JPH11106496A - 柔軟性ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
柔軟性ポリエステル樹脂組成物Info
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- JPH11106496A JPH11106496A JP27141397A JP27141397A JPH11106496A JP H11106496 A JPH11106496 A JP H11106496A JP 27141397 A JP27141397 A JP 27141397A JP 27141397 A JP27141397 A JP 27141397A JP H11106496 A JPH11106496 A JP H11106496A
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Abstract
テル樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 軟質ポリエステル樹脂組成物は、(A)
ポリエチレンテレフタレートと、(B)脂肪族ポリエス
テルとを、前記(A)100重量部に対して前記(B)
10〜100重量部となる割合で溶融混練し、前記
(A)および(B)の一部または全部をエステル交換反
応させて得られ、曲げ弾性率が300MPa以下であ
る。
Description
ル樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、柔軟性、耐揮発
性などに優れ、かつ成形加工性に優れたポリエステル樹
脂組成物に関するものである。
機械特性、耐薬品性、ガスバリヤ性、保香性などに優
れ、かつ焼却しても有毒ガスの発生が少ないことから、
ジュース、清涼飲料、炭酸飲料などの飲料充填用容器
(PETボトル)として近年多量に使用されるようにな
ってきた。しかしながらポリエチレンテレフタレート
は、柔軟性に乏しいため用途が限定され、シート用やフ
イルム用としては、磁気テープ用や一部の食品包装用に
しか使用できない。
付与する方法としては、ポリエチレンテレフタレートそ
のものの柔軟性を改良するために、ソフトセグメントと
してドデカンジカルボン酸、アゼライン酸、ダイマー酸
などを共重合する方法、ポリテトラメチレングリコール
をソフトセグメントとしたポリエステル-ポリエーテル
ブロック共重合体とする方法などが提案されている。ま
た、ポリエチレンテレフタレートに芳香族エステル系化
合物、芳香族エーテル系化合物、エチレン-酢酸ビニル
共重合体、オレフィンエラストマー、アイオノマー樹脂
などの樹脂改質剤を添加して柔軟性を付与する方法も提
案されているが、得られたポリエチレンテレフタレート
は透明性、成形加工性、耐熱耐久性、耐揮発性が十分で
ない。
るため鋭意検討した結果、ポリエチレンテレフタレート
と、脂肪族ポリエステルとを溶融混練し、その一部また
は全部がエステル交換反応させてなる組成物は、柔軟
性、耐揮発性に優れることを見出して本発明を完成する
に至った。
てなされたものであって、柔軟性および耐揮発性に優れ
る軟質ポリエステル樹脂組成物を提供することを目的と
している。
成物は、(A)ポリエチレンテレフタレートと、(B)
脂肪族ポリエステルとを、前記(A)100重量部に対
して前記(B)が10〜100重量部となる割合で溶融
混練し、前記(A)および(B)の一部または全部をエ
ステル交換反応させて得られ、曲げ弾性率が300MP
a以下であることを特徴としている。
ルが前記(A)100重量部に対して40〜100重量
部の量であることが好ましい。前記(A)ポリエチレン
テレフタレートとしては、テレフタル酸またはそのエス
テル誘導体を含む芳香族ジカルボン酸と、エチレングリ
コールを含むジオールとから得られるポリエチレンテレ
フタレートが挙げられる。
炭素原子数4〜12の脂肪族ジカルボン酸と、炭素原子
数2〜13の脂肪族グリコールとから得られ、数平均分
子量が2,500〜30,000の範囲にあるポリエス
テルが挙げられ、好ましくは、(i)セバシン酸と、プ
ロピレングリコールとから得られるポリエステル、(i
i)アジピン酸と、プロピレングリコールとから得られ
るポリエステル、(iii)アジピン酸と、エチレングリ
コールとから得られるポリエステルなどが挙げられる。
ステル組成物について具体的に説明する。本発明に係る
柔軟性ポリエステル樹脂組成物は、(A)ポリエチレン
テレフタレートと(B)脂肪族ポリエステルとを溶融混
練することにより得られる。まず、これら各成分につい
て説明する。
は、テレフタル酸またはそのエステル誘導体(たとえ
