JPH11105331A - 電極体及び電極体の製造方法 - Google Patents

電極体及び電極体の製造方法

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JPH11105331A
JPH11105331A JP9271242A JP27124297A JPH11105331A JP H11105331 A JPH11105331 A JP H11105331A JP 9271242 A JP9271242 A JP 9271242A JP 27124297 A JP27124297 A JP 27124297A JP H11105331 A JPH11105331 A JP H11105331A
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JP
Japan
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aperture
electrode body
insulating substrate
toner
coating liquid
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JP9271242A
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English (en)
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Tetsuya Kitamura
哲弥 北村
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/385Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective supply of electric current or selective application of magnetism to a printing or impression-transfer material
    • B41J2/41Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective supply of electric current or selective application of magnetism to a printing or impression-transfer material for electrostatic printing
    • B41J2/415Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective supply of electric current or selective application of magnetism to a printing or impression-transfer material for electrostatic printing by passing charged particles through a hole or a slit
    • B41J2/4155Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective supply of electric current or selective application of magnetism to a printing or impression-transfer material for electrostatic printing by passing charged particles through a hole or a slit for direct electrostatic printing [DEP]

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録特性に優れた画像形成装置に用いられる
電極体及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 帯電防止コート液32は、絶縁シート2
のトナー供給ローラ14との摺動面側より塗布されて、
アパチャ6内部に注入されて充填される。アパチャ6に
対応するように下部に配置された吸収シート30によっ
て、アパチャ6内部に注入されてアパチャ壁面を通過し
た帯電防止コート液32の余剰分が吸収される。帯電防
止コート液32が通過したアパチャ壁面は、この帯電防
止コート液32により層状に覆われる。また、このとき
