JPH11106755A - コークス炉炭化室の内壁観察方法及び装置 - Google Patents

コークス炉炭化室の内壁観察方法及び装置

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JPH11106755A
JPH11106755A JP27097697A JP27097697A JPH11106755A JP H11106755 A JPH11106755 A JP H11106755A JP 27097697 A JP27097697 A JP 27097697A JP 27097697 A JP27097697 A JP 27097697A JP H11106755 A JPH11106755 A JP H11106755A
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正彦 横溝
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孝則 加治屋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コークス炉炭化室内が赤熱している状況にお
いて、内壁の全表面について必要な解像度で表面を観察
し、損傷を発見して位置を把握する。 【解決手段】 撮像信号を発するカメラの視野を線状も
しくはスリット状としてコークス炉炭化室内壁を撮像す
るように配置し、カメラを炉長方向に移動し、カメラが
短い距離を移動する毎に撮像データを採取し、撮像デー
タを炉長方向の移動距離に対応して順次つなぎ合わせ、
炭化室内壁の広い面積の画像を1枚の画像として作成す
ることを特徴とするコークス炉炭化室の内壁観察方法及
び装置である。カメラ前方に鏡面を配置し、特に該鏡面
はカメラ方向との角度が異なった複数の鏡面からなり、
該鏡面を反射して得られた像を介して炭化室内壁を撮像
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉の内壁
を遠隔で観察するための観察方法及び観察装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】コークス炉は、多数の炭化室と燃焼室が
交互に連接して構成され、炭化室に石炭を装入し、炉壁
を介して燃焼室より炭化室に900℃〜1100℃の高
熱を約20時間連続して加え、石炭を乾溜し、コークス
を製造する。この乾留が完了すると、コークスを排出
し、そして石炭を装入してまた加熱を開始する。
【0003】各炭化室は、高さが約6.5m、幅が約
0.4m、長さが約16mであり、非常に幅が狭く奥行
きが深い(長さが長い)炉空間を形成している。炭化室
の内壁は耐火レンガで蔽われており、個々の耐火レンガ
は大略で高さ120mm、幅260mm、厚さが110
mmである。コークス炉は、各炭化室に隣接する燃焼室
を高温に加熱し、その熱によって炭化室内壁の耐火レン
ガを高温に熱することによって炭化室に熱を供給する。
従って、この炭化室内壁(燃焼室との隔壁)に使用され
る耐火レンガは、長期間高温に曝され、又石炭のコーク
ス化が完了する度にコークス押出し機によってコークス
を押出して搬出するため、耐火物がコークスの圧力を受
け、熱的、化学的、あるいは機械的なストレスにより損
傷しやすい。すなわち、壁面の目地切れ、レンガ亀裂、
剥離、カーボン付着、あるいは壁面の凹凸、湾曲、窯幅
変動等を招きやすい。損傷部はコークス押出し時に局部
的に過大な力が加わって更に損傷が拡大しやすく、また
損傷部は熱伝播特性が正常部とは異なるので、均質なコ
ークスを製造する上で好ましくない。比較的に小さな損
傷部は耐火物を溶射して埋め、レンガ欠落部には耐火レ
ンガをはめ込んで目地に耐火物を溶射して修復するが、
損傷の発見と位置把握が難しい。このため、炭化室内が
赤熱している状況において、内壁のうちの必要な部分、
通常は内壁の全表面について必要な解像度で表面を観察
し、損傷を発見して位置を把握することが重要である。
【0004】操業の合間の短時間を利用してコークス炉
