JP3276807B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP3276807B2
JP3276807B2 JP13775195A JP13775195A JP3276807B2 JP 3276807 B2 JP3276807 B2 JP 3276807B2 JP 13775195 A JP13775195 A JP 13775195A JP 13775195 A JP13775195 A JP 13775195A JP 3276807 B2 JP3276807 B2 JP 3276807B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ、フ
ァクシミリ等に適用される記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の記録装置の一つとして、
開口部と、この開口部の周りに設けられる制御電極とを
有し、この制御電極に電圧を印加することによって、こ
の制御電極に対応する開口部を通過するトナーの流れを
変調制御するアパチャ電極体と、そのアパチャ電極体の
裏面に配置され、帯電したトナーを前記アパチャ電極体
の開口部に搬送するトナー搬送装置と、そのトナー搬送
装置により搬送され、前記アパチャ電極体の開口部を通
過したトナーを、前記アパチャの表面に配置される支持
体に導く対向電極とを備える記録装置が提案されてい
る。
【0003】しかしながら、この記録装置は、アパチャ
電極体の搬送されるトナーが、トナー搬送装置における
トナー搬送体に、鏡像力などによって強固に付着してい
るために、トナーの流れを制御することができなかっ
た。
【0004】そこで、本出願人は、特開平6−1557
98号公報において、前記トナー搬送体とアパチャ電極
体とを開口部付近において接触させて配置した記録装置
を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の記録装置においては、アパチャ電極体とトナー担持
体上のトナーが接触摺動することにより、トナーがアパ
チャ電極体に押しつけられる格好となって、アパチャ電
極体とトナー担持体との接触面で、トナーの搬送が滞っ
てしまう場合がある。すなわち、トナーがアパチャ電極
体に接触することにより、接触部が帯電し、そこにトナ
ーが滞留してしまうのである。トナーが滞留すると、滞
留したトナーよりもトナー搬送方向下流側にはトナーが
搬送され難くなり、トナーの搬送状態が不安定なものと
なってしまい、各アパチャに均一にトナーが供給されな
くなる虞がある。この結果、一つの開口部(アパチャ)
には多量にトナーが搬送され、他の一つの開口部(アパ
チャ)には、まったくトナーが搬送されなくなるという
問題が発生して出力画像にアパチャ配列方向のむらが発
生して、非常に見苦しいものとなっていた。
【0006】本発明は上述の問題点を解決するためにな
されたものであり、その目的は、むらのない高画質の画
像を形成し得る記録装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載の記録装置は、荷電粒子の通
過を許容するための複数の荷電粒子通過部と、この複数
の荷電粒子通過部のそれぞれに対応して設けられた複数
の制御電極とを有する荷電粒子制御手段と、その荷電粒
子制御手段に近接して設けられ、複数の荷電粒子通過部
に荷電粒子を搬送するための荷電粒子搬送体とを備えた
記録装置において、荷電粒子制御手段の荷電粒子搬送体
側で、荷電粒子通過部近傍における、少なくとも荷電粒
子の搬送方向の上流部分に設けられ、荷電粒子搬送体に
搬送される荷電粒子と接触するための突起部を備えてい
る。
【0008】また、請求項2記載の記録装置は、突起部
の荷電粒子の搬送方向の上流側に設けられ、荷電粒子の
帯電を防止するための帯電防止層を備えている。
【0009】そして、請求項3記載の記録装置は、帯電
防止材料にて一体的に形成されている突起部と帯電防止
層とを備えている。
【0010】
【作用】上記の構成を有する本発明の請求項1記載の記
録装置においては、荷電粒子搬送体が複数の荷電粒子通
過部に荷電粒子を搬送し、突起部が荷電粒子通過部近傍
にて荷電粒子と接触して荷電粒子を荷電粒子搬送体に押
圧し、荷電粒子通過部にて開放された荷電粒子が荷電粒
子通過部を浮遊する。
【0011】また、請求項2記載の記録装置において
は、帯電防止層が突起部の荷電粒子の搬送方向の上流側
で荷電粒子の帯電を防止する。
【0012】そして、請求項3記載の記録装置は、突起
部と帯電防止層とが帯電防止材料にて一体的に形成され
ている。
【0013】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照しながら説明する。
【0014】図1は、本実施例の画像形成装置の概要を
示す図であり、荷電粒子制御手段としてのアパチャ電極
体1の上側には、1mmの間隙を有して、円柱状の背面
電極ローラ22がシャーシ(図示せず)に回動可能に支
持されており、この背面電極ローラ22は搬送モータに
より図中時計周り方向に回転駆動される。尚、背面電極
ローラ22の形状は、円柱状でなくてもよく、例えば板
状の背面電極でもよい。
【0015】そして、前記間隙に画像形成媒体(用紙、
OHPシート等)20を挿入すると、この画像形成媒体
20はアパチャ電極体1に対して所定の間隙を保持した
まま図1中左方向に搬送される。
【0016】また、前記アパチャ電極体1の下側には、
そのアパチャ電極体1の長手方向に沿って、トナー供給
