JPH11108932A - ウイルスの検出又は測定方法 - Google Patents

ウイルスの検出又は測定方法

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JPH11108932A
JPH11108932A JP10218136A JP21813698A JPH11108932A JP H11108932 A JPH11108932 A JP H11108932A JP 10218136 A JP10218136 A JP 10218136A JP 21813698 A JP21813698 A JP 21813698A JP H11108932 A JPH11108932 A JP H11108932A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウイルスを簡便で高感度に検出または測定す
る方法の提供。 【解決手段】 ウイルスを含む検体を、(1)陰イオン
性界面活性剤、及び(2)両イオン性界面活性剤、非イ
オン性界面活性剤又は蛋白質変性剤のいずれかを含む処
理液で処理することを特徴とするウイルス含有検体の処
理方法;並びにこの方法の実施のためのモノクローナル
抗体及びそれを生産するハイブリドーマ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウイルスの検出又は
測定方法及びそのための試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、種々のウイルス検出法は、血液や
血液製剤中の感染性ウイルスの存在のスクリーニング
や、疾患患者中のウイルスの有無の判定などに用いられ
ている。しかしながら、それらの方法は、各種ウイルス
によっても若干異なるが、必ずしも高感度、高特異性を
有している場合だけではなく、たとえそうであっても、
高コストであったり、ウイルス分離培養のように長時間
を必要としたりするものが多い。以下、主にC型肝炎に
関して述べ、本発明の背景技術とする。
【0003】C型肝炎は、長い間その原因因子が明らか
ではなかったが、その遺伝子がクローニングされ(Sc
ience 244:359−362,1989)、そ
の遺伝子を基に作られたリコンビナント抗原を用いた抗
体測定による診断法が開発されたことにより(Scie
nce 244:362−364,1989);特表平
2−500880号公報)、HCV(C型肝炎ウイル
ス、HepatitisC Virus)を原因因子と
する、血液及び血液関連製剤を主たる感染経路とする感
染症であることが明らかとなった。組換えコア抗原、組
換えNS3抗原を加えたいわゆる第2世代抗体検査法の
開発により、HCV感染者のほとんどを血清検査により
判別する事が可能となった。このことにより国内献血に
よる感染をほとんど絶つことが可能となった。
【0004】しかしHIV(ヒト免疫不全症ウイルス)
などの一般的なウイルス感染症同様に、感染初期の抗体
が生じて来るまでの期間、いわゆるウィンドピリオドと
呼ばれる判別不能期間が存在し、売血が認められている
地域などや国内の一部でも抗体検査では判別できなかっ
た血液由来の成分により、依然として二次感染が起こる
リスクが存在している。また抗体検査は、その原理から
感染後治癒した既住者か、活動性の感染者か否かを判別
することが出来ないことが問題である。
【0005】また現在C型肝炎の治療にはインターフェ
ロン(IFN)が用いられているが、IFNによりHC
Vが駆除されて6ヶ月後にはHCV抗体価が低下するこ
とからHCV抗体価を測定することのみにて治療効果を
判別することが可能であるとする研究者もいる。しかし
抗体価の動きは抗原刺激低下後、すなわち抗原駆除後数
カ月間以降でないと低下しないことから、抗体検査を行
なうのみではIFN投与によりHCVが駆除されたか否
かを適時に的確に判別することが出来ない。すなわち治
療のモニタリングを行なうためには、HCVに対する抗
体ではなく、HCVそのものを検出する方法が必要であ
る。
【0006】HCVは他のウイルスたとえばHBV(B
型肝炎ウイルス)などに比して血中ウイルス量が低い
事、および生体外(in vitro)で、または動物
などを宿主としてウイルスを増殖させることが出来ない
ため、ウイルス粒子(ウイルス抗原)を直接検出する方
法を確立することが困難であった。そのためウイルス抗
原を検出する代わりにPCR(ポリメレースチェーンリ
アクション)法(Science 230:1350−
1354,1985)や分岐鎖DNAプローブ法によ
り、ウイルスゲノムRNAを検出する方法が開発され
た。しかしウイルスゲノムを検出する方法は、ウイルス
抗原を検出する方法と比較していくつかの問題点があ
る。
【0007】まず検出する物質がRNAであるため保存
安定性が低いため、血清の凍結融解操作により定量値が
低下するなどの問題が指摘されている。そのため従来の
血清検査法よりも検体の保存に留意する必要が生じる。
また検体の輸送の際にも細心の注意をはらう必要が有
る。
【0008】例えばPCR法を用いた検査法は、遺伝子
断片を検出するには最も高感度な検出方法であるが、検
体中からHCVゲノムRNAを抽出する際、またゲノム
RNAから鋳型DNAへの逆転写の際にロスを生じやす
く安定した定量値を得るためには熟練を要すること、ま
た増幅を行うことが重要な原理であるために、コンタミ
ネーションを起こした際、高頻度に偽陽性を生ずるなど
の問題があり、一度に大量の検体を処理することができ
ない。また簡便とされる方法を用いても前処理時間が2
時間以上も必要であり、多数回の遠心操作を含むなど煩
雑である。加えて、このように操作が繁雑であるため
に、コンタミネーションの機会が増え、偽陽性検体の生
じる可能性を増加させている。一方分岐鎖DNAプロー
ブ法は検出感度が低く、結果が得られるまで約20時間
を要し(医学と薬学 31:961−970,199
4)、感度、操作時間という点で課題が残されている。
【0009】上記のウイルスゲノムを検出する方法の問
題点を解決するために、ウイルス抗原を直接検出する方
法も開発された。特開平8−29427に示されている
ように、HCVのコア抗原に対して特異性を有するモノ
クローナル抗体を用いて、血清中のコア抗原を検出する
方法が開発された。本報は田中等(Jounal of
Hepatology 23:742−745,19
95)および藤野等(医学と薬学 36:1065−1
070,1996)に報告されているように血清中に存
在するコア抗原を検出することにより、上記のウイルス
ゲノムを検出する方法同様に臨床的有用性を持つことが
示されている。しかしながらウイルスゲノム検出法と同
様にいくつかの点で大きな問題が残されている。
【0010】一点はPCR法と比較して感度が低いた
め、血清スクリーニングの最終検査に用いることが出来
ないことである。田中等(Jounal of Hep
atology 23:742−745,1995)
は,HCV RNA量として、104 〜105 コピー/
ml間が検出限界であることを示しており、藤野等(医学
と薬学 36:1065−1070,1996)は、最
も感度が高い検出方法であるCRT(コニペティテブリ
バーストランスクリプション)−PCR法でRNA陽性
に分類されるC型慢性肝炎患者102例の治療前血清に
おいて、67%の陽性率であることを報告している。す
なわち、感度の高いCRT−PCR法と比較した場合に
感度の面で大きく劣っている。
【0011】さらに測定のための検体処理の工程が繁雑
であり、かつ時間がかかることがスクリーニングなどの
用途に用いようとした際に問題となる。すなわち検体
(血清)の処理のために、ウイルス粒子の濃縮と血清成
分の除去のためのポリエチレングリコール(PEG)処
理(4℃1時間)、遠心操作(15分間)、上清の除
去、尿素処理、アルカリ処理(37℃30分間)、中和
剤添加といった多段階処理工程を必要とする。また強固
に形成され、PEGにより粘性を増した沈殿の尿素処理
による分散工程は、非常に熟練を要する作業である。そ
のため、再現性を得るためには熟練度が必要であり、ま
た最低約2時間の処理時間が必要である。さらに遠心操
作、上清除去等の工程があるために、自動化が困難で、
かつ同時大量処理を困難にしており操作面においてもス
クリーニングなどの大量処理を必要とする用途に適して
いない。
【0012】一方ウイルス抗原検出系は、以下の点で高
感度PCR法と比較して優れている点がある。すなわち
検出過程で過度の増幅処理操作が加わらないため、コン
タミネーションに対し、非常に寛容である。またRNA
のように不安定な物質を検出するのではなく、比較的安
定な物質である抗原蛋白質を検出することから、検体の
保存に過度の注意をはらう必要がなく、PCR検体に求
められる超低温槽のような特別な機器を用いる必要もな
く、また検体の輸送も容易になる。
【0013】これらの特長は、例えば血液事業や健康診
断の様に、多数の検体を測定する用途に適した要件であ
る。しかしながら、既に指摘したように、開示されてい
るコア抗原検出法は、前処理が煩雑で自動化に適してい
ない、感度が低く例えば血液事業などの感度が求められ
る様な用途におけるゴールデンスタンダードになり得な
いなどの理由により、多数の検体を扱ういわゆるスクリ
ーニング用途に用いることが出来ず、PCR法に対して
優れている点を活かすことが出来ていない。また、臨床
的に有用性が高い測定方法は、常に感度、特異性、再現
性、操作性、低コストを課題とし、これらを全て満たす
ように鋭意開発していく必要性がある。HCV以外のウ
イルス抗原の検出に関しても、特に多数の検体を測定す
るスクリーニング用途においては、PCR法と比較して
低感度であり、有用な前処理法やその抗原の露出がされ
ないといった理由のために実用化されていないものが多
い。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、血液
事業や健康診断のような、いわゆるスクリーニング用途
の如き多数の検体を処理するのに適したウイルス抗原検
出法を提供することである。すなわちPCR法と比較し
同等の感度、特異度を持ち、前処理を簡便化すること、
あるいは前処理操作をせずに容易に自動化などの大量処
理システムに適用可能なウイルス抗原検出系を提供する
ことである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の態様によ
れば、ウイルス粒子を破壊して、ウイルス抗原を十分に
露出し、ウイルス抗原に対する抗体が存在する場合には
該抗体を破壊して、ウイルス抗原を検出又は測定するこ
とによりウイルスを検出又は測定する手段を提供する。
従って、本発明は、()ウイルスを含む検体を、
(1)陰イオン性界面活性剤及び、(2)両イオン性界
面活性剤、非イオン性界面活性剤又は蛋白質変性剤のい
ずれかを含む処理液で処理することを特徴とするウイル
ス含有検体の処理方法を提供する。
【0016】本発明はまた、()ウイルスを含む検体
を、(1)陰イオン性界面活性剤、(2)両イオン性界
面活性剤、及び(3)非イオン性界面活性剤又は蛋白質
変性剤のいずれかを含んだ処理液で処理することを特徴
とするウイルス含有検体の処理方法を提供する。本発明
はまた、()ウイルスを含む検体を、(1)陰イオン
性界面活性剤、(2)両イオン性界面活性剤、(3)非
イオン性界面活性剤、及び(4)蛋白質変性剤を含んだ
処理液で処理することを特徴とするウイルス含有検体の
処理方法を提供する。
【0017】本発明はさらに()前記()〜(
のいずれかに記載の検体処理方法を用いて、ウイルス抗
原を特異的に認識するプローブを反応させることによ
り、ウイルス抗原の存在を検出又は定量することを特徴
とするウイルスの測定方法を提供する。本発明はさら
に、前記()の免疫測定方法に用いるための、陰イオ
ン性界面活性剤を含んで成る、検体中のウイルスの有無
を判別するキット、定量するキット又は診断薬を提供す
る。本発明はさらに、前記()の免疫測定方法に用い
るための、後記のモノクローナル抗体を含んでなる、検
体中のウイルスの有無を判別するキット、定量するキッ
ト又は診断薬を提供する。
【0018】本発明の第二の態様によれば、ウイルスに
対する抗体がまだ生成していないウインドピリオドにお
けるウイルス抗原の検出又は測定方法を提供する。この
方法においては、ウイルス粒子を破壊してウイルス抗原
を露出せしめるだけで十分であり、ウイルス抗原に対す
る血中の抗体を破壊する必要がない。従って本発明はさ
らに、ウイルスの測定方法において、炭素原子数10個
以上のアルキル基と第2〜第4級アミンとを有する界面
