JPH11100331A - 薬物含有ポリマーミセルおよびその医薬製剤 - Google Patents

薬物含有ポリマーミセルおよびその医薬製剤

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JPH11100331A JP27994197A JP27994197A JPH11100331A JP H11100331 A JPH11100331 A JP H11100331A JP 27994197 A JP27994197 A JP 27994197A JP 27994197 A JP27994197 A JP 27994197A JP H11100331 A JPH11100331 A JP H11100331A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 毒性の低減したポリエン系抗生物質の医薬製
剤の提供。 【解決手段】 製剤用担体として、ポリ(エチレンオキ
シド)−ブロック−ポリ(β−アルキルもしくはアラル
キルL−アスパルテート)およびポリ(エチレンオキシ
ド)−ブロック−ポリ(γ−アルキルもしくはアラルキ
L−グルタメート)からなる群より選ばれるブロックコ
ポリマーのポリマーミセルを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薬物を含有するポリ
マーミセルおよびその医薬製剤に関し、より具体的には
ポリエン系抗生物質の毒性を低減できるポリマーミセル
に関する。
【0002】
【発明の背景】ポリエン系抗生物質(またはポリエンマ
クロライド類)は、真菌その他の真核細胞の細胞膜ステ
ロールと結合して膜流動性を変化させる結果、膜に障害
を与える作用を有することが知れている。そして、真菌
特有のエルゴステロールに対して選択性の高い親和性を
もつものは抗真菌剤として使用されている。なかでも、
最も選択毒性にすぐれており、ポリエン系抗生物質の典
型的な化合物であるアムホテリシンB(以下、AmBと
もいう)について、以下に概観してみる。
【0003】AmBは、広域抗真菌性薬物であり、全身
性真菌疾患の治療に使用されている。免疫無防備状態
(易感染性)宿主では、これらの疾患は死をもたらす主
たる原因であり、さらにAIDSならびにガン治療や臓
器移植等における攻撃的化学療法に付随して増加してき
た疾患でもある。AmBは30年間以上も使用されてお
り、新たな抗真菌剤が開発されているにもかかわらず、
いまだ全身性真菌疾患用の薬物として選択されている。
たとえば、AmBとデオキシコール酸塩との複合体の水
性溶液[たとえば、Fungizone(商標)、Bristol-Myers
Squibb]は深在性真菌症を治療するための注射剤とし
て使用されている。
【0004】しかしながら、AmBの特定の製剤は全身
性真菌疾患治療薬として繁用されているものの、毒性、
特に腎毒性が強く、その上、一般的な倦怠感、貧血およ
び静脈炎を惹起することも知られている。また、AmB
は水不溶性であり、希釈剤や輸液におけるその沈殿は急
性毒性に関連する可能性もある。このような観点から、
AmBの化学的な修飾により、その水溶性を高めること
が試みられているが、毒性を低減することに成功してい
ない。
【0005】したがって、AmBを薬物担体で包み込む
ことにより、AmBの効能を改善すべく精力的な研究が
行われている。特に、この10年間、脂質をベースとす
るAmB用担体が広範に検討され、それらのある種のも
のは、AmBの抗菌活性を維持したまま、その毒性を低
減することにある程度成功している。このような製剤に
おけるAmBの毒性が低減される理由は不明であるが、
腎におけるAmB濃度が低いことが明らかにされている
[J. Brajtburg, et al., Clin. Microbiol. Rev.
