JPH11100533A - カチオン電着塗料組成物 - Google Patents
カチオン電着塗料組成物Info
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- JPH11100533A JPH11100533A JP9342343A JP34234397A JPH11100533A JP H11100533 A JPH11100533 A JP H11100533A JP 9342343 A JP9342343 A JP 9342343A JP 34234397 A JP34234397 A JP 34234397A JP H11100533 A JPH11100533 A JP H11100533A
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Abstract
を形成できるカチオン電着塗料組成物を提供する。 【解決手段】カチオン電着塗料組成物中にL−乳酸によ
る乳酸ビスマスを添加する。
Description
組成物に関し、詳しくは鉛化合物を含まなくても防食
性、仕上り性等に優れた電着塗膜を形成できる鉛フリ−
のカチオン電着塗料組成物に関する。
優れ、また耐久性や防食性などの性能に優れた塗膜を形
成することができるため、従来より、それらの性能が要
求される用途分野、例えば自動車車体の塗装、電気器具
の塗装等に広く採用されている。
るために、しばしば防錆顔料、例えばクロム酸鉛、塩基
性ケイ酸鉛、クロム酸ストロンチウムなどの鉛化合物や
クロム化合物が配合されているが、該化合物は非常に有
害な物質であり、公害対策上その使用には問題がある。
そこで該鉛化合物等に代わる無毒性ないし低毒性の防錆
顔料として、従来、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アル
ミニウム、リン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛、モリ
ブデン酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化鉄、リンモリブデ
ン酸アルミニウム、リンモリブデン酸亜鉛などの使用が
検討されてきたが、これらの化合物は、前述の鉛化合物
やクロム化合物ほどの防錆能を持たず、実用的には満足
できるものではない。
と同等ないしはそれ以上の優れた防錆能を発揮する金属
種としてビスマスが有効であり、その中でも乳酸ビスマ
スが特に有効であることは既に知られている。
は、プロトン付加後水で希釈でき、そしてエステル交換
反応及び/又はアミド交換反応及び/又はウレタン交換
反応及び/又は末端二重結合の反応により架橋できる陽
イオンコーティング結合剤および脂肪族ヒドロキシカル
ボン酸、好ましくは乳酸またはジメチロールプロピオン
酸のビスマス塩類を含む触媒含有陽イオンコーティング
結合剤の製造方法が開示されている。この提案に従え
ば、ビスマス塩類は酸化ビスマス1モルとそれぞれの脂
肪族ヒドロキシカルボン酸7モルを反応することにより
得られる。しかしながら、この方法では、単離乾燥した
ビスマス塩が貯蔵中に塊化する傾向があり、また、反応
に用いる酸の量が次に全体のコーティング結合剤を中和
するのに要する量よりも多いため、その結果、過剰の酸
が電着塗料中に導入され、それによって電着タンクの操
作中に要求される電流量がかなり増加するという問題点
がある。
を解決すべく鋭意検討した結果、水溶性に優れたビスマ
ス塩を用いれば電着浴中に安定且つ均一に分散できるの
であり、かかるビスマス塩を得るには、乳酸ビスマスに
使用する乳酸として、光学異性体のうちのL体が有用で
あることを見出し、該L−乳酸を特定割合以上用いてな
る乳酸ビスマスを電着塗料組成物に含有せしめることに
より、貯蔵安定性が良好で電着浴中に均一に分散可能で
あり、且つ仕上り性、防食性に優れた電着塗膜が得られ
るに至った。
うちのL体が80%以上含まれる乳酸を用いてなる乳酸
ビスマスを含有することを特徴とするカチオン電着塗料
組成物が提供される。
光学異性体のうちのL体が80%以上(即ちD体が20
%未満)、好ましくは85%以上、さらに好ましくは9
0%以上含まれる乳酸を用いてなる。該乳酸ビスマスの
製造に用いられる乳酸のL体含有量が80%未満では、
乳酸ビスマスの水溶性が得られないので好ましくない。
L−乳酸は、通常、発酵法により生成されるものであ
る。
マス化合物としては、酸化ビスマス、水酸化ビスマス、
塩基性炭酸ビスマスなどが挙げられ、特に酸化ビスマス
が好適である。
種々選択可能であり、乳酸ビスマスは、例えば酸化ビス
マス1モルに対してL体が80%以上含まれる乳酸を2
〜10モル、好ましくは3〜8モルの比率で反応させて
得られるものである。
て、電着塗料組成物に導入できる。上記水溶液として
は、具体的には、水の存在下で、酸化ビスマス1モルに
L体が80%以上含まれる乳酸2〜10モル、好ましく
は3〜8モルを室温〜90℃で1〜30時間程度反応さ
せることにより、均一な乳酸ビスマス水溶液が再現良く
得られ、これを電着塗料中に添加することができる。該
乳酸が2モル未満ではビスマス塩の水溶化が困難であ
り、10モルを越えると過剰の酸が電着浴に入り電着タ
ンクの操作中に要求される電流量が増加することになり
電着塗装性が低下するので望ましくない。同様に水酸化
ビスマスを用いた場合には水酸化ビスマス1モルにL体
が80%以上含まれる乳酸1〜5モル、好ましくは1.
