JPH11107402A - 免震装置の耐火被覆装置 - Google Patents
免震装置の耐火被覆装置Info
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- JPH11107402A JPH11107402A JP26894797A JP26894797A JPH11107402A JP H11107402 A JPH11107402 A JP H11107402A JP 26894797 A JP26894797 A JP 26894797A JP 26894797 A JP26894797 A JP 26894797A JP H11107402 A JPH11107402 A JP H11107402A
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- fire
- isolation device
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 免震装置を火災より保護することができ、免
震装置の健全性を容易に検証することができ、検証後も
再度取り付けすることができ、地震時にも免震性能を十
分に発揮する耐火被覆装置を提供する。 【解決手段】 耐火材より形成された分割片を連結して
免震装置を取り巻く周回形状の耐火リングを形成し、こ
の耐火リングを積層して免震装置の全周を覆うように構
成している。分割片は鞘材より構成され、この鞘材に挿
入される挿入材により連結される。分割片はカバー材、
鞘材より構成され、これらを連結する挿入材に保持され
るように構成される。耐火リングは、一端が回転自在に
連結された2つの分割片より構成され、他端にはロック
手段が設けてある。
震装置の健全性を容易に検証することができ、検証後も
再度取り付けすることができ、地震時にも免震性能を十
分に発揮する耐火被覆装置を提供する。 【解決手段】 耐火材より形成された分割片を連結して
免震装置を取り巻く周回形状の耐火リングを形成し、こ
の耐火リングを積層して免震装置の全周を覆うように構
成している。分割片は鞘材より構成され、この鞘材に挿
入される挿入材により連結される。分割片はカバー材、
鞘材より構成され、これらを連結する挿入材に保持され
るように構成される。耐火リングは、一端が回転自在に
連結された2つの分割片より構成され、他端にはロック
手段が設けてある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免震構造物に用い
られる免震装置、特に積層ゴム等より構成される免震装
置を火災より保護する耐火被覆装置に関する。
られる免震装置、特に積層ゴム等より構成される免震装
置を火災より保護する耐火被覆装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、積層ゴム等より構成される免震装
置を火災より保護する場合、免震装置を設置する際に免
震装置の外周に円周状の耐火リングを積層することによ
り被覆し、積層ゴム等より構成される免震装置を火災よ
り保護していた。
置を火災より保護する場合、免震装置を設置する際に免
震装置の外周に円周状の耐火リングを積層することによ
り被覆し、積層ゴム等より構成される免震装置を火災よ
り保護していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来技術においては、免震装置の健全性を検証する場
合、すなわち、この免震装置の機能が十分であり、例え
ば亀裂等の不具合が無いことを確認する場合、免震装置
を被覆していた円周状の耐火リングを破壊し撤去して確
認していた。このため、再度、免震装置に耐火被覆装置
を設ける場合、円周状の耐火リングを、免震部を通して
設置できないため、ロックウール等の新規の耐火材によ
り被覆したり、耐火材よりなる帯体を巻きつける必要が
あり、設置にも手数を要するという問題があった。
た従来技術においては、免震装置の健全性を検証する場
合、すなわち、この免震装置の機能が十分であり、例え
ば亀裂等の不具合が無いことを確認する場合、免震装置
を被覆していた円周状の耐火リングを破壊し撤去して確
認していた。このため、再度、免震装置に耐火被覆装置