窯口から炉内壁を観察する方法では、炉内が高温である
ので窯口の外から内部を観察せざるをえず、炭化室は上
述のように炉の奥行きが深いのに対して幅が狭いので、
炉奥の内壁耐火物は遠方から浅い角度での観察となり、
表面の観察は非常に難しい。
【0005】特開平3−105195号公報では、コー
クス炉炭化室の窯口よりカメラ(通常の2次元ITVカ
メラ)を搭載したカメラ搬送用ブームを炉内に挿入し、
炉長方向に移動しながら炉内壁面を撮影する方法が開示
されている。しかし、炭化室の幅は非常に狭いので、カ
メラを炭化室内壁に正対したのではカメラと内壁との距
離が得られず、撮影範囲が狭くなって必要な範囲の画像
が得られないので、カメラを壁面に対して斜めに取り付
けて浅い角度で壁面を視野に入れて撮影する。このよう
にして撮影した内壁の画像は、図7に示すように、カメ
ラに近い側の画像は撮影範囲が狭く(17a)、反対に
カメラから遠い側の画像は撮影範囲は広いが対象が小さ
くしか写らず(17b)、必要な解像度が得られない。
また、このような撮影方法では、全視野にわたってフォ
ーカスを合わせることは困難である。上記公報では、得
られた斜視像を画像処理してあたかも炉壁に対して正対
させて撮影したような正面画像に変換する発明が開示さ
れているが、このような画像処理を行っても、遠方を撮
影した部分の解像度が十分に得られない点、全視野にわ
たってフォーカスを合わせることが困難である点は変ら
ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、炭化室内が
赤熱している状況において、内壁のうちの必要な部分、
即ち内壁の全表面について必要な解像度で表面を観察
し、損傷を発見して損傷の位置と状態を把握できる観察
方法及び装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであり、その要旨とするところ
は以下の通りである。その第1は、コークス炉炭化室の
窯口より撮像信号を発するカメラを炭化室内部に挿入
し、内壁の撮像をもとに炭化室内壁状況を観察する方法
において、該カメラの視野を線状もしくはスリット状と
して前記炭化室内壁を撮像するように配置し、該カメラ
を炉長方向に移動し、該カメラが短い距離を移動する毎
に撮像データを採取し、該撮像データを炉長方向の移動
距離に対応して順次つなぎ合わせ、炭化室内壁の広い面
積の画像を1枚の画像として作成することを特徴とする
コークス炉炭化室の内壁観察方法である。前記カメラ前
方に鏡面を配置し、該鏡面を反射して得られた像を介し
て炭化室内壁を撮像することができる。また、前記鏡面
はカメラ方向との角度が異なった複数の鏡面からなり、
いずれの鏡面から得られた像を撮像するかを選択するこ
とにより、複数の角度から炭化室内壁を観察することが
できる。
【0008】その第2は、炭化室内壁を撮像するための
線状又はスリット状視野を有し、炉高方向に1台又は複
数台配置された撮像信号を発するカメラと、前記カメラ
前方に配置され、左右対称に複数組の鏡面であって各組
毎にカメラ方向との角度が異なった鏡面と、前記カメラ
を支持し、それらカメラの光軸を前記複数組の鏡面の各
個の鏡面あるいは左右炉壁に向けることを可能にするカ
メラ旋回装置と、前記カメラ、カメラ旋回装置、鏡面を
支持し、炉長方向に往復移動する移動手段と、前記炉長
方向移動手段による前記カメラの炉長方向への往復移動
過程で、該カメラが短い距離を移動する毎に得られた線
状もしくはスリット状視野の撮像データを、炉長方向の
移動距離に対応して順次つなぎ合わせ、炭化室内壁の広
い面積の画像を1枚の画像として合成する画像合成手段
とを備えたことを特徴とするコークス炉炭化室の内壁観
察装置である。前記鏡面は内部を水冷構造とした管の表
面を直接複数組の鏡面としてなり、更には前記カメラ及
びカメラ旋回装置は水冷構造の筐体内に収納してなるこ
ととすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いる、撮像信号を発す
るカメラは、その視野を線状もしくはスリット状として
