JP3917264B2 - 高負荷伝動用vベルト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、張力帯に複数のブロックがベルト長さ方向に係止されていて、例えば自動車、農業用機械又は汎用機械のベルト式変速装置に使用される高負荷伝動用Vベルトに関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種の高負荷伝動用Vベルトは、各々、固定シーブ及び可動シーブからなりかつプーリ溝間隔が変化する駆動側及び従動側の2つの変速プーリ間に巻き掛けられてベルト式無段変速機を構成する際に用いられるものであって、ベルト長さ方向に延びるエンドレスの張力帯と、該張力帯を嵌合する嵌合部及び左右両側面に上記変速プーリの溝面に摺接する摺接部を有しかつ張力帯にベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をあけて係止固定されている多数のブロックとを備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記高負荷伝動用Vベルトにおいても、他の伝動用ベルトと同様に、Vベルトの張力を維持させる等のためにVベルトの背面側や内面側からアイドルプーリを押し付けたり、そのアイドルプーリから駆動力をとって従動プーリとは異なる仕事をさせたりすることが考えられる。
【0004】
しかし、従来の高負荷伝動用Vベルトでは、その背面や内面に凸部や凹部が形成されていて、上記のようなアイドルプーリを設けることに適した形状にはなっておらず、そのままアイドルプーリをVベルトの背面側や内面側から押し付けるとアイドルプーリとの接触状態が安定せず、ブロックを破損させてしまう虞れがある。
【0005】
また、Vベルトの背面や内面の一部にベルト幅方向に延びるストレート部が形成されていても、通常、アイドルプーリはベルト幅方向に移動不能とされているが、Vベルト自体は変速プーリの溝間隔の変化に応じてベルト幅方向に移動するため、Vベルトのアイドルプーリ外周面との接触位置が変動し、ストレート部のベルト幅方向の寸法が小さすぎるとアイドルプーリがストレート部から外れてしまう場合がある。
【0006】
さらに、ブロックのベルト長さ方向前後面であってベルトのピッチラインよりも内面側には、Vベルトを変速プーリに巻き付けることができるように、内面に向かってブロックのベルト長さ方向中央側に傾斜する傾斜面がそれぞれ形成されているのに対し、背面側ではブロックのベルト長さ方向の長さ(ブロックの厚み)が略一定とされているので、Vベルトを比較的小さな曲率半径で変速プーリに巻き付ける方向とは反対方向に曲げようとすると(逆曲げしようとすると)、隣設するブロックの向かい合う面同士が当接してしまう。このため、アイドルプーリをVベルトの背面側に設けることは困難であり、無理にアイドルプーリをVベルトに押し付けるとブロックの破損を招くことになる。
【0007】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記従来の高負荷伝動用Vベルトに対して、そのブロックの形状を改良することによって、ブロックを破損させることなく、Vベルトの背面側や内面側にアイドルプーリを設けてVベルトの張力を維持させたりそのアイドルプーリに動力を伝達させたりできるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明では、ベルト長さ方向に延びるエンドレスの張力帯と、該張力帯を嵌合する嵌合部及び左右両側面にプーリ溝間隔が変化する変速プーリの溝面に摺接する摺接部を有しかつ張力帯にベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をあけて係止固定されている多数のブロックとを備えた高負荷伝動用Vベルトを前提として、上記ブロックの背面に、ベルト幅方向に移動不能な背面側アイドルプーリの外周面が接触するベルト幅方向に延びる背面側ストレート部が形成されており、上記背面側ストレート部のベルト幅方向の寸法Wbは、ベルトの変速プーリ位置での最小ピッチ径をD1、最大ピッチ径をD2、プーリ溝角度をθ、上記背面側アイドルプーリの厚みをW1として、Wb≧tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W1を満たすように設定されている構成とした。
【0009】
この発明により、Vベルトが変速プーリの溝間隔の変化に応じてベルト幅方向に移動する際、その最大移動量はtan(θ/2)×(D2−D1)/2となり、その最大移動量とアイドルプーリの厚みWを加えた値以上となるように背面側ストレート部のベルト幅方向の寸法を設定しているので、背面側アイドルプーリを常にその背面側ストレート部内に位置させることができ、Vベルトと背面側アイドルプーリとの接触状態を一定に維持させることができる。よって、Vベルトの背面側にアイドルプーリを設けても、ブロックの破損を防止して、安定したベルト伝動を行うことができる。
