JPH11108124A - 高負荷伝動用vベルト - Google Patents

高負荷伝動用vベルト

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JPH11108124A
JPH11108124A JP26835697A JP26835697A JPH11108124A JP H11108124 A JPH11108124 A JP H11108124A JP 26835697 A JP26835697 A JP 26835697A JP 26835697 A JP26835697 A JP 26835697A JP H11108124 A JPH11108124 A JP H11108124A
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JP
Japan
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belt
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belt width
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JP26835697A
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English (en)
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Ryuichi Kido
隆一 城戸
Mitsuhiko Takahashi
光彦 高橋
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
    • F16G5/166V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts with non-metallic rings

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各ブロック10の左右両側部に各張力帯1を
該張力帯1のベルト幅方向外側部が対応する摺接面15
よりもベルト幅方向外側に突出するように嵌合するスリ
ット状の嵌合部14を設けた高負荷伝動用VベルトBに
対して、そのVベルトBの張力変換率の低下を防止し、
その伝動性能を長期間に亘って高いレベルに維持し得る
ようにする。 【解決手段】 各ブロック10の各嵌合部14における
ベルト内面側の側縁部を、ベルト幅方向外側に向かって
ベルト内面側に傾斜するように形成する。また、その側
縁部の傾斜勾配を1/12〜1/8に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両側1対の張力帯
に複数のブロックがベルト長さ方向に係止されていて、
自動車、農業用機械又は汎用機械のベルト式変速装置に
使用される高負荷伝動用Vベルトに関する技術分野に属
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の高負荷伝動用Vベルト
は、各々、固定シーブ及び可動シーブからなる駆動側及
び従動側の2つの変速プーリ間に巻き掛けられてベルト
式無段変速機を構成する際に用いられるものであって、
ベルト幅方向に並ぶ左右両側1対のエンドレス状の張力
帯に多数のブロックがベルト長さ方向に等間隔に係止さ
れてなっている。この各ブロックは、左右両側面に上記
変速プーリの溝面と摺接する摺接面と、左右両側部にそ
の左右両摺接面からベルト幅方向中央側にそれぞれ延び
るスリット状の嵌合部とを有していて、その左右両側の
嵌合部に上記両張力帯が嵌合されることで該両張力帯に
ベルト長さ方向に略等間隔に係止されるようになってい
る。この従来のVベルトでは、上記各ブロックの左右両
嵌合部のベルト内面側及び背面側の側縁部は、共にベル
ト幅方向に真っ直ぐに(ベルト幅方向中央面に対して垂
直方向に)延びて互いに平行に形成されている。
【0003】そして、上記Vベルトに動力伝達を可能と
するベルト張力を与えるためには、各プーリにおいてベ
ルト幅方向に可動な可動シーブに対して常にベルト幅方
向に推力を加えることによって各ブロックに側圧力を付
与しておく必要がある。すなわち、各プーリの推力によ
り各ブロックはベルト背面側に押され、各張力帯は各ブ
ロックの嵌合部におけるベルト内面側の側縁部から圧縮
力を受けて張力が付与されることになる。この推力に対
して該推力から変換された張力の割合(張力変換率)は
変速装置の性能を表す指標となり、この張力変換率の値
が大きいほど高伝動性能が得られる。
【0004】そこで、従来、上記張力変換率を大きくす
