JPH0317085Y2 - - Google Patents

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JPH0317085Y2
JPH0317085Y2 JP2882786U JP2882786U JPH0317085Y2 JP H0317085 Y2 JPH0317085 Y2 JP H0317085Y2 JP 2882786 U JP2882786 U JP 2882786U JP 2882786 U JP2882786 U JP 2882786U JP H0317085 Y2 JPH0317085 Y2 JP H0317085Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、動力伝達用無端ベルトに閑し、更に
詳しくは、自動車等車両の変速機として用いるこ
とが出来るベルト式無段変速機において、V溝を
有するプーリ間に掛け渡されてこれらプーリ間の
動力伝達を行う動力伝達用無端ベルトに係るもの
である。
[従来の技術] 最近、自動車等車両の変速機としてベルト式無
段変速機が多数提案されている。
ベルト式無段変速機は、一方の回転軸と他方の
回転軸に、V溝を有するプーリが設けられてお
り、このプーリに動力伝達用無端ベルトが掛け渡
されている。そして、プーリの上記V溝の幅寸法
が変えられることにより、一方の回転軸から他方
の回転軸に回転動力が無段階に変速されて伝達さ
れるようになつている。
従来、このベルト式無段変速機に使用される動
力伝達用無端ベルトの一つとして、V溝を有する
プーリ間に掛け渡される無端キヤリアと、この無
端キヤリア周方向に沿つて摺動可能に互いに隣接
して取り付けられ、両端面にてV溝に摩擦係合す
ると共にキヤリア係合面にて無端キヤリアに摩擦
係合する複数個のVブロツクとを備えた無端ベル
トが知られている(例えは、特公昭55−6783号公
報、特開昭55−100443号公報)。
この種の無端ベルトにおいては、各動力伝達用
Vブロツクが入力プーリ(駆動プーリ)から動力
を伝達されたVブロツクによりこれらと摩擦係合
する無端キヤリアと共に互いに当接した状態にて
出力プーリ(従動プーリ)へ向けて順次押し進め
られ、出力プーリにおいてこれに動力を伝達する
ことにより入力プーリより出力プーリへ動力が伝
達される。
ところで、上記従来の動力伝達用無端ベルトに
おいては、各Vブロツクは無端ベルトがプーリに
円弧状に巻き掛けられた領域ではキヤリア係合面
より半径方向内方の位置にて互いに当接するよう
になつている。従つて、上記Vブロツクの回転半
径、すなわち、各Vブロツクの互いに他に対する
当接部を連ねた円孤の半径よりも無端キヤリアの
回転半径が大きいので、無端キヤリアとVブロツ
クのキヤリア係合面との間において滑りが発生
し、それらの間における摩擦によつて入力プーリ
に入力された動力の一部が消費されることにより
動力伝達用無端ベルトの伝達効率が悪化されてい
る。
そこで本出願人は、先に、互いに隣接して対向
する各Vブロツクのベルト進行方向前面と後面の
いずれか一面に窪みを、他面にそれに隣接する他
のVブロツクの窪みに嵌入する円筒面を備えた突
起を設け、無端ベルトがプーリに円弧状に巻き掛
けられた領域では、Vブロツクがキヤリア係合面
と実質的に同一の半径方向位置にて前記突起の先
端円筒面と前記窪みの底面とが当接するように構
成した動力伝達用無端ベルトを提案した(特開昭
59−190540号、実開昭60−21054号公報)。この無
端ベルトにあつては、無端ベルトの直線状移行領
域と円弧線に沿つて移行する領域との間の遷移領
域においても、各Vブロツクのキヤリア係合面が
設けられた部分の間の間隔が大きく変化すること
がなく、これにより無端キヤリアとVブロツク間
