JPH11108423A - 多室形空気調和機の室内機運転台数変化時の制御方法 - Google Patents

多室形空気調和機の室内機運転台数変化時の制御方法

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JPH11108423A
JPH11108423A JP9267228A JP26722897A JPH11108423A JP H11108423 A JPH11108423 A JP H11108423A JP 9267228 A JP9267228 A JP 9267228A JP 26722897 A JP26722897 A JP 26722897A JP H11108423 A JPH11108423 A JP H11108423A
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邦泰 内山
Takahiko Ao
孝彦 青
Hitoshi Masuda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内機の運転台数が増加した場合でも室内か
らの要求負荷に応じた効率の良い燃焼量及び冷媒循環量
の制御が可能な多室形空気調和機の室内機運転台数変化
時の制御方法を提供すること。 【解決手段】 暖房運転中、室内機運転台数の増加によ
り室内からの総合要求負荷が増加した場合(ステップS
2)、圧縮機周波数をまず徐々に増加して冷媒循環量を
増加させ、冷媒循環量の増加と同時かあるいは所定時間
遅延して新たに始動した室内機の室内ファンを作動させ
るようにした(ステップS3及びS4)。その後所定時
間経過して、新たに始動した室内機に対応する電動膨張
弁を開制御する(ステップS7)とともに冷媒加熱器の
燃焼量を徐々に増加させるようにした(ステップS8及
びS9)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1台の室外機に複数
台の室内機を接続した多室形空気調和機に関し、さらに
詳しくは、室内機の運転台数増加により室内からの総合
要求負荷が増大した場合の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、1台の室外機に複数台の室内機を
接続した多室形空気調和機が、室外の省スペース性や美
観上の点で一般家庭の消費者にも受け入れられつつあ
る。また、1台の室外機に1台の室内機を接続した1室
形空気調和機を複数組設置するのに比べ、多室形空気調
和機はコストの点でも有利であることから、消費者の需
要も徐々に増大しつつある。
【0003】この多室形空気調和機では、各室内機の要
求能力の総和に応じて圧縮機の能力を制御するととも
に、各室内機につながる液管に設けられた流量調整弁の
開度を対応する室内機の要求能力に応じて個別に制御し
ている。
【0004】しかしながら、このような多室形空気調和
機では、各流量調整弁の開度制御が室内機ごとに分離し
ているため、暖房運転時、しかも各室内機の要求能力に
大きな差がある場合、種々の問題を生じていた。
【0005】例えば、流量調整弁による流量制御が各室
内機の下流側で行われるため、要求能力の小さい室内機
に多量の液冷媒が溜まりやすく、冷凍サイクル全体の冷
媒循環量が不足したり、冷媒循環量の不足により、各電
動膨張弁の開度を制御するだけでは冷媒加熱器における
冷媒過熱度を一定に制御することができないという事態
が生じていた。
【0006】このような事態を解消するため、冷媒加熱
器の加熱量を減少して暖房能力を落としたり、流量調整
弁の最小限界開度を大きくして各室内機の暖房能力比を
大きく取れなくすると空気調和機の仕様が低下するとい
う問題があった。
【0007】このような問題点に鑑み、特開平5−26
530号公報は、室内機の暖房要求に大きな差があった
場合でも熱源側室外熱交換器の冷媒過熱度を所定値に保
つように制御して常に適正な暖房能力を確保することが
できる空気調和機を提供している。
【0008】この空気調和機には、ガスバーナ、燃焼用
ファン、比例弁、点火器、火炎検知器等を有する冷媒加
熱器が設けられており、暖房運転時、ガスバーナの燃焼
火炎によって冷媒を加熱する。また、暖房運転時におい
て、要求能力の差が設定値より大きいときに室内機の要
求能力の大きい方に対応する二方弁を開き小さいほうに
対応する二方弁を閉じるとともに、各室内熱交換器に流
入する冷媒の温度が各室内機の要求能力に基づく所定の
関係となるように流量調整弁の開度を制御している。さ
らに、各室内熱交換器での過冷却度が等しくなるように
各電動膨張弁の合計開度を一定に保ちながら各電動膨張
弁の開度を制御している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】最近では、経済性の面
で有利な石油冷媒加熱式多室形空気調和機も検討されて
いるが、複数台の室内機を1台の室外機に接続した多室
形空気調和機は使用冷媒量が多く、ガスバーナの燃焼火
炎による冷媒加熱に比べて石油冷媒加熱器の制御は容易
でないという問題がある。特に、加熱量と冷媒循環量の
バランス制御は重要で、多室形空気調和機においては、