同時に、スキージ31の移動によって、帯電防止コート
液32が、絶縁シート表面にも層状に塗布される。そし
て、帯電防止コート液32が乾燥固化すれば、絶縁シー
ト2の摺動面及びアパチャ壁面に一体化された同一物質
よりなる帯電防止コート層7が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、プロッタ、ファクシミリなどに利用し得る画像形成
装置に使用する電極体及びその電極体の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置の1つとして、複数
の開口部(以下、アパチャと称する)が形成された電極
を用いて、その電極に対して画像データに基いて電圧を
印加し、トナー粒子が前記アパチャを通過し得るよう制
御して、通過したトナー粒子により支持体上に画像を形
成するものが、米国特許第3689935号の明細書及
び図面において開示されている。
【0003】この画像形成装置は、絶縁体よりなる平板
と、この平板の一方の面に形成される連続した基準電極
と、他方の面に形成される互いに絶縁された複数の制御
電極とからなり、前記各制御電極毎に前記3者を貫いて
少なくも1列のアパチャが形成されたアパチャ電極体
と、前記基準電極と制御電極との間に選択的に電位を与
える手段と、印加された電位によってアパチャを通過す
るトナー粒子の流れが変調されるよう帯電したトナー粒
子を供給する手段と、支持体とアパチャ電極体が相対的
に移動し得るよう支持体を粒子流路中に位置決めする手
段とから構成されている。
【0004】また、例えば特開平6−79907号公報
には、アパチャ電極体の支持体側に制御電極が設けられ
ていて、アパチャ電極体をトナー担持ローラに接触させ
るように配設した画像形成装置が開示されている。
【0005】上述したようなアパチャ電極体は、以下に
示される順序で製造される。
【0006】まず始めに、ポリイミドなどの絶縁シート
の上に銅膜をパターニングする事により、制御電極のパ
ターンを形成する。
【0007】次に、エキシマレーザにより絶縁シートを
貫通するアパチャの穴あけ加工を行う。このエキシマレ
ーザを使用する穴あけ加工は、アブレーションを利用す
るために、極めてきれいな穴を形成できる長所がある反
面、エキシマレーザによるアブレーションにより発生す
るカーボンが、アパチャ上部や壁面に付着する。
【0008】次に、超音波洗浄やプラズマエッチングに
より、アパチャ上部や壁面に付着したカーボンを除去す
る。
【0009】更に、前記アパチャの壁面に、ポリイミド
インクにカーボンを分散させた帯電防止コート液をアパ
チャ内部に注入することにより、帯電防止コート層を設
ける。この帯電防止コート層は、アパチャ壁面が帯電す
ることによって、画像形成装置搭載時にトナーが静電気
力を受けてアパチャ壁面に付着して起こる穴ずまりを防
止する目的で設けられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来技術に示された最終工程であるところのアパチャ壁
面に帯電防止コート層を設ける工程において、帯電防止
コート液をアパチャに注入すると、アパチャ壁面どころ
かアパチャ内部にこのコート液が充填されてアパチャを
塞いでしまう問題があった。
【0011】また、特開平6−79907号公報に開示
された画像形成装置に搭載されるアパチャ電極体に適用
する場合では、アパチャ電極体は、トナー担持ローラに
接触して配置されるために、開口部周辺では、トナー担
持ローラとの均一な接触状態が望まれる。前記帯電防止
コート液を開口部に注入した場合、どうしてもこのコー
ト液が開口部周辺にはみ出して乾燥硬化されるために、
開口部周辺では凹凸部分が形成されて、トナー担持ロー
ラとの均一な接触が不能となる問題がある。
【0012】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、帯電防止コート液によって穴が
塞がれることなく、更に、画像形成装置に搭載されたと
きに、開口部付近にてトナー担持ローラとの均一な接触
が可能となるような電極体と、そのアパチャ電極体の製
造方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の本発明の電極体は、絶縁性基板
と、該絶縁性基板を貫く複数の開口部と、該絶縁性基板
表面の前記複数の開口部の周辺にそれぞれ設けられた制
御電極とを有し、前記開口部に荷電体を供給する荷電体
供給手段と少なくとも一部が接触するように配置される
電極体において、前記絶縁性基板の少なくとも前記荷電
体供給手段と接触する表面及び前記開口部の壁面に、同
一物質で構成されるコート層が設けられていることを特
徴とする。
