JPH11103582A - 超音波モータの駆動装置 - Google Patents

超音波モータの駆動装置

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JPH11103582A
JPH11103582A JP9264092A JP26409297A JPH11103582A JP H11103582 A JPH11103582 A JP H11103582A JP 9264092 A JP9264092 A JP 9264092A JP 26409297 A JP26409297 A JP 26409297A JP H11103582 A JPH11103582 A JP H11103582A
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JP
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circuit
oscillation
phase
ultrasonic motor
terminal
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JP9264092A
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English (en)
Inventor
Hiromi Oka
浩美 岡
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使い勝手に優れた超音波モータの駆動装置を
提供する。 【解決手段】 超音波モータの駆動装置20を、発振回
路21と、位相比較回路22、フィルタ回路23および
VCO24からなる位相同期ループ回路25とから構成
した。発振回路21から超音波のモータ11の圧電素子
12のA相端子12aおよび共通端子12cに与えられ
る発振周波数と、VCO24からB相端子12bおよび
共通端子12cに与えられる発振周波数との位相差は、
位相同期ループ回路25によって、常に一定(90°)
に保持される。したがって、例えば一方の発振周波数が
変化した場合であっても、他方の発振周波数は、それに
追従してそれらの位相差が一定に保持されるように変化
するようになり、従来とは異なって、位相差の調整が不
要となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波モータの圧
電素子の第1の端子および共通端子に第1の発振周波数
を与えると共に、第2の端子および共通端子に第1の発
振周波数とは位相の異なる第2の発振周波数を与えるこ
とによって、超音波モータを駆動する超音波モータの駆
動装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】図9は、超音波モータ
を駆動する超音波モータの駆動装置の従来構成を示して
いる。超音波モータの駆動装置1にあって発振器2の出
力端子は、増幅器3を介して超音波モータ4の圧電素子
5のA相端子5aおよび共通端子5cに接続されている
と共に、位相器6および増幅器7を介して上記圧電素子
5のB相端子5bおよび共通端子5cに接続されてい
る。
【0003】この超音波モータの駆動装置1において
は、発振器2から増幅器3を介して第1の発振周波数が
圧電素子5のA相端子5aおよび共通端子5cに与えら
れ、位相器6および増幅器7を介して上記第1の発振周
波数とは位相の異なる第2の発振周波数が圧電素子5の
B相端子5bおよび共通端子5cに与えられると、それ
ら位相が異なる2つの発振周波数により、超音波モータ
4の弾性体からなる振動体8に進行波が発生し、その進
行波によって振動体8の表面が楕円運動し、移動体9が
回転移動するようになる。尚、移動体9は、図9中で
は、一部を断面にして振動体8から離して示している
が、実際には、円環状に形成されており、振動体8上に
回転移動可能に載置されているものである。
【0004】ところで、この場合、発振器2は、一般的
には、アナログ回路から構成されている。しかしなが
ら、そのように、発振器2をアナログ回路から構成した
ものでは、発振器2の発振周波数を変更すると、それに
伴って、上記した第1の発振周波数と第2の発振周波数
との位相差が変化してしまうことになる。そのため、発
振器2の発振周波数を変更する毎に、それら第1の発振
周波数と第2の発振周波数との位相差の調整が必要とな
って、使い勝手に劣っていた。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、超音波モータの圧電素子の第1の