冷媒循環量の変動が大きく、加熱量が冷媒循環量より大
きいと冷媒加熱器の温度異常や排熱温度上昇という問題
を惹起する一方、加熱量に比べて冷媒循環量が大きいと
圧縮機の信頼性が低下したり入力上昇という問題が発生
する。
【0010】また、石油冷媒加熱器の燃焼器にはアルミ
ニウム等の熱容量が大きい材料が使用されており、燃焼
量を大きく変化させても冷媒加熱量の変動が少ないこと
から加熱量の制御が容易ではない。
【0011】特に、室内機の運転台数が変化すると室内
からの総合要求負荷が大きく変動し、加熱量と冷媒循環
量のバランスが崩れやすいという問題がある。
【0012】本発明は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みてなされたものであり、室内機の運転台数が
増加した場合でも室内からの要求負荷に応じた効率の良
い燃焼量及び冷媒循環量の制御が可能な多室形空気調和
機の室内機運転台数変化時の制御方法を提供することを
目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、容量可変
形圧縮機と四方弁と室外熱交換器と冷媒加熱器とを有す
る1台の室外機と、室内熱交換器を有し並列に接続され
た複数台の室内機とを、上記室外機に設けられ主に冷媒
液が流れる液側主管から分岐した液側分岐管と上記室外
機に設けられ主に冷媒ガスが流れるガス側主管から分岐
したガス側分岐管を介して接続し、弁開度を電気的に制
御可能な電動膨張弁を上記液側分岐管に取り付けるとと
もに、各室内機が設置される室内の温度を任意に設定す
る室内温度設定手段と、室内温度を検出する室内温度検
出手段と、上記室内温度設定手段により設定された温度
と上記室内温度検出手段が検出した室内温度との差温を
算出する差温演算手段と、上記室内機の各々の定格容量
を記憶する定格容量記憶手段と、所定周期毎に上記圧縮
機の周波数と上記冷媒加熱器の目標燃焼量を算出する周
波数・燃焼量演算手段とを有する多室形空気調和機の室
内機運転台数変化時の制御方法であって、暖房運転中に
おける室内機運転台数の増加により室内からの総合要求
負荷が増加した場合、圧縮機周波数を徐々に増加して冷
媒循環量を増加させ、所定時間経過後、運転信号を受け
た室内機に対応する上記電動膨張弁を開制御するととも
に上記冷媒加熱器の燃焼量を徐々に増加させるようにし
たことを特徴とする多室形空気調和機の室内機運転台数
変化時の制御方法である。
【0014】また、請求項2に記載の発明は、冷媒循環
量の増加と同時かあるいは所定時間遅延して運転信号を
受けた室内機の室内ファンを作動させるようにしたこと
を特徴とする。
【0015】また、請求項3に記載の発明は、上記圧縮
機周波数の増加率より上記冷媒加熱器の燃焼量の増加率
を小さく設定したことを特徴とする。
【0016】さらに、請求項4に記載の発明は、上記冷
媒加熱器の燃焼量をステップ状に増加させ、その平均増
加率を上記圧縮機周波数の増加率より小さく設定したこ
とを特徴とする。
【0017】また、請求項5に記載の発明は、上記電動
膨張弁の開制御と上記冷媒加熱器の燃焼量増加を同時に
行うようにしたことを特徴とする。
【0018】また、請求項6に記載の発明は、上記電動
膨張弁の開制御より遅延して上記冷媒加熱器の燃焼量を
増加させるようにしたことを特徴とする。
【0019】また、請求項7に記載の発明は、上記圧縮
機周波数を上記周波数・燃焼量演算手段により算出した
値と同じかあるいは大きい値に設定して冷媒循環量を増
加させるようにしたことを特徴とする。
【0020】また、請求項8に記載の発明は、上記冷媒
加熱器の燃焼量増加より所定時間経過後、圧縮機周波数
を上記周波数・燃焼量演算手段で算出した値まで減少さ
せるようにしたことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明にか
かる多室形空気調和機の冷凍サイクル図の1例であり、
1台の室外機2に複数台(例えば2台)の室内機4a,
4bを接続した場合を示している。
【0022】図1において、室外機2にはインバータ駆
動の容量(周波数)可変形圧縮機6(以下単に圧縮機と
称す)と、室外熱交換器8と、冷暖房切換用の四方弁1
0とが設けられる一方、室内機4a,4bには室内熱交
換器12a,12bがそれぞれ設けられている。また、
室外機2と室内機4a,4bとは、室外機2内に設けら
れた液側主管14より分岐した液側分岐管16a,16
b及び室外機2内に設けられたガス側主管18より分岐
したガス側分岐管20a,20bとで接続されており、
液側分岐管16a,16bには、例えばステッピングモ
ータ等により弁開度をパルス制御可能な電動膨張弁22
a,22bがそれぞれ介装されている。
【0023】さらに、液側主管14より分岐し、二方弁
24が取り付けられた冷媒加熱用配管26が冷媒加熱器
28に巻回されており、この冷媒加熱用配管26は、圧
縮機6の吸入側に設けられたアキュムレータ30と吸入
管31を介して連通している。冷媒加熱器28近傍に
は、冷媒加熱器28に所定量の燃料油を送給する電磁ポ
ンプ32が設けられており、冷媒加熱器28に燃焼用空
気を送給するバーナモータ34が冷媒加熱器28に隣接
して設けられている。また、室内機4a,4bには各室