の滑りが低減される。このため、従来の動力伝達
用無端ベルトに比して動力伝達効率を向上させる
ことが出来、また上記Vブロツクのキヤリア係合
面と無端キヤリアの内周面との間の摩耗を低減出
来るといつた優れた性能が得られた。
しかしながら、Vブロツクが無端キヤリアに支
持されながら無端キヤリアに対して相対的に周方
向へ摺動運動することによつて回転動力が伝達さ
れるようになつており、しかも、無端ベルトアツ
センブリの状態でVブロツク間に隙間が設けられ
ている。このため、Vブロツクはベルト進行方向
に傾く場合がある。Vブロツクがベルト進行に対
して傾きを有して動く場合、無端キヤリアの端面
がVブロツクの柱状部の角部と接触摺動する。こ
の結果、両者間の面圧が高くなり、特に極薄の金
属ストリツプからなる無端キヤリア端面にバリが
生成し、早期に破断し易いという問題を有してい
る。このため、特に無端キヤリアの耐久性の面か
ら上記点の改善が望まれていたものである。
この対策の一つとして、従来から摺動接触する
前記無端キヤリア端面とVブロツク壁面との間
に、Vブロツクの2〜3個に亘る平板状の保護部
材を介在させるようにしたもの(例えば、特開昭
56−49442号公報)や、平板を折り曲げて直立部
を形成した保護部材を用い、この直立部で、前記
無端キヤリア端面とVブロツク壁面との接触を防
止するようにしたもの(例えば、実開昭59−
66048号公報)等が提案されている。
また、他の対策の一つとして、2帯の無端キヤ
リアを用いた無端ベルトにおいて、無端キヤリア
端面と当接するVブロツクの首部の幅を異なら
せ、無端キヤリア端面を特定のVブロツクの首部
のみに当接させるようにした動力伝達用無端ベル
トも提案されている(特願昭59−120201号)。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、上述した保護部材を用いた動力
伝達用無端ベルトにおいては、部品点数が増加
し、大型化すると共にその無端ベルトの組付性も
悪化する。
また、上述したキヤリア2帯式の無端ベルトに
おいて、保護部材を用いず無端キヤリア端面と当
接するVブロツクの首部の幅を異ならせたベルト
にあつては、Vブロツクのピツチライン(回転半
径)と無端キヤリアの回転半径に差を生じてい
る。このため、無端キヤリアの端面とVブロツク
首部のキヤリア当接面との間に大きいな相対滑り
を生じることとなり、それ故確実に無端キヤリア
端面のバリ生成を防止することが困難であるとい
つた問題があつた。
従つて、本考案の目的は、動力伝達用無端ベル
トにおける上述の如き不具合に鑑み、部品点数の
増加や組付性の悪化を伴うことなく無端キヤリア
端面のバリの生成を確実に防止することにある。
[問題点を解決するための手段] そこで本考案は、上述の問題点を解決するため
の手段として、次のような構成を採用したもので
ある。
すなわち、本考案は、上記した両端部の柱状部
間にキヤリア取付け溝が形成されたVブロツクと
無端キヤリアとからなる動力伝達用無端ベルトに
おいて、前記Vブロツクのうちの少なくとも2個
以上のVブロツクについて、他のVブロツクより
もそのキヤリア取付け溝の溝幅を狭く設定すると
共に、無端キヤリア端面に対応する柱状部の端面
を板厚方向かつ無端キヤリア側に凸になる円筒面
に形成したことを特徴とする。
具体的には第1図および第4図を例にとつて説
明すると、動力伝達用無端ベルト10は、V溝2
を有するプーリ1間に掛け渡される無端キヤリア
11と、両端部15に外周側に突出する柱状部1
6を有すると共に、両柱状部16間に形成された
キヤリア取付け溝20の底面をなすキヤリア係合
面21にて前記無端キヤリア11の内周面22に
摩擦係合してキヤリア周方向に沿つて摺動可能に
互いに隣接して取り付けられ、両端面23にて前
記V溝2に摩擦係合する複数個のVブロツク12
