JPH11102153A - ホログラム装置およびホログラム作製方法 - Google Patents

ホログラム装置およびホログラム作製方法

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JPH11102153A
JPH11102153A JP34957297A JP34957297A JPH11102153A JP H11102153 A JPH11102153 A JP H11102153A JP 34957297 A JP34957297 A JP 34957297A JP 34957297 A JP34957297 A JP 34957297A JP H11102153 A JPH11102153 A JP H11102153A
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JP
Japan
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hologram
photosensitive member
diffuser
light
optical system
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Application number
JP34957297A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Hattori
秀和 服部
Katsumasa Nishii
克昌 西井
Tomoyuki Kanda
知幸 神田
健一朗 ▲高▼田
Kenichiro Takada
Toru Matsumoto
徹 松本
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単色のレーザーを用いて、要求視域内でフル
カラー再生可能できる大型のホログラムを提供するもの
であるとともに、このホログラムの作製方法を提供す
る。 【解決手段】 複数の感光部材20を個別に露光し、そ
の後、複数のホログラム30を接続手段である接着層8
0を介して、2次元的に広がりを有するように、一体配
置させた大型ホログラムを提供する。さらに、参照光2
2と拡散体24を透過した物体光との干渉によって、感
光部材20に拡散体24に対応した回折格子を記録させ
ホログラムとなす際に、拡散体24の大きさを露光され
たホログラム30の回折光の分光特性が、少なくとも可
視光領域の波長全てにおいて光の効率を有することが可
能なような大きさとすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホログラム装置お
よびホログラムの作製方法に係り、特にホログラムをス
クリーンとして利用するスクリーンホログラムおよびそ
の作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来では、例えば、特公昭52−125
68号公報に示されるスクリーンホログラムがある。こ
のスクリーンホログラムとは、表示器の表示内容を、ホ
ログラムにて作製した透明なスクリーン上に映し出し、
背景を透かして見ながらその表示内容を確認することが
でき、未使用時には単なる透明板として使用するもので
ある。
【0003】これを利用することにより、デパートや地
下街等のショーウィンドウに広告等を映したり、銀行や
病院等の窓口において必要な情報を映し出しながら同時
に客や患者を確認して接客することができる。また、未
使用時には単なる透明板となるので視界を妨げることは
ない。図52に透過型スクリーンホログラムを用いた表
示装置を示す。
【0004】スクリーンホログラム1の背面側上方にプ
ロジェクター等の映像投影装置3が配置されている。そ
して、映像投影装置3からの投影光31により投影され
た映像をスクリーンホログラム1上に結像させて、出射
光32を観察者に向かって投影させることによって、観
察者5は、スクリーンホログラム1上の表示内容を見る
ことができるようになっている。また、背景光33はそ
のままホログラム1を透過するため、観察者5からは表
示内容と共に背景7を見ることができる。
【0005】尚、この時、他の方法として、映像投影装
置3は背面側の下側にあってもよい。また、図52で
は、透過型スクリーンホログラムを用いた装置を示した
が、反射型スクリーンホログラムを用いた表示装置で
は、正面側に映像投影装置が配置され、投影された映像
を観察者から表示内容を見ることができる。
【0006】この透過型スクリーンホログラムを作製す
る装置およびその露光光学系を図53に示す。そして、
その露光方法を図53を用いて説明する。図53に示す
様にレーザー発振器110より発振されたレーザービー
ムをビームスプリッター111により2本に分離させ、
分離光112,113を得る。そして、一方の分離光1
12を対物レンズ122により発散光とし成したあと、
軸外し放物面鏡114を介して平行光115とし、スリ
ガラス等の拡散体116に通すことによって、拡散光と
なす物体光117とする。
【0007】また、他方の分離光113を対物レンズ1
21により参照光118として利用する。そして、この
物体光117と参照光118とにより形成された干渉縞
を感光部材120に記録する。この場合、拡散体116
が感光部材120に記録されホログラムとなし、再生時
にこの拡散体が再生され、そこから拡散光が出射してい
るのと同等にホログラムが再生光を回折・拡散すること
によってホログラムがスクリーンとして作用する。
【0008】尚、図53は、透過型スクリーンホログラ
ムの作製方法で、物体光と参照光を感光部材に同じ側か
ら露光しているが、反射型スクリーンホログラムは両者
を互いに逆側から露光して作製する。また、この方法で
は通常レーザー光は同一水平面上を通るように露光光学
系が組まれており、一度の露光で必要サイズのホログラ
ムを作製する。以下この水平面を「露光水平面」と呼ぶ
ことにする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図53のよ
うなスクリーンホログラム作製方法で作製したホログラ
ムに、図54のような再生光学系を用いて、白色映像を
投影すると、観察者の視野の上部は青、下部は黄色や赤
が強調された色となってしまうという問題があった。
【0010】この様な問題点を解決するための方法とし
て、特公昭52−12568号公報に示されるように、
赤、緑、青のレーザー光を用いて1枚の感光部材に多重
露光するか、赤、緑、青のレーザー光で別々の感光部材
に露光した後、積層する手段が考えられていた。しかし
ながら、この様な方法では、赤、緑、青用の3台のレー
ザーが必要であり装置の複雑化が避けられない。
【0011】また、大型のホログラムを作製しようとす
る場合には、図53の方法によって、得ることは、以下
に述べるように拡散体の大きさが問題となって、良好な
スクリーンホログラムの作製が困難であった。その理由
を図54を用いて以下に説明する。このスクリーンホロ
グラム1を再生させた場合には、投影された映像光がス
クリーンホログラム1に回折され、記録された拡散体と
同じ散乱特性をもった散乱光11とされることによっ
て、スクリーンホログラム1上に映像を観察することが
できる。
【0012】ここで、スクリーンホログラム1に記録さ