活性剤もしくは非イオン界面活性剤、又はこの両者の存
在下で、ウイルス抗原をそのプローブとの結合により測
定することを特徴とする方法を提供する。
【0019】本発明はさらに、上記のウイルス抗原の中
で、HCVコア抗原の検出のためのプローブとして適す
るモノクローナル抗体を生産するHC11−14(FE
RMBP−6006),HC11−10(FERM B
P−6004),HC11−3(FERM BP−60
02)、及びHC11−7(FERM BP−600
3)から成る群から選択されるハイブリドーマ細胞株を
提供する。本発明はまた、HC11−14(FERM
BP−6006),HC11−10(FERM BP−
6004),HC11−3(FERM BP−600
2),HC11−7(FERM BP−6003)から
成る群から選択されるハイブリドーマによって産生され
るモノクローナル抗体を提供する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の対象となるウイルスは、
ゲノムRNA又はDNAを包む構造蛋白質と、それを取
り囲む膜蛋白質又は脂質膜から構成される構造を有する
ウイルス粒子を形成するウイルスである。ゲノムとして
RNAを有する上記ウイルスの代表的例としてはC型肝
炎ウイルス(HCV)、及びHCV類縁ウイルスが挙げ
られる。
【0021】HCV類縁ウイルスとしては、C型肝炎ウ
イルス(HCV)、D型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイル
ス、G型肝炎ウイルス、手足口病ウイルス、フラビウイ
ルス(黄熱ウイルス、西ナイルウイルス、日本脳炎ウイ
ルス、デングウイルス)、トガウイルス(アルファウイ
ルス、ルビウイルス、アルテリウイルス、ルベラウイル
ス)、ペスチウイルス(ブタコレラウイルス、ウシ下痢
ウイルス)、パラミクソウイルス(パラインフルエンザ
ウイルス1,2,3,4、イヌジステムパ−ウイルス、
ニューカッスル病ウイルス、RSウイルス、リンダペス
トウイルス、サルパラインフルエンザウイルス、麻疹ウ
イルス、ムンプスウイルス)、オルソクソウイルス(ヒ
トインフルエンザウイルス、
【0022】トリインフルエンザウイルス、ウマインフ
ルエンザウイルス、ブタインフルエンザウイルス)、ラ
ブドウイルス(狂犬病ウイルス、水泡性口内炎ウイル
ス)、ピコルナウイルス(ポリオウイルス、コクサッキ
ーウイルス、エコーウイルス、ウシエンテロウイルス、
ブタエンテロウイルス、サルエンテロウイルス、マウス
脳脊髄炎ウイルス、ヒトライノウイルス、ウシライノウ
イルス、ウマライノウイルス、口蹄疫ウイルス、A型肝
炎ウイルス)、コロナウイルス(ヒトコロナウイルス、
ニワトリ伝染性気管支炎ウイルス、マウス肝炎ウイル
ス、豚伝染性胃腸炎ウイルス)、アレナウイルス(リン
パ球性脈絡髄膜炎ウイルス、ラサウイルス、韓国型出血
熱ウイルス)、レトロウイルス(HTLV:ヒト成人白
血病ウイルス、HIV:エイズウイルス、ネコ白血病肉
腫ウイルス、牛白血病ウイルス、ラウス肉腫ウイル
ス)、レオウイルス(ロタウイルス)、カリシウイルス
(ノーウオークウイルス)、ブンヤウイルス(腎症候性
出血熱ウイルス)、フィロウイルス(エボラウイルス、
マールブルグウイルス)などがあげられる。
【0023】また、ゲノムとしてDNAを有する上記ウ
イルスの代表例としてはB型肝炎ウイルス(HBV)、
及びHBV類縁ウイルスが挙げられる。HBV類縁ウイ
ルスとしては、ポックスウイルス(ワクシニアウイル
ス、アラストリウムウイルス、牛痘ウイルス、天然痘ウ
イルス)、パルボウイルス(ヒトパルボウイルス、豚パ
ルボウイルス、牛パルボウイルス、犬パルボウイルス、
ネコ白血球減少症ウイルス、ミンクアリューシャン病ウ
イルス)、パポーバウイルス(パピローマウイルス、ポ
リオーマウイルス)、アデノウイルス、ヘルペスウイル
ス(単純ヘルペスウイルス、サイトメガロウイルス、水
痘帯状疱疹ウイルス、EBウイルス、馬ヘルペスウイル
ス、ネコヘルペスウイルス、マレック病ウイルス)、ア
フリカ豚コレラウイルスなどがあげられる。
【0024】また、これらの他にも各種病原性のあるウ
イルスが知られているし、また未確認のウイルスもまだ
存在しているが、それらのウイルス構造が前述のよう
に、ゲノムRNA又はDNAを包む構造蛋白質と、それ
を取り囲む膜蛋白質や脂質膜から構成される構造をもつ
ウイルス粒子を形成するウイルスであれば、本発明も処
理方法により、免疫測定法に適した状態に遊離させるこ
とができることは明白である。
【0025】以下に、HCVコア抗原を中心に実施形態
を述べる。HCVは血中濃度が102 コピー/ml〜10
6 コピー/mlと、HBV(109コピー/ml)と比較し
低いことから、ウイルス抗原を検出するためには極めて
高い感度を必要とする。一般に抗体をプローブとする免
疫学的な手法に代表される検出方法に於て、検出感度を
増加させる方法としては、I)検出する抗原分子の分子
数を上昇させる、II)抗原に結合するプローブ、例えば
抗体の分子数を上昇させる、III)検出感度の下限を規定
するプローブ、例えば抗体と抗原以外の物質との結合な
どに起因する非特異反応を減少させる、IV)検出に用い
る標識物の検出感度を増加させる方法が考えられ、これ
らの方法を組み合わせることにより感度を上昇させるこ
とが可能となる。
【0026】抗原分子数を増加させる方法としては、I
−1)検体の量を増加させる事が最も容易に考えられる
ことであるが、一般的に用いられている反応系(例えば
96wellイムノプレート)では最大添加可能な容量
は300μl程度であり自ずと上限が規定されるので、
I−2)濃縮により反応系に加える分子数を増加させる
方法が用いられる。
【0027】抗原に結合する検出のためのプローブ、例
えば抗体の分子数を上昇させるためには、II−1)複数
のプローブ、例えば抗体を用いることにより認識エピト
ープの数を増加させる、II−2)プローブ、例えば抗体
と抗原との親和性(アフィニティー及びアビディティ
ー)を上昇させることにより、単位時間あたりに結合す
る抗体の数を増加させる事が容易に考えつく手法であ
る。ここで抗原とプローブ、例えば抗体の親和性を向上
させる方法としては、反応系の緩衝液の組成を変化させ
る方法、プローブを改変する方法、これらの組み合わせ
が考えられる。II−3)ビーズや磁性粒子などの表面積
の広い担体に多量に抗体を結合させることによって、限
られた量の抗原との反応面積を広くすることにより、多
くの抗原を捕獲することも考えられる。
【0028】また感染症の場合は検体中に抗原と結合す
る高い親和性を示すヒト抗体が存在することが予想さ
れ、これらの抗体のエピトープが検出に用いるプロー
ブ、例えば抗体のエピトープと重なることにより競合反
応が起こり検出に用いる抗体数の減少につながることが
予想されるため、この検体中の反応を阻害する抗体を除
く事により抗原に結合する検出のための抗体の分子数を
増加させる事につながる(II−3)。非特異反応を減少
させる方法を一般化することは困難であるが、III −
1)緩衝液組成を変化させることによりプローブ、例え
ば抗体の抗原との親和性(アフィニティー及びアビディ
ティー)を上昇させることにより非特異反応を軽減させ
る、III −2)非特異反応の原因物質を除去するなどの
方策が考えられる。
【0029】標識物の検出感度を上昇させる方法として
は、IV−1)検出感度の高い標識物(放射性同位元素な
ど)を用いる、IV−2)酵素や触媒を標識物に用いるこ
とにより信号を増幅させる、IV−3)酵素基質をより感
度の高い基質に改変する、IV−4)酵素反応、化学反応
の基質のシグナルを化学的、または電気的、機械的に増
幅させる、IV−5)抗体当たりの標識物の数を増加させ
る、IV−6)シグナルの検出に用いる機器の感度を上昇
させるなどの方法が考えられる。
【0030】開示されているHCVコア抗原検出法の前
処理法の工程を解析すると、検体にポリエチレングリコ
ールを加えた後に遠心操作によりHCVを沈殿として回
収することにより抗原を濃縮する(I−2)ことと同時
に血清成分の一部を除去する(II−2)工程を行った
後、尿素とアルカリ剤を含む溶液に再懸濁することによ
り検体中に存在するヒト抗体を不活化し(II−3)HC
Vからコア抗原を遊離させる工程、非イオン性界面活性
剤(Triton−X100)と中和剤を含む溶液を加
えることによりモノクローナル抗体と反応させる溶液に
する工程から成り立っている。
【0031】既に上記に指摘したように遠心操作、沈殿
の再懸濁操作が操作上煩雑な過程であり、熟練度を必要
とする過程である。従って本発明の達成目標は、これら
の操作上の問題点を解決したコア抗原検出系である。H
CVそれ自体はいまだその姿が明らかとなっていない
が、そのゲノム構造、類縁のウイルス粒子の構造、一般
的なウイルスに関する情報から、HCV粒子はゲノムR
NAがコア抗原によりパッキングされ、それを取り囲む
ように脂質膜にアンカリングしているE1,E2/NS
1抗原からなる外被蛋白質によって囲まれた状態で存在
するものと推定される。
【0032】そのためコア抗原を検出するためには外被
を取り除き、コア抗原の検出に用いるプローブ、例えば
抗体が結合できるようにする必要がある。またウイルス
粒子は血中ではLDL(低密度リポ蛋白質)などに囲ま
れた複合構造を取っていることが報告されており、さら
に外被蛋白質に対する抗体も存在することから、ウイル
ス粒子と抗外被蛋白質抗体との免疫複合体としても存在
することが予想される。すなわち検出する抗原の分子数
を増加させるためには、ウイルス粒子から効率よく外被
やウイルス粒子を取り囲む夾雑物を取り除き、かつコア
抗原分子を効率よく遊離させることことが重要である。
HCV以外のウイルスに関してもほぼ同様のことが言
え、ウイルス抗原を効率よく遊離させることが必要とな
る。
【0033】従って、本発明は、検体(血清)中のウイ
ルス抗原を、遠心分離のような煩雑な操作によって濃縮
することなく、プローブを用いた検出に適した状態にさ
せる処理方法に関する。さらに上記のように検体中には
検出に用いるプローブ、例えば抗体と結合を競合するヒ
ト抗体が高力価で存在するため、これを取り除く操作
が、感度上昇のために重要である。従って本発明の1つ
の態様においては、検体中のウイルス抗原を簡易に遊離
させる処理方法を用い、検体中に存在するヒト抗体をも
同時に不活化させる処理方法に関する。
【0034】本発明によって示される処理方法を用いる
ことにより、検体中に存在するウイルス抗原は、プロー
ブ、例えば抗体との免疫複合体を形成するのに適した状
態でウイルス粒子または免疫複合体から遊離し、同時に
検出反応を阻害する検体中に存在するヒト抗体をも同時
に不活化させることにより、例えば抗体のようなプロー
ブを用いた免疫測定法によって容易にかつ感度高く検出
することが可能となる。
【0035】検出に用いるプローブ、例えば抗体はウイ
ルスの抗原に特異的に結合するもので有り、一定の高い
親和性を示し、反応系に加えた際に非特異反応などを誘
発しないようなものであればかまわないが、実施例4に
示す様に、一次反応に用いるプローブの一つはHCVコ
ア抗原のC端側を認識し結合できるものが含まれている
ことが好ましい。ここでHCVコア抗原のC端側とは、
配列番号2に示す配列の81番目から160番目の配
列、もしくはその一部をいう。さらにここにHCVコア
抗原のN端側に対するプローブが含まれていても良い。
ここでHCVコア抗原のN端側とは、配列番号2に示す
配列10番目から70番目の配列、もしくはその一部を
いう。
【0036】ここでプローブとは、マウス、ウサギ、ニ
ワトリ、ヤギ、ヒツジ、ウシなどの実験動物を免疫して
得られるポリクローナル抗体、免疫した個体から、脾臓
細胞を分離し、ミエローマ細胞と融合させることによっ
て得られるハイブリドーマの産生するモノクローナル抗
体、または脾臓細胞、血中白血球をEBウイルスによっ
て不死化させた細胞の産生するモノクローナル抗体、H
CVに感染しているヒトもしくはチンパンジーなどが産
生している抗体;マウス、ヒトなどのイムノグロブリン
のcDNAもしくは染色体DNAから得られる可変領域
遺伝子断片、またはイムノグロブリンのcDNAもしく
は染色体DNAの一部と人工的に作製した配列とを組み
合わせることによって構成される可変領域遺伝子断片、
人工的な遺伝子配列を用いて構成される可変領域遺伝子
断片またはこれらを材料に遺伝子組換え手法によって作
製される可変領域遺伝子断片を、イムノグロブリン定常
領域遺伝子断片を組み合わせることによって構成される
組換え抗体遺伝子によって形質転換された細胞が産生す
る組換え抗体;
【0037】上記の可変領域遺伝子断片と例えばバクテ