内機4a,4bが設置されている部屋の室温を検出する
室内温度センサ36a,36b、及び、居住者が希望す
る運転モード(冷房または暖房)と室温と運転あるいは
停止を設定できる運転設定回路38a,38bが設けら
れている。図中、42,44は逆止弁を、46は補助絞
りを示している。
【0024】上記構成の冷凍サイクルにおいて、冷房
時、圧縮機6から吐出された冷媒は、四方弁10より室
外熱交換器8へと流れて、ここで室外空気と熱交換して
凝縮液化し、次に補助絞り46を通過することにより減
圧されて冷媒は蒸発しやすい状態となり、液側主管14
より液側分岐管16a,16bへと分岐する。電動膨張
弁22a,22bの弁開度は、後述する制御方法でそれ
ぞれの部屋に見合った開度となるように制御されるた
め、冷媒もそれぞれの負荷に応じた流量で低圧となって
室内熱交換器12a,12bへと流れて蒸発した後、ガ
ス側分岐管20a,20bよりガス側主管18、四方弁
10を通過し、アキュムレータ30を介して再び圧縮機
6に吸入される。また、圧縮機周波数は、総合負荷レベ
ルに応じて後述する制御方法で決定される。
【0025】一方、暖房運転がスタートすると、当初二
方弁24は所定時間閉止しているので、逆止弁42から
室外熱交換器8を介して逆止弁44に至る冷媒は圧縮機
6により回収される(冷媒回収サイクル)。冷媒回収サ
イクルが終了すると、二方弁24が開き、圧縮機6から
吐出された高温高圧の冷媒は、四方弁10を通過してガ
ス側主管18よりガス側分岐管20a,20bへと分岐
し、室内熱交換器12a,12bへと流れて凝縮液化
し、液側分岐管16a,16b上の電動膨張弁22a,
22bで減圧されて中間圧となる。電動膨張弁22a,
22bの弁開度は、冷房時と同様に後述する制御方法で
それぞれの部屋の負荷に見合った開度となるように制御
されるため、冷媒もそれぞれの負荷に応じた流量で室内
熱交換器12a,12bを流れる。中間圧となった冷媒
は、液側主管14より冷媒加熱用配管26に導かれ、二
方弁24を介してさらに冷媒加熱器28に導かれる。冷
媒加熱器28は後述する加熱方法で制御されているの
で、冷媒加熱器28により所定の温度に加熱されること
によりガス化した冷媒はアキュムレータ30を介して再
び圧縮機6に吸入される。
【0026】次に、圧縮機周波数、燃焼量及び電動膨張
弁開度の制御法について説明する。図2は圧縮機周波
数、燃焼量及び電動膨張弁開度の制御の流れを示すブロ
ック図で、図3は室内温度Trと設定温度Tsとの差温
ΔTの温度ゾーン分割図である。
【0027】まず、室内機4aにおいて、室内温度セン
サ36aの出力(室内温度)を室内温度検出回路48よ
り温度信号として差温演算回路50に送出し、また設定
判別回路52にて運転設定回路38aで設定された設定
温度及び運転モードを判別して差温演算回路50に送出
して、ここで差温△T(=Tr−Ts)を算出し、図3
に示す周波数No.に変換してこれを差温信号とする。
【0028】また、ON−OFF判別回路54にて、運
転設定回路38aで設定された室内機4aの運転(O
N)または停止(OFF)を判別する。さらに、定格容
量記憶回路56に室内機4aの定格容量を記憶してお
き、これらの定格容量信号、差温信号、運転モード信
号、ON−OFF判別信号を信号送出回路58より室外
機2の信号受信回路60へ送出する。室内機4bからも
同様の信号が信号受信回路60へ送出される。信号受信
回路60で受信した信号は、圧縮機周波数・燃焼量演算
回路62と膨張弁開度演算回路64へ送出される。ただ
し、異なった運転モード信号が存在する場合、最初に運
転を開始した室内機の運転モードが優先され、異なった
運転モードの室内機は停止しているとみなしてON−O
FF判別信号はOFFを送出する。
【0029】圧縮機周波数・燃焼量演算回路62にて室
内機4a,4bのそれぞれの定格容量信号、差温信号、
運転モード信号、ON−OFF判別信号より下記表1に
示す負荷係数テーブル66から負荷レベル係数を読み出
し、この負荷レベル係数の総和に定数を乗じ、さらに補
正値を加えることにより圧縮機6の周波数を決定する。
【表1】
【0030】詳述すれば、冷房・ドライ運転において
は、2台の室内機4a,4bの差温信号である周波数N
o.からそれぞれの負荷レベル係数Ln1,Ln2を負
荷係数テーブル66から求め、室内側の総合負荷レベル
Lnφを計算で導きだし、その値を圧縮機6の運転周波
数に設定して室外機2に要求される初期設定を行う。
【0031】一方、暖房運転においては、2台の室内機
4a,4bの周波数No.からそれぞれの負荷レベル係
数Ln1,Ln2を負荷係数テーブル66から求め、室
内側の総合負荷レベルLnφを計算で導きだし、その値
を室外機2の負荷レベルLnkに設定し、この室外運転
負荷レベルLnkの値を圧縮機6の運転周波数に設定し
て室外機2に要求される初期設定を行う。 A.冷房・ドライ運転の場合の制御計算式 1)1室運転の場合 Lnφ=a1×(Ln1あるいはLn2)+b1 2)2室運転の場合 (i)Ln1+Ln2<34の時 Lnφ=a1×(Ln1+Ln2)+b1 (ii)Ln1+Ln2≧34の時 Lnφ=a2×(Ln1+Ln2)+b2 ただし、a1>a2、b1<b2 上記制御計算式から求められたLnφを圧縮機6の運転