前記炭化室内壁を撮像するように配置することを特徴と
する。視野が線状もしくはスリット状であるカメラは、
その撮像素子として、最も一般的には1次元に受光素子
を配列した撮像素子が用いられる。CCD(チャージ・
カプルド・デバイス)ユニットを直列に配列したCCD
撮像素子等であって、ユニットの数は2048ユニット
×1列、4096ユニット×1列あるいは5150ユニ
ット×1列等の素子を選択することができる。視野がス
リット状であるためには、受光素子の並びは1列である
必要はなく、2列あるいは数列存在してもかまわない。
また、通常の2次元撮像素子を用い、その全視野のうち
のスリット状の特定の視野の画像を用いてもよい。ただ
し、2次元の撮像素子を用いるより1次元の撮像素子を
用いた方がスリット状視野の長さ方向の解像度の高い素
子を手に入れることが可能である。
【0010】炭化室側壁観察カメラの場合、上記カメラ
の光軸を略炉長方向に平行に配置し、スリット状視野を
炉高方向に平行に配置する。本発明の第1の実施の形態
においては、図4(a)に示すようにカメラ1で直接内
壁10aの観察箇所を撮像する。第2の実施の形態にお
いては、図4(b)に示すようにカメラの前方にスリッ
ト状の視野をカバーする長細い鏡面7を配置し、その鏡
面とカメラの光軸6との角度を略45°として反射像を
得、内壁の観察箇所を鏡面を介して略垂直方向から観察
する。第3の実施の形態においては、第2の実施の形態
と同様の鏡面を用いるが、図4(c)に示すようにその
鏡面とカメラの光軸との角度を変更し、観察箇所を鏡面
を介して斜めの方向から観察する。いずれの実施の形態
においても、カメラと観察箇所との間の光軸の延長距離
は、視野が必要な撮像範囲をカバーするように定められ
る。1台のカメラで炭化室の炉高の全体をカバーしよう
とする場合は、距離を長くする必要がある。複数台のカ
メラで側壁の炉高方向の撮像範囲を分担するように配置
すれば、カメラと観察箇所との間の距離を短くすること
ができる。また、本発明のような構成を採用した結果と
して、1回の撮像における全視野において撮影箇所とカ
メラとの間の距離が略同一であるため、全視野において
フォーカスを合わせることが可能である。
【0011】炉頂あるいは炉底の耐火物を観察するカメ
ラ(1b、1c)については、側壁の観察と異なり耐火
物から垂直にみたカメラまでの距離を長く取れるので、
カメラの光軸と観察面との角度を任意に定めることが可
能である。従って、上記第2、第3の実施の形態を採用
するまでもなく、第1の実施の形態において観察面に対
して90°を含め任意の角度で観察することが可能であ
る。線状あるいはスリット状のカメラ視野は炉幅方向と
平行に配置する。
【0012】カメラは、上記第1の実施の形態において
はカメラ単独で、第2及び第3の実施の形態においては
鏡面とともに、炉長方向に移動する。この移動に際して
カメラの光軸の向きは常に一定方向を維持するため、カ
メラの移動とともにカメラが視野としてとらえる内壁の
観察箇所9もカメラと同じ距離だけ移動する。移動に際
し、カメラが短い距離を移動するごとに線状又はスリッ
ト状の視野においてカメラがとらえている撮像データを
採取する。通常は短い一定の距離を移動するごとに撮像
データを採取する。この撮像データを集計し、2次元の
画面上に、例えば1回のスリット状の撮像データを縦方
向に表示し、横方向に撮像間隔の移動距離毎に撮像デー
タを並べるように表示する。撮像間隔の移動距離を短
く、例えば1mmと設定するため、こうして撮像データ
を並べることによって2次元の画像を作成することがで
きる。炉の側壁についての画像であれば、作成された画
像において、縦方向が炉高方向、横方向が炉長方向であ
り、炉の内壁をあたかも真正面から距離を置いて眺めた
ような画像を得ることができる。フォーカスはあらゆる
箇所で合っており、いずれの箇所においても必要な解像
度を満足しており、また画像を場所によって拡大・縮小
するような画像処理も必要としない。上記のように1次
元画像データを並べて2次元の画像を作成する方法とし
