JPH11108125A - 高負荷伝動用vベルト - Google Patents

高負荷伝動用vベルト

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JPH11108125A
JPH11108125A JP26977097A JP26977097A JPH11108125A JP H11108125 A JPH11108125 A JP H11108125A JP 26977097 A JP26977097 A JP 26977097A JP 26977097 A JP26977097 A JP 26977097A JP H11108125 A JPH11108125 A JP H11108125A
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belt
pulley
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block
length direction
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Sakae Umeda
栄 梅田
Koichi Okawa
浩一 大川
Hidetake Iwasaki
英丈 岩崎
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
    • F16G5/166V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts with non-metallic rings

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンドレスの張力帯1と、該張力帯1を嵌合
する嵌合部10及び左右両側面にプーリ溝間隔が変化す
る変速プーリ25の溝面に摺接する摺接部9を有しかつ
張力帯1に係止固定されている多数のブロック8,8,
…とを備えた高負荷伝動用VベルトBに対して、各ブロ
ック8を破損をさせることなく、VベルトBの背面側や
内面側にアイドルプーリ26,27を設けてVベルトB
の張力維持やアイドルプーリ26,27への動力伝達を
行えるようにする。 【解決手段】 各ブロック8のベルト長さ方向両側面で
あってベルトピッチライン15よりも背面側に、背面に
向かって該ブロック8のベルト長さ方向中央側に傾斜す
る背面側傾斜面18,18をそれぞれ形成する。また、
各ブロック8の背面及び内面に、アイドルプーリ26,
27外周面が接触するベルト幅方向に延びる背面側及び
内面側ストレート部20,21をベルト幅方向に所定寸
法で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、張力帯に複数のブ
ロックがベルト長さ方向に係止されていて、例えば自動
車、農業用機械又は汎用機械のベルト式変速装置に使用
される高負荷伝動用Vベルトに関する技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の高負荷伝動用Vベルト
は、各々、固定シーブ及び可動シーブからなりかつプー
リ溝間隔が変化する駆動側及び従動側の2つの変速プー
リ間に巻き掛けられてベルト式無段変速機を構成する際
に用いられるものであって、ベルト長さ方向に延びるエ
ンドレスの張力帯と、該張力帯を嵌合する嵌合部及び左
右両側面に上記変速プーリの溝面に摺接する摺接部を有
しかつ張力帯にベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をあけ
て係止固定されている多数のブロックとを備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記高負荷
伝動用Vベルトにおいても、他の伝動用ベルトと同様
に、Vベルトの張力を維持させる等のためにVベルトの
背面側や内面側からアイドルプーリを押し付けたり、そ
のアイドルプーリから駆動力をとって従動プーリとは異
なる仕事をさせたりすることが考えられる。
【0004】しかし、従来の高負荷伝動用Vベルトで
は、その背面や内面に凸部や凹部が形成されていて、上
記のようなアイドルプーリを設けることに適した形状に
はなっておらず、そのままアイドルプーリをVベルトの