周波数に設定する。 Comp Hz=Lnφ B.暖房運転の場合の制御計算式 1)1室の場合 Lnφ=a3×(Ln1あるいはLn2)+b3 2)2室の場合 Lnφ=a4×(Ln1+Ln2)+b4 ただし、a3>a4、b3<b4
【0032】上記制御計算式から求められたLnφをL
nkに置き換え、Lnkの値を圧縮機6の運転周波数に
設定する。 Lnk=Lnφ、 Comp Hz=Lnk なお、上記a1〜a4及びb1〜b4は、圧縮機6の容
量、配管径等により決定される実験値である。
【0033】図4及び図5は、a1=30/12、b1
=−8、a2=13/12、b2=37、a3=15/
17、b3=0.5、a4=5/13、b4=25.2と
した場合の上記制御計算式をグラフにしたものである。
【0034】図4に示されるように、冷房・ドライ運転
時で1室運転の場合の圧縮機6の最小運転周波数は28
Hzに設定するとともに、2室運転の場合の圧縮機6の
最小運転周波数は低周波数保護が動作しない32Hzに
設定する一方、最大運転周波数は98Hzに設定してい
る。
【0035】また、図5に示されるように、暖房運転時
で1室及び2室運転の場合の圧縮機6の最小運転周波数
はそれぞれ20Hz及び41Hzに設定する一方、最大
運転周波数はそれぞれ49Hz及び61Hzに設定して
いる。一例として、室内機4a,4bからの信号が下記
表2の場合について説明する。
【表2】 表1と表2より、室内機4a,4bの負荷レベル係数L
n1,Ln2はそれぞれ34及び31となり、圧縮機6
の周波数Hzは、 Hz=Lnφ=5/13×(34+31)+25.2≒
50 となる。この演算結果を周波数信号として圧縮機駆動回
路(図示せず)に送出して圧縮機6の周波数制御を行
う。以後、所定周期毎に室内機4a,4bのそれぞれの
定格容量信号、差温信号、運転モード信号、ON−OF
F判別信号より室外機2の圧縮機周波数・燃焼量演算回
路62で演算を行い、演算結果を必要に応じて補正し、
補正後の値を周波数信号として圧縮機駆動回路に送出し
て圧縮機6の周波数制御を行う。
【0036】このように、運転台数に応じて所定の計算
式により圧縮機6の周波数を決定しており、1室運転時
の低周波数運転では、より低い運転周波数で圧縮機6を
運転することで低入力運転が可能となり、総合負荷レベ
ルの増大とともに高い運転周波数で圧縮機6を運転する
ことで配管による圧力損失を考慮してより高い冷媒循環
量を確保し、高効率運転を実現している。また、2室暖
房運転時は、室内要求負荷が1室運転と同じであって
も、冷媒を搬送する配管容積が大きいことから、より高
い周波数で運転する必要がある。ただし、ある点からは
1室運転の配管圧損が非常に大きくなることから、1室
運転の方が圧縮機周波数を大きくとる必要がある。
【0037】膨張弁開度演算回路64においても同様
に、室内機4a,4bのそれぞれの定格容量信号、差温
信号、運転モード信号、ON−OFF判別信号より表3
に示される負荷係数テーブル66から負荷レベル係数を
選択し、さらに室内機4a,4bのそれぞれの定格容量
より下記表4に示される定格容量毎の弁初期開度テーブ
ル70から読み出す。なお、弁初期開度は、異なった定
格容量の室内機の組合せでも、各室内機が所定の能力制
御ができるように決定する。
【表3】
【表4】
【0038】電動膨張弁22a,22bの弁開度は、そ
れぞれの負荷レベル係数に弁初期開度を乗じたものであ
る。 膨張弁開度=P0(負荷レベル係数)×初期パルス
【0039】圧縮機周波数算出の場合と同様に、室内機
4a,4bからの信号が表2の場合について説明する。
室内機4a,4bの負荷レベル係数はそれぞれ0.95
及び0.85であり、また弁初期開度はそれぞれ180
及び230である。したがって、電動膨張弁22a,2
2bの弁開度は171、219となる(小数点以下第1
位を四捨五入)。この演算結果を膨張弁開度信号として
膨張弁駆動回路(図示せず)に送出する。
【0040】したがって、電動膨張弁22a,22bの
弁開度はそれぞれ171パルス及び219パルスとな
り、以後、所定周期毎に、差温信号、運転モード信号、
ON−OFF判別信号より電動膨張弁22a,22bの
弁開度を算出し、これらの演算結果を必要に応じて補正
した後、膨張弁開度信号として膨張弁駆動回路に送出す
る。
【0041】次に、暖房時における燃焼量制御について
多室形空気調和機特有の問題とともに説明する。暖房時
における冷媒加熱器28の冷媒出口温度は、冷媒加熱器
28の温度(燃焼量)と配管を流れる冷媒温度(冷媒循
環量)との関係により温度バランスし、冷媒循環量に比
べ燃焼量が大きいと冷媒出口温度が上昇する一方、冷媒
循環量に比べ燃焼量が小さいと冷媒出口温度が下降す
る。このような現象は、多室形空気調和機においては、
次のような理由により発生する。 ・接続される配管長の変化幅が大きく、配管長の変化に
対する冷媒循環量の変化が大きく、冷媒加熱器の冷媒出
口温度が大きく変化する。 ・封入される冷媒量が多いことから冷媒量の変化も大き
く、運転台数変化時等、特に冷媒循環量が大きく変化す
る。この冷媒循環量変化が冷媒加熱器の温度に微妙な影
響を与える。 ・1室形空気調和機に比べ、最大能力運転による冷凍サ
