにより発熱を数度に抑えることができる。また、上述のようにタングステン抵抗の表面にセラミック材により放熱板を形成した構成とした場合、このセラミック材はハイブリットICに用いられるものと基本的に同一であるので、このセラミック放熱板を基板として用いるようにしてもよい。図28には計測用の抵抗のセラミック放熱板を基板として流用した一例が示されている。
【0101】
すなわち、内部にタングステン抵抗体が形成されたセラミック基板300上には、CPU301、スイッチング回路部等のインターフェース回路が設置されている。このような構成とすることにより、コントローラの小型軽量化、計測のための配線等によるノイズの心配がなく信頼性の高い計測ができ、コストの削減が可能になる。なお、図28においては、基板寸法の一例がmm単位で示されている。
【0102】
電気自動車ではブレーキング時に電動機による電力回生を行い、回生電流を電源のバッテリに流し、減速エネルギーを回収するようにしてある。バッテリが100%充電状態にあるときや、受け入れ電流が大き過ぎ、余剰電力が発生するときには、電源と並列に接続した回生抵抗に吸収させる。残存容量計測のための計測抵抗Rを回生抵抗と共用させることにより、計測回路のコストの削減が可能になる。回生用抵抗が無いシステムにおいては暖房用の電熱ヒータと共用させるようにしてもよい。なお、本発明は上記実施例の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で部材、配置等種々の変形が可能である。
【0103】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明に係るバッテリ残存容量計によれば、バッテリの内部抵抗値と実負荷の抵抗値により表わした相対値としてのバッテリ残存容量を算出し、これを表示するような構成とすることにより、変動要因の多いパラメータを用いることなく、精度の高い安定したバッテリ残存容量の計測を行うことができる。また、本発明に係るバッテリ残存容量の計測法によれば、複数のバッテリ残存容量計を用いることなく簡易な構成で複数のバッテリの残存容量を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バッテリに外部抵抗を接続した状態における等価回路図である。
【図2】バッテリの放電時間と端子電圧との関係及びバッテリの放電時間と電解液の比重との関係を示す特性線図である。
【図3】バッテリ液の比重と起電力との関係と示す特性線図である。
【図4】本発明に係るバッテリ残存容量計の基本概念を説明するための等価回路図である。
【図5】図4における外部抵抗と可変抵抗負荷との切替タイミングを示すタイミング図である。
【図6】図4に示された回路構成におけるバッテリの端子電圧の変化を表す特性線図である。
【図7】本発明に係るバッテリ残存容量計の一実施例を示す構成図である。
【図8】図7におけるバッテリ残存容量計に用いられるCPUの一構成例を示す構成図である。
【図9】図7に示された構成において、計測用負荷抵抗が接続された状態におけるバッテリ端子電圧の変化を示す特性線図である。
【図10】図7に示された構成における動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明に係るバッテリ残存容量計の他の実施例を示す構成図である。
【図12】図11に示された構成におけるCPUの構成例を示す構成図である。
【図13】図11に示された構成における動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】CPUの他の構成例を示す構成図である。
【図15】図14に示された構成のCPUによる動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】CPUの他の構成例を示す構成図である。
【図17】図16に示された構成のCPUによる動作を説明するためのフローチャートである。
【図18】CPUの他の構成例を示す構成図である。
【図19】バッテリ液温と起電圧との関係を示す特性線図である。
【図20】残存容量と内部抵抗との関係をバッテリの劣化程度をパラメータとし表した特性線図である。
【図21】図18に示された構成においてRAMに記憶されるデータの一例を示す特性線図である。
【図22】CPUの他の構成例を示す構成図である。
【図23】入力回路部の前段に設ける増幅回路の一例を示す回路図である。
【図24】複数のバッテリの管理を効率よく行うために好適な構成例を示す構成図である。