リオファージの構造蛋白質と融合させて作られるファー
ジ抗体、上記の可変聴域遺伝子断片を他の適用な遺伝子
断片例えばmyc遺伝子の一部などと組み合わせること
により構成される組換え抗体遺伝子によって形質転換さ
れた細胞が産生する組換え抗体、トリプシン分子に可変
領域を人工的に導入することによって産生されるプロー
ブ、レセプターなどの蛋白質に特異的に結合する分子を
人工的に改変することによって得られるプローブ、その
他コンビナトリアルケミストリー技術によって作製され
たプローブなど、コア抗原に高い特異性、親和性を示す
分子であればそれを用いることが出来る。
【0038】さらに本発明はウイルス抗原を含む検体か
ら、上記のウイルスコア抗原とプローブ、例えば抗体と
の免疫複合体を形成するのに適した状態にするため、ウ
イルス粒子または免疫複合体から遊離し、同時に検出反
応を阻害する検体中に存在するヒト抗体をも同時に不活
化させる処理剤によって検体を処理する工程、遊離した
コア抗原を例えば抗体のようなプローブを用いた免疫測
定法によって検出並びに定量するアッセイ方法、並びに
検査キットを提供する。
【0039】本発明によって示される検体処理剤と処理
方法 本発明における検体には、全血、血漿、血清、尿、唾
液、脳脊髄液などの生物学的体液、および肝組織などが
含まれる。本発明においては、検体を煩雑な操作なく、
プローブ例えばモノクローナル抗体と結合反応させるの
に適した状態に検体中のコア抗原を処理する方法が最も
重要な要件である。すなわち、抗原分子数を増加させる
ために、ウイルス粒子中などに含まれるコア抗原を効率
よく遊離させることが重要になる。
【0040】既にSDS(ドデシル硫酸ナトリウム)ポ
リアクリルアミド電気泳動法(SDS−PAGE)によ
っても知られているように、ほとんどの蛋白質はSDS
存在下の熱処理により変性し、共有結合によって結合し
ている分子以外はモノマーになる。すなわち、測定検体
にSDS等の陰イオン性界面活性剤を含む処理剤を添加
すると、ウイルスを破壊すると同時に検体中の抗コア抗
体をも変性させ、検体中のコア抗原を遊離させることが
可能である。このことは、実施例7に示す様に、SDS
を含む処理剤で処理した検体中のHCVコア抗原を、ゲ
ル濾過を用いた分子量解析にかけると、理論上から予想
される単量体の位置に検出されることからも確認され
た。
【0041】また柏熊等(J.lmmunologic
al Methods 190 79−89,199
6)によって報告されているように、組換えHCV発現
細胞抽出液からなる検体を、SDS−PAGEにより分
離し、ウェスタンブロット法によりHCVコア抗原を検
出すると、単量体と思われる分子量の位置にその免疫活
性が検出される。SDSを含む変性剤を検体に加えるこ
とにより、抗原を効率よく遊離させ抗原分子数を増加さ
せることができることはこの分野に属するものであれば
容易に考え得る。
【0042】しかしながらよく知られているようにSD
S等の陰イオン性界面活性剤は蛋白質変性作用が大きい
ため、その存在下でそのままプローブ、例えば抗体との
免疫複合体形成反応に加えると、抗体をも変性させ、そ
の機能を失わせ感度低下を導く。また、SDS等の陰イ
オン性界面活性剤処理によってエピトープ構造が失われ
ることが知られており、その結果として抗体の結合が弱
められ、感度が低下する。これらの感度低下につながる
影響を除くため、SDS処理後何らかの方法で変性作用
を弱める必要が有る。
【0043】陰イオン界面活性剤を含む界面活性剤は、
例えば透析、限外濾過、ゲル濾過法、電気泳動法、イオ
ン交換法、沈殿法、膜転写法などにより除くことが出来
ることが知られており、上記のようにウェスタンブロッ
ト法、ゲル濾過法により抗原が検出可能であることは、
SDS処理後、なんらかの操作を加えることにより抗原
抗体反応を行なわせることが可能であることを示してい
る。しかしながら、これらの処理を行なうことは、何れ
も時間と煩雑な操作を必要とするため本発明の目的に適
した方法ではない。
【0044】また過剰量の反応液によって希釈すること
により、変性作用を示さない濃度まで低下させることに
より反応に影響を与えない様に出来るが、この方法では
反応液が増加し、例えばマイクロタイターウェルを用い
る測定方法などの加えるサンプル量に制約が有る免疫測
定法に適用できないため、本発明の目的に適していない
ことは明らかである。そこで本発明者は、陰イオン性界
面活性剤を含む処理剤を添加し、さらに何らかの添加剤
を加えることにより、陰イオン性界面活性剤による変性
効果を、抗体などのプローブに影響を与えないように弱
めることが出来ないか、また同時に陰イオン性界面活性
剤によるHCVコア抗原遊離作用を増強することができ
ないかを検討した。
【0045】ここで本発明者は、SDS等の陰イオン性
界面活性剤以外の界面活性剤を含む処理剤を添加するこ
とにより、SDSの固相化抗体に対する変性作用を弱
め、その結果SDSを含む処理剤のみと比較して、感度
を上昇させることが出来ることを見いだした。また、S
DS等の陰イオン性界面活性剤を含む処理剤に、それ以
外の界面活性剤や尿素などの水素イオン結合を弱める薬
剤を同時に加えた処理剤とした場合にも、同様の効果を
認めるとともに、ウイルス粒子からのHCVコア抗原遊
離および検体中抗コア抗原抗体の不活化を強くすること
によって、HCVコア抗原の遊離がさらに増強されるこ
とを見いだした。さらにSDSとその他の界面活性剤を
含む処理剤を添加した後熱処理工程を行なうことによ
り、より高感度にHCVコア抗原を検出できることを見
いだし、本発明を完成させるに至った。
【0046】ここで、検体の処理に用いる陰イオン性界
面活性剤はSDS以外でも、セチル硫酸ナトリウムや他
のアルキル化硫酸エステル、ドデシルスルホン酸ナトリ
ウムのようなアルキル化スルホン酸塩、アルキルアリル
スルホン酸塩などでも可能であり、陰イオン性界面活性
剤以外に加える界面活性剤としては、CHAPS(3−
〔3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ〕−1−
プロパンスルホン酸),CHAPSO(3−〔コラミド
プロピル)ジメチルアンモニオ〕−2−ヒドロキシ−1
−プロパンスルホン酸)、ドデシル−N−ベタインなど
の両イオン性界面活性剤やTritonX100などの
ポリオキシエチレンイソオクチルフェニルエーテル類、
NP40などのポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル類、Tween80などのポリオキシエチレンソル
ビトールエステル類、Brij58のようなポリオキシ
エチレンドデシルエーテル類、オクチルグルコシドとい
った非イオン性界面活性剤が適当で有り、好ましくはC
HAPSなどの両イオン性界面活性剤とTriton−
X100などの非イオン性界面活性剤を含む。また、こ
こに尿素、チオ尿素などの蛋白質の高次構造を壊す様な
作用を示す薬剤(蛋白質変性剤)を加えることも効果的
である。
【0047】処理の際の濃度は、SDSは0.5%以
上、CHAPSは、0.1%以上、尿素は1M以上、T
ritonX100は0.1%以上0.75%以下で使
用することがより好ましい。以上のような検体の処理温
度は、通常一般実験室で用いられている範囲である4℃
以上100℃以下であればよいが、非イオン性界面活性
剤添加の場合は、その曇点に注意が必要である。好まし
くは、37℃以上であり、さらに血清の非働化に一般的
に用いられている50〜60℃処理が効果的である。
【0048】本発明の処理方法を用いることにより、H
CVと同様の構造を持つウイルス粒子を含む検体から、
ウイルス抗原を、抗体などをプローブとして用いるいわ
ゆる免疫測定方法に適した状態に遊離させることが出来
ることは明らかである。ここでHCVと同様の構造を持
つウイルスとは、ゲノムRNA,DNAをパッキングす
る蛋白質と、それを取り囲む膜タンパク質と脂質膜から
構成される構造を持つウイルス粒子を形成するウイルス
であり、例えばHCVの類縁のウイルスであるフラビウ
イルス類、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)などのレト
ロウイルスなどが含まれる。さらにゲノムとしてDNA
を持つものであっても同様の構造を持つものが含まれ
る。
【0049】さらに、RNAウイルスであるHCVや、
DNAウイルスであるHBVはともにこれらのゲノムR
NAやDNAを包む構造蛋白質と、それを取り囲む膜蛋
白質や脂質膜からなる構造をもつウイルス粒子を形成す
るウイルスである。いずれの態様においても、本発明の
処理法を用いることにより、HCVやHBVだけでな
く、これらと同じような構造をもつウイルス粒子を破壊
して、ウイルスの抗原を十分に露出させ、その抗原を検
出または測定することによりそのウイルスを検出または
測定することをも提供する。
【0050】ヘモグロビンによる妨害の除去 測定用試料として血清等を使用する場合、該試料に含ま
れる赤血球が、前記の前処理の間に溶血してヘモグロビ
ンが放出され、この変性ヘモグロビンが測定を妨害する
場合がある。従って本発明の第一の態様においては、こ
のような測定の妨害を除去することが好ましい。このた
めの添加剤として、尿素、イミダゾール環含有化合物及
びインドール環含有化合物の内少なくとも1種を添加す
るのが好ましいことを見い出した。
【0051】イミダゾール環含有化合物としてはイミダ
ゾール、ヒスチジン、イミダゾールアクリル酸、イミダ
ゾールカルボキシアルデヒド、イミダゾールカルボキサ
ミド、イミダゾールジオン、イミダゾールジチオカルボ
ン酸、イミダゾールジカルボン酸、イミダゾールメタノ
ール、イミダゾリジンチオン、イミダゾリドン、ヒスタ
ミン、イミダゾピリジン等が挙げられる。
【0052】また、インドール環含有化合物としては、
トリプトファン、インドールアクリル酸、インドール、
インドール酢酸、インドール酢酸ヒドラジド、インドー
ル酢酸メチルエステル、インドール酪酸、インドールア
セトニトリル、インドールカルビノール、インドールカ
ルボキシアルデヒド、インドールカルボン酸、インドー
ルエタノール、インドール乳酸、インドールメタノー
ル、インドールプロピオン酸、インドールピルビン酸、
インドリルメチルケトン、インドーマイシン、インドー
ルアセトン、インドメタシン、インドプロフェン、イン
ドラミン等が挙げられる。
【0053】添加量としては尿素は0.5M〜5Mの濃
度が適当であり、インドールアクリル酸は5mM〜50mM
の濃度が適当であり、その他の添加物は0.05M〜
0.5Mの濃度が適当である。
【0054】ウイルス抗原の露出 本発明の第二の態様によれば、ウインドピリオドにおい
て採取した試料中のウイルス抗原の検出方法に関し、こ
の方法においてはウイルス抗原に対する抗体はまだ生成
していないので、ウイルス粒子を破壊してウイルス抗原
を露出させるだけで十分であり、試料中に存在する抗体
を破壊する必要はない。従って、前に説明した試料の前
処理は必要でなく、測定反応液中に、ウイルス抗原を露
出するためのウイルス粒子破壊剤が存在すれば十分であ
る。ここで述べるウイルス抗原とは、ウイルス粒子内部
に存在する抗原を意味し、コア抗原はその代表である。
【0055】ウイルス粒子は、ゲノムである核酸とコア
抗原が複合体を形成して粒子を形成し、その粒子を脂質
膜とエンベロープタンパク質からなる外膜が覆った構造
をしていると考えられているものが多い。さらに血液中
では低密度リポプロテイン(LDL)やウイルスに対す
る抗体などとの複合体を形成して存在していると考えら
れている。そのため、血液中に存在するウイルス粒子の
ままでは、プローブは、ウイルス粒子内部に存在するコ
ア抗原に代表されるウイルス抗原を認識し結合すること
が出来ない。故にコア抗原を検出するためには、コア抗
原を取り囲むこれらの構造物を除去するなどの処理をし
て、コア抗原がプローブに認識されるようにする必要が
ある。
【0056】すなわち本発明においては、検体中に含ま
れるウイルス粒子中のコア抗原を、コア抗原を認識する
ためのプローブが認識できるように露呈させる反応条
件、反応させる系からなる反応方法、および反応させる
系を含む試薬をも提供する。本発明が提供する系におけ
る抗原検出に適した反応系とは、ウイルス抗原エピトー
プに対する抗体の機能を失わせない程度のマイルドな条
件でありながら、検体中に存在する複雑な構造体である
ウイルス粒子から、ウイルス抗原を認識するプローブで
ある抗体の認識する領域を十分に露呈させる条件からな
る系である。
【0057】すでに超遠心法にて分離したウイルス粒子
(Takahashi et al.,1992,J.