端子および共通端子に第1の発振周波数を与えると共
に、第2の端子および共通端子に第1の発振周波数とは
位相の異なる第2の発振周波数を与えるものにおいて、
使い勝手に優れた超音波モータの駆動装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波モータの
駆動装置は、超音波モータの圧電素子の第1の端子およ
び共通端子に第1の発振周波数を与えると共に、第2の
端子および前記共通端子に前記第1の発振周波数とは位
相の異なる第2の発振周波数を与えることによって前記
超音波モータを駆動するものにおいて、前記第1の発振
周波数を発振する発振回路と、前記第2の発振周波数を
発振する電圧制御発振回路と、前記第1の発振周波数と
第2の発振周波数とが与えられ、それらの位相差に基づ
いて位相差信号を生成し、その位相差信号をフィルタ回
路を介して前記電圧制御発振回路に出力する位相比較回
路とを備え、前記電圧制御発振回路は、前記位相比較回
路およびフィルタ回路と共に位相同期ループ回路を構成
し、前記位相差信号に基づいて前記第2の発振周波数を
発振するように構成されているところに特徴を有する
(請求項1)。
【0007】上記構成の超音波モータの駆動装置によれ
ば、発振回路から第1の発振周波数が超音波モータの圧
電素子の第1の端子および共通端子に与えられ、電圧制
御発振回路から第2の発振周波数が圧電素子の第2の端
子および共通端子に与えられると、超音波モータが駆動
するようになる。
【0008】この場合、上記第2の発振周波数は、これ
ら第1の発振周波数および第2の発振周波数が位相比較
回路に与えられ、それらの位相差に基づいた位相差信号
がフィルタ回路を介して電圧制御発振回路に与えられる
ことによって発振されている。すなわち、この第2の発
振周波数は、第1の発振周波数および第2の発振周波数
の位相差に依存しており、第1の発振周波数および第2
の発振周波数の位相差が一定となるよう発振されるもの
である。
【0009】したがって、例えば第1の発振周波数が変
化した場合であっても、第2の発振周波数は、それに追
従して第1の発振周波数との位相差が一定となるように
変化するようになるので、従来とは異なって、第1の発
振周波数および第2の発振周波数の位相差が変化してし
まうことはなく、よって、それらの位相差の調整が不要
となり、使い勝手を良好にすることができる。
【0010】また、上記した超音波モータの駆動装置に
おいて、前記発振回路の振動子を、前記超音波モータの
圧電素子の第1の端子および共通端子間に関する圧電素
子部分で構成し、前記電圧制御発振回路の振動子を、前
記超音波モータの圧電素子の第2の端子および共通端子
間に関する圧電素子部分で構成しても良い(請求項
2)。
【0011】上記構成の超音波モータの駆動装置によれ
ば、発振回路の振動子は、超音波モータの圧電素子にあ
って第1の端子および共通端子間に関する部分に共振
し、電圧制御発振回路の振動子は、第2の端子および共
通端子間に関する部分に共振するようになるので、発振
回路から発振される第1の発振周波数および電圧制御発
振回路から発振される第2の発振周波数をそれぞれ圧電
素子に固有の周波数に合わせるための調整が必要なく、
使い勝手をより良好にすることができる。
【0012】また、前記位相同期ループ回路を、前記位
相差が略90°となるように構成しても良い(請求項
3)。また、前記位相同期ループ回路を、前記位相比較
回路の特性直線を移動させることによって前記位相差を
得るように構成しても良い(請求項4)。
【0013】また、前記位相同期ループ回路にあって前
記電圧制御発振回路と前記位相比較回路との間に、前記
電圧制御発振回路から与えられた第2の発振周波数を遅
延して前記位相比較回路に出力することにより前記位相
差を得る遅延回路を設けても良い(請求項5)。
【0014】また、前記発振回路および電圧制御発振回
路を、それぞれCMOSインバータを設けて構成しても
良い(請求項6)。また、前記発振回路および前記電圧
制御発振回路に供給する電圧を可変とする供給電圧可変
手段を設けても良い(請求項7)。
【0015】また、前記第1の発振周波数もしくは第2
の発振周波数の位相を反転する位相反転手段を設けても
良い(請求項8)。また、前記発振回路もしくは前記電
圧制御回路の発振を停止する発振停止手段を設けても良
い(請求項9)。
【0016】また、前記発振回路および前記電圧制御回
路のうちの双方の発振を停止する発振停止手段を設けて
も良い(請求項10)。さらに、前記発振回路および前