【0010】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、ブロックのベルト長さ方向前後面であってベルトのピッチラインよりも背面側に、背面に向かってブロックのベルト長さ方向中央側に傾斜する傾斜面がそれぞれ形成されているものとする。
【0011】
このことで、隣設するブロック同士を当接させることなくVベルトを比較的小さな曲率半径で逆曲げして背面側アイドルプーリに巻き付けることが可能となり、Vベルトの張力維持や背面側アイドルプーリへの動力伝達をより一層確実に行うことができる。
【0012】
請求項3の発明では、ベルト長さ方向に延びるエンドレスの張力帯と、該張力帯を嵌合する嵌合部及び左右両側面にプーリ溝間隔が変化する変速プーリの溝面に摺接する摺接部を有しかつ張力帯にベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をあけて係止固定されている多数のブロックとを備えた高負荷伝動用Vベルトを前提とする。
【0013】
そして、上記ブロックの内面に、ベルト幅方向に移動不能な内面側アイドルプーリの外周面が接触するベルト幅方向に延びる内面側ストレート部が形成されており、上記内面側ストレート部のベルト幅方向の寸法Waは、ベルトの変速プーリ位置での最小ピッチ径をD1、最大ピッチ径をD2、プーリ溝角度をθ、上記内面側アイドルプーリの厚みをW2として、Wa≧tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W2を満たすように設定されているものとする。
【0014】
こうすることで、請求項1の発明と同様に、Vベルトの内面側にアイドルプーリを設けても、ブロックの破損を防止して、安定したベルト伝動を行うことができる。
【0015】
請求項4の発明では、請求項3の発明において、ブロックの背面に、ベルト幅方向に移動不能な背面側アイドルプーリの外周面が接触するベルト幅方向に延びる背面側ストレート部が形成されており、上記背面側ストレート部のベルト幅方向の寸法Wbは、上記背面側アイドルプーリの厚みをW1として、Wb≧tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W1を満たすように設定されているものとする。このことにより、請求項1の発明及び請求項3の発明の作用効果が同時に得られる。
【0016】
請求項5の発明では、請求項1〜4のいずれか1つの発明において、ストレート部に、ベルト幅方向の最大寸法が対応するアイドルプーリの厚みの半分よりも小さい凹部が形成されているものとする。
【0017】
この発明により、ベルト幅方向の最大寸法が対応するアイドルプーリの厚みの半分よりも小さい凹部がストレート部にあっても、Vベルトがプーリ溝間隔の変化に応じてベルト幅方向に移動するときにアイドルプーリがその凹部に引っ掛かる等といった問題は生じず、このような凹部がない場合と同様に安定したベルト伝動を行うことができる。このため、例えば、樹脂製のブロックを成形するために必要なゲート等をストレート部の凹部内に設定することができる。よって、ブロックの設計自由度を向上させつつ、ベルト伝動を安定化させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図5は、本発明の実施形態に係る高負荷伝動用VベルトBがベルト式無段変速装置に使用されている状態を示し、このVベルトBは、各々、固定シーブ25aと該固定シーブ25aに対してベルト幅方向に移動可能な可動シーブ25b(図4参照)とからなる駆動側及び従動側の変速プーリ25,25間に巻き掛けられていると共に、VベルトBの背面側及び内面側にそれぞれ配設した背面側及び内面側アイドルプーリ26,27にも巻き掛けられている。この背面側アイドルプーリ26は、VベルトBの張力維持のために設けられており、このことで、VベルトBは、所定の曲率半径で各変速プーリ25に巻き付ける方向とは反対方向に曲げられている(逆曲げされている)。また、内面側アイドルプーリ27は、このプーリ27に動力を伝達して従動側の変速プーリ25とは別の仕事をさせるために設けられている。
【0019】
尚、上記両アイドルプーリ26,27はベルト幅方向に移動不能とされているのに対し、VベルトBは、各変速プーリ25の可動シーブ25bの移動によりプーリ溝間隔が変化することで、ベルト幅方向に移動するようになされている。
【0020】
上記VベルトBは、図1〜図3に示すように、左右両側1対のエンドレスの張力帯1,1に多数の樹脂製ブロック8,8,…がベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をあけて係止固定されてなっている。
【0021】