5〜4モルを反応させるものである。また反応固形分濃
度は、通常0.1〜80重量%の範囲内、好ましくは
0.5〜70重量%の範囲内、より好ましくは1〜60
重量%の範囲内が好適である。
物に添加する際に、電着塗料組成物の水分散前に添加し
てもよいし、電着塗料組成物の水分散後に添加してもよ
い。電着塗料組成物の水分散前に添加する場合には該ビ
スマス塩水溶液の固形分濃度に特に制限はないが、電着
塗料組成物の水分散後に添加する場合には乳酸ビスマス
水溶液の固形分濃度を60重量%以下にすることが望ま
しい。かかる操作は電着塗料組成物中に乳酸ビスマス水
溶液が均一に分散されるために必要である。尚、塗料配
合の容易さ、貯蔵安定性を考慮すると、乳酸ビスマス水
溶液は電着塗料組成物の水分散後に添加することが好ま
しい。
における含有量は、厳密に規定されるものではなく、電
着塗料に要求される性能に応じて広範囲にわたって変え
ることができるが、通常、電着塗料組成物中の樹脂固形
分100重量部あたり、ビスマス含有量として0.1〜
10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の範囲内とな
るようにするのが好適である。該ビスマス含有量が0.
1重量部未満では、形成される塗膜の防錆性が十分でな
く、一方10重量部を越えると、電着塗料組成物の安定
性が低下する傾向がみられる。
成物は、カチオン型であり、基体樹脂としては、エポキ
シ系、アクリル系、ポリブタジエン系、アルキド系、ポ
リエステル系などのいずれの樹脂でも使用することがで
きるが、なかでも例えばアミン付加エポキシ樹脂に代表
されるポリアミン樹脂が好ましい。
えば、(i)ポリエポキシド化合物と1級モノ−及びポ
リアミン、2級モノ−及びポリアミン又は1、2級混合
ポリアミンとの付加物(例えば、米国特許第3,98
4,299号明細書参照);(ii)ポリエポキシド化
合物とケチミン化された1級アミノ基を有する2級モノ
−及びポリアミンとの付加物(例えば、米国特許第4,
017,438号明細書参照);(iii)ポリエポキ
シド化合物とケチミン化された1級アミノ基を有するヒ
ドロキシ化合物とのエ−テル化により得られる反応物
(例えば、特開昭59−43013号公報参照)等を挙
げることができる。
されるポリエポキシド化合物は、エポキシ基を1分子中
に2個以上有する化合物であり、一般に少なくとも20
0、好ましくは400〜4000、更に好ましくは80
0〜2000の範囲内の数平均分子量を有するものが適
しており、特にポリフェノ−ル化合物とエピクロルヒド
リンとの反応によって得られるものが好ましい。該ポリ
エポキシド化合物の形成のために用い得るポリフェノ−
ル化合物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−2,2−プロパン、4,4−ジヒドロキシベン
ゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1
−エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−
イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチル
−フェニル)−2,2−プロパン、ビス(2−ヒドロキ
シナフチル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1,1,2,2−エタン、4,4−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン、フェノ−ルノボラック、クレゾ−
ルノボラック等を挙げることができる。
ポリエ−テルポリオ−ル、ポリエステルポリオ−ル、ポ
リアミドアミン、ポリカルボン酸、ポリイソシアネ−ト
化合物などと一部反応させたものであってもよく、更に
また、ε−カプロラクトン、アクリルモノマ−などをグ
ラフト重合させたものであってもよい。
