JPH10274747A - ホログラフィック表示装置およびホログラムの作製方法 - Google Patents

ホログラフィック表示装置およびホログラムの作製方法

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JPH10274747A
JPH10274747A JP9068387A JP6838797A JPH10274747A JP H10274747 A JPH10274747 A JP H10274747A JP 9068387 A JP9068387 A JP 9068387A JP 6838797 A JP6838797 A JP 6838797A JP H10274747 A JPH10274747 A JP H10274747A
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hologram
photosensitive material
curvature
projector
light
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JP9068387A
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Shoichi Takeuchi
彰一 竹内
Motoji Ono
元司 小野
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B17/00Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
    • B32B17/06Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material
    • B32B17/10Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin
    • B32B17/10005Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing
    • B32B17/10009Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the number, the constitution or treatment of glass sheets
    • B32B17/10036Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the number, the constitution or treatment of glass sheets comprising two outer glass sheets
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03HHOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
    • G03H1/00Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
    • G03H1/04Processes or apparatus for producing holograms
    • G03H1/0402Recording geometries or arrangements
    • G03H2001/043Non planar recording surface, e.g. curved surface

Landscapes

  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)
  • Instrument Panels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】明るさのむらの少ない均一な表示像が得られる
ホログラフィック表示装置を得る。 【解決手段】使用時にホログラム1が配されるフロント
ガラス8の曲率を考慮して作製した拡散板の像が記録さ
れたホログラム1に、プロジェクタ6から発せられた表
示像をホログラム1面に結像させて観察者に情報表示す
るホログラフィック表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用ヘッドアップ
ディスプレイ(以下HUDという)等各種表示用として
応用可能なホログラフィック表示装置およびホログラム