ては、一般的な画像スキャナーにおいて1次元の読取装
置をスキャンすることによって2次元の画像をイメージ
データとして作成する場合等に用いられている汎用的な
方法を用いることが可能である。本発明の第1から第3
の実施の形態まで、いずれも同じように2次元の画像を
作成することができる。 図6において、カメラ1は1
rの位置から1sの位置まで移動し、まだ移動中であ
る。この間、側壁10のカメラによる観察部位は9rか
ら9sまで移動した。画像合成手段18により、現在ま
でに得られた撮像データに基づく画像が合成され、画像
表示手段19上に画像20が得られている。
【0013】カメラの台数は、側壁観察カメラは1台又
は複数台とすることができる。カメラと観察面との距離
を長くとれば側壁の炉高全体を1台のカメラ視野にとら
えることも可能である。カメラと観察面との距離を短く
すると視野が狭くなるので、側壁観察を複数台のカメラ
で分担することとなる。側壁は左右2面あるが、カメラ
移動の往路で片方の側壁を観察し、復路で残りの側壁を
観察する方法を採用することで同一のカメラで左右両方
の側壁を観察することが可能である。炉底及び炉頂の耐
火物観察は、炉幅が狭いので各1台のカメラで観察する
ことが可能である。
【0014】鏡面を用いず、カメラで直接観察箇所を視
野にとらえる第1の実施の形態においては、以下の長所
がある。即ち、カメラの側壁との角度を調整することで
カメラと観察箇所との距離を自由に変更することがで
き、距離を大きくとることにより1台のカメラでとらえ
る視野を広くすることが可能である。後述するミラー管
を配置することが困難な側壁の最外周部を観察すること
が可能である。観察箇所を浅い角度で観察してはじめて
キャッチできる情報を得ることができる。
【0015】一方、カメラの移動に際してはカメラの横
ぶれを完全に防止することが困難である。カメラを炉頂
方向に移動するための移動手段においては、炉底に接地
する車輪でガイドするか、あるいは約16mの炉長に等
しい長さのビームの先端にカメラを取り付けて接地ガイ
ドなしで支持される。炉底に接地する車輪を用いる場合
は、炉底がスムースな平坦面ではないのでカメラの横ぶ
れは避け得ず、ガイドを設けない場合はビームが長いこ
とに起因してやはりカメラの横ぶれを避けることは困難
である。図5に示すように、第1の実施の形態において
はカメラの光軸と観察面との角度が浅いため、1pから
1qへのカメラの横ぶれ(Δx)に起因する観察位置の
変動(Δy)が大きくなるという短所も存する。これに
対し、本発明の第2の実施の形態においては、カメラ及
び鏡面が横ぶれしてもそれに起因する観察位置の変動が
少ない。そのため、カメラの移動に伴う横ぶれに起因す
る画像の乱れの少ない、良好な解像度の画像が得られる
という長所を有する。
【0016】本発明の第3の実施の形態においては、カ
メラ及び鏡面の横ぶれに起因する観察位置の変動とそれ
に基づく画像の乱れは、第1の実施の形態に対しては大
きく改善されているものの、第2の実施の形態に比較す
ると若干の画像の乱れが発生する。一方、本発明の第3
の実施の形態においては、観察面に対して角度を持って
観察するため、垂直方向から観察する第2の実施の形態
と比較し、観察面の凹凸の状況をより明確に把握できる
という特徴を有する。炭化室の内壁の損傷の状況を把握
する上では、亀裂の深さの確認が重要であるが、第3の
実施の形態においては得られた画像の陰影に基づいてあ
る程度の凹凸の深さが認識できるので、補修の要否、補
修の程度の把握をするうえで有用である。
【0017】以上のように、本発明の第1、第2、第3
の実施の形態はそれぞれ特有の長所を有しているため、
観察目的に応じて任意の形態が選択できることが好まし
い。本発明においては、カメラを支持し、それらカメラ
の光軸を複数組の鏡面の各個の鏡面あるいは直接炉壁に
向けることを可能にするカメラ旋回装置2を有すること
により、該旋回装置の作用でカメラの向きを定めること
で本発明の第1、第2、第3の実施の形態を選択するこ
とが可能となる。
【0018】炭化室の側壁は左右両面あるが、上記カメ