(1996)pp.512ー531参照]。その他の提
案されているAmBの製剤は、水中油乳濁質もしくは洗
剤のミセル系である。たとえば、C. Tasset, et al.,
J. Pharm. Pharmacol.43(1991)pp.297−
302には、ポリオキシエチレングリコール(POE)
誘導体の混合ミセルを担体に使用した例が記載されてい
る。この報告によると、コレステロールのPOE誘導体
は、AmBを可溶化し、in vitro でのAmBの抗真菌
活性を変化させることなく、in vitro および in vivo
でのAmBの毒性を低減でき、そしてステアリン酸のP
OE誘導体もAmBを可溶化し、かつ溶血活性を低減で
きることが教示されている。また、J. Barwicz, et a
l.,Antimicrob. Agents Chemother., 36(199
2)、pp.2310−2315には、担体として、上
記デオキシコール酸ナトリウムを用いる Fungizone(商
標)の高い毒性はAmBの凝集(または自己会合)に起
因する可能性があり、一方ラウリルスクロース(LS)
を担体として用い、LS対AmBの混合モル比を選ぶ
(例、LS/AmB 約50)と、AmBが媒体中で殆ど
単量体性の形態で存在し、AmBの毒性が低減すること
が示唆されている。
【0006】以上のように、AmB製剤のいくつかはA
mBの毒性を低減することに成功しているが、高レベル
でAmBを含有でき、しかも物理的に安定なAmB製剤
の提供には、必ずしも成功していない。
【0007】一方、他の薬物の製剤に使用されている担
体のうち、興味深いものについて概観してみる。
【0008】本発明者らは、薬物の可溶化および送達用
の担体として、ポリマーミセルの使用を研究してきた
[K. Kataoka, et al., J. Controlled Release 24
(1993)pp.119−132;G. S. Kwon, et a
l., Adv. Drug Delivery Rev. 16(1995)pp.
259−309、他]。これらの論文によると、シェル
形成性ポリ(エチレンオキサイド)(以下、PEOとも
いう)ブロックと生分解性ポリマーであるコア形成性ポ
リ(L−アミノ酸)ブロックからなるジブロックコポリ
マー由来のポリマーミセルは、ナノサイズのコア/シェ
ル構造をとり、疎水性薬物、ピレン、ドキソルビシン
[アドリアマイシン(ADM)とも称されている]およ
びインドメタシンを可溶化することが教示されている。
さらに、それらの論文には、コア形成性ブロックである
ポリ(L−アミノ酸)をL−アスパラギン酸で構築し、
そのβ−カルボキシル基を介してADMを共有結合せし
めたコンジュゲート(Conjugate)型のポリマーミセル
は、生体内での薬物の吸収、排泄、および組織(または
器官)の選択性において極めて興味深い性質を示すこと
も記載されている。G. S. Kwon, et al., Pharmaceuti
cal Research, 12(1995)pp.192−195
には、上記のような薬物が結合されたミセルとは異な
り、L−アスパラギン酸由来のブロックをポリ(β−ベ
ンジルL−アルパルテート)(以下、PBLAともい
う)で構築したPEO−PBLAのポリマーミセルがA
DMを物理的に安定にミセル内に閉じ込めることがで
き、しかもADMの薬物動態に著しく影響を及ぼしうる
ことも記載されている。その上、この文献には、ADM
がミセル内で自己会合していることも示唆されている。
【0009】
【発明の構成】上記したように、脂質のリポソームまた
は洗剤の混合ミセルを利用したAmB製剤が提供され、
AmB自体の毒性を低減できることが報告され、それら
の一部は臨床上使用されている。しかし、毒性を低減す
る一方で、製剤における薬物含有率を高め、しかも物理
的に安定なAmB製剤の提供については、依然として強
い要望がある。
【0010】本発明者らは、かような要望を満たすため
に、上記のようなポリマーミセル系が担体として使用で
きるかについて、鋭意検討してきた。その結果、構造上
AmBは、アントラサイクリン系抗生物質ADMとは明
確に区別され、特に、両親媒性を示すような特異な物質
を有するにもかかわらず、PEO−PBLAからなるブ
ロックコポリマー由来のポリマーミセル中へ安定に閉じ
込められ、こうして得られる薬物含有ポリマーミセルは
薬物の徐放性を示すことが確認された。
【0011】ところで、ADMはPEO−PBLAミセ
ル中で自己会合することが知られている(上記、Kwon,
et al., Pharmaceutical Research, 12(1995)
pp.192−195参照)にもかかわらず、AmBを
充填したPEO−PBLAミセルは、AmBを単量体の
形態でミセル内に担持し、そして放出することができ、
しかもAmBの毒性を有意に低減できることが、ここに
見出された。この毒性の低減は、AmBの高い毒性がA
mBの自己会合物に起因するとの示唆がある(上記、J.