を設ける場合、円周状の耐火リングを、免震部を通して
設置できないため、ロックウール等の新規の耐火材によ
り被覆したり、耐火材よりなる帯体を巻きつける必要が
あり、設置にも手数を要するという問題があった。
【0004】本発明は、前記問題点を解決するためにな
されたものであり、免震装置の健全性を容易に検証で
き、再度取り付けすることが容易に行え、地震時におい
ても免震性能を十分に発揮することができる免震装置の
耐火被覆装置を提供することを目的とする。
されたものであり、免震装置の健全性を容易に検証で
き、再度取り付けすることが容易に行え、地震時におい
ても免震性能を十分に発揮することができる免震装置の
耐火被覆装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る免震装置の耐火被覆装置は、免震装置
の外側に位置し、耐火材より形成された分割片を連結し
て免震装置を取り巻く周回形状の耐火リングを形成し、
この耐火リングを積層して免震装置の全周を覆うよう構
成したことを特徴としている。
め、本発明に係る免震装置の耐火被覆装置は、免震装置
の外側に位置し、耐火材より形成された分割片を連結し
て免震装置を取り巻く周回形状の耐火リングを形成し、
この耐火リングを積層して免震装置の全周を覆うよう構
成したことを特徴としている。
【0006】分割片は、鞘材より構成され、この鞘材に
挿入される挿入材により連結されるものである。また、
分割片はカバー材、鞘材より構成され、鞘材に挿入され
る挿入材により連結され、カバー材は挿入材に保持され
るように構成される。耐火リングは一端が回転自在に連
結された2つの分割片より構成され、他端にはロック手
段が設けてある。
挿入される挿入材により連結されるものである。また、
分割片はカバー材、鞘材より構成され、鞘材に挿入され
る挿入材により連結され、カバー材は挿入材に保持され
るように構成される。耐火リングは一端が回転自在に連
結された2つの分割片より構成され、他端にはロック手
段が設けてある。
【0007】前記のように構成された本発明によれば、
耐火被覆装置は容易に取り付け、取り外しが行え、免震
装置の健全性を容易に検証することができる。また、検
証後は再度取り付けすることも容易に行える。地震時に
は耐火被覆装置とともに、免震装置はその機能を十分に
発揮することができる。
耐火被覆装置は容易に取り付け、取り外しが行え、免震
装置の健全性を容易に検証することができる。また、検
証後は再度取り付けすることも容易に行える。地震時に
は耐火被覆装置とともに、免震装置はその機能を十分に
発揮することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を図面を参照し
て説明する。図1は、本発明の一実施形態の要部断面
図、図2は、耐火被覆装置を構成する耐火リングの一部
を省略した斜視図、図3は、耐火リングと免震部との関
係を示す説明図である。図1において、免震装置10は
柱体12の中途に設置されている。免震装置10は建物
を弾性支承等で支持し、地盤から絶縁することにより建
物に加わる地震の力自体を減ずるものであり、例えば天
然ゴムを主成分とするゴム層(図示せず)と、鋼板等の
補強板(図示せず)とを積層し加硫接着等により一体的
に形成された免震部14と、この免震部14の上下に固
着されたフランジプレート16、16とから構成され
る。そして、これらのフランジプレート16、16が柱
体12の中途に結合される。免震装置10の免震部14
は円柱形をしており、免震部14の外周に耐火被覆装置
18が設置されている。
て説明する。図1は、本発明の一実施形態の要部断面
図、図2は、耐火被覆装置を構成する耐火リングの一部
を省略した斜視図、図3は、耐火リングと免震部との関
係を示す説明図である。図1において、免震装置10は
柱体12の中途に設置されている。免震装置10は建物
を弾性支承等で支持し、地盤から絶縁することにより建
物に加わる地震の力自体を減ずるものであり、例えば天
然ゴムを主成分とするゴム層(図示せず)と、鋼板等の
補強板(図示せず)とを積層し加硫接着等により一体的
に形成された免震部14と、この免震部14の上下に固
着されたフランジプレート16、16とから構成され
る。そして、これらのフランジプレート16、16が柱
