JPH07242747A - 有機珪素重合体及び半導体装置 - Google Patents

有機珪素重合体及び半導体装置

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JPH07242747A
JPH07242747A JP3376994A JP3376994A JPH07242747A JP H07242747 A JPH07242747 A JP H07242747A JP 3376994 A JP3376994 A JP 3376994A JP 3376994 A JP3376994 A JP 3376994A JP H07242747 A JPH07242747 A JP H07242747A
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formula
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JP3376994A
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Yoshihiro Nakada
義弘 中田
Shunichi Fukuyama
俊一 福山
Tomoko Kobayashi
倫子 小林
Yoshiyuki Okura
嘉之 大倉
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機珪素重合体に関し、多層配線の層間絶縁
膜の形成に有用な有機珪素重合体を提供することを目的
とする。 【構成】 有機珪素重合体を、次式(I)の4官能珪素
化合物:Si(OR1 4 (式中、R1 はアルコキシ基
を表わす)と、次式(II)の2官能又は3官能珪素化合
物あるいはその混合物:(R2)m Si(OR1)n (式
中、R1 はアルコキシ基を表わし、R2 は炭素数1〜6
のフルオロアルキル基を表わし、mは1又は2であり、
そしてnは、mが1の場合に3、mが2の場合に2であ
る)とが結合したものであるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機珪素重合体及びそ
れを使用した半導体装置に関する。本発明は、特に、半
導体集積回路の多層配線における絶縁膜形成方法に関す
る。本発明の有機珪素重合体を半導体装置の層間絶縁膜
として用いることによって、下地配線段差の平坦化が可
能である。また、本発明の層間絶縁膜は、低誘電率であ
るので、高速デバイスへの展開において有利である。さ
らに、この膜は多層配線工程における種々の処理による
化学変化を起こさないため、CVD膜との組み合わせを
用いて、高密度の半導体装置で微細スルーホールの形成
も可能となる。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、半導体集積回路の集積度の
向上に伴い、素子形成後の表面段差が大きくなるととも
に、配線の微細化による配線容量の低下を防ぐために配
線を厚くする必要にせまられ、配線後の段差はますます
大きくなる傾向がある。このため、多層配線を形成する
に当って、優れた平坦性が得られる層間絶縁膜の形成方
法が必要となっている。また、半導体装置の高速化に伴
い、配線遅延を低減するために層間絶縁膜の低誘電率化
が必須となっている。これらの要求を満たすものとし
て、層間絶縁膜として用いられてきた材料としては、シ
ランガスや酸素ガス等を用いて気相成長法により形成し
た、二酸化珪素、窒化珪素、りんガラス(PSG)など
の無機材料、あるいはポリイミド、例えばオルガノシロ
キサン樹脂のようなシリコーン樹脂などの有機高分子材
料、または、これらの材料の積層体がある。
【0003】多層配線を考える場合、第一層配線を施し
た半導体基板の表面は配線による凹凸を有するので、こ
れを下地としてその上に無機膜を形成すると層間絶縁膜
の表面は下地の凹凸をそのまま再現してしまう。このた
め、基板の表面の凹凸はその基板の上に形成される上層
配線の断線や絶縁不良等の原因となる。したがって、凹
凸を有する下地基板を平坦化できる絶縁材料の開発が望
まれていた。
【0004】そこで、無機絶縁膜と有機絶縁膜を順次形
成した後に無機絶縁膜が露出するまでドライエッチング
を行うエッチバック法、無機絶縁膜の形成とスパッタを
同時に行うバイアススパッタ法などの絶縁膜製造プロセ
スから平坦面を得る方法と、樹脂をスピンコート法によ
り成膜して平坦な絶縁膜を得る方法が検討されている。
これらの方法のなかでプロセス的に簡単な樹脂塗布法
は、樹脂をスピンコートした後に加熱硬化させる必要が
あるが、この時に上下配線層の導通をはかるためのスル
ーホールの形成を行った後に加熱硬化させると、よりプ
ロセスの簡便化が図れる。しかしながら、半導体製造プ
ロセスには400℃以上の熱処理工程が含まれるため
に、従来から用いられてきたポリイミド、シリコーン樹
脂等の有機系高分子材料は、それ自体層間絶縁膜として
有効であるが、熱処理時に膜の酸化や熱分解を生じた
り、多層配線工程における酸素(O2 )プラズマ処理に
よって有機基が酸化されてエッチングを受けたり、その
際に生じる膜の歪みによりクラックの発生がみられると
いう欠点を有している。
【0005】したがって、有機系高分子材料を用いる場