Gen.Virol,73:667−672))、ポリ
エチレングリコールによって凝集沈殿させたHCV粒子
をTween80やTritonX100の様な非イオ
ン性の界面活性剤によって処理することにより(Kas
hiwakuma et al.,1996,J.Im
munologicalmethods:190:79
−89)、コア抗原が検出可能であることが示されてい
るが、前者においてはその検出感度が不十分であり、十
分に抗原が露呈されているかは疑問である。また後者に
おいては他の処理剤を加えることにより抗体を失活させ
ており、界面活性剤の効果そのものについては触れられ
ていない。
【0058】本発明においては、始めに界面活性剤を基
本に条件を検討し、反応液を界面活性剤を中心とした組
成にすることにより、すでに報告されているHCV抗原
検出系のように、遠心操作や加熱などの操作からなる前
処理法を適用することなく、単に反応液中で検体を希釈
することのみにより、ウイルスパーティクル中の抗原を
効率良く検出することが可能となった。効果的にウイル
ス粒子中からコア抗原を抽出し、かつ血清中の様々な物
質との相互反応を抑制し、効率よくプローブと抗原とが
反応できる条件を与えることが必要である。この際の効
果的な界面活性剤としては、炭素原子数10個以上のア
ルキル基と第2、第3もしくは第4級アミンを同一分子
内に有する界面活性剤、又は非イオン性界面活性剤が挙
げられる。
【0059】前記アルキル基と第2、第3又は第4アミ
ンを有する界面活性剤において、アルキル基は好ましく
は直鎖アルキル基であり、その炭素原子数は好ましくは
10個以上、さらに好ましくは10〜20個である。ア
ミンとしては第3級アミン又は第4級アミン(アンモニ
ウム)が好ましい。具体的な界面活性剤としては、ドデ
シル−N−サルコシン酸、ドデシルトリメチルアンモニ
ウム塩、セチルトリメチルアンモニウム塩、3−(ドデ
シルジメチルアンモニオ)−1−プロパンスルホン酸、
3−(テトラデシルジメチルアンモニオ)−1−プロパ
ンスルホン酸、ドデシルピリミジウム塩、セチルピリジ
ウム塩、デカノイル−N−メチルグルカミド(MEGA
−10)、ドデシル−N−ベタイン等が挙げられる。ド
デシル−N−サルコシン酸及びドデシルトリメチルアン
モニウム塩が好ましい。
【0060】前記の非イオン性界面活性剤としては12
〜14の間の親水疎水比を有するものが好ましく、ポリ
オキシエチレンイソオクチルフェニルエーテル類、例え
ばTriton X100、Triton X114な
ど、あるいはポリオキシエチレンノニファニルエーテル
類、例えばNonidet P40、TritonN1
01、Nikkol NP等が好ましい。本発明におい
ては、上記2つのタイプの界面活性剤を単独で用いても
よいが、併用するのが一層好ましく、併用により相乗効
果が得られる。さらに、尿素など、水環境を変化させる
ような因子を加えてもよい。
【0061】本発明によって示されるプローブとしての
モノクローナル抗体 本発明でいうHCVの構造蛋白質遺伝子断片とは、HC
Vの構造蛋白質遺伝子のコア領域を含む遺伝子断片であ
り、少なくともHCVのN末端の1番目から160番目
のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする塩基配
列を有するDNA断片である。具体的には、配列番号2
のアミノ酸配列をコードする塩基配列を含む遺伝子断片
である。
【0062】本発明でいうHCV抗原活性を有するポリ
ペプチドとは、抗HCV抗体と免疫学的に反応する融合
ポリペプチドもしくはポリペプチドを意味し、本発明の
ハイブリドーマならびにそれから得られるモノクローナ
ル抗体の作製に利用するための抗原として用いることが
できる。具体的には、配列番号1のアミノ酸配列を含む
HCV抗原活性を有する融合ポリペプチドもしくは配列
番号1のアミノ酸配列の一部を含むHCV抗原活性を有
するポリペプチドであり、そのN末端あるいはC末端に
余分なアミノ酸配列が付加されたものであってもよい。
【0063】本発明の上記融合ポリペプチドならびに配
列番号3〜6に示されるアミノ酸配列を含有するポリペ
プチドに対するモノクローナル抗体類は、当業者により
容易に作製することができる。ハイブリドーマによるモ
ノクローナル抗体の作製は良く知られている。例えば、
BALB/cマウスなどの腹腔内あるいは皮内に、上記
融合ポリペプチドもしくはポリペプチド(以下、本抗
原)を単独もしくはBSA,KLHなどと結合させた抗
原として、単純あるいはフロイント完全アジュバント等
のアジュバントと混合して定期的に免疫する。血中の抗
体価が上昇した時点で、追加免疫として本抗原を尾静脈
内に投与し、無菌的に脾臓を摘出した後、適当なマウス
骨髄腫細胞株と細胞融合し、ハイブリドーマを得る。本
方法は、KoehlerとMilsteinの方法(N
ature 256:495−497,1975)に従
って行なうことができる。
【0064】上記方法により得られたハイブリドーマ細
胞株を適当な培養液中で培養し、その後、本抗原に対し
て特異的な反応を示す抗体を産生するハイブリドーマ細
胞株を選択してクローン化する。抗体産生ハイブリドー
マのクローニングには限界希釈法のほか軟寒天法(Eu
r.J.Immunol.6:511−519,197
6)などを利用することができる。そして、産生された
モノクローナル抗体をプロテインAなどを用いたカラム
クロマトグラフィーなどの方法により精製する。上記の
モノクローナル抗体以外にもプローブとして用いる分子
は作製することが出来る。例えば組換え抗体については
Hoogenboonの総説などに詳しく記載されてい
る(Trends in Biotechnolog
y,15:62−70,1997)。
【0065】プローブを用いた検出系 本発明に従って調製されたモノクローナル抗体は、ウイ
ルス構造蛋白質の検出および定量用に、エンザイム−リ
ンクイムノソルベントアッセイ(ELISA)、酵素イ
ムノドットアッセイ、ラジオイムノアッセイ、凝集に基
づいたアッセイ、あるいは他のよく知られているイムノ
アッセイ法で検査試薬として用いることができる。ま
た、検出に標識化抗体が使用される場合は、標識化合物
としては例えば蛍光物質、化学発光物質、放射性物質、
酵素、染色物質などが使用される。
【0066】例えば、検体(血清)中のウイルス抗原を
検出するためにサンドイッチ反応系を原理とした方法を
用いる場合、使用すべき診断キットは、固体支持体(例
えばマイクロタイターウェルの内壁)に被覆された本発
明の1種類以上のモノクローナル抗体および標識物質と
結合させた1種類以上のモノクローナル抗体またはその
フラグメントを含む。固体支持体に固相化するモノクロ
ーナル抗体および標識するモノクローナル抗体の組み合
わせは自由であり、高感度の得られる組み合わせを選択
できる。
【0067】使用できる固体支持体としてはポリスチレ
ンやポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリビニール
製のマイクロタイタープレート、試験管、キャピラリ
ー、ビーズ(ラテックス粒子や赤血球、金属化合物な
ど)、膜(リポソームなど)、フィルターなどが挙げら
れる。
【0068】
【発明の効果】本発明により示される方法により、抗体
などをプローブとして検出するいわゆる免疫測定方法に
適した状態に、ウイルス粒子から簡便にウイルス抗原を
遊離させることが可能となる。また本発明によって示さ
れる方法によってウイルス粒子を含む検体を処理するこ
とにより、抗体などをプローブとして抗原を検出するい
わゆる免疫測定方法により、ウイルス抗原を簡便にかつ
感度よく検出、及び定量することが可能となる。また本
発明によって示される検体処理方法を用いた免疫測定方
法を用いた、検体中のウイルスの有無を判別するキッ
ト、定量するキット及び診断薬を作製することが可能と
なる。
【0069】
【実施例】以下の実施例は本発明を例証するものである
が、これによって本発明の範囲を制限するものではな
い。実施例1.HCV由来ポリペプチドの発現および精製 (A)発現プラスミドの構築 HCVのコア領域に相当する発現プラスミドは以下の方
法で構築した。C11−C21クローンおよびC10−
E12クローン(特開平6−38765)をpUC11
9に組み込んで得られたプラスミドpUC・C11−C
21およびpUC・C10−E12の各DNA1μgを
制限酵素反応液20μl〔50mM Tris−HCl
(pH7.5),10mM MgCl2 ,1mM ジチオスレ
イトール、100mM NaCl,15単位のEcoRI
および15単位のClaI酵素〕中、および〔10mM
Tris−HCl(pH7.5),10mM MgCl2
1mMジチオスレイトール、50mM NaCl,15単位
のClaIおよび15単位のKpnI酵素〕中で各々3
7℃1時間消化し、その後0.8%アガロースゲル電気
泳動を行ない、約380bpのEcoRI−ClaI断片
および約920bpのClaI−KpnI断片を精製し
た。
【0070】この2つのDNA断片とpUC119をE
coRIおよびKpnIで消化したベクターに10×リ
ガーゼ用緩衝液〔660mM Tris−HCl(pH7.