る方法として、例えば特公昭62−7418号公報に示
されているように、各ブロックがプーリから側圧力を受
けていない状態で、各張力帯のベルト幅方向外側部が各
ブロックの対応する摺接面よりもベルト幅方向外側に僅
かに突出するようにしておき、各ブロックがプーリから
側圧力を受けたときには、各張力帯のベルト幅方向外側
部の端面と各ブロックの各摺接面とが実質的に同一平面
となるように構成することが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記提案例の
ものでは、各張力帯はゴムや繊維等の高分子材料からな
っていて、高粘弾性的特性を有するので、Vベルトの走
行後早期に各張力帯のベルト幅方向外側部にへたり(ク
リープ)が生じ、その外側部の各ブロック摺接面に対す
る突出量が小さくなって、張力変換率を高める効果を長
期間に亘って持続させることができず、改良の余地があ
る。
【0006】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、上述の如くベルト式変
速装置に使用される高負荷伝動用Vベルトに対して、ブ
ロックの嵌合部の形状に工夫を凝らすことによって、そ
のVベルトの張力変換率の低下を防止して、その伝動性
能を長期間に亘って高いレベルに維持し得るようにする
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、ブロックの嵌合部におけるベルト
内面側の側縁部を、ベルト幅方向外側に向かってベルト
内面側に傾斜させるようにした。
【0008】具体的には、請求項1の発明では、各々、
ベルト長さ方向に延び、ベルト幅方向に並ぶように配置
された左右両側1対のエンドレスの張力帯と、各々、左
右両側面にプーリ溝面と摺接する摺接面と、左右両側部
に該左右両摺接面からベルト幅方向中央側にそれぞれ延
びかつ上記両張力帯を該張力帯のベルト幅方向外側部が
対応する摺接面よりもベルト幅方向外側に突出するよう
に嵌合するスリット状の嵌合部とを有する複数のブロッ
クとを備えた高負荷伝動用Vベルトを前提とする。
【0009】そして、上記ブロックの嵌合部におけるベ
ルト内面側の側縁部は、ベルト幅方向外側に向かってベ
ルト内面側に傾斜しているものとする。
【0010】上記の構成により、Vベルトのプーリに巻
き付いた部分では、プーリの推力によりブロックはベル
ト背面側に押され、張力帯がブロックの嵌合部における
ベルト内面側の側縁部から圧縮力を受けることによって
張力帯に張力が付与されると共に、張力帯はその張力に
より上記圧縮力と同等の力で嵌合部のベルト内面側の側
縁部を押すことになるので、その側縁部の傾斜により張
力帯はベルト幅方向外側に押し出される。このため、張
力帯のベルト幅方向外側部にへたりが生じていたとして
も、その外側部のブロック摺接面に対する突出量をベル
ト走行初期の状態に維持することができ、Vベルトの張
力変換率の低下を防止することができる。よって、Vベ
ルトの高伝動性能を長期間に亘って安定的に維持するこ
とができる。
【0011】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、ブロックの嵌合部におけるベルト背面側の側縁部
は、ベルト幅方向外側に向かってベルト背面側に傾斜し
ているものとする。
【0012】このことで、張力帯は嵌合部におけるベル
ト背面側の側縁部の傾斜によりベルト幅方向外側にさら
に移動し易くなってその外側部のブロック摺接面に対す
る突出量をより一層有効に走行初期の状態に維持するこ
とができる。よって、Vベルトの長期間に亘る高伝動性
能をより確実に保証することができる。
【0013】請求項3の発明では、請求項1の発明にお
いて、嵌合部におけるベルト内面側の側縁部の傾斜勾配
が1/12〜1/8に設定されているものとする。
【0014】すなわち、嵌合部におけるベルト内面側の
側縁部の傾斜勾配は、1/12よりも小さいと、張力帯
がベルト幅方向外側に移動し難くなる一方、1/8より
も大きいと、ブロックの左右両側部におけるベルト厚さ
方向の長さが小さくなってブロックの強度が低下するの
で、1/12〜1/8の範囲としている。よって、ブロ
ックの強度を維持しつつ、Vベルトの張力変換率の低下
を有効に防止することができる。
【0015】請求項4の発明では、請求項1又は2の発
明において、嵌合部におけるベルト内面側及び背面側の
側縁部の傾斜勾配が1/12〜1/8にそれぞれ設定さ
れているものとする。こうすることで、請求項3の発明
と同様の作用効果が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1及び図2は、本発明の実施形態
に係る高負荷伝動用VベルトBを示し、このVベルトB
は、ベルト幅方向中央面(図1に一点鎖線で示す)に対