イクル変化が大きい。また、最小能力運転による微調整
制御を要求され、冷凍サイクル制御時に燃焼量と冷媒循
環量のバランスが崩れやすく、冷媒温度が大きく変化す
る。
【0042】また、冷媒出口温度の上昇あるいは下降に
より次のような問題を惹起する可能性がある。 (i)冷媒出口温度が上昇した場合 ・能力の低下(熱交換器の効率低下)。 ・温度上昇が大きくなると、冷媒加熱器及び圧縮機の保
護のため冷媒加熱器及び圧縮機を停止する。その結果、
バーナのON−OFF制御の繰り返しによるヒータある
いはリレーの寿命が短縮したり快適性が悪化する。 ・温度が異常上昇すると、冷凍サイクルのオイルが炭化
し、圧縮機のオイル潤滑が不可能となり圧縮機が故障す
る。また、冷媒加熱器本体のアルミニウム及び加熱器に
巻回された銅管が変形する虞れがある。 ・排気ガスの温度が高くなる。 (ii)冷媒出口温度が低下した場合 ・過熱度の低下に起因する圧縮機の液圧縮(液バック)
による軸摩耗。 ・冷媒加熱器内部に結露が発生し、結露水が硫黄と混じ
り合うことにより硫酸が発生し、アルミ腐食を惹起する
虞れがある。 ・入力上昇。
【0043】上記問題を回避するため、本発明にかかる
多室形空気調和機においては燃焼量制御を以下のように
行っている。各室内機4a,4bでは、吸い込み温度と
設定温度の差から圧縮機6の周波数No.を設定し、室
外機2へ出力する。室外機2では、各室内機4a,4b
の周波数No.と能力ランクから負荷レベル係数Ln
1,Ln2を導き、総合負荷レベルLnφを算出する。
さらに、算出されたLnφをLnkに置き換え、室外運
転負荷レベルとして、Lnkから燃焼量の目標値(K
値)を次の計算式により算出する。 ・目標値の決定 1)1室運転時の燃焼量 K=−(256−K1max)/(Lnk1max−Lnk1
min)×(Lnk−Lnk1min)+256 2)2室運転時の燃焼量 K=−K2min/(Lnk2max−Lnk2min)×(L
nk−Lnk2min)+K2min
【0044】ここで、K1max、K2min、Lnk
min、Lnk1max、Lnk2min、Lnk2maxは、例
えば次のように決定される。 K1max: 69 K2min: 145 Lnk1min:20 Lnk1max:42 Lnk2min:42 Lnk2max:61
【0045】図6は上記制御計算式をグラフにしたもの
であり、冷媒循環量に対応した燃焼量の目標値を、例え
ば図7に示されるように燃焼量となる灯油送油量を考慮
して決定する。すなわち、燃焼量の目標値が計算により
求められると、求められた燃焼量目標値に応じて電磁ポ
ンプ32の周波数及びバーナモータ34の回転数の初期
設定を行い、適切な灯油送油量及び空気量を設定する。
また、各室内機4a,4bの周波数No.から各室内機
4a,4bに連結されている電動膨張弁22a,22b
の初期設定を行うことから、圧縮機周波数の制御は冷房
と同じ制御方式となる。また、燃焼量の決定は、圧縮機
周波数の駆動範囲と同一で、かつ、圧縮機周波数と同一
の初期設定を行うことができる。
【0046】ここで、1室の最高燃焼量と2室の最小燃
焼量との関係は、同じ圧縮機周波数であれば、運転台数
が少ない方が高い燃焼量を出すように設定している。こ
れは、1室運転の方が冷媒循環量に対する配管圧損が大
きく、同一圧縮機周波数であれば、1室運転の方が燃焼
量を高くする必要があるからである。
【0047】このように、各部屋の要求能力の総和に応
じて圧縮機周波数を制御するとともに、各部屋毎の負荷
に応じて各電動膨張弁22a,22bの開度を決定する
ため、必要な能力を必要な部屋に配分することができ
る。したがって、冷凍サイクルをきめ細かく最適に制御
しながら、快適性の向上及び省エネルギを図ることがで
きる。
【0048】次に、室内機4a,4bのうち1台が当初
暖房運転されており、その後別の1台が暖房運転された
場合の運転台数変化制御について図8のフローチャート
及び図9のタイミングチャートを参照して説明する。
【0049】室内機4a,4bが設置されている部屋を
A室及びB室とし、A室の室内機4aのみが暖房運転中
にB室の室内機4bの暖房運転をスタートし、スタート
直後にB室に対応する電動膨張弁22bを開制御する
と、A室の室内機4aのみならずB室の室内機4bにも
冷媒が流れだし、冷媒加熱器28を流れる冷媒量が減少
する。その結果、加熱量と冷媒循環量のバランスが崩れ
冷媒加熱器28の冷媒出口温度が異常上昇する可能性が
ある。
【0050】このような冷媒温度の異常上昇を回避する
ため、A室の暖房運転時(ステップS1)、B室の室内
機4bの運転信号を受信すると(ステップS2)、室内
機4bの室内ファンを作動させる(ステップS3)とと
もに、圧縮機周波数を徐々に増加させることにより高周
波数61Hzかあるいは室内の要求負荷から決定される
値に制御して(ステップS4)冷媒循環量をまず増加さ
せる。また、運転信号受信時からの経過時間T1をカウ
ントしておき、T1が所定時間(例えば30秒)に達す
ると(ステップS5及びS6)、室内機4bに対応する
電動膨張弁22bを開制御する(ステップS7)ととも
に、電磁ポンプ32の周波数及びバーナモータ34の回