れた拡散体像9が観察できる範囲がすなわち映像を観察
できる範囲すなわちスクリーンホログラムの視域となっ
ている。そのため、スクリーンホログラム1に記録され
た拡散体のサイズがスクリーンホログラム1の視域(観
察者5がスクリーンホログラム1に拡散体が記録されて
いると視認できる範囲)を決定することになる。
【0013】ここで、所望の視域を持つスクリーンホロ
グラムの作製に必要な拡散体のサイズは、図55のよう
にして決められる。拡散体116の大きさは、必要な視
域125の両端125a及び125bそれぞれと感光部
材120の両端120a及び120bを結んだうちの外
側を満たす大きさに相当することとなる。
【0014】実際のサイズは、露光光学系での制約から
決まる感光部材120と拡散体116の距離L1と、設
定した視点と感光部材120との間の距離L2により決
まる。このように感光部材120のサイズに対し必要な
拡散体116のサイズが決まるが、感光部材120のサ
イズが大きくなればなるほど、拡散体116のサイズも
またそれに対して大きくする必要がある。
【0015】特に、ショーウィンドウ等のディスプレー
に使用するスクリーンホログラムでは、ホログラムを大
型にする必要があるため拡散体は非常に大きくなる。例
えば、対角1mで視域が±20°のホログラムを作製す
る場合には、対角3m程度の拡散体が必要となることが
ある。この様なサイズの拡散体を使用することは、露光
光学系を設計する上で、事実上不可能であり、拡散体の
大きさがホログラムスクリーンの大画面化を困難にして
いる。
【0016】また、上記のような大型サイズのスクリー
ンホログラムを作製する場合のもう1つの問題点とし
て、図53において物体光117を作るために拡散体1
16を照明する光115を拡散体116のサイズ以上
に、及び参照光118をホログラム作製用の感光部材1
20のサイズ以上に広げる必要がある。そのために、感
光部材120上での単位面積あたりのレーザー強度が弱
くなり、そのため露光時間が長くなりすぎるために、感
光部材120に形成される干渉縞を安定に止めているこ
とが可能な時間を大幅に越えてしまい、大型スクリーン
ホログラムの作製が非常に困難となってしまう。
【0017】これは、ホログラム作製用の感光部材に
は、その材料によって必要となる露光レーザー光のエネ
ルギー量、いわゆる露光量が決まっているためである。
例えば、重クロムゼラチンであれば100〜300mJ
/cm2 程度であるし、フォトポリマーであれば数〜5
0mJ/cm2 程度必要である。そのため、10W出力
のレーザーを用いても30分〜数時間の露光時間が必要
となる。通常ホログラム作製可能時間は10分程度であ
るため、これだけの長時間露光でホログラムを作製する
ことは非常に困難である。
【0018】以上のようにスクリーンホログラムサイズ
の大型化をするためには、拡散体の大型化と露光時間の
長時間化が問題点となり、大型スクリーンホログラムの
作製が非常に困難となってしまう。本発明は上記問題点
に鑑みてなされたものであり、従来作製が困難な大きさ
のホログラム装置を提供するものであるとともに、この
ホログラムの作製方法を提供するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1のように、複数
のホログラムを個別に露光し、その後、前記複数のホロ
グラムを接続手段を介して、2次元的に広がりを有する
ように、一体配置させることによって、個々のホログラ
ムにおいては、所望の回折格子が記録されたホログラム
を得ることができる。
【0020】また、請求項2の如く、このホログラムに
拡散体を記録させることによれば、拡散体が記録された
ホログラムを複数2次元的に一体配置させることによっ
て、大型のスクリーンホログラムを得ることができる。
請求項3のように、前記ホログラムに記録された前記拡
散体が、前記ホログラムの面積よりも大なる面積を有す
る拡散体とすることにより、視域の広いスクリーンホロ
グラムを得ることができる。
【0021】請求項4のように、前記接続手段は、ホロ
グラムの表面の少なくとも一方の表面を覆うことによ
り、耐環境性の優れたホログラム装置を得ることができ
る。請求項5のように、前記接続手段と前記ホログラム
とは、接合手段を介して接合されているので、ホログラ
ムを確実に接続手段に保持させることができる。また、
請求項6のように、前記接合手段は、粘着剤またはホッ
トメルト材の少なくとも一種よりなることが好ましい。
【0022】また、請求項7のように、前記接続手段の
少なくとも一方の表面には、粘着剤が設けられているの
で、ホログラム装置の搭載を容易とすることができる。
以上のような手段によれば、一度に大きなホログラムを
作製するのではなく、ホログラム装置が所定の大きさに
区分された小型のホログラムをあらかじめ作製してお
き、この小型のホログラムを2次元的な広がりを有する
ように一体配置することによって、大型のホログラムと
する手段を採用し、はじめて大型のホログラムを提供す
ることができる。
【0023】しかしながら、いまだ、「白色映像を投影
すると、観察者4の視野の上部は青、下部は黄色や赤が
強調された色となる」という問題は解決されない。そこ
で、我々発明者らは、この色むらの抑制という新規な課
題に対して、鋭意研究した結果、従来、視域の向上のた
めだけに、拡散体を感光部材よりも大としていたが、拡
散体の大きさと感光部材の大きさとの関係を特定するこ
とにより、さらに色むらという問題もまた解決できるこ
とを見いだしたのである。
【0024】即ち、本願発明の請求項8においては、作
製されたホログラムを白色光再生したときの回折光の分
光特性が、可視光領域全てを含むことが可能なように前
記露光光学系の拡散体のサイズを設計したことを特徴と
するホログラム作製方法であって、これにより単色のレ
ーザーを用いてフルカラー再生が可能なホログラムの作
製が可能となるのである。
【0025】また、請求項9においては、請求項8によ
って得られたホログラムを2次元的に広がりを有するよ
うに、一体配置することによって、大型のホログラム装
置を得ることができる。また、請求項10においては、
隣り合う前記ホログラムの少なくとも周辺の一部を重ね
た後に、前記ホログラムの重なる部分を切断することに
よって、前記ホログラムが2次元的に広がりを有するよ
うに、一体配置させる。このような製法を採用すること
によって、各々のホログラム間の継ぎ目(隙間)のない
ホログラム装置を得ることができる。
【0026】また、請求項11においては、色むらの抑
制という点に着目して、拡散体の大きさを決定するため
に、以下のような手順で考察した。まず、拡散体が可視
光領域全てを含むことが可能なようにするための拡散体
のサイズを求めるために、再生時に可視光をすべて回折
するために露光光学系で必要な物体光の入射角度範囲を
ホログラム結像理論式を採用して求めた。
【0027】以下にその手法について説明する。図1に
感光部材の露光光学系を、図2に、図1によって得られ
たホログラムの再生光学系を示す。図1において、感光
部材20上の点Aに入射する参照光22の入射角をθ
r、拡散体24上の点Bから感光部材20上の点Aに入
射する物体光26の入射角をθo、(感光部材20に対
して鉛直方向に対する角度)レーザーの波長をλ0とす
る。
【0028】また、図2において、作製されたスクリー
ンホログラム30上の点Cに入射する再生光32(図示
