JPH1098099A - 絶縁膜構造 - Google Patents

絶縁膜構造

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JPH1098099A
JPH1098099A JP25254096A JP25254096A JPH1098099A JP H1098099 A JPH1098099 A JP H1098099A JP 25254096 A JP25254096 A JP 25254096A JP 25254096 A JP25254096 A JP 25254096A JP H1098099 A JPH1098099 A JP H1098099A
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JP
Japan
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layer
insulating film
adhesion layer
adhesion
organic layer
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JP25254096A
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English (en)
Inventor
Masakazu Muroyama
雅和 室山
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下地無機層と有機層とを積層してなる半導体
装置用の低誘電膜は、下地無機層と有機層膜との密着性
が悪く熱ストレス等によって剥がれが生じる。 【解決手段】 酸化シリコン系の下地無機層とフッ素樹
脂系の有機層との間に、、アルコキシル基及びハロゲン
の少なくとも一方とフルオロアルキル基とを有する絶縁
性材料からなる密着層を設ける。このような絶縁性材料
としては、トリフルオロプロピルトリエトキシシランを
用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁膜構造に関
し、特には半導体装置における層間絶縁膜として用いら
れる絶縁膜構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の高集積化と高機能化
に伴い、素子構造の微細化と配線構造の多層化とが進展
している。このような半導体装置においては、配線間容
量が素子の動作速度を律速する要因になることが予測さ
れるため、各配線間に形成される絶縁膜を低誘電率化す
る必要がある。このような絶縁膜として、酸化シリコン
よりも誘電率が低いフッ化酸化シリコンからなる絶縁膜
が用いられている。
【0003】しかし、上記フッ化酸化シリコンの誘電率
は3.5程度である。これは、酸化シリコンの誘電率が
4.2程度であることと比較して誘電率の低下幅が小さ
く、半導体装置の微細化をさらに進める上ではさらに誘
電率の低い絶縁膜が必要とされている。
【0004】そこで、下記表1に示すような有機材料を
絶縁膜として用いることが提案されている。
【表1】
【0005】ただし、上記各有機材料は、いづれも絶縁
耐性が低い。このため、図4に示すように、この有機材
料を半導体装置の絶縁膜として用いる場合には、基板1
1上に形成された配線13を覆う状態で酸化シリコンの
ような良好な膜質の下地無機層14を設け、この下地無
機層14上に上記有機材料からなる有機層16を設けて
いる。このような絶縁膜B構造にすることによって、配
線間及び層間の絶縁耐性を確保している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記絶縁膜構
造には、以下のような課題があった。すなわち、下地無
機層を構成する無機材料と有機層を構成する上記有機材
料とは、必ずしも密着性が良好ではない。このため、例
えば回転塗布によって有機層を成膜する際、溶媒を除去
する過程でこの有機層が収縮すると、上記図4に示すよ
うに下地無機層14と有機層16との間で剥離aが生じ
る場合がある。また、下地無機層を構成する無機材料と
有機層を構成する上記有機材料とでは、熱膨張係数の値
が大きく異なることも、上記剥離aが生じる一因になっ
ている。これは、例えば半導体装置の製造工程におい
て、上記絶縁膜を形成した後に熱処理が行われると、下
地無機層と有機層との間に熱ストレスが生じることに起
因する。
【0007】上記のように下地無機膜と有機層との間で
剥離が生じた場合、配線間の絶縁性が十分に保てなくな
ったり、さらにはこの剥離部分に水分が侵入して配線間
のリークを招く要因になる。以上のように、低誘電率と
して有機材料を用いた絶縁膜では、半導体装置の信頼性
