JP2002098434A - 冷媒加熱式空気調和システム - Google Patents

冷媒加熱式空気調和システム

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JP2002098434A
JP2002098434A JP2000288353A JP2000288353A JP2002098434A JP 2002098434 A JP2002098434 A JP 2002098434A JP 2000288353 A JP2000288353 A JP 2000288353A JP 2000288353 A JP2000288353 A JP 2000288353A JP 2002098434 A JP2002098434 A JP 2002098434A
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Takahiko Ao
孝彦 青
Hiroshi Arashima
博 荒島
Kazuhiro Yoshioka
和広 吉岡
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒加熱器での冷媒温度異常上昇を防止する
多室形空気調和システムを提供すること。 【解決手段】 圧縮機異常判定回路80より圧縮機異常
と判断されて強制停止回路81にて運転停止を行う時
に、冷媒加熱器28で消火工程を行いかつ圧縮機6にて
圧縮機遅延運転を行うことで、冷媒加熱器28の排熱処
理による冷媒の温度異常上昇を防止するように圧縮機を
制御するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気調和システムに
関し、さらに詳しくは、暖房時の吸熱を燃焼熱源に依存
する冷媒加熱式空気調和システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、1台の室外機に複数台の室内機を
接続した多室形空気調和システムが、室外の省スペース
性や美観上の点で一般家庭の消費者にも受け入れられつ
つある。また、1台の室外機に1台の室内機を接続した
一室形空気調和システムを複数組設置するのに比べ、多
室形空気調和システムはコストの点でも有利であること
から、消費者の需要も徐々に増大しつつある。
【0003】この多室形空気調和システムでは、各室内
機の要求能力の総和に応じて圧縮機の能力を制御すると
ともに、各室内機につながる液管に設けられた流量調整
弁の開度を対応する室内機の要求能力に応じて個別に制
御している。
【0004】しかしながら、このような多室形空気調和
システムでは、各流量調整弁の開度制御が室内機ごとに
分離しているため、暖房運転時、しかも各室内機の要求
能力に大きな差がある場合、種々の問題を生じていた。
【0005】例えば、流量調整弁による流量制御が各室
内機の下流側で行われるため、要求能力の小さい室内機
に多量の液冷媒が溜まりやすく、冷凍サイクル全体の冷
媒循環量が不足したり、冷媒循環量の不足により、各電
動膨張弁の開度を制御するだけでは冷媒加熱器における
冷媒過熱度を一定に制御することができないという事態
が生じていた。
【0006】このような事態を解消するため、冷媒加熱
器の加熱量を減少して暖房能力を落としたり、流量調整
弁の最小限界開度を大きくして各室内機の暖房能力比を
大きく取れなくすると空気調和システムの仕様が低下す
るという問題があった。
【0007】このような問題点に鑑み、特開平5−26
530号公報は、室内機の暖房要求に大きな差があった
場合でも熱源側室外熱交換器の冷媒過熱度を所定値に保
つように制御して常に適正な暖房能力を確保することが
できる空気調和機を提供している。
【0008】この空気調和機には、ガスバーナ、燃焼用
ファン、比例弁、点火器、火炎検知器等を有する冷媒加
熱器が設けられており、暖房運転時、ガスバーナの燃焼
火炎によって冷媒を加熱する。また、暖房運転時におい
て、要求能力の差が設定値より大きいときに室内機の要