しない映像投影装置からの映像光に相当)の入射角をθ
c(ホログラム20に対して鉛直方向に対する角度)、
スクリーンホログラム30により回折されて図2の矢印
方向へ出射する回折光34の出射角をθi(ホログラム
20に対して鉛直方向に対する角度)、回折光34の波
長をλcとすると、
【0029】
【数2】 sinθi=sinθc+μ(sinθo−sinθr) (1) μ=λc/λ0 (2) という関係が成り立つ。この式において感光部材20上
の点A及びホログラム30上の点C(点Aと点Cは同じ
位置)で考えればθr、θcは一定であり、レーザー波長
λ0は、例えば、アルゴンレーザーを用いた場合には、
514.5nmとなる。また、回折光34の出射角θi
を所望の角度、例えば0°と決めれば、(1)式はθo
とλcの関係式となる。
【0030】この式を用い、再生時に図2のスクリーン
ホログラム30上のあらゆる点から出射する回折光の波
長λcが、可視光領域を含むように図1の物体光24の
入射角θoの範囲を求めることができる。これにより必
要な拡散体24のサイズSを設計することができる。こ
こで、感光部材20の一辺の長さをM,感光部材20に
記録する拡散体24の一辺の長さをSおよび拡散体24
の一辺の長さSと感光部材20の一辺の長さMとの差を
(S1+S2)とした場合、この(S1+S2)は、
(1)と(2)の式から導かれる請求項11の(数1)
より求めることができる。ただし、可視光領域の波長
は、380〜780nmとした。
【0031】以上のように、請求項8および11によれ
ば、感光部材に記録する拡散体の大きさを特定の大きさ
とすることによって、十分視域の広いホログラムを得る
ことができるばかりでなく、単色レーザによって感光部
材を記録したとしても、色むらのない映像を映し出すこ
とのできるスクリーンホログラムを提供することができ
る即ち、上述の設計手法によれば、ホログラムの全面で
回折光の波長領域が可視光全てを含むことができるの
で、プロジェクター等の映像投影装置によって投影され
たカラー映像を、カラー再生することが可能となるので
ある。
【0032】以上のような手段によって、大型のスクリ
ーンホログラムを得ることができるが、さらに、我々発
明者らが鋭意研究した結果、以下の問題が残されている
ことを見いだした。即ち、ホログラム装置を得るため
に、前述においては、それぞれ区分された小型のホログ
ラムを2次元的に広がりを有するように一体配置させる
ことを提案した。しかしながら、このように複数のホロ
グラムを形成する場合には、露光光学系において、以下
のような問題が生ずる。
【0033】即ち、感光部材の露光時には、図3に示す
ように感光部材20の中心Cは、参照光22の軸22
a、物体光26の軸26aにより構成される「露光水平
面」上にある。この図をα方向から見たとき、ホログラ
ム感光部材20、参照光の軸22a、物体光26の軸2
6aは、図53のような配置になっている。
【0034】ところが、小型ホログラムを複数2次元的
に広がりを有するように一体配置させた場合には、図3
の露光時において、縦方向に2次元的な広がりを有する
ように一体配置させた場合に相当する感光部材20の中
心C1およびC2は、感光部材20の中心Cの時の「露
光水平面」上ではなくその上か下にくることとなる。従
って、参照光22の発散点22bと小型化した感光部材
20aの中心C1とを結んだ参照光22の軸22cは、
「露光水平面」に対し斜めに設けなければならなくな
る。
【0035】つまり、参照光22を角度θsだけ斜め下
方から入射させる必要があり、露光光学系の設置が非常
に難しくなるだけでなく、光学系設置中にレーザービー
ムが目に直接入る可能性が極めて高くなるという問題が
生ずる。この問題に対して、請求項12によれば、前記
感光部材を露光する場合には、感光部材を露光する光学
系において、前記感光部材と前記拡散体とを、前記感光
部材の中心に垂直に通る軸を中心に同じ角度回転するこ
とにより、複数の前記感光部材が略同一水平面上に配置
した光学系で露光されるようにしたので、縦方向に2分
割以上して感光部材を露光する場合においても、1つの
「露光水平面」上で全ての感光部材の露光光学系を配置
することが可能となった。
【0036】また、請求項13によれば、前記感光部材
と前記拡散体とを、前記感光部材の中心に垂直に通る互
いに直交した3つの軸を中心に、3方向の回転をさせる
ことにより、前記感光部材が略同一水平面上に配置した
光学系で露光するようにしたので、すべての感光部材の
露光光学系を「露光水平面」上で容易に設置することを
可能とした。
【0037】さらには、拡散体の大きさに対し、この拡
散体の大きさ以上の大きさの平行光が作れない場合であ
っても、分割の形状や大きさを平行光使用の時よりも大
きくすることができるという効果もまた有する。さらに
また、感光部材の露光時において、拡散体を照明する物
体光は、「露光水平面」外から拡散体に入射するため
に、露光光学系の配置が非常に困難となるだけでなく、
光学系配置中に、レーザービームが予期しない方向に照
射されるという問題が生ずるが、請求項7および8を採
用することにより、全ての感光部材の露光光学系を「露
光水平面」上に容易に配置することができるので、この
ような問題を解決することができる。
【0038】請求項14においては、感光部材の露光の
際には、少なくとも前記拡散体の不要部分を非光透過性
として感光部材を露光することによって、各ホログラム
を作製するごとに感光部材と拡散体を移動・回転させる
ことなく、前記参照光のみまたは、請求項3の発明では
それ以外の2軸の回転と参照光のみを調整するだけで全
てのホログラムを露光できる。すなわち露光光学系の設
置工程を大幅に簡素化できる効果を持つことができるホ
ログラム作製方法を提供することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)本実施形態はホログラムの再生時
の向きで上下2分割した場合であり、本実施形態のホロ
グラム露光光学系を図4で説明する。図4は、上下2分
割した内の上側のホログラム露光光学系である。
【0040】図4に示すように、本実施形態の露光光学
系は、レーザー発振器50と、発振されたレーザー光5
1と、そしてこのレーザー光51は、ビームスプリッタ
52により、2本のレーザー光53及び54に分離され
る。一方のレーザ光53は、第1ミラー55および第2
ミラー56に導かれ、第1対物レンズ57によって、発
散光束光58となる。この発散光束光58は、軸外し放
物面鏡59によって、平行光束光60となり、拡散体2
4を通過する。拡散体24を通過することによって、平
行光束光60は、物体光26となり、感光部材20に照
射されることとなる。
【0041】他方のレーザ光54は、第3ミラー61お
よび第4ミラー62に導かれ、第2対物レンズ63によ
って、発散光束光である参照光22となり、感光部材2
0に照射される。そして、この参照光22と物体光26
を感光部材20上で干渉させ、その干渉縞を感光部材2
0に記録するものである。
【0042】さらに、第1の実施の形態においては、ノ
イズ光による干渉縞を防止するため、感光部材20の参
照光22が入射する面と逆側の面、もしくは両面にイン
デックスマッチング液を介して図示しないARガラス
(反射防止ガラス)を貼り合わせてある。ここで、レー
ザー発振器50は、例えばアルゴンレーザーの514.
