JPH11106350A - イヌおよびネコの免疫疾病の治療薬、治療方法および予防薬、予防方法 - Google Patents

イヌおよびネコの免疫疾病の治療薬、治療方法および予防薬、予防方法

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JPH11106350A
JPH11106350A JP10133345A JP13334598A JPH11106350A JP H11106350 A JPH11106350 A JP H11106350A JP 10133345 A JP10133345 A JP 10133345A JP 13334598 A JP13334598 A JP 13334598A JP H11106350 A JPH11106350 A JP H11106350A
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文義 岡野
Masahiro Sato
昌弘 佐藤
Masanari Yamada
勝成 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】CaIL12cDNAをクローニングし、それ
を用いて大量生産すること、およびCaIL12からな
る製剤を免疫疾患のイヌの治療薬および予防薬として提
供すること。 【解決手段】本発明は、配列番号:1または配列番号:
11と同じあるいはその一部を有するアミノ酸配列と配
列番号:2または配列番号:12と同じあるいはその一
部を有するアミノ酸配列がヘテロダイマーを形成してで
きるイヌインターロイキン12を含んでなるイヌおよび
ネコの免疫疾病治療薬および免疫疾病予防薬に関する。
さらに、本発明は、かかるイヌおよびネコの免疫疾病治
療薬・予防薬をイヌおよびネコに注射投与することを特
徴とするイヌおよびネコの免疫疾病治療方法・予防方法
に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛋白質の一次構造
がイヌの遺伝情報由来であるイヌインターロイキン12
(以下、CaIL12と略記する)からなるイヌおよび
ネコの免疫疾病の治療薬および予防薬、また、その薬を
用いたイヌおよびネコの免疫疾病の治療方法および予防
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インターロイキン12は、分子量約40
kD蛋白質(以下P40と略記する)と約35kD蛋白
質(以下P35と略記する)とのヘテロダイマーよりな
り、ナチュラルキラー 細胞および1型ヘルパーT細胞
を活性化するなどの生理活性作用を有するサイトカイン
で(文献1、2)、IL12と略記される。IL12
は、特に細胞性免疫の強力な活性化作用により、腫瘍、
感染症、アレルギーなどのマウスモデル実験において、
驚異的な治癒効果が多くの文献において報告されており
(文献3、4、5)、腫瘍および感染症の治療薬として
臨床試験も始まっている。
【0003】ヒトと同様、イヌにも乳腺腫瘍など多数の
腫瘍、アトピー性皮膚炎など多くの皮膚炎、パルボウイ
ルス感染症、ジステンバー感染症など多数の感染症など
が知られており、これらはイヌの疾病統計で常に上位に
ランクされている。しかしながら、これらイヌの疾病に
対する有効な治療薬および予防薬は現在のところほとん
どない。例えば腫瘍では、腫溜が大きくなってから来院
するイヌやがほとんどで、手術により切除してもすでに
転移していて、手術後まもなく死亡することが多い。ま
た、イヌに多い皮膚疾病では、ステロイド剤などを用い
て長期にわたり繰り返し治療されているにもかかわら
ず、完治しない例が多く、即効性でかつ持続性のある治
療薬が望まれている。そのような現状の中で、イヌのI
L12が入手可能となれば、有効な治療薬および予防薬
がないこれらイヌの疾病に対する用途が開かれると期待
される。ネコに関しても同様なことが言える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、かかる状況に鑑みCaIL12cDNAをクローニ
ングし、それを用いて大量生産すること、およびCaI
L12からなる製剤を免疫疾患のイヌの治療薬および予
防薬として提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
の達成のため、創意工夫を成し、イヌのcDNAからC
aIL12のP40とP35をコードするそれぞれの遺
伝子をクローニングすることに成功し、更にはこれらを
発現ベクターに連結した2つのプラスミドを用いてCa
IL12を生産する細胞の作製、およびこれら遺伝子を
同時に含む組換えバキュロウイルスの作製に成功し、以
って簡単に大量にCaIL12を製造する方法を確立
し、さらにはCaIL12からなる製剤を従来の治療法
では治療が困難である疾病のイヌに投与すること、また
は疾病のイヌ末梢血からリンパ球を分離してin vi
troでCaIL12からなる製剤で刺激後、再び同一
イヌに戻すことによってその病状が驚くほど顕著に改善
されることを見出し、かくして本発明を完成させるに至
った。さらに驚くべきことにCaIL12からなる製剤
はネコの疾病にも顕著な治療効果および予防効果がある
ことを見出した。
【0006】すなわち、本発明の骨子は、下記の各発明
から成る。
【0007】(1) 配列番号:1または配列番号:1
1と同じあるいはその一部を有するアミノ酸配列と配列
番号:2または配列番号:12と同じあるいはその一部
を有するアミノ酸配列がヘテロダイマーを形成してでき
るイヌインターロイキン12を含んでなるイヌおよびネ
コの免疫疾病治療薬。
【0008】(2) イヌおよびネコの免疫疾病が腫
瘍、皮膚炎、感染症またはアレルギー疾病である上記
(1)に記載のイヌおよびネコの免疫疾病治療薬。
【0009】(3) 上記(2)または(2)に記載さ
れたイヌおよびネコの免疫疾病治療薬をイヌおよびネコ
に注射投与することを特徴とするイヌおよびネコの免疫
疾病治療方法。 (4) 配列番号:1または配列番号:11と同じある
いはその一部を有するアミノ酸配列と配列番号:2また
は配列番号:12と同じあるいはその一部を有するアミ
ノ酸配列がヘテロダイマーを形成してできるイヌインタ
ーロイキン12を含んでなるイヌおよびネコの免疫疾病
予防薬。
【0010】(5) イヌおよびネコの免疫疾病が腫
瘍、皮膚炎、感染症またはアレルギー疾病である上記
(4)に記載のイヌおよびネコの免疫疾病予防薬。
【0011】(6) 上記(4)または(5)に記載さ
れたイヌおよびネコの免疫疾病予防薬をイヌおよびネコ
に注射投与することを特徴とするイヌおよびネコの免疫
疾病予防方法。 (7) 配列番号:1または配列番号:11に示すDN
A配列あるいはその一部を有するDNA配列と配列番
号:2または配列番号:12に示すDNA配列あるいは
その一部を有するDNA配列を同時に含む組換えバキュ
ロウイルス。
【0012】(8) 上記(7)に記載の組換えバキュ
ロウイルスを昆虫細胞または幼虫に感染させ、イヌイン
ターロイキン12を採取することを特徴とするイヌイン
ターロイキン12の製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のCaIL12蛋白質の2
つのサブユニットをそれぞれコードするDNAを組込ん
だプラスミドは例えば次のようにして製造することがで
きる。すなわち、イヌの細胞からポリ(A)RNAを抽
出した後、cDNAを合成し、ウシやヒトのIL12の
2つのサブユニットをそれぞれコードする遺伝子配列を
元にしたプライマーを用いてポリメラーゼ連鎖反応(以
下PCRと略す)を行うことによってCaIL12活性
を示す2つのサブユニットをそれぞれコードする2つの
遺伝子をクローニングすることができる。また、合成し
たcDNA組換え体よりファージライブラリーを作製
し、PCRによって得られた2つの遺伝子断片とプラー
クハイブリダイゼーションを行うことにより、CaIL
12P40cDNAとCaIL12P35cDNAの全
長をクローニングすることができる。
【0014】イヌの臟器や細胞、例えばマイトージェン
などで刺激されたイヌ単核球やリンパ球などよりRNA
を得る方法としては、通常の方法、例えば、ポリソーム
の分離、ショ糖密度勾配遠心や電気泳動を利用した方法
などがあげられる。上記イヌ臟器やイヌ細胞よりRNA
を抽出する方法としては、グアニジン・チオシアネート
処理後CsCl密度勾配遠心を行うグアニジン・チオシ
アネート−塩化セシウム法(文献3)バナジウム複合体
を用いてリボヌクレアーゼインヒビター存在下に界面活
性剤で処理したのちフェノール抽出を行う方法(文献
4),グアニジン・チオシアネート−ホット・フェノー
ル法、グアニジン・チオシアネート−グアニジン塩酸
法、グアニジン・チオシアネート−フェノール・クロロ
ホルム法、グアニジン・チオシアネートで処理したのち
塩化リチウムで処理してRNAを沈殿させる方法などの
中から適当な方法を選んで行うことができる。
【0015】イヌ臟器やマイトージェンなどで刺激され
たイヌ単核球やリンパ球より通常の方法、例えば、塩化