求能力の大きい方に対応する二方弁を開き小さいほうに
対応する二方弁を閉じるとともに、各室内熱交換器に流
入する冷媒の温度が各室内機の要求能力に基づく所定の
関係となるように流量調整弁の開度を制御している。さ
らに、各室内熱交換器での過冷却度が等しくなるように
各電動膨張弁の合計開度を一定に保ちながら各電動膨張
弁の開度を制御している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】最近では、経済性の面
で有利な石油冷媒加熱式多室形空気調和システムも検討
されているが、複数台の室内機を1台の室外機に接続し
た多室形空気調和システムは使用冷媒量が多く、ガスバ
ーナの燃焼火炎による冷媒加熱に比べて石油冷媒加熱器
の制御は容易でないという問題がある。特に、加熱量と
冷媒循環量のバランス制御は重要で、多室形空気調和シ
ステムにおいては、冷媒循環量の変動が大きく、加熱量
が冷媒循環量より大きいと冷媒加熱器の温度異常や排熱
温度上昇という問題を惹起する一方、加熱量に比べて冷
媒循環量が大きいと圧縮機の信頼性が低下したり入力上
昇という問題が発生する。
【0010】通常運転停止を行う場合、冷媒加熱器は燃
焼を終了して消火工程へと移行して排熱処理を行う。こ
の排熱処理の時に、冷媒としては排熱により加熱をされ
るので温度が上昇し冷媒循環量が少ないとオーバーシュ
ートによる温度異常が発生するため、運転停止の信号を
受信後も圧縮機を遅延運転させて冷媒加熱器を冷却させ
る必要がある。
【0011】しかしながら圧縮機の異常による運転停止
の場合は、圧縮機異常による停止のため信頼性を確保す
るという観点から、冷媒加熱器の排熱処理・圧縮機の遅
延運転を行わない方針とした。
【0012】そのため、冷媒加熱器の排熱処理を行わな
いため蓄熱されている熱が冷媒に伝達され冷媒及び冷凍
機油の劣化を起こすような温度領域にまで、冷媒の温度
が上昇する場合が発生した。
【0013】そして、この異常な冷媒の温度上昇により
電動膨張弁などの流路面積が著しく狭いところにスラッ
ジ等の堆積物が付着し、流路面積を更に狭くして絞り現
象を発生させる。
【0014】このため暖房時は、加熱量と冷媒循環量と
のバランスが崩れ、冷媒加熱器出口での温度異常が起こ
り運転を強制停止し、又冷房時は圧縮機温度異常による
強制停止等による現象が発生する。
【0015】また、冷凍機油が劣化することで圧縮機の
オイル潤滑が不可能となり圧縮機が故障したりする。
【0016】また、冷媒加熱器本体のアルミニウム及び
加熱器に巻き回された銅管が変形する恐れがある。
【0017】本発明は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みてなされたものであり、スラッジ等の堆積物
の発生を抑制し、加熱量と冷媒循環量とのバランスを保
てるようにする多室形空気調和システムを提供すること
を目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、容量可変
形圧縮機と四方弁と室外熱交換器と冷媒加熱器とを有す
る1台の室外機と、室内熱交換器を有し並列に接続され
た複数台の室内機とを、上記室外機に設けられ主に冷媒
液が流れる液側主管から分岐した液側分岐管と上記室外
機に設けられ主に冷媒ガスが流れるガス側主管から分岐
したガス側分岐管を介して接続し、弁開度を電気的に制
御可能な電動膨張弁を上記液側分岐管に取り付けるとと
もに、各室内機が設置される室内の温度を任意に設定す
る室内温度設定手段と、室内温度を検出する室内温度検
出手段と、上記室内温度設定手段により設定された温度
と上記室内温度検出手段が検出した室内温度との差温を
算出する差温演算手段と、上記室内機の各々の定格容量
を記憶する定格容量記憶手段と、所定周期毎に上記圧縮
機の周波数と上記冷媒加熱器の目標燃焼量を算出する周
波数・燃焼量演算手段とを設け、上記差温演算手段が算
出した差温と上記定格容量記憶手段に記憶された定格容