とを備えている。
そして、前記Vブロツク12のうちの少なくと
も2個以上のVブロツク120が、他のVブロツ
ク12におけるキヤリア取付け溝20の溝幅W1
よりも狭い溝幅W2に設定されている。
更に、前記Vブロツク120における無端キヤ
リアの端面38に対応する前記柱状部16の端面
が板厚方向かつ無端キヤリア側に凸となる円筒面
420に形成されていることを特徴とする動力伝
達用無端ベルト。
[作用] 上述の手段によれば、少なくとも2個以上のV
ブロツク120における柱状部16間のキヤリア
取付け溝20の溝幅W2を、他のVブロツク12
における溝幅W1よりも狭くすると共に、上記柱
状部16の無端キヤリア端面38に対応する柱状
部の端面が板厚方向かつ無端キヤリア側に凸とな
る円筒面420に形成したので、仮にVブロツク
12・120がベルト進行方向に対して傾きを有
して動く場合にあつても、無端キヤリア端面38
は溝幅を狭くしたVブロツク120における柱状
部の円筒面420と接触摺動し、他のVブロツク
12における柱状部端面39の角部とは接触しな
い。
従つて、両者間の接触摺動部位における接触面
圧は低く抑えられる。それ故、無端キヤリア端面
38のバリの生成が防止される。
[実施例] 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。
第1図は本考案の一つの実施例に係る動力伝達
用無端ベルトの直線部分での無端キヤリアとVブ
ロツクとの配設関係を示すキヤリア周方向に沿つ
た断面図(第2図の−線に沿つた断面図)、
第2図は第1図の−線に沿つた断面図、第3
図は本考案による動力伝達用無端ベルトが一つの
プーリに掛け渡されている部分を示す縦断面図、
第4図は第3図の−線に沿つた拡大断面図、
第5図〜第9図は溝幅の広いVブロツクを示す
図、第10図および第11図は溝幅の狭いVブロ
ツクを示す図である。
これらの図において、1は一つのプーリ(駆動
プーリ又は従動プーリ)を示しており、このプー
リ1はその周囲にV溝2を有し、軸3を中心とし
て回転するようになつている。プーリ1のV溝2
には本考案による動力伝達用無端ベルト(以下、
無端ベルトと称する)10が掛け渡されている。
この無端ベルト10は、複数枚の金属ストリツプ
が積層されて環帯状に形成された無端キヤリア1
1(以下、キヤリアと称する)と、このキヤリア
11によりその周方向に沿つて摺動可能に互いに
隣接して支持された複数個の金属製のVブロツク
12とを備えている。
Vブロツク12は第2図および第9図に示され
ているように、上下を逆転された等脚台形の形態
をなす板状部13とこの板状部と一体に形成され
軸線14に沿つて板状部の両端部15,15より
上方へ突出する一対の柱状部16,16とよりな
るブロツク本体17と、軸線14に垂直な軸線1
8に沿つて柱状部16,16間に架設されたピン
(スプリングピン)19とからなつている。
ブロツク本体17は、両柱状部16,16間に
形成されたキヤリア取付け溝20の底面をなすキ
ヤリア係合面21にてキヤリア11の内周面22
と摩擦係合し、軸線14に対し実質的に等しい角
度にて傾斜した両端面23,23にてプーリ1の
V溝2に摩擦係合している。なお、キヤリア係合
面21はピン19に対向して平行に形成されてい
る。更に、前後のVブロツク12の位置決めを行
うために、特に第7図および第8図に示すように
ブロツク本体17の一方のベルト進行方向前面2
4には、柱状部16,16の板状部13との接続
端に近接した位置にて軸線18に沿つて延在し無
端ベルト10の進行方向前方へ向けて突出する一
対の突起25,25が設けられている。また、ブ
ロツク本体17の他方のベルト10の進行方向後
面26には、無端ベルト10の進行方向前方へ向
けて凹状をなし、後方に位置するVブロツクの突