ば、低級アルキルエステル、フェニルエステルなど)を
含む芳香族ジカルボン酸と、エチレングリコールまたは
そのエステル誘導体を含むジオールとから得られる。
要に応じてテレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸また
はそのエステル誘導体から導かれる構成単位を15モル
%以下(芳香族ジカルボン酸から導かれる全構成単位を
100モル%とする)の割合で含有していてもよい。テ
レフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸またはそのエステ
ル誘導体として具体的には、イソフタル酸、フタル酸、
ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジ
フェノキシエタンジカルボン酸など、およびこれらのエ
ステル誘導体が挙げられる。
は、必要に応じてエチレングリコール以外のジオールま
たはそのエステル誘導体から導かれる構成単位を15モ
ル%以下(ジオールから導かれる全構成単位を100モ
ル%とする)の割合で含有していてもよい。エチレング
リコール以外のジオールまたはそのエステル誘導体とし
て具体的には、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、テトラエチレングリコール、トリメチレング
リコール(プロピレングリコール)、ブタンジオール、
ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメ
チレングリコール、ドデカメチレングリコール、ポリエ
チレングリコールなどの脂肪族グリコール、シクロヘキ
サンジメタノールなどの脂環族グリコール、ビスフェノ
ール類、ハイドロキノン類などの芳香族ジオールなど、
およびこれらのエステル誘導体が挙げられる。
は、必要に応じて、トリメシン酸、ピロメリット酸、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメ
チロールメタン、ペンタエリスリトールなどの多官能化
合物から誘導される構成単位を少量、たとえば2モル%
以下(芳香族ジカルボン酸から導かれる構成単位とジオ
ールから導かれる構成単位との合計を100モル%とす
る)の量で含んでいてもよい。
ートは、実質上線状であり、このことは該ポリエチレン
テレフタレートが、o-クロロフェノールに溶解すること
によって確認される。
ェノールとテトラクロルエタンとの1:1(重量比)混
合溶媒中で25℃で測定される固有粘度(IV)が、通
常0.3〜1.5dl/g、好ましくは0.5〜1.2
dl/gの範囲にあることが望ましい。
レフタレートは、前記のような芳香族ジカルボン酸とジ
オールとから従来公知の製造方法により製造される。本
発明では、このような(A)ポリエチレンテレフタレー
トとして、通常ペレット状で市販されている「原料ポリ
エチレンテレフタレート」が用いられるが、必要に応じ
て「回収ポリエチレンテレフタレート」が用いられても
よい。また、「原料ポリエチレンテレフタレート」と
「回収ポリエチレンテレフタレート」とを任意の割合で
混合して用いてもよい。
ンテレフタレート」とは、ジカルボン酸とジオールとか
ら通常ペレット状で製造された、加熱溶融状態で成形機
を通過させてボトル、プリフォームなどの成形体に成形
された履歴がないポリエチレンテレフタレートをいう。
また「回収ポリエチレンテレフタレート」とは、このよ
うな原料ポリエチレンテレフタレートを少なくとも1回
以上加熱溶融状態で成形機を通過させたポリエチレンテ
レフタレートをペレタイズして得られたポリエチレンテ
レフタレートをいう。原料ポリエチレンテレフタレート
を「加熱溶融状態で成形機を通過させる」処理は、原料
ポリエチレンテレフタレートからなるペレット(チッ
プ)を加熱溶融し、プリフォーム、ボトルなどの所望形
状に成形することによって行われる。
中に芳香環を含まないポリエステルであり、たとえば炭
素原子数4〜12の脂肪族ジカルボン酸またはそのエス
テル誘導体と、炭素原子数2〜13の脂肪族グリコール
もしくはそのエステル誘導体および/または炭素原子数
4〜13の脂環族グリコールもしくはそのエステル誘導
体とから得られる。
およびそのエステル誘導体としては、たとえばコハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸な
ど、およびこれらのエステル誘導体が挙げられる。
(B)脂肪族ポリエステルは、必要に応じてシクロヘキ
サンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸またはその
エステル誘導体から導かれる構成単位を15モル%以下