合には、上記のような欠点を回避するため、その上に保
護膜としてO2 プラズマ処理による化学変化を起こすこ
とのない無機膜を形成する必要がある。しかし、これら
の無機膜は、酸化膜でありO 2 プラズマに有機膜が曝さ
れるという問題がある。また、CVD法によって良好な
膜質を得るためには、高温下で反応を行う必要がある
が、この時、有機系高分子材料の膜の酸化分解を生じて
しまうという問題がある。
【0006】また、層間絶縁膜に要求される特性として
低誘電率であることがあげられる。すなわち、層間絶縁
膜の誘電率が低ければ、配線遅延時間が短縮され、高速
デバイスの実現が可能になるからである。しかし、従来
から用いられてきた、二酸化珪素、窒化珪素、りんガラ
ス(PSG)などの無機材料の誘電率は4.0ないしそ
れ以上であり、より低下させることが望ましい。一方、
例えば、テトラアルコキシシランを加水分解及び縮重合
して得られる比較的低分子量の重合体、いわゆる無機S
OG(Spin-on-glass)は、半導体装置等の製造において
有用な有機珪素重合体であるが、加熱硬化後の組成が二
酸化珪素と類似であるため、誘電率を低くすることが困
難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の課題
は、上記したような従来の技術の欠点を解消することに
かんがみて、半導体装置の製造等の分野において有用な
新規な有機珪素重合体を提供することにある。本発明の
第2の課題は、従来の膜に較べて低誘電率であり、自体
クラックを生じにくく、さらに下層の配線段差の平坦化
に寄与できる層間絶縁膜を有する半導体装置を提供する
ことにある。
【0008】本発明の上記以外の課題は、以下の詳細な
説明から容易に理解することができるであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
課題を解決すべく鋭意研究の結果、有機珪素重合体を従
来のラダー型構造とするのではなくて、柔軟なシロキサ
ン骨格を有し、アルキレンの側鎖が弗素で置換されてい
るように構成するのが有効であることを見い出した。す
なわち:本発明は、その1つの面において、次式(I)
により表わされる4官能珪素化合物: Si(OR1 4 …(I) (式中、R1 はアルコキシ基を表わす)と、次式(II)
により表わされる2官能又は3官能珪素化合物あるいは
その混合物: (R2)m Si(OR1)n …(II) (式中、R1 はアルコキシ基を表わし、R2 は炭素数1
〜6のフルオロアルキル基を表わし、mは1又は2であ
り、そしてnは、mが1の場合に3、mが2の場合に2
である)とが結合したものであり、その際、前式(I)
の化合物と前式(II)の化合物の組成比は、前式(II)
の化合物が2官能珪素化合物だけからなる場合に1:
0.5〜25であり、前式(II)の化合物が3官能珪素
化合物だけからなる場合に1:1〜50であり、かつ前
式(II)の化合物が2官能及び3官能珪素化合物の混合
物からなる場合に、前式(I)の化合物:3官能化合
物:2官能化合物として、1:1〜25:0.5〜15
であり、そして3,000〜5,000,000の重量
平均分子量を有していることを特徴とする有機珪素重合
体を提供する。
【0010】本発明は、そのもう1つの面において、こ
のような新規な有機珪素重合体から形成された層間絶縁
膜を有していることを特徴とする半導体装置を提供す
る。ここで、有機珪素重合体の層間絶縁膜は、好ましく
は、ゾルゲル法によって、すなわち、重合体の塗布後に
220〜280℃の高温で、好ましくは250℃前後で
熱処理することにより、リフローさせた後に硬化させる
ことにより、平坦化に優れたシリコン酸化膜として得る
ことができる。
【0011】本発明の有機珪素重合体は、基本的には4
官能珪素化合物とフルオロアルキル基を一部含む3官能
珪素化合物、2官能珪素化合物又はその混合体とにより
得られ、また、ゾルゲル法によりシリコン酸化膜を形成
し、絶縁膜として用いるものである。従って、得られる
シリコン酸化膜の構造は、組成比、合成条件、シリコン
酸化膜形成条件によって異なるため一般式で規定するの
は困難である。なお、考察される有機珪素重合体の構造
の一例を記すと、次の通りである:4官能珪素化合物と
フルオロアルキル基を含む3官能珪素化合物を用いた場
合は、次式のような構造を有する重合体が得られる。
【0012】
【化1】
【0013】(式中、R2 は前記定義に同じである)。
4官能珪素化合物とフルオロアルキル基を含む2官能珪
素化合物を用いた場合は、次式のような構造を有する重
合体が得られる。
【0014】
【化2】
【0015】(式中、R2 は前記定義に同じである)。
4官能珪素化合物とフルオロアルキル基を含む3官能珪
素化合物及び2官能珪素化合物を用いた場合は、次式の
ような構造を有する重合体が得られる。
【0016】
【化3】
【0017】(式中、R2 は前記定義に同じである)。
本発明の有機珪素重合体は、4官能のアルコキシシラン
と3官能または2官能のアルコキシシランのうち、側鎖
に炭素数1〜6のフルオロアルキル基を含むモノマを共
重合することにより合成する。共重合比は、例えば、4
官能アルコキシシランと3官能アルコキシシランの共重