5),66mM MgCl2 ,100mMジチオスレトー
ル、1mM ATP〕5μl,T4リガーゼ 1μl(3
50単位/μl)に水を加えて50μlとし、16℃で
一晩保温し、連結反応を行なった。このプラスミドを用
い大腸菌JM109を形質転換させ、プラスミドpUC
・C21−E12を得た。
【0071】このプラスミドpUC・C21−E12
DNA1ngを2つのプライマー(5′−GAATTCA
TGGGCACGAATCCTAAA−3′(配列番
号:7),5′−TTAGTCCTCCAGAACCC
GGAC−3′(配列番号:8))を用いPCRを行な
った。PCRはGeneAmpTM (DNA Amplification Reagent
Kit, Perkin Elmer Cetus製)のキットを用いDNA変
性95℃1.5分、アニーリング50℃2分、DNA合
成70℃3分の条件で行ない、得られたDNA断片を
0.8%アガロースゲル電気泳動により分離し、グラス
パウダー法(Gene Clean)で精製した。
【0072】一方、pUC19を制限酵素SmaIで消
化し、PCR法によって得られたDNA断片を10×リ
ガーゼ用緩衝液〔660mM Tris−HCl(pH7.
5),66mM MgCl2,100mMジチオスレトー
ル、1mM ATP〕5μl,T4リガーゼ 1μl(3
50単位/μl)に水を加えて50μlとし、16℃で
一晩保温し、連結反応を行なった。このプラスミドを用
い大腸菌JM109を形質転換させ、プラスミドpUC
l9・C21−E12・SmaIを得た。
【0073】このプラスミドDNA1μgを制限酵素反
応液20μl〔150mM NaCl,6mM Tris−
HCl(pH7.5),6mM MgCl2 ,15単位のE
coRIおよび15単位のBamHI酵素〕中で37℃
1時間消化反応を行ない、その後0.8%アガロースゲ
ル電気泳動を行ない、約490bpのEcoRI−Bam
HI断片を分離し、これをグラスパウダー法で精製し
た。
【0074】次に発現ベクターであるTrp・TrpE
(特開平5−84085)のDNA1μgを制限酵素反
応液20μl〔150mM NaCl,6mM Tris−
HCl(pH7.5),6mM MgCl2 ,15単位のE
coRIおよび15単位のBamHI酵素〕中で37℃
で1時間消化し、その反応液に水39μlを加え、70
℃で5分間熱処理した後にバクテリアアルカリ性ホスフ
ァターゼ(BAP)1μl(250単位/μl)を加え
て37℃で1時間保温した。
【0075】この反応液にフェノールを加えてフェノー
ル抽出を行ない、得られた水層をエタノール沈殿し、沈
殿物を乾燥した。得られたEcoRI−BamHI処理
ベクターDNA1μgと上述のコア140断片を10×
リガーゼ用緩衝液〔660mMTris−HCl(pH7.
5),66mM MgCl2 ,100mMジチオスレトー
ル、1mM ATP〕5μl,T4リガーゼ 1μl(3
50単位/μl)に水を加えて50μlとし、16℃で
一晩保温し、連結反応を行なった。
【0076】この反応液の10μlを用いて大腸菌HB
101株を形質転換した。形質転換に用いる感受性大腸
菌株は塩化カルシウム法〔Mandel, M.とHiga, A., J. M
ol.Biol., 53, 159-162 (1970) 〕により作られる。形
質転換大腸菌を25μg/mlのアンピシリンを含むLB
プレート(1%トリプトン、0.5%NaCl,1.5
%寒天)上に塗布し、37℃に一晩保温した。プレート
上に生じた菌のコロニーを1白金耳取り、25μg/ml
のアンピシリンを含むLB培地に移し、一晩37℃で培
養した。1.5mlの菌培養液を遠心して集菌し、プラス
ミドDNAのミニプレパレーションをアルカリ法〔Mann
iatis ら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual,
(1982)〕により行なった。
【0077】得られたプラスミドDNA1μgを制限酵
素反応液20μl〔150mM NaCl,6mM Tri
s−HCl(pH7.5),6mM MgCl2 ,15単位
のEcoRIおよび15単位のBamHI酵素〕中で3
7℃、1時間消化し、アガロースゲル電気泳動を行なっ
て、約490bpのEooRI−BamHI断片が生じる
Trp・TrpEコア160発現プラスミドを選別し
た。
【0078】(B)クローンコア160でコードされる
ポリペプチドの発現および精製 発現プラスミドTrp・TrpEコア160をもつ大腸
菌HB101株を50μg/mlのアンピシリンを含む3
mlの2YT培地(1.6%トリプトン、1%酵母エキ
ス、0.5%NaCl)に接種し、37℃で9時間培養
する。この培養液1mlを50μg/mlのアンピシリンを
含む100mlのM9−CA培地(0.6%Na2 HPO
4 ,0.5%KH2 PO4 ,0.5%NaCl,0.1
%NH4 Cl,0.1mM CaCl2 ,2mM MgSO
4 ,0.5%カザミノ酸、0.2%グルコース)に植え
継ぎ、37℃で培養した。OD600=0.3の時に終
濃度40mg/lになるようにインドールアクリル酸を加
え、さらに16時間培養した。この培養液を遠心分離し
て菌体を集めた。
【0079】菌体に20mlの緩衝液A〔50mM Tri
s−HCl(pH8.0),1mM EDTA,30mM N
aCl〕を加えて懸濁し、再び遠心分離を行なって発現
菌体2.6gを得た。得られた菌体を緩衝液A 10ml
中に懸濁し、超音波破砕により大腸菌膜を破砕した後に
遠心分離を行ない、HCV cDNAでコードされるポ
リペプチドとTrpEの融合ポリペプチドを含む不溶性
画分を得た。その画分に10mlの6M尿素を含む緩衝液
Aを加えて融合ポリペプチドを可溶化抽出した。可溶化
した抽出物をS−Sepharoseを用いたイオン交
換カラムクロマトグラフィーにかけて、融合ポリペプチ
ドの精製を行なった。
【0080】実施例2.ハイブリドーマの作製法 前記方法により調製した融合ポリペプチド(TrpC1
1)を6M尿素溶解後、0.15M NaClを含む1
0mMリン酸緩衝液(pH7.3)に終濃度が0.2〜1.
0mg/mlとなるように希釈し、等量のアジュバント(タ
イターマックス)と混和し、TrpC11懸濁液とし
た。TrpC11濃度が0.1〜0.5mg/mlとなるよ
うに調製した該懸濁液を4〜6週令のBALB/c系マ
ウスに腹腔内投与した。2週間ごとに同様の免疫を行い
さらに約2週間後、生理食塩水に溶解したTrpC11
10μgを尾静脈内に投与した。
【0081】最終追加免疫後3日目に、この免疫動物よ
り無菌的に脾臓を摘出し、ハサミで切片としてさらにメ
ッシュを用いて脾臓を個々の細胞にほぐし、RPMI−
1640培地で3回洗浄した。対数増殖期のマウス骨髄
腫細胞株SP2/0Ag14を前記と同様に洗浄後、該
細胞2.56×107 個と脾臓細胞1.64×108
を50ml容の遠心管に入れ混合した。200×g、5分
間遠心分離を行ない、上清を除去し、37℃に保温した
50%ポリエチレングリコール(PEG)4000(メ
ルク社製)を含むRPMI−1640培地1mlを加え、
さらにRPMI−1640培地10mlを加えて細胞融合
させた。
【0082】融合細胞は、遠心分離(200×g、5分
間)によってPEGを除いた後、96ウエルプレートを
用いて、10%ウシ胎児血清ヒポキサンチン、アミノプ
テリンおよびチミジン(以下、HATと省略)を含むR
PMI−1640培地中で約10日間培養してハイブリ
ドーマのみを増殖させた。その後、目的の抗体を産生す
るクローンをELISA法により検索し、所望の反応特
異性を有する本発明のモノクローナル抗体を産生するハ
イブリドーマを得た。
【0083】得られたハイブリドーマについて、常法の
限界希釈法に従い、単一クローン化を行ない、得られた
ハイブリドーマをHC11−14,HC11−10、お
よびHC11−3、およびHC11−7と命名した。該
4種類のハイブリドーマは、工業技術院生工学工業技術
研究所に平成9年7月4日付でそれぞれFERM BP
−6006,FERM BP−6004,FERM B
P−6002及びFERM BP−6003として寄託
された。
【0084】実施例3.モノクローナル抗体の作製法 実施例2に記載の方法により得られたハイブリドーマを
プリスタン等で処理したマウス腹腔に移植し、腹水中に
産生されてくるモノクローナル抗体を取得した。該モノ
クローナル抗体の精製は、プロテインAを結合させたセ
ファロースカラムによりIgGフラクションを分離し
た。
【0085】前記5種類のハイブリドーマから産生され
たそれぞれのモノクローナル抗体、C11−14,C1
1−10,C11−7およびC11−3のアイソタイプ
は、ウサギ抗マウスIg各アイソタイプ抗体(Zyme
d社製)を用いたイムノアッセイにより、C11−1
0,C11−7がIgG2a,C11−14,C11−
3がIgG1であることが明らかとなった。得られた4
種類のモノクローナル抗体について、HCV・コア領域
由来の配列によって合成した20アミノ酸からなる合成
ペプチドを用いてエピトープ解析を行なった結果、表1
に示す如くコア領域の一部を特異的に認識するモノクロ
ーナル抗体であることがわかった。
【0086】
【表1】
【0087】実施例4.検体処理条件検討 1)SDS濃度検討 健常人血清およびHCV−RNA陽性血清100μl
に、種々の濃度に溶解したSDSと0.6%CHAPS
を含んだ処理液を100μl添加した。56℃に設定し
ている保温箱に入れて30分間処理をおこない、その8
0μlを測定試料とした。以下に記す測定法による結果
を、横軸に処理反応時のSDS濃度をとり、図1に示し
た。
【0088】2)CHAPS濃度検討 健常人血清およびHCV−RNA陽性血清100μl
に、種々の濃度に溶解したCHAPSと5%SDSを含
んだ処理液を100μl添加した。56℃に設定してい
る保温箱に入れて30分間処理をおこない、その80μ
lを測定試料とした。以下に記す測定法による結果を、
横軸に処理反応時のCHAPS濃度をとり、図2に示し
た。
【0089】3)尿素濃度検討 健常人血清およびHCV−RNA陽性血清100μl
に、種々の濃度に溶解した尿素を含んだ処理液(5%S
DS,0.6%CHAPS)を100μl添加した。5
6℃に設定している保温箱に入れて30分間処理をおこ
ない、その80μlを測定試料とした。以下に記す測定
法による結果を、横軸に処理反応時の尿素濃度をとり、
図3に示した。
【0090】4)TritonX100濃度検討 健常人血清およびHCV−RNA陽性血清100μl
に、種々の濃度に溶解したTritonX100を含ん
だ処理液(5%SDS,0.6%CHAPS,6M尿
素)を100μl添加した。56℃に設定している保温
箱に入れて30分間処理をおこない、その80μlを測
定試料とした。以下に記す測定法による結果を、横軸に
処理反応時のTritonX100濃度をとり、図4に
示した。
【0091】5)反応温度検討 健常人血清およびHCV−RNA陽性血清100μl
に、処理液(5%SDS,0.6%CHAPS,6M尿
素、0.75%TritonX100)を100μl添
加した。4℃、室温(23℃)、37℃,45℃,56
℃,70℃で30分間処理をおこない、その80μlを
測定試料とした。以下に記す測定法を用いて検討した結
果を図5に示した。
【0092】測定法 血清処理法の検討で得られた試料は各々以下の測定法を
用いて評価した。すなわち、抗HCVコア抗原モノクロ
ーナル抗体(抗体C11−3とC11−7の等量混合)
を終濃度が計6μg/mlになるように0.1M炭酸緩衝
液(pH9.6)で希釈し、96ウエルマイクロプレート
(ヌンク社製)1ウエルにつき100μlずつ分注し
た。4℃で一晩静置後、0.15M NaClを含む1
0mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.3)0.35mlを
用いて2回洗浄し、0.5%カゼイン−Naを含む10
mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.35)(以下ブロッ
キング液)、0.35mlを添加し、さらに室温で2時間
静置した。
【0093】ブロッキング液除去後、0.15M Na
Cl,1%BSA,0.5%カゼイン−Na,0.05
%Tween20を含む100mMリン酸ナトリウム緩衝
液(pH7.3)160μlと各々の血清処理法で得られ
た測定試料をそれぞれのウエルに加え、室温で2時間反
応させ、洗浄液300μlで5回洗浄し、さらにペルオ
キシダーゼ(POD)標識したモノクローナル抗体(C
11−10とC11−14の等量混合)100μlを添
加して室温で30分間反応させた。反応後、上記洗浄液
300μlで5回洗浄し、基質(オルトフェニレンジア
ミン、以下OPD)溶液100μlを加え室温で30分
間反応させた後、2N硫酸溶液100μlを添加し、波
長630nmの吸光度を対照として波長492nmにおける
吸光度(OD492)を測定した。
【0094】図1〜4から、各々の処理条件の最適化が
行われたが、未処理検体ではコア抗原の検出が困難であ
ったが、このような簡易な処理を行うことによって、劇
的にコア抗原の検出が可能となった。特に、処理反応時
のSDS濃度は0.5%以上で、CHAPS濃度は0.