リチウム/尿素法、グアニジン・イソチオシアネート
法、オリゴdTセルロースカラム法等によりmRNAを
単離し、得られたmRNAから通常の方法、例えば、G
ublerらの方法(文献5),H.Okayamaら
の方法(文献6)等によりcDNAを合成する。得られ
たmRNAからcDNAを合成するには、基本的にはト
リ骨芽球ウイルス(AMV)などの逆転写酵素などを用
いるほか1部プライマーを用いてDNAポリメラーゼな
どを用いる方法を組み合わせてよいが、市販の合成ある
いはクローニング用キットを用いるのが便利である。
【0016】このcDNAを鋳型としてヒト、マウスお
よびウシの塩基配列を基にしたプライマーを用いてPC
Rを行うことによってCaIL12活性を示すP40サ
ブユニットおよびP35サブユニットをコードする遺伝
子をクローニングすることができる。また、合成したc
DNAをλファージベクターに連結した後、インビトロ
でλファージのコート蛋白質などと混合することにより
パッケージングし、その生成されたファージ粒子を宿主
となる大腸菌に感染させる。この際、λファージの感染
した大腸菌は溶菌し、1個1個のクローンがプラークと
して回収される。このプラークをニトロセルロースなど
のフィルターに移し、放射標識したPCRで得た遺伝子
をプローブとしたハイブリダイゼーションにより、Ca
IL12P40cDNAおよびCaIL12P35cD
NAの全長をクローニングすることができる。
【0017】宿主としては原核生物又は真核生物を用い
ることができる。原核生物としては細菌、特に大腸菌
(Escherichia coli),バチルス属
(Bacillus)細菌、例えばバチルス・ズブチリ
ス(Bacillus subtilis)等を用いる
ことができる。真核生物としては酵母、例えばサッカロ
ミセス(Saccharomyces)属酵母、例えば
サッカロミセス・セレビシエー(Saccharomy
ces serevisiae)等の真核性微生物、昆
虫細胞、例えば、ヨガ細胞(Spodoptera f
rugiperda)、キャベツルーパー細胞(Tri
choplusiani)、カイコ細胞(Bombyx
mori)、動物細胞、例えばヒト細胞、サル細胞、
マウス細胞等を使用することができる。本発明において
はさらに、生物体それ自体、例えば昆虫、例えばカイ
コ、キャベツルーパー等を用いることもできる。
【0018】発現ベクターとしては、プラスミド、ファ
ージ、ファージミド、ウイルス(バキュロ(昆虫)、ワ
クチニア(動物細胞))等が使用できる。発現ベクター
中のプロモーターは宿主細菌に依存して選択され、例え
ば細菌用プロモーターとしてはlacプロモーター、t
rpプロモーター等が使用され、酵母用プロモーターと
しては、例えばadh1プロモーター、pqkプロモー
ター等が使用される。また、昆虫用プロモーターとして
はバキュロウイルスポリヘドリンプロモーター、p10
プロモーター等、動物細胞としてはSimian Vi
rus40のearlyまたはlateプロモーター等
があげられるが、これらに限定されない。 発現ベクタ
ーによる宿主の形質転換は、当業界においてよく知られ
ている常法により行うことができ、これらの方法は例え
ば、CurrentProtocols in Mol
ecular Biology,JohnWiley
& Sons社、に記載されている。形質転換体の培養
も常法に従って行うことができる。
【0019】産生されたCaIL12は,非還元下、ド
デシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動
(SDS−PAGE)により決定すると、見かけの分子
量が約70〜80kDである。
【0020】SDS−PAGEでは、70〜80kDの
バンドが、還元条件下では分子量約40kDと約35k
Dの2つのサブユニットを生じる。 CaIL12は、
以下の実施例2で示すように、in vitroで、イ
ヌ白血球からのインターフェロンγ(以下IFNγと略
記する)の誘導能およびフィトヘムアグルチニンン(以
下PHAと略記する)で刺激されたイヌリンパ球の増殖
促進効果により主に特性化される。その他、NK細胞や
細胞障害性T細胞を活性化してそれらの標的細胞、例え
ば腫瘍由来のセルラインまたはウイルス感染した線維芽
細胞を融解する活性を有する。
【0021】遺伝子組換え技術によって製造されたCa
IL12を単離、精製するための方法に特に限定はな
く、通常の蛋白質の精製方法を用いることができる。例
えばイヌIFNγの誘導活性を指標としながら、イオン
交換性担体、色素担体、ゲル濾過担体、シリカゲル担
体、キレート担体等を用いたクロマトグラフィーや、限
外濾過、ゲル濾過、透析、塩析等による脱塩、濃縮を組
合せることによって精製し単離することができる。
【0022】本発明に係るイヌおよびネコの免疫疾病治
療薬・予防薬は、腫瘍をはじめ皮膚炎、アレルギー疾
患、感染症など免疫能が低下した疾病、あるいは特に細
胞性免疫反応に比べ、液性免疫反応が中心となったよう
な片寄った免疫反応を示す疾病などさまざまなイヌおよ
びネコのの免疫疾病に対して、従来のこれらイヌおよび
ネコの疾病に対する治療薬・予防薬や治療方法・治療方
法に比べ、驚くべき顕著な治療効果および予防効果を示
す。
【0023】本発明において、イヌおよびネコの腫瘍と
しては、乳腺腫瘍、好酸球性肉芽腫、類表皮腫、皮膚腫
瘍、脂肪腫、耳血腫、肺水腫、皮膚有茎軟腫または肛門
腫瘍が挙げられ、イヌおよびネコの皮膚炎としては、外
耳道炎、皮膚炎、湿疹、皮膚真菌症、膿皮症、アレルギ
ー性皮膚炎、じん麻疹、外傷性皮膚炎、または脱毛症が
挙げられ、イヌおよびネコの感染症としては、イヌパル
ボウイルス感染症、ジステンバー感染症、ネコエイズお
よびネコ白血病が挙げられ、そしてアレルギー性疾病と
しては、イヌおよびネコの花粉症が挙げられる。
【0024】また、このイヌおよびネコの免疫疾病治療
薬・予防薬は、CaIL12に加えて任意に他の成分を
含むことができる。本薬に添加される成分は、主とし
て、本薬が投与される方式に依存して決定される。本薬
が個体として用いられる場合は、例えばラクトース等の
充填剤、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン等の結
合剤、着色剤、コーティング剤等を用いることができ、
このような剤は経口投与に好適である。また、担体また
は賦活剤として例えば、白色ワセリン、セルロース誘導
体、界面活性剤、ポリエチレングリコール、シリコー
ン、オリーブ油等を加えてクリーム、乳液、ローション
等の形態として外用薬として患部に塗布して用いること
もできる。また、本薬が液体として投与される場合は、
通常行われている生理学的に許容される溶媒、および乳
化剤、安定剤を含むことができる。溶媒としては水、P
BS、等張性生理食塩水等が挙げられ、乳化剤として
は、ポリオキシエチレン系界面活性剤、脂肪酸系界面活
性剤、シリコーン等が例示でき、安定剤としては、イヌ
血清アルブミン、ゼラチン等のポリオール、またはソル
ビトール、トレハロースなどの糖類等が挙げられる。本
発明の治療薬および予防薬の投与方法に特に限定はない
が、注射等よすることにより最も治療効果が期待でき
る。注射投与方法としては静脈内投与、筋肉内投与、皮
下投与、腹腔内投与、胸腔内投与いずれの方法にも限定
されない。
【0025】投与量は、個体の大きさ、投与方法、疾病
の種類、症状などに依存して決定されるであろうが、治
療効果および予防効果を示すのに十分な量を投与すれば
よく、例えば、1用量、1日当たり、0.1pgから1
00μg/kgのCaIL12の投与で十分な効果が得
られる。
【0026】また、養子免疫療法では1ー100mlの
イヌまたはネコの血液から分離したリンパ球に対し、
0.001pgから1μgのCaIL12で12時間か
ら6日間刺激した後に再び体内に戻すことによって十分
な効果が得られる。
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定され
るものではない。
【0028】[実施例1] CaIL12P40、P35遺伝子のクローニング: (1)イヌcDNAの調製 イヌ肝臓、LPS(50μg/ml)で48時間刺激し
たイヌ末梢血単核球およびニワトリニューカッスル病ウ
イルスで7時間処理した(107 pfu/ml)イヌ脾
臓由来リンパ球よりISOGEN(ニッポンジーン社)
を用いて総RNAを調製した。得られたRNAを1mM
EDTAを含む10mM トリス塩酸緩衝液(pH
7.5)(以下TEと略する。)に溶解し、70℃で5
分間処理した後、1M LiClを含むTEを同量加え
た。0.5M LiClを含むTEで平衡化したオリゴ
dTセルロースカラムにRNA溶液をアプライし、同緩
衝液にて洗浄した。さらに0.3M LiClを含むT
Eにて洗浄後、0.01%SDSを含む2mM EDT
A(pH7.0)で吸着したポリ(A)RNAを溶出し
た。こうして得られたポリ(A)RNAを用いて一本鎖
cDNAを合成した。すなわち、滅菌した0.5mlの
ミクロ遠心チューブに5μgのポリ(A)RNAと0.