背面側や内面側から押し付けるとアイドルプーリとの接
触状態が安定せず、ブロックを破損させてしまう虞れが
ある。
【0005】また、Vベルトの背面や内面の一部にベル
ト幅方向に延びるストレート部が形成されていても、通
常、アイドルプーリはベルト幅方向に移動不能とされて
いるが、Vベルト自体は変速プーリの溝間隔の変化に応
じてベルト幅方向に移動するため、Vベルトのアイドル
プーリ外周面との接触位置が変動し、ストレート部のベ
ルト幅方向の寸法が小さすぎるとアイドルプーリがスト
レート部から外れてしまう場合がある。
【0006】さらに、ブロックのベルト長さ方向両側面
であってベルトのピッチラインよりも内面側には、Vベ
ルトを変速プーリに巻き付けることができるように、内
面に向かってブロックのベルト長さ方向中央側に傾斜す
る傾斜面がそれぞれ形成されているのに対し、背面側で
はブロックのベルト長さ方向の長さ(ブロックの厚み)
が略一定とされているので、Vベルトを比較的小さな曲
率半径で変速プーリに巻き付ける方向とは反対方向に曲
げようとすると(逆曲げしようとすると)、隣設するブ
ロックの向かい合う面同士が当接してしまう。このた
め、アイドルプーリをVベルトの背面側に設けることは
困難であり、無理にアイドルプーリをVベルトに押し付
けるとブロックの破損を招くことになる。
【0007】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、上記従来の高負荷伝
動用Vベルトに対して、そのブロックの形状を改良する
ことによって、ブロックを破損をさせることなく、Vベ
ルトの背面側や内面側にアイドルプーリを設けてVベル
トの張力を維持させたりそのアイドルプーリに動力を伝
達させたりできるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、ブロックのベルト長さ方向
両側面であってベルトのピッチラインよりも背面側に、
背面に向かってブロックのベルト長さ方向中央側に傾斜
する傾斜面をそれぞれ形成するようにした。
【0009】具体的には、この発明では、ベルト長さ方
向に延びるエンドレスの張力帯と、該張力帯を嵌合する
嵌合部及び左右両側面にプーリの溝面に摺接する摺接部
を有しかつ張力帯にベルト長さ方向に所定ピッチ間隔を
あけて係止固定されている多数のブロックとを備えた高
負荷伝動用Vベルトを前提とする。
【0010】そして、上記ブロックのベルト長さ方向両
側面であってベルトのピッチラインよりも背面側に、背
面に向かってブロックのベルト長さ方向中央側に傾斜す
る傾斜面がそれぞれ形成されているものとする。
【0011】このことにより、隣設するブロック同士を
当接させることなくベルトを比較的小さな曲率半径で逆
曲げすることができ、ベルト背面側のアイドルプーリに
巻き付けることができる。よって、ブロックの破損を防
止しつつ、Vベルトの背面側にアイドルプーリを設けて
ベルトの張力維持やアイドルプーリへの動力伝達を行う
ことができる。
【0012】請求項2の発明では、ベルト長さ方向に延
びるエンドレスの張力帯と、該張力帯を嵌合する嵌合部
及び左右両側面にプーリ溝間隔が変化する変速プーリの
溝面に摺接する摺接部を有しかつ張力帯にベルト長さ方
向に所定ピッチ間隔をあけて係止固定されている多数の
ブロックとを備えた高負荷伝動用Vベルトを前提とす
る。
【0013】そして、上記ブロックの背面に、ベルト幅
方向に移動不能な背面側アイドルプーリの外周面が接触
するベルト幅方向に延びる背面側ストレート部が形成さ
れており、上記背面側ストレート部のベルト幅方向の寸
法Wbは、ベルトの変速プーリ位置での最小ピッチ径を
D1、最大ピッチ径をD2、プーリ溝角度をθ、上記背
面側アイドルプーリの厚みをW1として、Wb≧tan
(θ/2)×(D2−D1)/2+W1を満たすように
設定されているものとする。
【0014】この発明により、Vベルトが変速プーリの
溝間隔の変化に応じてベルト幅方向に移動する際、その
最大移動量はtan(θ/2)×(D2−D1)/2と
なり、その最大移動量とアイドルプーリの厚みWを加え
た値以上となるように背面側ストレート部のベルト幅方
向の寸法を設定しているので、背面側アイドルプーリを
常にその背面側ストレート部内に位置させることがで
き、Vベルトと背面側アイドルプーリとの接触状態を一