の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車両内の運転手等に情報表示する方法と
して、HUDが最近用いられてきている。これは、液晶
表示装置等の表示手段から投射された光学的情報を、ハ
ーフミラー等からなるコンバイナに映し、運転手が運転
状態からほとんど視線を動かさずに情報を読み取れるよ
うにしたもので安全面の点から非常に有効である。
【0003】このコンバイナとして、光学的素子として
の簡素さ、および付加される機能の豊富さからホログラ
ムが注目されてきている。このホログラフィックコンバ
イナは反射機能(回折機能)のみならず、レンズ機能等
を併せ持ちうるので、光学的情報を運転手の視野方向に
回折したり、他にレンズ等の光学系を使用せず任意の位
置に結像したりすることが可能となる。また、前景輝度
を損なわずに高輝度で大画面の表示像が得られる特徴も
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、ホログラムに拡
散面の実像を記録し、その拡散面の記録面にプロジェク
タにより実像を結像し、視認できるようにしたホログラ
フィック表示装置が提案されている(特開平2−242
2118)。
【0005】上記提案のホログラフィック表示装置は、
ホログラム面に拡散面の実像を記録し、その拡散面の記
録面にプロジェクタにより実像を結像し、視認するもの
である。この表示装置を車両用途に用いる際には、ホロ
グラムを合わせガラスに封入して車両用の表示装置とす
る場合がある。この場合には、ホログラムが保持される
ガラスは通常車両のデザイン等により曲面形状を有して
いることが多い。そのため、ホログラム面に拡散面の実
像を記録するホログラム作製時の形態と、合わせガラス
に封入されたホログラムにプロジェクタにより実像を結
像して視認する使用時の形態とは異なる場合が多く、表
示品質の低下を招いていた。
【0006】本発明の目的は従来技術の前述の課題を解
決する新規なホログラフィック表示装置およびホログラ
ムの作製方法の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明基板と、
該透明基板に配されていて拡散面の像が記録された反射
型ホログラムと、該ホログラム上に光の表示像を照射す
るプロジェクタとを少なくとも備え、該プロジェクタか
ら発せられた像をホログラム面に結像させて観察者が視
認できるようにしたホログラフィック表示装置におい
て、前記ホログラムは、前記透明基板の曲率を見込んで
作製されたホログラムであることを特徴とするホログラ
フィック表示装置を提供する。
【0008】また、本発明は、使用時にホログラムが配
される透明基板の曲率に概略一致する曲率を有する基板
にホログラム感光材料を配してホログラム原版を作製
し、該ホログラム原版をインデックスマッチング液を入
れた水槽内に入れ、ホログラム原版の一方の側に露光用
光源を配して参照光を照射し、他方の側から物体光を照
射してホログラム感光材料を露光するホログラムの作製
方法において、ホログラム原版に対して前記光源と反対
側の水槽壁面に再帰性反射シートを配し、露光用光源か
らの光が再帰性反射シートで反射してホログラム原版に
向かう光を物体光として、ホログラム感光材料の露光を
行うことを特徴とするホログラムの作製方法を提供す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明をさ
らに詳細に説明する。図1は本発明のホログラフィック
表示装置の基本的構成を示す概念図であり、1はホログ
ラム、3は表示体、4は投影レンズ、5は光源、6はプ
ロジェクタ、7はプロジェクタからホログラムに向かう
光の光軸、8はフロントガラスである。
【0010】プロジェクタ6は、少なくとも光源5と表
示体3とを備え、表示像を結像させるための投影レンズ
4や付随の回路や冷却ファン(図示せず)等を備えてな
る。プロジェクタ6から発せられた表示像は、ホログラ
ム1に結像されるようにホログラム1に向けて照射され
る。本例に用いたプロジェクタ6は、サイズ1.3イン
チ、有効画素が18万画素のTFT−LCDからなる表
示体3、F=1.5、焦点距離f=55mmの投影レン
ズ4、12V−55Wで反射鏡を有するハロゲンランプ
からなる光源5を主要構成部材とし、外部より画像信号
を供給してスクリーン面等に表示を行うものである。
【0011】ホログラム1は図1に示すように、車両の
フロントガラス8である合わせガラスに封入され、保持
される。フロントガラス8は通常平板でなく曲率を有す
るものである。一方、ホログラム1はホログラム感光材
料に拡散板の拡散面の像が記録されたものである。そし
て、プロジェクタから発せられた像をホログラム面に結
