JPH11100597A - α,αグルコシルグルコシド含有石鹸 - Google Patents
α,αグルコシルグルコシド含有石鹸Info
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- JPH11100597A JPH11100597A JP27817797A JP27817797A JPH11100597A JP H11100597 A JPH11100597 A JP H11100597A JP 27817797 A JP27817797 A JP 27817797A JP 27817797 A JP27817797 A JP 27817797A JP H11100597 A JPH11100597 A JP H11100597A
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Abstract
段を提供することを課題とする。 【解決手段】 下記一般式(I)に表されるD−グルコ
ピラノシル−D−グルコピラノシド誘導体及び生理的に
許容されるこれらの塩から選ばれる1種乃至は2種以上
を固形石鹸に含有させる。 【化1】 一般式(I) (但し、式中R1、R2、R3、R4、R5、R6、R
7、R8はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、アシロキ
シ基、スルホニルオキシ基、糖残基又はアルキル基を表
す。) 本発明によれば、石鹸の着色の問題の更なる解決手段を
提供することができる。
Description
に表されるD−グルコピラノシル−D−グルコピラノシ
ド誘導体及び生理的に許容されるこれらの塩から選ばれ
る1種乃至は2種以上を含有する固形石鹸に関する。
分とする固体の洗浄剤であり、古くより使用されてい
る。これらは主としてオリーブ油、ヤシ油と言った植物
油や牛脂等の動物油脂にアルカリの水溶液を加え、加水
分解、鹸化反応により石鹸となしこれを塩析によって採
取して製造されてきた。更にこの様にして得られたニー
トソープに糖類やアルコール類を添加することにより、
微細結晶の集合体とすることができ、この微細結晶の集
合体構造により石鹸が透明化することが判明し、透明石
鹸がつくられるようになった。更に透明性を向上させた
り、洗浄性を向上させたりする目的で界面活性剤などが
配合されたりした。
となってきていることは、石鹸素地の経時による着色の
問題である。この着色のメカニズムについては多くのこ
とが未だ解明されておらず、エデト酸塩等のキレート剤
やBHT等の抗酸化剤の添加により抑制しうることが知
られているのみであり、この様な対応についても、これ
らの成分の添加しうる上限値が存在するため完全な抑制
とまではいかず、着色の問題の更なる解決手段が望まれ
ていた。取り分け、透明石鹸に於いてはこの様な着色が
透明度の低下につながり、品質の劣化と受け取られる危
険性が高いため、この問題は深刻であった。更に、透明
石鹸中に石鹸製の花などの造形物を包埋したタイプの石
鹸では、造形物の演色性が著しく損なわれ、美学的な価
値が低下するためより深刻であった。
ロースナトリウム等のような、後記一般式(I)に表さ
れるD−グルコピラノシル−D−グルコピラノシド誘導
体及び生理的に許容されるこれらの塩について、これら
の化合物は何れも公知の化合物であって、その製造方法
は既に知られている。例えば、トレハロースはトレハラ
マンナ等より抽出される。又、その硫酸化物は、トレハ
ロースを常法に従って硫酸化する事によって得られる
し、アシル化体は常法に従ってアシル化することによっ
て得られる。化粧料等の皮膚外用剤に含有させることに
より、保湿作用や皮膚防護作用などの好ましい作用を発
揮することは既に知られているが、固形石鹸などに含有
させること、及びこれらを含有させることにより固形石
鹸の着色が防げることは全く知られていなかった。又、
固形石鹸に於いて、透明度を改善するためにソルビトー
ル、サッカロース、蜂蜜等の糖類を含有させることは為
されていたが、これらの糖類には石鹸の着色を抑制する
作用はなかった。
況下に為されたものであり、石鹸の着色の問題の更なる
解決手段を提供することを課題とする。
石鹸の着色の問題の更なる解決手段を求めて鋭意研究を
重ねた結果、次に示す一般式(I)に表されるD−グル
コピラノシル−D−グルコピラノシド誘導体及び生理的
に許容されるこれらの塩が、その様な作用を有している
ことを見いだし、発明を完成させるに至った。以下、本
発明の実施の形態を中心に、本発明について詳細に説明
を加える。
7、R8はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、アシロキ
シ基、スルホニルオキシ基、糖残基又はアルキル基を表
す。)
コピラノシド誘導体及び生理的に許容されるこれらの塩 本発明で用いるD−グルコピラノシル−D−グルコピラ
ノシド誘導体は上記一般式(I)に表される。この様な
D−グルコピラノシル−D−グルコピラノシド誘導体と
しては、例えば、トレハロース、ベミシオテトロース、