記電圧制御回路に供給する電圧を前記超音波モータが回
転不能となるまで低下させる供給電圧低下手段を設けて
も良い(請求項11)。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につい
て図1ないし図7を参照しながら説明する。まず、超音
波モータ11は、円環状の圧電素子12上に弾性体から
なる振動体13が設けられ、さらに、その振動体13上
に円環状の移動体14が回転移動可能に設けられて構成
されている。尚、移動体14は、図1においては、一部
を切欠いて断面にし、振動体13から離した状態で示し
ている。
【0018】上記圧電素子12は、図2(a)および
(b)に示すように、セラミック基板15の一方の面
(図1中、下側の面)に、4個の電極16a〜16dが
例えば蒸着によって形成され、他方の面(図1中、上側
の面)に、6個の電極17a〜17fが形成されて構成
されている。この場合、これら電極16a〜16dなら
びに電極17a〜17fは、上記振動体13に進行波が
発生するように、それぞれ異なる大きさに形成されてい
るものである。
【0019】そして、これら4個の電極16a〜16d
のうち、電極16aは圧電素子12のA相端子(本発明
でいう第1の端子)12aとされ、電極16cはB相端
子(本発明でいう第2の端子)12bとされている。ま
た、セラミック基板15の上記6個の電極17a〜17
fが形成された他方の面は、上記振動体13の裏面(図
1中、下側の面)と対向しており、それら6個の電極1
7a〜17fは、それぞれ振動体13の裏面の全体にわ
たって設けられた導体(図示せず)と接することによっ
て等電位とされ、共通端子12cとされている(図2
(b)では、そのうちの電極17aを代表して共通端子
12cとして示している)。
【0020】このような構成とすることによって、上記
圧電素子12にあっては、図3に示すように、A相端子
12aおよび共通端子12c間に関する部分は、セラミ
ック振動子18と等価であると見做すことができ、B相
端子12bおよび共通端子12c間に関する部分は、セ
ラミック振動子19と等価であると見做すことができ
る。そして、このとき、圧電素子12の周波数特性は、
図4に示すようになっている。
【0021】しかして、上記超音波モータ11におい
て、圧電素子12にあってA相端子12aおよび共通端
子12c間に関する部分およびB相端子12bおよび共
通端子12c間に関する部分が振動すると、振動体13
に位相の異なる2つの発振周波数が与えられていること
になるので、それによって、振動体13に進行波が発生
し、振動体13の表面が楕円運動し、移動体14が振動
体13上を回転移動するようになっている。
【0022】次いで、上記超音波モータ11を駆動する
超音波モータの駆動装置20について説明する。超音波
モータの駆動装置20は、発振回路21と、位相比較回
路22(本発明でいう位相反転手段)と、フィルタ回路
23と、電圧制御発振回路(以下、VCOと略称する)
24とから構成されている(図1参照)。
【0023】発振回路21にあって発振源となる振動子
は、圧電素子12のA相端子12aおよび共通端子12
cに接続されており、つまり、上記セラミック振動子1
8により疑似的に構成されている。これによって、圧電
素子12のA相端子12aおよび共通端子12c間に関
する部分が振動すると、発振回路21から発振周波数
(本発明でいう第1の発振周波数)が発振されるように
なっている。
【0024】そして、この発振回路21の出力端子は、
位相比較回路22の一方の入力端子に接続されており、
発振回路21から発振された発振周波数は、位相比較回
路22に与えられるようになっている。また、位相比較
回路22の他方の入力端子には、VCO24の出力端子
が帰還されて接続されている。
【0025】位相比較回路22は、発振回路21から与
えられた発振周波数と、VCO24から与えられた発振
周波数との位相を比較し、それらの位相差が所定の値と
なるように位相差信号を生成し、生成した位相差信号を
フィルタ回路23に出力するようになっている。フィル
タ回路23は、位相比較回路22から与えられた位相差
信号を積分して直流制御信号を生成し、その直流制御信
号をVCO24に出力するようになっている。
【0026】上記VCO24にあって発振源となる振動
子は、圧電素子12のB相端子12bおよび共通端子1
2cに接続されており、つまり、上記セラミック振動子
19により疑似的に構成されている。これによって、圧
電素子12のB相端子12bおよび共通端子12c間に
関する部分が振動すると、VCO24から発振周波数