Barwicz, et al., Antimicrob. Agents Chemother.,
36(1992)pp.2310−2315参照)こと
を考慮すれば理解できるであろう。さらに、このような
AmBとPEO−PBLA混合ミセル系の挙動は、Am
Bを初めとする広範なポリエン系抗生物質とPEO−ポ
リ(β−アルキルもしくはアラルキルL−アスパルテー
ト)またはPEO−ポリ(γ−アルキルもしくはアラル
キルL−グルタメート)系でも再現できる。
【0012】したがって、本発明によれば、薬物を含有
するポリマーミセルであって、薬物がポリエン系抗生物
質であり、ポリマーがポリ(エチレンオキシド)−ブロ
ック−ポリ(β−アルキルもしくはアラルキルL−アス
パルテート)およびポリ(エチレンオキシド)−ブロッ
ク−ポリ(γ−アルキルもしくはアラルキルL−グルタ
メート)よりなる群から選ばれるブロックコポリマーで
あり、そしてポリエン系抗生物質が、好ましくは単量体
の形態で前記ブロックコポリマーのポリマーミセル内に
閉じ込められている、ことを特徴とするポリマーミセル
が提供される。かようなポリマーミセルは水性溶液中で
濾過滅菌できる程安定であり、ポリマーミセルのコアか
ら、長期にわたって薬物をその活性を保持したまま徐々
に放出し、その上、極めてサイズ分布の狭いナノサイズ
の粒状物として提供できるので、それらのポリマーミセ
ルの水性溶液もしくは分散体は、そのまま医薬製剤とし
て使用できる。
【0013】また、本発明に従う薬物含有ポリマーミセ
ルは凍結乾燥された形態においても安定しており、その
ままで他の医薬成分と混合することができ、またこの凍
結乾燥体を水性媒体にもどすことで出発ポリマーミセル
と同等の挙動を示すポリマーミセル溶液(または分散
体)に再構成することもできる。こうして再構成される
溶液は高い薬物含有量で安定に維持することもできる。
【0014】したがって、別の態様の本発明としては、
有効成分として前記薬物含有ポリマーミセルが凍結乾燥
状態で含まれている医薬製剤が提供される。
【0015】さらなる態様の本発明としては、有効成分
として前記薬物含有ポリマーミセルが水性媒体に溶解も
しくは分散された状態で含まれている医薬製剤も提供さ
れる。
【0016】
【本発明の具体的な記述】本発明に従うポリマーミセル
内に閉じ込められる薬物には、本発明の目的に沿う限
り、ポリエン系抗生物質に属するいかなる化合物も包含
される。ポリエン系抗生物質の具体的なものとしては、
下記式
【0017】
【化2】
【0018】で表されるアムホテリシンB(AmB)、
下記式
【0019】
【化3】
【0020】で表されるナイスタチン、下記式
【0021】
【化4】
【0022】で表されるピマリジン、下記式
【0023】
【化5】
【0024】で表されるペンタマイシン等を挙げること
ができる。特に、最も選択毒性にすぐれるAmBに関す
るポリマーミセルが好適である。
【0025】本発明で用いることのできるポリマーは、
AB型ブロックコポリマーに属し、ポリマーブロックが
ポリ(エチレンオキシド)とポリ(β−アルキルもしく
はアラルキルL−アスパルテート)またはポリ(γ−ア
ルキルもしくはアラルキルL−グルタメート)からな
る。L−アスパルテートまたはL−グルタメートにおけ
るアルキルもしくはアラルキル基は、上記薬物を閉じ込
め、それらをゆっくり放出できるものであればいかなる
基であってもよい。かようなアルキル基の具体的なもの
としては、直鎖もしくは分岐のC1-20アルキル、例えば
メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n−ブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ヘキシル、
オクチル、デカニル、ウンデカニル、テトラデカニル、
ヘキサデカニル、オクタデカニルおよびエイコサニルを
挙げることができ、これらのうち一定の嵩高さを有する
tert−ブチル、オクチルテトラデカニル、ヘキサデ
カニルを好ましいものとして挙げるこができる。アラル