を確保することができなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために成された絶縁膜構造である。すなわち、基板
上に形成された配線を覆う酸化シリコン系の無機材料か
らなる下地無機層と、この上面に積層された有機層とか
らなる絶縁膜構造において、下地無機層と有機層との間
に密着層を設けたことを特徴としている。
【0009】上記下地無機層を構成する無機材料として
は、酸化シリコン,フッ化酸化シリコンまたは窒化酸化
シリコン等が用いられる。
【0010】そして、上記有機層がフッ素樹脂からなる
場合には、上記密着層としてアルコキシル基及びハロゲ
ンの少なくとも一方とフルオロアルキル基とを有する第
1の絶縁性材料を用いる。このような第1の絶縁性材料
としては、例えば、トリフルオロプロピルトリエトキシ
シランに代表されるような、下記式(1)に示す物質が
ある。
【0011】Si(X)x(OR1 )yR2 z…(1) たたし、上記式(1)中Xはハロゲン,OR1 はアルコ
キシル基またはハロゲン化アルコキシル基を示し、R2
は少なくとも一つの水素をフッ素で置換してなるフルオ
ロアルキル基であることとする。また、x,y,zは整
数であり、0≦x≦3,0≦y≦3,1≦z≦3,x+
y+z=4を満たす。
【0012】このような第1の絶縁性材料からなる密着
層を有する絶縁膜構造では、下地無機層表面の水酸基と
当該密着層のアルコキシル基やハロゲンとの間で縮合反
応による結合が形成され、下地無機層と密着層との間の
密着性が確保される。また、密着層のフルオロアルキル
基と有機層のフルオロカーボン骨格との間に強固な分子
間力が生じ、密着層と有機層との間の密着性が確保され
る。この結果、密着層を介して下地無機層と有機層との
密着性が確保される。
【0013】また、上記有機層がポリアミド樹脂からな
る場合には、上記密着層としてアルコキシル基及びハロ
ゲンの少なくとも一方とグリシジル基とを有する第2の
絶縁性材料を用いる。このような絶縁性材料としては、
例えば、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン,β−3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリエ
トキシシラン,β−3,4−エポキシシクロヘキシルエ
チルトリメトキシシラン等がある。
【0014】上記絶縁膜構造では、上記第1の絶縁性材
料を密着層に用いた場合と同様に下地無機層と密着層と
の間の密着性が確保される。また、密着層のグリシジル
基と有機層のアミノ基との間でウレタン結合が形成さ
れ、密着層と有機層と間の密着性が確保される。この結
果、密着層を介して下地無機層と有機層との密着性が確
保される。
【0015】さらに、上記有機層がシリル化ポリメチル
シルセスキオキサンやシロキサン変成ポリイミドのよう
な水酸基を有する樹脂からなる場合には、上記密着層と
してアルコキシル基及びハロゲンの少なくとも一方とイ
ソシアネート基及びアミノ基の少なくとも一方とを有す
る第3の絶縁性材料を用いる。このような絶縁性材料と
しては、例えば、イソシアネートプロピルトリエトキシ
シランまたは、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン,N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン,アミノエチルアミノメチルフェネチルト
リメトキシシラン,4−アミノブチルジメチルメトキシ
シラン,N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン,N−2−アミノエチル−3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン,N−2−アミノエチ
ル−3−アミノプロピルトリス−2−エチルヘキソキシ
シラン,p−アミノフェニルトリメトキシシラン等の下
記式(2)に示される物質がある。
【0016】Si(X)x(OR1 )yR2 z…(2) ただし、上記式(2)中Xはハロゲン,OR1 はアルコ
キシル基またはハロゲン化アルコキシル基を示し、R2
はアミノアルキル基であることとする。また、x,y,
zは整数であり、0≦x≦3,0≦y≦3,1≦z≦
3,x+y+z=4を満たす。
【0017】上記絶縁膜構造では、上記第1の化合物を
用いた場合と同様に下地無機層と密着層との間の密着性
が確保される。また、密着層のイソシアネート基と有機
層の水酸基との間ではウレア結合が形成され、アミノ基
と有機層との間ではウレタン結合が形成される。そし
て、密着層と有機層との間の密着性が確保 され、この
結果、密着層を介して下地無機層と有機層との密着性が
確保される。
【0018】さらに、上記有機層がアクリル樹脂からな
る場合には、上記密着層としてアルコキシル基及びハロ