上記各張力帯1は、ゴム状弾性材からなる保形層2と、この保形層2のベルト厚み方向(上下方向)中央部に、スパイラル状に巻かれてベルト幅方向に所定ピッチ間隔をあけて並んだ状態で埋設された心線3,3,…とからなっている。そして、上記保形層2の背面(上面)には上帆布4が、また内面(下面)には下帆布5がそれぞれ被覆されている。
【0022】
上記各張力帯1の背面には、各々、断面凹字状をなす多数の上面溝6,6,…が、また内面には、各々、上記上面溝6,6,…に上下に対応して断面円弧状をなす多数の下面溝7,7,…がそれぞれベルト長さ方向に所定ピッチ間隔でベルト幅方向に延びるように設けられている。
【0023】
一方、上記各ブロック8は略逆台形板状をなしていて、その左右両側面は、上記各変速プーリ25の溝面に摺接する摺接部9,9とされている。そして、各ブロック8の左右両側部には、各々、ベルト長さ方向に貫通しかつベルト幅方向に延びるスリット状の嵌合部10,10が、側方に向けて開放された状態で設けられ、この各嵌合部10に各張力帯1が嵌合されている。この各嵌合部10の上縁部は、下方に向けて突出する断面凸字状をなしていて、上記各張力帯1の上面溝6に係合する下向き突条11とされている。また、上記各嵌合部10の下縁部は、上方に向けて隆起する断面円弧状をなしていて、上記各張力帯1の下面溝7に係合する上向き突条12とされている。このことで、各ブロック8は各張力帯1に係止固定されるようになっている。
【0024】
上記各ブロック8の各嵌合部10の上下方向略中央がベルトのピッチライン15となるように設定されており、各ブロック8のベルト長さ方向前後面であってベルトのピッチライン15よりも内面側には、内面に向かって該ブロック8のベルト長さ方向中央側に傾斜する内面側傾斜面17,17がそれぞれ形成されている。この各内面側傾斜面17により、隣設するブロック8,8の向かい合う面同士を当接させることなくこのVベルトBを各変速プーリ25や内面側アイドルプーリ27に巻き付けることができるようになっている。一方、各ブロック8のベルト長さ方向前後面であってベルトのピッチライン15よりも背面側には、上記各内面側傾斜面17と同様に、背面に向かって該ブロック8のベルト長さ方向中央側に傾斜する背面側傾斜面18,18がそれぞれ形成されている。このことで、VベルトBを隣設するブロック8,8同士を当接させることなく逆曲げして背面側アイドルプーリ26に巻き付けることができるようになっている。
【0025】
また、上記各ブロック8の背面には、上記背面側アイドルプーリ26の外周面が接触するベルト幅方向に延びる背面側ストレート部20が形成され、この背面側ストレート部20の左右両側には、ベルト幅方向外側に向かって内面側に傾斜する上斜面22,22がそれぞれ形成されている。上記背面側ストレート部20のベルト幅方向の寸法Wbは、ベルトの各変速プーリ25位置での最小ピッチ径をD1、最大ピッチ径をD2、プーリ溝角度をθ、上記背面側アイドルプーリ26の厚みをW1として、
Wb≧tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W1
を満たすように設定されている。
【0026】
すなわち、図4に示すように、VベルトBが各変速プーリ25の溝間隔の変化に応じてベルト幅方向に移動する際、その最大移動量Wiはtan(θ/2)×(D2−D1)/2となり、この最大移動量Wiに背面側アイドルプーリ26の厚みW1を加えた値以上となるように背面側ストレート部20のベルト幅方向の寸法を設定している(図4では、Wb>tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W1としている)。このことで、VベルトBの背面側アイドルプーリ26との接触部分がベルト幅方向に変動したとしても、背面側アイドルプーリ26は、常に背面側ストレート部20に接触するように構成されている。
【0027】
尚、図4では、VベルトBが変速プーリ25位置で最小ピッチ径にあるとき、背面側アイドルプーリ26を、その左端が背面側ストレート部20の左端に一致するように位置させているが、その位置は、Wb>tanθ×(D2−D1)/2+W1の場合には、VベルトBが最大ピッチ径にあるときに背面側アイドルプーリ26の右端が背面側ストレート部20の右端よりも右側に位置しないようにすれば、どこにあってもよい。
【0028】
一方、上記背面側ストレート部20と同様に、各ブロック8の内面には、上記内面側アイドルプーリ27の外周面が接触する内面側ストレート部21が形成され、この内面側ストレート部20の左右両側には、ベルト幅方向外側に向かって背面側に傾斜する下斜面23,23がそれぞれ形成されている。上記内面側ストレート部21のベルト幅方向の寸法Waは、上記内面側アイドルプーリ27の厚みをW2として、
Wa≧tanθ×(D2−D1)/2+W2
を満たすように設定されている。このことで、内面側アイドルプーリ27も、常に内面側ストレート部21に接触するように構成されている。