ラ旋回装置2の作用によりカメラの向きを制御し、同一
のカメラによって炉長方向の移動の往路は左側壁を観察
し、復路は右側面を観察するという制御も可能となる。
【0019】通常、観察はコークス炉の操業の合間に行
うので、観察する炉壁は赤熱している。従って、カメラ
での観察に際しては自発光の光を観察することとなり、
別の照明は必要としない。損傷箇所は一般に耐火物の厚
さが薄くなっていて隣接する燃焼室との距離が短くな
り、周辺の健全部に比較して高温となって輝度が高くな
るので、得られた画像から損傷部を認識することができ
る。また、カーボン付着部は自ら燃焼しているためやは
り輝度が高い。これらの輝度情報及び第3の実施の形態
における凹凸の情報を基に得られた画像から補修すべき
損傷箇所及び補修の方法を決定し、補修を行う。
【0020】第2、第3の実施の形態においてカメラ前
方に配置する鏡面3は、環境の高温雰囲気に曝されるた
め、熱変形、熱損傷から鏡面を守る対策が必要である。
平面状の鏡面を独立して設け、これを支持機構にて支持
する方法では鏡面を有効にかつ均一に冷却するためには
複雑な冷却機構を必要とする。それに対し、図1に示す
本発明のように、内部を水冷構造とした管の表面を直接
鏡面とすることにより、上記問題を解決することができ
る。円管であるため、表面に複数の鏡面を形成すること
が容易である。管の材質としては、ステンレス鋼管が最
適である。管の表面の必要箇所を平面状に研磨して鏡面
とするが、ステンレス鋼管であれば赤熱するコークス炉
内での使用を行っても鏡面のくもり発生は問題とならな
いレベルである。また、全体の形状が管状であるため周
囲から受ける熱影響が管の円周方向で均一であり、ま
た、管状であるため高剛性であり、かつ安価に製作でき
る。炉内挿入中の鏡面のゆがみ発生は問題とならないレ
ベルである。内部の水冷構造は、管の内部全体に冷却水
を流す方法、あるいは図1(a)に示すように2重管構
造として内管3bと外管3aの間3cに冷却水を流すジ
ャケット方式のいずれをも採用することができる。鏡面
7は、各カメラの視野をカバーする長さの管軸に平行な
細長い平面鏡とし、カメラの光軸との角度に応じて管の
外周の複数の箇所(7b〜7e)に設けられる。
【0021】カメラ及びカメラ旋回機構は、炭化室内の
高温雰囲気から守るために外周を冷却した筐体内に収納
する必要がある。従来、特開平7−126636号公報
に開示されているように、各カメラ及び旋回機構毎に水
冷筐体に収納する方法が知られているが、これでは製作
及びメンテナンスが非常に困難である。これに対し、図
2に示す本発明のように、水冷ジャケットで外周全周を
水冷した筒状の筐体4を準備し、側壁観察用の複数のカ
メラ及びカメラ旋回装置、更に必要であれば炉頂・炉底
観察用のカメラ及びカメラ旋回装置までを該1個の筒状
の筐体に収納することができる。これによって、カメラ
の旋回摺動部が熱に曝されないので特別の水冷機構の必
要がなく、冷却水漏れの心配がない。また筐体の冷却構
造がシンプルであり冷却水の流れをスムースにすること
ができる。更に構造が単純なため、軽量化できる。観察
窓には通常熱線反射のためのコーティングを施した石英
ガラス等をはめ込み、熱及び外気の浸入を防止すること
ができる。
【0022】
【実施例】図1〜図3に基づいて本発明の実施例を示
す。炭化室の高さ6.5m、幅0.4m、長さ16mの
コークス炉炭化室の内壁を、図2、3に示す炭化室の内
壁観察装置を使用して観察した。観察用のカメラ1は、
側壁観察に4台(1a)、炉頂・炉底観察に各1台(1
b、1c)を有し、いずれも受光素子を2048ユニッ
ト×1列有する1次元のCCDカメラである。カメラは
視野角度60°の範囲の線状の範囲を観察することがで
きる。側壁観察カメラ1a及び炉頂観察カメラ1bは1
個の垂直の水冷円筒4内に収められ、炉底観察カメラ1
cは移動部の構造体を兼ねる水平の水冷構造物内に収め
られている。
【0023】図1に示すように、側壁用カメラ1aの前
方900mmの位置に、外周に左右対称の2組の鏡面
(7b〜7e)を有する円筒(以後「ミラー管3」とい