装置10が配設されており、更には、前記背面電極ロー
ラ22によって搬送される画像形成媒体20の進行先に
は、トナーを加熱溶融させて画像形成媒体20上にトナ
ー16を定着させるための定着装置26が配設されてい
る。
【0017】次に、上記各構成要素の詳細を説明する
と、前記トナー供給装置10は、装置全体のハウジング
を兼ねるトナーケース11と、そのトナーケース11内
に収納される荷電粒子としてのトナー16と、供給ロー
ラ12と、荷電粒子搬送体としてのトナー担持ローラ1
4と、トナー層規制ブレード27とから構成されてい
る。ここにおいて、前記トナー担持ローラ14はトナー
16を担持し、アパチャ電極体1に向かって搬送するも
のであり、前記供給ローラ12は、トナー担持ローラ1
4に対してトナー16を供給するものである。
【0018】そして、前記供給ローラ12とトナー担持
ローラ14は、トナーケース11に図中の矢印方向に回
転可能に支持されており、両者は接した状態で平行に配
設されている。この供給ローラ12とトナー担持ローラ
14は駆動モータにより連動して回転される。また、前
記トナー層規制ブレード27は、トナー担持ローラ14
に担持されるトナー16の量がローラ面上で均一になる
よう調整すると共に、そのトナー16を均一に帯電させ
るためのものであり、トナー担持ローラ14に圧接され
ている。
【0019】前記アパチャ電極体1は、図2及び図3に
示すように、厚さ25μmのポリイミド製の絶縁シート
2に直径80μmの荷電粒子通過部としての複数のアパ
チャ6が1列に形成され、且つ各アパチャ6の上側に制
御電極4が8μm厚でそれぞれ形成されたものである。
絶縁シート2の制御電極形成面とは反対側の面(トナー
担持ローラ側の面)には、トナ−搬送方向において各ア
パチャ6を挟んで両側、すなわち、少なくともトナー担
持ローラ14に担持されたトナー16と接触する接触部
分に、膜厚5μmの帯電防止層としてのコーティング層
5が形成されている。更に、アパチャ6のトナー供給方
向に対して垂直に、膜厚5μm及び幅5μmの突起部7
が両サイドに設けられる。尚、この突起部7の膜厚及び
幅は、5μmでなくてもよく、30μm以下であればよ
く、また、前記コーティング層5と同じ帯電防止材料で
一体的に構成されていることが望ましい。
【0020】次に、その材質に付いて詳細を述べる。
【0021】前記コーティング層5及び突起部7の帯電
防止材料は、カーボンをエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂
などの有機樹脂、望ましくはポリイミド樹脂から成るバ
インダー中に分散させて塗料状にし、それを絶縁シート
2にスクリーン印刷法などを用いて塗布して塗膜とした
後に、300℃以下の雰囲気中、望ましくは180℃〜
280℃の雰囲気中で数分間焼成して硬化させた被膜で
ある。尚、カーボンの代わりに、アルミ、モリブデン、
ニッケル、クロム、カーボン等の導電性の微粒子を使用
できるが、ここでは、カーボンが安価であるので採用し
た。
【0022】そして、前記アパチャ電極体1は、図1及
び図3に示すように画像形成媒体20側に制御電極4を
対向させ、トナー担持ローラ14側にコーティング層5
及び突起部7を対向させるように配置されるので、突起
部7は、アパチャ6位置のトナー搬送方向の上流及び下
流でトナー担持ローラ14上のトナー16と接触するよ
うに配設されている。更に、コーティング層5もトナー
担持ローラ14上のトナー16に接触する場合がある
が、コーティング層5は、帯電防止材料にて形成されて
おり、トナー16を帯電しないのでトナー16をそこに
滞留することはない。
【0023】また、前記制御電極4とトナー担持ローラ
14の間には、制御電圧印加回路8が接続されている。
この制御電圧印加回路8は、ドットパターン展開された
画像信号を外部から入力し、ドットパターンのドット列
の各ドットのオンオフに応答して前記各制御電極4のオ
ンオフ(−20Vの電圧印加もしくは+20Vの電圧印
加)を制御し、これを前記背面電極ローラ22の回転駆
動に関連づけて行うものである。つまり、前記背面電極
ローラ22により1ドット列分のトナーの飛翔制御が終
了すれば、次のドット列分のトナーの飛翔制御を行うの
である。
【0024】更には、前記背面電極ローラ22とトナー
担持ローラ14との間には直流電源24が接続されてお
り、この直流電源は前記背面電極ローラ22に対して+
1kVの電圧を印加し得るようになっている。
【0025】次に、上述のように構成される画像形成装
置の動作を説明する。
【0026】まず始めに、概略の説明を行う。トナー担
持ローラ14と供給ローラ12の図1中の矢印方向の回
転により、供給ローラ12から送られてくるトナー16
は、トナー担持ローラ14に擦りつけられ、マイナスに
帯電させられてトナー担持ローラ14上に担持される。
担持されたトナー16は、層規制ブレード27によって
薄層化されると共に帯電された後、トナー担持ローラ1
4の回転によってアパチャ電極体1に向かって搬送され
る。そして、トナー担持ローラ14上のトナーは、アパ
チャ電極体1のコーティング層5に擦られ更に、突起部
7を通過してアパチャ6の下に供給される。
【0027】ここで、画像信号に応じて、その画像部分
(前記ドット列の各ドットのオン部分とする)に対応す
る制御電極4には、制御電圧印加回路8から+20Vの
電圧が印加される。その結果、画像部分に対応するアパ
チャ6の近傍には、制御電極4とトナー担持ローラ14
の間の電位差により、制御電極4よりトナー担持ローラ
14に向かう電気力線が形成される。それにより、マイ