像させることによって、観察者に表示像を視認させる。
【0012】これまでは、上記の拡散面の像が記録され
たホログラムは、平板の基板ガラス上にホログラム感光
材料を貼り付け、その背面に拡散板を配置した積層体
に、ホログラム感光材料側からレーザ光をホログラム感
光材料に入射させ露光して作製していた。しかし、この
ホログラムを本例にあるように曲率を有する合わせガラ
スに封入、保持、そしてプロジェクタにより実像を結像
すると、ホログラムがこの合わせガラスの形状にあわせ
て歪むため、ホログラム露光時の光の入射角、回折角等
の条件が表示を行う際の条件と異なり、周囲部が暗くな
るなど均一な明るさの良好な画質の表示像が得られな
い。
【0013】そこで、本発明では、この合わせガラスの
曲率を見込んで作製したホログラムを用いている。曲率
の見込み方にはいくつか手段があり、合わせガラスの曲
率やホログラムと観察者の観察位置とプロジェクタの位
置との配位関係等によって適宜決定される。以下にその
手段を例示する。
【0014】(手段1)第1の曲率の見込み手段は、実
際にホログラムを封入するガラスと概略同一の曲率を有
する基板ガラス上にホログラム感光材料を貼り付け、露
光して作製するものである。
【0015】具体的には、上記ホログラムが封入される
ガラスと同一型式で、同一の製造工程を経て製作され、
中間膜と積層され合わせガラスとなる前の一組の曲率を
有するガラスを、実際にホログラムが封入される領域よ
りやや大きめに切り出し、これをホログラム感光材料を
貼り付ける基板ガラスとして用いた。この一組のガラス
のうち、一枚にホログラム感光材料を貼り付け、もう一
枚のガラスとインデックスマッチング液を介して挟持し
たホログラム原版20を準備した。
【0016】一方、図2に示すように、このホログラム
原版20全体が入り、長手方向の片側には、漕外壁とな
る面に反射防止膜処理がされたガラス22が配され、他
方の片側の漕内壁面には再帰性反射シート24を貼付し
たホログラム作製用水槽21を作製、準備した。この水
槽21内に上記のホログラム原版20を配設、保持し
て、周囲にインデックスマッチング液23を注入した。
【0017】これらを図3に示すように配置してホログ
ラム1を露光作製した。31はレーザ、32はシャッ
タ、33はスペーシャルフィルタである。そして、ホロ
グラム感光材料から距離400mmのところから発散す
るレーザ光を、ホログラム感光材料に垂直に入射させ露
光した。レーザ1は、発振波長515nmのArレーザ
で、スペーシャルフィルタ33により球面発散光に変換
される。また、本例で使用した再帰性反射シート24
は、その表面にガラスビーズを敷き詰めたもので、3M
社製7610フィルムである。
【0018】これにより、ホログラム1は、再帰性反射
シート24による拡散面の像を物体波としてホログラム
感光材料の一方の面側に照射し、他方の面側に参照波を
照射することにより作製した反射型ホログラムとなる。
【0019】上記の方法で作製したホログラム1を車両
のフロントガラス8である合わせガラスに封入した。こ
の封入は、ガラス表面にホログラムを貼り付け、さらに
ホログラムの表面にポリビニルブチラールの合わせ中間
膜を介してもう一枚のガラスを積層することにより行っ
た。
【0020】上記のホログラムが封入されたガラスのホ
ログラムの中心から距離400mmのところからプロジ
ェクタ6より光を照射し、表示像をホログラム1上に結
像させた。その結果、実際に像を視認し確認しても改善
の効果が確認された。
【0021】(手段2)第2の曲率の見込み手段は、露
光時の露光用光源からホログラム感光材料までの距離L
を、再生時のプロジェクタ6の位置、ホログラム1の位
置、観視者2の位置および視域、表示像の輝度に合わせ
て決定するものである。手段2は手段1に比べて、ホロ
グラム感光材料20’貼付の作業性や量産性の点で優れ
る。
【0022】その一例は、ホログラム1を図5に示す光
学配置にて作製するものである。31はレーザ、32は
シャッタ、33はスペーシャルフィルタ、20’はホロ
グラム感光材料、22’は基板ガラス、24は再帰性反
射シートである。
【0023】この配置にて平板の基板ガラス22’上に
ホログラム感光材料20’を貼り付け、その背面に再帰
性反射シート24を配置した積層体に、ホログラム感光
材料20’から距離Lの位置に配した露光用光源から発
散するレーザ光をホログラム感光材料20’に入射させ
露光した。これにより、ホログラム1は、再帰性反射シ
ート24による拡散面の像を物体波としてホログラム感
光材料の一方の面側に照射し、他方の面側に参照波を照
射することにより作製した反射型ホログラムとなる。