5nmであり、感光部材20は、例えばフォトポリマー
や重クロム酸ゼラチンである。また、拡散体24は、例
えばスリガラスやオパールガラスを採用した。
【0043】この光学系では、感光部材20と拡散体2
4との位置関係及び拡散体24のサイズ及び参照光22
の入射角度・距離が重要であるので以下詳述する。すで
に説明した図55に、1度の露光でホログラムを作製す
る場合の感光部材と必要視域とその時必要となる拡散体
サイズについての関係を示した。本実施の形態の態様
は、このホログラムを上下2分割した場合であるが、分
割した各ホログラムはそれぞれ十分な視域を満たす必要
があり、その時必要な視域を満たすための拡散体の大き
さは、図5に示す関係によって求められる。
【0044】即ち、分割後の上のホログラム30の視域
を満足するために必要な拡散体24の大きさは、視域1
25の両端の視点125a及び125bとホログラム3
0の両端30a及び30bを結んだ内の外側を満たす大
きさとなる。これは、図4の露光光学系において、感光
部材20と拡散体24の位置関係を、図5に示すホログ
ラム30と拡散体24の関係と同一に保つように露光光
学系を設置する必要があることを示している。
【0045】また、下部のホログラムの場合には、感光
部材20と拡散体24の位置関係は、図5で視域125
の中央の視点βとホログラムの端部30bとを結ぶ対称
線70に対称にホログラム30と拡散体24の位置関係
を保つように設置する。また、ホログラムを上部・下部
と分割した場合の露光光学系では、図5に示す点線で示
す24Aの大きさの分だけ1度の露光で作製する場合よ
り拡散体を小型化することができ、図4における参照光
22と物体光26の露光強度を強くすることができ、感
光部材20の露光が容易となる。
【0046】ここで、参照光の入射角度・距離の関係を
図6に示す。図6には分割前の感光部材20と参照光2
2の発散点22bが示されている。この図において分割
後の上部感光部材20aの中心がC1で、下部感光部材
20bの中心がC2である。上部感光部材20aへの参
照光22の入射距離は発散点22bと中心C1を結んだ
参照光22の軸22aの距離であり、参照光22の入射
角度は中心C1への入射角θ1である。
【0047】同様にして下部感光部材20bの参照光の
距離は、参照光22の軸22cの距離であり、また、そ
の入射角度は、θ2となる。このように、参照光の発散
点22bと各ホログラムの位置(距離および角度)の関
係を保って図4の露光光学系を設置することにより、分
割してホログラムを作製することが可能になる。
【0048】次に、ホログラムに記録される拡散体の色
むらを抑制するための感光部材と拡散体との大きさを図
1に示す関係によって求める。即ち、本実施の形態にお
いては、数1の式において、感光部材に入射する参照光
の入射角度θr を35°とし、拡散体から感光部材に入
射する物体光の入射角度θo をホログラム中心への入射
角範囲である−31.3°〜27.3°とし、作製され
たホログラムに入射する再生光の入射角度θc を35°
とし、再生光がホログラムによって回折されて出射する
回折光の出射角度θi を±10°とし、記録する時の波
長λoを514.5nmとし、再生する時の再生光の長
λc を380〜780nmとし、感光部材の記録時の拡
散体と感光部材との距離Lを780mmとし、感光部材
の一辺の長さMを300mmとすることによって、式1
より、拡散体の一辺の長さSを790mmとした。
【0049】尚、この時のθr は、感光部材に入射する
参照光の入射角度,θo は、拡散体から感光部材に入射
する物体光の入射角度,θc は、作製されたホログラム
に入射する再生光の入射角度,θi は、再生光がホログ
ラムによって回折されて出射する回折光の出射角度,λ
o は、記録する時のレーザ波長,λc は、θi の方向に
回折される波長(λc1≦λc ≦λc2において、λc1=3
80nmおよびλc2=780nmとする),L は、感
光部材の記録時の拡散体と感光部材との距離,Sは、拡
散体の一辺の長さ,Mは、感光部材の一辺の長さ,S1
は、参照光入射側の拡散体と感光部材との長さの差,S
2は、参照光入射側と開口する側の拡散体と感光部材と
の長さの差,M1は、感光部材の参照光入射側から参照
光が照射される所定の点までの距離,M2は、感光部材
の参照光入射側とは対向する側から参照光が照射される
所定の点までの距離を示す。
【0050】以上のような関係とすることによって、要
求視域内で再生映像のカラー再生が可能であり、ホログ
ラムの継ぎ目部分での色目もそろえることができた。具
体的には、本実施の形態を採用することによって、要求
視域の角度範囲により決まる図2の回折光34の出射角
度θiの範囲内で、回折光の波長λcが可視光領域を満
足するような拡散体のサイズ・位置とし、回折光34の
出射角度θiの全範囲をカバーする拡散体のサイズ・位
置として必要な拡散体のサイズ・位置を特定することが
できた。
【0051】尚、分割後の露光光学系では拡散体を照明
する光は、平行光でなく発散光としてもよい。この場合
は、拡散体の拡散性能がより広範囲のものとし、発散光
の拡散体端部への入射角を拡散体の拡散性能増加分に相
当する角度以下とする必要がある。以上の方法により作
製されたホログラム装置30として、図7に示すよう
に、上部ホログラム310と下部ホログラム320を継
ぎ目部分の隙間がなくなるように並べ、接合手段である
粘着層72を介してガラス、接続手段である樹脂板もし
くは樹脂シート等の基板73に貼り合わせることによ
り、1枚の要求視域を満たす所望サイズのホログラムと
することができた。
【0052】しかしながら、作成された所望のサイズの
ホログラムを実際にショーウインド等のディスプレイに
使用するには、前記所望のサイズのホログラムを接続手
段であるカバーフィルムで保護する必要がある場合があ
る。以下に、カバーフィルム等によって、カバーされた
ホログラム装置の製造方法について、説明する。
【0053】図8乃至図13に、その製造方法の工程図
を示す。まず、上述の製法により作成されたガラス板7
4,75から、ホログラム310,320とこのホログ
ラム310,320に対して傷がつかないように保護す
るための透明フィルム76,77とを剥離する(図8参
照)。次に、上部ホログラム310と下部ホログラム3
20を互いの継ぎ目部分の隙間がなくなるように、慎重
に、ホログラム310,320が上になるようにして並
べ、基板72の粘着層73側がホログラム310,32
0と対向するように配置する。
【0054】ここで、粘着層72を構成するホットメル
ト材として、アイオノマー樹脂,エチレン樹脂,エチレ
ン−エチルアクリレート共重合樹脂及びエチレン−酢酸
ビニル共重合樹脂の少なくとも一種を用いることができ
る。また、基板73には、ポリエチレンテレフタレート
(PET)等を用いることができる。
【0055】この状態で、ホットラミネータHを用い、
所定の温度,圧力にて上部ホログラム310,下部ホロ
グラム320と粘着層72を備えた基板73を加熱圧着
する(図9参照)。そして、加熱圧着された上部ホログ
ラム310,下部ホログラム320上の透明フィルム7
6,77を剥離する(図10参照)。
【0056】そして、加熱圧着された上部ホログラム3
10,下部ホログラム320と粘着層72を備えた基板
73の上部ホログラム310,下部ホログラム320側
に別の粘着層78をカバーフィルム79を配置し、ホッ
トラミネータHを用いて同様に加熱圧着する(図11参
照)。このようにしてできた一体のフィルム状のホログ
ラム装置(図12参照)の上下どちらか一方にラミネー
タ、または水貼り等の方法により粘着剤80を積層す
る。
【0057】このような構造にすることにより、所望の
サイズのフィルム状のホログラム装置30を所望の場所
に貼り付けるとが可能となる(図13参照)。 (第2の実施の形態)第2の実施の形態においては、上
記ホログラム装置30を得る際に、複数のホログラム3