【0014】請求項1に記載の電極体によれば、荷電体
供給手段と電極体とが摺動する部位と開口部壁面のコー
トとが同一物質で構成されることになるので、トナーが
開口部に供給されてのち、開口部を通過して飛翔するま
でに接触する物質が同一となる。
【0015】請求項2に記載の電極体は、請求項1に係
り、前記コート層が、帯電防止コート層であることを特
徴とする。
【0016】請求項2に記載の電極体によれば、絶縁性
基板表面や開口部壁面に形成されたコート層が帯電防止
コート層であるので、前記絶縁性基板表面や開口部壁面
に荷電体が静電気力により付着することが防止できる。
【0017】また、上述の目的を達成するために、請求
項3に記載の本発明の電極体の製造方法は、絶縁性基板
と、該絶縁性基板を貫く複数の開口部と、該絶縁性基板
表面の前記複数の開口部の周辺にそれぞれ設けられた制
御電極とを有し、前記開口部に荷電体を供給する荷電体
供給手段と少なくとも一部が接触するように配置される
電極体の製造方法であって、前記制御電極を含む導線部
が配設された絶縁性基板に前記開口部となる孔を形成す
る第1の工程と、前記絶縁性基板の前記荷電体供給部材
と接触する側の表面よりコート液を塗布して、前記工程
により形成された孔にコート液を注入することにより、
前記絶縁性基板の少なくとも前記荷電体供給手段と接触
する表面及び前記孔の壁面にコート層を形成する第2の
工程とを備えたことを特徴とする。
【0018】請求項3に記載の電極体の製造方法によれ
ば、第2の工程において、上記電極体に荷電体供給部と
の接触部分のコートと孔壁面のコートとを一括して設け
ることができ、簡略化された工程で高性能の電極体を形
成することが可能となる。
【0019】請求項4に記載の電極体の製造方法は、請
求項3に係り、前記コート液が、帯電防止コート液であ
ることを特徴とする。
【0020】請求項4に記載の電極体の製造方法によれ
ば、絶縁性基板表面やアパチャ壁面に帯電防止コート層
が形成されるので、前記絶縁性基板表面やアパチャ壁面
に荷電体が静電気力により付着することが防止できる。
【0021】請求項5に記載の電極体の製造方法は、請
求項3または請求項4に係り、前記第2の工程は、前記
孔に対応するように前記絶縁性基板の一面側にコート液
吸収手段を配置させると共に、絶縁性基板の他面側から
コート液を塗布するものであることを特徴とする。
【0022】請求項5に記載の電極体の製造方法によれ
ば、第2の工程において、コート液吸収手段が孔に注入
されたコート液の余剰分を吸収するようになっているた
め、簡単な方法でコート液による孔の目詰まりを防止で
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図面を参照しながら説明する。
【0024】図1は、本発明の実施の形態の画像形成装
置の概要を示す図であり、本発明の電極体としてのアパ
チャ電極体1の上側には、1mmの間隙を有して、円柱
状の背面電極ローラ22がシャーシ(図示せず)に回動
可能に配設されており、前記間隙に挿入される支持体2
0を搬送し得るように構成されている。また、前記アパ
チャ電極体1の下側には、そのアパチャ電極体1の長手
方向に沿って、トナー供給装置10が配設されており、
更には、前記背面電極ローラ22によって搬送される支
持体20の進行先には定着装置26が配設されている。
【0025】次に、上記各構成要素の詳細を説明する
と、前記トナー供給装置10は、装置全体のハウジング
を兼ねるトナーケース11と、そのトナーケース11内
に収納される本発明の荷電体としてのトナー16と、供
給ローラ12と、トナー担持ローラ14と、トナー層規
制ブレード18とから構成されている。ここにおいて、
前記トナー担持ローラ14はトナー16を担持し、アパ
チャ電極体1に向かって搬送するものであり、前記供給
ローラ12は、トナー担持ローラ14に対してトナー1
6を供給するものである。
【0026】そして、前記供給ローラ12とトナー担持
ローラ14は、トナーケース11に図示する矢印方向に
回転可能に支持されており、両者は接した状態で平行に
配設されている。また、前記トナー層規制ブレード18
は、トナー担持ローラ14に担持されるトナー16の量
がローラ面上で均一になるよう調整するとともに、その
トナー16を均一に帯電させるためのものであり、トナ
ー担持ローラ14に圧接されている。
【0027】前記アパチャ電極体1は、図2に示すよう
に厚さ25μmの本発明の絶縁性基板としてのポリイミ
ド製の絶縁シート2に、本発明の開口部としての直径1
00μmの複数のアパチャ6が1列に形成され、且つ上
面に厚さ8μmの制御電極4が各アパチャ6毎に導線部
と共に形成されたものである。そして、前記アパチャ電