起25,25がそれぞれ嵌入する一対の窪み2
7,27が設けられている。また、キヤリア取付
け溝20の反対側の内周側には軽量化用の凹所2
8が設けられており、柱状部16,16にはピン
19を取り付けるための貫通孔29,29が設け
られている。
各Vブロツク12の突起25の先端面30は、
前面24と平行かつ軸線18に沿つて延在する平
面部分30aと、この平面部分30aと連続して
それよりも内周側に位置する半径R1の円筒面部
分30bとからなつている。そして、突起25の
外周側の面、すなわち、先端面30の第8図にて
上方に位置する上方面31が前面24(換言する
と時の先端平面部分30a)に対して垂直をなす
平面に形成されている。また、突起25の内周側
の面、すなわち、先端面30の第8図にて下方に
位置する下方面32が、前面24の垂直面に対し
て角度α1をなす傾斜面として形成されている。
一方、各Vブロツク12の窪み27は、その底
面33が後面26と平行に延在する平面をなして
おり、その外周側および内周側の面が上記突起2
5の形状に対応した形状とされている。すなわ
ち、窪み27の外周側の面である底面33の第8
図にて上方に位置する上方面34が、後面26
(換言すると窪みの底面33)に対して垂直をな
す平面に形成されている。また、窪み27の内周
側の面である底面33の第8図にて下方に位置す
る下方面35が、後面の垂直面に対して角度α2
なす傾斜面として形成されている。そして、窪み
側の傾斜面35の上記角度α2が、突起側の傾斜面
32の上記角度α1よりも大きいα1<α2の関係に設
定されている。なお、両角度α1とα2の差は、無端
ベルト10の最小プーリ掛り径(最小ベルト巻き
付き径)によつて異なる。
更に、突起25の高さ寸法h1は、窪み27の深
さ寸法h2よりも大きいh1>h2の関係に設定されて
いる。また、各Vブロツク12の板厚は、突起2
5および窪み27を挟んで内周側が外周側よりも
薄くされている。すなわち、この実施例において
は、各Vブロツクにおける板状部13の前面24
が削られてその板状部13の板厚t1が柱状部16
の板厚t2よりも薄いt1<t2の関係に設定されてい
る。
また、各Vブロツクにおける突起24の円筒面
部分30bと傾斜面32により郭定される稜線部
36、および窪み26の底面33と傾斜面35と
の交差隈部37は、キヤリア係合面21を通る平
面内に位置している。
かくして各Vブロツク12の突起25の先端面
30と窪み27の底面33とは、第4図の−
線に沿つた断面、すなわち、無端ベルト10
の直線状に延在する部分の軸線14に沿う中央断
面を拡大して示す第12図に示されているよう
に、無端ベルト10が直線状に延在する領域で
は、それらの図にて上下方向中央よりも外周側に
位置する突起25の先端平面部分30aが窪み2
7の底面33に常に当接する。また、第13図に
示されているように、無端ベルト10がプーリ1
に円弧状に巻き掛けられた領域では、窪み27の
交差隅部37と上下方向中央との間の部分と、突
起25の稜線部36と上下方向中央との間の部
分、すなわち、円筒面部分30bとが接触線Pに
沿つて互いに当接するようになつている。
また、各Vブロツク12の前面24におけるキ
ヤリア係合面21との交差部には、窪み27の傾
斜面35と同一の角度にて傾斜する傾斜面38を
有して無端ベルト10の進行方向前方へ向けて突
出し、軸線18に沿つて延在するオーバハング部
39が設けられている。更に、これに対応して、
各Vブロツク12の後面26には、オーバハング
部39を受ける傾斜面40が設けられている。
こうして、板状部13の前面24は、第11図
に示されている如く無端ベルト10が直線状に延
在する部分において、隣接する前方のVブロツク
後面26から距離lだけ隔置されるようになつて
おり、また無端ベルト10がプーリ1に円弧状に