は自己)架橋型のいずれのタイプのものであってもよ
く、外部架橋型の樹脂の場合に併用される硬化剤として
は、例えば(ブロック)ポリイソシアネ−ト化合物やア
ミノ樹脂等の従来から既知の架橋剤であることができ、
特にブロックポリイソシアネ−ト化合物が好ましい。ま
た、内部架橋型の樹脂としてはブロックポリイソシアネ
−ト型を導入したものが好適である。
イソシアネ−ト化合物は、各々理論量のポリイソシアネ
−ト化合物とイソシアネ−トブロック剤との付加反応生
成物であることができる。このポリイソシアネ−ト化合
物としては、例えば、トリレンジイソシアネ−ト、キシ
リレンジイソシアネ−ト、フェニレンジイソシアネ−
ト、ビス(イソシアネ−トメチル)シクロヘキサン、テ
トラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソ
シアネ−ト、メチレンジイソシアネ−ト、イソホロンジ
イソシアネ−トなどの芳香族、脂環族または脂肪族のポ
リイソシアネ−ト化合物、及びこれらのイソシアネ−ト
化合物の過剰量にエチレングリコ−ル、プロピレングリ
コ−ル、トリメチロ−ルプロパン、ヘキサントリオ−
ル、ヒマシ油などの低分子活性水素含有化合物を反応さ
せて得られる末端イソシアネ−ト含有化合物を挙げるこ
とができる。
リイソシアネ−ト化合物のイソシアネ−ト基に付加して
ブロックするものであり、そして付加によって生成する
ブロックポリイソシアネ−ト化合物は常温において安定
で且つ約100〜200℃に加熱した際、ブロック剤を
解離して遊離のイソシアネ−ト基を再生しうるものであ
ることが望ましい。このような要件を満たすブロック剤
としては、例えば、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラ
クタムなどのラクタム系化合物;メチルエチルケトオキ
シム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム系化合
物;フェノ−ル、パラ−t−ブチルフェノ−ル、クレゾ
−ルなどのフェノ−ル系化合物;n−ブタノ−ル、2−
エチルヘキサノ−ルなどの脂肪族アルコ−ル類;フェニ
ルカルビノ−ル、メチルフェニルカルビノ−ルなどの芳
香族アルキルアルコ−ル類;エチレングリコ−ルモノブ
チルエ−テルなどのエ−テルアルコ−ル系化合物等を挙
げることができる。これらのうち、オキシム系およびラ
クタム系のブロック剤は比較的低温で解離するブロック
剤であるため、電着塗料組成物の硬化性の点から特に好
適である。
中に有していて自己架橋するタイプにおける基体樹脂中
へのブロックイソシアネ−ト基の導入方法は従来既知の
方法を用いることができ、例えば部分ブロックしたポリ
イソシアネ−ト化合物中の遊離のイソシアネ−ト基と基
体樹脂中の活性水素含有部とを反応させることによって
導入することができる。
脂の場合には通常、該樹脂をギ酸、酢酸、乳酸などの水
溶性有機酸で中和して水溶化・水分散化することによっ
て行なわれる。その際、前記乳酸ビスマス水溶液の一部
又は全部を中和に用いることもできる。中和剤として酢
酸及び/又はギ酸を用いると、仕上り性、つきまわり
性、低温硬化性などに優れるので好ましい。
物を含有することができる。該錫化合物としては、例え
ば、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイドな
どの有機錫酸化物;ジブチル錫ジラウレ−ト、ジオクチ
ル錫ジラウレ−ト、ジブチル錫ジアセテ−ト、ジオクチ
ル錫ベンゾエ−トオキシ、ジブチル錫ベンゾエ−トオキ
シ、ジオクチル錫ジベンゾエ−ト、ジブチル錫ジベンゾ
エ−トなどのジアルキル錫の脂肪族または芳香族カルボ
ン酸塩等を挙げることができ、このうち低温硬化性の点
からジアルキル錫芳香族カルボン酸塩が好適である。電
着塗料組成物中での錫化合物の含有量は、厳密に規定さ
れるものではなく、電着塗料に要求される性能等に応じ
て広範囲にわたって変えることができるが、通常、電着