極体1は、図1に示すように、支持体20側に制御電極
4形成面を対向させた状態で、絶縁シート2のアパチャ
6位置でトナー担持ローラ14に対して圧接されてい
る。
【0028】ここにおいて、前記アパチャ電極体1のア
パチャ6とトナー担持ローラ14との位置関係の詳細を
説明すると、図3に示すように、各アパチャ6は各々の
中心線30がトナー担持ローラ14の周面の最上部分
と、トナー担持ローラ14の中心軸32とを通過するよ
うに配置されている。これによれば、各アパチャ6は、
トナー担持ローラ14の周面の最上部分を基準として、
左右に均等に配置されることにより、各アパチャ6を通
過するトナー16の分布をアパチャ内の全域で均一にす
ることができる。また、アパチャ6の壁面とトナー16
の飛翔方向とが平行であるため、安定してトナーを飛翔
させることができる。
【0029】更には、アパチャ電極体1自体は、トナー
供給ローラ14の表面を沿うように可撓性を有し、図3
に示すように、トナー担持ローラ14に対して、アパチ
ャ6を中心として左右に同じ角度だけたわむように弾性
的に圧接されている。これにより、アパチャ電極体1と
トナー担持ローラ14との接触面積を大きくすることが
できるとともに、アパチャ6の下部周辺を左右均一に圧
接することができるため、トナーの濃度むらが発生する
ことを極力抑えることができる。
【0030】また、前記制御電極4とトナー担持ローラ
14の間には、制御電圧印加回路8が接続されている。
この制御電圧印加回路8は、画像信号に基いて制御電極
4に対して0V、もしくは+50Vの電圧を印加するよ
うに構成されている。
【0031】更には、前記背面電極ローラ22とトナー
担持ローラ14との間には直流電源24が接続されてお
り、この直流電源は前記背面電極ローラ22に対して+
1kVの電圧を印加し得るようになっている。
【0032】次に、本実施の形態の要部であるアパチャ
電極体1の製造方法の構成を図4乃至図9を参照しなが
ら説明する。図4乃至図9は、各々本実施の形態の製造
方法の各工程を示すアパチャ6近傍の上面図及びA−
A’断面図である。図4は、アパチャ電極体1の回路パ
ターン形成時の上面図及び断面図である。材料は、絶縁
シート2と、制御電極4をはじめとする導電部とで構成
されていて、前記絶縁シートとしては、前述した材質の
中で特にポリイミド、ポリエステルをはじめとする樹脂
フィルムが良く使用されている。導線部は、導体膜であ
れば問題がなく、クロム、タングステン、アルミ、銅等
の各種の金属材料が導体部の材料として使用できる。本
実施の形態では、通常使用するメタロイヤルフィルム
(東洋メタライジング製)を使用して工程説明をする
が、本材料は、25μm厚のポリイミド基材に8μmの
銅がメッキ法にて構成されている。
【0033】この材料に対し、レジストのパターンニン
グが行われる。前記材料は、スピンコートもしくは浸積
法にて感光性レジストを全面的に塗工された後、電極パ
ターンに対応した露光マスクを介し紫外光を露光され
る。その後、剥離液にて余剰のレジストを除去すると、
電極パターンに対応したレジストパターンが形成され
る。
【0034】レジストパターンを形成した材料は、エッ
チング工程にて処理される。エッチングは、塩化第二鉄
などのエッチング液により、レジスト膜のない銅膜を酸
化腐食処理することにより、レジストパターン状に銅膜
を残すことができる。このようにしてポリイミド基材の
絶縁シート2上には、制御電極4を含む導線部に相当す
る電極パターンが形成される。
【0035】次に図5は、下孔加工工程を示す図であ
る。電極パターンが形成された材料は、まずエキシマレ
ーザによる下孔加工が行われる。エキシマレーザは、紫
外光であり、高分子化合物材料に光化学反応を与え、ア
ブレーション加工を行うことが可能となる。理論的には
アブレーションにより、高分子化合物はその結合鎖が解
離されてその構成原子が飛ばされる。この高分子化合物
は、おもに、カーボンや酸素などの原子によって構成さ
れていて、前記アブレーションによって、解離されたカ
ーボン5がアパチャ壁面及び上面(エキシマレーザー照
射側)等に付着する。このままの状態では、このカーボ
ン5によって、隣接する制御電極4間に短絡が発生した
り、アパチャ6内での電界制御性が悪化する。
【0036】次に、カーボン5の除去加工工程について
説明する。図6は、除去加工工程を示したものである。
除去加工工程は、溶液分散砥粒を吹き付ける加工、いわ
ゆるウエットブラスト加工を用いて行う。
【0037】ウエットブラスト加工の加工条件の一例と
して、アルミナ砥粒800番を純水中に20パーセント
分散させた溶液分散砥粒を使用し、噴射圧力1.8kg/
平米にて加工を行う。
