JP2005312153A - 永久磁石式回転子とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 永久磁石式回転子の生産性を向上する。
【解決手段】 板状の鉄心片を複数積層してなる分割鉄心を複数備えこの分割鉄心がシャフト10の周りに円環状に配列され、各分割鉄心の磁石収容孔25A,25Bに永久磁石片40が収容された永久磁石式回転子であって、磁石収容孔25A,25Bの径方向寸法は永久磁石片40の径方向寸法よりも大きく、前記分割鉄心は磁石収容孔25A,25Bの一部を重複させて磁石収容孔25A,25Bの径方向位置を互いにずらした第1鉄心片22Aと第2鉄心片22Bを積層してなり、永久磁石片40は磁石収容孔25A,25Bの重複部分に収容されて第1鉄心片群26Aと第2鉄心片群26Bに挟持されており、前記各分割鉄心には固定部材収容孔24が設けられ、固定部材収容孔24に第1、第2鉄心片22A,22Bの相対移動を阻止する連結アーム13およびスペーサ31が固定部材収容孔の全長に亘って嵌挿されている。
【選択図】 図2

Description

この発明は、電動機等の回転電機に用いられる永久磁石式回転子とその製造方法に関するものである。
電動機や発電機等の回転電機に使用される回転子として、鉄心に永久磁石を埋め込んだ永久磁石式回転子が知られている。例えば、特許文献1に開示されている回転子は、複数の分割鉄心をシャフトの周囲に円環状に配列し、隣り合う分割鉄心の突き合わせ面を跨いで磁石収容孔を設け、この磁石収容孔に永久磁石片を収納して構成されている。
このように構成された回転子を回転すると、永久磁石片に遠心力が作用し外方へ移動しようとするため、分割鉄心において磁石収容孔の周囲には大きな応力が加わることとなる。
特開2003−009477号公報
しかしながら、従来の前記回転子の場合には、鉄心の分割線(すなわち、分割鉄心の突き合わせ面)と磁石収容孔が一部重複するように構成されており、強度的な問題を有していた。
また、前記回転子では、分割鉄心を円環状に連結する工程と、磁石収容孔に永久磁石片を収容し固定する工程の2工程が必要で、生産性が悪かった。
そこで、この発明は、鉄心の分割線を磁石収容孔から離間させて配置することができ、且つ、分割鉄心の連結と永久磁石片の固定を同時に行うことができる永久磁石式回転子とその製造方法を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、板状の鉄心片を複数積層してなる分割鉄心を複数備え、この分割鉄心がシャフト(例えば、後述する実施例におけるシャフト10)の周りに円環状に配列され、各分割鉄心(例えば、後述する実施例における分割鉄心21)に軸線方向に貫通して設けられた磁石収容孔(例えば、後述する実施例における磁石収容孔25A,25B)に永久磁石片(例えば、後述する実施例における永久磁石片40)が収容された永久磁石式回転子(例えば、後述する実施例における永久磁石式回転子1)であって、前記磁石収容孔の径方向寸法は前記永久磁石片の径方向寸法よりも大きく、前記分割鉄心は前記磁石収容孔の一部を重複させて該磁石収容孔の径方向位置を互いにずらした第1鉄心片(例えば、後述する実施例における第1鉄心片22A)と第2鉄心片(例えば、後述する実施例における第2鉄心片22B)を積層してなり、前記永久磁石片は前記磁石収容孔の重複部分に収容されて第1鉄心片群(例えば、後述する実施例における第1鉄心片群26A)と第2鉄心片群(例えば、後述する実施例における第2鉄心片群26B)に挟持されており、前記各分割鉄心には軸線方向に貫通する固定部材収容孔(例えば、後述する実施例における固定部材収容孔24)が設けられ、この固定部材収容孔に前記第1、第2鉄心片の相対移動を阻止する固定部材(例えば、後述する実施例における固定部材30)が該固定部材収容孔の全長に亘って嵌挿されていることを特徴とする。
このように構成することにより、永久磁石片は第1鉄心片群と第2鉄心片群によって挟持されているので、磁石収容孔内でガタ付くことがない。また、磁石収容孔が鉄心の分割面から離間して位置しているので、鉄心片の機械的強度が高く、永久磁石式回転子が回転したときに永久磁石片に作用する遠心力に対しても、十分に耐えることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記固定部材と前記シャフトは一体に形成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、シャフトと鉄心を相対回転不能に連結することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記固定部材は、径方向に複数に分割されていることを特徴とする。