1%以上で、尿素濃度は1M以上で、TritonX1
00濃度は0.1〜0.75%で使用することで、4℃
から70℃の範囲で、良好にコア抗原を検出できること
が示された。
【0095】実施例5.構造領域コア抗原の検出および
測定法(1) 血清100μlに、処理液(5%SDS,0.6%CH
APS,6M尿素、0.75%TritonX100)
を100μl添加した。56℃に設定している保温箱に
入れて30分間処理をおこない、その120μlを測定
試料とした。抗HCVコア抗原モノクローナル抗体(C
11−3とC11−7等量混合)を終濃度が計6μg/
mlになるように0.1M炭酸緩衝液(pH9.6)で希釈
し、96ウエルマイクロプレート(ヌンク社製)1ウエ
ルにつき100μlずつ分注した。4℃で一晩静置後、
0.15M NaClを含む10nMリン酸ナトリウム緩
衝液(pH7.3)0.35mlを用いて2回洗浄し、ブロ
ッキング液0.35mlを添加し、さらに室温で2時間静
置した。
【0096】ブロッキング液を除去後、反応緩衝液12
0μlと前述した処理法で得た測定試料をそれぞれのウ
エルに加え、室温で2時間反応させた。洗浄液300μ
lで5回洗浄し、さらにペルオキシダーゼ(POD)標
識したモノクローナル抗体(C11−10とC11−1
4:等量混合)100μlを添加して室温で30分間反
応させた。洗浄液300μlで5回洗浄し、基質(OP
D)溶液100μlを加え室温で45分間反応させた
後、2N硫酸溶液100μlを添加し、波長630nmの
吸光度を対照として波長492nmにおける吸光度(OD
492)を測定した。尚、標準血清として、パネル血清
50を1U/mlとして、1%BSAを含む10mMリン酸
ナトリウム緩衝液(pH7.3)で段階的に希釈したもの
について同様に処理をおこない測定した。
【0097】図6に、標準血清として使用したパネル血
清50の希釈直線を示した。試料中コア抗原が濃度依存
的に測定されており、約0.5mU/mlの検出が可能で
あった。すなわち、本発明の極めて簡易な検体処理法と
モノクローナル抗体を組み合わせて用いることにより、
HCVコア抗原を検出または定量できることが明らかと
なった。
【0098】実施例6.HCV構造領域コア抗原の検出
および定量(2) アルカリフォスファターゼ標識モノクローナル抗体を用
いた方法 固相担体として96ウエル黒マイクロプレート(ヌンク
社)を、標識抗体としてアルカリフォスファターゼ標識
モノクローナル抗体を、基質としてCDPstar(増
感剤としてエメラルドII)を使用した。標準血清として
使用したパネル血清50の希釈直線を図7に示したが、
試料中コア抗原が濃度依存的に測定されており、約0.
5mU/mlの検出が可能であった。このアルカリフォス
ファターゼ標識モノクローナル抗体を用いた測定法を用
いても、HCVコア抗原を検出または定量できることが
明らかとなった。
【0099】実施例7.血清処理と測定法で認識されて
いる分子形の解析 パネル血清13の0.25mlを各々の血清処理法で処理
し、ゲルロカカラム(Superdex200HR,1
x30)で分画し、それらのフラクション中の抗コア免
疫活性を測定し、その結果を図8に示した。分子量約2
0〜30kDaの分子を認識していると考えられ、ウイ
ルス中のコア抗原は前述した前処理によって、ウイルス
破壊および血清中に存在する抗コア抗体の不活化によ
り、遊離されていることが示された。
【0100】実施例8.血清試料中のHCV構造領域コ
ア抗原の測定法 PCR法であるアンプリコアHCVモニターキット(ロ
ッシュ社)を用いて、HCV−RNA量が103 〜10
7 コピー/mlと測定された血清と健常人血清を用い、前
述の方法で、血清中のHCVコア抗原の定量を行なっ
た。また、標準血清として、パネル50血清(1U/ml
と設定)を1%BSAを含む10mMリン酸ナトリウム緩
衝液(pH7.3)にて段階的に希釈し、同様に処理した
ものを用い、表2にその測定結果を示した。今回測定し
た検体のうち、健常人検体は全て検出限界以下であり、
PCR法陽性例の全てを検出できた。このときの相関性
を図9に示したが、PCR法との相関係数も0.8以上
となり高い相関性を示した。
【0101】
【表2】
【0102】実施例9.溶血血清による感度低下を抑え
るための添加剤の検討 血清成分の感度に与える影響を検討したところ、ヘモグ
ロビンを加えると著しく感度が低下することが確認され
た。SDS,CHAPS又はTritonX100を含
む前処理剤による前処理により、ヘモグロビンが変性
し、遊離したヘムの影響である可能性が考えられた。そ
こで変性ヘモグロビンの影響を軽減することのできうる
添加剤を検討した。
【0103】HCVコア抗原陽性血清(パネル血清No
3)に、高濃度ヘモグロビン(国際試薬製:干渉チェッ
ク)を添加してモデル検体を作製し、前述の前処理剤に
尿素を添加して、実施例6に準じてコア抗原測定をおこ
ない、尿素の添加効果を検討した。コントロールとした
ヘモグロビン無添加群のコア抗原活性量を100%とし
たときの430mg/dlヘモグロビン添加群のコア抗原活
性量を表3にあらわした。尿素無添加のときのヘモグロ
ビン添加群のコア抗原活性量は約30%に減少したが、
添加尿素量の増加により、ヘモグロビン添加群のコア抗
原活性量が増加し、ヘモグロビンによる干渉作用が減じ
ていることが確認された。
【0104】
【表3】
【0105】一方各種アミノ酸と、ヘムとの相互作用
や、アミノ基やカルボキシル基による緩衝能効果も考え
られたため、各種アミノ酸を添加し、その効果を調べ
た。結果を表4に示した。
【0106】
【表4】
【0107】干渉の抑制効果がもっとも認められたもの
はトリプトファン及びヒスチジンであった。これらの干
渉抑制効果の濃度依存性を検討した結果を表5に示し
た。
【0108】
【表5】
【0109】ヘムはヘモグロビン中でヒスチジンの側鎖
により配位され、ヘモグロビン中に保持されていること
から、この効果は側鎖によるものであることが示唆され
た。そこでヒスチジンの側鎖であるイミダゾール、トリ
プトファンの側鎖であるインドール環を含むインドール
アクリル酸の効果を検討した。結果を表6に示した。
【0110】
【表6】
【0111】インドール、およびインドールアクリル酸
を反応液中に加えた場合、アミノ酸を加えた場合と同様
に濃度依存的なヘモグロビンの干渉抑制効果が認められ
た。このことから反応液にイミダゾール環を含む物質、
たとえばヒスチジンまたはインドール環を含む物質、た
とえばトリプトファンを加えることにより、ヘモグロビ
ンを含む検体でも感度良くコア抗原を検出できることが
分かった。上記の各種添加剤を組み合わせた場合の効果
を検討した。結果を表7に示した。ヒスチジンとトリプ
トファンを組み合わせることにより、90%以上回復
し、尿素を組み合わせることによりさらに検出感度が上
昇した。
【0112】
【表7】
【0113】実施例10.B型肝炎ウイルス(HBV)
コア抗原の検出 前記種々の実施例に記載の処理法が、他のウイルス中の
構造蛋白質の検出に応用可能かどうか検討した。HBV
コア抗原に対するモノクローナル抗体(特殊免疫研究
所)を3μg/mlとなるように0.1M炭酸緩衝液(pH
9.6)で希釈して、96ウエルマイクロプレートに1
00μlずつ分注した。4℃で一晩静置した後、りん酸
緩衝液で洗浄し、1%BSA溶液を350μlずつ分注
した。室温で2時間静置したのち、1%BSA溶液を吸
引除去し、反応液200μlを添加した。
【0114】組換えHBVコア抗原をスタンダードとし
て用い、B型肝炎と診断され、HBe抗原が陽性で抗H
Be抗体が陰性である患者血清5例と健常人血清10例
を検体として用いた。検体100μlに、処理試薬
(7.5%SDS,0.75%CHAPS,0.15%
Triton X−100)を50μl添加し56℃で
30分間処理した。処理後、その50μlを反応液が満
たされたウエルに添加し、室温で90分間反応させた。
【0115】比較(前処理無し)として、各サンプル1
00μlに精製水50μlで希釈しその50μlを反応
に用いた。洗浄液で5回洗浄後、ビオチン標識抗HBV
コアモノクローナル抗体(HBc−2,HBc−5,H
Bc−14等量混合)を添加し、室温で30分間反応さ
せた。洗浄液で5回洗浄後、アビジン標識アルカリフォ
スファターゼを添加し、室温で30分間反応させた。洗
浄液で5回洗浄後、CDPstar(増感剤としてエメラル
ドIIを使用)を添加し、室温で15分間反応させ、そ
の相対発光強度を測定した。
【0116】段階的に希釈した組換えHBVコア抗原の
標準曲線を図10に示し、測定されたサンプル中のコア
抗原量を表8に示した。検出限界は、21ng/mlで、コ
ア抗原陽性と陰性を振り分けるカットオフ値は60ng/
mlとしたところ、健常人血清では、10例全て前処理、
無前処理どちらにおいてもコア抗原は陰性となり、B型
肝炎患者血清においては、無前処理では検出されなかっ
たが、前処理をおこなうことにより全例でコア抗原が陽
性と判定された。
【0117】B型肝炎患者血清においては、前処理によ
って、ウイルス粒子の破壊および抗HBc抗体が不活化
され、検出可能になったと考えられる。以上のように、
HCVのみならず、ゲノムとしてDNAをもつたとえば
HBVなどのウイルスの構造蛋白質を検出する際におい
ても、この検体前処理は有用であることが確認された。
HCVの類縁のウイルスであるフラビウイルス類、HI
Vなどのレトロウイルスにおいても同様のことが推察で
きることはいうまでもない。
【0118】
【表8】
【0119】実施例11.抗原を前処理操作なしで効率
的に検出させるための方法 HCVを含む検体を界面活性剤を加えた反応液に希釈
し、HCVコア抗原の検出される効率を検討した。なお
HCVコア抗原の検出は、HCVコア抗原に対するモノ
クローナル抗体を用いたサンドイッチ酵素免疫アッセイ
(EIA)で行った。実施例3で得られたモノクローナ
ル抗体のうち、C11−3とC11−7をコア抗原を補
足する抗体として用い、C11−10及びC11−14
を補足されたコア抗原を検出するための抗体として用い
た。
【0120】EIAは基本的には以下の条件で行った。
モノクローナル抗体C11−3及びC11−7を酢酸緩
衝液にそれぞれ4μg/mlとなるよう希釈した溶液をミ
クロタイタープレートに加え、4℃一夜保温した。燐酸
緩衝液で洗浄し1%BSAを含む燐酸緩衝液を加えるこ
とによるブロッキング操作を施した。そこに反応液10
0μl、検体100μlを加え、撹拌後、室温で1.5
時間反応させた。低濃度の界面活性剤を加えた燐酸緩衝
液で洗浄することにより未反応物を除いた後、アルカリ
フォスファターゼで標識したモノクローナル抗体C11
−10及びC11−14を加え、室温30分反応させ
た。
【0121】反応終了後、未反応物を低濃度の界面活性
剤を加えた燐酸緩衝液で洗浄することにより除き、基質
液(CDP−Star/emeraldll)を加え室
温20分反応後、発光量を測定した。前記反応液中に各
種界面活性剤を加えその効果を検討した。HCVに対す
る抗体の力価が検出感度以下であり、ほとんどHCVに
対する抗体を含まないと考えられるHCV抗原陽性血清
を用いて、発光量の多寡によるコア抗原活性を健常人血
清の発光量を1.0としたときの、それに対する反応比
で表わした。その結果を表9及び表10に示す。
【0122】
【表9】
【0123】
【表10】
【0124】この結果から、Triton X100に
代表されるように、HLB値が12〜14間を示す非イ
オン性界面活性剤の添加により、HCV抗原陽性血清で
は、健常人血清と比較して発光量が増大し、検出感度が
上昇することが判明した。また、同様にドデシル−N−
サルコシン酸ナトリウムやドデシルトリメチルアンモニ
ウムに代表されるように、炭素原子数10個以上の直鎖
アルキル基と第2、第3又は4級アミンを同時にその構
造にもつ界面活性剤の添加により、HCV抗原陽性血清
における検出感度が上昇することも判明した。炭素数8
以下のアルキル基をもつ前記界面活性剤はこのような感
度上昇効果は認められなかった。また、これらの2種類
の界面活性剤を混合(表8では2%ドデシル−N−サル
コシン酸ナトリウムと2%Triton X100を混
合)添加することにより、さらにHCV抗原陽性血清に
おける検出感度が上昇することも判明した。
【0125】実施例12.HCV感染後の抗HCV抗体
出現前(ウインドピリオド期)の検体中のコア抗原検出 市販セロコンヴァージョンパネルPHV905(B.