【0038】このような加工により、エキシマレーザ加
工時に発生した付着物であるカーボンが除去される。
【0039】ウエットブラスト加工は、絶縁シート2の
導電体の形成された面側でも、導電体の形成されていな
い面側でも、どちらから加工しても良い。サンドブラス
ト加工のように、直接砥粒を試料に吹き付けることな
く、水を介してやさしく試料に吹き付けることができる
とともに、常に試料が水によって冷却されているため
に、試料の加工変形及び熱変形が少なくて済む。従っ
て、絶縁シート2の変形による記録ムラもなくて良好な
印字が可能になる。また、この除去加工工程によりアパ
チャ電極体1となる各部分を痛めることがないので、製
造的にも問題は発生しない。
【0040】以上のように、アパチャ6となる孔を形成
する第1の工程が完了される。
【0041】次に、図7から図9を用いてアパチャ壁面
及びトナー担持ローラ接触面に帯電防止コート層及び摺
動面コート層をそれぞれ一度に形成する第2の工程を説
明する。
【0042】図7に示されるように、絶縁シート2の制
御電極4の設けられた面に密着するように本発明のコー
ト液吸収手段としての吸収シート30が配置される。そ
して、すなわち制御電極4の設けられたのとは反対側の
絶縁シート2の表面側より、シリコンゴム製のスキージ
31によって帯電防止コート液32が塗布される。
【0043】この帯電防止コート液32は、ポリイミド
インクにカーボンなどの導電性粒子を分散させたものが
用いられる。スキージ31は、帯電防止コート液32が
全てのアパチャ6上部を通過するように移動させられ
る。これにより、帯電防止コート液32はアパチャ6内
部にも注入されて充填されるが、図8に示されるよう
に、吸収シート30によって、アパチャ6内部に注入さ
れてアパチャ壁面を通過した帯電防止コート液32の余
剰分33は吸収シート30に吸収される。そして、帯電
防止コート液32が通過したアパチャ壁面は、この帯電
防止コート液32に適度に且つ充分に覆われる。また、
このとき同時に、スキージ31の移動によって、帯電防
止コート液32が、絶縁シート2の上にも塗布される。
【0044】そして、図9に示されるように、吸収シー
ト30が取り除かれることによって、帯電防止コート液
32の層がアパチャ壁面及び絶縁シート2側(少なくと
もトナー担持ローラ14と摺動する面)に形成されるこ
ととなる。最後に、この帯電防止コート液32の層が乾
燥固化されることによって、帯電防止コート層7がアパ
チャ6の壁面及び、絶縁性シート2(トナー担持ローラ
14接触面)上に形成される。絶縁性シート2上に形成
された帯電防止コート層7は、トナー担持ローラ14と
摺動する摺動面コートとして機能を果たすこととなる。
【0045】前記コート液吸収手段としての吸収シート
30としては、吸水性の高い多孔質シートを用いて実験
したところ、たいへん迅速に帯電防止コート液32を吸
収することができた。更に、吸収シート30は、吸収体
がシート上になったものであって、濾紙などの繊維質の
ものから構成されていないので、吸収シート30をアパ
チャ電極から引き剥がすときに、アパチャ6に繊維など
の異物が付着することがない。
【0046】前記帯電防止コート液32は、約15パー
セントのポリイミド系のインクにカーボンを固形分濃度
で7パーセントほどよく分散されたインクが用いられて
いて、乾燥固化時に高い導電性を示さない様に構成され
る。
【0047】次に、上述のように構成される画像形成装
置の動作を簡略に説明する。
【0048】まず始めに、トナー担持ローラ14と供給
ローラ12の図1に示す矢印方向の回転により、供給ロ
ーラ12から送られてくるトナー16はトナー担持ロー
ラ14に擦りつけられ、マイナスに帯電させられてトナ
ー担持ローラ14上に担持される。担持されたトナー1
6は、層規制ブレード18によって薄層化されるととも
に帯電された後、トナー担持ローラ14の回転によって
アパチャ電極体1に向かって搬送される。そして、トナ
ー担持ローラ14上のトナーはアパチャ電極体1の絶縁
シート2に擦られつつアパチャ6の下に供給される。
【0049】ここで、画像信号に応じて、その画像部分
に対応する制御電極4には、制御電圧印加回路8から+
50Vの電圧が印加される。その結果、画像部分に対応
するアパチャ6の近傍には、制御電極4とトナー担持ロ
ーラ14の間の電位差により、制御電極4よりトナー担
持ローラ14に向かう電気力線が形成される。それによ
り、マイナスに帯電されたトナー16は電位の高い方向
に静電力を受け、トナー担持ローラ14上からアパチャ
6を通過して制御電極4側に引き出される。引き出され
たトナー16は、更に、背面電極22に印加されている
電圧によって支持体20とアパチャ電極体1との間に形