定に維持させることができる。よって、Vベルトの背面
側にアイドルプーリを設けても、ブロックの破損を防止
して、安定したベルト伝動を行うことができる。
【0015】請求項3の発明では、請求項2の発明にお
いて、ブロックのベルト長さ方向両側面であってベルト
のピッチラインよりも背面側に、背面に向かってブロッ
クのベルト長さ方向中央側に傾斜する傾斜面がそれぞれ
形成されているものとする。
【0016】このことで、請求項1の発明と同様に、V
ベルトを比較的小さな曲率半径で逆曲げすることが可能
となり、Vベルトの張力維持やアイドルプーリへの動力
伝達をより一層確実に行うことができる。
【0017】請求項4の発明では、ベルト長さ方向に延
びるエンドレスの張力帯と、該張力帯を嵌合する嵌合部
及び左右両側面にプーリ溝間隔が変化する変速プーリの
溝面に摺接する摺接部を有しかつ張力帯にベルト長さ方
向に所定ピッチ間隔をあけて係止固定されている多数の
ブロックとを備えた高負荷伝動用Vベルトを前提とす
る。
【0018】そして、上記ブロックの内面に、ベルト幅
方向に移動不能な内面側アイドルプーリの外周面が接触
するベルト幅方向に延びる内面側ストレート部が形成さ
れており、上記内面側ストレート部のベルト幅方向の寸
法Waは、ベルトの変速プーリ位置での最小ピッチ径を
D1、最大ピッチ径をD2、プーリ溝角度をθ、上記内
面側アイドルプーリの厚みをW2として、Wa≧tan
(θ/2)×(D2−D1)/2+W2を満たすように
設定されているものとする。
【0019】こうすることで、請求項2の発明と同様
に、Vベルトの内面側にアイドルプーリを設けても、ブ
ロックの破損を防止して、安定したベルト伝動を行うこ
とができる。
【0020】請求項5の発明では、請求項4の発明にお
いて、ブロックの背面に、ベルト幅方向に移動不能な背
面側アイドルプーリの外周面が接触するベルト幅方向に
延びる背面側ストレート部が形成されており、上記背面
側ストレート部のベルト幅方向の寸法Wbは、上記背面
側アイドルプーリの厚みをW1として、Wb≧tan
(θ/2)×(D2−D1)/2+W1を満たすように
設定されているものとする。このことにより、請求項2
の発明及び請求項4の発明の作用効果が同時に得られ
る。
【0021】請求項6の発明では、請求項2、3、4又
は5の発明において、ストレート部に、ベルト幅方向の
最大寸法が対応するアイドルプーリの厚みの半分よりも
小さい凹部が形成されているものとする。
【0022】この発明により、ベルト幅方向の最大寸法
が対応するアイドルプーリの厚みの半分よりも小さい凹
部がストレート部にあっても、Vベルトがプーリ溝間隔
の変化に応じてベルト幅方向に移動するときにアイドル
プーリがその凹部に引っ掛かる等といった問題は生じ
ず、このような凹部がない場合と同様に安定したベルト
伝動を行うことができる。このため、例えば、樹脂製の
ブロックを成形するために必要なゲート等をストレート
部の凹部内に設定することができる。よって、ブロック
の設計自由度を向上させつつ、ベルト伝動を安定化させ
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図5は、本発明の実施形態に係る高
負荷伝動用VベルトBがベルト式無段変速装置に使用さ
れている状態を示し、このVベルトBは、各々、固定シ
ーブ25aと該固定シーブ25aに対してベルト幅方向
に移動可能な可動シーブ25b(図4参照)とからなる
駆動側及び従動側の変速プーリ25,25間に巻き掛け
られていると共に、VベルトBの背面側及び内面側にそ
れぞれ配設した背面側及び内面側アイドルプーリ26,
27にも巻き掛けられている。この背面側アイドルプー
リ26は、VベルトBの張力維持のために設けられてお
り、このことで、VベルトBは、所定の曲率半径で各変
速プーリ25に巻き付ける方向とは反対方向に曲げられ
ている(逆曲げされている)。また、内面側アイドルプ
ーリ27は、このプーリ27に動力を伝達して従動側の
変速プーリ25とは別の仕事をさせるために設けられて
いる。
【0024】尚、上記両アイドルプーリ26,27はベ
ルト幅方向に移動不能とされているのに対し、Vベルト
Bは、各変速プーリ25の可動シーブ25bの移動によ
りプーリ溝間隔が変化することで、ベルト幅方向に移動
するようになされている。