体12の中途に結合される。免震装置10の免震部14
は円柱形をしており、免震部14の外周に耐火被覆装置
18が設置されている。
【0009】耐火被覆装置18は、免震装置10の免震
部14の外周に位置し、耐火材より形成された複数の分
割片20を連結して免震装置の免震部14を取り巻く周
回形状の耐火リング22を形成し、この耐火リング22
を複数枚積層して免震装置10の全周を覆うよう構成さ
れている。分割片20は、この実施形態では中心角度が
例えば90度であり、4つ連結して周回形状となるもの
であり、セラミックや珪酸カルシウム等の耐火材より構
成されている。分割片20は上部が溝状に開口した鞘材
より構成され、この鞘材は、その中空部に挿入される挿
入材21により連結されて周回形状の耐火リング22と
なる。挿入材21は、中心角度が約135度であり、分
割片20の溝部に係合する突条が形成されている。
部14の外周に位置し、耐火材より形成された複数の分
割片20を連結して免震装置の免震部14を取り巻く周
回形状の耐火リング22を形成し、この耐火リング22
を複数枚積層して免震装置10の全周を覆うよう構成さ
れている。分割片20は、この実施形態では中心角度が
例えば90度であり、4つ連結して周回形状となるもの
であり、セラミックや珪酸カルシウム等の耐火材より構
成されている。分割片20は上部が溝状に開口した鞘材
より構成され、この鞘材は、その中空部に挿入される挿
入材21により連結されて周回形状の耐火リング22と
なる。挿入材21は、中心角度が約135度であり、分
割片20の溝部に係合する突条が形成されている。
【0010】ここで、図3を参照して、耐火リング22
と免震部14との間の関係について説明する。耐火リン
グ22の外形をD1、その内径をD2とし、免震部14
と耐火リング22の内径との間の距離をXとしたとき、
(D1−D2)/2>2X、の関係となるように設定さ
れている。地震時に耐火リング22がスライドし、免震
部14に対し耐火リング22が一方に偏ったとき、すな
わち、隙間が距離Xの2倍の2Xになったとき、耐火リ
ング22の幅(D1−D2)/2がこの隙間に落下しな
いように設定されている。
と免震部14との間の関係について説明する。耐火リン
グ22の外形をD1、その内径をD2とし、免震部14
と耐火リング22の内径との間の距離をXとしたとき、
(D1−D2)/2>2X、の関係となるように設定さ
れている。地震時に耐火リング22がスライドし、免震
部14に対し耐火リング22が一方に偏ったとき、すな
わち、隙間が距離Xの2倍の2Xになったとき、耐火リ
ング22の幅(D1−D2)/2がこの隙間に落下しな
いように設定されている。
【0011】以下、動作について図4を参照して説明す
る。図4は、この実施形態の耐火リング22の組立状態
図を示す。図4において、免震装置10の免震部14の
外側に分割片20Aを位置させ、この分割片の中空部に
挿入材21Aを約45度相当分だけ挿入する(図4
(a)〜(b)参照)。このあと、別の分割片20Bを
挿入材に約90度差し込み、別の挿入材21Bを分割片
20Aに挿入する(図4(b)〜(c)参照)。挿入材
21Bを分割片20Aに約45度挿入させ、その挿入材
21Bに第三の分割片20Cを差し込む(図4(c)〜
(d)参照)。分割片20Cを約90度回転させ、第四
の分割片20Dを免震部14の外周に位置させる(図4
(e)参照)。そして、挿入材21A、21Bをこの分
割片内に戻し(図4(f)参照)、4つの分割片20は
2つの挿入材21により連結される。
る。図4は、この実施形態の耐火リング22の組立状態
図を示す。図4において、免震装置10の免震部14の
外側に分割片20Aを位置させ、この分割片の中空部に
挿入材21Aを約45度相当分だけ挿入する(図4
(a)〜(b)参照)。このあと、別の分割片20Bを
挿入材に約90度差し込み、別の挿入材21Bを分割片
20Aに挿入する(図4(b)〜(c)参照)。挿入材
21Bを分割片20Aに約45度挿入させ、その挿入材
21Bに第三の分割片20Cを差し込む(図4(c)〜
(d)参照)。分割片20Cを約90度回転させ、第四
の分割片20Dを免震部14の外周に位置させる(図4
(e)参照)。そして、挿入材21A、21Bをこの分