キル基は、C1-3アルキル基の水素原子が1もしくは2
以上のアリール基で置換された基であって、特にベンジ
ル、ベンズヒドリルを代表的なものとして挙げることが
できる。これらのアルキルおよびアラルキル基のうち、
特に好ましいものはベンジル基である。一方、アミノ酸
に由来するブロックは、ポリ(L−アスパルテート)が
より安定なポリマーを与えるので好ましい。
【0026】したがって、本発明において、ポリ(エチ
レンオキシド)−ブロック−ポリ(β−アルキルもしく
はアラルキルL−アスパルテート)または−ポリ(γ−
アルキルもしくはアラルキルL−グルタメート)の好ま
しいものは、上述のPEO−PBLAからなるブロック
コポリマーである。以下、本発明で使用するAB型ブロ
ックコポリマーは、PEO−PBLAからなるブロック
コポリマーを引用して説明する。なお、「PEO−PB
LAからなる」にいう「からなる」とは、下記一般式:
【0027】
【化6】
【0028】で表され、すなわち、PEO−PBLAの
両末端または片末端に、あるいはPEOとPBLAとの
間に、本発明に従うポリマーミセルを形成する際に、悪
影響を及ぼさないどのような基が共有結合してもよいこ
とを意味する。具体的には、PEOの末端には、エチレ
ンオキシドを重合する際に使用されるイニシエーター由
来の基または水酸基の保護基(上記式中のXに対応す
る)、たとえばアセタールが結合していてもよく、また
PEOとPBLAとの間には、PEOブロックを形成す
るとともに、PBLAブロックを形成するためのイニシ
エーターとして作用しうるように、たとえばイミノ基
(−NH−)(上記式中のYに対応する)が存在してい
てもよい。さらに、PBLAの末端のβ−ベンジルアス
パルテートのアミノ基はペプチド合成の分野で使用され
るような、いずれかのアミノ保護基(上記式中のZに対
応する)により保護されていてもよい。なお、かような
保護基を有しない場合、Zは水素原子を示す。
【0029】PEO−PBLAの各ブロックにおけるP
EOおよびPBLAの分子量は、それらがポリマーミセ
ルを形成しうるものであればどのような範囲にあっても
よい。したがって、限定されるものでないが、mは、2
〜10,000、好ましくは20〜1,000、より好ま
しくは40〜400のいずれかの整数である。一方、n
は、2〜10,000、好ましくは20〜1,000、よ
り好ましくは10〜100のいずれかの整数である。
【0030】たとえば、式(I):
【0031】
【化7】
【0032】で表されるPEO−PBLAのPEOブロ
ックが約12,000g/mol(m=約270)とな
り、PBLAブロックが約3,000g/mol(n=
約12)となるように、nおよびmが一定の整数をとる
場合、このようなブロックコポリマーの薬物含有ポリマ
ーミセルは、約20nm〜約30nmの平均粒径をと
る。本発明に従う、ポリマーミセルの平均粒径は、ミセ
ルを構築するブロックコポリマーの種類およびその量に
応じて変動し、平均約5〜nm〜約1000nm、好ま
しくは約10nm〜約500nm、より好ましくは約2
0nm〜約100nmを有する。
【0033】このような薬物含有ポリマーミセルは、A
mB/PEO−PBLAのモル比を、1.0以下とする
ことができ、製剤中の薬物含有密度は可能な限り高い方
が望ましいが、そのモル比が1を超えると Fungizone
(商標)のように溶血活性を示すこともあるので注意が
必要であろう。
【0034】以上のように、本発明に従う、薬物含有ポ
リマーミセルは、ナノサイズのコア/シェル構造をと
り、濾過滅菌ができる物理的な安定性を有している。ま
た、理論により拘束されるものでないが、本発明の薬物
含有ポリマーミセルは薬物が、好ましくは単量体の形態
のまま充填された(または閉じ込められた)コアが親水
性シェルによりマスクされている点に特徴がある。さら
に、これらのミセルは極めて安定であるにもかかわら
ず、徐々に個々のポリマー、さらにはモノマーに解裂さ
れうる[上記、K. Kataoka, et al., G. S. Kwon, et.