(ジカルボン酸から導かれる全構成単位を100モル%
とする)の割合で含有していてもよい。
しては、たとえばエチレングリコール、プロピレングリ
コール、トリメチレングリコール、1,2-プロパンジオー
ル、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、デカメチレングリコールなどが挙げられ、炭素原
子数4〜13の脂環族グリコールとしては、シクロヘキ
サンジオール、シクロヘキサンジメチロール、2,2-ビス
(4-ヒドロキシシクロヘキシル)メタンなどが挙げられ
る。
テルとしては、たとえばポリエチレンアジペート、ポリ
エチレンセバケート、ポリテトラメチレンドデカネー
ト、ポリテトラメチレンアゼレート、ポリヘキサメチレ
ンアゼレート、ポリ-ε-カプロラクトンなど、および
2種以上の脂肪族ジカルボン酸と、脂肪族グリコールお
よび脂環族グリコールから選ばれる1種のグリコールと
から得られる脂肪族コポリエステル、1種の脂肪族ジ
カルボン酸と、脂肪族グリコールおよび脂環族グリコー
ルから選ばれる2種以上のグリコールとから得られる脂
肪族コポリエステル、2種以上の脂肪族ジカルボン酸
と、脂肪族グリコールおよび脂環族グリコールから選ば
れる2種以上のグリコールとから得られる脂肪族コポリ
エステルなどが挙げられる。
テルとしては、アジピン酸およびセバシン酸から選ばれ
る少なくとも1種の脂肪族ジカルボン酸と、エチレング
リコール、プロピレングリコールおよびテトラメチレン
グリコールから選ばれる少なくとも1種のグリコールと
から得られる脂肪族ポリエステルが好ましく、特に
(i)セバシン酸と、プロピレングリコールとから得ら
れるポリエステル、(ii)アジピン酸と、プロピレング
リコールとから得られるポリエステル、(iii)アジピ
ン酸と、エチレングリコールとから得られるポリエステ
ルが好ましい。
テルは、従来公知の製造方法により製造される。脂肪族
ポリエステルの数平均分子量は、2,500〜30,0
00、好ましくは5,000〜20,000の範囲にあ
ることが望ましい。脂肪族ポリエステルの分子量が3
0,000を超えると、軟質性ポリエステル樹脂組成物
の透明性が低下することがある。
ば前記(A)ポリエチレンテレフタレートおよび(B)
脂肪族ポリエステルとを、前記(A)100重量部に対
して前記(B)が10〜100重量部、好ましくは40
〜100重量部となる割合で溶融混練することにより製
造することができる。溶融混練温度は通常250〜30
0℃、好ましくは270〜290℃である。
もよいが、減圧下で撹拌できる二重ラセン型撹拌翼付き
の重合装置で、副生する水、アルコール、グリコールな
どを133.3Pa以下の減圧にして系外に留出させな
がら溶融混練する方法、単軸型ないしは二軸型の押出機
を用いて溶融混練する方法などを採用することが好まし
い。押出機を用いて溶融混練すると、より生産性よく柔
軟性ポリエステル樹脂組成物を製造することができる。
(B)脂肪族ポリエステルを溶融混練すると、前記成分
の一部または全部にエステル交換が起き、このため柔軟
性、耐揮発性に優れた軟質ポリエステル樹脂組成物が得
られる。
物は、後述するような方法で測定したプレスシートの曲
げ弾性率が300MPa以下、好ましくは40〜200
MPaの範囲にある。(A)ポリエチレンテレフタレー
トおよび(B)脂肪族ポリエステルを単に溶融混練した
だけでは、前記のような弾性率を有する組成物は得られ
ず、(A)および(B)の一部または全部にエステル交
換が起きることにより前記のような弾性率を有する組成
物が得られる。
に際しては、ポリエステルを製造する際に通常使用され
ている触媒を使用してもよい。この触媒としてはリチウ
ム、ナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウム、
カルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミ
ニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、ア
ンチモン、カドミウム、マンガンなどの金属、およびこ
れらの有機金属化合物、有機酸塩、金属アルコキシド、
金属酸化物などが挙げられる。特に好ましい触媒として
は、酢酸カルシウム、ジブチル錫オキサイド、テトラブ
チルチタネート、二酸化ゲルマニウム、三酸化アンチモ
ンである。これらの触媒は、1種単独でまたは2種以上
組合わせて用いることができる。
ヒンダートフェノール系酸化防止剤、リン系安定剤など
の各種安定剤を使用してもよい。これら安定剤の添加量
は0.05〜5重量%であることが好ましい。
は、たとえばトリエチレングリコールビス〔3-(3-t-ブ