う)を垂直に配置する。ミラー管3は、内部が2重管と
なって外管3aと内管3bとの間を冷却水が通過するジ
ャケット水冷方式となっており、外管はステンレス鋼管
である。ミラー管の外周には、炉長方向との角度45°
と22.5°の位置に左右対称に炉高全長にわたって平
面部が存在し(7b〜7e)、ミラー研磨されて平面鏡
を構成している(図1(c))。平面鏡の幅は20mm
であり、側壁を観察するカメラがこれら平面鏡を視野に
入れて反射光を観察することにより、各平面鏡毎に側壁
との角度90°あるいは45°で側壁を観察することが
できる。図1(a)に示すように、側壁用カメラ1aは
旋回装置2によって炉長方向を中心に各15°の範囲で
左右に旋回可能であり、その角度を選択することによ
り、左右それぞれの側壁を、鏡面反射をせずに直接観察
する方法(6a、6f)、鏡面反射をさせて側壁90°
の方向(6b、6e)ないし45°の方向(6c、6
d)から観察する方法を選択することができる。図1
(a)(b)においては、カメラ1の向きは光軸を6d
とし、鏡面7dを通して側壁10bを45°の角度で観
察する角度を選択している。
【0024】炉長観察カメラ1b及び炉底観察カメラ1
cは、いずれも光軸6を垂直方向とし、観察対象との距
離を400mmとしている。
【0025】観察装置を炉内で水平移動させるためのラ
ンス13は、炉長全長にわたって移動を行うための必要
長さを有する。ランスの底部には炉底に接地する車輪1
4が設けられ、ランスを支持する。ランスの先端にはカ
メラを収納した円筒部4とミラー管3が設置され、ラン
ス13は電動モーターによって駆動されて炉内を移動で
きる。
【0026】ランスは5m/minの速度で炉内を移動
し、1mm移動する毎に各カメラの撮像データを採取す
る。画像はディスプレイ上画像及び印刷画像として作成
される。側壁の画像については、カメラ1台当り204
8ビット、合計4台のカメラを有するので、炉高方向で
8192ビットの1次元の情報が得られる。この情報
を、画像合成手段によって炉長方向の移動距離に対応し
て順次つなぎあわせる。そして炉長方向に16m移動す
ることにより、炉長方向では16000個の画像情報が
つなぎ合わされ、結果として側壁10の全体を表示する
2次元の画像が得られる。炉頂部11炉底部12につい
ても同様にして2次元の画像が得られる。こうして、左
右の側壁について本発明の第1、第2、第3の各実施の
形態に基づいて画像を作成し、炉頂・炉底部については
1種類の方法で画像を作成した。画像からは、壁面の目
地切れ、レンガ亀裂、剥離、カーボン付着、壁面の凹
凸、湾曲の状況を克明に読み取ることができ、さらにそ
れら損傷箇所を正確に把握することができた。これら損
傷状況・損傷箇所の情報に基づいて耐火物の補修を行う
ことにより、タイムリーに適切な耐火物補修を行うこと
ができ、炭化室耐火物の寿命延長、補修時間の短縮を実
現することができた。
【0027】
【発明の効果】コークス炉の炭化室の内壁を、炭化室が
赤熱した状態において、内壁全体にわたって良好な解像
度で最適な角度からの観察画像を得ることができ、その
結果得られる耐火物の損傷状況・損傷箇所の正確な情報
に基づいてタイムリーに適切な耐火物補修を行うことが
でき、炭化室耐火物の寿命延長、補修時間の短縮が実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラ、鏡面、内壁の関係を示す拡大
図であり、(a)は上から見た断面図、(b)は(a)
のA−A’面矢指図であり、(c)はミラー管をカメラ
方向から見た拡大図である。
【図2】本発明の側面図(一部断面)である。
【図3】本発明を正面から見た断面図であり、図2のB
−B’面での断面図である。
【図4】本発明のカメラ、鏡面、内壁の関係を示す平面
図であり、(a)は本発明の第1の実施の形態、(b)
は本発明の第2の実施の形態、(c)は本発明の第3の
実施の形態を示す図である。
【図5】本発明の各実施の形態毎のカメラの横ぶれによ
る影響の関係を示す図である。
【図6】本発明において、カメラを移動しながら画像合