転数を徐々に増加させる(ステップS8及びS9)こと
により冷媒加熱器28の燃焼量を徐々に上昇させる。な
お、冷媒温度が異常上昇しないよう電磁ポンプ32の周
波数及びバーナモータ34の回転数の増加率は圧縮機6
の周波数の増加率より小さく設定している。また、燃焼
量は電動膨張弁22bの開制御と同時か、あるいは、多
少遅延して上昇させてもよいが、電動膨張弁22bの開
制御よりも前に上昇させると、やはり冷媒加熱器28の
冷媒出口温度が異常上昇する危険性がある。
【0051】さらに、運転信号受信時からの経過時間T
2が所定時間(例えば180秒)に達すると(ステップ
S10及びS11)、圧縮機周波数を室内の要求負荷か
ら決定される値までステップ状に減少させる。
【0052】なお、図8のフローチャート及び図9のタ
イミングチャートにおいて、圧縮機周波数の上昇と室内
ファンの作動とを同時に行うようにしたが、圧縮機周波
数の上昇タイミングより所定時間経過後室内ファンを作
動させるようにすることもできる。また、冷媒加熱器2
8の燃焼量を徐々に上昇させるようにしたが、燃焼量を
ステップ状に上昇させてもよく、この場合、燃焼量の平
均上昇率(増加率)を圧縮機周波数の増加率より小さく
すればよい。
【0053】次に、A室とB室の室内機4a,4bが共
に暖房運転中に、B室の室内機4bが停止した場合の運
転台数変化制御について図10のフローチャート及び図
11のタイミングチャートを参照して説明する。
【0054】A室及びB室の2室暖房運転時(ステップ
S21)、室内機4bの停止信号を受信すると(ステッ
プS22)、電磁ポンプ32の周波数及びバーナモータ
34の回転数を徐々に低下させることにより冷媒加熱器
28の燃焼量が低下するよう制御する(ステップS23
及びS24)。また、室内機4bの停止信号受信時から
の経過時間T1をカウントしておき、T1が所定時間
(例えば60秒)に達すると(ステップS25及びS2
6)、室内機4bに対応する電動膨張弁22bの開度を
閉方向に制御する(ステップS27)。
【0055】さらに、停止信号受信時からの経過時間T
2が所定時間(例えば90秒)に達すると(ステップS
28及びS29)、室内機4bの室内ファンを停止させ
(ステップS30)、停止信号受信時からの経過時間T
3が所定時間(例えば210秒)に達すると(ステップ
S31及びS32)、圧縮機周波数を室内の総合要求負
荷に基づいて圧縮機周波数・燃焼量演算回路62により
算出した値までステップ状に低下させて冷媒循環量を減
少させることにより加熱量と冷媒循環量とのバランスを
とり、冷媒加熱器28の冷媒出口温度の異常を回避す
る。
【0056】なお、室内ファン停止の遅延時間は燃焼器
の熱容量に依存し、燃焼器の熱容量が大きければ遅延時
間を長くする必要がある。
【0057】図12乃至図15は、本発明にかかる多室
形空気調和機において、運転台数が変化した場合の種々
のデータを示すグラフであり、図12及び図13は1室
運転から2室運転に切り替わった場合を、図14及び図
15は2室運転から1室運転に切り替わった場合を示し
ている。
【0058】さらに詳述すると、図12は、定格容量
3.2kwの室内機が作動中に定格容量2.2kwの別の
室内機が作動した場合を示しており、圧縮機周波数、燃
焼量の目標値(K値)等の諸元は次のように変化してい
る。 2.2kw:ON、3.2kw風量:Hi、圧縮機周波
数:36→61Hz 2.2kw弁開度:80→350、燃焼量(K値):
98→80 圧縮機周波数:61→54Hz
【0059】図12に示されるように、1室運転から2
室運転に切り替わったことで、冷媒循環量に影響を与え
る圧縮機出口の高圧はからにかけて大きく変化(減
少)しているが、圧縮機周波数を61Hzまで増加させ
るとともに、多少遅延して新たに始動した室内機に対応
する電動膨張弁を開制御する一方、電磁ポンプの周波数
を徐々に増加して燃焼量を上昇させているので、冷媒循
環量と燃焼量とのバランスが大きく崩れることもなく、
圧縮機の吸入温度(冷媒加熱器の出口温度)及び吐出温
度は多少低下しているものの極端な低下は見られない。
【0060】また、図13は、定格容量2.2kwの室
内機が作動中に定格容量3.2kwの別の室内機が作動
した場合を示しており、圧縮機周波数、燃焼量の目標値
(K値)等の諸元は次のように変化している。 3.2kw:ON、圧縮機周波数:24→61Hz 3.2kw弁開度:80→480 〜燃焼量(K値):40までステップ状に減少
【0061】図13に示されるように、電磁ポンプの周
波数がステップ状に増加することにより燃焼量が大きく
変化しているが、電磁ポンプ周波数の増加の前に圧縮機
周波数を61Hzまで増加させた後、新たに始動した室
内機に対応する電動膨張弁を開制御しているので、高圧
は大きく変動せず、吸入温度及び吐出温度も極端には変
動していない。
【0062】図14は、定格容量2.2kwと3.2kw
の2台の室内機が作動中に定格容量2.2kwの室内機
が停止した場合を示しており、圧縮機周波数、燃焼量の
目標値(K値)等の諸元は次のように変化している。 燃焼量(K値):80→98 2.2kw弁開度:350→80 2.2kw:OFF、3.2kw風量:Lo 圧縮機周波数:48→42Hz
【0063】図14からわかるように、高圧の変動は大