5μgのオリゴdTプライマー(12−18mer)を
入れ、ジエチルピロカルボネート処理滅菌水を加えて1
2μlにし、70℃で10分間インキュベートしたのち
氷中に1分間つけた。これに200mM トリス塩酸
(pH8.4),500mM KCl溶液を2μl,2
5mM MgCl2 を2μl,10mM dNTPを1
μlおよび0.1M DTTを2μlそれぞれ加え、4
2℃で5分間インキュベートしたのち、200ユニット
のGibcoBRL社製SuperScript II
RTを1μl加え、42℃でさらに50分間インキュ
ベートしてcDNA合成反応を行った。さらに70℃で
15分間インキュベートして反応を停止し、氷上に5分
間置いた。この反応液に1μlのE.coli RNa
seH(2units/ml)を加え、37℃で20分
間インキュベートした。
【0029】(2)イヌcDNAファージライブラリー
の調製 上記(1)で得られたポリ(A)RNA1μgづつを用
い、ファルマシア社のタイムセーバーcDNA合成キッ
トにて添付のマニュアルに従い、オリゴdTプライマー
を用いて2本鎖cDNAを合成し、さらにEcoRI/
NotIアダプターを連結した。これを用いて、アマシ
ャム社のcDNAラピットクローニングモジュール−λ
gt10にて添付のマニュアルに従い、組換えλgt1
0ベクターを作製し、さらにアマシャム社のインビトロ
パッケージングモジュールにて添付のマニュアルに従
い、組換え体ファージ作製した。
【0030】(3)CaIL12P40遺伝子のクロー
ニング ヒトIL12P40のN末端およびC末端の塩基配列
(文献1)をもとに、 5´ATGTGTCACCAGCAGTTGGTCAT
CTCTTGGTTT3´(配列番号3) と 5´CTAACTGCAGGGCACAGATGCCC
A3´(配列番号4) の2種類のプライマーをDNAシンセサイザーにて合成
した。上記(1)のイヌ肝臓およびLPS刺激イヌ末梢
血より得られたcDNAを別々の0.5mlのミクロ遠
心チューブに2μlづつ取り、各プライマーを20pm
ol,20mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)、1.
5mM MgCl2 、25mM KCl,100μg/
ml ゼラチン、50μM各dNTP、4単位 Taq
DNAポリメラーゼとなるように各試薬を加え、全量1
00μlとする。DNAの変性条件を94℃,1分、プ
ライマーのアニーリング条件を55℃、2分、プライマ
ーの伸長条件を72℃、3分の各条件でPerkin−
Elmer Cetus社のDNAサーマルサイクラー
を用い、35サイクル反応させた。これを1%アガロー
スゲルにて電気泳動し、約990bpのDNA断片を常
法(文献7)に従って調製した。
【0031】このDNA断片をInvitrogen社
のT−Vectorに宝酒造(株)のDNA Liga
tion Kit Ver.1を用いて連結した。これ
を用いて常法に従い大腸菌を形質転換し、得られた形質
転換体よりプラスミドDNAを常法により調製した。次
にこのプラスミドにPCR断片が挿入されていることを
前述と同じ条件のPCRによって確認し、Genesi
s2000 DNAanalysis system
(デュポン社)を用いて、ダイデオキシ法(文献9)で
CaIL12活性を示すと思われる2つのサブユニット
のうち一方のP40サブユニットDNAの塩基配列を決
定した。この配列を配列番号1に示す。
【0032】また、この配列を含む、990bpのDN
A断片に宝酒造(株)のRandom Primer
DNA Labeling Kitを用いて32Pを標
識し、プローブを作製した。上記(2)で得られたイヌ
肝臓cDNAから作製した組換え体ファージライブラリ
ーを大腸菌NM514上でプラークとして形成させ、ア
マシャム社のHybond−N+に常法に従って転写し
た。
【0033】Hybond−N+は、5×SSPE
(0.9M NaCl,50mMNaH2PO4,5mM
EDTA,pH7.4),5×デンハルト溶液(0.
1%フィコール、0.1%ポリビニルピロリドン、0.
1%ウシ血清アルブミン)、0.1%SDS、100μ
g/mlサケ精子DNA中、65℃で2時間インキュベ
ートし、ついで同じ溶液中で上述のようにして作製した
標識プローブ1×106cpm/mlとハイブリダイズ
した。65℃で1晩インキュベートした後、Hybon
d−N+を0.2×SSC(30mM NaCl,3m
Mクエン酸ナトリウム)、0.1%SDS中15分、3
回洗浄し、富士写真フィルム(株)の富士イメージング
プレートに12時間露出し、富士写真フィルム(株)の
バイオイメージングアナライザーにて解析した。陽性の
シグナルを有するプラークは常法に従い、再スクリーニ
ングを行った。3回のスクリーニングの結果、陽性シグ
ナルを有する1個の組換え体ファージを得た。この組換
え体ファージより常法に従ってファージDNAを抽出
し、制限酵素EcoRIで切断した後、1%アガロース
ゲル電気泳動にて得られた約1.5kbのDNA断片を
常法に従い調製し、宝酒造(株)のDNA Ligat
ion Kit Ver.2を用いて、宝酒造(株)の
pUC118BAP処理DNA(EcoRI/BAP)
と連結した。これを用いてプラスミドDNAを常法によ
り調製し、蛍光DNAシーケンサー(パーキンエルマー
社製DNAシーケンサー373S)を用い、その添付プ
ロトコールに従って、パーキンエルマー社のダイターミ
ネーターサイクルシーケンシングキットを用いて、得ら
れたDNA断片の塩基配列を決定した。このうち、Ca
IL12P40をコードする配列を配列番号11に示
す。
【0034】(4)CaIL12P35遺伝子のクロー
ニング ヒトIL12P35のN末端(文献1)およびウシIL
12P35のC末端の塩基配列をもとに、 5´AGCATGTGTCCAGCGCGCAGCCT
CCTCCTTGTCGCTACCCTG3´(配列番
号5) と 5´CTAGGAAGAACTCAGATAGCTCA
TCATTCTGTCGATGGT3´(配列番号6) の2種類のプライマ−をDNAシンセサイザーにて合成
した。上記(1)の鶏ニューカッスル病ウイルスで処理
したイヌ脾臓由来リンパ球より得られたcDNAを鋳型
として上記(3)と同様にして約670bpのDNA断
片を得、T−Vectorに挿入し、CaIL12活性
を示すと思われる2つのサブユニットのうち一方のP3
5サブユニットDNAの塩基配列を決定した。この配列
を配列番号2に示す。
【0035】また、この配列を含む670bpのDNA
断片を用いて標識プローブを作製した。上記(2)で得
られた鶏ニューカッスル病ウイルスで処理したイヌ脾臓
由来リンパ球より得られたcDNAから作製した組換え
体ファージライブラリーを上記(3)と同様にして標識
プローブとハイブリダイズし、スクリーニングを行っ
た。その結果得られた陽性シグナルを有する1個の組換
え体ファージよりDNAを抽出し、制限酵素NotIで
切断した後、1%アガロースゲル電気泳動にて得られた
約1.2kbのDNA断片をSTRATAGENE社の
pBluescriptIIのNotIサイトに常法に
従い連結した。これを用いてプラスミドDNAを調製
し、蛍光DNAシーケンサーを用いて、得られたDNA
断片の塩基配列を決定した。このうち、CaIL12P
35をコードする配列を配列番号12に示す。
【0036】[実施例2] CaIL12の生産: (1)CaIL12発現ベクターの調製 発現ベクターpCDL−SRα296(文献9)を制限
酵素EcoRIで切断し、バクテリア由来アルカリホス
ファターゼで末端を脱リン酸化した。これを1%アガロ
ースゲル電気泳動にて約3.6kbのDNA断片を常法
に従い調製した。一方、CaIL12P40 DNA断
片は 5´GGGGAATTCATGTGTCACCAGCA
GTTGGTCATCTCTTGG3´(配列番号7) と 5´CCCGAATTCCTAACTGCAGGGCA
CAGATGCCCAGTCGCT3´(配列番号8) の2種類のEcoRI切断部位を付加したプライマーを
作製し、実施例1(2)で調製したT−Vectorに
挿入したCaIL12活性を示すと思われる2つのサブ
ユニットのうち一方のP40サブユニットDNAを鋳型
として、DNAの変性条件を94℃、1分、プライマー
のアニーリング条件を55℃、2分、プライマーの伸長
条件を72℃,3分、サイクル数30でPCRを行い、
エタノール沈殿後、制限酵素EcoRIで切断し、1%
アガロースゲル電気泳動にて約990bpのDNA断片
を調製した。また、 5´GGGGAATTCATGCATCCTCAGCA
GTTGGTCATCTCCTGG3´(配列番号1
3) と 5´CCCGAATTCCTAACTGCAGGACA
CAGATGCCCAGTCGCT3´(配列番号1
4) の2種類のEcoRI切断部位を付加したプライマーを
作製し、実施例1(2)で調製したpUC118に挿入
したCaIL12P40DNAを鋳型として、PCRを
行い、EcoRIで切断し、約990bpのDNA断片
を調製した。得られたそれぞれのCaIL12P40D
NA断片をT4DNAリガーゼを用いて上述のようにし
て調製したpCDL−SRα296に連結した。これを
用いて大腸菌を形質転換し、得られた形質転換体よりプ
ラスミドDNAを調製し、CaIL12P40を発現す
るFOCaIL12P40およびFOCaIL12P4
0FLを得た。
【0037】また、pCDL−SRα296を制限酵素
PstIで切断し脱リン酸化後、電気泳動にて約3.6
kbのDNA断片を調製した。CaIL12P35 D
NA断片は 5´GGGCTGCAGATGTGTCCAGCGCG
CAGCCTCCTCCTTGTC3´(配列番号9) と5´GGGCTGCAGCTAGGAAGAACTC
AGATAGCTCATCATTCT3´(配列番号1
0)の2種類のPstI切断部位を付加したプライマー
を作製し、実施例1(3)で調製したT−Vector
に挿入したCaIL12活性を示すと思われる2つのサ
ブユニットのうち一方のP35サブユニットDNAを鋳
型として、94℃,1分、55℃,2分、72℃,3
分、30サイクルでPCRを行い、エタノール沈殿後、
制限酵素PstIで切断した。これを1%アガロースゲ
ル電気泳動にて約670bpのDNA断片を調製した。
また、 5´GGGCTGCAGATGTGCCCGCCGCG
CGGCCTCCTCCTTGTG3´(配列番号1