巻き掛けられた領域においても前面24と後面2
6とが互いに緩衝することがないようになつてい
る。
さて、本実施例においては、キヤリア取付け溝
20の溝幅が異なると共に、柱状部16のキヤリ
ア側の端面形状が異なる2種類のVブロツクが用
いられる。
すなわち、複数個のVブロツクのうちの少なく
とも2個以上のVブロツク120は、第6図に示
すVブロツク12のキヤリア取付け溝20の溝幅
W1よりも狭い第11図に示す溝幅W2に設定され
ている。しかも、Vブロツク120の溝幅W2は、
第4図に示す如くキヤリアの板幅W3にプーリ1
間の最大芯ずれ量δを加算した値以上に説定され
ている。すなわち、W1>W2>W3+δの関係に
設定されている。なお、第4図は溝幅の狭いVブ
ロツク120を断面にて示しており、キヤリア1
1と柱状部16間の隙間2△Sは、プーリ1間の
最大芯ずれ量δよりも大きく説定されている。
更に、前記溝幅の広いVブロツク12におい
て、キヤリア端面41と対応する柱状部端面が第
5図に示す如く平面42に形成されているのに対
して、前記溝幅の狭いVブロツク120における
柱状部端面は、板厚方向かつキヤリア側に凸とな
る半径R2の円筒面420に形成されている。こ
の円筒面420の曲率半径R2は、小さ過ぎると
接触面圧が高くなり過ぎる。このため、キヤリア
11の弾性変形を考慮すると、曲率半径R2は5
〜100mmが効果的である。
そして、上記した溝幅の狭いVブロツク120
は、第1図に示すようにベルトアツセンブリ状態
にて略等間隔に配設されている。
上記のように構成された動力伝達用無端ベルト
によれば、仮にVブロツク進行方向に対して傾き
を有して動く場合にあつても、キヤリア端面41
は溝幅の狭いVブロツク120における柱状部の
円筒面420と接触摺動し、他の溝幅の広いVブ
ロツク12における柱状部端面42の角部43
(第5図に示す)とは接触しない。
よつて、両者間の接触摺動部位における接触面
圧は低く抑えられる。
更に、第13図に示す無端ベルト10がプーリ
1に円弧状に巻き掛けられた領域では、各Vブロ
ツク12における突起25の先端円筒面部分30
bと窪み27の底面33とが、接触線Pに沿つて
キヤリア係合面21と実質的に同一の半径方向位
置にて互いに当接し、Vブロツクのピツチ円半径
Rとキヤリア内周面22の回転半径rとが実質的
に一致するので、各Vブロツクのキヤリア係合面
21とキヤリア内周面22との間の相対滑りが低
減される。このため、各Vブロツクとキヤリア端
面38の相対滑り速度も殆どゼロとなつている。
従つて、キヤリア端面38に作用する摩擦仕事
(μPV)は局部的にも小さく抑えることが出来、
キヤリア端面38のバリの生成を確実に防止する
ことが出来る。
この結果、キヤリア11の耐久性を大幅に向上
することが可能である。
また、外周側の突起上方面31と窪み上方面3
4とを、それぞれ前面24および後面26に対し
て垂直な平面として形成したので、第13図に示
した無端ベルト10がプーリ1に円弧状に巻き掛
けられた領域においても、突起上方面31と窪み
上方面34間の半径方向の隙間S2が、第12図に
示したベルト直線部分での隙間S1に比べて殆ど増
加しない。それ故、Vブロツクの半径方向の動き
を小さい範囲に規制出来るので、Vブロツクのプ
ーリ1への円滑な噛み込み、吐き出しが達成さ
れ、Vブロツク同士およびVブロツクとプーリ1
との摩擦損失が低減される。無端ベルトに比して
動力伝達効率を向上させることが出来、またブロ
ツクのキヤリア係合面24及び無端キヤリアの内
周面25の摩耗も低減出来る。
また、溝幅の狭いVブロツク120のみについ
て、柱状部端面を円筒面420に加工すれば良
い。従つて、従来構成の動力伝達用無端ベルトの
ように、全数のVブロツクの柱状部端面を面取り
加工する必要がなく、一本の無端ベルト10に要