【0024】このとき距離Lは再生時のプロジェクタ6
の位置、ホログラム1の位置、観視者2の位置および視
域、表示像の輝度を考慮して決定するものである。一般
に、視域の広がりと輝度の高低は相反する関係にあり、
ホログラム作製時の距離L、つまり再生時の表示像の集
光点の位置により視域の広がりと輝度の高低の制御を行
っている。平板のガラスにホログラム1を貼付して本例
のホログラム1、観視者2、プロジェクタ6の位置関係
で実験を行った場合には、距離Lは400mmが最適で
あった。
【0025】しかし、ホログラム1は図1に示すよう
に、曲率を有する車両のフロントガラス8である合わせ
ガラスに封入され保持されるので、ホログラム1を封入
するガラスの曲率による視域の変化と輝度の高低の影響
を考慮してホログラム1を露光、作製し、合わせガラス
に封入した。
【0026】具体的には、ホログラムを封入する部分の
ガラスの曲率を測定し、計算および実験を行い距離Lに
ついて検討した。その結果、垂直方向と水平方向でガラ
スの曲率は異なるものの距離Lを460mmとすると良
好な表示が得られた。すなわち、ホログラムが封入され
る合わせガラスは、プロジェクタ側から見て凹形状を呈
している。そのためホログラムの露光時の露光用光源と
ホログラム感光材料との距離よりも短い位置で、表示像
の輝度が高くなる。そこで、実際に観察者が視認するで
あろうホログラムから観察者までの距離(例えば400
mm)よりも長い距離、露光用光源とホログラム感光材
料との距離L(=460mm)としている。
【0027】距離Lは、基本的には合わせガラスの有す
る曲率による焦点位置(表示輝度の高い位置)の変動
を、相殺するように決める。上記のように凹面側に観察
者やプロジェクタが配される場合には、プロジェクタと
ホログラムとの距離とホログラムと観察位置との距離が
ほぼ同じであれば、Lをホログラムとプロジェクタとの
距離よりも大きめに設定する。逆に、凸面側に観察者や
プロジェクタが配される場合には、Lをホログラムとプ
ロジェクタとの距離よりも小さめに設定する。結局、表
示装置の仕様に依存して適宜決められることになる。
【0028】本例では、レーザ31は、発振波長515
nmのArレーザで、スペーシャルフィルタ33により
球面発散光に変換される。また本例で使用した再帰性反
射シート24は、その表面にガラスビーズを敷き詰めた
もので3M社製7610フィルムである。
【0029】図1、図4に示す例では、θi =35°、
θo =5°、ホログラム1とプロジェクタ6間の距離を
400mmとし、このホログラム1を得るために図5の
ホログラム作製方法でθe =14.5°、L=460m
mとして露光した。
【0030】上記の方法で作製したホログラム1を曲率
を有する車両のフロントガラス8である合わせガラスに
封入した。この封入は、ガラス表面にホログラムを貼り
付け、さらにホログラムの表面にポリビニルブチラール
の合わせ中間膜を介してもう一枚のガラスを積層するこ
とにより行った。上記のホログラムが封入されたガラス
のホログラムの中心から距離400mmのところからプ
ロジェクタ6より光を照射し、表示像をホログラム1上
に結像させところ良好な画質の表示像が確認された。
【0031】なお、ホログラム1の仕様はこれらに限定
されず、設置されるホログラム1とプロジェクタ6との
距離、角度等の関係によりホログラム1の作製時の距離
Lを含めて、種々変更できる。
【0032】さらに、通常フロントガラスは水平面と垂
直面で曲率が異なる複雑な形状をしているため、ホログ
ラム1の作製時のレーザ光の光経路内に水平面と垂直面
の曲率を補正するようなレンズ等を配置することもでき
るが、レンズ等の価格、配置の複雑さと表示像の品質を
考慮し決定されることが望ましい。
【0033】プロジェクタ6の光源としては、ハロゲン
ランプのほかメタルハライドランプ、タングステンラン
プ、熱陰極管、LED、蛍光表示管、冷陰極管、LD
(レーザダイオード)などが使用できるが、光量や電源
回路を含む構成、価格を考慮するとハロゲンランプが好
ましい。ホログラムに投射されるまでの光径路内に必要
に応じて折り返しミラーや他のミラー、プリズム、レン
ズ、色フィルタや偏光素子等の光学部品を配置してもよ
い。
【0034】また、表示体としては、透過型液晶表示素
子である薄膜トランジスタアクティブマトリックス駆動
方式のTFT−LCDを用いたが、このほか単純マトリ
ックス駆動方式のTN型液晶表示素子が使用でき、高コ
ントラストの表示とするためにSTN型液晶表示素子や
表示セルと補償セルの2層の構造としたDSTN型の液
晶表示素子、補償セルの代わりに1軸性の高分子フィル
ムで補償作用を持たせたフィルム積層型液晶表示素子や