ゲンの少なくとも一方とビニル基とを有する第4の絶縁
性材料を用いる。このような絶縁性材料としては、例え
ばビニルトリエトキシシラン,ビニルトリメトキシシラ
ン,ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン,ビ
ニルトリクロロシラン等がある。
【0019】上記絶縁膜構造では、上記第1の化合物を
用いた場合と同様に下地無機層と密着層との間の密着性
が確保される。また、密着層がビニル基を有しているこ
とからアクリル樹脂からなる有機層とこの密着層との間
で強固な分子間力が形成され、密着層と有機層との間の
密着性が確保される。この結果、密着層を介して下地無
機層と有機層との密着性が確保される。
【0020】そして、上記有機層がシリコンラダー樹脂
からなる場合には、上記密着層としてアルコキシル基及
びハロゲンの少なくとも一方とアルキル基とを有する第
5の絶縁性材料を用いる。このような絶縁性材料として
は、例えばアルキルトリエトキシシラン,トリメチルク
ロロシラン,γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等
の下記式(3)に示す絶縁性材料がある。
【0021】Si(X)x(OR1 )yR2 z…(3) たたし、上記式(2)中Xはハロゲン,OR1 はアルコ
キシル基またはハロゲン化アルコキシル基を示し、R2
はアルキル基またはアルキル基の誘導体であることとす
る。また、x,y,zは整数であり、0≦x≦3,0≦
y≦3,1≦z≦3,x+y+z=4を満たす。
【0022】上記絶縁膜構造では、上記第1の絶縁性材
料を用いた場合と同様に下地無機層と密着層との間の密
着性が確保される。また、密着層のアルキル基と有機層
のアルキル基との間の分子間力により、密着層と有機層
との間の密着性が確保される。この結果、密着層を介し
て下地無機層と有機層との密着性が確保される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の絶縁膜構造の実施
の形態を図1に基づいて説明する。絶縁膜を形成する基
板11は、例えばシリコンのような半導体からなり、そ
の表面側にはここでは図示しないトランジスタが形成さ
れている。また、この基板11の上部には層間絶縁膜1
2を介してアルミニウムかならる配線13が設けられて
いる。以下、第1〜第3実施形態では、上記のような基
板11上に配線13を覆う状態で設けられる絶縁膜Aの
構造とこれに続けてこの絶縁膜Aの形成方法を説明す
る。
【0024】(第1実施形態)すなわち、絶縁膜Aは、
配線13を覆う状態で基板11上に設けられた下地無機
層14と、この下地無機層14上に設けられた密着層1
5と、さらにこの密着層15上に設けられた密着層16
とからなる。
【0025】上記下地無機層14は、酸化シリコンから
なる。この下地無機層14は、外部から侵入した水分が
配線13に達するのを防止するためのものであり、その
膜厚は防水効果が得られる程度、すなわち50nmとし
た。
【0026】そして、上記密着層15は、アルコキシル
基及びハロゲンの少なくとも一方とフルオロアルキル基
とを有する第1の絶縁性材料からなる。ここでは、第1
の絶縁性材料として、フルオロアルキル基とエトキシ基
とを有するトリフルオロプロピルトリエトキシシランを
用いた。この密着層15は、下地無機層14と密着層1
6との両方に対して密着性が確保される程度の膜厚を有
していれば良く、さらには絶縁膜A全体の誘電率がこの
密着層15によって上昇することを防止するため、上記
範囲でできるだけ薄い膜厚であることとする。
【0027】また、上記密着層16は、フッ素樹脂から
なり、少なくとも配線13間を埋め込む程度の膜厚を有
している。ここでは、上記フッ素樹脂として、デュポン
社製テフロンAF(商品名)を用いた。
【0028】次に、上記絶縁膜Aを形成する方法を、図
2及び図3に基づいて説明する。先ず、図2(1)に示
すように、配線13を覆う状態で、基板11上に酸化シ
リコンからなる下地無機層14を成膜した。ここでは、
高密度プラズマCVD法の一つであるバイアスECR
(Electron Cyclotron Resonace)CVD(Chemical Vap
or Deposition :化学的気相成長)法によって、膜質が
良好な酸化シリコン膜を成膜した。成膜条件は以下のよ
うである。
【0029】 成膜ガス及び流量:シラン (SiH4 )= 80sccm 酸素 (O2 ) =100sccm アルゴン(Ar) =100sccm マイクロ波電力 :2kW RF電極 :2kW 基板加熱温度 :200℃ ただし、上記sccmは、standard cubic centimeter
とする。
【0030】次に、図2(2)に示すように、下地無機
層14上にトリフルオロプロピルトリエトキシシランか