割片内に戻し(図4(f)参照)、4つの分割片20は
2つの挿入材21により連結される。
【0012】このように連結された4つの分割片20は
1枚の耐火リング22となる。同様にして、複数の耐火
リング22を免震装置10の免震部14の外周に、連結
しながら積層する。この実施形態では、このように形成
された耐火リング22を10枚積層して、フランジプレ
ート16、16の間にはめ込み、免震部14は耐火被覆
される。耐火リング22の厚さおよび幅は、地震時の免
震装置10の変形量によって決められる。
1枚の耐火リング22となる。同様にして、複数の耐火
リング22を免震装置10の免震部14の外周に、連結
しながら積層する。この実施形態では、このように形成
された耐火リング22を10枚積層して、フランジプレ
ート16、16の間にはめ込み、免震部14は耐火被覆
される。耐火リング22の厚さおよび幅は、地震時の免
震装置10の変形量によって決められる。
【0013】このように耐火被覆された免震装置10
を、定期検査等によりその健全性を検証する場合は、耐
火リング22を分解して免震部14を露呈させ確認すれ
ばよい。すなわち、1つの耐火リング22において、挿
入材21A、21Bを例えば分割片20A内に挿入さ
せ,分割片20Dを取り外し(図4(e)参照)、つぎ
に、分割片20C、挿入材21Bを取り外し(図4
(c)〜(d)参照)、さらに、分割片20B、挿入材
21Aを取り外し(図4(a)〜(b)参照)、最後に
分割片20Aを取り外す。
を、定期検査等によりその健全性を検証する場合は、耐
火リング22を分解して免震部14を露呈させ確認すれ
ばよい。すなわち、1つの耐火リング22において、挿
入材21A、21Bを例えば分割片20A内に挿入さ
せ,分割片20Dを取り外し(図4(e)参照)、つぎ
に、分割片20C、挿入材21Bを取り外し(図4
(c)〜(d)参照)、さらに、分割片20B、挿入材
21Aを取り外し(図4(a)〜(b)参照)、最後に
分割片20Aを取り外す。
【0014】同様の操作を繰り返すことにより、全ての
耐火リング22を取り外すことができ、免震装置10の
免震部14を露呈させることができるが、必要に応じて
全ての耐火リング22を取り外さなくてもすむ場合は、
必要数だけ取り外せばよい。そして、免震装置10の健
全性が検証されたあとは、前記した操作を繰り返すこと
により、耐火被覆装置18を再び取り付けして、復元さ
せることが可能である。
耐火リング22を取り外すことができ、免震装置10の
免震部14を露呈させることができるが、必要に応じて
全ての耐火リング22を取り外さなくてもすむ場合は、
必要数だけ取り外せばよい。そして、免震装置10の健
全性が検証されたあとは、前記した操作を繰り返すこと
により、耐火被覆装置18を再び取り付けして、復元さ
せることが可能である。
【0015】また、耐火被覆装置18は、地震時にもそ
の機能、すなわち、免震性能を十分に発揮することがで
きる。地震時に下方の柱体12は地盤とともに振動し、
上方の柱体12は、免震装置10によりその振動は抑制
され、積層ゴム等の免震部14は、大きな水平変形とと
もに微少ではあるが沈み込みが生じる。
の機能、すなわち、免震性能を十分に発揮することがで
きる。地震時に下方の柱体12は地盤とともに振動し、
上方の柱体12は、免震装置10によりその振動は抑制
され、積層ゴム等の免震部14は、大きな水平変形とと
もに微少ではあるが沈み込みが生じる。
【0016】例えば、大地震時に、下方の柱体12は上
方の柱体12との間に、数10センチメートルの相対変
位が生ずるが、耐火被覆装置18は、耐火リング22を
積層したものであり、耐火リング1層の相対変位量は、
耐火リングの層数分に分割した僅かな変位となり、十分
に対応できる。そして、沈み込みに対しても耐火リング
22が鞘材より構成されているため変形可能であり、十
分に対応できる。また、免震部14と耐火リング22と
の間の隙間に、この耐火リングが落ち込むことはない。
このように、地震時でも耐火被覆装置18は、その機能
を十分に発揮する。
方の柱体12との間に、数10センチメートルの相対変
位が生ずるが、耐火被覆装置18は、耐火リング22を
積層したものであり、耐火リング1層の相対変位量は、
耐火リングの層数分に分割した僅かな変位となり、十分