(本発明でいう第2の発振周波数)が発振されるように
なっており、このとき、その発振周波数は、上記フィル
タ回路23から与えられた直流制御信号に応じて決定さ
れている。また、VCO24の出力端子は、上述したよ
うに、位相比較回路22の他方の入力端子に帰還されて
接続されている。
【0027】尚、これら発振回路21、位相比較回路2
2、フィルタ回路23ならびにVCO24には、図示し
ない電源供給装置(本発明でいう供給電圧可変手段、発
振停止手段ならびに供給電圧低下手段)からそれぞれ所
定の電源が供給されるようになっている。また、位相比
較回路22、フィルタ回路23ならびにVCO24によ
って位相同期ループ回路25が構成されている。
【0028】次いで、上記した発振回路21およびVC
O24の具体的な電気回路について説明する。まず、発
振回路21について、図5に示す電気回路図を参照して
説明する。図5において、CMOSインバータ26の出
力端子は、抵抗27を介してコンデンサ28に接続され
ており、それら抵抗27とコンデンサ28との共通接続
点は、圧電素子12の共通端子12cに接続されてい
る。また、CMOSインバータ26の出力端子は、帰還
抵抗29を介してCMOSインバータ26の入力端子、
コンデンサ30および圧電素子12のA相端子12aに
接続されている。さらに、CMOSインバータ26の出
力端子は、CMOSインバータ31の入力端子に接続さ
れ、CMOSインバータ31の出力端子は、上記位相比
較回路22の一方の入力端子に接続されている。
【0029】しかして、発振回路21においては、コン
デンサ28および30の充電、放電が繰返されることに
よって、圧電素子12のA相端子12aおよび共通端子
12c間に関する部分(セラミック振動子18)に交流
電界が与えられ、その部分が振動するようになる。
【0030】次に、VCO24について、図6に示す電
気回路図を参照して説明する。図6において、CMOS
インバータ32の入力端子は、上記フィルタ回路23の
出力端子に抵抗33、コンデンサ34および抵抗35を
介して接続されている。また、上記抵抗33とコンデン
サ34との間には、それぞれ可変容量ダイオード36、
37のカソード端子およびコンデンサ38が接続されて
おり、コンデンサ34と抵抗35との共通接続点は、コ
イル39と抵抗40とからなる並列回路41が接続され
ている。この並列回路41は、圧電素子12のB相端子
12bに接続されている。
【0031】CMOSインバータ32の出力端子は、コ
ンデンサ42に接続されていると共に、圧電素子12の
共通端子12cに接続されている。また、CMOSイン
バータ32の出力端子は、帰還抵抗43を介してCMO
Sインバータ32の入力端子、コンデンサ44に接続さ
れている。さらに、CMOSインバータ32の出力端子
は、CMOSインバータ45の入力端子に接続され、C
MOSインバータ45の出力端子は、上記位相比較回路
22の他方の入力端子に接続されている。
【0032】しかして、VCO24においては、フィル
タ回路23から上述した直流制御信号として直流電力が
与えられ、コンデンサ42および44の充電、放電が繰
返されることによって、圧電素子12のB相端子12b
および共通端子12c間に関する部分(セラミック振動
子19)に交流電界が与えられ、その部分が振動するよ
うになる。
【0033】次いで、上記位相比較回路22について、
図7を参照して説明する。この場合、位相比較回路22
の出力特性は、発振回路21から与えられた発振周波数
とVCO24から与えられた発振周波数との位相が等し
いときに(位相差が0°であるときに)、出力電圧が0
ボルトとなる特性直線(図7中、破線にて示す)を90
°負方向に移動することによって、例えば発振回路21
から与えられた発振周波数がVCO24から与えられた
発振周波数に対して位相が90°進んでいるときに、出
力電圧が0ボルトとなるような特性直線(図7中、実線
にて示す)とされている。
【0034】次に、上記構成の作用について説明する。
超音波モータ11の圧電素子12において、発振回路2
1の振動子であるA相端子12aおよび共通端子12c
間に関する部分が振動し、また、VCO24の振動子で
あるB相端子12bおよび共通端子12c間に関する部
分が振動すると、これによって、圧電素子12に位相の
異なる2つの発振周波数が発振していることになるの
で、振動体13に進行波が発生し、その進行波によって
振動体13の表面が楕円運動し、よって、移動体14が
振動体13上を回転移動するようになる。
【0035】さて、発振回路21にあって、その振動子
(圧電素子12のA相端子12aおよび共通端子12c