量に基づいて第1の負荷係数テーブルから負荷レベルを
読み出し、該負荷レベルの総和に所定の係数を乗じた積
を補正することにより得られた計算値を圧縮機周波数に
設定して上記圧縮機を制御する一方、上記計算値に基づ
いて目標燃焼量を設定して上記冷媒加熱器を制御する
が、上記圧縮機の異常状態を検出する圧縮機異常検出手
段を設け、この検出手段より検出されたデータにより圧
縮機異常と判断された場合、上記冷媒加熱器の燃焼を停
止し消火工程を行いかつ上記圧縮機を任意に設定された
運転周波数にて制御することで、上記冷媒加熱器を通過
する冷媒の温度を制御することを特徴とする多室形空気
調和システムである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0020】図1は、本発明にかかる多室形空気調和シ
ステムの冷凍サイクル図の1例であり、1台の室外機2
に複数台(例えば2台)の室内機4a,4bを接続した
場合を示している。
【0021】図1において、室外機2にはインバータ駆
動の容量(周波数)可変形圧縮機6(以下単に圧縮機と
称す)と、室外熱交換器8と、冷暖房切換用の四方弁1
0とが設けられる一方、室内機4a,4bには室内熱交
換器12a,12bがそれぞれ設けられている。また、
室外機2と室内機4a,4bとは、室外機2内に設けら
れた液側主管14より分岐した液側分岐管16a,16
b及び室外機2内に設けられたガス側主管18より分岐
したガス側分岐管20a,20bとで接続されており、
液側分岐管16a,16bには、例えばステッピングモ
ータ等により弁開度をパルス制御可能な電動膨張弁22
a,22bがそれぞれ介装されている。
【0022】さらに、液側主管14より分岐し、二方弁
24が取り付けられた冷媒加熱用配管26が冷媒加熱器
28に巻回されており、この冷媒加熱用配管26は、圧
縮機6の吸入側に設けられたアキュムレータ30と吸入
管31を介して連通している。冷媒加熱器28近傍に
は、冷媒加熱器28に所定量の燃料油を送給する電磁ポ
ンプ32が設けられており、冷媒加熱器28に燃焼用空
気を送給するバーナモータ34が冷媒加熱器28に隣接
して設けられている。また、室内機4a,4bには各室
内機4a,4bが設置されている部屋の室温を検出する
室内温度センサ36a,36b、及び、居住者が希望す
る運転モード(冷房または暖房)と室温と運転あるいは
停止を設定できる運転設定回路38a,38bが設けら
れている。図中、42,44は逆止弁を、46は補助絞
りを示している。
【0023】上記構成の冷凍サイクルにおいて、冷房
時、圧縮機6から吐出された冷媒は、四方弁10より室
外熱交換器8へと流れて、ここで室外空気と熱交換して
凝縮液化し、次に補助絞り46を通過することにより減
圧されて冷媒は蒸発しやすい状態となり、液側主管14
より液側分岐管16a,16bへと分岐する。電動膨張
弁22a,22bの弁開度は、後述する制御方法でそれ
ぞれの部屋に見合った開度となるように制御されるた
め、冷媒もそれぞれの負荷に応じた流量で低圧となって
室内熱交換器12a,12bへと流れて蒸発した後、ガ
ス側分岐管20a,20bよりガス側主管18、四方弁
10を通過し、アキュムレータ30を介して再び圧縮機
6に吸入される。また、圧縮機周波数は、総合負荷レベ
ルに応じて後述する制御方法で決定される。
【0024】一方、暖房運転がスタートすると、当初二
方弁24は所定時間閉止しているので、逆止弁42から
室外熱交換器8を介して逆止弁44に至る冷媒は圧縮機
6により回収される(冷媒回収サイクル)。冷媒回収サ
イクルが終了すると、二方弁24が開き、圧縮機6から
吐出された高温高圧の冷媒は、四方弁10を通過してガ
ス側主管18よりガス側分岐管20a,20bへと分岐
し、室内熱交換器12a,12bへと流れて凝縮液化
し、液側分岐管16a,16b上の電動膨張弁22a,
22bで減圧されて中間圧となる。電動膨張弁22a,
22bの弁開度は、冷房時と同様に後述する制御方法で
それぞれの部屋の負荷に見合った開度となるように制御