に対応できる。そして、沈み込みに対しても耐火リング
22が鞘材より構成されているため変形可能であり、十
分に対応できる。また、免震部14と耐火リング22と
の間の隙間に、この耐火リングが落ち込むことはない。
このように、地震時でも耐火被覆装置18は、その機能
を十分に発揮する。
【0017】つぎに、本発明の他の実施形態について、
図5を参照して説明する。図5は、耐火リングの他の実
施形態の展開斜視図である。同図において、耐火リング
24は、四角筒状の湾曲した鞘材よりなる2つの分割片
26、26と、内周に向けて開口する湾曲したカバー材
よりなる2つの分割片28、28と、これらを連結する
2つの湾曲した挿入材30、30とから構成されてい
る。分割片26、26、分割片28、28および挿入材
30、30は、前記した実施形態と同様に耐火材より構
成されている。
図5を参照して説明する。図5は、耐火リングの他の実
施形態の展開斜視図である。同図において、耐火リング
24は、四角筒状の湾曲した鞘材よりなる2つの分割片
26、26と、内周に向けて開口する湾曲したカバー材
よりなる2つの分割片28、28と、これらを連結する
2つの湾曲した挿入材30、30とから構成されてい
る。分割片26、26、分割片28、28および挿入材
30、30は、前記した実施形態と同様に耐火材より構
成されている。
【0018】分割片26、26、28、28は、中心角
度が例えば90度であり、4つ連結させることにより周
回形状となるものである。挿入材30、30は、中心角
度が約135度であり、分割片と挿入材とを連結した状
態では、両者の重なる1つの挿入角度は22.5度とな
るように構成されている。挿入材30、30には、上面
中央に湾曲に沿って溝部31、31が凹部として形成さ
れている。分割片28、28には、上面内面に前記した
溝部31、31に係合する突条29、29が凸部として
突設されている。分割片28、28は、突条29、29
が挿入材30、30の溝部31、31に係合することに
より挿入材30、30に保持され、脱落することはな
い。なお、突条と溝部は、逆に設けるようにしてもよ
い。
度が例えば90度であり、4つ連結させることにより周
回形状となるものである。挿入材30、30は、中心角
度が約135度であり、分割片と挿入材とを連結した状
態では、両者の重なる1つの挿入角度は22.5度とな
るように構成されている。挿入材30、30には、上面
中央に湾曲に沿って溝部31、31が凹部として形成さ
れている。分割片28、28には、上面内面に前記した
溝部31、31に係合する突条29、29が凸部として
突設されている。分割片28、28は、突条29、29
が挿入材30、30の溝部31、31に係合することに
より挿入材30、30に保持され、脱落することはな
い。なお、突条と溝部は、逆に設けるようにしてもよ
い。
【0019】この実施形態の動作について説明する。免
震装置10の免震部14の外周に分割片26、26を1
80度の間隔を持って位置させる。そして、四角筒状の
内部空間に挿入材30、30を回転させながら挿入す
る。このとき、分割片と挿入材との重なり角度が45度
の半分、22.5度となるように分割片に挿入材を挿入
する。このあと、分割片28、28を挿入材30、30
に矢印aのように被せる様に押し込み、分割片26、2
6、28、28は挿入材30、30により連結され、周
回形状の耐火リング24となる。分割片28、28は、
突条29、29が溝部31、31に係合し、挿入材3
0、30より脱落することはない。この耐火リング24
を複数枚積層し、免震装置10の免震部14の全周を覆
って耐火被覆装置となる。
震装置10の免震部14の外周に分割片26、26を1
80度の間隔を持って位置させる。そして、四角筒状の
内部空間に挿入材30、30を回転させながら挿入す
る。このとき、分割片と挿入材との重なり角度が45度
の半分、22.5度となるように分割片に挿入材を挿入
する。このあと、分割片28、28を挿入材30、30
に矢印aのように被せる様に押し込み、分割片26、2
6、28、28は挿入材30、30により連結され、周
回形状の耐火リング24となる。分割片28、28は、
突条29、29が溝部31、31に係合し、挿入材3
0、30より脱落することはない。この耐火リング24