al., 参照]。
【0035】その上、本発明に従う、薬物含有ポリマー
ミセルは、水性環境下に置いたとき、そのコアから薬物
を単量体の形態で徐々に放出することができる。
【0036】本発明に従う、薬物含有ポリマーミセルの
さらなる特徴は、凍結乾燥したものが水溶液に数秒間で
容易に溶解できる特性をもつことにある。たとえば、P
EO−PBLAもAmBも、個別に水溶液中に置いた場
合、両者とも水に難溶性であることを考慮すれば、本発
明に従う、凍結乾燥された薬物含有ポリマーミセルは極
めて特異な性質を示すといえる。こうして、凍結乾燥ポ
リマーミセルを使用すれば、高濃度のAmB溶液を得る
ことが可能になる。たとえば、水溶液中のAmB濃度は
5.0mg/ml(AmB自体の溶解度の約10,000
倍に相当)とすることができる。
【0037】上記のように、本発明に従う薬物含有ポリ
マーミセルを凍結乾燥後、再度水溶液に溶解(再構成)
した場合でも、ポリマーミセルの形態は完全な状態に維
持されており、そのコアからの薬物放出挙動も凍結乾燥
前のものと実質的な変化はみられない。また、このよう
なミセルは、10μg/ml濃度でも、赤血球に対する
溶血作用を示さない。
【0038】本発明で使用されるブロックコポリマー
は、それ自体既知の方法に従って、製造することができ
る[たとえば、M. Yokoyama, et al., Bioconjugate Ch
em. (1992)pp.291−301参照]。具体
的には、予め製造したα−メチル−ω−アミノ−PE
O:
【0039】
【化8】
【0040】をイニシエーターとし、対応するアスパラ
ギン酸β−エステルのN−カルボキシ酸無水物(NC
A):
【0041】
【化9】
【0042】(Rは、アルキルもしくはアラルキル基を
示す。)を反応させることにより得ることができる。
【0043】一方、アミノ酸ブロックとしてポリ(γ−
アルキルもしくはアラルキルL−グルタメート)をもつ
ブロックコポリマーは、例えばZ. Hruska et al., Poly
mer34(1993)p.1333−1335に記載の
方法またはその改良方法に従って得ることができる。
【0044】上記で提供される薬物含有ポリマーミセル
はそれらを有効成分とする医薬製剤に調製することがで
きる。たとえば、非経口投与用として調製する場合は、
薬物含有ポリマーミセルを、必要により等張性やpHを
調節するために糖類や、生理学的に許容される緩衝剤を
加えた生理食塩水に溶解もしくは分散させてもよい。さ
らに、必要により、野菜油(オリーブ油、ひまし油、ご
ま油等)をこのような溶液製剤を静脈注射する場合に
は、患者の年齢、体重、疾患の状態に応じ、医師等の専
門家によって総用量が決定されるが、通常、AmBレベ
ルで50〜100μg/mlの溶液として投与される。
また、このような溶液製剤は、凍結乾燥された薬物含有
ポリマーミセルを、使用の時期に合わせて溶液に再構成
したものであってもよい。経口投与剤は、特に凍結乾燥
された薬物含有ポリマーミセルを、必要により経口投与
剤の調製に常用されている希釈剤もしくは賦形剤と混合
して調製することができる。このような経口投与剤は錠
剤、カプセル、顆粒剤等に調製することができ、その際
使用できる賦形剤としては、たとえば充填剤および増量
剤として、澱粉、ラクトース、スクロース、グルコー
ス、マンニトールおよびケイ酸など、結合剤としてカル
ボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチンおよ
びポリビニルピロリドンなど、湿潤剤として、グリセロ
ールなど、崩壊剤として、寒天−寒天、炭酸カルシウム
および炭酸ナトリウムなど、吸収剤としてカオリンおよ
びベントナイトなど、ならびに潤滑剤として、タルク、
ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムお
よび固体状ポリエチレングリコールなど、を挙げること
ができる。
【0045】
【実施例】以下、薬物としてAmBを、ポリマーとして
PEO−PBLAを使用して調製したポリマーミセルの
具体例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものでない。
【0046】例1:AmB含有PEO−PBLAミセル
の調製 (1) この例で使用する上記式(I)で表されるPE
O−PBLAは、M.Yokoyama,et al.,Bioconjugate