このように構成することにより、永久磁石式回転子の組み立て作業を容易にすることが可能になる。
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記固定部材(例えば、後述する実施例における連結アーム13、スペーサ31)は、径方向に複数に分割されており、分割されたうちのいずれか1つ(例えば、後述する実施例における連結アーム13)と前記シャフトが一体に形成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、シャフトと鉄心を相対回転不能に連結することができ、且つ、永久磁石式回転子の組み立て作業を容易にすることが可能になる。
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記分割鉄心は第1鉄心片と第2鉄心片を交互に積層して構成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、永久磁石片を第1鉄心片群と第2鉄心片群で均等に挟持することができる。
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記固定部材収容孔は隣接する分割鉄心の突き合わせ面(例えば、後述する実施例における分割面23)を跨いで形成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、隣り合う分割鉄心同士を強固に連結することが可能になる。
請求項7に係る発明は、磁石収容孔(例えば、後述する実施例における磁石収容孔25A,25B)と固定部材収容孔(例えば、後述する実施例における固定部材収容孔24)を備え前記磁石収容孔の一部を重複させて磁石収容孔の径方向位置を互いにずらした第1鉄心片(例えば、後述する実施例における第1鉄心片22A)と第2鉄心片(例えば、後述する実施例における第2鉄心片22B)を用意し、前記第1鉄心片と第2鉄心片を複数積層して分割鉄心(例えば、後述する実施例における分割鉄心21)を仮組みし、仮組みした複数の前記分割鉄心をシャフト(例えば、後述する実施例におけるシャフト本体12)の周りに配列し、各分割鉄心における前記磁石収容孔の重複部分に永久磁石片(例えば、後述する実施例における永久磁石片40)を挿入し、各分割鉄心の前記固定部材収容孔に固定部材を嵌挿することにより、前記永久磁石片を前記第1鉄心片群(例えば、後述する実施例における第1鉄心片群26A)と第2鉄心片群(例えば、後述する実施例における第2鉄心片群26B)で挟持し、且つ、第1、第2鉄心片の相対移動を阻止することを特徴とする永久磁石式回転子(例えば、後述する実施例における永久磁石式回転子1)の製造方法である。
このように構成することにより、請求項1に記載した永久磁石式回転子を容易に製造することができる。しかも、分割鉄心を円環状に連結して鉄心を形成する工程と、永久磁石片を鉄心20に固定する工程を、同時に実施することができるので、製造工程を簡略化することができるとともに、生産性が向上する。
請求項8に係る発明は、磁石収容孔(例えば、後述する実施例における磁石収容孔25A,25B)と固定部材収容孔(例えば、後述する実施例における固定部材収容孔24)を備え前記磁石収容孔の一部を重複させて磁石収容孔の径方向位置を互いにずらした第1鉄心片(例えば、後述する実施例における第1鉄心片22A)と第2鉄心片(例えば、後述する実施例における第2鉄心片22B)を用意し、前記第1鉄心片と第2鉄心片を複数積層して分割鉄心(例えば、後述する実施例における分割鉄心21)を仮組みし、仮組みした複数の前記分割鉄心をシャフト(例えば、後述する実施例におけるシャフト本体12)の周りに配列しながら、シャフトから延びる第1の固定部材(例えば、後述する実施例における連結アーム13)を各分割鉄心の前記固定部材収容孔に挿入し、各分割鉄心における前記磁石収容孔の重複部分に永久磁石片(例えば、後述する実施例における永久磁石片40)を挿入し、各分割鉄心の前記固定部材収容孔に第2の固定部材(例えば、後述する実施例におけるスペーサ31)を嵌挿することにより、前記永久磁石片を前記第1鉄心片群(例えば、後述する実施例における第1鉄心片群26A)と第2鉄心片群(例えば、後述する実施例における第2鉄心片群26B)で挟持し、且つ、第1、第2鉄心片の相対移動を阻止することを特徴とする永久磁石式回転子(例えば、後述する実施例における永久磁石式回転子1)の製造方法である。