されるため、冷媒もそれぞれの負荷に応じた流量で室内
熱交換器12a,12bを流れる。中間圧となった冷媒
は、液側主管14より冷媒加熱用配管26に導かれ、二
方弁24を介してさらに冷媒加熱器28に導かれる。冷
媒加熱器28は後述する加熱方法で制御されているの
で、冷媒加熱器28により所定の温度に加熱されること
によりガス化した冷媒はアキュムレータ30を介して再
び圧縮機6に吸入される。
【0025】次に、圧縮機周波数、燃焼量及び電動膨張
弁開度の制御法について説明する。
【0026】図2は圧縮機周波数、燃焼量及び電動膨張
弁開度の制御の流れを示すブロック図で、図3は室内温
度Trと設定温度Tsとの差温ΔTの温度ゾーン分割図
である。
【0027】まず、室内機4aにおいて、室内温度セン
サ36aの出力(室内温度)を室内温度検出回路48よ
り温度信号として差温演算回路50に送出し、また設定
判別回路52にて運転設定回路38aで設定された設定
温度及び運転モードを判別して差温演算回路50に送出
して、ここで差温△T(=Tr−Ts)を算出し、図3
に示す周波数No.に変換してこれを差温信号とする。
【0028】また、ON−OFF判別回路54にて、運
転設定回路38aで設定された室内機4aの運転(O
N)または停止(OFF)を判別する。さらに、定格容
量記憶回路56に室内機4aの定格容量を記憶してお
き、これらの定格容量信号、差温信号、運転モード信
号、ON−OFF判別信号を信号送出回路58より室外
機2の信号受信回路60へ送出する。室内機4bからも
同様の信号が信号受信回路60へ送出される。信号受信
回路60で受信した信号は、圧縮機周波数・燃焼量演算
回路62と膨張弁開度演算回路64へ送出される。ただ
し、異なった運転モード信号が存在する場合、最初に運
転を開始した室内機の運転モードが優先され、異なった
運転モードの室内機は停止しているとみなしてON−O
FF判別信号はOFFを送出する。
【0029】圧縮機周波数・燃焼量演算回路62にて室
内機4a,4bのそれぞれの定格容量信号、差温信号、
運転モード信号、ON−OFF判別信号より表1に示す
負荷係数テーブル66から負荷レベル係数を読み出し、
この負荷レベル係数の総和に定数を乗じ、さらに補正値
を加えることにより圧縮機6の周波数を決定する。
【0030】
【表1】 詳述すれば、冷房・ドライ運転においては、2台の室内
機4a,4bの差温信号である周波数No.からそれぞ
れの負荷レベル係数Ln1,Ln2を負荷係数テーブル
66から求め、室内側の総合負荷レベルLnφを計算で
導きだし、その値を圧縮機6の運転周波数に設定して室
外機2に要求される初期設定を行う。
【0031】一方、暖房運転においては、2台の室内機
4a,4bの周波数No.からそれぞれの負荷レベル係
数Ln1,Ln2を負荷係数テーブル66から求め、室
内側の総合負荷レベルLnφを計算で導きだし、その値
を室外機2の負荷レベルLnkに設定し、この室外運転
負荷レベルLnkの値を圧縮機6の運転周波数に設定し
て室外機2に要求される初期設定を行う。 A.冷房・ドライ運転の場合の制御計算式 1)1室運転の場合 Lnφ=a1×(Ln1あるいはLn2)+b1 2)2室運転の場合 (i)Ln1+Ln2<34の時 Lnφ=a1×(Ln1+Ln2)+b1 (ii)Ln1+Ln2≧34の時 Lnφ=a2×(Ln1+Ln2)+b2 ただし、a1>a2、b1<b2 上記制御計算式から求められたLnφを圧縮機6の運転
周波数に設定する。
【0032】Comp Hz=Lnφ B.暖房運転の場合の制御計算式 1)1室の場合 Lnφ=a3×(Ln1あるいはLn2)+b3 2)2室の場合 Lnφ=a4×(Ln1+Ln2)+b4 ただし、a3>a4、b3<b4 上記制御計算式から求められたLnφをLnkに置き換
え、Lnkの値を圧縮機6の運転周波数に設定する。
【0033】 Lnk=Lnφ、 Comp Hz=Lnk なお、上記a1〜a4及びb1〜b4は、圧縮機6の容
量、配管径等により決定される実験値である。