10,320の間の継ぎ目(隙間)が空かないように、
慎重に、ホログラム310,320を配置した。
【0058】しかしながら、本実施の形態においては、
容易に、隣どうしのホログラム310,320間に隙間
を有しないホログラム装置30を得る製法を提供するも
のである。その製法を図14(a) ,(b) 乃至図16(a)
,(b) を用いて説明する。まず、第1の実施の形態に
よって得られたホログラム310をガラス板74から剥
離する(図14(a) (b) 参照)。また、同様に、図示し
ないホログラム320においてもまた、ガラス板75か
ら剥離する。
【0059】そして、それぞれのホログラム310,3
20の少なくとも周辺の一部である一辺である切断部
(各ホログラム間の継ぎ目)A−A,B−Bを重ねて、
所定の位置に配置する。そして、配置されたホログラム
310,320の切断部A−A,B−Bを切断工具を用
いて切断する(図15参照)。そして、切断後、不要部
分を排除する(図16参照)。
【0060】その後は、ホログラム310,320に粘
着材72を介して基板73を積層した後、第1実施の形
態と同一の製法にて、第2の実施の形態により得られる
ホログラム装置30を得る。このように、第2の実施の
形態においては、複数のホログラム310,320を接
続手段である基板73を介して、2次元的な広がりをも
たせたホログラム装置30を得る場合に、隣り合うホロ
グラム310,320の少なくとも周辺の一部を重ねた
後に、ホログラム310,320の重なる部分を切断す
ることによって得ているので、ホログラム310,32
0を個々に切断して、つなぎ合わせた場合に比べ、各ホ
ログラム間の継ぎ目(隙間)のないホログラム装置30
を得ることができた。
【0061】(第3の実施の形態)次に、第1の実施の
形態によって、得られたホログラム装置30の製法にお
ける最適なホログラム装置30の構成を実験によって見
いだした。即ち、基板73の樹脂フィルム厚さ,粘着材
72を構成するホットメルト厚さ(樹脂フィルムとの密
着性向上のための中間層を含む)を変化させた場合の信
頼性,ホログラム装置30の端部非視認性及び施行性を
評価した。
【0062】尚、ここで、基板73の材料は、PET
を、また、粘着材72の材料は、アイオノマー樹脂を用
いた。また、ホットラミネートはラミネートロールφ1
50mm,加圧用エアシリンダー径φ63mmのホット
ラミネータを用い、ロール温度100〜130℃,エア
圧1〜4.5kg/ cm2 にて実施した。
【0063】さらに、信頼性の評価としては、高温高湿
(40℃,95RH,1000Hr)にて、波長変化
率,効率変化率及び半値幅変化率を調べた。さらに、ホ
ログラム素子端部の非視認性としては、官能評価にてと
なり合うホログラム素子端部の境目が気にならないレベ
ルの時に、○とした。また、施行性としては、実際に窓
ガラスへの貼り付けを実施して、貼り付け性を評価し
た。
【0064】この評価結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】表1より明らかなように、基板72の厚さ
12〜250μm,粘着層30〜75μmに於いて、信
頼性及びホログラムを並べて大型化した時の隣り合うホ
ログラムの境目の非視認性は、いずれも良好であった。
しかしながら、施行性を考慮すると、ホログラム装置3
0の全ての厚さは、およそ500μm以下がよく、好ま
しくは、200μm以下が望ましい。
【0067】これは、フィルムが厚くなるとフィルム自
体に強度を有するようになり、貼り付け性が劣るという
理由からである。 (第4の実施の形態)本実施形態は、縦横とも2分割し
た2×2分割の場合の露光方法に関するものであり、作
製したホログラムを貼り合わせて所望のサイズ、視域の
1枚のホログラムとする点は第1の実施形態と同じであ
る。
【0068】本実施形態のホログラム露光光学系を図1
7に示す。この光学系は、以下の通りである。この図1
7は、図18を回転させて得られる光学系である。ま
た、この図18は、図19である2×2分割する前の1
括露光の露光光学系において、感光部材20aと拡散光
24aと参照光22を感光部材20の参照光入射側に対
して逆側から、物体光入射軸26aの入射方向に相当す
るz方向に見た図である。
【0069】図18において、露光水平面Xは、参照光
22の発散点22bと感光部材20の中心Cを結んだ参
照光の軸22aと物体光26aを含む面を示す。また、
露光水平面X1は露光水平面Xと平行であり、かつホロ
グラム20aの中心C1を通る面を示す。そして図17
とは、この図18の光学系を、感光部材20aの中心C
1を通り紙面に垂直な図示しない軸を中心に回転させる
ことによって、参照光22の発散点22bと感光部材2
0aの中心C1を結んだ参照光の軸22cが図示しない
物体光の軸線を含む露光水平面X1(図19のx−z平
面に相当)に一致するようにした光学系である。
【0070】尚、図17に示した以外の本例の露光光学
系の構成は図4と同じである。本実施形態は、図18に
おいて、感光部材20aの中心C1を通り紙面に垂直な
軸を中心に、感光部材20aと拡散体24aを相対的な
位置関係を保ったまま所定の角度回転させ、図17に示
されるように、参照光22の発散点22bが露光水平面
X1上にくるように配置させることを特徴としており、
本例により分割した4枚ホログラムの露光光学系が同一
露光水平面X1上に配置することができる。
【0071】ところで、本実施態様を行うことによる利
点をさらに説明する。図19に分割前のホログラム感光
部材20と必要な拡散体24の位置関係及び、2×2分
割したうちの1枚のホログラム感光部材20aとそれに
必要な拡散体24aの位置関係が示してある。図19に
おいて、分割前の感光部材20の中心Cを原点として縦
方向をy軸、横方向をx軸とし、原点に垂直に入射して
くる物体光の軸2方向をz軸とする。
【0072】分割前は、感光部材20の中心Cも参照光
22の発散点22bも図示しない物体光の軸を含む水平
面上に同一に存在し、従って参照光22の軸22aと物
体光の軸26aによりできる平面は「露光水平面X」と
成している。しかし、2×2分割したときには、分割後
の感光部材20aの中心C1は発散点22bに対し高さ
が変わり、参照光22の軸22cは「露光水平面X」に
対し斜めに位置することとなる。
【0073】ここで、分割後の感光部材20aを露光す
るための光学系を図20に示す。この時、参照光の軸2
2cは「露光水平面X」に相当するx−z平面上になく
斜めに入射している。図20に示す26cは、図19の
物体光の軸26aに平行で、C1に入射する軸を示し、
感光部材20aを露光する光学系の物体光の軸となる。
【0074】そして、図20をz軸方向で感光部材20
aの後方Dの方向から見た図が図18である。図18で
参照光22の軸22cは、露光水平面X1に対し角θb
の角度分傾いている。よって、参照光22の軸22c
と、感光部材20aの中心C1を通り紙面に垂直な物体
光の軸によりできる平面も露光水平面85に対しθbだ
け傾いていることとなる。
【0075】この傾きが、露光光学系の設置の困難さを
生じさせるが、本例のように、感光部材20aと拡散体
24aとの相対位置がずれないように、感光部材20a
の中心C1を中心に、回転させることによって、参照光
22の軸22cを露光水平面X1上にすることによって
解決できるのである。尚、本実施形態の回転角は、図1
8において、回転前の参照光の発散点22bと感光部材
20aの中心C1を結んだ軸22cと露光水平面X1の
成す角θbとして求められる。
【0076】参照光の入射角は参照光22の軸22cを
含み紙面に垂直な面上での感光部材20aの中心C1へ
の入射角度であり、入射距離は実際の参照光の発散点2
2bと感光材料20aの中心C1を結んだ距離である。
以上のようにして決まる角θbだけ感光部材20aの中
心C1を通り紙面に垂直な物体光の軸を中心にして回転