このように構成することにより、請求項4に記載した永久磁石式回転子を容易に製造することができる。しかも、分割鉄心を円環状に連結して鉄心を形成する工程と、永久磁石片を鉄心20に固定する工程と、シャフトと鉄心を相対回転不能に連結する工程を同時に実施することができるので、製造工程を簡略化することができるとともに、生産性が向上する。
請求項1に係る発明によれば、永久磁石片を磁石収容孔内でガタ付かないように簡単に固定することができる。また、磁石収容孔が鉄心の分割面から離間して位置しているので、鉄心片の機械的強度が高く、永久磁石式回転子が回転したときに永久磁石片に作用する遠心力に対しても、十分に耐えることができる。
請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る発明の効果に加えて、シャフトと鉄心を相対回転不能に連結することができる。
請求項3に係る発明によれば、請求項1に係る発明の効果に加えて、永久磁石式回転子の組み立て作業を容易にすることができる。
請求項4に係る発明によれば、請求項1に係る発明の効果に加えて、シャフトと鉄心を相対回転不能に連結することができ、且つ、永久磁石式回転子の組み立て作業を容易にすることができる。
請求項5に係る発明によれば、請求項1から請求項4に係る発明の効果に加えて、永久磁石片を第1鉄心片群と第2鉄心片群で均等に挟持することができる。
請求項6に係る発明によれば、請求項1から請求項5に係る発明の効果に加えて、隣り合う分割鉄心同士を強固に連結することができる。
請求項7に係る発明によれば、請求項1に記載した永久磁石式回転子を容易に製造することができる。しかも、分割鉄心を円環状に連結して鉄心を形成する工程と、永久磁石片を鉄心20に固定する工程を、同時に実施することができるので、製造工程を簡略化することができるとともに、生産性が向上する。
請求項8に係る発明によれば、請求項4に記載した永久磁石式回転子を容易に製造することができる。しかも、分割鉄心を円環状に連結して鉄心を形成する工程と、永久磁石片を鉄心20に固定する工程と、シャフトと鉄心を相対回転不能に連結する工程を同時に実施することができるので、製造工程を簡略化することができるとともに、生産性が向上する。
以下、この発明に係る永久磁石式回転子とその製造方法の実施例を図1から図11の図面を参照して説明する。
図1はこの発明に係る永久磁石式回転子(以下、回転子と略す)1の正面図、図2は図1におけるA−A断面図である。回転子1は、シャフト10と、シャフト10の周りに円環状に配列された複数(この実施例では8個)の分割鉄心21からなる鉄心20と、各分割鉄心21にそれぞれ装着された永久磁石片40、を主要構成とする。
分割鉄心21は図1に示すように鉄心20を等分割した形状および寸法をなしていて、各分割鉄心21は図2に示すようにケイ素鋼板(電磁鋼板)からなる第1鉄心片22Aと第2鉄心片22Bを所定数積層して形成されている。第1鉄心片22Aと第2鉄心片22Bは外形形状、外形寸法は全く同じであり、また、第1、第2鉄心片22A,22Bのいずれにも、内周側近傍の同一位置に、分割鉄心21,21同士の突き合わせ面(以下、分割面という)23に開口する円弧状の固定部材収容孔24が同一形状、同一寸法に形成されており、分割鉄心21を円環状に配列した状態で、互いに隣り合う分割鉄心21,21の固定部材収容孔24,24は接続されて1つの固定部材収容孔24となる。換言すると、分割鉄心21を円環状に配列した状態において、固定部材収容孔24は分割面23を跨いで形成されている。
また、第1鉄心片22Aには周方向の中央の外周寄りに、略矩形の磁石収容孔25Aが設けられており、第2鉄心片22Bにも、周方向同一位置の外周寄りに、磁石収容孔25Aと同一形状、同一寸法の磁石収容孔25Bが設けられている。ただし、第1鉄心片22Aの磁石収容孔25Aと第2鉄心片22Bの磁石収容孔25Bは、一部分を径方向に重複させつつ、径方向位置を互いにずらしており、第1鉄心片22Aの磁石収容孔25Aは、第2鉄心片22Bの磁石収容孔25Bよりも径方向内側に配置されている。
また、この実施例では、第1鉄心片22Aの積層数の方が第2鉄心片22Bの積層数よりも多く、第1鉄心片22Aを多数積層した次に第2鉄心片22Bを1つ積層し、さらに第1鉄心片22Aを多数積層した次に第2鉄心片22Bを1つ積層し、さらに第1鉄心片22Aを多数積層して構成されている。