【0034】図4及び図5は、a1=30/12、b1
=−8、a2=13/12、b2=37、a3=15/
17、b3=0.5、a4=5/13、b4=25.2と
した場合の上記制御計算式をグラフにしたものである。
【0035】図4に示されるように、冷房・ドライ運転
時で1室運転の場合の圧縮機6の最小運転周波数は28
Hzに設定するとともに、2室運転の場合の圧縮機6の
最小運転周波数は低周波数保護が動作しない32Hzに
設定する一方、最大運転周波数は98Hzに設定してい
る。
【0036】また、図5に示されるように、暖房運転時
で1室及び2室運転の場合の圧縮機6の最小運転周波数
はそれぞれ20Hz及び41Hzに設定する一方、最大
運転周波数はそれぞれ49Hz及び61Hzに設定して
いる。
【0037】一例として、室内機4a,4bからの信号
が表2の場合について説明する。
【0038】
【表2】 表1と表2より、室内機4a,4bの負荷レベル係数L
n1,Ln2はそれぞれ34及び31となり、圧縮機6
の周波数Hzは、 Hz=Lnφ=5/13×(34+31)+25.2≒
50 となる。この演算結果を周波数信号として圧縮機駆動回
路(図示せず)に送出して圧縮機6の周波数制御を行
う。以後、所定周期毎に室内機4a,4bのそれぞれの
定格容量信号、差温信号、運転モード信号、ON−OF
F判別信号より室外機2の圧縮機周波数・燃焼量演算回
路62で演算を行い、演算結果を必要に応じて補正し、
補正後の値を周波数信号として圧縮機駆動回路に送出し
て圧縮機6の周波数制御を行う。
【0039】このように、運転台数に応じて所定の計算
式により圧縮機6の周波数を決定しており、1室運転時
の低周波数運転では、より低い運転周波数で圧縮機6を
運転することで低入力運転が可能となり、総合負荷レベ
ルの増大とともに高い運転周波数で圧縮機6を運転する
ことで配管による圧力損失を考慮してより高い冷媒循環
量を確保し、高効率運転を実現している。また、2室暖
房運転時は、室内要求負荷が1室運転と同じであって
も、冷媒を搬送する配管容積が大きいことから、より高
い周波数で運転する必要がある。ただし、ある点からは
1室運転の配管圧損が非常に大きくなることから、1室
運転の方が圧縮機周波数を大きくとる必要がある。
【0040】膨張弁開度演算回路64においても同様
に、室内機4a,4bのそれぞれの定格容量信号、差温
信号、運転モード信号、ON−OFF判別信号より表3
に示される負荷係数テーブル66から負荷レベル係数を
選択し、さらに室内機4a,4bのそれぞれの定格容量
より表4に示される定格容量毎の弁初期開度テーブル7
0から読み出す。なお、弁初期開度は、異なった定格容
量の室内機の組合せでも、各室内機が所定の能力制御が
できるように決定する。
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】 電動膨張弁22a,22bの弁開度は、それぞれの負荷
レベル係数に弁初期開度を乗じたものである。
【0043】 膨張弁開度=P0(負荷レベル係数)×初期パルス 圧縮機周波数算出の場合と同様に、室内機4a,4bか
らの信号が表2の場合について説明する。
【0044】室内機4a,4bの負荷レベル係数はそれ
ぞれ0.95及び0.85であり、また弁初期開度はそれ
ぞれ180及び230である。したがって、電動膨張弁
22a,22bの弁開度は171、219となる(小数
点以下第1位を四捨五入)。この演算結果を膨張弁開度
信号として膨張弁駆動回路(図示せず)に送出する。
【0045】したがって、電動膨張弁22a,22bの
弁開度はそれぞれ171パルス及び219パルスとな
り、以後、所定周期毎に、差温信号、運転モード信号、
ON−OFF判別信号より電動膨張弁22a,22bの
弁開度を算出し、これらの演算結果を必要に応じて補正
した後、膨張弁開度信号として膨張弁駆動回路に送出す
る。
【0046】次に、暖房時における多室形空気調和シス
テム特有の問題とともに説明する。
【0047】暖房時における冷媒加熱器28の冷媒出口