Chem.(1992)pp.291−301に記載の方
法に従って製造したものであって、それぞれPEOブロ
ックが12,000g/molであり、PBLAブロッ
クが3,000g/molである分量子であった。
【0047】PEO−PBLA(20mg)を4.0m
lのジメチルホルムアミド(DMF)に加温下(40
℃)で5分間かけて溶解してポリマー溶液とした。所定
量のAmB(Dumex,Denmark)を前記ポリマー溶液に加
え、撹拌して溶解した。この溶液を蒸留水(pH=1
1.3に調節)2Lに対して3回透析した(Spectra-po
r,MWCO 12,000〜14,000g/mol使
用)。透析時間は40時間であった。その後、透析媒体
を1.0NHClでpH5.6に中和した。透析バッグ中
の等張性はデキストロースで調節した。透析バッグ中の
溶液を取り出し、0.22μmフィルターで濾過し、4
℃に貯蔵した。
【0048】(2) 凍結乾燥ポリマーミセルの調製 上記(1)の透析の代わりに、等張性を調節することな
く透析を行い、次いで0.22μmフィルターで濾過し
た後、凍結乾燥したこと以外、例1の操作をくり返し
た。
【0049】上記透析工程の概念図を図1に示す。
【0050】なお、この工程中、PEO−PBLAミセ
ルが自己集成中にAmBの可溶化が起こり、透析を通し
てDMFがアルカリ水溶液で交換される。水溶液をpH
11.3に保持することにより取り込まれ方が不完全な
AmBはイオン化され、透析によって除去される。使用
するAmBの初期量を2.0mgおよび4.0mgとした
場合、PEO−PBLAミセルはAmBを、それぞれ5
7μg/mlおよび141μg/mlのレベルで可溶化
した。収率、その他のデータを下記表Iにまとめて示
す。
【0051】
【表1】
【0052】例2:AmB含有PEO−PBLAミセル
溶液のUV/VISスペクトルの吸収 上記例1(1)で調製したAmB含有PEO−PBLA
ミセルの水溶液(0.024重量/重量%)および Fung
izone(商標)(0.00215重量/重量%)をSpectr
onic 3000紫外可視分光光度計(Milton Ray)で測
定したスペクトログラムを図2し示す。Fungizone が低
波長側に主要吸収を有するのに対し、AmB含有PEO
−PBLAミセル溶液は、今まだ高波長側に主要吸収を
有し、AmBは自己会合していないことが確認できる。
【0053】例3:PEO−PBLAミセルの透過型電
子顕微鏡(TEM)による検討 PEO−PBLAミセルの逆染色法を略記すれば、次の
とおりである。PEO−PBLAミセル溶液(約1.0
mg/ml、水中)の1滴を膜被覆されたグリッド上に
置いた。過剰の液体をグリッド表面から濾紙(Whatma
n,No.1)を用いて除去した。すぐさま、1%リンタン
グステン酸の1滴を前記表面に加えた。1分後、過剰の
液体を除去し、表面を通気乾燥し、グリッドを透過電子
顕微鏡(Hitachi H7000)に装填した。18,000倍の
倍率(75kV)で写真をとった。TEMはポリマーミ
セルとしてナノ範囲のコロイドを解像できる。上記写真
を図3に示す。写真は球形のPEO−PBLAを明らか
に示し、ポリマーミセルに対する初期の動的光散乱法の
結果と整合する。PEO−PBLAミセルの平均直径
は、TEM写真中のポリマーミセル100個を無作為に
選択し、直接測定した結果の平均値である。薬剤を含有
しないミセルと薬剤を含有するミセルの平均直径は、そ
れぞれ20.0±3.9nmと25.8±4.2nmであっ
た。これらのPEO−PBLAミセルのサイズ分布は、
極めて狭いことがわかる。 ポリマーミセルとは独立
に、AmB自体(PEO−PBLAを使用しない)のミ
セルを、上記透析法で得たが、これらのミセルの平均直
径は12.9±2.4nmであった。 例4:AmBによる溶血性 雄のスプラーグ・ドウレイ(Sprague-Dawley)ラットか
ら、予め酸性クエン酸デキストロースを満していたシリ
ンジを用い、心臓穿刺により血液を集めた。全血を遠心
(2000rpm)し、上清をピペットで除去した。赤
血球細胞(RBC)を、等張性PBSで希釈した。これ
は、20μg/mlの Fungizone(商標)存在下におい
て、576nmの吸光度が0.40を示す。
【0054】37℃において、100ストローク/分の
水浴中で30分間、各濃度のAmBとRBC溶液(5.