硫酸化トレハロースナトリウム塩、アシル化トレハロー
ス、メチル化トレハロース、硫酸化ベミシオテトロース
ナトリウム塩、アシル化ベミシオテトロース、メチル化
ベミシオテトロース、デオキシトレハロース等が好まし
く例示できる。これらは既に文献既知の物質であって、
その製造法は既に知られている。例えば、トレハラマン
ナの様な植物の微生物寄生部位より、糖類を抽出・精製
して硫酸化、アシル化アルキル化すれば本発明の石鹸に
必須成分である、D−グルコピラノシル−D−グルコピ
ラノシド誘導体を得ることができる。又、これらの多く
は既に市販されている化合物であるので、この様な化合
物を購入して使用することも可能である。これらD−グ
ルコピラノシル−D−グルコピラノシド誘導体及び生理
的に強されるこれらの塩の内特に好ましいものは、トレ
ハロース、硫酸化トレハロース及び硫酸化トレハロース
の生理的に許容される塩である。これらは唯一種類のみ
を含有させることもできるし、二種以上を組み合わせて
含有させることもできる。本発明の固形石鹸に於いて、
これらD−グルコピラノシル−D−グルコピラノシド誘
導体及び生理的に許容されるこれらの塩の好ましい含有
量は、0.01〜10重量%であり、より好ましくは
0.05〜7重量%であり、更に好ましくは0.1〜5
重量%である。これらD−グルコピラノシル−D−グル
コピラノシド誘導体及び生理的に許容されるこれらの塩
は石鹸に含有させることにより、石鹸の経時的な着色を
抑制する作用を有する。
グルコピラノシル−D−グルコピラノシド誘導体及び生
理的に許容されるこれらの塩を含有することを特徴とす
る。本発明の固形石鹸としては、通常の不透明な固形石
鹸、透明な固形石鹸、不透明な部分と透明な部分が混在
する固形石鹸何れもが対象であり、不透明な固形石鹸に
於いては、石鹸生地の経時による黄ばみが改善されてい
る特徴を有し、透明石鹸に於いては透明が長く維持され
る特徴を有し、混在型では透明部分と不透明部分が作り
出す模様が長期間美しく保たれる特徴を有する。本発明
の固形石鹸は、固形石鹸で通常使用される原料を任意成
分として含有することができる。かかる任意成分として
は、脂肪酸、高級アルコール、エタノール、グリセリン
や白糖、蜂蜜等のアルコール類、スクワラン等の油脂成
分、香料成分、エデト酸塩等のキレート剤、BHTやB
HA等の酸化防止剤、紫外線吸収剤、パラベンなどの防
腐剤、チタンマイカ等の粉体類、二酸化チタン、酸化
鉄、群青、赤色226号、青色1号等の有機、無機の色
材、更には、絵などをカルボキシメチルセルロースの薄
膜に印刷した造形物等が好ましく例示できる。本発明の
固形石鹸はこれらの原料を常法に従って処理することに
より製造することができる。好ましい製造方法として
は、ニートソープを機械で混練りし、加圧製造する、い
わゆる機械練り法、ニートソープを加熱溶解し、枠に流
し込む枠練り法等が例示できる。ゴム型等を使用する流
し込み成形も勿論可能である。本発明の固形石鹸に最も
好ましいものは、水酸化ナトリウムと有機アミンのモル
比が1:0.8〜1:2であり、脂肪酸又は動植物油に
対して2〜3鹸化当量である、固形透明石鹸である。こ
れはかかる透明石鹸の透明度が非常に高い為、着色等の
色調変化が目立つからである。
説明を加えるが、本発明がこれら実施例にのみ限定を受
けないことは言うまでもない。
従って固形透明石鹸を作成した。即ち、処方成分を加温
ニーダーに仕込み、80℃で2時間混練りし、ホットロ
ールとペレッターによるペレット化作業を経て、透明石
鹸生地をペレットとして得た。このペレットを加熱溶解
した後枠に流し込み冷却固化させ取りだし透明石鹸を得
た。この透明石鹸の含水量をカールフィッシャー水分分
析装置で定量したところ、表1に示す値となった。この
値より、石鹸の成分組成を算出したところ、表2に示す
ようになった。尚、脂肪酸に対するアルカリ量を鹸化当
量として表3に示す。同様にして、実施例1〜6のトレ
ハロースを水に置換した比較例1〜6を、同じく実施例
1〜6のトレハロースを白糖に置換した比較例7〜12
を作成し、40℃に1カ月保存し、その着色度を次の基
準で判定した。結果を表4に示す。この表より本発明の
固形石鹸が着色しにくい性質を有していることが判る。
尚、処方の数値は重量部を表す。 (着色判定基準) ++:全く或いは殆ど着色していない。 +:やや着色しているがそれ単独では気づかない。 ±:着色しているが良く見ないと気づかない。 −:明確に着色が判る。
固形透明石鹸を作成した。一般式(I)に示す化合物は
表5に示す。即ち、処方成分を加温ニーダーに仕込み、
80℃で2時間混練りし、ホットロールとペレッターに
よるペレット化作業を経て、透明石鹸生地をペレットと
して得た。このペレットを加熱溶解した後枠に流し込み
冷却固化させ取りだし透明石鹸を得た。このものを実施
例1〜6と同様に40℃、1カ月の保存試験を行った結
果を併せて表5に示す。これより一般式(I)に表され
る化合物は着色を抑制する作用に優れることが判る。 ヤシ油脂肪酸 40 重量部 牛脂脂肪酸 160 重量部 トリエタノールアミン 160 重量部 水酸化ナトリウム 31 重量部 水 75 重量部 一般式(I)の化合物群 8 重量部