らなる密着層15を成膜した。ここでは、図3に示す成
膜装置を用いて、液相成長法によって密着層15を成膜
した。以下に、成膜装置3の構成を簡単に説明する。
【0031】この成膜装置3は、液相成長法による成膜
を行う装置であり、成膜処理が行われる反応室31の側
壁には、第1の導入管32と第1の導入管33と冷却管
34とが接続されている。上記第1の導入管32は液体
状の絶縁性材料を反応室31内に導入するためのもので
あり、第1の導入管33は溶媒を当該反応室31内に導
入するためのものである。また、冷却管34は、反応室
31内からこの冷却管34内に引き込んだ気体を冷却す
るためのものであり、チラーのような冷却器35が接続
されている。また、この冷却管34の最下部にはドレイ
ンを有するトラップ36が設けられている。このトラッ
プ36は、冷却管34内における液体を分離除去するた
めのものである。さらに、反応室31の内部には、ウエ
ハ状の基板11が載置される試料台37と、反応室31
内の溶液を加熱するためのヒータ38が設けられてい
る。
【0032】上記成膜装置3を用いた密着層15の成膜
は、以下の手順で行った。先ず、成膜前処理として、下
地無機層14の表面に付着している水分を除去した。こ
こでは、基板11を試料台37上に載置し、第1の導入
管33から反応室31内に基板11が侵漬される程度の
量で疎水性の溶媒を導入した。この溶媒としては、オル
トキシレンを用いた。この際、ヒータ38によって、上
記溶媒の温度をその沸点である145℃程度に保持し
た。これによって、下地無機層14の表面に付着してい
る水分を溶媒と共に蒸発させ、これによって得られる蒸
気を冷却管34内で冷却して液化させた。そして、溶媒
と相溶せずかつ当該溶媒よりも比重が重くトラップ14
に溜まった水分をドレインから排出除去した。ここで
は、上記溶媒の還流による水分除去作業を1時間程連続
して行った。
【0033】上記のように、密着層15の成膜前処理と
して、下地無機層14表面に吸着している水分を除去す
ることによって、密着層15の成膜時に当該密着層15
を構成する絶縁性材料が下地無機層14表面に吸着して
いる水分と加水分解反応することを防止する。
【0034】上記成膜前処理の後、第1の導入管32か
ら反応室31内にトリフルオロプロピルトリエトキシシ
ランを導入し、ヒータ38によってこの絶縁性材料を1
45℃程度の温度に加熱した状態で還流させた。これに
よって、トリフルオロプロピルトリエトキシシランのエ
トキシ基と下地無機層14の酸化シリコンとを脱水縮合
反応させて下地無機層14の表面にトリフルオロプロピ
ルトリエトキシシランを固定し、トリフルオロプロピル
トリエトキシシランからなる密着層15を成膜した。
【0035】その後、回転塗布法によって、上記テフロ
ンAF(商品名)を溶媒に溶解させてなる溶液層をこの
密着層15上に成膜した。上記溶媒としては、フルオロ
カーボン系溶媒として3M社製フロリナート(商品名)
を用いた。次に、200℃,30分間の加熱処理を行う
ことによって、上記溶液層中における上記溶媒を除去し
て密着層16を成膜した。
【0036】その後、CMP(Chemical Mechanical Po
lishing)法によって密着層16をその上面側から研磨し
て当該密着層16の表面を平坦化し、下地無機層14上
に密着層15と密着層16とを積層してなる絶縁膜Aを
形成した。
【0037】上記のようにして形成した絶縁膜Aにおけ
る密着層16と下地無機層14との密着性の評価を行っ
た。ここでは、400℃で1時間熱処理を行った後、絶
縁膜Aの表面に張り付けたテープを剥がすテープテスト
にて評価を行った。この結果、テープを剥がしても、下
地無機層14と密着層16との間での剥離は発生せず、
この間の密着性が良好に保たれていることが確認され
た。また、この絶縁膜Aの比誘電率を測定したところ、
その値は2.5であり酸化シリコンからなる絶縁膜やフ
ッ化酸化シリコンからなる絶縁膜の比誘電率と比較して
十分に低い値であった。
【0038】上記実施形態では、密着層16を回転塗布
法とこれに続けて加熱処理を行うことによって形成し
た。しかし、密着層16は、気相成長法で成膜しても良
い。以下、気相成長法による密着層16の成膜を説明す
る。
【0039】成膜装置として、Specialty C
oating system社製ParyleneAF
4(商品名)を用いた。そして、150℃で原料となる
フッ素樹脂(テフロンAF)を昇華させた後、650℃
で熱分解し、25℃で基板11上にフッ素樹脂からなる
密着層16を成膜した。
【0040】上記のようにして密着層16を成膜して形
成した絶縁膜Aにおいても、上記と同様に密着層16と
下地無機層14との密着性の評価を行った結果、密着層
16と下地無機層14との密着性は良好に保たれている
ことが確認された。また、絶縁膜ANO比誘電率は2.