チル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、1,6-ヘキサンジオール-ビス〔3-(3,5-ジブチル-
4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,3,5-トリ
メチル-2,4,6-トリス-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼン、3,5-t-ブチル-4-ヒドロキシ-ベン
ジルフォスフォネート-ジエチルエステル、トリス-(3,
5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-イソシアヌレ
ート、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、1,1,3-ト
リス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブ
タン、N,N'-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-t-ブチル-4-
ヒドロキシ-ヒドロシンナマミド)、オクタデシル-3-
(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート、テトラキス〔メチレン(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒド
ロキシハイドロシンナメート)〕メタンなどが挙げられ
る。
(ノニルフェニル)ホスファイト、トリイソオクチルホ
スファイト、トリイソデシルホスファイト、トリフェニ
ルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、
フェニルイソデシルホスファイト、ジイソオクチルフェ
ニルホスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニ
ル)ホスファイトなどのホスファイト化合物やジステア
リルペンタエリスリトール-ジ-ホスファイト、ジオクチ
ルペンタエリスリトール-ジ-ホスファイト、ジイソデシ
ルペンタエリスリトール-ジ-ホスファイト、ビス(2,4-
ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールなどのペ
ンタエリスリトール-ジ-ホスファイト化合物などが挙げ
られる。
物は、柔軟性、ヒートシール性、保香性、耐揮発性等が
要求される用途、たとえば単層または多層の食品用包装
材料、コート剤、建材などに広く利用することができ
る。また、他の樹脂に添加して樹脂改質剤としても用い
られる。
ト、バッグインボックス、レトルト容器、食品トレイ、
卵用パック、カップなどの中空容器、中空容器用蓋、パ
イプ状容器などが挙げられる。フィルム厚さは通常5〜
150μmであり、シートの厚さは通常150〜300
μmである。このような包装材料は、無味無臭であり、
香味成分の吸着、透過が少なく、保香性に優れ、かつ耐
揮発性に優れている。単層の包装材料は従来公知の方法
により製造することができる。
テル樹脂組成物からなる層と、基材層とを含む2層以上
の積層体からなる、フィルム、シート、バッグインボッ
クス、レトルト容器、食品トレイ、卵用パック、カップ
などの中空容器、中空容器用蓋、パイプ状容器などが挙
げられる。ここで基材層に用いられる材料としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドなどの合成樹
脂、アルミ箔などの金属箔が挙げられる。多層の包装材
料として用いる場合には、軟質性ポリエステル樹脂組成
物からなる層が内層であることが好ましい。また、軟質
性ポリエステル樹脂組成物からなる層はヒートシール層
とすることもできる。このような包装材料は、香味成分
の吸着、透過が少なく、保香性に優れ、かつ耐揮発性に
優れている。軟質性ポリエステル樹脂組成物からなる層
はヒートシール層とすると、ヒートシールする際にプラ
スチック臭が生じることがなく、食品の風味を損なうこ
とがない。多層の包装材料の厚さは通常150〜300
μmであり、各層の厚さは通常5〜150μmである。
多層の包装材料は従来公知の方法により製造することが
できる。
剤、紙パックの内壁用コート剤などに用いられる。内壁
に軟質性ポリエステル樹脂組成物がコーティングされて
なる金属缶および紙パックは、香味成分の吸着、透過が
少なく、保香性に優れている。金属缶および紙パックは
従来公知の方法により製造することができる。
成物からなる壁紙、軟質性ポリエステル樹脂組成物から
なる表層を有するラミネート合板およびラミネート鋼板