間に関する部分)の振動に応じて発振された発振周波数
は、位相比較回路22の一方の端子に与えられる。ま
た、VCO24にあって、その振動子(圧電素子12の
B相端子12bおよび共通端子12c間に関する部分)
の振動に応じて発振された発振周波数は、位相比較回路
22の他方の端子に与えられる。
【0036】位相比較回路22では、発振回路21から
与えられた発振周波数がVCO24から与えられた発振
周波数に対して位相が90°進むように位相差信号が生
成されてフィルタ回路23に出力される。そして、フィ
ルタ回路23では、位相比較回路22から与えられた位
相差信号が積分されて直流制御信号が生成され、その直
流制御信号がVCO24に出力される。そして、VCO
24では、その直流制御信号に応じて上記した発振が行
われるようになる。
【0037】このように超音波モータの駆動装置20に
おいては、位相同期ループ回路25の動作によって、発
振回路21から与えられた発振周波数およびVCO24
から与えられた発振周波数の位相差が常に90°に保持
されるようになっている。
【0038】また、上記した電源供給装置から発振回路
21およびVCO24に供給する電圧を変更することに
よって、それらから出力される発振周波数が変更され、
移動体14の回転速度が変更されるようになっている。
【0039】また、位相比較回路23の特性直線を90
°正方向に移動することによって、例えば発振回路21
から与えられた発振周波数がVCO24から与えられた
発振周波数に対して位相が90°遅れているときに、出
力電圧が0ボルトとなるような特性直線(図7中、一点
鎖線にて示す)とされ、移動体14の回転方向が変更さ
れるようになっている。
【0040】また、電源供給装置から発振回路21およ
びVCO24のうちのどちらか一方へ供給される電圧が
零ボルトとなると、進行波の発生がなくなり、定常波が
発生するようになるので、移動体14の回転が停止され
るようになっている。
【0041】また、電源供給装置から発振回路21およ
びVCO24の双方へ供給される電圧が零ボルトとなっ
た場合であっても、進行波が発生しなくなり、移動体1
4の回転が停止されるようになっている。さらに、電源
供給装置から発振回路21およびVCO24へ供給され
る電圧が、移動体14が回転不能となるまで低下される
と、移動体14の回転が停止されるようになっている。
【0042】このように第1実施例によれば、超音波モ
ータの駆動装置20を、発振回路21ならびに位相同期
ループ回路25を採用して構成したので、発振回路21
から超音波モータ11の圧電素子12のA相端子12a
および共通端子12cに与えられる発振周波数と、VC
O24からB相端子12bおよび共通端子12cに与え
られる発振周波数との位相差を常に一定(90°)に保
持することができる。したがって、例えば一方の発振周
波数が変化した場合であっても、他方の発振周波数は、
それに追従してそれらの位相差が一定に保持されるよう
に変化するので、従来とは異なって、それらの位相差が
変化してしまうことはなく、位相差の調整が不要とな
る。これにより、使い勝手を良好にすることができる。
【0043】また、発振回路21にあって発振源となる
振動子を圧電素子12のA相端子12aおよび共通端子
12c間に関する部分によって構成し、VCO24にあ
って発振源となる振動子を圧電素子12のB相端子12
bおよび共通端子12c間に関する部分で構成したの
で、発振回路21およびVCO24から発振される発振
周波数を圧電素子12に固有の周波数に合わせるための
調整が必要なく、使い勝手をより良好にすることができ
る。
【0044】また、発振回路21から圧電素子12のA
相端子12aおよび共通端子12cに与えられる発振周
波数と、VCO24から圧電素子12のB相端子12b
および共通端子12cに与えられる発振周波数との位相
差を、常に90°となるように構成したので、それら2
つの発振周波数に基づいて生成される進行波の振幅を最
大とすることができる。
【0045】また、位相比較回路22において、その特
性直線を移動させることによって、90°の位相差を得
る構成としたので、別途、遅延回路を設けて位相差を得
る構成のものよりも、構成を簡略化することができ、そ
の分、コストの削減を図ることができる。
【0046】また、発振回路21およびVCO24を、
それぞれCMOSインバータ26,31および32,4
5を採用して構成したので、超音波モータの駆動装置2
0を例えば5ボルト単一電源で使用することができ、消
費電力の低下を図ることができる。