5と十分に低い値であった。
【0041】尚、上記第1実施形態では、密着層15を
液相成長法によって成膜する場合を説明した。しかし、
密着層15は、気相成長法によって成膜しても良い。
【0042】(第2実施形態)この実施形態で説明する
絶縁膜Aと上記第1実施形態の絶縁膜Aとの異なるとこ
とは、密着層15とこの上に設けられた密着層16とを
構成する材料にある。
【0043】すなわち、上記密着層15は、アルコキシ
ル基及びハロゲンの少なくとも一方とグリシジル基とを
有する第2の絶縁性材料からなる。また、上記密着層1
6は、ポリアミド樹脂からなる。
【0044】上記絶縁膜Aの形成を図2及び図3に基づ
いて説明する。先ず、図2(1)に示すように、配線1
3を覆う状態で、基板11上にフッ化酸化シリコンから
なる下地無機層14を成膜した。ここでは、高密度プラ
ズマCVD法の一つであるヘリコン波プラズマCVD法
によって、以下の条件で下地無機層14を成膜した。
【0045】 成膜ガス及び流量:シラン (SiH4 )= 80sccm 四フッ化シラン(SiF4 )= 20sccm 酸素 (O2 ) =100sccm アルゴン (Ar) =100sccm マイクロ波電力 :2kW RF電極 :2kW 基板加熱温度 :200℃ ただし、上記sccmは、standard cubic centimeter
とする。
【0046】次に、図2(2)に示すように、下地無機
層14上に第2の絶縁性材料として用いたグリシジルト
リエトキシシランからなる密着層15を成膜した。ここ
では、上記第1実施形態で説明したと同様に図3に示し
た成膜装置を用いて密着層15を成膜した。ただし、下
地無機層14表面の水分を除去した後に第1の導入管3
2から導入する絶縁性材料は、グリシジルトリエトキシ
シランであるととする。
【0047】その後、この密着層15上に、回転塗布法
によってポリアミド樹脂を溶媒に溶解させてなる溶液層
を成膜する。上記溶媒としては、メチルピロリドンを用
いた。次に、200℃,30分間の加熱処理を行うこと
によって、上記溶液層中における上記溶媒を除去して密
着層16を成膜した。また、この加熱処理によって、密
着層15のグリシジル基と密着層16のアミノ基とを反
応させ、密着層15と密着層16との間にウレタン結合
を形成させた。
【0048】その後、必要に応じて、CMP(Chemical
Mechanical Polishing)法によって密着層16をその上
面側から研磨して当該密着層16の表面を平坦化し、下
地無機層14上に密着層15と密着層16とを積層して
なる絶縁膜Aを形成した。
【0049】上記のようにして形成した絶縁膜Aにおけ
る密着層16と下地無機層14との密着性の評価を上記
第1実施形態と同様に行った。この結果、下地無機層1
4と密着層16との間の密着性が良好に保たれているこ
とが確認された。また、この絶縁膜Aの比誘電率を測定
したところ、その値は3.0であり酸化シリコンからな
る絶縁膜やフッ化酸化シリコンからなる絶縁膜の比誘電
率と比較して十分に低い値であった。
【0050】尚、第2の絶縁製材料からなる密着層15
及び成膜ポリアミドからなる密着層16は気相成長法に
よって成膜しても良い。
【0051】(第3実施形態)この実施形態で説明する
絶縁膜と上記各実施形態の絶縁膜との異なるとことは、
密着層15とこの上に設けられた密着層16とを構成す
る材料にある。
【0052】すなわち、上記密着層15は、アルコキシ
ル基及びハロゲンの少なくとも一方とイソシアネート基
及びアミノ基の少なくとも一方とを有する第3の絶縁性
材料からなる。また、上記密着層16は、水酸基を有す
る有機材料からなる。
【0053】上記絶縁膜Aの形成を図2及び図3に基づ
いて説明する。先ず、図2(1)に示すように、上記第
2実施形態と同様にして、配線13を覆う状態で、基板
11上にフッ化酸化シリコンからなる下地無機層14を
成膜した。
【0054】次に、図2(2)に示すように、下地無機