永久磁石片40は、その周方向寸法が磁石収容孔25A,25Bの周方向寸法とほぼ同じで、径方向寸法が磁石収容孔25A,25Bの径方向寸法よりも所定寸法だけ小さく、軸線方向長さが分割鉄心21の軸線方向全長と同じ長さに形成されている。各永久磁石片40は、第1鉄心片22Aの磁石収容孔25Aと第2鉄心片22Bの磁石収容孔25Bの重複する部分に挿入され、その外周面を磁石収容孔25Aにおける径方向外側の内面に当接させ、内周面を磁石収容孔25Bにおける径方向内側の内面に当接させて、第1鉄心片22Aの集合体である第1鉄心片群26Aと第2鉄心片22Bの集合体である第2鉄心片群26Bによって挟持されている。各永久磁石片40の両端面は各分割鉄心21において対応する端面と面一になっている。
シャフト10は、図6に示すように、鉄心20の軸線方向一端面に沿って配置される円板状の端板部11と、この端板部11の中央から垂直に延びるシャフト本体12と、端板部11の外縁部からシャフト本体12に対して平行に延びる複数の連結アーム(第1の固定部材)13,13…と、から構成されている。
シャフト本体12は、円環状に配列された分割鉄心21の内側(すなわち、鉄心20の内側)に配置され、シャフト本外12の外周面は各分割鉄心21の内周面に密接している。
連結アーム13は、分割鉄心21と同数(この実施例では8本)だけ設けられており、端板部11の外縁部において周方向に等分布していて、断面円弧形をなしている。各連結アーム13は、隣り合った固定部材収容孔24,24が接続されて1つになった固定部材収容孔24内に挿入され、固定部材収容孔24内において径方向外側に配置されている。各連結アーム13の先端面は各分割鉄心21の他端面と面一になっている。
また、接続されて1つとなった固定部材収容孔24内には、連結アーム13よりも径方向内側に、スペーサ(第2の固定部材)31が挿入されている。スペーサ31は断面円弧形の棒状をなし、スペーサ31の軸線方向両端面は分割鉄心21の軸線方向両端面と面一になっている。
接続されて1つとなった各固定部材収容孔24はそれぞれ、1本の連結アーム13と1本のスペーサ31によって隙間なく埋められており、これによって各分割鉄心21を構成する第1、第2鉄心片22A,22Bの相対移動が阻止されるとともに、各分割鉄心21間の径方向および周方向の相対移動が阻止されて、円環状の鉄心20に維持されている。また、シャフト10の連結アーム13が分割鉄心21の固定部材収容孔24に挿入されていることにより、シャフト本体12と鉄心20が相対回転不能に連結される。
なお、この実施例においてシャフト12の連結アーム13とスペーサ31は固定部材30を構成しており、固定部材30は径方向に2分割され、そのうちの一つ、すなわち連結アーム13がシャフト10に一体に形成されている。そして、固定部材30は固定部材収容孔24の軸線方向全長に亘って嵌挿されている。
このように構成された回転子1によれば、永久磁石片40は第1鉄心片群26Aと第2鉄心片群26Bによって挟持されているので、磁石収容孔25A,25B内でガタ付くことがない。また、永久磁石片40における径方向外側の面が、第1鉄心片22Aにおける磁石収容孔25Aの径方向外側の面に当接しているので、回転子1を回転したときに永久磁石片40に作用する遠心力が多数の第1鉄心片22Aに分散され、第1鉄心片22Aの1枚当たりの荷重分担を小さくすることができる。
また、前記遠心力の作用により磁石収容孔25A,25Bの周りには大きな力が加わるが、この回転子1の場合には、磁石収容孔25A,25Bが鉄心20の分割面23から離間して位置しているので、従来よりも強度的に格段に有利である。
また、固定部材収容孔24が隣接する分割鉄心21の分割面23を跨いで形成されており、その固定部材収容孔24に連結アーム13とスペーサ31が隙間なく挿入されているので、隣り合う分割鉄心21,21を強固に連結することができる。
なお、固定部材収容孔24は分割鉄心21の分割面23に開口しており、固定部材収容孔24に挿入されているスペーサ31にも遠心力が作用するが、スペーサ31は永久磁石片40よりも径方向内側に配置されており、また、質量も小さいので、スペーサ31に作用する遠心力は永久磁石片40に作用する遠心力よりも十分に小さく、強度的に問題になることはない。
次に、この回転子1の製造方法を図1〜図3を参照して説明する。
まず初めに、必要な数の第1鉄心片22Aと第2鉄心片22Bを積層して分割鉄心21を仮組みし、円環状にするのに必要な数だけ分割鉄心21を用意する。ここで分割鉄心21を仮組みするときには、図3に示すように、第1鉄心片22Aの磁石収容孔25Aと第2鉄心片22Bの磁石収容孔25Bがほぼ一致するようにして積層する。このように積層すると、第1鉄心片22Aの固定部材収容孔24と第2鉄心片22Bの固定部材収容孔24は一部を重複させながら互いに径方向にずれた状態になる。