【0047】また、上記した電源供給装置から発振回路
21およびVCO24に供給する電圧を変更できるよう
に構成したので、供給電圧を変更することによって、移
動体14の回転速度を容易に変更することができる。
【0048】また、位相比較回路22の特性直線を、9
0°正方向に移動することによって、発振回路21から
与えられた発振周波数がVCO24から与えられた発振
周波数に対して位相が90°遅れているときに、出力電
圧が0ボルトとなるような特性直線とすることができる
ように構成したので、移動体14の回転方向を容易に変
更することができる。
【0049】また、電源供給装置から発振回路21およ
びVCO24のうちのどちらか一方へ供給する電圧を零
ボルトにできるように構成したので、進行波に代えて定
常波を発生させることによって、移動体14の回転移動
を容易に停止させることができ、さらに、停止させたの
ちに、その供給電圧を零ボルトとした方に、所定の電圧
を与えることによって、容易に再駆動させることができ
る。
【0050】また、電源供給装置から発振回路21およ
びVCO24の双方へ供給する電圧を零ボルトとできる
ように構成したので、移動体14の回転移動を容易に停
止させることができ、さらに、停止させたのちに、所定
の電圧を与えることによって、容易に再駆動させること
ができる。
【0051】さらに、電源供給装置から発振回路21お
よびVCO24へ供給される電圧を移動体14が回転不
能となるまで低下できるように構成したので、供給電圧
を低下することによって、移動体14の回転移動を容易
に停止させることができ、さらに、停止させたのちに、
供給電圧を増加することによって、容易に再駆動させる
ことができる。
【0052】次に、本発明の第2実施例について、図8
を参照して説明する。尚、第1実施例と同一部分には同
一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分につい
て説明する。この第2実施例に示す超音波モータの駆動
装置51においては、VCO24と位相比較回路22と
の間の帰還ループに遅延回路52を設け、位相比較回路
22、フィルタ回路23、VCO24および遅延回路5
2により位相同期ループ回路53を構成している。すな
わち、上記位相比較回路22において特性直線を移動す
ることなく、遅延回路52においてVCO24から与え
られた発振周波数に90°の位相差を付与することによ
って、発振回路21から発振される発振周波数とVCO
24から発振される発振周波数との間に90°の位相差
が生じるように構成している。
【0053】この第2実施例においても、上述した第1
実施例と同様の作用効果を得ることができ、この場合
は、位相比較回路22において特性直線を移動する必要
がないので、その分、位相比較回路22の構成を簡略化
することができる。
【0054】本発明は、上記実施例にのみ限定されるも
のでなく、次のように変形または拡張することができ
る。位相差は、90°でなく、任意の値に設定すれば良
い。位相比較回路22において特性直線を移動させるこ
とよって位相を反転させることに代えて、別途、位相反
転回路を設け、その位相反転回路において位相を反転さ
せるように構成しても良い。
【0055】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、請
求項1記載の超音波モータの駆動装置によれば、発振回
路ならびに位相同期ループ回路を採用して構成したの
で、超音波モータの圧電素子の第1の端子および共通端
子に与えられる第1の発振周波数と、圧電素子の第2の
端子および共通端子与えられる第2の発振周波数との位
相差を常に一定に保持することができる。したがって、
例えば一方の発振周波数を変更した場合であっても、他
方の発振周波数は、それに追従してそれらの位相差が一
定となるように変化するようになるので、従来とは異な
って、第1の発振周波数および第2の発振周波数の位相
差が変化してしまうことはなく、位相差の調整が不要と
なって、使い勝手を良好にすることができる。
【0056】請求項2記載の超音波モータの駆動装置に
よれば、発振回路の振動子を、超音波モータの圧電素子
の第1の端子および共通端子間に関する圧電素子部分で
構成し、電圧制御発振回路の振動子を、超音波モータの
圧電素子の第2の端子および共通端子間に関する圧電素
子部分で構成したので、発振回路および電圧制御発振回
路から発振される発振周波数を圧電素子に固有の周波数
に合わせるための調整が必要なく、使い勝手をより良好
にすることができる。
【0057】請求項3記載の超音波モータの駆動装置に