層14上に第3の絶縁性材料として用いたイソシアネー
トプロピルトリエトキシシランからなる密着層15を成
膜した。ここでは、イソシアネートプロピルトリエトキ
シシランが水と反応することを防止するために、気相成
長法によってこの絶縁性材料からなる密着層15を成膜
する。成膜条件を以下に示す。
【0055】 成膜ガス及び流量:イソシアネートプロピルトリエトキシシラン NCOC3 6 Si(OC2 5 3 =100sccm 成膜雰囲気内圧力:1.5Pa 基板加熱温度 :400℃ ただし、上記sccmは、standard cubic centimeter
とする。
【0056】その後、この密着層15上に、回転塗布法
によって上記有機材料として用いたシロキサン変成ポリ
イミドを溶媒に溶解させてなる溶液層を成膜した。上記
溶媒としては、イソプロピルアルコールを用いる。次
に、200℃,30分間の加熱処理を行うことによっ
て、上記溶液層中における上記溶媒を除去して密着層1
6を成膜した。また、この加熱処理によって、密着層1
5のイソシアネート基と密着層16の水酸基とを反応さ
せ、密着層15と密着層16との間にウレア結合を形成
させた。
【0057】その後、必要に応じて、CMP(Chemical
Mechanical Polishing)法によって密着層16をその上
面側から研磨し、当該密着層16の表面を平坦化し、絶
縁膜Aを形成した。
【0058】上記のようにして形成した絶縁膜Aにおけ
る密着層16と下地無機層14との密着性の評価を上記
第1実施形態及び第2実施形態と同様に行った。この結
果、下地無機層14と密着層16との間の密着性が良好
に保たれていることが確認された。また、この絶縁膜A
の比誘電率を測定したところ、その値は3.0であり酸
化シリコンからなる絶縁膜やフッ化酸化シリコンからな
る絶縁膜の比誘電率と比較して十分に低い値であった。
【0059】尚、上記水酸基を有する有機材料からなる
有機層は、気相成長法によって成膜しても良い。
【0060】(第4実施形態)この実施形態で説明する
絶縁膜と上記各実施形態の絶縁膜との異なるとことは、
密着層15とこの上に設けられた密着層16とを構成す
る材料にある。
【0061】すなわち、上記密着層15は、アルコキシ
ル基及びハロゲンの少なくとも一方とビニル基とを有す
る第4の絶縁性材料からなる。また、上記密着層16
は、アクリル樹脂からなる。
【0062】上記絶縁膜Aの形成を図2及び図3に基づ
いて説明する。先ず、図2(1)に示すように、上記第
2実施形態と同様にして、配線13を覆う状態で、基板
11上にフッ化酸化シリコンからなる下地無機層14を
成膜した。
【0063】次に、図2(2)に示すように、下地無機
層14上に第4の絶縁性材料として用いた1,1ビニル
トリエトキシシランからなる密着層15を成膜した。こ
こでは、気相成長法によってこの第4の絶縁性材料から
なる密着層15を成膜した。ただし、1,1ビニルトリ
エトキシシランは、ヘリウムを用いたバブリング法によ
って反応室内に導入した。成膜条件を以下に示す。
【0064】 成膜ガス及び流量:1,1ビニルトリエトキシシラン=500sccm ヘリウム(He) =500sccm 成膜雰囲気内圧力:1000Pa 基板加熱温度 :400℃ ただし、上記sccmは、standard cubic centimeter
とする。
【0065】その後、この密着層15上に、回転塗布法
によってアクリル樹脂として用いたポリメチルメタクリ
レートを溶媒に溶解させてなる溶液層を成膜した。上記
溶媒としては、クロロホルムを用いた。次に、200
℃,30分間の加熱処理を行うことによって、上記溶液
層中における上記溶媒を除去して密着層16を成膜し
た。
【0066】その後、必要に応じて、CMP(Chemical
Mechanical Polishing)法によって密着層16をその上
面側から研磨し、当該密着層16の表面を平坦化し、絶
縁膜Aを形成した。
【0067】上記のようにして形成した絶縁膜Aにおけ