5) と 5´GGGCTGCAGTTAGGAAGAATTCA
GATAACTCATCATTCT3´(配列番号1
6) の2種類のPstI切断部位を付加したプライマーを作
製し、実施例1(2)で調製したpUC118に挿入し
たCaIL12P35DNAを鋳型として、PCRを行
い、PstIで切断し、約670bpのDNA断片を調
製した。得られたそれぞれのCaIL12P35DNA
断片をT4DNAリガーゼを用いて上述のように、Ps
tIで切断し調製したpCDL−SRα296に連結、
大腸菌形質転換、プラスミドDNA調製を行い、CaI
L12P35を発現するFOCaIL12P35および
FOCaIL12P35FLを得た。
【0038】さらに、作製したこれら4つの発現プラス
ミド中のCaIL12P40DNAおよびCaIL12
P35DNAの塩基配列を確認した。
【0039】(2)サルCOS細胞でのCaIL12の
生産 上記(1)で得られたそれぞれ5μgのFOCaIL1
2P40およびFOCaIL12P35を50mMトリ
ス塩酸緩衝液(pH7.5)、400μg/mlのDE
AEデキストラン(ファルマシア製)および100μM
のクロロキン(シグマ社)を含む4mlのERDF培地
(極東製薬(株)社製)に加えておく。一方、直径10
cmのディッシュを用いて10%ウシ胎児血清(ギブコ
社、以下FBSと略記する)で50%コンフルエントに
なるまで増殖させたCOS−1細胞(ATCC CRL
−1650)をPBSで一回洗浄した後、上記で得た4
mlのDNA混合液を加え、5%CO2 、37℃の条件
で培養した。4時間後、細胞をPBSで洗浄した後、2
0mlのERDF培地にて5%CO2 ,37℃の条件で
4日間培養し、CaIL12が生産された培養上清を得
た。
【0040】(3)CaIL12産生組換えバキュロウ
イルスの作製 バキュロウイルストランスファーベクターpAcAB3
(ファーミンジェン社製)のプロモーター下流の制限酵
素XbaIおよびSmaI切断部位にそれぞれP40お
よびP35サブユニットcDNAを常法に従って連結
し、組換えトランスファーベクターを得た。さらにファ
ーミンジェン社製のバキュロウイルストランスフェクシ
ョンキットを用いてその添付マニュアルに従って、組換
えバキュロウイルスを作製した。 (4)昆虫細胞でのCaIL12の生産 上記(3)で得られた組換えバキュロウイルスを、ファ
ーミンジェン社製のバキュロゴールドProtein−
Free Insect Mediumで75cm2
フラスコでコンフルエントまで平面培養したSf21細
胞(Spondoptera Flugiperda由
来、ファーミンジェン社より入手)に感染させ、4日間
培養した後、CaIL12が生産された培養上清を得
た。
【0041】(5)CaIL12の活性測定 上記(2)、(4)で生産されたCaIL12の活性測
定は以下のようにして行った。 イヌリンパ球からのイ
ヌIFNγ誘導活性検定のために、抗ウイルス活性およ
びイヌ細胞のクラスIIMHC発現増強活性を測定し
た。
【0042】イヌ脾臓よりリンパ球を分離し、10%F
BS−ERDFに106 cells/mlの細胞密度で
懸濁し、このうち2.5mlとヒトIL2(Genzy
me社製)250Uを6cmディッシュに添加した。こ
れに上記(2)で得られた培養上清2.5mlとヒトI
L2(Genzyme社)250Uを加え、5%CO
2 、37℃の条件で2日間培養し、ウイルスとしてVe
sicularStomatitis Virus,感
受性細胞としてMDCK(ATCCCCL−34)を用
い、文献10のCPE法に従ってこの培養液の抗ウイル
ス活性を測定した。その結果、2x105 希釈単位/m
l以上の抗ウイルス活性が確認された。また、上記
(4)で得られた培養上清の抗ウイルス活性を同様にし
て測定した結果、107希釈単位/ml以上の抗ウイル
ス活性が検出された。一方、10μgのpCDL−SR
α296を上記(2)と同様にCOS−1細胞に導入し
たコントロールの細胞培養液およびSf21細胞を3日
間培養した培養液では抗ウイルス活性は全く認められな
かった。
【0043】また、クラスIIMHCを発現したイヌ乳
腺腫瘍組織由来細胞株FCBR1を用いて、上記の各培
養液中のクラスIIMHCの発現増強活性を測定した。
6cmディッシュに、105個のFCBR1を接着さ
せ、これに上記の各培養液5mlを添加し、5%C
2、37℃の各条件で1晩培養した。培養後、トリプ
シンにて細胞を剥離し、1.5mlのミクロ遠心チュー
ブにて遠心した。これに、10μlのラット抗イヌクラ
スIIMHCモノクローナル抗体(Stratagen
e社製)を添加し、さらに50μlの10%FBS−E
RDFで懸濁し、氷上で1時間静置した。PBSで洗浄
した後、5μlのFITC標識ラビット抗ラットモノク
ローナル抗体(セロテック社製)および50μlの10
%FBS−ERDFで懸濁し、氷上で1時間静置した。
PBSで洗浄後、ベクトンディッキンソン(株)のFA
CScanにて解析した。その結果、COS1およびS
f21で産生させたCaIL12は、FCBR1上のク
ラスIIMHCの発現量をそれぞれ約20%、60%上
昇させた。これらのことから、CaIL12はイヌリン
パ球に作用して、イヌIFNγを誘導する活性を有する
ことが判明した。
【0044】また、芽球化したイヌリンパ球の増殖促進
活性を測定した。イヌ末梢血よりリンパ球を分離し、1
0%FBS−ERDFに106 cells/mlの細胞
密度で懸濁し、このうち5mlを6cmディッシュに添
加した。これにPHAを5μg/mlの濃度で添加し、
5%CO2 、37℃の条件で3日間培養してリンパ球を
芽球化させた。この芽球化リンパ球を10%FBS−E
RDFに106 cells/mlの細胞密度で懸濁し、
96穴マイクロプレート1穴あたり、50μlを添加し
た。これに上記(2)で得られた培養上清を1穴あたり
50μl加えた。また、コントロールとして10%FB
S−ERDFのみを1穴あたり50μl加えた。これら
をさらに5%CO2 、37℃の条件で3日間培養後、文
献11のMTTアッセイ法により、CaIL12の芽球
化リンパ球の増殖促進活性を測定した。すなわち、5m
g/mlのMTT(シグマ社製)溶液を1穴あたり10
μlづつ添加し、さらに6時間培養した。150μlの
0.01N塩酸イソプロパノール溶液を加えた後、超音
波にて細胞を破砕し、マイクロプレートリーダー(BI
O−RAD社製Model13550)にて波長595
nmの吸光度を測定した。その結果、コントロールの吸
光度が平均0.69であったのに対し、COS−1で産
生したCaIL12は平均1.52であり、約2倍以上
の芽球化リンパ球の増殖促進活性が認められた。
【0045】さらに、CaIL12のイヌ腫瘍に対する
抗腫瘍作用を検討した。イヌ末梢血よりリンパ球を分離
し、10%FBS−ERDFで5x106cells/m
lの細胞密度に懸濁し、このうち5mlを6cmディッ
シュに添加した。これにベーリンガーマンハイム社
(株)のリコンビナントヒトIL2を500U添加し、
5%CO2、37℃の条件で3日間培養した。一方、イ
ヌ腫瘍細胞FCBR1およびA72(ATCC CRL
−1542)を10%FBS−ERDFでそれぞれ10
5cells/mlの細胞密度に懸濁し、96穴プレー
ト1穴あたり50μlづつ添加し、プレートに接着させ
た。これにヒトIL2で刺激したイヌリンパ球50μl
を加え、さらにCaIL12を発現している上記(2)
で得られた培養上清100μlもしくはコントロールと
して10%FBS−ERDF100μlを添加し、5%
CO2、37℃の条件で2日間培養した。培養後、上清
を完全に取り除き、MTTアッセイを行った。%細胞障
害性を次の式にて算出した。
【0046】 %細胞障害性=(1ーOD2/OD1)x100 ここで、OD1=培地のみで培養したイヌ腫瘍細胞の波
長595nmの吸光度OD2=イヌリンパ球と共に培養
したイヌ腫瘍細胞の波長595nmの吸光度を表す。
【0047】その結果、FCBR1ではコントロールが
34%であったのに対し、COS−1で生産したCaI
L12は約75%の細胞障害性を示した。また、A72
ではコントロールが22%であったのに対し、CaIL
12は約83%の細胞障害性を示した。CaIL12は
イヌリンパ球を活性化して、イヌ腫瘍細胞に対して抗腫
瘍作用を発揮することが判明した。
【0048】[実施例3] CaIL12の精製:実施例2(4)で得られた細胞培
養上清250mlを、スルホプロピル担体を充填したカ
ラムにアプライした後、十分量の20mMリン酸緩衝液
でカラムを洗浄し、0.5〜1MのNaClで溶出して
得られた吸着画分をさらにブルーセファロース担体を充
填したカラムにアプライし、同様にして洗浄後、1.1
〜2MのNaClで溶出した画分を得た。得られた画分
を透析によって脱塩して、精製したCaIL12画分5
mlを得た。SDS−PAGE解析によると、この画分
中のCaIL12の純度は95%以上であった。
【0049】[実施例4] CaIL12製剤の製造:実施例3で得られた精製Ca
IL12溶液に、注射用生理食塩水、注射用低分子ゼラ
チン(新田ゼラチン(株))、ソルビトールを加えて、
ゼラチンの終濃度0.5%、ソルビトールの終濃度30
%に調製した。さらに、ポジダイン(ポール(株))で
処理してパイロジェンを除去した後、250℃で2時間
乾熱滅菌したガラスバイアルに1mlづつ分注した。そ
の後、無菌的に凍結乾燥することによって、1バイアル
中に1pgから5μgのCaIL12を含むCaIL1
2製剤を得た。このCaIL12製剤は、室温条件下で
安定であり、また、蒸留水または生理食塩水によって良
好に溶解した。
【0050】[実施例5] 細胞レベルでのCaIL12製剤の薬効評価: (1)腫瘍 CaIL12製剤の抗腫瘍効果を見るために、担ガンマ
ウスを作製し、CaIL12製剤で刺激されたイヌリン
パ球を移入して腫瘍の縮小効果を検討した。6週齢のメ
スヌードマウス(BALB/C nu/nu)10匹を
日本クレア(株)より購入した。それぞれの背部皮下に
イヌ乳腺腫瘍細胞株FCBR1を108cells移植
し、約1ヶ月後、平均33mmx25mmの腫瘤を有す
る担ガンマウスを作製した。一方、FCBR1を樹立す
る際に、Whitesideらの方法(文献14)によ
り分離した腫瘍内浸潤リンパ球(以下TILと略記す
る)108cellsを20mlの10%FBS−ER
DFで懸濁し、実施例4で調製したCaIL12製剤1