する面取り加工時間を著しく短縮することが出
来、製造コストを低下させることも出来る。更
に、部品点数の増加や組付性の悪化も伴わない。
以上、本考案を特定の実施例について詳細に説
明したが、本考案は、この実施例に限定されるも
のではなく、実用新案登録請求の範囲に記載の範
囲で種々の実施態様が包含されるものであり、例
えば、無端キヤリアやVブロツクの形状変更も可
能である。
[考案の効果] 以上のように本考案によれば、部品点数の増加
や組付性の悪化を伴うことなく無端キヤリア端面
のバリの生成を確実に防止することが出来、無端
キヤリアの耐久性を大幅に向上することが出来
る。
また、製造コストを低下させることも可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一つの実施例に係る動力伝達
用無端ベルトの直線部分での無端キヤリアとVブ
ロツクとの配設関係を示すキヤリア周方向に沿つ
た断面図(第2図の−線に沿つた断面図)、
第2図は第1図の−線に沿つた断面図、第3
図は本考案による動力伝達用無端ベルトが一つの
プーリに掛け渡されている部分を示す縦断面図、
第4図は第3図の−線に沿つた拡大断面図、
第5図は溝幅の広いVブロツクの平面図、第6図
は溝幅の広いVブロツクの正面図、第7図は溝幅
の広いVブロツクの側面図、第8図は第7図に示
したVブロツクの突起および窪み部分を拡大して
示す図、第9図は溝幅の広いVブロツクを拡大し
て示す斜視図、第10図は溝幅の狭いVブロツク
の平面図、第11図は溝幅の狭いVブロツクの正
面図、第12図は動力伝達用無端ベルトの直線状
に延在する部分の中央断面(第4図の−
線に沿つた断面)を拡大して示す要部断面図、第
13図は動力伝達用無端ベルトの円弧状に巻き掛
けられた部分における中央断面を拡大して示す要
部断面図である。 符号の説明、1…プーリ、2…V溝、10…動
力伝達用無端ベルト、11…無端キヤリア、12
…溝幅の広いVブロツク、16…柱状部、20…
キヤリア取付け溝、21…キヤリア係合面、22
…無端キヤリアの内周面、23…Vブロツクの端
面、24…ベルト進行方向前面、25…突起、2
6…ベルト進行方向後面、27…窪み、41…無
端キヤリアの端面、42…溝幅の狭いVブロツク
の柱状部端面(平面)、120…溝幅の狭いVブ
ロツク、420…溝幅の狭いVブロツクの柱状部
端面(円筒面)、W1…溝幅の広いVブロツクにお
けるキヤリア取付け溝の溝幅、W2…溝幅の狭い
Vブロツクにおけるキヤリア取付け溝の溝幅、
W3…無端キヤリアの板幅。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 V溝を有するプーリ間に掛け渡される無端キヤ
    リアと、両端部に外周側に突出する柱状部を有す
    ると共に、両柱状部間に形成されたキヤリア取付
    け溝の底面をなすキヤリア係合面にて前記無端キ
    ヤリアの内周面に摩擦係合してキヤリア周方向に
    沿つて摺動可能に互いに隣接して取り付けられ、
    両端面にて前記V溝に摩擦係合する複数個のVブ
    ロツクとを備えた動力伝達用無端ベルトにおい
    て、 前記Vブロツクのうちの少なくとも2個以上
    が、他のVブロツクよりもそのキヤリア取付け溝
    の溝幅が狭く設定されていると共に、前記無端キ
    ヤリアの端面に対応する前記柱状部の端面が板厚
    方向かつ無端キヤリア側に凸となる円筒面に形成
    されていることを特徴とする動力伝達用無端ベル
    ト。
JP2882786U 1986-02-27 1986-02-27 Expired JPH0317085Y2 (ja)

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