さらに透過散乱型の液晶を用いた表示素子が使用でき
る。さらに、表示パターンはセグメントパターンによる
スピード表示や、車両の警告灯、ウインカー、車幅灯な
どの固定パターンであり、ドットマトリックス表示を必
要としないならばVHC−LCDと呼ばれるLCDも採
用でき、さらに通常のプロジェクタに用いられているよ
うに3原色用に表示素子を3枚使用した3板式として使
用することもできる。
【0035】また、ホログラムは求められる表示像の大
きさ等により異なるが、通常数十mmから数百mm角程
度の面積であり、また厚さは数μmから数十μm程度の
厚みのものが適宜選択され、光回折機能を持つもので、
その他ホログラムと呼ばれるものを広く使用でき、リッ
プマンタイプ等の体積・位相型のホログラムが高い回折
効率を得られる点で望ましいが、エンボスタイプ、レイ
ンボータイプ等のホログラムと呼ばれるものも広く使用
できる。また、ホログラム材料としては、ポリビニルカ
ルバゾール系などのその他のフォトポリマー、重クロム
酸ゼラチン、銀塩など種々の感光材を使用できる。
【0036】なお、本例では、厚さ20μm、縦125
mm、横160mmのアクリル系フォトポリマーからな
るリップマンタイプの体積・位相型の反射型ホログラム
を用いた。
【0037】かかるホログラムは通常フロントガラスに
形成されるものであり、例えばフロントガラスの表面
(車両外表面)や車両内側表面に備えられてもよいが、
特にホログラムの保護の点に鑑みて、合わせガラスであ
るフロントガラスの内部に封入して用いることが好まし
い。そのため、ホログラムの厚さは薄く、耐候性に優れ
たものがよく、本例で用いたようなフォトポリマーが好
ましい。
【0038】本例で用いたホログラムは単色のホログラ
ムであるが、性質の異なる光で多重露光を施して形成し
たり、異なる光で露光した複数のホログラムを重ねて多
色の表示とすることもできる。この場合にも、ホログラ
ムの中心回折波長は、前記プロジェクタにより発せられ
るピーク波長と強度とに整合させることが表示像の色バ
ランスや明るさのうえで好ましい。なお、ホログラムの
仕様はこれらに限定されず、設置されるホログラムとプ
ロジェクタとの距離、角度等の関係により種々変更でき
る。
【0039】ホログラムは、外的要因からの保護の点に
鑑みて、合わせガラスの内部に封入して用いることが好
ましい。合わせガラスは、少なくとも一枚のガラスにポ
リビニルブチラール、ポリウレタン等の樹脂フィルムを
積層、接着したものであり、その形態の例としては、ガ
ラス/樹脂フィルム、ガラス/樹脂フィルム/ガラス、
ガラス/樹脂フィルム/樹脂基板のものがある。ホログ
ラムは、これらのガラスまたは樹脂フィルムの境界部に
封入されればよい。ホログラムの装着されるガラスは、
着色されていたり、表面に反射防止膜や黒色系のセラミ
ックス、熱線反射膜等が設けられていてもよいし、樹脂
フィルムが着色されていてもよい。
【0040】また、車両のフロントガラスに本発明にお
けるホログラムを配する場合、透明基板がガラスから構
成されるので、熱的変形が少なく好ましい。他の用途、
例えばゲーム機として同様に表示装置を構成する場合、
軽量化等の点からガラス以外に樹脂基板も使用できる。
この場合にも、2枚の樹脂基板の間に接着剤等を介して
ホログラムを封止することが、ホログラムの外的要因か
らの保護の点に鑑みて好ましい。さらには、樹脂基板に
透明樹脂フィルムを組み合わせることもでき、その表面
に着色が施されたり樹脂基板の保護のためのハードコー
トがなされていてもよい。
【0041】また、プロジェクタにはレンズの代わりに
凹面鏡等の光学部材が備えられていてもよく、種々の光
学部材が備えられていてもよい。そして、表示される情
報は、その表示用途により適宜選択されるものであり、
CCDカメラ等の撮像装置から得られた画像情報や、ナ
ビゲーション用の地図情報、そのほか車両のスピードメ
ータ、タコメータ、警告表示などが例示でき、それらを
切り替えて表示することもできる。観察者とは、主には
車両の運転手であり、その他、助手席その他の同乗者
や、これらすべてを含めて対象とすることができる。
【0042】本発明のホログラフィック表示装置として
は、図4に示す構成にてプロジェクタ6を車両の天井に
取り付け、ホログラム1をフロントガラス8の上端近傍
に設置する例が挙げられる。プロジェクタ6およびホロ
グラム1の位置はプロジェクタの設置できるスペース、
観察者である運転者の運転時、乗降時に邪魔にならない
プロジェクタの位置、フロントガラスの法的制約、そし
て運転者の運転時に見やすい位置等を考慮して決定さ
れ、それらによっても、ホログラム1の仕様は変更でき
る。