すると図17に示された配置の光学系となり、容易に露
光可能となる。
【0077】当然、横方向に2分割以上、縦横に2×2
分割以上したときにも本例の手法を用いることが出来
る。また、第1の実施形態と同様に、分割後の露光光学
系では拡散体を照明する光は、平行光でなく発散光とし
てもよい。この場合は、拡散体の拡散性能がより広範囲
のものとし、発散光の拡散体端部への入射角を拡散体の
拡散性能増加分に相当する角度以下とする必要がある。
【0078】さらにまた、本実施形態の露光光学系にお
いても好ましくは拡散体のサイズが第1の実施形態と同
様の手法により設計されるとよく、要求視域内で再生映
像のカラー再生が可能であり、ホログラムの継ぎ目部分
での色目もそろえることができる。 (第5の実施の形態)本実施形態は、第1の実施形態
で、拡散体を照明するレーザー光束を、発散光とした形
態である。
【0079】この時の発散光の発散点位置は、図21、
22(それぞれ図19をy軸B方向、x軸C方向から見
た図で拡散体を照明するレーザー光束を発散光200と
した図である)の一回の露光で所望サイズのホログラム
を作製する場合の露光光学系で発散点位置210となる
が、発散点210を通る発散光201の軸200aは、
感光部材20、拡散体24に垂直に入射している。
【0080】感光部材20を分割する場合には、図21
に示されるように、発散点210から分割後の感光部材
20aの中心C1にむかう発散光200(図21の斜線
部分)の軸220は拡散体24に対し斜め入射すること
になる。特に、感光部材20を2×2以上の分割をする
ときには、図22に示されているように発散光200の
軸220は、発散光201の軸200aを含み紙面に垂
直な面である図示しない「露光水平面」(図21では発
散光201の軸200aを含んだ紙面自身に相当する)
に対しても斜めになる。また、図21にみられるよう
に、参照光22も発散点22bから感光部材20aの中
心C1に向かって斜めに入射している。
【0081】従って、第1の実施態様の場合と同じ問題
点が物体光側で起こることになる。即ち、拡散体24a
を照明する発散光200及び参照光22が図示しない
「露光水平面」外の物体光の発散点210及び参照光の
発散点22bから斜めに入射するために、露光光学系を
「露光水平面」上に配置することができず、その配置が
非常に難しくなるのである。
【0082】本例は、この問題点を解決し、拡散体を照
明するレーザー光束を発散光とした場合でも感光部材を
分割露光して所望の大型サイズのホログラムスクリーン
を作製できる方法である。本実施形態の手法を以下に具
体的に説明する。図21、図22の感光部材20を2×
2分割したうちの感光部材20aの露光光学系を示した
のが図23、図25である。
【0083】図23及び図25において、「露光水平
面」は、分割後の感光部材20aの中心C1に垂直に通
る軸90を含み紙面に垂直な面である。また、「露光水
平面」上にあり感光部材20aの中心C1に垂直に入射
する軸90に、発散光200の軸220を一致させ、か
つ参照光22の発散点22bが「露光水平面」上にくる
ように、感光部材20aの中心C1に直交するxyz軸
について露光光学系全体を3軸のそれぞれを中心として
適宜移動させるようにしたのが以下のような回転であ
る。
【0084】図23で、拡散体24aを照明する発散光
200の軸220を軸90に一致させるようにy軸を中
心に角度θyだけ光学系全体を回転し図24とする。次
に、図25で、軸220を軸90に一致させるようにx
軸を中心に角度θxだけ光学系全体を回転し図26とす
る。図26で、参照光22の軸22bが「露光水平面」
上にくるようにz軸を中心に回転させる。この回転は、
第2の実施形態と同じでz軸後方から見れば、図18か
ら図17への回転と同じである。
【0085】以上の3軸方向へのそれぞれの回転によ
り、露光光学系は図27に示される光学系となり、「露
光水平面」上で配置可能な光学系となる。この手法を用
い、図19の光学系から3つの回転角度を求めれば、分
割した各ホログラムの露光光学系を容易に設定すること
ができる。本実施形態では、拡散体を照明するレーザー
光束を発散光とした場合について説明したが、平行光が
斜めに入射する場合にも本形態の手法を利用して露光光
学系を設計することができる。 (第6の実施の形態)第4の実施形態で分割した4枚の
ホログラムの露光光学系において、回転したホログラム
感光部材と拡散体は、例えば、4種類の露光光学系それ
ぞれ図28に示されているような350,360,37
0及び380の傾きをしている。
【0086】本実施形態では、これら350,360,
370及び380の傾きを有する感光部材20aまたは
拡散体24aを1枚の感光部材または拡散体で満足でき
る大きさとすることを特徴とするものである。特に図2
8においては、拡散体24aを1枚で満足させる大きさ
としている。このため、本実施形態では、感光部材20
の露光時には、感光部材20aのそれぞれの傾き位置で
ある350,360,370及び380の傾きに対応し
た光学系で図29に示すように、それぞれの感光部材の
傾きに対応した感光部材用のマスク390aと拡散体用
のマスク390bを施して露光することにより、感光部
材20aと拡散体24aの回転を不要とした作製方法を
提供することができたものである。
【0087】尚、このマスク390a及び390bは、
感光部材20aと拡散体24aそれぞれについて図28
に示された感光部材の傾き350,360,370及び
380の形状の開口部を有した不透明板であって、つや
消し黒色のとすることが望ましい。もちろん、感光部材
20a用のマスク390aは、感光部材20aをその材
質により必要部分のみ予め貼り付けるか塗布しておけば
マスクは不要となる。
【0088】また、本実施形態では図30のように左右
対称となる感光部材の傾き350,380の間及び36
0,370の間のそれぞれのホログラム露光光学系で、
図29の参照光22を共通とすることが出来る。すなわ
ち、この感光部材の傾き350,380の間及び37
0,360の間の露光光学系ではマスク390aの交換
以外のすべての露光光学系を共通とすることが出来、マ
スク390aの交換だけで左右用各感光部材を露光する
ことが出きる。
【0089】以上のごとく本例は、分割したホログラム
の露光光学系の設置工程を大幅に簡素化できる効果を持
つものである。本実施形態は、第4の実施例やそれ以外
のいかなる分割数の場合でも応用でき効果が大きい。 (第7の実施の形態)本実施形態は、ホログラムスクリ
ーンではなく、虚像投影用に使用されるホログラムを分
割露光し、大型化した実施形態である。
【0090】図31のように、液晶等の映像出力素子2
の後方から光源402を用いてホログラム404に映像
を投影し、虚像400として観察者5に映像を観察させ
るディスプレーに用いられるホログラムは、通常、図3
2のように2つの発散光406及び408を感光部材4
10の互いに逆側から入射させ、露光する。例えば、図
33のように4分割した場合には、分割後の各感光部材
410の中心C1,C2,C3及びC4に発散点406
及び408から入射する2本の軸が、分割前の中心Cと
発散点406及び408によってできる「露光水平面」
上にくるように回転させる。
【0091】これによって4つのホログラムが1つの
「露光水平面」上に配置される各々の露光光学系により
露光できる。 (第8の実施の形態)本実施形態は、第1の実施形態に
対して、さらに、ミラーを拡散板に対し、垂直に設置す
ることによって、拡散体を小型化した形態である。
【0092】このような構成とすることによって、ホロ
グラムの分光特性(即ち、再生時の映像の色目)や視域
を変えることなく、拡散体をホログラム感光部材と同じ
大きさまで小さくすることができる。以下図34および
図35を用いて本実形態を説明する。図34で、拡散体
24に対し、ミラー81,82,83及び84が垂直に
かつ密着して設けられている。これらすべてのミラー8