0ml)をインキュベートし、溶血性を試験した。溶血
は低温(℃)にすることにより停止し、次いで溶解され
ていないRBCを20秒間遠心して除去した。上清を集
め、576nmにおけるUV/VIS分光法でヘモグロ
ビンについて分析した。溶血されたRBCの百分率は、
次の式 溶血(%)=100×(Abs−Abs0)/(Abs100
Abs0) 上等式中、Abs、Abs0およびAbs100は、それぞ
れ試料、AmB不含対照および20μg/mlの Fungi
zone(商標)の存在下の対照である。
【0055】結果:PEO−PBLA中に閉じ込めたA
mBは、AmBレベルが10μg/mlでさえも、Am
Bの溶血作用を劇的に低下する。デオキシコール酸ナト
リウムでAmBを可溶化した場合[Fungizone(商
標)]、AmBは強い溶血性を示し、約3.0μg/m
lのレベルで100%溶血に到る(図4参照)。AmB
ミセルは、デオキシコール酸ナトリウムが共存しないた
め、Fungizone(商標)より若干溶血が少ない。PEO
−PBLAミセル中に閉じ込めたAmBは、30分を超
え、5.5時間目でも、3.0μg/mlのレベルでは全
く溶血を起こさなかった。このことは、PEO−PBL
AミセルからのAmBの放出が遅いことを示す(図
5)。AmBか閉じ込められたPEO−PBLAミセル
は、AmB/PEO−PBLAのモル比が0.40およ
び1.0のいずれにおいても溶血作用を示していない
(図5)。
【0056】PEO−PBLAミセルからのAmBの放
出が遅いことは、それらのコアが固体のような性質を示
すことに起因する可能性がある。また、溶血作用を欠く
ことは、PEO−PBLAミセルからの単量体性AmB
の放出を反映している可能性もある。単量体性AmB
は、凝集された状態のAmBより溶血性が低いことが知
られている(前記 J.Brajtburg et.al.,参照)。な
お、AmB/PEO−PBLAのモル比が1.0を超え
ると、Fungizone(商標)のような溶血性を示す。一
方、担体に用いるPEO−PBLAミセルは、0.70
mg/mlのレベルでさえも、全く溶血を起こさない
(図6)。
【0057】<凍結乾燥されたAmB含有PEO−PB
LAミセルの特性>例1(2)で得られたAmB含有P
EO−PBLAミセル(なお、「含有」および「充填」
は「閉じ込められた」と互換可能に使用している)は、
水溶液に数秒以内で溶解する。PEO−PBLAおよび
AmBの溶解性とともに、表IIにまとめて示す。
【0058】
【表2】
【0059】溶液中の高AmBレベル(5.0mg/m
lにおいて)は、AmBの溶解度の10,000倍を示
すので、上記ミセルは、水溶液に対する溶解度は、Am
B自体の10,000倍以上である。また、これらのミ
セルのTEM写真を図7に示す。これらのサイズ分布も
また、AmB含有PEO−PBLAミセルの二次凝集が
起こっていないことを示す。
【0060】例5:AmBの抗真菌活性 ブロス希釈法により、AmB(比較)、Fungizone(商
標)(比較)、AmB含有PEO−PBLAミセルおよ
びPEO−PBLAミセル(対照)の下記表IIIに示
す菌に対する抗菌活性を測定した。結果を最小阻止濃度
で示す。
【0061】
【表3】
【0062】本発明のAmB含有PEO−PBLAミセ
ルは、AmBの抗菌活性に悪影響を及ぼすことなく、む
しろその活性を高めることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】透析によるAmB含有PEO−PBLAミセル
の調製工程の概念図である。
【図2】例1(1)で調製したAmB含有PEO−PB
LAミセルの水溶液および Fungizone のUV/VIS
スペクトラムを示す図である。
【図3】AmB含有PEO−PBLAミセル(粒子)の
透過型電子顕微鏡(TEM)図に代わる写真である(上
部)。下部は、PEO−PBLAミセル(白丸)、Am
B含有PEO−PBLAミセル(四角)およびAmBミ
セル(黒丸)のサイズ分布を示すグラフである。
【図4】Fungizone(黒ひし型)、AmBミセル(四