して左右対称形状に形成されている(図1及び図2では
Vベルトの右側のみを示す)。このVベルトBは、図示
は省略するが、各々、固定シーブ及び可動シーブからな
る駆動側及び従動側の2つの変速プーリ間に巻き掛けら
れてベルト式無段変速機を構成する際に用いられるもの
であって、ベルト幅方向に並ぶように配置された左右両
側1対のエンドレスの張力帯1,1に、多数のブロック
10,10,…がベルト長さ方向に等間隔に係止固定さ
れてなっている。
【0017】上記各張力帯1は、ゴム状弾性材からなる
保形材2と、この保形材2の上下中央部にスパイラル状
に巻かれてベルト幅方向に所定ピッチ間隔をおいて並ぶ
ように埋設された心線3,3,…とからなっている。ま
た、上記各張力帯1の上面には、各々、ベルト幅方向に
延びるように設けられた断面凹字状をなす多数の上面溝
4,4,…が、また下面には、各々、同じくベルト幅方
向に延びるように設けられた断面円弧状をなす多数の下
面溝5,5,…がそれぞれベルト長さ方向(図2の左右
方向)に所定ピッチ間隔をおいてかつ上下に対応するよ
うに配置されている。
【0018】一方、上記各ブロック10は、その本体が
合成樹脂等からなっていて、ベルト背面側(上面側)に
ベルト幅方向(左右方向)に延びるように配置された上
ビーム11と、ベルト内面側(下面側)に上記上ビーム
11とベルト厚さ方向(上下方向)の上下に対応してベ
ルト幅方向に延びるように配置された下ビーム12と、
上記両ビーム11,12をベルト幅方向中央において互
いに結合するセンタピラー13と、左右両側部に上記両
ビーム11,12及びセンタピラー13により形成され
たスリット状の嵌合部14,14とを有している。ま
た、上記各ブロック10は、その左右両側面つまり上記
両ビーム11,12の両端面に上記変速プーリの溝面に
摺接する摺接面15,15を有している。このことで、
上記各嵌合部14は各摺接面15からベルト幅方向中央
側にそれぞれ延びるように形成されている。上記各嵌合
部14のベルト背面側の側縁部(上縁部)つまり上ビー
ム11の下面部には、下方に向かって突出する断面凸字
状をなしていて上記各張力帯1の各上面溝4に係合する
下向き突条16が設けられている。一方、各嵌合部14
のベルト内面側の側縁部(下縁部)つまり下ビーム12
の上面部には、上方に向かって隆起する断面円弧状をな
していて上記各張力帯1の各下面溝5に係合する上向き
突条17が設けられている。尚、上記各ブロック10に
は、アルミニウム等からなる金属製補強材18がインサ
ート成形により埋設されている。
【0019】上記各張力帯1のベルト幅方向外側部は各
ブロック10の対応する摺接面15よりもベルト幅方向
外側に僅かに突出するように形成され、このVベルトB
の各ブロック10が上記変速プーリから側圧力を受けた
ときには、その各張力帯1のベルト幅方向外側部の端面
と各ブロック10の各摺接面15とは実質的に同一平面
となるように構成されている。
【0020】本発明の特徴として、上記各ブロック10
の各嵌合部14における上縁部(上記下向き突条16を
含む)は、ベルト幅方向外側に向かってベルト背面側
(上側)に傾斜するように形成され、下縁部(上記上向
き突条17を含む)は、ベルト幅方向外側に向かってベ
ルト内面側(下側)に傾斜するように形成されて、上記
上下両ビーム11,12の間隔がベルト幅方向外側に向
かって大きくなるようになされている。この各嵌合部1
4の上縁部及び下縁部の傾斜勾配は1/12(ベルト幅
方向が12に対して上側又は下側方向が1)〜1/8
(ベルト幅方向が8に対して上側又は下側方向が1)に
それぞれ設定されている。すなわち、上記傾斜勾配は、
1/12よりも小さいと、後述の如く張力帯1がベルト
幅方向外側に移動し難くなる一方、1/8よりも大きい
と、上下両ビーム11,12の両端部におけるベルト厚
さ方向の長さが小さくなって各ブロック10の強度が低
下するので、1/12〜1/8の範囲としている。尚、
各張力帯1の上下面部は、上記各嵌合部14の上縁部及
び下縁部に対応してベルト幅方向外側に向かってそれぞ
れ上側及び下側に傾斜するように形成されている。
【0021】以上の構成からなる高負荷伝動用Vベルト
Bを駆動側及び従動側の2つの変速プーリ間に巻き掛け
て走行させたときの動作について説明する。各変速プー
リの可動シーブには、このVベルトBに動力伝達を可能
とするベルト張力を与えるためにベルト幅方向に推力が
加えられる。このため、VベルトBが各変速プーリに巻
き付いた部分では、その推力により各ブロック10はベ
ルト背面側に押され、各張力帯1が各ブロック10の各
嵌合部14におけるベルト内面側の側縁部から圧縮力を
受けることによって各張力帯1に張力が付与される。そ
して、各張力帯1のベルト幅方向外側部の端面と各ブロ