【0029】
したがって、上記実施形態では、各ブロック8のベルト長さ方向前後面であってベルトのピッチライン15よりも内面側に、内面に向かって該ブロック8のベルト長さ方向中央側に傾斜する内面側傾斜面17,17がそれぞれ形成されていると共に、背面側に、背面に向かって該ブロック8のベルト長さ方向中央側に傾斜する背面側傾斜面18,18がそれぞれ形成されているので、VベルトBを、隣設するブロック8,8同士を当接させることなく正逆両方向に曲げることができて各変速プーリ25及び両アイドルプーリ26,27に巻き付けることができる。
【0030】
そして、VベルトBの背面に、ベルト幅方向の寸法がVベルトBの最大移動量Wiと背面側アイドルプーリ26の厚みW1との和以上となる背面側ストレート部20が形成され、内面に、ベルト幅方向の寸法がVベルトBの最大移動量Wiと内面側アイドルプーリ27の厚みW2との和以上となる内面側ストレート部21が形成されているので、VベルトBが各変速プーリ25の溝間隔の変化に応じてベルト幅方向に移動したとしても、両アイドルプーリ26,27が背面側及び内面側ストレート部20,21から外れて各上斜面22や各下斜面23にそれぞれ接触するということはなく、VベルトBと各アイドルプーリ26,27との接触状態を一定に維持させることができる。このため、各ブロック8の破損を防止しつつ、従動側の変速プーリ25及び内面側アイドルプーリ27に動力を確実に伝達することができると共に、背面側アイドルプーリ26によりVベルトBの張力を適切に維持することができ、しかも、安定したベルト伝動を行うことができる。
【0031】
尚、上記実施形態では、背面側及び内面側ストレート部20,21には全く凹部がないものとしたが、図6に示すように、内面側ストレート部21に、ベルト幅方向の最大寸法Wpが対応するアイドルプーリ(内面側アイドルプーリ27)の厚みの半分(W2/2)よりも小さい凹部30を形成するようにしてもよい。このような凹部30を設けても、VベルトBがプーリ溝間隔の変化に応じてベルト幅方向に移動するときに内面側アイドルプーリ27がその凹部30に引っ掛かる等といったことはなく、このような凹部30がない場合と同様にベルト伝動を安定化させることができる。このため、例えば、各樹脂製ブロック8を成形するために必要なゲート等を内面側ストレート部21の凹部30内に設定することができる。また、同様に、背面側ストレート部20にベルト幅方向の最大寸法が背面側アイドルプーリ26の厚みの半分(W1/2)よりも小さい凹部を形成するようにしてもよい。よって、各ブロック8の設計自由度を向上させつつ、安定したベルト伝動を行うことができる。
【0032】
また、上記実施形態では、各ブロック8の背面側及び内面側ストレート部20,21の左右両側にそれぞれ上斜面22,22及び下斜面23,23をそれぞれ設けたが、背面側及び内面側ストレート部20,21の左右両側はどのような形状であってもよく、ベルト幅方向全体に亘って背面側及び内面側ストレート部20,21を形成してもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によると、ブロックの背面に、ベルト幅方向に移動不能な背面側アイドルプーリの外周面が接触するベルト幅方向に延びる背面側ストレート部を形成し、この背面側ストレート部のベルト幅方向の寸法Wbを、ベルトの変速プーリ位置での最小ピッチ径をD1、最大ピッチ径をD2、プーリ溝角度をθ、上記背面側アイドルプーリの厚みをW1として、Wb≧tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W1を満たすように設定したことにより、Vベルトの背面側にアイドルプーリを設けても、ブロックの破損を防止して、ベルト伝動の安定化を図ることができる。
【0034】
請求項2の発明によると、請求項1の発明において、ブロックのベルト長さ方向前後面であってベルトのピッチラインよりも背面側に、背面に向かってブロックのベルト長さ方向中央側に傾斜する傾斜面をそれぞれ形成したことにより、Vベルトの張力維持やアイドルプーリへの動力伝達をより一層確実に行うことができる。
【0035】
請求項3の発明によると、ブロックの内面に、ベルト幅方向に移動不能な内面側アイドルプーリの外周面が接触するベルト幅方向に延びる内面側ストレート部を形成し、この内面側ストレート部のベルト幅方向の寸法Waを、ベルトの変速プーリ位置での最小ピッチ径をD1、最大ピッチ径をD2、プーリ溝角度をθ、上記内面側アイドルプーリの厚みをW2として、Wa≧tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W2を満たすように設定したことにより、Vベルトの内面側にアイドルプーリを設けても、ブロックの破損を防止して、ベルト伝動の安定化を図ることができる。
【0036】