【0025】上記VベルトBは、図1〜図3に示すよう
に、左右両側1対のエンドレスの張力帯1,1に多数の
樹脂製ブロック8,8,…がベルト長さ方向に所定ピッ
チ間隔をあけて係止固定されてなっている。
【0026】上記各張力帯1は、ゴム状弾性材からなる
保形層2と、この保形層2のベルト厚み方向(上下方
向)中央部に、スパイラル状に巻かれてベルト幅方向に
所定ピッチ間隔をあけて並んだ状態で埋設された心線
3,3,…とからなっている。そして、上記保形層2の
背面(上面)には上帆布4が、また内面(下面)には下
帆布5がそれぞれ被覆されている。
【0027】上記各張力帯1の背面には、各々、断面凹
字状をなす多数の上面溝6,6,…が、また内面には、
各々、上記上面溝6,6,…に上下に対応して断面円弧
状をなす多数の下面溝7,7,…がそれぞれベルト長さ
方向に所定ピッチ間隔でベルト幅方向に延びるように設
けられている。
【0028】一方、上記各ブロック8は略逆台形板状を
なしていて、その左右両側面は、上記各変速プーリ25
の溝面に摺接する摺接部9,9とされている。そして、
各ブロック8の左右両側部には、各々、ベルト長さ方向
に貫通しかつベルト幅方向に延びるスリット状の嵌合部
10,10が、側方に向けて開放された状態で設けら
れ、この各嵌合部10に各張力帯1が嵌合されている。
この各嵌合部10の上縁部は、下方に向けて突出する断
面凸字状をなしていて、上記各張力帯1の上面溝6に係
合する下向き突条11とされている。また、上記各嵌合
部10の下縁部は、上方に向けて隆起する断面円弧状を
なしていて、上記各張力帯1の下面溝7に係合する上向
き突条12とされている。このことで、各ブロック8は
各張力帯1に係止固定されるようになっている。
【0029】上記各ブロック8の各嵌合部10の上下方
向略中央がベルトのピッチライン15となるように設定
されており、各ブロック8のベルト長さ方向両側面であ
ってベルトのピッチライン15よりも内面側には、内面
に向かって該ブロック8のベルト長さ方向中央側に傾斜
する内面側傾斜面17,17がそれぞれ形成されてい
る。この各内面側傾斜面17により、隣設するブロック
8,8の向かい合う面同士を当接させることなくこのV
ベルトBを各変速プーリ25や内面側アイドルプーリ2
7に巻き付けることができるようになっている。一方、
各ブロック8のベルト長さ方向両側面であってベルトの
ピッチライン15よりも背面側には、上記各内面側傾斜
面17と同様に、背面に向かって該ブロック8のベルト
長さ方向中央側に傾斜する背面側傾斜面18,18がそ
れぞれ形成されている。このことで、VベルトBを隣設
するブロック8,8同士を当接させることなく逆曲げし
て背面側アイドルプーリ26に巻き付けることができる
ようになっている。
【0030】また、上記各ブロック8の背面には、上記
背面側アイドルプーリ26の外周面が接触するベルト幅
方向に延びる背面側ストレート部20が形成され、この
背面側ストレート部20の左右両側には、ベルト幅方向
外側に向かって内面側に傾斜する上斜面22,22がそ
れぞれ形成されている。上記背面側ストレート部20の
ベルト幅方向の寸法Wbは、ベルトの各変速プーリ25
位置での最小ピッチ径をD1、最大ピッチ径をD2、プ
ーリ溝角度をθ、上記背面側アイドルプーリ26の厚み
をW1として、 Wb≧tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W1 を満たすように設定されている。
【0031】すなわち、図4に示すように、VベルトB
が各変速プーリ25の溝間隔の変化に応じてベルト幅方
向に移動する際、その最大移動量Wiはtan(θ/
2)×(D2−D1)/2となり、この最大移動量Wi
に背面側アイドルプーリ26の厚みW1を加えた値以上
となるように背面側ストレート部20のベルト幅方向の
寸法を設定している(図4では、Wb>tan(θ/
2)×(D2−D1)/2+W1としている)。このこ
とで、VベルトBの背面側アイドルプーリ26との接触
部分がベルト幅方向に変動したとしても、背面側アイド
ルプーリ26は、常に背面側ストレート部20に接触す
るように構成されている。
【0032】尚、図4では、VベルトBが変速プーリ2
5位置で最小ピッチ径にあるとき、背面側アイドルプー
リ26を、その左端が背面側ストレート部20の左端に