を複数枚積層し、免震装置10の免震部14の全周を覆
って耐火被覆装置となる。
【0020】この耐火被覆装置を点検等により取り外す
ときは、まず、内周側に向けて開口する分割片28、2
8を取り外し、ついで、挿入材30、30を回転させな
がら取り外し、別々になった分割片26、26を取り去
る。このようにして1枚の耐火リング24を取り外し、
同様の操作を繰り返して積層された全ての耐火リング2
4を取り外すことができる。さらに、耐火被覆装置を再
度復元することもできる。そして、この実施形態の耐火
被覆装置の場合も、カバー材、鞘材よりなる耐火リング
24を積層したものであるため、地震時に耐火リングが
水平方向にスライドでき、沈み込みに対して変形可能で
あるため、免震性能を損なうことなく十分に機能を発揮
できる。
ときは、まず、内周側に向けて開口する分割片28、2
8を取り外し、ついで、挿入材30、30を回転させな
がら取り外し、別々になった分割片26、26を取り去
る。このようにして1枚の耐火リング24を取り外し、
同様の操作を繰り返して積層された全ての耐火リング2
4を取り外すことができる。さらに、耐火被覆装置を再
度復元することもできる。そして、この実施形態の耐火
被覆装置の場合も、カバー材、鞘材よりなる耐火リング
24を積層したものであるため、地震時に耐火リングが
水平方向にスライドでき、沈み込みに対して変形可能で
あるため、免震性能を損なうことなく十分に機能を発揮
できる。
【0021】図6を参照して、本発明の耐火リングのさ
らに他の実施形態を説明する。図6(a)は、本発明の
耐火被覆装置に用いる耐火リングのさらに他の実施形態
の平面図、図6(b)は、図6(a)の展開した状態の
平面図である。同図において、耐火リング32は、2つ
の分割片34、36をその一端にて蝶番38にて回転自
在に連結されており、他端にはロック手段40が設けて
ある。分割片34、36は、前記した実施形態と同様に
セラミック等の耐火材より構成されており、それぞれ略
半円形状をしている。
らに他の実施形態を説明する。図6(a)は、本発明の
耐火被覆装置に用いる耐火リングのさらに他の実施形態
の平面図、図6(b)は、図6(a)の展開した状態の
平面図である。同図において、耐火リング32は、2つ
の分割片34、36をその一端にて蝶番38にて回転自
在に連結されており、他端にはロック手段40が設けて
ある。分割片34、36は、前記した実施形態と同様に
セラミック等の耐火材より構成されており、それぞれ略
半円形状をしている。
【0022】ロック手段40は、分割片34の外側ロッ
ク片42と、分割片36の内側ロック片44とを対向さ
せ、それぞれの対向面に凸部および凹部を形成し、これ
らを係合させてロックするものである。外側ロック片4
2の先端には、ロック手段40を外すとき外側ロック片
42を引っかけて外側に広げる取り外し部43が突設さ
れている。この実施形態では、蝶番38はセラミック等
の耐火材にて一体的に形成したが、金属製の蝶番を使用
する場合は耐火性能を低下させないために、蝶番部分を
ロックウール等にて耐火被覆する必要がある。
ク片42と、分割片36の内側ロック片44とを対向さ
せ、それぞれの対向面に凸部および凹部を形成し、これ
らを係合させてロックするものである。外側ロック片4
2の先端には、ロック手段40を外すとき外側ロック片
42を引っかけて外側に広げる取り外し部43が突設さ
れている。この実施形態では、蝶番38はセラミック等
の耐火材にて一体的に形成したが、金属製の蝶番を使用
する場合は耐火性能を低下させないために、蝶番部分を
ロックウール等にて耐火被覆する必要がある。
【0023】この耐火リング32の場合も前記した実施
形態と同様に、免震装置10の外周に積層して免震部1
4の全周を覆い、耐火被覆装置とする。そして、耐火リ
ング32も、取り付け、取り外し、再取り付けが容易に
行え、耐火リング32同士がスライド可能であるため、
免震性能を十分に発揮することができる。
形態と同様に、免震装置10の外周に積層して免震部1
4の全周を覆い、耐火被覆装置とする。そして、耐火リ
ング32も、取り付け、取り外し、再取り付けが容易に
行え、耐火リング32同士がスライド可能であるため、
免震性能を十分に発揮することができる。