きいが、図11のタイミングチャートに基づいて各機器
を制御することにより、吸入温度及び吐出温度の急激な
変動が抑制されている。
【0064】図15は、定格容量2.2kwと3.2kw
の2台の室内機が作動中に定格容量3.2kwの室内機
が停止した場合を示しており、圧縮機周波数、燃焼量の
目標値(K値)等の諸元は次のように変化している。 燃焼量(K値):40→最大値 3.2kw弁開度:480→80 3.2kw:OFF 圧縮機周波数:58→52Hz
【0065】この場合は電磁ポンプの周波数が減少した
ことにより燃焼量の変動が大きいが、図11のタイミン
グチャートに基づいた制御を行うことにより、高圧、吸
入温度及び吐出温度の急激な変動が抑制されている。
【0066】なお、上記実施形態は、1台の室外機に2
台の室内機を接続した場合を例にとり説明したが、本発
明の多室形空気調和機における室内機の台数は必ずしも
2台に限定されるものではなく、室内機が3台以上の場
合でも同様の考え方に基づいて略同じ制御方式によりシ
ステムを制御することができる。
【0067】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。本
発明のうちで請求項1に記載の発明によれば、暖房運転
中における室内機運転台数の増加により室内からの総合
要求負荷が増加した場合、圧縮機周波数を徐々に増加し
て冷媒循環量を増加させ、所定時間経過後、運転信号を
受けた室内機に対応する電動膨張弁を開制御するととも
に冷媒加熱器の燃焼量を徐々に増加させるようにしたの
で、所定の冷媒循環量を確保することができるととも
に、加熱量<冷媒循環による吸熱量(冷却量)の関係を
保ちつつ燃焼量を増加させることで燃焼による加熱と冷
媒循環による吸熱との熱量バランスをとることができ、
冷媒加熱器の異常温度上昇を防止することができる。ま
た、冷媒加熱器の温度低下による耐久性低下、加熱器内
部の腐食、圧縮機への液バック現象の発生を回避するこ
とができる。
【0068】さらに、運転信号を受けた室内機に対応す
る電動膨張弁を開制御することにより運転信号を受けた
室内機を冷媒が通過し、その影響で冷媒加熱器を流れる
冷媒循環量が瞬時に低下しても加熱量<吸熱量の関係を
維持し、冷媒加熱器の冷媒循環量を確保しながら多室へ
の適切な冷媒循環が可能となる。
【0069】また、室内ファンの作動に伴う高圧の低下
により冷媒循環量が低下し、加熱量が冷媒循環量よりも
大きくなり冷媒加熱器の異常温度上昇を惹起する虞れも
あるが、請求項2に記載の発明によれば、冷媒循環量の
増加と同時かあるいは所定時間遅延して運転信号を受け
た室内機の室内ファンを作動させるようにしたので、加
熱量<吸熱量の関係を確保することができる。
【0070】また、請求項3あるいは4に記載の発明に
よれば、圧縮機周波数の増加率より冷媒加熱器の燃焼量
の増加率を小さく設定したので、急激な加熱量上昇を防
止し、加熱量<冷媒循環による吸熱量(冷却量)の熱量
バランスを維持することができる。
【0071】さらに、請求項5あるいは6に記載の発明
によれば、電動膨張弁の開制御と同時かあるいは遅延し
て冷媒加熱器の燃焼量を増加させるようにしたので、運
転台数増加により冷媒循環量が急激に変動しても燃焼量
を変化させて燃焼による加熱と冷媒循環による吸熱との
熱量バランスを安定させることができ、冷媒加熱器の異
常温度上昇を防止することができる。
【0072】また、請求項7に記載の発明によれば、圧
縮機周波数を周波数・燃焼量演算手段により算出した値
と同じかあるいは大きい値に設定して冷媒循環量を増加
させるようにしたので、加熱量<冷媒循環による吸熱量
(冷却量)の関係を確保し、冷媒循環量が急激に変動し
ても冷媒加熱器の温度異常を惹起しないようにすること
ができる。
【0073】また、請求項8に記載の発明によれば、冷
媒加熱器の燃焼量増加より所定時間経過後、圧縮機周波
数を周波数・燃焼量演算手段で算出した値まで減少させ
るようにしたので、加熱量<冷媒循環による吸熱量(冷
却量)の関係から冷媒加熱器の温度低下を防止すること
ができ、液バック現象を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる多室形空気調和機の冷凍サイ
クルの構成図である。
【図2】 図1の多室形空気調和機における圧縮機周波
数、燃焼量及び電動膨張弁開度の制御ブロック図であ
る。
【図3】 室内温度と設定温度との差温の温度ゾーン分
割図である。
【図4】 冷房・ドライ運転時の圧縮機周波数の決定に
使用される制御計算式の1例を示すグラフである。
【図5】 暖房運転時の圧縮機周波数の決定に使用され
る制御計算式の1例を示すグラフである。
【図6】 暖房運転時の燃焼量の目標値の決定に使用さ
れる制御計算式の1例を示すグラフである。
【図7】 図6のグラフより決定された燃焼量の目標値
と灯油送油量との関係を示すグラフである。
【図8】 暖房運転時、1室運転より2室運転に運転台
数が変化した場合の制御を示すフローチャートである。
【図9】 暖房運転時、1室運転より2室運転に運転台
数が変化した場合の制御を示すタイミングチャートであ
る。
【図10】 暖房運転時、2室運転より1室運転に運転