【0043】また、上記の例では、ホログラムを車両の
フロントガラスに封入し運転情報等を運転者等の観察者
に視認させるように、本発明のホログラフィック表示装
置を車両用のディスプレイ装置に用いているが、これに
限らず、他の用途のディスプレイ装置にも応用できる。
【0044】なお、上記例では、ホログラム面にプロジ
ェクタからの表示像を結像させた例を示したが、実質的
にホログラム面に結像されているものであって多少の焦
点ずれがある場合についても、プロジェクタからの表示
像が結像されていることを指すものである。
【0045】
【発明の効果】本発明のホログラフィック表示装置によ
れば、ホログラムの保持される合わせガラスの曲率を考
慮し、ホログラムを作製しているため、表示像の品質の
よいホログラフィック表示装置が得られる。特に、ホロ
グラムをフロントガラスの合わせガラスに封入するよう
な車両用に本発明を用いる場合には、封入されるフロン
トガラスの形状に合わせてホログラムを作製するので、
良好な画質の表示像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のホログラフィック表示装置の基本的構
成を示す概念図。
【図2】本発明におけるホログラムの作製時に用いるホ
ログラム作製用水槽の概念図。
【図3】本発明におけるホログラムを作製するときの露
光系を示す概略断面図。
【図4】本発明のホログラフィック表示装置の構成の一
例を示す概念図。
【図5】本発明におけるホログラムを作製するときの露
光系を示す概略断面図。
【符号の説明】
1:ホログラム 3:表示体 4:投影レンズ 5:光源 6:プロジェクタ 7:プロジェクタの光軸 8:フロントガラス 20:ホログラム原版 20’:ホログラム感光材料 21:ホログラム作製用水槽 22:反射防止膜付きガラス 22’:基板ガラス 23:インデックスマッチング液 24:再帰性反射シート 31:レーザ 32:シャッタ 33:スペーシャルフィルタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板と、該透明基板に配されていて拡
    散面の像が記録された反射型ホログラムと、該ホログラ
    ム上に光の表示像を照射するプロジェクタとを少なくと
    も備え、該プロジェクタから発せられた像をホログラム
    面に結像させて観察者が視認できるようにしたホログラ
    フィック表示装置において、前記ホログラムは、前記透
    明基板の曲率を見込んで作製されたホログラムであるこ
    とを特徴とするホログラフィック表示装置。
  2. 【請求項2】前記ホログラムは、前記透明基板の曲率に
    概略一致した曲率の基板にホログラム感光材料を保持さ
    せて作製されたホログラムである請求項1記載のホログ
    ラフィック表示装置。
  3. 【請求項3】前記ホログラムは、前記透明基板の曲率に
    概略一致した曲率の基板にホログラム感光材料を保持さ
    せたホログラム原版の一方の面側から参照光を照射し、
    他方の面側に再帰性反射シートを配して該再帰性反射シ
    ートからの拡散光を物体光として露光されたホログラム
    である請求項2記載のホログラフィック表示装置。
  4. 【請求項4】前記ホログラムは、ホログラム感光材料に
    再帰性反射シートを配し、露光用光源から発せられた参
    照光と該参照光がホログラム感光材料を透過した後に前
    記該再帰性反射シートから再帰した拡散光とにより露光
    されたホログラムであって、前記露光用光源とホログラ
    ム感光材料との距離Lが前記透明基板の曲率および前記
    プロジェクタとホログラムとの距離とから決められたも
    のである請求項1記載のホログラフィック表示装置。
  5. 【請求項5】使用時にホログラムが配される透明基板の
    曲率に概略一致する曲率を有する基板にホログラム感光
    材料を配してホログラム原版を作製し、該ホログラム原
    版をインデックスマッチング液を入れた水槽内に入れ、
    ホログラム原版の一方の側に露光用光源を配して参照光
    を照射し、他方の側から物体光を照射してホログラム感
    光材料を露光するホログラムの作製方法において、ホロ
    グラム原版に対して前記光源と反対側の水槽壁面に再帰
    性反射シートを配し、露光用光源からの光が再帰性反射
    シートで反射してホログラム原版に向かう光を物体光と
    して、ホログラム感光材料の露光を行うことを特徴とす
    るホログラムの作製方法。
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