温度は、冷媒加熱器28の温度(燃焼量)と配管を流れ
る冷媒温度(冷媒循環量)との関係により温度バランス
し、冷媒循環量に比べ燃焼量が大きいと冷媒出口温度が
上昇する。
【0048】このため、冷媒出口温度の上昇により次の
ような問題を惹起する可能性がある。
【0049】(1)冷凍サイクルのオイルが炭化し、圧
縮機のオイル潤滑が不可能となり圧縮機が故障する。
【0050】(2)冷凍サイクル中の流路面積の狭いと
ころにスラッジ等の堆積物を発生させ冷媒循環不良現象
を発生させる。
【0051】(3)冷媒加熱器本体のアルミニウム及び
加熱器に巻回された銅管が変形する虞れがある。
【0052】(4)排気ガスの温度が高くなる。
【0053】上記問題を回避するため、本発明にかかる
多室形空気調和システムにおいては以下のように制御を
行っている。
【0054】本発明にかかる多室形空気調和システムで
は、室外機2に冷媒の圧力を検出する圧力検出手段を設
け、この圧力検出手段よりえられたデータを圧力検出回
路に送信して冷媒圧力を算出し、この算出結果を圧縮機
異常判定回路に送信する。そして圧縮機異常判定回路
で圧縮機の異常を判定して強制停止回路に異常判定を
送信して燃焼を停止し冷媒加熱器の消火工程・圧縮機の
遅延運転を行う。
【0055】また圧縮機6の温度異常による強制停止の
場合では、室外機2に圧縮機温度をを検出する圧縮機温
度検出手段を設け、この圧縮機温度検出手段よりえられ
たデータを圧縮機温度検出回路に送信して圧縮機温度を
算出し、この算出結果を圧縮機異常判定回路に送信す
る。
【0056】そして圧縮機異常判定回路で圧縮機の異常
を判定して強制停止回路に異常判定を送信して燃焼を停
止し冷媒加熱器の消火工程・圧縮機の遅延運転を行う。
【0057】また圧縮機6の運転電流による強制停止の
場合では、室外機2に運転電流を検出する運転電流検出
手段を設け、この運転電流検出手段よりえられたデータ
を運転電流検出回路 に送信して運転電流を算出し、
この算出結果を圧縮機異常判定回路に送信する。そして
圧縮機異常判定回路で圧縮機の異常を判定して強制停止
回路に異常判定を送信して燃焼を停止し冷媒加熱器の消
火工程・圧縮機の遅延運転を行う。
【0058】なお、上記実施形態は、1台の室外機に2
台の室内機を接続した場合を例に取り説明したが、本発
明は1台の室外機に1台の室内機を接続するシングルタ
イプ及び1台の室外機に3台以上の室内機を接続する場
合でも同様の考え方に基づいて同じ制御方式によりシス
テムを制御することが出来る。
【0059】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0060】本発明は、圧縮機の異常による運転強制停
止でも冷媒加熱器の排熱処理・圧縮機の遅延運転を制御
することで、 (1)冷凍サイクルのオイルが劣化することなく、圧縮
機のオイル潤滑が不可能となることなく圧縮機が故障す
ることを防止する。
【0061】(2)冷凍サイクル中の流路面積の狭いと
ころにスラッジ等の堆積物を発生させず冷媒循環不良現
象の発生を防止することが出来る。
【0062】(3)冷媒加熱器本体のアルミニウム及び
加熱器に巻回された銅管が変形するのを防止する。
【0063】(4)排気ガスの温度上昇を防止する。
【0064】よって上記の結果、圧縮機・冷媒加熱器・
冷媒・冷凍機油等の信頼性向上を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる多室形空気調和システムの冷凍
サイクルの構成図
【図2】図1の多室形空気調和システムにおける圧縮機
周波数、燃焼量及び電動膨張弁開度の制御ブロック図
【図3】室内温度と設定温度との差温の温度ゾーン分割
【図4】冷房・ドライ運転時の圧縮機周波数の決定に使
用される制御計算式の1例を示すグラフ
【図5】暖房運転時の圧縮機周波数の決定に使用される
制御計算式の1例を示すグラフ
【図6】発明の実施の形態で説明する多室形空気調和シ
ステムにおける圧縮機周波数、燃焼量及び電動膨張弁開