塗料中の樹脂固形分100重量部あたりの錫含有量が0
〜8重量部、好ましくは0.05〜5重量部の範囲内と
なるようにするのが好適である。
合物を含有することができる。該亜鉛化合物としては、
例えば、リン酸亜鉛、蟻酸亜鉛、酢酸亜鉛、モリブデン
酸亜鉛、酸化亜鉛、リンモリブデン酸亜鉛等を挙げるこ
とができる。電着塗料組成物中での亜鉛化合物の含有量
は、厳密に規定されるものではなく、電着塗料に要求さ
れる性能等に応じて広範囲にわたって変えることができ
るが、通常、電着塗料中の樹脂固形分100重量部あた
りの亜鉛含有量が0〜8重量部、好ましくは0.05〜
5重量部の範囲内となるようにするのが好適である。
に応じて顔料類、有機溶剤、顔料分散剤、塗面調整剤な
どの塗料添加物を配合することができる。
って所望の基材表面に塗装することができる。電着塗装
は、一般には、固形分濃度が約5〜40重量%となるよ
うに脱イオン水などで希釈し、さらにpHを5.0〜
9.0の範囲内に調整した本発明の電着塗料組成物から
なる電着浴を、通常、浴温15〜35℃に調整し、負荷
電圧100〜400Vの条件で行なうことができる。
る電着塗膜の膜厚は、特に制限されるものではないが、
一般的には、硬化塗膜に基づいて10〜40μmの範囲
内が好ましい。また、塗膜の焼付け硬化温度は、一般に
100〜200℃の範囲内が適している。
に説明するが、本発明はこれによって限定されるもので
はない。尚、「部」及び「%」は「重量部」及び「重量
%」を示す。
成 「エポン1004」(注1)1900部をブチルセロソ
ルブ1012部に溶解し、ジエチルアミン124部を8
0〜100℃で滴下後、120℃で2時間保持してアミ
ン価47をもつエポキシ樹脂−アミン付加物を得た。
イプポリアミド樹脂(商品名「バ−サミド460」、ヘ
ンケル白水(株)製品)1000部をメチルイソブチル
ケトン429部に溶解し、130〜150℃に加熱還流
し、生成水を留去して該アミド樹脂の末端アミノ基をケ
チミンに変えた。このものを150℃で約3時間保持
し、水の留去が停止してから60℃に冷却した。次い
で、このものを前記エポキシ樹脂−アミン付加物に加え
て100℃に加熱し、1時間保持後室温に冷却して固形
分68%及びアミン価65のエポキシ樹脂−アミノ−ポ
リアミド付加樹脂のワニスを得た。
70部)、トリレンジイソシアネ−トの2−エチルヘキ
シルアルコ−ルブロック化物30部(固形分で)、10
%酢酸15部を配合し、均一に撹拌した後、脱イオン水
150部を強く撹拌しながら約15分かけて滴下し、固
形分33.6%のカチオン電着用クリヤ−エマルション
を得た。
エポキシ社製、ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、エポ
キシ当量約950乳酸ビスマス塩水溶液の製造 製造例1 フラスコに、90%L−乳酸300g(L−乳酸として
3モル)及び脱イオン水657gを仕込み、60℃に加
熱した。次いでこの中に酸化ビスマス233g(0.5
モル)をゆっくり加え、60℃で4時間撹拌し反応させ
た。反応液に黄色の固形物が無くなり、透明になったこ
とを確認した後、脱イオン水3572gを加え、固形分
10%の乳酸ビスマス塩水溶液を得た。
2.5モル)及び脱イオン水606gを仕込み、60℃
に加熱した。次いでこの中に酸化ビスマス233g
(0.5モル)をゆっくり加え、60℃で4時間撹拌し
反応させた。反応液に黄色の固形物が無くなり、透明に
なったことを確認した後、脱イオン水3270gを加
え、固形分9.8%の乳酸ビスマス塩水溶液を得た。
2モル)及び脱イオン水555gを仕込み、60℃に加
熱した。次いでこの中に酸化ビスマス233g(0.5
モル)をゆっくり加え、60℃で4時間撹拌し反応させ
た。反応液に黄色の固形物が無くなり、透明になったこ
とを確認した後、脱イオン水2964gを加え、固形分
9.5%の乳酸ビスマス塩水溶液を得た。
体)300g(乳酸として3モル)及び脱イオン水65
7gを仕込み、60℃に加熱した。次いでこの中に酸化