【0024】つぎに、ロック手段の他の実施形態を図7
を参照して説明する。図7(a)、(b)、(c)は、
それぞれロック手段の他の実施形態の展開状態を示す要
部平面図である。図7(a)において、内側ロック片4
5は鋼材等の磁性材より構成され、凹部46が形成され
ており、外側ロック片47にはマグネット48が固着さ
れている。内側ロック片45および外側ロック片47
は、マグネット48により吸着され強固にロックされ
る。
を参照して説明する。図7(a)、(b)、(c)は、
それぞれロック手段の他の実施形態の展開状態を示す要
部平面図である。図7(a)において、内側ロック片4
5は鋼材等の磁性材より構成され、凹部46が形成され
ており、外側ロック片47にはマグネット48が固着さ
れている。内側ロック片45および外側ロック片47
は、マグネット48により吸着され強固にロックされ
る。
【0025】図7(b)において、内側ロック片50に
は孔51が形成されており、外側ロック片52にはピン
53が摺動可能に取り付けられている。内側ロック片5
0と外側ロック片52とを対向させて、ピン53を孔5
1内に挿入させることにより、両者を確実にロックする
ことができる。図7(c)において、内側ロック片54
にはソケット55が埋め込まれており、外側ロック片5
6にはプラグ57が突設されている。内側ロック片54
と外側ロック片56とは、ソケット55にプラグ57を
嵌合させることにより確実にロックされる。
は孔51が形成されており、外側ロック片52にはピン
53が摺動可能に取り付けられている。内側ロック片5
0と外側ロック片52とを対向させて、ピン53を孔5
1内に挿入させることにより、両者を確実にロックする
ことができる。図7(c)において、内側ロック片54
にはソケット55が埋め込まれており、外側ロック片5
6にはプラグ57が突設されている。内側ロック片54
と外側ロック片56とは、ソケット55にプラグ57を
嵌合させることにより確実にロックされる。
【0026】なお、前記した実施形態では、中心角度が
90度で、4つ連結して周回形状となる形態を示した
が、これに限らず、例えば中心角度が120度で、3つ
連結して周回形状とする等、変更できることは勿論であ
る。
90度で、4つ連結して周回形状となる形態を示した
が、これに限らず、例えば中心角度が120度で、3つ
連結して周回形状とする等、変更できることは勿論であ
る。
【0027】また、図2に示す実施形態の耐火リング2
2と、図5に示す実施形態の耐火リング24とを混在さ
せて使用することも可能であり、耐火リング22の最上
段に耐火リング24を積層して、免震装置の全周を覆う
等変更するようにしてもよい。
2と、図5に示す実施形態の耐火リング24とを混在さ
せて使用することも可能であり、耐火リング22の最上
段に耐火リング24を積層して、免震装置の全周を覆う
等変更するようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
免震装置を、耐火被覆装置により火災より保護すること
ができる。耐火被覆装置は取り付け、取り外しが容易で
あり、免震装置の健全性の検証も容易に行える。分割片
を挿入材に保持させるようにすれば、分割片が脱落する
ことがなくなる。また、検証後に耐火被覆装置を再度取
り付けすることが可能である。そして、耐火被覆装置
は、地震時にも免震性能を十分に発揮することができ
る。
免震装置を、耐火被覆装置により火災より保護すること
ができる。耐火被覆装置は取り付け、取り外しが容易で
あり、免震装置の健全性の検証も容易に行える。分割片
を挿入材に保持させるようにすれば、分割片が脱落する
ことがなくなる。また、検証後に耐火被覆装置を再度取
り付けすることが可能である。そして、耐火被覆装置
は、地震時にも免震性能を十分に発揮することができ
る。
【図1】本発明の一実施形態の要部断面図である。
【図2】本発明の一実施形態の耐火被覆装置を構成する
耐火リングの一部を省略した斜視図である。
耐火リングの一部を省略した斜視図である。
【図3】耐火リングと免震部との関係を示す説明図であ
る。
る。
【図4】耐火リングの組立状態図である。
【図5】本発明の耐火被覆装置に用いる耐火リングの他
の実施形態の展開斜視図である。
の実施形態の展開斜視図である。