ック10の各摺接面15とは実質的に同一平面とされ、
各ブロック10は各変速プーリからの高側圧に耐えて大
きな伝動トルクが得られると共に、比較的大きな張力
(張力変換率)が得られる。
【0022】続いて、上記VベルトBを長時間走行させ
ていると、各張力帯1のベルト幅方向外側部にへたり
(クリープ)が生じ、その外側部の各ブロック10の各
摺接面15に対する突出量が小さくなって張力変換率が
低下する傾向にある。しかし、この発明では、各ブロッ
ク10の各嵌合部14の下縁部がベルト幅方向外側に向
かって下側に傾斜するように形成されているので、Vベ
ルトBが各変速プーリに巻き付いた部分では、各張力帯
1はその張力により上記圧縮力と同等の力で各嵌合部1
4の下縁部を押し、その下縁部の傾斜によりベルト幅方
向外側に押し出される。このため、各張力帯1のベルト
幅方向外側部にへたりが生じていたとしても、各ブロッ
ク10の各摺接面15に対するその外側部の突出量をV
ベルトBを走行させた初期の状態に維持することがで
き、VベルトBの張力変換率は殆ど低下することはな
い。
【0023】また、各ブロック10の各嵌合部14の上
縁部がベルト幅方向外側に向かって上側に傾斜するよう
に形成されているので、各張力帯1はベルト幅方向外側
により一層移動し易くなって各ブロック10の摺接面1
5に対するそのベルト幅方向外側部の突出量を確実に走
行初期の状態に維持することができる。
【0024】したがって、上記実施形態では、各張力帯
1のベルト幅方向外側部が各ブロック10の各摺接面1
5よりもベルト幅方向外側に突出するようにした高負荷
伝動用VベルトBにおいて、各ブロック10の各嵌合部
14の上下縁部が、ベルト幅方向外側に向かってそれぞ
れ上側及び下側に傾斜するように形成され、その上下縁
部の傾斜勾配が1/12〜1/8にそれぞれ設定されて
いるので、各ブロック10の強度を維持しつつ、Vベル
トBの張力変換率の低下を確実に防止することができ、
その伝動性能を長期間に亘って安定的に高レベルに維持
することができる。
【0025】尚、上記実施形態では、各ブロック10の
各嵌合部14の上下縁部を、ベルト幅方向外側に向かっ
てそれぞれ上側及び下側に傾斜するように形成したが、
各嵌合部14の上縁部をベルト幅方向に真っ直ぐに(ベ
ルト幅方向中央面と垂直方向に)延びるようにし、下縁
部のみをベルト幅方向外側に向かって下側に傾斜するよ
うに形成してもよい。この場合でも、その下縁部のみの
傾斜により各張力帯1はベルト幅方向外側に押し出され
るので、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0026】
【実施例】次に、具体的に実施した実施例について説明
する。先ず、上記実施形態のように高負荷伝動用Vベル
トを作製した。このとき、各張力帯の保形材には短繊維
で補強された水素化ニトリル(H−NBR)系ゴムを、
また各心体にはアラミド繊維をそれぞれ使用した。そし
て、各ブロックの本体にはフェノール樹脂を、また補強
材にはジュラルミンをそれぞれ使用した。さらに、各ブ
ロックの左右両嵌合部の下縁部のみをベルト幅方向外側
に向かって下側に傾斜するように形成し、その傾斜勾配
を1/10とした。尚、各張力帯の下面部は、上記各嵌
合部の下縁部の傾斜に対応してベルト幅方向外側に向か
って下側に傾斜するように加工した。
【0027】また、比較のために、使用材料が上記実施
例と同じで、各ブロックの左右両嵌合部の上下縁部がベ
ルト幅方向に真っ直ぐに延びていて、ベルト幅方向に対
して上下に傾斜していないVベルトを作製した(比較
例)。上記実施例及び比較例のVベルトの周長は共に5
85mmとした。
【0028】次に、上記実施例及び比較例のVベルト
を、固定シーブ及び可動シーブからなる従動側プーリ
と、共に固定シーブからなる駆動側プーリとの間にそれ
ぞれ巻き掛けた。このとき、駆動側及び従動側プーリ径
をそれぞれ118mm及び68mmとし、両プーリの軸
間距離を143mmとした。また、従動側プーリの可動
シーブに2kNの推力を付与した。
【0029】そして、従動側プーリに25Nmのトルク
を加えた状態で駆動側プーリを6000rpmで回転さ
せて各Vベルトを走行させ、所定時間毎にベルト張力を
測定して張力変換率を求め、この張力変換率のベルト走
行前に対する割合(張力変換率の維持率)がベルト走行
時間に対してどのように変化するかを調べた。
【0030】この試験の結果を図3に示す。このことに
より、比較例のVベルトは200時間走行後における張
力変換率の維持率が約50%であるのに対し、実施例の
Vベルトは約80%と高レベルの値を維持しており、V
ベルトの高伝動性能を長期間に亘って安定維持し得るこ
とが判る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、ブロックの左右両側部に両張力帯をその張力帯