一致するように位置させているが、その位置は、Wb>
tanθ×(D2−D1)/2+W1の場合には、Vベ
ルトBが最大ピッチ径にあるときに背面側アイドルプー
リ26の右端が背面側ストレート部20の右端よりも右
側に位置しないようにすれば、どこにあってもよい。
【0033】一方、上記背面側ストレート部20と同様
に、各ブロック8の内面には、上記内面側アイドルプー
リ27の外周面が接触する内面側ストレート部21が形
成され、この内面側ストレート部20の左右両側には、
ベルト幅方向外側に向かって背面側に傾斜する下斜面2
3,23がそれぞれ形成されている。上記内面側ストレ
ート部21のベルト幅方向の寸法Waは、上記内面側ア
イドルプーリ27の厚みをW2として、 Wa≧tanθ×(D2−D1)/2+W2 を満たすように設定されている。このことで、内面側ア
イドルプーリ27も、常に内面側ストレート部21に接
触するように構成されている。
【0034】したがって、上記実施形態では、各ブロッ
ク8のベルト長さ方向両側面であってベルトのピッチラ
イン15よりも内面側に、内面に向かって該ブロック8
のベルト長さ方向中央側に傾斜する内面側傾斜面17,
17がそれぞれ形成されていると共に、背面側に、背面
に向かって該ブロック8のベルト長さ方向中央側に傾斜
する背面側傾斜面18,18がそれぞれ形成されている
ので、VベルトBを、隣設するブロック8,8同士を当
接させることなく正逆両方向に曲げることができて各変
速プーリ25及び両アイドルプーリ26,27に巻き付
けることができる。
【0035】そして、VベルトBの背面に、ベルト幅方
向の寸法がVベルトBの最大移動量Wiと背面側アイド
ルプーリ26の厚みW1との和以上となる背面側ストレ
ート部20が形成され、内面に、ベルト幅方向の寸法が
VベルトBの最大移動量Wiと内面側アイドルプーリ2
7の厚みW2との和以上となる内面側ストレート部21
が形成されているので、VベルトBが各変速プーリ25
の溝間隔の変化に応じてベルト幅方向に移動したとして
も、両アイドルプーリ26,27が背面側及び内面側ス
トレート部20,21から外れて各上斜面22や各下斜
面23にそれぞれ接触するということはなく、Vベルト
Bと各アイドルプーリ26,27との接触状態を一定に
維持させることができる。このため、各ブロック8の破
損を防止しつつ、従動側の変速プーリ25及び内面側ア
イドルプーリ27に動力を確実に伝達することができる
と共に、背面側アイドルプーリ26によりVベルトBの
張力を適切に維持することができ、しかも、安定したベ
ルト伝動を行うことができる。
【0036】尚、上記実施形態では、背面側及び内面側
ストレート部20,21には全く凹部がないものとした
が、図6に示すように、内面側ストレート部21に、ベ
ルト幅方向の最大寸法Wpが対応するアイドルプーリ
(内面側アイドルプーリ27)の厚みの半分(W2/
2)よりも小さい凹部30を形成するようにしてもよ
い。このような凹部30を設けても、VベルトBがプー
リ溝間隔の変化に応じてベルト幅方向に移動するときに
内面側アイドルプーリ27がその凹部30に引っ掛かる
等といったことはなく、このような凹部30がない場合
と同様にベルト伝動を安定化させることができる。この
ため、例えば、各樹脂製ブロック8を成形するために必
要なゲート等を内面側ストレート部21の凹部30内に
設定することができる。また、同様に、背面側ストレー
ト部20にベルト幅方向の最大寸法が背面側アイドルプ
ーリ26の厚みの半分(W1/2)よりも小さい凹部を
形成するようにしてもよい。よって、各ブロック8の設
計自由度を向上させつつ、安定したベルト伝動を行うこ
とができる。
【0037】また、上記実施形態では、各ブロック8の
背面側及び内面側ストレート部20,21の左右両側に
それぞれ上斜面22,22及び下斜面23,23をそれ
ぞれ設けたが、背面側及び内面側ストレート部20,2
1の左右両側はどのような形状であってもよく、ベルト
幅方向全体に亘って背面側及び内面側ストレート部2
0,21を形成してもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、エンドレスの張力帯と、該張力帯を嵌合する嵌
合部及び左右両側面にプーリの溝面に摺接する摺接部を