1,82,83及び84は、ミラー面が4面のミラー8
1,82,83及び84で囲まれ、内側を向くように配
置されている。
【0093】また、これら4枚のミラーの内、参照光2
2が入射してくる側のミラー82は、長さを短くしてい
る。ミラー82の長さを短くすることによって、参照光
22がミラー82によって遮られることなく、感光部材
20の全面に照射することができる。そして、他の3枚
のミラー81,83及び84は、図35に示すように、
長さを略同一としている。
【0094】尚、本実施形態でホログラムを作成しても
また、ホログラムの分光特性は、第1の形態で作製した
ホログラムと同一の特性のものを得ることができる。よ
って、再生映像のカラー再生ができる。以下、その理由
を説明する。図36において、拡散体24を通過した物
体光26のうち、一部の物体光85は、感光部材に入射
し、ホログラムの作製に寄与するが、また一部の物体光
86は、感光部材20に入射せず、ホログラムの作製に
寄与されない。
【0095】図37の様に、ミラー80を設置すると、
利用されない物体光86であっても拡散光をミラー80
によって反射させることによって、感光部材20に入射
させることが可能となる。以上のように、ミラー80
は、点線で示された拡散体24aと同じ作用をすること
ができ、このミラー80の大きさを必要な拡散体の大き
さに相当する大きさにあるように、設計することによっ
て、第1の形態のように、拡散体のみを用いたホログラ
ムと同じ分光特性を持ったホログラムを得ることができ
る。
【0096】また、ミラーサイズは、次式のようにして
求めることができる。
【0097】
【数3】 θ= tan-1{(L1+L2)/L} ここで、θは、 図38において、要求視域によりサイ
ズの決まる拡散体24の端部24bと感光部材20の端
部20aを結ぶ線と、感光部材20の端部20aから拡
散体24上へ引いた垂線との成す角度,Lは、感光部材
20と拡散体24の距離,L1は、短縮できる拡散体の
長さ,L2は、感光部材20の端部20aから拡散体2
4上へ引いた垂線と拡散体24との交点からからミラー
80の接地位置までの距離及びMは、ミラーの長さを示
す。
【0098】この式で決まる大きさのミラーを用いれ
ば、要求視域を満足し、拡散体のみを用いた場合と同じ
分光特性を持ったホログラムを作製することができる。
しかも、拡散体を小さくすることができるので、物体光
強度を強くすることができ、ホログラム感光時間を短縮
することができるという効果も有する。 (第9の実施の形態)第1の実施の形態において、ホロ
グラム装置30の構成として、図13に示されるような
構成を示した。
【0099】しかしながら、本願発明は、図13に示さ
れるような構成に限定されるものではなく、例えば、図
39乃至48に示すような構成であってもよい。即ち、
粘着材72や基板73の大きさは、ホログラム310,
320に対して、接続手段として、2次元的な広がりを
もたせることができるような大きさであればどのような
大きさのものでもよい。
【0100】さらにまた、本願発明のホログラム装置3
0は、縦,横の分割数およびホログラムのサイズがいか
なる場合にも用いることができ、例えば、図49に示す
ような構成であってもよい。また、本願発明において使
用するホログラム装置においては、基板としてホログラ
ム310,320の表示像品位を著しく損なわない程度
の着色フィルムを使用することにより、ホログラムスク
リーンの装飾効果を増すことができる。
【0101】また、図50に示す如く、粘着層72とし
て、粘着剤またはホットメルト材を中間層500とし
て、同一光学系にて作成されたホログラムを透明度を確
保できる範囲で複数枚積層することもできる。このよう
な構成を採用することによって、ホログラムの色再現
性、及び表示輝度向上に著しい効果を得ることができ
る。
【0102】ここで、図50の如く、ホログラムを2枚
積層した時の構成における、ホログラム単層時とのホロ
グラム分光特性比較図、および再生光源としてシャープ
製液晶プロジェクタXV−E500を用いて、白色を再
生した時の色度座標図を図51に示す。図51(a) に、
本実施の形態における分光特性測定方法の概略を示す。
【0103】本実施の形態の分光測定方法としては、照
射光をホログラムHの垂線に対し、31°の角度より入
射させ、ホログラムHにより、回折された回折光の内、
垂線に沿った方向の回折光の再生波長と再生効率とを測
定することによって、分光特性を測定した。その結果を
図51の(b) と(c) に示す。
【0104】図51(b) より明らかなように、ホログラ
ムが単独H1,H2である各再生波長における再生効率
よりも、ホログラムHのように、複数のホログラムH
1,H2を重ねた場合の方が再生効率をアップさせるこ
とができる。さらに、図51(c) のように、ホログラム
が単独H1,H2の再生光よりも、ホログラムHのよう
に、複数のホログラムH1,H2を重ねた場合の再生光
の方がより白色に近い色調を表現することが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光部材の露光光学系を示す説明図である。
【図2】図1により得られたホログラムの再生光学系を
示す説明図である。
【図3】露光光学系を説明する説明図である。
【図4】第1の実施形態のホログラム露光光学系を示す
説明図である。
【図5】第1の実施形態のホログラムの再生光学系を示
す説明図である。
【図6】第1の実施形態の露光光学系の説明図である。
【図7】第1の実施形態のホログラムの構成を示す構成
図である。
【図8】第1の実施形態のホログラム装置の製法を説明
する説明図である。
【図9】第1の実施形態のホログラム装置の製法を説明
する説明図である。
【図10】第1の実施形態のホログラム装置の製法を説
明する説明図である。
【図11】第1の実施形態のホログラム装置の製法を説
明する説明図である。
【図12】第1の実施形態のホログラム装置の製法を説
明する説明図である。
【図13】第1の実施形態のホログラム装置の製法を説
明する説明図である。
【図14】第2の実施形態のホログラム装置の製法を説
明する説明図である。
【図15】第2の実施形態のホログラム装置の製法を説
明する説明図である。
【図16】第2の実施形態のホログラム装置の製法を説
明する説明図である。
【図17】第4の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図18】第4の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図19】第4の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図20】第4の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図21】第5の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図22】第5の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図23】第5の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図24】第5の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図25】第5の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図26】第5の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図27】第5の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図28】第6の実施形態の感光部材又は拡散体の位置
関係を示す説明図である。