る密着層16と下地無機層14との密着性の評価を上記
各実施形態と同様に行った。この結果、下地無機層14
と密着層16との間の密着性が良好に保たれていること
が確認された。また、この絶縁膜Aの比誘電率を測定し
たところ、その値は3.2であり酸化シリコンからなる
絶縁膜やフッ化酸化シリコンからなる絶縁膜の比誘電率
と比較して十分に低い値であった。
【0068】尚、上記第4の絶縁性材料からなる密着層
15は、液相成長法によって成膜しても良く、アクリル
樹脂かなる密着層16は気相成長法によって成膜しても
良い。
【0069】(第5実施形態)この実施形態で説明する
絶縁膜と上記各実施形態の絶縁膜との異なるとことは、
密着層15とこの上に設けられた密着層16とを構成す
る材料にある。
【0070】すなわち、上記密着層15は、アルコキシ
ル基及びハロゲンの少なくとも一方とアルキル基を有す
る第5の絶縁性材料からなる。また、上記密着層16
は、シリコンラダー樹脂からなる。
【0071】上記絶縁膜Aの形成を図2及び図3に基づ
いて説明する。先ず、図2(1)に示すように、上記第
2実施形態と同様にして、配線13を覆う状態で、基板
11上にフッ化酸化シリコンからなる下地無機層14を
成膜した。
【0072】次に、図2(2)に示すように、下地無機
層14上に第5の絶縁性材料として用いたエチルトリエ
トキシシランからなる密着層15を成膜した。ここで
は、気相成長法によってこの第5の絶縁性材料からなる
密着層15を成膜した。ただし、エチルトリエトキシシ
ランは、ヘリウムを用いたバブリング法により反応室内
に導入した。成膜条件を以下に示す。
【0073】 成膜ガス及び流量:エチルトリエトキシシラン=1000sccm ヘリウム(He) =1000sccm 成膜雰囲気内圧力:1000Pa 基板加熱温度 :400℃ ただし、上記sccmは、standard cubic centimeter
とする。
【0074】その後、この密着層15上に、回転塗布法
によってシリコンラダー樹脂を溶媒に溶解させてなる溶
液層を成膜した。上記溶媒としては、イソプロピルアル
コールを用いた。次に、200℃,30分間の加熱処理
を行うことによって、上記溶液層中における上記溶媒を
除去して密着層16を成膜した。また、この加熱処理に
よって、密着層15のアルキル基と密着層16のアルキ
ル基とを反応させ、密着層15と密着層16との間に強
固な分子間力を生じさせた。
【0075】その後、必要に応じて、CMP(Chemical
Mechanical Polishing)法によって密着層16をその上
面側から研磨し、当該密着層16の表面を平坦化し、絶
縁膜Aを形成した。
【0076】上記のようにして形成した絶縁膜Aにおけ
る密着層16と下地無機層14との密着性の評価を上記
各実施形態と同様に行った。この結果、下地無機層14
と密着層16との間の密着性が良好に保たれていること
が確認された。また、この絶縁膜Aの比誘電率を測定し
たところ、その値は3.2であり酸シリコンからなる絶
縁膜やフッ化酸化シリコンからなる絶縁膜の比誘電率と
比較して十分に低い値であった。
【0077】尚、上記第5の絶縁性材料からなる密着層
15は、液相成長法によって成膜しても良く、シリコン
ラダー樹脂からなる密着層16は気相成長法によって成
膜しても良い。
【0078】以上、各実施の形態で示した絶縁膜を半導
体装置における最上層の絶縁膜として用いる場合には、
必ずしもその表面を平坦化する必要はない。
【0079】また、下地無機層の成膜に用いる装置とし
ては、上記各実施形態で用いた装置に限定されず、高密
度プラズマを発生させることができるCVD装置であれ
ば良い。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の絶縁膜構
造によれば下地無機層と有機層との間に特定の基を有す
る密着層を設けたことで、下地無機層と密着層との間に
化学結合を生じさせると共に密着層と有機層との間に化