有しかつ張力帯にベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をあ
けて係止固定されている多数のブロックとを備えた高負
荷伝動用Vベルトに対して、そのブロックのベルト長さ
方向両側面であってベルトのピッチラインよりも背面側
に、背面に向かってブロックのベルト長さ方向中央側に
傾斜する傾斜面をそれぞれ形成したことにより、ブロッ
クの破損を防止しつつ、Vベルトの背面側にアイドルプ
ーリを設けてベルトの張力維持やアイドルプーリへの動
力伝達を行うことができる。
【0039】請求項2の発明によると、ブロックの背面
に、ベルト幅方向に移動不能な背面側アイドルプーリの
外周面が接触するベルト幅方向に延びる背面側ストレー
ト部を形成し、この背面側ストレート部のベルト幅方向
の寸法Wbを、ベルトの変速プーリ位置での最小ピッチ
径をD1、最大ピッチ径をD2、プーリ溝角度をθ、上
記背面側アイドルプーリの厚みをW1として、Wb≧t
an(θ/2)×(D2−D1)/2+W1を満たすよ
うに設定したことにより、Vベルトの背面側にアイドル
プーリを設けても、ブロックの破損を防止して、ベルト
伝動の安定化を図ることができる。
【0040】請求項3の発明によると、請求項2の発明
において、ブロックのベルト長さ方向両側面であってベ
ルトのピッチラインよりも背面側に、背面に向かってブ
ロックのベルト長さ方向中央側に傾斜する傾斜面をそれ
ぞれ形成したことにより、Vベルトの張力維持やアイド
ルプーリへの動力伝達をより一層確実に行うことができ
る。
【0041】請求項4の発明によると、ブロックの内面
に、ベルト幅方向に移動不能な内面側アイドルプーリの
外周面が接触するベルト幅方向に延びる内面側ストレー
ト部を形成し、この内面側ストレート部のベルト幅方向
の寸法Waを、ベルトの変速プーリ位置での最小ピッチ
径をD1、最大ピッチ径をD2、プーリ溝角度をθ、上
記内面側アイドルプーリの厚みをW2として、Wa≧t
an(θ/2)×(D2−D1)/2+W2を満たすよ
うに設定したことにより、Vベルトの内面側にアイドル
プーリを設けても、ブロックの破損を防止して、ベルト
伝動の安定化を図ることができる。
【0042】請求項5の発明によると、請求項4の発明
において、ブロックの背面に、ベルト幅方向に移動不能
な背面側アイドルプーリの外周面が接触するベルト幅方
向に延びる背面側ストレート部を形成し、この背面側ス
トレート部のベルト幅方向の寸法Wbを、上記背面側ア
イドルプーリの厚みをW1として、Wb≧tan(θ/
2)×(D2−D1)/2+W1を満たすように設定し
たことにより、請求項2の発明及び請求項4の発明の作
用効果が同時に得られる。
【0043】請求項6の発明によると、ストレート部
に、ベルト幅方向の最大寸法が対応するアイドルプーリ
の厚みの半分よりも小さい凹部を形成したことにより、
ブロックの設計自由度を向上させつつ、ベルト伝動の安
定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る高負荷伝動用Vベルト
を示す側面図である。
【図2】Vベルトの一部を示す斜視図である。
【図3】図1のIII −III 線断面図である。
【図4】変速プーリの溝間隔の変化とVベルトのベルト
幅方向への移動との関係を示す説明図である。
【図5】Vベルトの使用状態を示すベルト式無段変速装
置の概略図である。
【図6】他の実施形態を示す図3相当図である。
【符号の説明】
B Vベルト 1 張力帯 8 ブロック 9 摺接部 10 嵌合部 15 ピッチライン 18 背面側傾斜面 20 背面側ストレート部 21 内面側ストレート部 25 変速プーリ 26 背面側アイドルプーリ 27 内面側アイドルプーリ 30 凹部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベルト長さ方向に延びるエンドレスの張
    力帯と、該張力帯を嵌合する嵌合部及び左右両側面にプ
    ーリの溝面に摺接する摺接部を有しかつ張力帯にベルト
    長さ方向に所定ピッチ間隔をあけて係止固定されている
    多数のブロックとを備えた高負荷伝動用Vベルトにおい
    て、 上記ブロックのベルト長さ方向両側面であってベルトの
    ピッチラインよりも背面側に、背面に向かってブロック