よれば、位相同期ループ回路を位相差が略90°となる
ように構成したので、第1の発振周波数ならびに第2の
発振周波数に基づいて生成される進行波の振幅を最大と
することができる。
【0058】請求項4記載の超音波モータの駆動装置に
よれば、位相同期ループ回路を位相比較回路の特性直線
を移動させることによって位相差を得るように構成した
ので、別途、遅延回路を設けて位相差を得る構成のもの
よりも、構成を簡略化することができ、その分、コスト
の削減を図ることができる。
【0059】請求項5記載の超音波モータの駆動装置に
よれば、位相同期ループ回路にあって電圧制御発振回路
と位相比較回路との間に、電圧制御発振回路から与えら
れた第2の発振周波数を遅延して位相比較回路に出力す
ることにより位相差を得る遅延回路を設けたので、位相
比較回路の特性直線を移動する必要はなく、その分、位
相比較回路の構成を簡略化することができる。
【0060】請求項6記載の超音波モータの駆動装置に
よれば、発振回路および電圧制御発振回路をそれぞれC
MOSインバータを設けて構成したので、所定の単一電
源で使用することができ、消費電力の低下を図ることが
できる。
【0061】請求項7記載の超音波モータの駆動装置に
よれば、発振回路および電圧制御発振回路に供給する電
圧を可変とする供給電圧可変手段を設けたので、その供
給電圧を変更することによって、超音波モータの回転速
度を容易に変更することができる。
【0062】請求項8記載の超音波モータの駆動装置に
よれば、第1の発振周波数もしくは第2の発振周波数の
位相を反転する位相反転手段を設けたので、いずれか一
方の位相を反転させることによって、回転方向を容易に
変更することができる。
【0063】請求項9記載の超音波モータの駆動装置に
よれば、発振回路もしくは電圧制御回路の発振を停止す
る発振停止手段を設けたので、進行波を定常波に代える
ことによって、超音波モータの回転移動を容易に停止さ
せることができ、さらに、停止させたのちに、容易に再
駆動させることができる。
【0064】請求項10記載の超音波モータの駆動装置
によれば、発振回路および電圧制御回路のうちの双方の
発振を停止する発振停止手段を設けたので、超音波モー
タの回転移動を容易に停止させることができ、さらに、
停止させたのちに、容易に再駆動させることができる。
【0065】請求項11記載の超音波モータの駆動装置
によれば、発振回路および電圧制御回路に供給する電圧
を超音波モータが回転不能となるまで低下させる供給電
圧低下手段を設けたので、供給電圧を低下することによ
って、超音波モータの回転移動を容易に停止させること
ができ、さらに、停止させたのちに、容易に再駆動させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すブロック構成図
【図2】圧電素子の平面図ならびに裏面図
【図3】圧電素子の等価回路図
【図4】圧電素子の周波数特性図
【図5】発振回路の電気回路図
【図6】電圧制御発振回路の電気回路図
【図7】位相比較回路の特性図
【図8】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図9】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
図面中、11は超音波モータ、12は圧電素子、12a
はA相端子(第1の端子)、12bはB相端子(第2の
端子)、12cは共通端子、18,19はセラミック振
動子、20は超音波モータの駆動装置、21は発振回
路、22は位相比較回路、23はフィルタ回路、24は
電圧制御発振回路、25は位相同期ループ回路、26,
31,32,45はCMOSインバータ、51は超音波
モータの駆動装置、52は遅延回路、53は位相同期ル
ープ回路である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波モータの圧電素子の第1の端子お
    よび共通端子に第1の発振周波数を与えると共に、第2
    の端子および前記共通端子に前記第1の発振周波数とは
    位相の異なる第2の発振周波数を与えることによって前
    記超音波モータを駆動する超音波モータの駆動装置にお
    いて、 前記第1の発振周波数を発振する発振回路と、 前記第2の発振周波数を発振する電圧制御発振回路と、 前記第1の発振周波数と第2の発振周波数とが与えら
    れ、それらの位相差に基づいて位相差信号を生成し、そ
    の位相差信号をフィルタ回路を介して前記電圧制御発振
    回路に出力する位相比較回路とを備え、 前記電圧制御発振回路は、前記位相比較回路およびフィ