請求項4の発明によると、請求項3の発明において、ブロックの背面に、ベルト幅方向に移動不能な背面側アイドルプーリの外周面が接触するベルト幅方向に延びる背面側ストレート部を形成し、この背面側ストレート部のベルト幅方向の寸法Wbを、上記背面側アイドルプーリの厚みをW1として、Wb≧tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W1を満たすように設定したことにより、請求項1の発明及び請求項3の発明の作用効果が同時に得られる。
【0037】
請求項5の発明によると、ストレート部に、ベルト幅方向の最大寸法が対応するアイドルプーリの厚みの半分よりも小さい凹部を形成したことにより、ブロックの設計自由度を向上させつつ、ベルト伝動の安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る高負荷伝動用Vベルトを示す側面図である。
【図2】 Vベルトの一部を示す斜視図である。
【図3】 図1のIII −III 線断面図である。
【図4】 変速プーリの溝間隔の変化とVベルトのベルト幅方向への移動との関係を示す説明図である。
【図5】 Vベルトの使用状態を示すベルト式無段変速装置の概略図である。
【図6】 他の実施形態を示す図3相当図である。
【符号の説明】
B Vベルト
1 張力帯
8 ブロック
9 摺接部
10 嵌合部
15 ピッチライン
18 背面側傾斜面
20 背面側ストレート部
21 内面側ストレート部
25 変速プーリ
26 背面側アイドルプーリ
27 内面側アイドルプーリ
30 凹部
Claims (5)
- ベルト長さ方向に延びるエンドレスの張力帯と、該張力帯を嵌合する嵌合部及び左右両側面にプーリ溝間隔が変化する変速プーリの溝面に摺接する摺接部を有しかつ張力帯にベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をあけて係止固定されている多数のブロックとを備えた高負荷伝動用Vベルトにおいて、
上記ブロックの背面に、ベルト幅方向に移動不能な背面側アイドルプーリの外周面が接触するベルト幅方向に延びる背面側ストレート部が形成されており、
上記背面側ストレート部のベルト幅方向の寸法Wbは、ベルトの変速プーリ位置での最小ピッチ径をD1、最大ピッチ径をD2、プーリ溝角度をθ、上記背面側アイドルプーリの厚みをW1として、
Wb≧tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W1
を満たすように設定されていることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。 - 請求項1記載の高負荷伝動用Vベルトにおいて、
ブロックのベルト長さ方向前後面であってベルトのピッチラインよりも背面側に、背面に向かってブロックのベルト長さ方向中央側に傾斜する傾斜面がそれぞれ形成されていることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。 - ベルト長さ方向に延びるエンドレスの張力帯と、該張力帯を嵌合する嵌合部及び左右両側面にプーリ溝間隔が変化する変速プーリの溝面に摺接する摺接部を有しかつ張力帯にベルト長さ方向に所定ピッチ間隔をあけて係止固定されている多数のブロックとを備えた高負荷伝動用Vベルトにおいて、
上記ブロックの内面に、ベルト幅方向に移動不能な内面側アイドルプーリの外周面が接触するベルト幅方向に延びる内面側ストレート部が形成されており、
上記内面側ストレート部のベルト幅方向の寸法Waは、ベルトの変速プーリ位置での最小ピッチ径をD1、最大ピッチ径をD2、プーリ溝角度をθ、上記内面側アイドルプーリの厚みをW2として、
Wa≧tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W2
を満たすように設定されていることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。 - 請求項3記載の高負荷伝動用Vベルトにおいて、
ブロックの背面に、ベルト幅方向に移動不能な背面側アイドルプーリの外周面が接触するベルト幅方向に延びる背面側ストレート部が形成されており、
上記背面側ストレート部のベルト幅方向の寸法Wbは、上記背面側アイドルプーリの厚みをW1として、
Wb≧tan(θ/2)×(D2−D1)/2+W1
を満たすように設定されていることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の高負荷伝動用Vベルトにおいて、
ストレート部に、ベルト幅方向の最大寸法が対応するアイドルプーリの厚みの半分よりも小さい凹部が形成されていることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
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