を挙げるができる。軟質性ポリエステル樹脂組成物から
なる壁紙は、可塑剤のブリードアウトや揮発成分の発生
がなく、室内環境の保全に優れる。また、ラミネート合
板およびラミネート鋼板は、可塑剤のブリードアウトや
揮発成分の発生がない。
物からなる包装材料や建材は、焼却処理の時に有毒ガス
を発生しないため、環境汚染問題を引き起こすことがな
い。
成物は、柔軟性、ヒートシール性、保香性、耐揮発性に
優れており、包装材料、コート剤、建材として好適であ
る。
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
の成形は次のように行なった。 (1)固有粘度(IV) フェノールとテトラクロルエタンとの1:1(重量比)
混合溶媒を用いて0.5g/dlの試料溶液を調製し、
25℃で測定した溶液粘度から固有粘度(IV)を算出
した。
いて求めた。乾燥した試料を窒素気流下で270℃×5
分間溶融保持し、次いで、液体窒素を用いて−150℃
まで冷却して10分間保持した。この試料を10℃/分
で昇温し結晶融解温度を測定した。
スペーサー形状100mm×100mm×1.5mmで
加熱溶融し、ただちに0℃のプレス成形機に移して成形
することによって、急冷プレスシートを作製した。
5cmの短冊状試験片を、インストロン社製引張試験機
モデル4501を用いて、23℃、クロスヘッドスピー
ド5mm/分の条件で測定した。
で30mm×30mm×0.5mmの形状の急冷プレス
シートを成形して、成形物の透明性(ヘイズ値;白色光
の光線乱反射率)を測定した。
用いて、試験片形状JIS K7113−2号、引張速
度30mm/分、室温23℃で測定した。
ラフィー(GPC)分析による数平均分子量(ポリスチ
レン換算)を示した。
0mm 2本(ポリマーラボラトリー社製) 移動相:クロロホルム(高速液体クロマトグラフィー
用、関東化学社製) 流 量:1.0ml/分 試料濃度:0.5%クロロホルム溶液 (8)d-リモネン吸着試験 乾燥した試料を成形温度28℃の成形機でスペーサ形状
30mm×30mm×0.5mmで加熱溶融し、ただち
に0℃のプレス成形機に移して加圧成形することによ
り、急冷プレスシートを成形した。このプレスシートの
重量を測定後、香気成分であるd-リモネン100%液に
浸漬し、23℃の恒温室に保存して所定時間経過後に取
り出し、表面を晒木綿布で拭き取り、すみやかに重量を
測定した。d-リモネン浸漬前後のプレスシートの重量変
化からプレスシートへのd-リモネン吸着量を算出し重量
%で示した。 (9)ヒートシール試験 乾燥した試料をプレス成形機により、成形温度280℃
で140mm×140mm×0.1mmのスペーサー形
状で加熱溶融し、ただちに0℃のプレス成形機に移して
加圧成形することにより、急冷プレスシートを成形し
た。このプレスシートを23℃、相対湿度50%の室内
に1週間放置した後、20mm幅に切出し、50μmの
軟質アルミニウム2枚にはさみ、さらにその上を両面か
ら100μmのテフロンシートではさんだ状態で、バー
シーラーにて温度170℃、190℃、220℃、加圧
力0.2MPa、5秒の条件でヒートシールした。次い
で、ヒートシール部分の幅が15mmとなるように、短
冊状に切出し、T型剥離強度測定用サンプルとした。T
型剥離強度の測定は、23℃、相対湿度50%の室内環
境下で、引張試験機を用いてチャック間距離50mm、
引張速度100mm/分の条件で測定した。
レフタレート、(B)脂肪族ポリエステルなどとして下
記のものを使用した。ポリエチレンテレフタレート(A-1) テレフタル酸とエチレングリコールとから得られ、フェ
ノールとテトラクロルエタンとの1:1(重量比)混合
溶媒中、25℃で測定した固有粘度(IV)はIV=
0.79dl/gであるポリエチレンテレフタレート。
00ml四つ口コルベンに、アジピン酸ジメチル34
8.0g、プロピレングリコール365.0gおよび酢
酸マンガン0.245g(酸に対して0.05モル%)
を仕込み、窒素気流下で撹拌しながら、220℃まで8
時間かけて昇温してエステル化反応を行い、反応率97
%のエステル化反応物を得た。得られたエステル化反応
物500g、酢酸アンチモン0.240g(酸に対して
0.042モル%)およびイルガノックス1010TM(チバ
ガイギー社製)2.5gを二重ラセン型撹拌翼付き重合
器に入れ、窒素置換した後、減圧下で回転数4.2s-1
で撹拌しながら3.5時間かけて235℃まで昇温し、
さらに235℃を保持しながら133.3Paの減圧下
で副生するプロピレングリコールを留去しつつ4時間保
持して、縮重合して得られた数平均分子量は5,030
の脂肪族ポリエステル。
00ml四つ口コルベンにアジピン酸ジメチル450.