成手段によって内壁観察画像を合成する様子を示す図で
ある。
【図7】2次元カメラを用いた従来技術における内壁の
撮像の状況を示す図であり、(a)は側壁において1枚
の撮像データでカバーできる範囲を示し、(b)は
(a)によって撮像された画像を示す。
【符号の説明】
1 カメラ 1a 側壁観察カメラ 1b 炉頂耐火物観察カメラ 1c 炉底耐火物観察カメラ 2 カメラ旋回装置 3 ミラー管 3a ミラー管外筒 3b ミラー管内筒 3c ミラー管冷却水通路 4 カメラ収納筐体 4a カメラ収納筐体外筒 4b カメラ収納筐体内筒 4c カメラ収納筐体冷却水通路 5 カメラ窓 6 カメラの光軸 7 鏡面 8 カメラの視野範囲 9 カメラが撮像する内壁部位 10 側壁 10a 左側側壁 10b 右側側壁 11 炉頂耐火物 12 炉底耐火物 13 ランス 14 車輪 15 従来技術における2次元カメラ 16 2次元カメラによる内壁撮像範囲 17 2次元カメラにより撮像された画像 18 画像合成手段 19 画像表示手段 20 合成された画像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚本 義則 東海市東海町5−3 新日本製鐵株式会社 名古屋製鐵所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉炭化室の窯口より撮像信号を
    発するカメラを炭化室内部に挿入し、内壁の撮像をもと
    に炭化室内壁状況を観察する方法において、該カメラの
    視野を線状もしくはスリット状として前記炭化室内壁を
    撮像するように配置し、該カメラを炉長方向に移動し、
    該カメラが短い距離を移動する毎に撮像データを採取
    し、該撮像データを炉長方向の移動距離に対応して順次
    つなぎ合わせ、炭化室内壁の広い面積の画像を1枚の画
    像として作成することを特徴とするコークス炉炭化室の
    内壁観察方法。
  2. 【請求項2】 カメラ前方に鏡面を配置し、該鏡面を反
    射して得られた像を介して炭化室内壁を撮像することを
    特徴とする請求項1記載のコークス炉炭化室の内壁観察
    方法。
  3. 【請求項3】 前記鏡面はカメラ方向との角度が異なっ
    た複数の鏡面からなり、いずれの鏡面から得られた像を
    撮像するかを選択することにより、複数の角度から炭化
    室内壁を観察することを特徴とする請求項2記載のコー
    クス炉炭化室の内壁観察方法。
  4. 【請求項4】 炭化室内壁を撮像するための線状又はス
    リット状視野を有し、炉高方向に1台又は複数台配置さ
    れた撮像信号を発するカメラと、前記カメラ前方に配置
    され、左右対称に複数組の鏡面であって各組毎にカメラ
    方向との角度が異なった鏡面と、前記カメラを支持し、
    それらカメラの光軸を前記複数組の鏡面の各個の鏡面あ
    るいは左右炉壁に向けることを可能にするカメラ旋回装
    置と、前記カメラ、カメラ旋回装置、鏡面を支持し、炉
    長方向に往復移動する移動手段と、前記炉長方向移動手
    段による前記カメラの炉長方向への往復移動過程で、該
    カメラが短い距離を移動する毎に得られた線状もしくは
    スリット状視野の撮像データを、炉長方向の移動距離に
    対応して順次つなぎ合わせ、炭化室内壁の広い面積の画
    像を1枚の画像として合成する画像合成手段とを備えた
    ことを特徴とするコークス炉炭化室の内壁観察装置。
  5. 【請求項5】 前記鏡面は内部を水冷構造とした管の表
    面を直接複数組の鏡面としてなることを特徴とする請求
    項4記載のコークス炉炭化室の内壁観察装置。
  6. 【請求項6】 前記カメラ及びカメラ旋回装置は水冷構
    造の筐体内に収納してなることを特徴とする請求項4又
    は5記載のコークス炉炭化室の内壁観察装置。
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