0ngを添加して5%CO2、37℃の条件で2日間培
養し、CaIL12製剤で刺激されたTILを得た。ま
たコントロールとしてCaIL12製剤を添加せずに同
様の条件で培養した108cellsのTILを準備し
た。これら2種類のTILを担ガンヌードマウスの尾静
脈より1匹あたり107cells、5匹づつ移入し
た。移入7日後、ノギスにて腫瘍重量を測定し、TIL
移入前との腫瘍重量の変化を調べた。なお、腫瘍重量は
次の式にて算出した。
【0051】腫瘍重量=(長径x短径2/2) その結果、CaIL12製剤で刺激されたTILを移入
した担ガンヌードマウスは5匹のうち3匹で完全に腫瘍
が退縮し、2匹でTIL移入前の腫瘍重量を1とした相
対腫瘍重量で0.2以下であった。一方、コントロール
のTILを移入した担ガンヌードマウスは5匹とも腫瘍
が増大し、相対腫瘍重量ですべて1.25以上であっ
た。以上のことから担ガンマウスを用いた系において、
CaIL12製剤はTILを活性化して腫瘍縮小効果を
発揮することが判明した。
【0052】(2)アレルギー CaIL12製剤の抗アレルギー効果を見るために、ア
レルギーの患犬由来リンパ球をCaIL12製剤で刺激
し、IgEなどアレルギーの原因となる因子の発現調節
の有無について検討した。アトピー性皮膚炎と診断され
た患犬5頭からそれぞれ10mlの血液を採取した。こ
れらより直ちにリンパ球を分離し、抗ヒトCD3ポリク
ローナル抗体(Genzyme社製)で固相化した10
cmディッシュにて10%FBS−ERDFでCaIL
12製剤をそれぞれ10ngづつ加えて3日間培養し
た。なおコントロールとしてCaIL12製剤を添加せ
ずに同様の条件で培養したイヌリンパ球を準備した。培
養後、各ディッシュ中の一部のリンパ球を回収し、実施
例1に記載の方法によりcDNAを合成し、イヌIgE
およびイヌIgEレセプター遺伝子に特異的なプライマ
ーを用いてPCRを行い、それら遺伝子の発現を調べ
た。その結果、CaIL12製剤を添加して培養したイ
ヌリンパ球のそれら遺伝子の発現はCaIL12製剤を
添加しなかったものと比較していずれも抑制されてい
た。このことから、CaIL12製剤はイヌリンパ球に
作用してアレルギーの原因因子の1つであるIgEおよ
びIgEレセプターの発現を抑制することが判明した。
また、抗ヒトCD4ポリクローナル抗体(Genzym
e社製)を用いたパンニング法(文献15)により各デ
ィッシュ中の残りのリンパ球から主にヘルパーT細胞集
団からなるCD4陽性細胞を得た。これを用いてcDN
Aを合成し、CaIL5およびCaIFNγ遺伝子に特
異的なプライマーを用いてPCRを行い、それら遺伝子
の発現を調べた。その結果、CaIL5遺伝子の発現に
関してはCaIL12製剤の添加によりいずれも発現が
抑制されていた。一方、CaIFNγ遺伝子の発現に関
してはCaIL12製剤の添加によりいずれも発現が増
強されていた。IL5はアレルギー反応などの液性免疫
反応を引き起こす2型ヘルパーT細胞から産生され、一
方IFNγは細胞性免疫を引き起こし液性免疫を抑制す
る1型ヘルパーT細胞から産生される。このことから、
CaIL12製剤はイヌリンパ球中の2型ヘルパーT細
胞を抑制し、1型ヘルパーT細胞を活性化する作用を有
することが示唆された。以上のことから、CaIL12
製剤はイヌのアレルギー性疾患の治療に有望であること
が判明した。
【0053】[実施例6] CaIL12製剤のイヌに対する毒性試験:CaIL1
2製剤の毒性を試験した。試験動物としてビーグル犬3
頭を用いた。試験は以下の要領にて実施した。
【0054】(1) 投与方法 2日おきに計5回投与を行った。投与量は順次増やして
いった(初回:1ng/kg体重、5ng/kg体重、
25ng/kg体重、250ng/kg体重、5回目:
1μg/kg体重)。また投与ルートは静脈投与により
行った。
【0055】(2) 観察検査期間、観察検査項目、観察点 観察期間は投与開始前1週から投与開始後3週までとし
た。観察検査項目は臨床症状(呼吸様式、元気、食欲、
活動性、可視粘膜、流延、嘔吐、排便行動、傾眠) 、体温、心拍数、体重、血液学的検査(血球系(白血球
数、ヘマトクリット、血小板数、血液像)、電解質(N
a,K,Cl)、生化学的検査(BUN,Crea.,
GOT,GPT,CPK,Glucose,TP,Al
b,Glob,A/G)、尿所見、循環器および自律神
経系所見とした。観察点は体重に関しては投与日から7
日目毎に1回測定し、その他の項目に関しては、投与開
始1週前、投与日の投与直前、投与10分後、30分
後、1時間後、1.5時間後、2時間後、4時間後、6
時間後、12時間後、24時間後、48時間後、投与開
始2週後および投与開始3週後に測定した。
【0056】以上の要領にて試験を行った結果、CaI
L12製剤の投与によって問題となる変化は認められな
かったことから、CaIL12製剤は少なくとも1μg
/kg体重の投与量まではイヌに対して毒性がないこと
が明らかになった。
【0057】[実施例7] CaIL12製剤によるイヌ疾病の治療および予防:表
皮に腫瘤を持つ患犬、計12頭に対してCaIL12製
剤を局所注射および静脈内注射投与した。どの患犬にも
さまざまな大きさの腫瘤が複数個存在していた。12頭
中8頭に対しては、腫瘤1個につき、10ng−1μg
のCaIL12を3ー4日間隔で3ー10回、腫瘍局所
に直接、注射投与した。その結果、CaIL12製剤を
投与した腫瘤の9割が完全に消失し、残りの腫瘤も全て
半分以下に縮小した。4頭は大きさが100cm3以上
の腫瘤を持っており、全てすでに肺、肝臓、腎臓などの
内臓に転移していた。これら3頭については外科的手術
により表皮の腫瘤を切除した直後にCaIL12製剤を
静脈内に10ng/kg投与し、以後500ng/kg
の投与量で連日7日間にわたって投与を続けた。その結
果、内臓に転移していた腫瘍は全て消失し、以後6ヵ月
間観察したが、再発は全くみられなかった。
【0058】また、アトピー性皮膚炎と診断された患犬
7頭に対してCaIL12製剤を静脈内注射投与した。
これら患犬は皮膚に紅斑、湿疹および脱毛などの臨床症
状が観察され、また血液中には多量のIgEが検出さ
れ、その白血球画分にはIL4,IL5,IL10,I
L13の各mRNAが高発現していた。CaIL12製
剤を1回当り0.1ー100ng/kgの投与量で3日
間隔で3ー5回、静脈内に投与した結果、1回の投与で
臨床症状が速やかに改善され、3ー5回で完治にいたっ
た。
【0059】さらに、花粉症と診断された患犬3頭に対
してCaIL12製剤を静脈内注射投与した。投与量は
0.1−10pg/kgで1回の投与でクシャミ、鼻水
等の臨床症状が速やかに改善された。
【0060】[実施例8] CaIL12製剤を用いた養子免疫療法によるイヌ疾病
の治療:表皮に腫瘤を持つ患犬5頭、患猫2頭およびア
トピー性皮膚炎と診断された患犬3頭それぞれから25
mlの血液を採取した。これらより直ちにリンパ球を分
離し、抗ヒトCD3ポリクローナル抗体(Genzym
e社製)で固相化した10cmディッシュにて10%F
BS−ERDFでヒトIL2(Zenzyme社製)5
0UとCaIL12製剤を100ng加えて4日間培養
した。培養後、リンパ球を回収し、それぞれのイヌおよ
びネコに静脈内注射した。その結果、アトピー性皮膚炎
の患犬は3頭ともすべて完治し、また、腫瘍の患犬およ
び患猫もすべてに腫瘤の縮小傾向が認められ、同様の操
作を1週間おきに3〜5回繰り返したところ、すべての
腫瘍が完全に退縮した。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、イヌおよびネコの腫
瘍、皮膚病、感染症、アレルギー疾病の優れた治療薬・
予防薬および優れた治療方法・予防方法を提供できる。
【0062】参考文献: 1.Wolfら:J.Immunol.146,307
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Methods 90,221−223(1986). 15.Seedら:Proc.Natl.Acad.S
ci.USA 84,3365−3369(198
6). 配列表 配列番号:1 配列の長さ:990 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:イヌ 配列の特徴 特徴を表わす記号:peptide 存在位置:1..987 特徴を決定した方法:S 配列 ATG TGT CAC CAG CAG TTG GTC ATC TCT TGG TTT TCC CTC GTT TTG CTG 48 Met Cys His Gln Gln Leu Val Ile Ser Trp Phe Ser Leu Val Leu Leu GCG TCT CCC CTC ATG GCC ATA TGG GAA CTG GAG AAA GAT GTT TAT GTT 96 Ala Ser Pro Leu Met Ala Ile Trp Glu Leu Glu Lys Asp Val Tyr Val GTA GAG TTG GAC TGG CAC CCT GAT GCC CCC GGA GAA ATG GTG GTC CTC 144 Val Glu Leu Asp Trp His Pro Asp Ala Pro Gly Glu Met Val Val Leu ACC TGC CAT ACC CCT GAA GAA GAT GAC ATC ACT TGG ACC TCA GCG CAG 192 Thr Cys His Thr Pro Glu Glu Asp Asp Ile Thr Trp Thr Ser Ala Gln AGC AGT GAA GTC CTA GGT TCT GGT AAA ACT CTG ACC ATC CAA GTC AAA 240 Ser Ser Glu Val Leu Gly Ser Gly Lys Thr Leu Thr Ile Gln Val Lys GAA TTT GGA GAT GCT GGC CAG TAT ACC TGC CAT AAA GGA GGC AAG GTT 288 Glu Phe Gly Asp Ala Gly Gln Tyr Thr Cys His Lys Gly Gly Lys Val CTG AGC CGC TCA CTC CTG TTG ATT CAC AAA AAA GAA GAT GGA ATT TGG 336 Leu Ser Arg Ser Leu Leu Leu Ile His