台数が変化した場合の制御を示すフローチャートであ
る。
【図11】 暖房運転時、2室運転より1室運転に運転
台数が変化した場合の制御を示すタイミングチャートで
ある。
【図12】 1室運転から2室運転に切り替わり高圧変
化が大きい場合の種々のデータを示すグラフである。
【図13】 1室運転から2室運転に切り替わり燃焼量
変化が大きい場合の種々のデータを示すグラフである。
【図14】 2室運転から1室運転に切り替わり高圧変
化が大きい場合の種々のデータを示すグラフである。
【図15】 2室運転から1室運転に切り替わり燃焼量
変化が大きい場合の種々のデータを示すグラフである。
【符号の説明】
2 室外機 4a,4b 室内機 6 圧縮機 8 室外熱交換器 10 四方弁 12a,12b 室内熱交換器 14 液側主管 16a,16b 液側分岐管 18 ガス側主管 20a,20b ガス側分岐管 22a,22b 電動膨張弁 28 冷媒加熱器 32 電磁ポンプ 34 バーナモータ 36a,36b 室内温度センサ 38a,38b 運転設定回路 48 室内温度検出回路 50 差温演算回路 52 設定判別回路 54 ON−OFF判別回路 56 定格容量記憶回路 62 圧縮機周波数・燃焼量演算回路 64 膨張弁開度演算回路 66 負荷係数テーブル 70 弁初期開度テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青 孝彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 増田 仁史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容量可変形圧縮機と四方弁と室外熱交換
    器と冷媒加熱器とを有する1台の室外機と、室内熱交換
    器を有し並列に接続された複数台の室内機とを、上記室
    外機に設けられ主に冷媒液が流れる液側主管から分岐し
    た液側分岐管と上記室外機に設けられ主に冷媒ガスが流
    れるガス側主管から分岐したガス側分岐管を介して接続
    し、弁開度を電気的に制御可能な電動膨張弁を上記液側
    分岐管に取り付けるとともに、各室内機が設置される室
    内の温度を任意に設定する室内温度設定手段と、室内温
    度を検出する室内温度検出手段と、上記室内温度設定手
    段により設定された温度と上記室内温度検出手段が検出
    した室内温度との差温を算出する差温演算手段と、上記
    室内機の各々の定格容量を記憶する定格容量記憶手段
    と、所定周期毎に上記圧縮機の周波数と上記冷媒加熱器
    の目標燃焼量を算出する周波数・燃焼量演算手段とを有
    する多室形空気調和機の室内機運転台数変化時の制御方
    法であって、 暖房運転中における室内機運転台数の増加により室内か
    らの総合要求負荷が増加した場合、圧縮機周波数を徐々
    に増加して冷媒循環量を増加させ、所定時間経過後、運
    転信号を受けた室内機に対応する上記電動膨張弁を開制
    御するとともに上記冷媒加熱器の燃焼量を徐々に増加さ
    せるようにしたことを特徴とする多室形空気調和機の室
    内機運転台数変化時の制御方法。
  2. 【請求項2】 冷媒循環量の増加と同時かあるいは所定
    時間遅延して運転信号を受けた室内機の室内ファンを作
    動させるようにした請求項1に記載の多室形空気調和機
    の室内機運転台数変化時の制御方法。
  3. 【請求項3】 上記圧縮機周波数の増加率より上記冷媒
    加熱器の燃焼量の増加率を小さく設定した請求項1ある
    いは2に記載の多室形空気調和機の室内機運転台数変化
    時の制御方法。
  4. 【請求項4】 上記冷媒加熱器の燃焼量をステップ状に
    増加させ、その平均増加率を上記圧縮機周波数の増加率
    より小さく設定した請求項1あるいは2に記載の多室形
    空気調和機の室内機運転台数変化時の制御方法。
  5. 【請求項5】 上記電動膨張弁の開制御と上記冷媒加熱
    器の燃焼量増加を同時に行うようにした請求項1乃至4
    のいずれか1項に記載の多室形空気調和機の室内機運転
    台数変化時の制御方法。
  6. 【請求項6】 上記電動膨張弁の開制御より遅延して上
    記冷媒加熱器の燃焼量を増加させるようにした請求項1
    乃至4のいずれか1項に記載の多室形空気調和機の室内
    機運転台数変化時の制御方法。
  7. 【請求項7】 上記圧縮機周波数を上記周波数・燃焼量
    演算手段により算出した値と同じかあるいは大きい値に
    設定して冷媒循環量を増加させるようにした請求項1乃
    至6のいずれか1項に記載の多室形空気調和機の室内機
    運転台数変化時の制御方法。
  8. 【請求項8】 上記冷媒加熱器の燃焼量増加より所定時
    間経過後、圧縮機周波数を上記周波数・燃焼量演算手段
    で算出した値まで減少させるようにした請求項1乃至6
    のいずれか1項に記載の多室形空気調和機の室内機運転
    台数変化時の制御方法。
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