ビスマス233g(0.5モル)をゆっくり加え、60
℃で4時間撹拌し反応させた。反応液に黄色の固形物が
無くなり、透明になったことを確認した後、脱イオン水
3572gを加えたところ、不溶物が大量に生成した。
これを瀘過した後の水溶液は、固形分が1.3%であ
った。
して1.5モル)、90%L−乳酸150g(L−乳酸
として1.5モル),及び脱イオン水657gを仕込
み、60℃に加熱した。次いでこの中に酸化ビスマス2
33g(0.5モル)をゆっくり加え、60℃で5時間
撹拌し反応させた。反応液に黄色の固形物が無くなり、
透明になったことを確認した後、脱イオン水3572g
を加えたところ、不溶物が大量に生成した。これを瀘過
した後の水溶液は、固形分が2.3%であった。
配合組成で上記で製造した乳酸ビスマス塩水溶液を添加
し、撹拌して各カチオン電着塗料組成物を得た。
共有機合成(株)製、ジブチル錫ジベンゾエ−トのブチ
ルセロソルブ/メチルイソブチルケトン40%溶液塗装試験 上記実施例及び比較例で得た各カチオン電着塗料組成物
中に、化成処理なしの0.8×150×70mmの冷延
ダル鋼板(未処理板)およびパルボンド#3030(日
本パ−カライジング社製、リン酸亜鉛処理剤)で化成処
理した同サイズの冷延ダル鋼板(化成処理板)を夫々浸
漬し、それをカソ−ドとして電着塗装を行なった。電着
条件は電圧300Vで、膜厚(乾燥膜厚に基づいて)約
20μmの電着塗膜を形成し、水洗後、焼付けを行なっ
た。焼付けは雰囲気温度を2段階とし、焼付け時間を2
0分間として電気熱風乾燥器を用いて行なった。得られ
た塗装板の性能試験結果を表1に示す。
れた各電着塗板の塗面をメチルイソイブチルケトンをし
みこませた4枚重ねのガ−ゼで圧力約4kg/cm2 で
約3〜4cmの長さを20往復こすった時の塗面外観を
目視で以下の基準で評価した。 ○:塗面に傷が認められない △:塗面に傷が認められるが素地はみえない ×:塗膜が溶解し素地がみえる (*2)防食性:焼付温度170℃で得られた各電着塗
板に、素地に達するように電着塗膜にナイフでクロスカ
ット傷を入れ、これをJIS Z−2371に準じて未
処理板使用では480時間、化成処理板使用では840
時間耐塩水噴霧試験を行ない、ナイフ傷からの錆、フク
レ幅によって以下の基準で評価した。
側) ○:錆、フクレの最大幅がカット部より1mm以上2m
m未満(片側) △:錆、フクレの最大幅がカット部より2mm以上3m
m未満(片側)でかつ平面部にブリスタ−がかなり目立
つ ×:錆、フクレの最大幅がカット部より3mm以上でか
つ塗面全面にブリスタ−の発生がみられる
特定割合以上用いてなる乳酸ビスマスは、再現性よく安
定に製造でき、水溶性に優れるので電着浴中に安定且つ
均一に分散可能で、得られる電着塗膜中にも均一に存在
させることができる。従って、乳酸としてL−乳酸を特
定割合以上用いてなる乳酸ビスマスを電着塗料組成物中
に含有せしめることにより、公害対策上問題のある鉛化
合物などの防錆顔料を使用せずに、これを配合した場合
と同等ないしそれ以上の優れた防食性、仕上り性を有す
る電着塗膜が得られる。
Claims (4)
- 【請求項1】 光学異性体のうちのL体が80%以上含
まれる乳酸を用いてなる乳酸ビスマスを含有することを
特徴とするカチオン電着塗料組成物。 - 【請求項2】 乳酸ビスマスを、水の存在下で酸化ビス
マス1モルにL体が80%以上含まれる乳酸を2〜10
モルの比率で反応させて得られる乳酸ビスマス水溶液と
して添加してなる請求項1記載のカチオン電着塗料組成
物。 - 【請求項3】 乳酸ビスマスを、電着塗料中の樹脂固形
分100重量部に対するビスマス含有量が0.1〜10
重量部となるように含有する請求項1又は2記載のカチ
オン電着塗料組成物。 - 【請求項4】 ジアルキル錫芳香族カルボン酸塩化合物
を含有する請求項1記載のカチオン電着塗料組成物。
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