【図29】第6の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図30】第6の実施形態のホログラム再生光学系を示
す説明図である。
【図31】第7の実施形態のホログラム再生光学系を示
す説明図である。
【図32】第7の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図33】第7の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図34】第8の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図35】第8の実施形態のホログラム露光に使用する
装置の模式図である。
【図36】第8の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図37】第8の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図38】第8の実施形態のホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図39】第9の実施形態のホログラムの構成を示す断
面図である。
【図40】第9の実施形態のホログラムの構成を示す断
面図である。
【図41】第9の実施形態のホログラムの構成を示す断
面図である。
【図42】第9の実施形態のホログラムの構成を示す断
面図である。
【図43】第9の実施形態のホログラムの構成を示す断
面図である。
【図44】第9の実施形態のホログラムの構成を示す断
面図である。
【図45】第9の実施形態のホログラムの構成を示す断
面図である。
【図46】第9の実施形態のホログラムの構成を示す断
面図である。
【図47】第9の実施形態のホログラムの構成を示す断
面図である。
【図48】第9の実施形態のホログラムの構成を示す断
面図である。
【図49】第9の実施形態のホログラムの構成を示す断
面図である。
【図50】第9の実施形態のホログラムの構成を示す断
面図である。
【図51】図51(a) は、図50に示す第9の実施形態
のホログラムの分光特性測定方法を説明する説明図、図
51(b) 及び(c) は、図50に示す第9の実施形態のホ
ログラムの特性を示す特性図である。
【図52】従来の透過型スクリーンホログラムを用いた
表示装置を示す説明図である。
【図53】従来のスクリーンホログラム露光光学系を示
す説明図である。
【図54】従来のスクリーンホログラムの再生光学系を
示す説明図である。
【図55】従来のスクリーンホログラムの再生光学系を
示す説明図である。
【符号の説明】
20 感光部材 22 参照光 24 拡散体 26 物体光 30 ホログラム 32 再生光 34 回折光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲高▼田 健一朗 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 松本 徹 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の感光部材を個別に露光しホログラ
    ムとなした後、前記複数のホログラムを接続手段を介し
    て、2次元的に広がりを有するように、一体配置させた
    ことを特徴とするホログラム装置。
  2. 【請求項2】 前記ホログラムには、拡散体が記録され
    ていることを特徴とする請求項1記載のホログラム装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ホログラムに記録された前記拡散体
    は、前記ホログラムの面積よりも大なる面積を有する拡
    散体であることを特徴とする請求項2記載のホログラム
    装置。
  4. 【請求項4】 前記接続手段は、ホログラムの表面の少
    なくとも一方の表面を覆うことを特徴とする請求項1記
    載のホログラム装置。
  5. 【請求項5】 前記接続手段と前記ホログラムとは、接
    合手段を介して接合されていることを特徴とする請求項
    4記載のホログラム装置。
  6. 【請求項6】 前記接合手段は、粘着剤またはホットメ
    ルト材の少なくとも一種よりなることを特徴とする請求
    項5記載のホログラム装置。
  7. 【請求項7】 前記接続手段の少なくとも一方の表面に
    は、粘着剤が設けられていることを特徴とする請求項1
    記載のホログラム装置。
  8. 【請求項8】 参照光と拡散体を透過した物体光との干
    渉によって、感光部材に前記拡散体に対応した回折格子
    を記録させホログラムとなすホログラム作製方法であっ
    て、 前記拡散体の大きさは、得られたホログラムの回折光の
    分光特性が、少なくとも可視光領域の波長全てにおいて
    光の効率を有することが可能なような大きさであること
    を特徴とするホログラムの作製方法。
  9. 【請求項9】 前記拡散体が記録された複数の前記ホロ
    グラムは、2次元的に広がりを有するように、一体配置
    されることを特徴とする請求項8記載のホログラムの作
    製方法。
  10. 【請求項10】 隣り合う前記ホログラムの少なくとも
    周辺の一部を重ねた後に、前記ホログラムの重なる部分
    を切断することによって、前記ホログラムが2次元的に
    広がりを有するように、一体配置させることを特徴とす
    る請求項8記載のホログラムの作成方法。
  11. 【請求項11】 少なくとも可視光領域の波長全てにお
    いて光の効率を有することが可能なような大きさとは、
    前記拡散体の一辺の長さと前記感光部材の一辺の長さと
    の差mが、次式に基づく関係であることを特徴とする請
    求項8記載のホログラム作製方法。 【数1】 ここで、θr は、感光部材に入射する参照光の入射角度 θo は、拡散体から感光部材に入射する物体光の入射角
    度 θc は、作製されたホログラムに入射する再生光の入射
    角度 θi は、再生光がホログラムによって回折されて出射す
    る回折光の出射角度 λo は、記録する時のレーザ波長 λc は、θi の方向に回折される波長(λc1≦λc ≦λ
    c2 λc1=380nm λc2=780
    nm) L は、感光部材の記録時の拡散体と感光部材との距離 S は、拡散体の一辺の長さ M は、感光部材の一辺の長さ S1は、参照光入射側の拡散体と感光部材との長さの差 S2は、参照光入射側と開口する側の拡散体と感光部材
    との長さの差 M1は、感光部材の参照光入射側から参照光が照射され
    る所定の点までの距離 M2は、感光部材の参照光入射側とは対向する側から参
    照光が照射される所定の点までの距離
  12. 【請求項12】 前記感光部材を露光する場合には、感
    光部材を露光する光学系において、前記感光部材と前記
    拡散体とを、前記感光部材の中心に垂直に通る軸を中心
    に同じ角度回転することにより、複数の前記感光部材が
    略同一水平面上に配置した光学系で露光されることを特
    徴とする請求項8記載のホログラム作製方法。
  13. 【請求項13】 前記感光部材と前記拡散体とを、前記
    感光部材の中心に垂直に通る互いに直交した3つの軸を
    中心に、3方向の回転をさせることにより、前記感光部
    材が略同一水平面上に配置した光学系で露光することを
    特徴とする請求項8記載のホログラム作製方法。
  14. 【請求項14】 感光部材の露光の際には、少なくとも
    前記拡散体の不要部分を非光透過性として感光部材を露
    光することを特徴とする請求項9記載のホログラム作製
    方法。
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