形石鹸を作成した。即ち、処方成分を加温ニーダーに仕
込み、80℃で2時間混練りし、ホットロールとペレッ
ターによるペレット化作業を経て、石鹸生地をペレット
として得た。このペレットを加熱溶解した後枠に流し込
み冷却固化させ取りだし石鹸を得た。このものを実施例
1〜6と同様に40℃、1カ月の保存試験を行ったが、
着色は全く見られなかった(評点:++)。 牛脂 34 重量部 ヤシ油 19 重量部 オリーブ油 4 重量部 34%水酸化ナトリウム水溶液 27 重量部 エデト酸二ナトリウム 0.1重量部 亜硝酸ナトリウム 0.1重量部 BHT 0.1重量部 二酸化チタン 0.1重量部 トレハロース 0.1重量部 硫酸化トレハロースナトリウム 0.1重量部 蜂蜜 5.4重量部 セタノール 5 重量部 水 5 重量部
なる解決手段を提供することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式(I)に表されるD−グルコ
ピラノシル−D−グルコピラノシド誘導体及び生理的に
許容されるこれらの塩から選ばれる1種乃至は2種以上
を含有する固形石鹸。 【化1】 一般式(I) (但し、式中R1、R2、R3、R4、R5、R6、R
7、R8はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、アシロキ
シ基、スルホニルオキシ基、糖残基又はアルキル基を表
す。) - 【請求項2】 上記一般式(I)に示されるD−グルコ
ピラノシル−D−グルコピラノシド誘導体がトレハロー
スである、請求項1に記載の固形石鹸。 - 【請求項3】 透明石鹸であることを特徴とする、請求
項1又は2に記載の固形石鹸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27817797A JP3512147B2 (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | α,αグルコシルグルコシド含有石鹸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27817797A JP3512147B2 (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | α,αグルコシルグルコシド含有石鹸 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11100597A true JPH11100597A (ja) | 1999-04-13 |
JP3512147B2 JP3512147B2 (ja) | 2004-03-29 |
Family
ID=17593670
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27817797A Expired - Lifetime JP3512147B2 (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | α,αグルコシルグルコシド含有石鹸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3512147B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009144069A (ja) * | 2007-12-14 | 2009-07-02 | Nof Corp | 透明固形石鹸 |
JP2009275200A (ja) * | 2008-05-19 | 2009-11-26 | B Bee:Kk | 蜂蜜石鹸の製造方法 |
CN113631562A (zh) * | 2019-03-29 | 2021-11-09 | 长濑产业株式会社 | 新化合物及其应用 |
-
1997
- 1997-09-25 JP JP27817797A patent/JP3512147B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009144069A (ja) * | 2007-12-14 | 2009-07-02 | Nof Corp | 透明固形石鹸 |
JP2009275200A (ja) * | 2008-05-19 | 2009-11-26 | B Bee:Kk | 蜂蜜石鹸の製造方法 |
CN113631562A (zh) * | 2019-03-29 | 2021-11-09 | 长濑产业株式会社 | 新化合物及其应用 |
CN113631562B (zh) * | 2019-03-29 | 2024-04-19 | 长濑产业株式会社 | 新化合物及其应用 |
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---|---|
JP3512147B2 (ja) | 2004-03-29 |
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