ナスに帯電されたトナーは電位の高い方向に静電力を受
け、トナー担持ローラ14上からアパチャ6を通過して
制御電極4側に引き出される。引き出されたトナー16
は、更に、背面電極22に印加されている電圧によって
画像形成媒体20とアパチャ電極体1との間に形成され
る電界により、画像形成媒体20に向かって飛翔し、画
像形成媒体20上に堆積してドット状の画素を形成す
る。
【0028】また、非画像部分(前記ドット列の各ドッ
トのオフ部分とする)に対応する制御電極4には、制御
電圧印加回路8から−20Vの電圧が印加される。その
結果、トナー担持ローラ14と制御電極4との間には制
御電極4に向かう電気力線が形成される。そして、マイ
ナス帯電されたトナーは、電位の高い方に静電力を受け
るので、トナー担持ローラ14上のトナー16はアパチ
ャ6を通過しない。つまり、トナーの飛翔は行われな
い。
【0029】更には、画像形成媒体20は、その面上に
トナー16により1列に配列された画素が形成される間
に、アパチャ列と垂直の方向に1画素分送られる。そし
て、上記のプロセスを繰り返すことにより画像形成媒体
20の全面にトナー像が形成される。その後、形成され
たトナー像は、定着装置26によって画像形成媒体20
上に加熱定着される。
【0030】そして、本プロセスの特徴とするところ
は、アパチャ6近傍のトナー搬送方向上流側において突
起部7によってトナー16を押圧し、アパチャ6部でそ
の押圧を一気に開放する。従って、トナー16は、トナ
ー担持ローラ14に付着した状態ではなくて、突起部7
によって弾かれた感じで、ミスト状に浮遊した状態で、
アパチャ6に供給される。この結果、空中に浮遊してい
るトナー16にかかる力は、トナー担持ローラ14など
との付着力から解放されているので、アパチャ6内の電
界によるクーロン力が支配的になる。従って、低い電圧
で、トナー流の制御を可能にしている。
【0031】尚、本発明は、以上詳述した実施例に限定
されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲におい
て、種々の変更を加えることが可能である。
【0032】本実施例では、コーティングによって突起
部を設けたが、絶縁シート自体が、突起部の設けられた
ものであっても良い。
【0033】また、図4に示されるように、突起部47
が、アパチャ46のトナー供給方向の上流側のみにあっ
ても良い。
【0034】更に、突起部57を、図5に示されるよう
に、アパチャ56の周りに設けることも可能である。
【0035】上記実施例においては、トナー流制御手段
としてアパチャ電極体を用いたが、例えば、特表平1ー
503221号公報に記載されるような編目状の電極体
を用いることも可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の記録装置
によれば、荷電粒子を荷電粒子搬送体に付着した状態で
はなくて、ミスト状に浮遊した状態で、荷電粒子通過部
に供給することができるので、荷電粒子を均一に荷電粒
子通過部に供給することができ、むらのない高画質の画
像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の記録装置の構成を示す図で
ある。
【図2】上記記録装置に搭載されるアパチャ電極体の斜
面図である。
【図3】上記アパチャ電極体の断面図である。
【図4】上記記録装置に搭載される変形例のアパチャ電
極体の断面図である。
【図5】上記記録装置に搭載される別の変形例であるア
パチャ電極体の裏面図である。
【符号の説明】
1 アパチャ電極体 3 制御電極 4 アパチャ 5 コーティング層 7 突起部 11 トナー搬送ローラ 16 トナー

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子の通過を許容するための複数の
    荷電粒子通過部と、この複数の荷電粒子通過部のそれぞ
    れに対応して設けられた複数の制御電極とを有する荷電
    粒子制御手段と、 その荷電粒子制御手段に近接して設けられ、複数の荷電
    粒子通過部に荷電粒子を搬送するための荷電粒子搬送体
    とを備えた記録装置において、 前記荷電粒子制御手段の前記荷電粒子搬送体側で、荷電
    粒子通過部近傍における、少なくとも前記荷電粒子の搬
    送方向の上流部分に設けられ、荷電粒子搬送体に搬送さ
    れる荷電粒子と接触するための突起部を備えたことを特
    徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記突起部の前記荷電粒子の搬送方向の
    上流側に設けられ、荷電粒子の帯電を防止するための帯
    電防止層が設けられていることを特徴とする請求項1記
    載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記突起部と前記帯電防止層とは、帯電
    防止材料にて一体的に形成されていることを特徴とする
    請求項2記載の記録装置。
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WO2001026906A1 (fr) * 1999-10-12 2001-04-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Procede et appareil de formation d'image

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