Lys Lys Glu Asp Gly Ile Trp TCC ACT GAT ATC TTA AAG GAA CAG AAA GAA TCC AAA AAT AAG ATC TTT 384 Ser Thr Asp Ile Leu Lys Glu Gln Lys Glu Ser Lys Asn Lys Ile Phe CTG AAA TGT GAG GCA AAG AAT TAT TCT GGA CGT TTC ACA TGC TGG TGG 432 Leu Lys Cys Glu Ala Lys Asn Tyr Ser Gly Arg Phe Thr Cys Trp Trp CTG ACG GCA ATC AGT ACT GAT TTG AAA TTC AGT GTC AAA AGT AGC AGA 480 Leu Thr Ala Ile Ser Thr Asp Leu Lys Phe Ser Val Lys Ser Ser Arg GGC TTC TCT GAC CCC CAA GGG GTG ACA TGT GGA GCA GTG ACA CTT TCA 528 Gly Phe Ser Asp Pro Gln Gly Val Thr Cys Gly Ala Val Thr Leu Ser GCA GAG AGG GTC AGA GTG GAC AAC AGG GAT TAT AAG AAG TAC ACA GTG 576 Ala Glu Arg Val Arg Val Asp Asn Arg Asp Tyr Lys Lys Tyr Thr Val GAG TGT CAG GAG GGC AGT GCC TGC CCC TCT GCC GAG GAG AGC CTA CCC 624 Glu Cys Gln Glu Gly Ser Ala Cys Pro Ser Ala Glu Glu Ser Leu Pro ATC GAG GTC GTG GTG GAT GCT ATT CAC AAG CTC AAG TAT GAA AAC TAC 672 Ile Glu Val Val Val Asp Ala Ile His Lys Leu Lys Tyr Glu Asn Tyr ACC AGC AGC TTC TTC ATC AGA GAC ATC ATC AAA CCA GAC CCA CCC ACA 720 Thr Ser Ser Phe Phe Ile Arg Asp Ile Ile Lys Pro Asp Pro Pro Thr AAC CTG CAG CTG AAG CCA TTG GAA AAT TCT CGG CAC GTG GAG GTC AGC 768 Asn Leu Gln Leu Lys Pro Leu Glu Asn Ser Arg His Val Glu Val Ser TGG GAA TAC CCC GAC ACC TGG AGC ACC CCA CAT TCC TAC TTC TCC CTG 816 Trp Glu Tyr Pro Asp Thr Trp Ser Thr Pro His Ser Tyr Phe Ser Leu ACA TTT TGC ATA CAG GCC CAG GGC AAG AAC AAT AGA GAA AAG AAA GAT 864 Thr Phe Cys Ile Gln Ala Gln Gly Lys Asn Asn Arg Glu Lys Lys Asp AGA CTC TGC GTG GAC AAG ACC TCA GCC AAG GTC GTG TGC CAC AAG GAT 912 Arg Leu Cys Val Asp Lys Thr Ser Ala Lys Val Val Cys His Lys Asp GCC AAG ATC CGC GTG CAA GCC CGA GAC CGC TAC TAT AGT TCA TCC TGG 960 Ala Lys Ile Arg Val Gln Ala Arg Asp Arg Tyr Tyr Ser Ser Ser Trp AGC GAC TGG GCA TCT GTG CCC TGC AGT TAG 990 Ser Asp Trp Ala Ser Val Pro Cys Ser ***
【0063】配列番号:2 配列の長さ:669 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:イヌ 配列の特徴 特徴を表わす記号:peptide 存在位置:1..666 特徴を決定した方法:S 配列 ATG TGT CCA GCG CGC AGC CTC CTC CTT GTC GCT ACC CTG GTC CTG CTA 48 Met Cys Pro Ala Arg Ser Leu Leu Leu Val Ala Thr Leu Val Leu Leu AGC CAC CTG GAC CAC CTT ACT TGG GCC AGG AGC CTC CCC ACA GCC TCA 96 Ser His Leu Asp His Leu Thr Trp Ala Arg Ser Leu Pro Thr Ala Ser CCA AGC CCA GGA ATA TTC CAG TGC CTC AAC CAC TCC CAA AAC CTG CTG 144 Pro Ser Pro Gly Ile Phe Gln Cys Leu Asn His Ser Gln Asn Leu Leu AGA GCC GTC AGC AAC ACG CTT CAG AAG GCC AGA CAA ACT CTA GAA TTA 192 Arg Ala Val Ser Asn Thr Leu Gln Lys Ala Arg Gln Thr Leu Glu Leu TAT TCC TGC ACT TCC GAA GAG ATT GAT CAT GAA GAT ATC ACA AAG GAT 240 Tyr Ser Cys Thr Ser Glu Glu Ile Asp His Glu Asp Ile Thr Lys Asp AAA ACC AGC ACA GTG GAG GCC TGC TTA CCA CTG GAA TTA ACC ATG AAT 288 Lys Thr Ser Thr Val Glu Ala Cys Leu Pro Leu Glu Leu Thr Met Asn GAG AGT TGC CTG GCT TCC AGA GAG ATC TCT TTG ATA ACT AAC GGG AGT 336 Glu Ser Cys Leu Ala Ser Arg Glu Ile Ser Leu Ile Thr Asn Gly Ser TGC CTG GCC TCT GGA AAG GCC TCT TTT ATG ACG GTC CTG TGC CTT AGC 384 Cys Leu Ala Ser Gly Lys Ala Ser Phe Met Thr Val Leu Cys Leu Ser AGC ATC TAT GAG GAC TTG AAG ATG TAC CAG ATG GAA TTC AAG GCC ATG 432 Ser Ile Tyr Glu Asp Leu Lys Met Tyr Gln Met Glu Phe Lys Ala Met AAC GCA AAG CTT TTA ATG GAT CCC AAG AGG CAG ATC TTT CTG GAT CAA 480 Asn Ala Lys Leu Leu Met Asp Pro Lys Arg Gln Ile Phe Leu Asp Gln AAC ATG CTG ACG GCT ATC GAT GAG CTG TTA CAG GCC CTG AAT TTC AAC 528 Asn Met Leu Thr Ala Ile Asp Glu Leu Leu Gln Ala Leu Asn Phe Asn AGT GTG ACT GTG CCA CAG AAA TCC TCC CTT GAA GAG CCG GAT TTT TAT 576 Ser Val Thr Val Pro Gln Lys Ser Ser Leu Glu Glu Pro Asp Phe Tyr AAA ACT AAA ATC AAG CTC TGC ATA CTT CTT CAT GCT TTC AGA ATT CGT 624 Lys Thr Lys Ile Lys Leu Cys Ile Leu Leu His Ala Phe Arg Ile Arg GCG GTG ACC ATC GAC AGA ATG ATG AGC TAT CTG AGT TCT TCC TAG 669 Ala Val Thr Ile Asp Arg Met Met Ser Tyr Leu Ser Ser Ser ***
【0064】配列番号:3 配列の長さ:33 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 ATGTGTCACC AGCAGTTGGT CATCTCTTGG TTT 33
【0065】配列番号:4 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CTAACTGCAG GGCACAGATG CCCA 24
【0066】配列番号:5 配列の長さ:42 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 AGCATGTGTC CAGCGCGCAG CCTCCTCCTT GTCGCTACCC TG 42
【0067】配列番号:6 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CTAGGAAGAA CTCAGATAGC TCATCATTCT GTCGATGGT 39
【0068】配列番号:7 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GGGGAATTCA TGTGTCACCA GCAGTTGGTC ATCTCTTGG 39
【0069】配列番号:8 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CCCGAATTCC TAACTGCAGG GCACAGATGC CCAGTCGCT 39
【0070】配列番号:9 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GGGCTGCAGA TGTGTCCAGC GCGCAGCCTC CTCCTTGTC 39