成される電界により、支持体20に向かって飛翔し、支
持体20上に堆積して画素を形成する。
【0050】また、非画像部分に対応する制御電極4に
は、制御電圧印加回路8から0Vの電圧が印加される。
その結果、トナー担持ローラ14と制御電極4との間に
は電界が形成されないことにより、トナー担持ローラ1
4上のトナー16は静電力を受けないためアパチャ6を
通過しない。
【0051】更には、支持体20は、その面上にトナー
16により1列の画素が形成される間に、アパチャ6列
と垂直の方向に1画素分送られる。そして、上記のプロ
セスを繰り返すことにより支持体20の全面にトナー像
が形成される。その後、形成されたトナー像は、定着装
置26によって支持体20上に定着される。
【0052】このような記録プロセスにおいて、アパチ
ャ6近傍に付着物であるカーボンが無いため、ショート
等の問題が発生することなく、良好な印字を安定して行
うことができる。更に、アパチャ6の壁面には、帯電防
止コート層7が設けられているために、トナー16のア
パチャ6通過等によって、アパチャ内部壁面が帯電して
しまうことがなくなる。従って、アパチャ壁面にトナー
16が静電気力によって付着堆積することによるアパチ
ャ6の目詰まりがなくなる。そして、トナー摺動部分と
孔壁面のコートとが同一物質で構成されることによっ
て、トナーがアパチャ電極に供給された後、支持体に飛
翔するまでの間に接触する物質が同一であるために、ト
ナー飛翔の制御がやりやすくなる効果がある。
【0053】また、前述したようなアパチャ電極体の製
造方法によれば、帯電防止コート液30が、トナー摺動
面側より塗布されることによって、トナー摺動面側の帯
電防止コート層7が凹凸無く均一に塗布される。従っ
て、記録装置に搭載時に、トナーとの摺動のむらが無く
なることによって印字のむらが無くなる。また、例え
ば、トナー摺動面のコートを行った後に、孔の壁面のコ
ートを行うと、孔の壁面のコートの工程において、トナ
ー摺動面のコートが溶解してダメージをうける問題があ
ったが、トナー摺動面のコートと、孔の壁面のコートと
が一括して設けられるので、トナー摺動面のコートのダ
メージがない。
【0054】更に、孔の壁面の帯電防止コートの工程
と、摺動面側の帯電防止コートの工程とが一度に達成さ
れることによって、アパチャ電極体の製造工程が簡略化
されて、製造歩留まり向上やローコスト化につながる効
果がある。
【0055】尚、本発明は、以上詳述した実施の形態に
限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲に
おいて、種々の変更を加えることが可能である。
【0056】例えば、コート液吸収手段として、本実施
例での具体例であるシート以外に、市販の紙おむつ等に
応用されている高分子吸収ポリマーを用いることも可能
である。或いは、コート液吸収手段として、アパチャ電
極の1方の面に減圧雰囲気をつくってやることも有効で
ある。
【0057】更にまた、コート液を塗布する際、スクリ
ーン印刷による方法を適用することも可能である。この
方法によれば、コート液の塗布量がスクリーンのメッシ
ュの大きさなどによって制御可能であるので、生産時に
はこの方法を適用する事が望ましい。
【0058】また、電極体のアパチャ及び制御電極の構
成として、アパチャ孔の形状は円形のみでなく矩形であ
ってもよいし、制御電極も上記実施の形態のような各ア
パチャに対してその周囲を取り囲む形状のみでなく、各
アパチャに対応してトナー制御が可能なもので有れば他
の形状であってもよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の請求項1記載の電極体によれば、荷電体供給手段
と電極体とが摺動する部位と開口部壁面のコートとが同
一物質で構成されることになるので、トナーが開口部に
供給されてのち、開口部を通過して飛翔するまでに接触
する物質が同一となる。よって、トナー飛翔の制御がや
りやすくなる効果がある。
【0060】請求項2に記載の電極体によれば、絶縁性
基板表面や開口部壁面に形成されたコート層が帯電防止
コート層であるので、前記絶縁性基板表面や開口部壁面
に荷電体が静電気力により付着することが防止できる。
よって、荷電体供給手段との接触部において静電気力に
より付着した荷電体が堆積固化し、開口部への荷電体供
給を妨げて記録品質を低下させるようなことがない。ま
た、開口部内部で多数荷電体が静電気力により付着し、
開口部における荷電体の通過特性を低下せしめたり、開
口部を目詰まらせたりすることが無くなる。
【0061】また、本発明の請求項3の電極体の製造方
法によれば、第2の工程において、上記電極体に荷電体