0g、エチレングリコール384.8gおよび酢酸マン
ガン0.317g(酸に対して0.05モル%)を仕込
み、窒素気流下、撹拌しながら220℃まで8時間かけ
て昇温してエステル化反応を行い、反応率95.4%の
エステル化反応物を得た。得られたエステル化反応物5
50g、二酸化ゲルマニウム0.052g(酸に対して
0.021モル%)およびイルガノックス1010TM(チバ
ガイギー社製)2.75gを二重ラセン型撹拌翼付き重
合器に入れ、窒素置換した後、減圧下で回転数4.2s
-1で撹拌しながら3.5時間かけて235℃まで昇温
し、さらに235℃を保持しながら133.3Paの減
圧下で副生するエチレングリコールを留去しつつ4時間
保持して、縮重合して得られた数平均分子量が5,57
0の脂肪族ポリエステル。
工業(株)製) 数平均分子量が18,600である、セバシン酸とプロ
ピレングリコールとから得られる脂肪族ポリエステル。
学工業(株)製) 粘度が15,000〜30,000mPa・sである、
アジピン酸系のポリエステル可塑剤。
8g、ポリサイザー P-202TM 132g、イルガノック
ス 1010TM(チバガイギー社製)2.0gおよび二酸化
ゲルマニウム0.043gを500mlの二重ラセン型
撹拌翼付き重合器に入れ、窒素置換した後、180℃ま
で昇温し、13.3Paの減圧下に3時間保持した。次
いで、280℃まで1時間かけて昇温し、39.9Pa
の減圧下、回転数4.2s-1で2時間撹拌した。得られ
た柔軟性ポリエステル樹脂組成物について各種物性を測
定した。
ート(A-1)の使用量を300gとし、ポリサイザー P-
202TMの使用量を100gとしたこと以外は実施例1と
同様にして柔軟性ポリエステル樹脂組成物を製造した。
得られた柔軟性ポリエステル樹脂組成物について各種物
性を測定した。
代えて、脂肪族ポリエステル(B-1)を用いたこと以外
は実施例1と同様にして柔軟性ポリエステル樹脂組成物
を製造した。得られた柔軟性ポリエステル樹脂組成物に
ついて各種物性を測定した。
代えて、脂肪族ポリエステル(B-2)を用いたこと以外
は実施例1と同様にして柔軟性ポリエステル樹脂組成物
を製造した。得られた柔軟性ポリエステル樹脂組成物に
ついて各種物性を測定した。
いて各種物性を測定した。
代えて、ポリサイザー W-4000TMを用いたこと以外は実
施例1と同様にしてポリエステル樹脂組成物を製造し
た。得られたポリエステル樹脂組成物について各種物性
を測定した。このポリエステル樹脂組成物はプレスシー
トの成形ができなかった。
代えて、フタル酸ジオクチル(和光純薬工業(株)製
試薬1級)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてポ
リエステル樹脂組成物を製造した。得られたポリエステ
ル樹脂組成物について各種物性を測定した。このポリエ
ステル樹脂組成物はプレスシートの成形ができなかっ
た。
度が0.923g/cm3 、吸熱ピーク温度が110℃
である低密度ポリエチレンを用いて、成形温度160℃
で30mm×30mm×0.5mmの形状の急冷プレス
シートを成形し、重量を測定後。d-リモネンの吸着試験
の評価を行なった。また、成形温度180℃で140m
m×140mm×0.1mmの形状の急冷プレスシート
を成形し、ヒートシール強度を評価した。
(株)製、ポリブチレンテレフタレートとポリエーテル
とのブロック共重合体、固有粘度=1.433dl/
g)について各種物性を測定した。以上の結果を表1な
いし表3にまとめて示す。
Claims (5)
- 【請求項1】(A)ポリエチレンテレフタレートと、
(B)脂肪族ポリエステルとを、前記(A)100重量
部に対して前記(B)が10〜100重量部となる割合
で溶融混練し、前記(A)および(B)の一部または全
部をエステル交換反応させて得られ、曲げ弾性率が30
0MPa以下であることを特徴とする柔軟性ポリエステ
ル樹脂組成物。 - 【請求項2】 前記(B)脂肪族ポリエステルが前記
(A)100重量部に対して40〜100重量部の割合
である請求項1に記載の柔軟性ポリエステル樹脂組成
物。 - 【請求項3】 前記(A)ポリエチレンテレフタレート
が、テレフタル酸またはそのエステル誘導体を含む芳香
族ジカルボン酸と、エチレングリコールを含むジオール
とから得られる請求項1または2に記載の柔軟性ポリエ
ステル樹脂組成物。 - 【請求項4】 前記(B)脂肪族ポリエステルが、炭素
原子数4〜12の脂肪族と、炭素原子数2〜13の脂肪
族グリコールとから得られ、数平均分子量が2,500
〜30,000の範囲にある請求項1ないし3のいずれ
かに記載の柔軟性ポリエステル組成物。 - 【請求項5】 前記(B)脂肪族ポリエステルが、下記
(i)ないし(iii)から選ばれる少なくとも1種であ
る請求項4に記載の柔軟性ポリエステル組成物; (i)セバシン酸と、プロピレングリコールとから得ら
れるポリエステル (ii)アジピン酸と、プロピレングリコールとから得ら
れるポリエステル (iii)アジピン酸と、エチレングリコールとから得ら
れるポリエステル
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- 1997-10-03 JP JP27141397A patent/JP3722962B2/ja not_active Expired - Lifetime
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