次に、図3に示すように、これら分割鉄心21の固定部材収容孔24の重複部分にシャフト10の連結アーム13を1つずつ挿入する。換言すると、各連結アーム13にそれぞれ分割鉄心21をセットすることにより、シャフト本体12の外周に必要数(実施例では8つの)分割鉄心21を配置する。
次に、図3に示すように、各分割鉄心21の磁石収容孔25A,25Bに永久磁石片40を挿入する。この時点では、永久磁石片40は固定されておらず、磁石収容孔25A,25B内で移動可能である。
次に、図2に示すように、各分割鉄心21における第1鉄心片22Aと第2鉄心片22Bの内周面、外周面を揃えるように整列することによって、第1,第2鉄心片22A,22Bの内周面をシャフト本体12の外周面に当接させ、永久磁石片40を第1鉄心片群26Aと第2鉄心片群26Bで挟み込み、第1鉄心片22Aの固定部材収容孔24と第2鉄心片22Bの固定部材収容孔24の径方向相対位置を一致させる。そして、径方向相対位置を一致させて分割鉄心21の軸線方向に貫通する固定部材収容孔24にスペーサ31を圧入する。
これにより、永久磁石片40には第1鉄心片群26Aから径方向内側に向かって力が加わり、第2鉄心片群26Bから径方向外側に向かって力が加わり、永久磁石片40は第1鉄心片群26Aと第2鉄心片群26Bによって強く挟持されることとなる。また、各分割鉄心21を構成する第1、第2鉄心片22A,22Bの相対移動が阻止されるとともに、各分割鉄心21間の径方向および周方向の相対移動が阻止されて、円環状の鉄心20となる。さらに、シャフト10と鉄心20が相対回転不能に連結される。
この製造方法によれば、分割鉄心21を円環状に連結して鉄心20を形成する工程と、永久磁石片40を鉄心20に固定する工程と、シャフト10と鉄心20を相対回転不能に連結する工程を、同時に実施することができる。その結果、回転子製造工程を簡略化することができるとともに、生産性を向上することができる。
また、固定部材収容孔24に挿入される部材をシャフト10の連結アーム13とスペーサ31の二部材に分割し、固定部材収容孔24に連結アーム13を挿入した後、空いている部分にスペーサ31を圧入するようにしているので、組み立て作業が容易になる。
なお、前述した実施例では、分割鉄心21の構成として、第1鉄心片22Aの積層数を第2鉄心片22Bの積層数よりも多くしたが、図7に示すように、第1鉄心片22Aと第2鉄心片22Bの積層数の比を逆にすることも可能である。なお、図8は、このように積層数の比を逆にした場合の回転子1の組み立て途中を示す図であり、図3に対応する。
さらに、分割鉄心21の構成として、図9に示すように、第1鉄心片22Aと第2鉄心片22Bの積層数を同一にし、これらを交互に積層することも可能である。このようにすると、永久磁石片40を第1鉄心片22Aと第2鉄心片22Bで径方向外側と内側から、軸線方向ほぼ均等に挟持することができる。なお、図10は、このように第1鉄心片22Aと第2鉄心片22Bを交互に積層した場合の回転子1の組み立て途中を示す図であり、図3に対応する。
また、前述した実施例では、固定部材収容孔24を分割鉄心21の分割面23を跨いで形成したが、図11に示すように、固定部材収容孔24を分割鉄心21の周方向略中央に設けることも可能である。
〔他の実施例〕
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、前述した実施例では、連結アーム13をシャフト10の一部としてシャフト本体12と一体に形成したが、連結アーム13をシャフト10とは別体にしてもよい。その場合には、端板部11に対応するリング状部材から複数の連結アームを平行に突出させ、このリング状部材の中央の孔にシャフトを挿通させればよい。
また、前述した実施例では、スペーサ31を1本々々分離して構成したが、平行に配置された総てのスペーサ31の一端側をリング状部材で連結して、一体化することも可能である。このようにすると、総てのスペーサ31をそれぞれ対応する固定部材収容孔24に一度に圧入することができるので、生産性がさらに向上する。
さらに、連結アーム13とスペーサ31を別部材でなく、一体にして一部材とすることも可能である。ただし、その場合には、回転子の製造手順として、分割鉄心をシャフトの周りに配列した後、永久磁石片を磁石収容孔に挿入してセットし、その後で連結アームとスペーサを一体にした固定部材を固定部材収容孔に圧入する。