    のベルト長さ方向中央側に傾斜する傾斜面がそれぞれ形
    成されていることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
  2. 【請求項2】 ベルト長さ方向に延びるエンドレスの張
    力帯と、該張力帯を嵌合する嵌合部及び左右両側面にプ
    ーリ溝間隔が変化する変速プーリの溝面に摺接する摺接
    部を有しかつ張力帯にベルト長さ方向に所定ピッチ間隔
    をあけて係止固定されている多数のブロックとを備えた
    高負荷伝動用Vベルトにおいて、 上記ブロックの背面に、ベルト幅方向に移動不能な背面
    側アイドルプーリの外周面が接触するベルト幅方向に延
    びる背面側ストレート部が形成されており、 上記背面側ストレート部のベルト幅方向の寸法Wbは、
    ベルトの変速プーリ位置での最小ピッチ径をD1、最大
    ピッチ径をD2、プーリ溝角度をθ、上記背面側アイド
    ルプーリの厚みをW1として、 Wb≧tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W1 を満たすように設定されていることを特徴とする高負荷
    伝動用Vベルト。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の高負荷伝動用Vベルトに
    おいて、 ブロックのベルト長さ方向両側面であってベルトのピッ
    チラインよりも背面側に、背面に向かってブロックのベ
    ルト長さ方向中央側に傾斜する傾斜面がそれぞれ形成さ
    れていることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
  4. 【請求項4】 ベルト長さ方向に延びるエンドレスの張
    力帯と、該張力帯を嵌合する嵌合部及び左右両側面にプ
    ーリ溝間隔が変化する変速プーリの溝面に摺接する摺接
    部を有しかつ張力帯にベルト長さ方向に所定ピッチ間隔
    をあけて係止固定されている多数のブロックとを備えた
    高負荷伝動用Vベルトにおいて、 上記ブロックの内面に、ベルト幅方向に移動不能な内面
    側アイドルプーリの外周面が接触するベルト幅方向に延
    びる内面側ストレート部が形成されており、 上記内面側ストレート部のベルト幅方向の寸法Waは、
    ベルトの変速プーリ位置での最小ピッチ径をD1、最大
    ピッチ径をD2、プーリ溝角度をθ、上記内面側アイド
    ルプーリの厚みをW2として、 Wa≧tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W2 を満たすように設定されていることを特徴とする高負荷
    伝動用Vベルト。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の高負荷伝動用Vベルトに
    おいて、 ブロックの背面に、ベルト幅方向に移動不能な背面側ア
    イドルプーリの外周面が接触するベルト幅方向に延びる
    背面側ストレート部が形成されており、 上記背面側ストレート部のベルト幅方向の寸法Wbは、
    上記背面側アイドルプーリの厚みをW1として、 Wb≧tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W1 を満たすように設定されていることを特徴とする高負荷
    伝動用Vベルト。
  6. 【請求項6】 請求項2、3、4又は5記載の高負荷伝
    動用Vベルトにおいて、 ストレート部に、ベルト幅方向の最大寸法が対応するア
    イドルプーリの厚みの半分よりも小さい凹部が形成され
    ていることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6689004B2 (en) * 1999-12-10 2004-02-10 Dayco Europe S.R.L. Continuously-variable-ratio transmission belt
CN104204605A (zh) * 2012-03-19 2014-12-10 阪东化学株式会社 高负荷传动用v型带

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