B.I.inc.)を、一次反応液中に2%のTrit
on X100及び2%のドデシルN−サルコシン酸ナ
トリウムを添加し、実施例11に準じて測定した。ここ
で用いたPHV905パネルは、観察開始後21日目
(血清No.PHV905−7)に抗HCV抗体検査
(オルソEIA.3.0)で陽転化を示したものであ
り、その抗体価はカットオフインデックス(S/CO)
で表され、1.0以上が陽性と判定される。HCVコア
抗原活性(発光量)は、健常人血清の発光量を1.0と
して、それに対する比率(S/N)で表した。
【0126】表11に示したように、まだ抗HCV抗体
が陽性となる前にコア抗原活性が認められ、この界面活
性剤の添加により、ウイルス粒子からコア抗原性が露呈
し、固相化されたモノクローナル抗体と反応し、検出で
きていることが確認された。
【0127】
【表11】
【0128】
【配列表】
SEQUENCE LISTING <110> Tonen Corporation <120> Method for Detectio
n or Measurement of Hepat
itis C Virus <160> 8 <210> 1 <211> 177 <212> PRT <213> Hepatitis Virus <400> 1 Met Lys Ala Ile Phe Val Leu Lys Gly Ser Leu Asp Arg Asp Pro Glu 5 10 15 Phe Met Gly Thr Asn Pro Lys Pro Gln Arg Lys Thr Lys Arg Asn Thr 20 25 30 Asn Arg Arg Pro Gln Asp Val Lys Phe Pro Gly Gly Gly Gln Ile Val 35 40 45 Gly Gly Val Tyr Leu Leu Pro Arg Arg Gly Pro Arg Leu Gly Val Arg 50 55 60 Ala Thr Arg Lys Thr Ser Lys Arg Ser Gln Pro Arg Gly Gly Arg Arg 65 70 75 80 Pro Ile Pro Lys Asp Arg Arg Ser Thr Gly Lys Ser Trp Gly Lys Pro 85 90 95 Gly Tyr Pro Trp Pro Leu Tyr Gly Asn Glu Gly Leu Gly Trp Ala Gly 100 105 110 Trp Leu Leu Ser Pro Arg Gly Ser Arg Pro Ser Trp Gly Pro Thr Asp 115 120 125 Pro Arg His Arg Ser Arg Asn Val Gly Lys Val Ile Asp Thr Leu Thr 130 135 140 Cys Gly Phe Ala Asp Leu Met Gly Tyr Ile Phe Arg Val Gly Ala Phe 145 150 155 160 Leu Gly Gly Ala Ala Arg Ala Leu Ala His Gly Val Arg Val Leu Glu 165 170 175 Asp
【0129】<210> 2 <211> 160 <212> TRP <213> Hepatitis Virus <400> 2 Met Gly Thr Asn Pro Lys Pro Gln Arg Lys Thr Lys Arg Asn Thr Asn 5 10 15 Arg Arg Pro Gln Asp Val Lys Phe Pro Gly Gly Gly Gln Ile Val Gly 20 25 30 Gly Val Tyr Leu Leu Pro Arg Arg Gly Pro Arg Leu Gly Val Arg Ala 35 40 45 Thr Arg Lys Thr Ser Lys Arg Ser Gln Pro Arg Gly Gly Arg Arg Pro 50 55 60 Ile Pro Lys Asp Arg Arg Ser Thr Gly Lys Ser Trp Gly Lys Pro Gly 65 70 75 80 Tyr Pro Trp Pro Leu Tyr Gly Asn Glu Gly Leu Gly Trp Ala Gly Trp 85 90 95 Leu Leu Ser Pro Arg Gly Ser Arg Pro Ser Trp Gly Pro Thr Asp Pro 100 105 110 Arg His Arg Ser Arg Asn Val Gly Lys Val Ile Asp Thr Leu Thr Cys 115 120 125 Gly Phe Ala Asp Leu Met Gly Tyr Ile Phe Arg Val Gly Ala Phe Leu 130 135 140 Gly Gly Ala Ala Arg Ala Leu Ala His Gly Val Arg Val Leu Glu Asp 145 150 155 160
【0130】<210> 3 <211> 20 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 3 Asp Val Lys Phe Pro Gly Gly Gly Gln Ile Val Gly Gly Val Tyr Leu 5 10 15 Leu Pro Arg Arg 20
【0131】<210> 4 <211> 10 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 4
【0132】<210> 5 <211> 21 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 5 Pro Arg Gly Ser Arg Pro Ser Trp Gly Pro Thr Asp Pro Arg His Arg 5 10 15 Ser Arg Asn Val Gly 20
【0133】<210> 6 <211> 20 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <230> <400> 6 Asp Pro Arg His Arg Ser Arg Asn Val Gly Lys Val Lle Asp Thr Leu 5 10 15 Thr Cys Gly Phe 20
【0134】<210> 7 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> Probe <230> Synthetic DNA <400> 7 gaattcatgg gcacgaatcc taaa 24
【0135】<210> 8 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> Probe <230> Synthetic DNA <400> 8 ttagtcctcc agaacccgga c 21
【図面の簡単な説明】
【図1】検体処理においてSDS添加濃度による効果を
検討した結果を示す図である。健常人血清(norma
l)およびHCV−RNA陽性パネル血清13,50を
使用した。
【図2】検体処理においてCHAPS添加濃度による効
果を検討した結果を示す図である。健常人血清(nor
mal)およびHCV−RNA陽性パネル血清13,5
0を使用した。
【図3】検体処理において尿素添加濃度による効果を検
討した結果を示す図である。健常人血清(norma
l)およびHCV−RNA陽性パネル血清13,44,
50を使用した。
【図4】検体処理におけるTritonX100添加温
度による効果を検討した結果を示す図である。健常人血
清(normal)およびHCV−RNA陽性パネル血
清13,44,50を使用した。
【図5】検体処理中の温度による効果を検討した結果を
示す図である。健常人血清(normal)およびHC
V−RNA陽性パネル血清13,44,50を使用し
た。
【図6】標準血清のパネル血清を50を1U/mlとして
段階的に希釈し、検体処理した試料を本発明のモノクロ
ーナル抗体を用いたサンドイッチ反応系の希釈検量線と
検出感度を示す図である。
【図7】標準血清のパネル血清50を1U/mlとして段
階的に希釈し、検体処理した試料をサンドイッチイムノ
アッセイ反応系で測定したときの希釈検量線と検出感度
を示す図である。基質に発光物質を用いている。
【図8】パネル血清13を、検体処理をおこなってか
ら、ゲルロカカラムを用いて分画し、その分画中のコア
抗原免疫活性を測定したものである。分子量は、IgG
は約150kD、アルブミンは約68kDである。
【図9】PCR陽性検体を、本発明の検体処理後その遊
離したコア抗原活性を測定した値とアンプリコアHCV
モニター(PCR法)で求めたHCV−RNA量との相
関性を示す図である。
【図10】組換えB型肝炎(HBV)コア抗原を本発明
の方法により測定した場合の標準曲線を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 33/543 501 G01N 33/577 B C12N 5/00 B 33/577 15/00 C //(C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 飯田 久美子 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡1丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 木村 達治 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡1丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 八木 慎太郎 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡1丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウイルスを含む検体を、(1)陰イオン
    性界面活性剤及び、(2)両イオン性界面活性剤、非イ
    オン性界面活性剤又は蛋白質変性剤のいずれかを含む処
    理液で処理することを特徴とするウイルス含有検体の処
    理方法。
  2. 【請求項2】 ウイルスを含む検体を、(1)陰イオン
    性界面活性剤、(2)両イオン性界面活性剤、及び
    (3)非イオン性界面活性剤又は蛋白質変性剤のいずれ
    かを含んだ処理液で処理することを特徴とするウイルス
    含有検体の処理方法。
  3. 【請求項3】 ウイルスを含む検体を、(1)陰イオン
    性界面活性剤、(2)両イオン性界面活性剤、(3)非
    イオン性界面活性剤、及び(4)蛋白質変性剤を含んだ
    処理液で処理することを特徴とするウイルス含有検体の
    処理方法。
  4. 【請求項4】 前記処理液が、尿素、イミダゾール環含
    有化合物又はインドール環含有化合物をさらに含有す
    る、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記イミダゾール環含有化合物が、イミ
    ダゾール、ヒスチジン、イミダゾールアクリル酸、イミ
    ダゾールカルボキシアルデヒド、イミダゾールカルボキ
    サミド、イミダゾールジオン、イミダゾールジチオカル
    ボン酸、イミダゾールジカルボン酸、イミダゾールメタ
    ノール、イミダゾリジンチオン、イミダゾリドン、ヒス
    タミン又はイミダゾピリジンである、請求項4に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 前記インドール環含有化合物が、トリプ
    トファン、インドールアクリル酸、インドール、インド
    ール酢酸、インドール酢酸ヒドラジド、インドール酢酸
    メチルエステル、インドール酪酸、インドールアセトニ
    トリル、インドールカルビノール、インドールカルボキ
    シアルデヒド、インドールカルボン酸、インドールエタ
    ノール、インドール乳酸、インドールメタノール、イン
    ドールプロピオン酸、インドールピルビン酸、インドリ
    ルメチルケトン、インドーマイシン、インドールアセト
    ン、インドメタシン、インドプロフェン又はインドラミ