【図25】複数のバッテリを一台のバッテリ残存容量計で計測するための構成例を示す構成図である。
【図26】入力回路部のアナログ・ディジタル変換の分解能を高くすることなく複数のバッテリの計測を可能とするための構成例を示す構成図である。
【図27】計測用抵抗の一例を示す説明図である。
【図28】本発明に係るバッテリ残存容量計の基板配置の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
21…バッテリ
23…液温センサ
24…負荷制御スイッチ
25…実負荷
26…計測用負荷抵抗
27…電流センサ
28…コントローラ
30…スイッチング回路部
31…PWM
33…CPU
34…RAM
35…EERAM
36…ROM
37…アクセサリスイッチ
38…表示器
Claims (9)
- 計測時にバッテリの端子間に接続される計測用抵抗と、
前記バッテリの端子間に対する前記計測用抵抗の接続状態を制御する接続制御手段と、
前記バッテリにより電源供給される実負荷が非動作時と判断された場合であって、前記接続制御手段により前記バッテリに計測用抵抗が接続されたときに、バッテリ端子間の電圧を計測する計測用抵抗電圧計測手段と、
前記バッテリのフル充電時における放電電圧、前記計測用抵抗の抵抗値及び前記実負荷の抵抗値を記憶する記憶手段と、
前記計測用抵抗電圧計測手段による計測結果と、前記記憶手段のデータとに基づいて前記バッテリの残存容量を前記実負荷との関係における相対値として演算する残存容量演算手段と、
前記残存容量演算手段の演算結果を表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とするバッテリ残存容量計。 - 残存容量演算手段は、前記計測用抵抗電圧計測手段による計測結果と、記憶手段に記憶されたバッテリのフル充電時における放電電圧及び計測用抵抗の抵抗値とから、バッテリの内部抵抗の抵抗値を演算する内部抵抗演算手段と、
前記内部抵抗演算手段により算出された内部抵抗の抵抗値と、記憶手段に記憶された実負荷の抵抗値とから、実負荷の抵抗値に対する実負荷の抵抗値と内部抵抗の抵抗値との差の割合を残存容量として算出する相対容量演算手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載のバッテリ残存容量計。 - 計測用抵抗と直列に配設される校正用抵抗と、
前記校正用抵抗の前記計測用抵抗に対する接続を制御する校正抵抗接続制御手段と、
前記校正用抵抗の抵抗値と、前記校正用抵抗における電圧と、計測用抵抗電圧計測手段の計測結果とに基づいて、計測用抵抗の抵抗値を校正する校正手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載のバッテリ残存容量計。 - 実負荷である抵抗過熱型触媒ヒータが計測用抵抗を兼ねることを特徴とする請求項1記載のバッテリ残存容量計。
- バッテリ液温度を検出する液温センサと、
前記液温センサにより検出されたバッテリ液温に基づいてバッテリの残存容量を補正する残存容量補正手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載のバッテリ残存容量計。 - バッテリの放電電流を検出する電流センサと、
所定時間毎に放電電流を積算する放電電流積算手段と、
放電電流積算手段にて積算された積算電流値が所定の値になる期間、バッテリの内部抵抗を記憶する最小内部抵抗値記憶手段と、
前記最小内部抵抗値記憶手段に記憶されたデータから最小内部抵抗を算出する最小内部抵抗算出手段と、
前記最小内部抵抗算出手段により算出された最小内部抵抗値からバッテリの寿命を予測値を演算する寿命演算手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載のバッテリ残存容量計。 - 実負荷であるセラミックヒータが計測用抵抗を兼ねると共に、
前記セラミックヒータの基板表面に回路部品を配設して一体化してなること、
を特徴とする請求項1記載のバッテリ残存容量計。 - 計測用抵抗が電気自動車の減速時の減速エネルギ回生用抵抗であることを特徴とする請求項1記載のバッテリ残存容量計。
- バッテリが複数個直列に接続されているときには個々に残存容量を計測するとともに、
各バッテリ端子電圧を請求項1記載の一台のバッテリ残存容量計へ入力するようにしたことを特徴とする複数バッテリの残存容量計測方法。
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