度の制御ブロック図
【図7】発明の実施の形態で説明する多室形空気調和シ
ステムにおける圧縮機周波数、燃焼量及び電動膨張弁開
度の制御ブロック図
【符号の説明】
2 室外機 4a,4b 室内機 6 圧縮機 8 室外熱交換器 10 四方弁 12a,12b 室内熱交換器 14 液側主管 16a,16b 液側分岐管 18 ガス側主管 20a,20b ガス側分岐管 22a,22b 電動膨張弁 28 冷媒加熱器 32 電磁ポンプ 34 バーナモータ 36a,36b 室内温度センサ 38a,38b 運転設定回路 48 室内温度検出回路 50 差温演算回路 52 設定判別回路 54 ON−OFF判別回路 56 定格容量記憶回路 62 圧縮機周波数・燃焼量演算回路 64 膨張弁開度演算回路 66 負荷係数テーブル 70 弁初期開度テーブル
フロントページの続き (72)発明者 吉岡 和広 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L092 AA05 BA16 CA01 MA01 NA03 NA14 PA11

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容量可変形圧縮機と四方弁と室外熱交換
    器と冷媒加熱器とを有する1台の室外機と、室内熱交換
    器を有し並列に接続された複数台の室内機とを、上記室
    外機に設けられ主に冷媒液が流れる液側主管から分岐し
    た液側分岐管と上記室外機に設けられ主に冷媒ガスが流
    れるガス側主管から分岐したガス側分岐管を介して接続
    し、弁開度を電気的に制御可能な電動膨張弁を上記液側
    分岐管に取り付けるとともに、各室内機が設置される室
    内の温度を任意に設定する室内温度設定手段と、室内温
    度を検出する室内温度検出手段と、上記室内温度設定手
    段により設定された温度と上記室内温度検出手段が検出
    した室内温度との差温を算出する差温演算手段と、上記
    室内機の各々の定格容量を記憶する定格容量記憶手段
    と、所定周期毎に上記圧縮機の周波数と上記冷媒加熱器
    の目標燃焼量を算出する周波数・燃焼量演算手段とを設
    け、上記差温演算手段が算出した差温と上記定格容量記
    憶手段に記憶された定格容量に基づいて第1の負荷係数
    テーブルから負荷レベルを読み出し、該負荷レベルの総
    和に所定の係数を乗じた積を補正することにより得られ
    た計算値を圧縮機周波数に設定して上記圧縮機を制御す
    る一方、上記計算値に基づいて目標燃焼量を設定して上
    記冷媒加熱器を制御するが、上記圧縮機の異常状態を検
    出する圧縮機異常検出手段を設け、この検出手段より検
    出されたデータにより圧縮機異常と判断された場合、上
    記冷媒加熱器の燃焼を停止し消火工程を行いかつ上記圧
    縮機を任意に設定された運転周波数にて制御すること
    で、上記冷媒加熱器を通過する冷媒の温度を制御するこ
    とを特徴とする多室形空気調和システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006170354A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Saginomiya Seisakusho Inc 弁装置および冷凍サイクル装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006170354A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Saginomiya Seisakusho Inc 弁装置および冷凍サイクル装置
JP4615986B2 (ja) * 2004-12-17 2011-01-19 株式会社鷺宮製作所 弁装置

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