学結合を生じさせるかまたは強固な分子間力を生じさせ
ることが可能になる。このため、下地無機層と有機層と
の密着性を向上させることができる。したがって、低誘
電の絶縁性膜として有機材料を用いた半導体装置の信頼
性の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絶縁膜構造を適用した半導体装置の断
面図である。
【図2】実施形態における絶縁膜の形成手順を説明する
図である。
【図3】液相成長法による成膜装置の構成図である。
【図4】従来の絶縁膜構造を説明する断面図である。
【符号の説明】
11 基板 13 配線 14 下地無機層 1
5 密着層 16 有機層 A 絶縁膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設けられた酸化シリコン系の無
    機材料からなる下地無機層と、この上面に積層されたフ
    ッ素樹脂からなる有機層とからなる絶縁膜構造におい
    て、 前記下地無機層と前記有機層との間には、アルコキシル
    基及びハロゲンの少なくとも一方とフルオロアルキル基
    とを有する絶縁性材料からなる密着層を設けたこと、 を特徴とする絶縁膜構造。
  2. 【請求項2】 基板上に設けられた酸化シリコン系の無
    機材料からなる下地無機層と、この上面に積層されたポ
    リアミド樹脂からなる有機層とからなる絶縁膜構造にお
    いて、 前記下地無機層と前記有機層との間には、アルコキシル
    基及びハロゲンの少なくとも一方とグリシジル基とを有
    する絶縁性材料からなる密着層を設けたこと、 を特徴とする絶縁膜構造。
  3. 【請求項3】 基板上に設けられた酸化シリコン系の無
    機材料からなる下地無機層と、この上面に積層された水
    酸基を有する有機材料からなる有機層とからなる絶縁膜
    構造において、 前記下地無機層と前記有機層との間には、アルコキシル
    基及びハロゲンの少なくとも一方とイソシアネート基及
    びアミノ基の少なくとも一方とを有する絶縁性材料から
    なる密着層を設けたこと、 を特徴とする絶縁膜構造。
  4. 【請求項4】 基板上に設けられた酸化シリコン系の無
    機材料からなる下地無機層と、この上面に積層されたア
    クリル樹脂からなる有機層とからなる絶縁膜構造におい
    て、 前記下地無機層と前記有機層との間には、アルコキシル
    基及びハロゲンの少なくとも一方とビニル基とを有する
    絶縁性材料からなる密着層を設けたこと、 を特徴とする絶縁膜構造。
  5. 【請求項5】 基板上に設けられた酸化シリコン系の無
    機材料からなる下地無機層と、この上面に積層されたシ
    リコンラダー樹脂からなる有機層とからなる絶縁膜構造
    において、 前記下地無機層と前記有機層との間には、アルコキシル
    基及びハロゲンの少なくとも一方とアルキル基とを有す
    る絶縁性材料からなる密着層を設けたこと、 を特徴とする絶縁膜構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010117021A1 (ja) * 2009-04-10 2010-10-14 三菱化学株式会社 電界効果トランジスタ、その製造方法及びそれを用いた電子デバイス

Cited By (2)

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US8969871B2 (en) 2009-04-10 2015-03-03 Mitsubishi Chemical Corporation Field-effect transistor, processes for producing the same, and electronic device using the same

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