角)およびAmB含有PEO−PBLAミセル(丸)と
しての各種AmBレベルにおけるラット赤血球細胞(R
BC)の溶血性を示すグラフである。AmB含有PEO
−PBLAミセルのAmB/PEO−PBLAは0.4
0(モル比)である。
【図5】Fungizone およびAmB含有PEO-PBLA
ミセルのAmB3.0μg/mlレベルでの経時的なラ
ットRBCの溶血性を示すグラフである。後者のAmB
/PEO−PBLAのモル比は、0.4および1.0であ
る。
【図6】PEO−PBLA、Fungizone としてのAmB
およびデオキシコール酸ナトリウムの各種レベルにおけ
るラットRBCの溶血性を示すグラフである。
【図7】凍結乾燥粉末を再構成した後のAmB含有PE
O−PBLAミセル(粒子)のTEM図に代わる写真で
ある(上部)。下部は、凍結乾燥前のAmB含有PEO
−PBLAミセルのサイズ分布(黒丸)と凍結乾燥のそ
れら(白丸)のサイズ分布を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ボング・ヨー アメリカ合衆国ウイスコンシン州53719マ デイソン・モレインビユードライブ305 1124

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬物を含有するポリマーミセルであっ
    て、 薬物がポリエン系抗生物質であり、 ポリマーがポリ(エチレンオキシド)−ブロック−ポリ
    (β−アルキルもしくはアラルキルL−アスパルテー
    ト)およびポリ(エチレンオキシド)−ブロック−ポリ
    (γ−アルキルもしくはアラルキルL−グルタメート)
    よりなる群から選ばれるブロックコポリマーであり、そ
    して ポリエン系抗生物質が前記ブロックコポリマーの
    ポリマーミセル内に閉じ込められている、ことを特徴と
    するポリマーミセル。
  2. 【請求項2】 ポリエン系抗生物質が単量体の形態でポ
    リマーミセル内に閉じ込められている請求項1記載のポ
    リマーミセル。
  3. 【請求項3】 ポリマーが下記一般式: 【化1】 (上式中、Xはポリ(エチレンオキシド)ブロックを誘
    導するためのイニシエーターに由来する基であり、Yは
    ポリ(β−アルキルもしくはアラルキルL−アスパルテ
    ート)またはポリ(γ−アルキルもしくはアラルキルL
    −グルタメート)を誘導するためのイニシエーターとし
    て作用しうる基であり、Zは水素原子またはアミノ保護
    基であり、Rはアルキル基またはアラルキル基であり、
    mおよびnは独立して、2〜10,000のいずれかの
    整数であり、そしてpは整数1または2である)で表さ
    れる請求項1または2のいずれかに記載のポリマーミセ
    ル。
  4. 【請求項4】 ポリエン系抗生物質がアムホテリシンB
    (AmB)であり、そしてポリマーがポリ(エチレンオ
    キシド)−ブロック−ポリ(β−ベンジルL−アスパル
    テート)である請求項1〜3のいずれかに記載のポリマ
    ーミセル。
  5. 【請求項5】 ポリマーミセルの平均粒径が5nm〜1
    000nmである請求項1〜4のいずれかに記載のポリ
    マーミセル。
  6. 【請求項6】 ポリマーに対する薬物のモル比が1以下
    である請求項1〜5のいずれかに記載のポリマーミセ
    ル。
  7. 【請求項7】 有効成分として、請求項1〜6のいずれ
    かに記載のポリマーミセルが凍結乾燥された状態で含ま
    れている医薬製剤。
  8. 【請求項8】 有効成分として、請求項1〜6のいずれ
    かに記載のポリマーミセルが水性媒体に溶解もしくは分
    散された状態で含まれている医薬製剤。
  9. 【請求項9】 薬物が10μg/ml〜5.0mg/m
    lの濃度範囲にある請求項8記載の医薬製剤。
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