【図6】(a)は、本発明の耐火被覆装置に用いる耐火
リングのさらに他の実施形態の平面図、(b)は、図5
(a)の展開した状態の平面図である。
リングのさらに他の実施形態の平面図、(b)は、図5
(a)の展開した状態の平面図である。
【図7】(a)、(b)、(c)は、それぞれロック手
段の他の実施形態の展開状態を示す要部平面図である。
段の他の実施形態の展開状態を示す要部平面図である。
10 免震装置 12 柱体 14 免震部 16 フランジプレート 18 耐火被覆装置 20、26、28、34、36 分割片 21、30 挿入材 22、24、32 耐火リング 29 突条 31 溝部 38 蝶番 40 ロック手段 42、47、52、56 外側ロック片 43 取り外し部 44、45、50、54 内側ロック片 46 凹部 48 マグネット 51 孔 53 ピン 55 ソケット 57 プラグ
Claims (5)
- 【請求項1】 耐火材より形成された分割片を連結して
免震装置を取り巻く周回形状の耐火リングを形成し、こ
の耐火リングを積層して前記免震装置の全周を覆うよう
構成したことを特徴とする免震装置の耐火被覆装置。 - 【請求項2】 分割片は、鞘材より構成され、この鞘材
に挿入される挿入材により連結されることを特徴とする
請求項1記載の免震装置の耐火被覆装置。 - 【請求項3】 分割片は、カバー材と鞘材とから構成さ
れ、前記カバー材と鞘材とはこの鞘材に挿入される挿入
材により連結され、前記カバー材は前記挿入材に保持さ
れるように構成した請求項1記載の免震装置の耐火被覆
装置。 - 【請求項4】 カバー材と挿入材との一方に凸部を、そ
の他方に凹部を設け、凸部と凹部とを係合させることに
より、前記カバー材は前記挿入材に保持されるように構
成した請求項3記載の免震装置の耐火被覆装置。 - 【請求項5】 耐火リングは一端が回転自在に連結され
た2つの分割片より構成され、他端にはロック手段が設
けてあることを特徴とする請求項1記載の免震装置の耐
火被覆装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26894797A JPH11107402A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 免震装置の耐火被覆装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26894797A JPH11107402A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 免震装置の耐火被覆装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11107402A true JPH11107402A (ja) | 1999-04-20 |
Family
ID=17465508
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26894797A Pending JPH11107402A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 免震装置の耐火被覆装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11107402A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107605062A (zh) * | 2017-09-14 | 2018-01-19 | 云南震安减震科技股份有限公司 | 一种用于建筑隔震橡胶支座的可动式防火保护装置 |
-
1997
- 1997-10-01 JP JP26894797A patent/JPH11107402A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107605062A (zh) * | 2017-09-14 | 2018-01-19 | 云南震安减震科技股份有限公司 | 一种用于建筑隔震橡胶支座的可动式防火保护装置 |
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