【0071】配列番号:10 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GGGCTGCAGC TAGGAAGAAC TCAGATAGCT CATCATTCT 39
【0072】配列番号:11 配列の長さ:990 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:イヌ 配列の特徴 特徴を表わす記号:peptide 存在位置:1..987 特徴を決定した方法:S 配列 ATG CAT CCT CAG CAG TTG GTC ATC TCC TGG TTT TCC CTC GTT TTG CTG 48 Met His Pro Gln Gln Leu Val Ile Ser Trp Phe Ser Leu Val Leu Leu GCG TCT CCC CTC ATG GCC ATA TGG GAA CTG GAG AAA GAT GTT TAT GTT 96 Ala Ser Pro Leu Met Ala Ile Trp Glu Leu Glu Lys Asp Val Tyr Val GTA GAG TTG GAC TGG CAC CCT GAT GCC CCC GGA GAA ATG GTG GTC CTC 144 Val Glu Leu Asp Trp His Pro Asp Ala Pro Gly Glu Met Val Val Leu ACC TGC CAT ACC CCT GAA GAA GAT GAC ATC ACT TGG ACC TCA GCG CAG 192 Thr Cys His Thr Pro Glu Glu Asp Asp Ile Thr Trp Thr Ser Ala Gln AGC AGT GAA GTC CTA GGT TCT GGT AAA ACT CTG ACC ATC CAA GTC AAA 240 Ser Ser Glu Val Leu Gly Ser Gly Lys Thr Leu Thr Ile Gln Val Lys GAA TTT GGA GAT GCT GGC CAG TAT ACC TGC CAT AAA GGA GGC AAG GTT 288 Glu Phe Gly Asp Ala Gly Gln Tyr Thr Cys His Lys Gly Gly Lys Val CTG AGC CGC TCA CTC CTG TTG ATT CAC AAA AAA GAA GAT GGA ATT TGG 336 Leu Ser Arg Ser Leu Leu Leu Ile His Lys Lys Glu Asp Gly Ile Trp TCC ACT GAT ATC TTA AAG GAA CAG AAA GAA TCC AAA AAT AAG ATC TTT 384 Ser Thr Asp Ile Leu Lys Glu Gln Lys Glu Ser Lys Asn Lys Ile Phe CTG AAA TGT GAG GCA AAG AAT TAT TCT GGA CGT TTC ACA TGC TGG TGG 432 Leu Lys Cys Glu Ala Lys Asn Tyr Ser Gly Arg Phe Thr Cys Trp Trp CTG ACG GCA ATC AGT ACT GAT TTG AAA TTC AGT GTC AAA AGT AGC AGA 480 Leu Thr Ala Ile Ser Thr Asp Leu Lys Phe Ser Val Lys Ser Ser Arg GGC TTC TCT GAC CCC CAA GGG GTG ACA TGT GGA GCA GTG ACA CTT TCA 528 Gly Phe Ser Asp Pro Gln Gly Val Thr Cys Gly Ala Val Thr Leu Ser GCA GAG AGG GTC AGA GTG GAC AAC AGG GAT TAT AAG AAG TAC ACA GTG 576 Ala Glu Arg Val Arg Val Asp Asn Arg Asp Tyr Lys Lys Tyr Thr Val GAG TGT CAG GAG GGC AGT GCC TGC CCC TCT GCC GAG GAG AGC CTA CCC 624 Glu Cys Gln Glu Gly Ser Ala Cys Pro Ser Ala Glu Glu Ser Leu Pro ATC GAG GTC GTG GTG GAT GCT ATT CAC AAG CTC AAG TAT GAA AAC TAC 672 Ile Glu Val Val Val Asp Ala Ile His Lys Leu Lys Tyr Glu Asn Tyr ACC AGC AGC TTC TTC ATC AGA GAC ATC ATC AAA CCA GAC CCA CCC ACA 720 Thr Ser Ser Phe Phe Ile Arg Asp Ile Ile Lys Pro Asp Pro Pro Thr AAC CTG CAG CTG AAG CCA TTG AAA AAT TCT CGG CAC GTG GAG GTC AGC 768 Asn Leu Gln Leu Lys Pro Leu Lys Asn Ser Arg His Val Glu Val Ser TGG GAA TAC CCC GAC ACC TGG AGC ACC CCA CAT TCC TAC TTC TCC CTG 816 Trp Glu Tyr Pro Asp Thr Trp Ser Thr Pro His Ser Tyr Phe Ser Leu ACA TTT TGC ATA CAG GCC CAG GGC AAG AAC AAT AGA GAA AAG AAA GAT 864 Thr Phe Cys Ile Gln Ala Gln Gly Lys Asn Asn Arg Glu Lys Lys Asp AGA CTC TGC GTG GAC AAG ACC TCA GCC AAG GTC GTG TGC CAC AAG GAT 912 Arg Leu Cys Val Asp Lys Thr Ser Ala Lys Val Val Cys His Lys Asp GCC AAG ATC CGC GTG CAA GCC CGA GAC CGC TAC TAT AGT TCA TCC TGG 960 Ala Lys Ile Arg Val Gln Ala Arg Asp Arg Tyr Tyr Ser Ser Ser Trp AGC GAC TGG GCA TCT GTG TCC TGC AGT TAG 990 Ser Asp Trp Ala Ser Val Ser Cys Ser ***
【0073】配列番号:12 配列の長さ:669 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:イヌ 配列の特徴 特徴を表わす記号:peptide 存在位置:1..666 特徴を決定した方法:S 配列 ATG TGC CCG CCG CGC GGC CTC CTC CTT GTG ACC ATC CTG GTC CTG CTA 48 Met Cys Pro Pro Arg Gly Leu Leu Leu Val Thr Ile Leu Val Leu Leu AGC CAC CTG GAC CAC CTT ACT TGG GCC AGG AGC CTC CCC ACA GCC TCA 96 Ser His Leu Asp His Leu Thr Trp Ala Arg Ser Leu Pro Thr Ala Ser CCG AGC CCA GGA ATA TTC CAG TGC CTC AAC CAC TCC CAA AAC CTG CTG 144 Pro Ser Pro Gly Ile Phe Gln Cys Leu Asn His Ser Gln Asn Leu Leu AGA GCC GTC AGC AAC ACG CTT CAG AAG GCC AGA CAA ACT CTA GAA TTA 192 Arg Ala Val Ser Asn Thr Leu Gln Lys Ala Arg Gln Thr Leu Glu Leu TAT TCC TGC ACT TCC GAA GAG ATT GAT CAT GAA GAT ATC ACA AAG GAT 240 Tyr Ser Cys Thr Ser Glu Glu Ile Asp His Glu Asp Ile Thr Lys Asp AAA ACC AGC ACA GTG GAG GCC TGC TTA CCA CTG GAA TTA ACC ATG AAT 288 Lys Thr Ser Thr Val Glu Ala Cys Leu Pro Leu Glu Leu Thr Met Asn GAG AGT TGC CTG GCT TCC AGA GAG ATC TCT TTG ATA ACT AAC GGG AGT 336 Glu Ser Cys Leu Ala Ser Arg Glu Ile Ser Leu Ile Thr Asn Gly Ser TGC CTG GCC TCT GGA AAG GCC TCT TTT ATG ACG GTC CTG TGC CTT AGC 384 Cys Leu Ala Ser Gly Lys Ala Ser Phe Met Thr Val Leu Cys Leu Ser AGC ATC TAT GAG GAC TTG AAG ATG TAC CAG ATG GAA TTC AAG GCC ATG 432 Ser Ile Tyr Glu Asp Leu Lys Met Tyr Gln Met Glu Phe Lys Ala Met AAC GCA AAG CTT TTA ATG GAT CCC AAG AGG CAG ATC TTT CTG GAT CAA 480 Asn Ala Lys Leu Leu Met Asp Pro Lys Arg Gln Ile Phe Leu Asp Gln AAC ATG CTG ACA GCT ATC GAT GAG CTG TTA CAG GCC CTG AAT TTC AAC 528 Asn Met Leu Thr Ala Ile Asp Glu Leu Leu Gln Ala Leu Asn Phe Asn AGT GTG ACT GTG CCA CAG AAA TCC TCC CTT GAA GAG CCG GAT TTT TAT 576 Ser Val Thr Val Pro Gln Lys Ser Ser Leu Glu Glu Pro Asp Phe Tyr AAA ACT AAA ATC AAG CTC TGC ATA CTT CTT CAT GCT TTC AGA ATT CGT 624 Lys Thr Lys Ile Lys Leu Cys Ile Leu Leu His Ala Phe Arg Ile Arg GCG GTG ACC ATC GAT AGA ATG ATG AGT TAT CTG AAT TCT TCC TAA 669 Ala Val Thr Ile Asp Arg Met Met Ser Tyr Leu Asn Ser Ser ***