のベルト幅方向外側部が対応する摺接面よりもベルト幅
方向外側に突出するように嵌合するスリット状の嵌合部
を設けた高負荷伝動用Vベルトに対して、ブロックの嵌
合部におけるベルト内面側の側縁部を、ベルト幅方向外
側に向かってベルト内面側に傾斜させるようにしたこと
により、Vベルトの高伝動性能の長期間に亘る安定化を
図ることができる。
【0032】請求項2の発明によると、ブロックの嵌合
部におけるベルト背面側の側縁部を、ベルト幅方向外側
に向かってベルト背面側に傾斜させるようにしたことに
より、Vベルトの伝動性能を長期間に亘って確実に高レ
ベルに維持することができる。
【0033】請求項3の発明では、嵌合部におけるベル
ト内面側の側縁部の傾斜勾配を1/12〜1/8に設定
した。また、請求項4の発明では、嵌合部におけるベル
ト内面側及び背面側の側縁部の傾斜勾配を1/12〜1
/8にそれぞれ設定した。したがって、これらの発明に
よると、ブロックの強度を維持しつつ、Vベルトの張力
変換率低下の有効な防止化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のI−I線断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る高負荷伝動用Vベルト
の一部を示す側面図である。
【図3】ベルト走行時間に対する張力変換率の維持率の
変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 張力帯 10 ブロック 14 嵌合部 15 摺接面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々、ベルト長さ方向に延び、ベルト幅
    方向に並ぶように配置された左右両側1対のエンドレス
    の張力帯と、 各々、左右両側面にプーリ溝面と摺接する摺接面と、左
    右両側部に該左右両摺接面からベルト幅方向中央側にそ
    れぞれ延びかつ上記両張力帯を該張力帯のベルト幅方向
    外側部が対応する摺接面よりもベルト幅方向外側に突出
    するように嵌合するスリット状の嵌合部とを有する複数
    のブロックとを備えた高負荷伝動用Vベルトにおいて、 上記ブロックの嵌合部におけるベルト内面側の側縁部
    は、ベルト幅方向外側に向かってベルト内面側に傾斜し
    ていることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高負荷伝動用Vベルトに
    おいて、 ブロックの嵌合部におけるベルト背面側の側縁部は、ベ
    ルト幅方向外側に向かってベルト背面側に傾斜している
    ことを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の高負荷伝動用Vベルトに
    おいて、 嵌合部におけるベルト内面側の側縁部の傾斜勾配が1/
    12〜1/8に設定されていることを特徴とする高負荷
    伝動用Vベルト。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の高負荷伝動用Vベルトに
    おいて、 嵌合部におけるベルト内面側及び背面側の側縁部の傾斜
    勾配が1/12〜1/8にそれぞれ設定されていること
    を特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
JP26835697A 1997-10-01 1997-10-01 高負荷伝動用vベルト Withdrawn JPH11108124A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6283882B1 (en) * 1998-10-13 2001-09-04 Bando Chemical Industries, Ltd. Heavy-duty power transmission V-belt
WO2001094810A1 (de) * 2000-06-02 2001-12-13 Contitech Antriebssysteme Gmbh Keilriemen zur verlustarmen leistungsübertragung

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US6283882B1 (en) * 1998-10-13 2001-09-04 Bando Chemical Industries, Ltd. Heavy-duty power transmission V-belt
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