なお、分割鉄心21の数、永久磁石片40の数、連結アーム13の数は8個に限るものではない。
この発明に係る永久磁石式回転子の実施例1における正面図である。 図1のA−A断面図である。 実施例1の永久磁石式回転子の製造途中を示す断面図である。 図2のB−B断面図である。 図2のC−C断面図である。 実施例1の永久磁石式回転子におけるシャフトの斜視図である。 実施例2の永久磁石式回転子の要部断面図である。 実施例2の永久磁石式回転子の製造途中を示す断面図である。 実施例3の永久磁石式回転子の要部断面図である。 実施例3の永久磁石式回転子の製造途中を示す断面図である。 実施例4の永久磁石式回転子の正面図である。
符号の説明
1 永久磁石式回転子
10 シャフト
12 シャフト本体
13 連結アーム(第1の固定部材)
20 鉄心
21 分割鉄心
22A 第1鉄心片
22B 第2鉄心片
23 分割面(突き合わせ面)
24 固定部材収容孔
25A,25B 磁石収容孔
26A 第1鉄心片群
26B 第2鉄心片群
30 固定部材
31 スペーサ(第2の固定部材)
40 永久磁石片

Claims (8)

  1. 板状の鉄心片を複数積層してなる分割鉄心を複数備え、この分割鉄心がシャフトの周りに円環状に配列され、各分割鉄心に軸線方向に貫通して設けられた磁石収容孔に永久磁石片が収容された永久磁石式回転子であって、
    前記磁石収容孔の径方向寸法は前記永久磁石片の径方向寸法よりも大きく、前記分割鉄心は前記磁石収容孔の一部を重複させて該磁石収容孔の径方向位置を互いにずらした第1鉄心片と第2鉄心片を積層してなり、前記永久磁石片は前記磁石収容孔の重複部分に収容されて第1鉄心片群と第2鉄心片群に挟持されており、
    前記各分割鉄心には軸線方向に貫通する固定部材収容孔が設けられ、この固定部材収容孔に前記第1、第2鉄心片の相対移動を阻止する固定部材が該固定部材収容孔の全長に亘って嵌挿されていることを特徴とする永久磁石式回転子。
  2. 前記固定部材と前記シャフトは一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転子。
  3. 前記固定部材は、径方向に複数に分割されていることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転子。
  4. 前記固定部材は、径方向に複数に分割されており、分割されたうちのいずれか1つと前記シャフトが一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式回転子。
  5. 前記分割鉄心は第1鉄心片と第2鉄心片を交互に積層して構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の永久磁石式回転子。
  6. 前記固定部材収容孔は隣接する分割鉄心の突き合わせ面を跨いで形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の永久磁石式回転子。
  7. 磁石収容孔と固定部材収容孔を備え前記磁石収容孔の一部を重複させて磁石収容孔の径方向位置を互いにずらした第1鉄心片と第2鉄心片を用意し、前記第1鉄心片と第2鉄心片を複数積層して分割鉄心を仮組みし、仮組みした複数の前記分割鉄心をシャフトの周りに配列し、各分割鉄心における前記磁石収容孔の重複部分に永久磁石片を挿入し、各分割鉄心の前記固定部材収容孔に固定部材を嵌挿することにより、前記永久磁石片を前記第1鉄心片群と第2鉄心片群で挟持し、且つ、第1、第2鉄心片の相対移動を阻止することを特徴とする永久磁石式回転子の製造方法。
  8. 磁石収容孔と固定部材収容孔を備え前記磁石収容孔の一部を重複させて磁石収容孔の径方向位置を互いにずらした第1鉄心片と第2鉄心片を用意し、前記第1鉄心片と第2鉄心片を複数積層して分割鉄心を仮組みし、仮組みした複数の前記分割鉄心をシャフトの周りに配列しながら、シャフトから延びる第1の固定部材を各分割鉄心の前記固定部材収容孔に挿入し、各分割鉄心における前記磁石収容孔の重複部分に永久磁石片を挿入し、各分割鉄心の前記固定部材収容孔に第2の固定部材を嵌挿することにより、前記永久磁石片を前記第1鉄心片群と第2鉄心片群で挟持し、且つ、第1、第2鉄心片の相対移動を阻止することを特徴とする永久磁石式回転子の製造方法。
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