    ン酸である、請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の検
    体処理方法を用いて、ウイルス抗原を特異的に認識する
    プローブを反応させることにより、ウイルス抗原の存在
    を検出又は定量することを特徴とするウイルスの測定方
    法。
  8. 【請求項8】 前記ウイルスが、ゲノムRNA又はDN
    Aを包む構造蛋白質と、それを取り囲む膜蛋白質又は脂
    質膜から構成される構造を有するウイルス粒子を形成す
    るウイルスである請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 前記ウイルスが、C型肝炎ウイルス(H
    CV)、D型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、G型肝
    炎ウイルス、手足口病ウイルス、フラビウイルス(黄熱
    ウイルス、西ナイルウイルス、日本脳炎ウイルス、デン
    グウイルス)、トガウイルス(アルファウイルス、ルビ
    ウイルス、アルテリウイルス、ルベラウイルス)、ペス
    チウイルス(ブタコレラウイルス、ウシ下痢ウイル
    ス)、パラミクソウイルス(パラインフルエンザウイル
    ス1,2,3,4、イヌジステムパ−ウイルス、ニュー
    カッスル病ウイルス、RSウイルス、リンダペストウイ
    ルス、サルパラインフルエンザウイルス、麻疹ウイル
    ス、ムンプスウイルス)、オルソクソウイルス(ヒトイ
    ンフルエンザウイルス、トリインフルエンザウイルス、
    ウマインフルエンザウイルス、ブタインフルエンザウイ
    ルス)、ラブドウイルス(狂犬病ウイルス、水泡性口内
    炎ウイルス)、ピコルナウイルス(ポリオウイルス、コ
    クサッキーウイルス、エコーウイルス、ウシエンテロウ
    イルス、ブタエンテロウイルス、サルエンテロウイル
    ス、マウス脳脊髄炎ウイルス、ヒトライノウイルス、ウ
    シライノウイルス、ウマライノウイルス、口蹄疫ウイル
    ス、A型肝炎ウイルス)、コロナウイルス(ヒトコロナ
    ウイルス、ニワトリ伝染性気管支炎ウイルス、マウス肝
    炎ウイルス、豚伝染性胃腸炎ウイルス)、アレナウイル
    ス(リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス、ラサウイルス、韓
    国型出血熱ウイルス)、レトロウイルス(HTLV:ヒ
    ト成人白血病ウイルス、HIV:エイズウイルス、ネコ
    白血病肉腫ウイルス、牛白血病ウイルス、ラウス肉腫ウ
    イルス)、レオウイルス(ロタウイルス)、カリシウイ
    ルス(ノーウオークウイルス)、ブンヤウイルス(腎症
    候性出血熱ウイルス)、フィロウイルス(エボラウイル
    ス、マールブルグウイルス)、B型肝炎ウイルス(HB
    V)、ポックスウイルス(ワクシニアウイルス、アラス
    トリウムウイルス、牛痘ウイルス、天然痘ウイルス)、
    パルボウイルス(ヒトパルボウイルス、豚パルボウイル
    ス、牛パルボウイルス、犬パルボウイルス、ネコ白血球
    減少症ウイルス、ミンクアリューシャン病ウイルス)、
    パポーバウイルス(パピローマウイルス、ポリオーマウ
    イルス)、アデノウイルス、ヘルペスウイルス(単純ヘ
    ルペスウイルス、サイトメガロウイルス、水痘帯状疱疹
    ウイルス、EBウイルス、馬ヘルペスウイルス、ネコヘ
    ルペスウイルス、マレック病ウイルス)又はアフリカ豚
    コレラウイルスである請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記ウイルスがC型肝炎ウイルス(H
    CV)又はB型肝炎ウイルス(HBV)である、請求項
    1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 HC11−14(FERM BP−6
    006),HC11−10(FERM BP−600
    4),HC11−3(FERM BP−6002)、及
    びHC11−7(FERM BP−6003)から成る
    群から選択されるハイブリドーマ細胞株。
  12. 【請求項12】 HC11−14(FERM BP−6
    006),HC11−10(FERM BP−600
    4),HC11−3(FERM BP−6002),H
    C11−7(FERM BP−6003)から成る群か
    ら選択されるハイブリドーマによって産生されるモノク
    ローナル抗体。
  13. 【請求項13】 請求項7〜10のいずれか1項に記載
    の免疫測定方法に用いるための、陰イオン性界面活性剤
    を含んで成る、検体中のウイルスの有無を判別するキッ
    ト、定量するキット又は診断薬。
  14. 【請求項14】 請求項7〜10のいずれか1項に記載
    の免疫測定方法に用いるための、請求項12に記載のモ
    ノクローナル抗体を含んでなる、検体中のウイルスの有
    無を判別するキット、定量するキット又は診断薬。
  15. 【請求項15】 尿素、イミダゾール環含有化合物又は
    インドール環含有化合物をさらに含んで成る請求項13
    又は14に記載の診断キット又は診断薬。
  16. 【請求項16】 前記イミダゾール環含有化合物がイミ
    ダゾール、ヒスチジン、イミダゾールアクリル酸、イミ
    ダゾールカルボキシアルデヒド、イミダゾールカルボキ
    サミド、イミダゾールジオン、イミダゾールジチオカル
    ボン酸、イミダゾールジカルボン酸、イミダゾールメタ
    ノール、イミダゾリジンチオン、イミダゾリドン、ヒス
    タミン又はイミダゾピリジンである、請求項15に記載
    の診断キット又は診断薬。
  17. 【請求項17】 前記インドール環含有化合物がトリプ
    トファン、インドールアクリル酸、インドール、インド
    ール酢酸、インドール酢酸ヒドラジド、インドール酢酸
    メチルエステル、インドール酪酸、インドールアセトニ
    トリル、インドールカルビノール、インドールカルボキ
    シアルデヒド、インドールカルボン酸、インドールエタ
    ノール、インドール乳酸、インドールメタノール、イン
    ドールプロピオン酸、インドールピルビン酸、インドリ
    ルメチルケトン、インドーマイシン、インドールアセト
    ン、インドメタシン、インドプロフェン又はインドラミ
    ン酸である、請求項15に記載の診断キット又は診断
    薬。
  18. 【請求項18】 ウイルスの測定方法において、炭素原
    子数10個以上のアルキル基と第2、第3又は第4級ア
    ミンとを有する界面活性剤もしくは非イオン性界面活性
    剤、又はこの両者の存在下で、ウイルス抗原を、そのプ
    ローブとの結合により測定することを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 前記アルキル基と第2、第3又は第4
    級アミンとを有する界面活性剤が、炭素原子数10〜2
    0個のアルキル基と第3級又は第4級アミンとを有する
    界面活性剤である、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記第3級又は第4級アミン界面活性
    剤が、ドデシル−N−サルコシン酸、セチルもしくはド
    デシルトリメチルアンモニウム塩、3−(ドデシルジメ
    チルアンモニオ)−1−プロパンスルホン酸、ドデシル
    ピリミジウム塩、又はデカノイル−N−メチルグルカミ
    ド(MEGA−10)である、請求項18又は19に記
    載の方法。
  21. 【請求項21】 前記非イオン性界面活性剤が、12〜
    14の親水疎水比(HLB)を有する界面活性剤であ
    る、請求項18〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記非イオン性界面活性剤が、ポリオ
    キシエチレンイソオクチルフェニルエーテル、又はポリ
    オキシエチレンノニルフェニルエーテルである請求項1
    8〜20のいずれか1項に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記ウイルス抗原のためのプローブ
    が、ウイルス抗原に対する抗体である、請求項18〜2
    2のいずれか1項に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記ウイルスが、ゲノムRNA又はD
    NAを包む構造蛋白質と、それを取り囲む膜蛋白質又は
    脂質膜から構成される構造を有するウイルス粒子を形成
    するウイルスである請求項18〜23のいずれか1項に
    記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記ウイルスが、C型肝炎ウイルス
    (HCV)、D型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、G
    型肝炎ウイルス、手足口病ウイルス、フラビウイルス
    (黄熱ウイルス、西ナイルウイルス、日本脳炎ウイル
    ス、デングウイルス)、トガウイルス(アルファウイル
    ス、ルビウイルス、アルテリウイルス、ルベラウイル
    ス)、ペスチウイルス(ブタコレラウイルス、ウシ下痢
    ウイルス)、パラミクソウイルス(パラインフルエンザ
    ウイルス1,2,3,4、イヌジステムパ−ウイルス、
    ニューカッスル病ウイルス、RSウイルス、リンダペス
    トウイルス、サルパラインフルエンザウイルス、麻疹ウ
    イルス、ムンプスウイルス)、オルソクソウイルス(ヒ
    トインフルエンザウイルス、トリインフルエンザウイル
    ス、ウマインフルエンザウイルス、ブタインフルエンザ
    ウイルス)、ラブドウイルス(狂犬病ウイルス、水泡性
    口内炎ウイルス)、ピコルナウイルス(ポリオウイル
    ス、コクサッキーウイルス、エコーウイルス、ウシエン
    テロウイルス、ブタエンテロウイルス、サルエンテロウ
    イルス、マウス脳脊髄炎ウイルス、ヒトライノウイル
    ス、ウシライノウイルス、ウマライノウイルス、口蹄疫
    ウイルス、A型肝炎ウイルス)、コロナウイルス(ヒト
    コロナウイルス、ニワトリ伝染性気管支炎ウイルス、マ
    ウス肝炎ウイルス、豚伝染性胃腸炎ウイルス)、アレナ
    ウイルス(リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス、ラサウイル
    ス、韓国型出血熱ウイルス)、レトロウイルス(HTL
    V:ヒト成人白血病ウイルス、HIV:エイズウイル
    ス、ネコ白血病肉腫ウイルス、牛白血病ウイルス、ラウ
    ス肉腫ウイルス)、レオウイルス(ロタウイルス)、カ
    リシウイルス(ノーウオークウイルス)、ブンヤウイル
    ス(腎症候性出血熱ウイルス)、フィロウイルス(エボ
    ラウイルス、マールブルグウイルス)、B型肝炎ウイル
    ス(HBV)、ポックスウイルス(ワクシニアウイル
    ス、アラストリウムウイルス、牛痘ウイルス、天然痘ウ
    イルス)、パルボウイルス(ヒトパルボウイルス、豚パ
    ルボウイルス、牛パルボウイルス、犬パルボウイルス、
    ネコ白血球減少症ウイルス、ミンクアリューシャン病ウ
    イルス)、パポーバウイルス(パピローマウイルス、ポ
    リオーマウイルス)、アデノウイルス、ヘルペスウイル
    ス(単純ヘルペスウイルス、サイトメガロウイルス、水
    痘帯状疱疹ウイルス、EBウイルス、ウマヘルペスウイ
    ルス、ネコヘルペスウイルス、マレック病ウイルス)又
    はアフリカ豚コレラウイルスである請求項24に記載の
    方法。
  26. 【請求項26】 前記ウイルスがHCV又はHBVであ
    る、請求項18〜25のいずれか1項に記載の方法。
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