    ルタ回路と共に位相同期ループ回路を構成し、前記位相
    差信号に基づいて前記第2の発振周波数を発振するよう
    に構成されていることを特徴とする超音波モータの駆動
    装置。
  2. 【請求項2】 前記発振回路の振動子は、前記超音波モ
    ータの圧電素子の第1の端子および共通端子間に関する
    圧電素子部分で構成され、 前記電圧制御発振回路の振動子は、前記超音波モータの
    圧電素子の第2の端子および共通端子間に関する圧電素
    子部分で構成されていることを特徴とする請求項1記載
    の超音波モータの駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記位相同期ループ回路は、前記位相差
    を略90°とするように構成されていることを特徴とす
    る請求項1または2記載の超音波モータの駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記位相同期ループ回路は、前記位相比
    較回路の特性直線を移動させることによって前記位相差
    を得るように構成されていることを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれかに記載の超音波モータの駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記位相同期ループ回路にあって前記電
    圧制御発振回路と前記位相比較回路との間に、前記電圧
    制御発振回路から与えられた第2の発振周波数を遅延し
    て前記位相比較回路に出力することにより前記位相差を
    得る遅延回路が設けられていることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかに記載の超音波モータの駆動装
    置。
  6. 【請求項6】 前記発振回路および電圧制御発振回路
    は、それぞれCMOSインバータが設けられて構成され
    ていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに
    記載の超音波モータの駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記発振回路および前記電圧制御発振回
    路に供給する電圧を可変とする供給電圧可変手段が設け
    られていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれ
    かに記載の超音波モータの駆動装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の発振周波数もしくは第2の発
    振周波数の位相を反転する位相反転手段が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載
    の超音波モータの駆動装置。
  9. 【請求項9】 前記発振回路もしくは前記電圧制御回路
    の発振を停止する発振停止手段が設けられていることを
    特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の超音波
    モータの駆動装置。
  10. 【請求項10】 前記発振回路および前記電圧制御回路
    のうちの双方の発振を停止する発振停止手段が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに
    記載の超音波モータの駆動装置。
  11. 【請求項11】 前記発振回路および前記電圧制御回路
    に供給する電圧を前記超音波モータが回転不能となるま
    で低下させる供給電圧低下手段が設けられていることを
    特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の超音
    波モータの駆動装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100536753B1 (ko) * 2001-11-19 2005-12-14 (주)피에조테크놀리지 피엘엘방식을 이용한 초음파 모터 구동방법
KR100703205B1 (ko) 2005-11-07 2007-04-06 삼성전기주식회사 압전 초음파 모터의 구동 제어 장치

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