供給部との接触部分のコートと孔壁面のコートとを一括
して設けることができ、簡略化された工程でトナー制御
の容易な高性能の電極体を形成することが可能となる。
よって、高品質な電極体製造の歩留まりの向上及びロー
コスト化が可能となる。
【0062】請求項4に記載の電極体の製造方法によれ
ば、絶縁性基板表面やアパチャ壁面に帯電防止コート層
が形成されるので、前記絶縁性基板表面やアパチャ壁面
に荷電体が静電気力により付着することが防止できる。
よって、製造された電極体は、荷電体供給手段との接触
部において静電気力により付着した荷電体が堆積固化
し、開口部への荷電体供給を妨げて記録品質を低下させ
るようなことがない。また、開口部内部で多数荷電体が
静電気力により付着し、開口部における荷電体の通過特
性を低下せしめたり、開口部を目詰まらせたりすること
が無くなる。
【0063】請求項5に記載の電極体の製造方法によれ
ば、第2の工程において、コート液吸収手段が孔に注入
されたコート液の余剰分を吸収するようになっているた
め、簡単な方法でコート液による孔の目詰まりを防止で
きるので、コート液の塗布に手間が係らなくなり、高品
質な電極体製造の歩留まりの向上及びローコスト化がよ
り推進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の画像形成装置の構成を
示した構成図である。
【図2】上記画像形成装置に用いられるアパチャ電極体
の構成を示す斜視図である。
【図3】上記画像形成装置に用いられるアパチャ電極体
とトナー担持ローラとの構成を模式的に表す図である。
【図4】上記アパチャ電極体の製造方法のエッチング仕
上がり時の上面図と断面図である。
【図5】上記製造方法の第1の工程を説明するための上
面図と断面図である。
【図6】上記製造方法の第1の工程の加工終了時の上面
図と断面図である。
【図7】上記製造方法の第2の工程を説明するための上
面図と断面図である。
【図8】上記製造方法の第2の工程を説明するための上
面図と断面図である。
【図9】上記製造方法の第2の工程の加工終了時の上面
図と断面図である。
【符号の説明】
1 アパチャ電極体 2 絶縁性シート 4 制御電極 6 アパチャ 7 帯電防止コート層 10 トナー供給装置 14 トナー供給ローラ 16 トナー 30 吸収シート 32 帯電防止コート液

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板と、該絶縁性基板を貫く複数
    の開口部と、該絶縁性基板表面の前記複数の開口部の周
    辺にそれぞれ設けられた制御電極とを有し、前記開口部
    に荷電体を供給する荷電体供給手段と少なくとも一部が
    接触するように配置される電極体において、 前記絶縁性基板の少なくとも前記荷電体供給手段と接触
    する表面及び前記開口部の壁面に、同一物質で構成され
    るコート層が設けられていることを特徴とする電極体。
  2. 【請求項2】 前記コート層は、帯電防止コート層であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の電極体。
  3. 【請求項3】 絶縁性基板と、該絶縁性基板を貫く複数
    の開口部と、該絶縁性基板表面の前記複数の開口部の周
    辺にそれぞれ設けられた制御電極とを有し、前記開口部
    に荷電体を供給する荷電体供給手段と少なくとも一部が
    接触するように配置される電極体の製造方法であって、 前記制御電極を含む導線部が配設された絶縁性基板に前
    記開口部となる孔を形成する第1の工程と、 前記絶縁性基板の前記荷電体供給部材と接触する側の表
    面よりコート液を塗布して、前記工程により形成された
    孔にコート液を注入することにより、前記絶縁性基板の
    少なくとも前記荷電体供給手段と接触する表面及び前記
    孔の壁面にコート層を形成する第2の工程とを備えたこ
    とを特徴とする電極体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記コート液が、帯電防止コート液であ
    ることを特徴とする請求項3に記載の電極体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第2の工程は、前記孔に対応するよ
    うに前記絶縁性基板の一面側にコート液吸収手段を配置
    させると共に、絶縁性基板の他面側からコート液を塗布
    するものであることを特徴とする請求項3または請求項
    4に記載の電極体の製造方法。
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