【0074】配列番号:13 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GGGGAATTCA TGCATCCTCA GCAGTTGGTC ATCTCCTGG 39
【0075】配列番号:14 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CCCGAATTCC TAACTGCAGG ACACAGATGC CCAGTCGCT 39
【0076】配列番号:15 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GGGCTGCAGA TGTGCCCGCC GCGCGGCCTC CTCCTTGTG 39
【0077】配列番号:16 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GGGCTGCAGT TAGGAAGAAT TCAGATAACT CATCATTCT 39
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 7/00 C12P 21/02 K 15/09 ZNA A61K 37/02 AFK C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号:1または配列番号:11と同じ
    あるいはその一部を有するアミノ酸配列と配列番号:2
    または配列番号:12と同じあるいはその一部を有する
    アミノ酸配列がヘテロダイマーを形成してできるイヌイ
    ンターロイキン12を含んでなるイヌおよびネコの免疫
    疾病治療薬。
  2. 【請求項2】イヌおよびネコの免疫疾病が腫瘍、皮膚
    炎、感染症またはアレルギー疾病である請求項1に記載
    のイヌおよびネコの免疫疾病治療薬。
  3. 【請求項3】腫瘍が乳腺腫瘍、好酸球性肉芽腫、類表皮
    腫、皮膚腫瘍、脂肪腫、耳血腫、肺水腫、皮膚有茎軟腫
    または肛門腫瘍である請求項2に記載のイヌおよびネコ
    の免疫疾病治療薬。
  4. 【請求項4】皮膚炎が外耳道炎、皮膚炎、湿疹、皮膚真
    菌症、膿皮症、アレルギー性皮膚炎、じん麻疹、外傷性
    皮膚炎、または脱毛症である請求項2に記載のイヌおよ
    びネコの免疫疾病治療薬。
  5. 【請求項5】感染症がイヌパルボウイルス感染症、ジス
    テンバー感染症、ネコエイズおよびネコ白血病である請
    求項2に記載のイヌおよびネコの免疫疾病治療薬。
  6. 【請求項6】アレルギー性疾病が花粉症である請求項2
    に記載のイヌおよびネコの免疫疾病治療薬。
  7. 【請求項7】配列番号:1または配列番号:11と同じ
    あるいはその一部を有するアミノ酸配列と配列番号:2
    または配列番号:12と同じあるいはその一部を有する
    アミノ酸配列がヘテロダイマーを形成してできるイヌイ
    ンターロイキン12が遺伝子組換え手法を用いて製造さ
    れたイヌインターロイキン12であることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれか1項記載のイヌおよびネコの免
    疫疾病治療薬。
  8. 【請求項8】配列番号:1または配列番号:11と同じ
    あるいはその一部を有するアミノ酸配列と配列番号:2
    または配列番号:12と同じあるいはその一部を有する
    アミノ酸配列がヘテロダイマーを形成してできるイヌイ
    ンターロイキン12が配列番号:1または配列番号:1
    1と同じあるいはその一部を有するDNA配列と配列番
    号:2または配列番号:12と同じあるいはその一部を
    有するDNA配列を同時に導入された動物細胞または配
    列番号:1または配列番号:11と同じあるいはその一
    部を有するDNA配列と配列番号:2または配列番号:
    12と同じあるいはその一部を有するDNA配列を同時
    に含む組換えバキュロウイルスを感染させた昆虫細胞ま
    たは幼虫を用いて製造されたイヌインターロイキン12
    であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記
    載のイヌおよびネコの免疫疾病治療薬。
  9. 【請求項9】請求項1から8のいずれか1項に記載され
    たイヌおよびネコの免疫疾病治療薬をイヌおよびネコに
    注射投与することを特徴とするイヌおよびネコの免疫疾
    病治療方法。
  10. 【請求項10】注射が静脈注射、皮下注射、または局所
    注射であることを特徴とする請求項9記載のイヌおよび
    ネコの免疫疾病治療方法。
  11. 【請求項11】一回当りの投与量が0.1pg/kg
    (体重)から100μg/kg(体重)であることを特
    徴とする請求項9または10記載のイヌおよびネコの免
    疫疾病治療方法。
  12. 【請求項12】請求項1から8のいずれか1項に記載さ
    れたイヌおよびネコの免疫疾病治療薬をイヌおよびネコ
    末梢血から分離したリンパ球に作用させた後、再びイヌ
    およびネコ体内に戻すことを特徴とするイヌおよびネコ
    の免疫疾病治療方法。
  13. 【請求項13】配列番号:1または配列番号:11と同
    じあるいはその一部を有するアミノ酸配列と配列番号:
    2または配列番号:12と同じあるいはその一部を有す
    るアミノ酸配列がヘテロダイマーを形成してできるイヌ
    インターロイキン12を含んでなるイヌおよびネコの免
    疫疾病予防薬。
  14. 【請求項14】イヌおよびネコの免疫疾病が腫瘍、皮膚
    炎、感染症またはアレルギー疾病である請求項13に記
    載のイヌおよびネコの免疫疾病予防薬。
  15. 【請求項15】腫瘍が乳腺腫瘍、好酸球性肉芽腫、類表
    皮腫、皮膚腫瘍、脂肪腫、耳血腫、肺水腫、皮膚有茎軟
    腫または肛門腫瘍である請求項14に記載のイヌおよび
    ネコの免疫疾病予防薬。
  16. 【請求項16】皮膚炎が外耳道炎、皮膚炎、湿疹、皮膚
    真菌症、膿皮症、アレルギー性皮膚炎、じん麻疹、外傷
    性皮膚炎、または脱毛症である請求項14に記載のイヌ
    およびネコの免疫疾病予防薬。
  17. 【請求項17】感染症がイヌパルボウイルス感染症、ジ
    ステンバー感染症、ネコエイズおよびネコ白血病である
    請求項14に記載の免疫疾病予防薬。
  18. 【請求項18】アレルギー性疾病が花粉症である請求項
    14に記載のイヌおよびネコの免疫疾病予防薬。
  19. 【請求項19】配列番号:1または配列番号:11と同
    じあるいはその一部を有するアミノ酸配列と配列番号:
    2または配列番号:12と同じあるいはその一部を有す
    るアミノ酸配列がヘテロダイマーを形成してできるイヌ
    インターロイキン12が遺伝子組換え手法を用いて製造
    されたイヌインターロイキン12であることを特徴とす
    る請求項13〜18のいずれか1項記載のイヌおよびネ
    コの免疫疾病予防薬。
  20. 【請求項20】配列番号:1または配列番号:11と同
    じあるいはその一部を有するアミノ酸配列と配列番号:
    2または配列番号:12と同じあるいはその一部を有す
    るアミノ酸配列がヘテロダイマーを形成してできるイヌ
    インターロイキン12が配列番号:1または配列番号:
    11と同じあるいはその一部を有するDNA配列と配列
    番号:2または配列番号:12と同じあるいはその一部
    を有するDNA配列を同時に導入された動物細胞または
    配列番号:1または配列番号:11と同じあるいはその
    一部を有するDNA配列と配列番号:2または配列番
    号:12と同じあるいはその一部を有するDNA配列を
    同時に含む組換えバキュロウイルスを感染させた昆虫細
    胞または幼虫を用いて製造されたイヌインターロイキン
    12であることを特徴とする請求項13〜18のいずれ
    か1項記載のイヌおよびネコの免疫疾病予防薬。
  21. 【請求項21】請求項13から20のいずれか1項に記
    載されたイヌおよびネコの免疫疾病予防薬をイヌおよび
    ネコに注射投与することを特徴とするイヌおよびネコの
    免疫疾病予防方法。
  22. 【請求項22】注射が静脈注射、皮下注射、または局所
    注射であることを特徴とする請求項21記載のイヌおよ
    びネコの免疫疾病予防方法。
  23. 【請求項23】一回当りの投与量が0.1pg/kg
    (体重)から100μg/kg(体重)であることを特
    徴とする請求項21または22記載のイヌおよびネコの
    免疫疾病予防方法。
  24. 【請求項24】請求項13から20のいずれか1項に記
    載されたイヌおよびネコの免疫疾病予防薬をイヌおよび
    ネコ末梢血から分離したリンパ球に作用させた後、再び
    イヌ体内に戻すことを特徴とするイヌおよびネコの免疫
    疾病予防方法。
  25. 【請求項25】配列番号:1または配列番号:11に示
    すDNA配列あるいはその一部を有するDNA配列と配
    列番号:2または配列番号:12に示すDNA配列ある
    いはその一部を有するDNA配列を同時に含む組換えバ
    キュロウイルス。
  26. 【請求項26】請求項25に記載のバキュロウイルスを
    昆虫細胞または幼虫に感染させ、イヌインターロイキン
    12を採取することを特徴とするイヌインターロイキン
    12の製造方法。
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