合体の場合、4官能アルコキシシラン1モルに対し、3
官能アルコキシシラン1〜50モルが好ましい。これ
は、3官能アルコキシシランが1モル以下であるとフル
オロアルキル基の効果がなく、また、架橋密度の増大に
より厚塗りでの使用が不可能であり、50モル以上で
は、架橋密度の低下により熱膨張係数が増大し、配線ダ
メージを与えるためである。4官能アルコキシシランと
2官能アルコキシシランの共重合体の場合は、4官能ア
ルコキシシラン1モルに対し、2官能アルコキシシラン
0.5〜25モルが好ましい。これは、2官能アルコキ
シシランが1モル以下であるとフルオロアルキル基の効
果がなく、また、架橋密度の増大により厚塗りでの使用
が不可能であり、50モル以上では、架橋密度の低下に
より熱膨張係数が増大し、配線ダメージを与えるためで
ある。4官能アルコキシシラン、3官能アルコキシシラ
ン、2官能アルコキシシランの共重合体の場合は、4官
能アルコキシシラン1モルに対し、3官能アルコキシシ
ラン1〜25モル、2官能アルコキシシラン0.5〜1
5モルが好ましい。本発明の有機珪素重合体の重量平均
分子量は、3,000〜5,000,000が好まし
い。これは、3,000未満では塗れ性の低下を招き、
5,000,000を上廻ると平坦性の低下を招くため
である。
【0018】また、本発明の有機珪素重合体の合成条件
を示すと、次の通りである:用いられる反応溶媒は、ポ
リマ化反応の妨げとなる溶媒(例えばアルコール類)以
外で、モノマおよび生成した有機珪素重合体が溶解し、
沸点が100℃以上であれば特に限定されず、トルエ
ン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトンなどが挙げられる。
【0019】行うポリマ化反応は、出発化合物中のアル
コキシ基をイオン交換水により加水分解し、シラノール
を形成させた後、脱水縮合により行う。この際、ポリマ
化反応を促進するために触媒を用いても差し支えなく、
反応触媒としては塩酸、硫酸、硝酸などの酸が好まし
い。また、保存安定性を向上させるために末端基を一部
シリル化しても差し支えなく、シリル化剤としてはトリ
メチルクロルシラン、トリフェニルクロルシランなどが
挙げられる。
【0020】
【作用】本発明による有機珪素重合体は、それ自体O2
プラズマ等の活性化学種による化学変化を受けて破損す
ることなく、下層を保護するのに十分な膜厚で使用でき
るため、多層配線工程における絶縁体薄膜の破損を完全
に防ぐことができる。また、この重合体は塗布法によっ
て成膜可能であるため、従来のCVD法に比較して高価
な装置を必要とせず、しかも、危険性の高い原料ガスを
使用しないという利点を有している。また、塗布法によ
って成膜可能なこと、樹脂の溶融による平坦化が可能な
ことから下地段差を十分に平坦化できる。さらに、ドラ
イプロセスで微細なスルーホールパターンの形成が可能
となる。
【0021】このように、本発明の珪素重合体を層間絶
縁膜として用いることによって、従来法による無機膜の
形成と同等のプロセスで多層配線の形成が可能であると
同時に、高い平坦性が得られ、安価に、かつ、安全に、
信頼性の高い半導体集積回路の多層配線が可能となる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を有機珪素重合体の合成及び該
重合体の半導体装置における使用に関して、詳しく説明
する。なお、本発明は、以下に記載する例に限定される
ものではないことを理解されたい。
【0023】合成例1 攪拌装置、還流管、滴下ロート及びN2 ガスバブリング
装置を装備した1リットルのフラスコに、メチルイソブ
チルケトン300g、テトラメトキシシラン15.2g
(0.1モル)及びトリフルオロメチルトリメトキシシ
ラン95g(0.5モル)を仕込み、引き続いてイオン
交換水36gを常温において滴下した。次いで、反応触
媒として塩酸を100ppm 添加し、N2 ガスをバブリン
グしながらメチルイソブチルケトンの還流温度(118
℃)まで加熱し、2時間反応させてポリマを得た。この
際、還流管に水分定量受器を装備し、ポリマ化反応によ
り得られた縮合水を除去した。得られたポリマをイオン
交換水にて5回洗浄した後、メチルイソブチルケトンを
エバポレータにて乾燥させた。その後、このポリマをベ
ンゼンに溶解させ凍結乾燥を施し、ポリマ粉末を得た。
このポリマの重量平均分子量を測定したところ、12,
000であった。このようにして得られたポリマをキシ
レンに溶解し塗液の調製を行った。
【0024】合成例2 攪拌装置、還流管、滴下ロート及びN2 ガスバブリング
装置を装備した1リットルのフラスコに、メチルイソブ
チルケトン350g、テトラメトキシシラン15.2g
(0.1モル)及びジ(トリフルオロメチル)ジメトキ
シシラン114g(0.5モル)を仕込み、引き続いて
イオン交換水26gを常温において滴下した。次いで、
反応触媒として塩酸を100ppm 添加し、N2 ガスをバ
ブリングしながらメチルイソブチルケトンの還流温度
(118℃)まで加熱し、2時間反応させてポリマを得
た。この際、還流管に水分定量受器を装備し、ポリマ化
反応により得られた縮合水を除去した。得られたポリマ
をイオン交換水にて5回洗浄した後、メチルイソブチル
ケトンをエバポレータにて乾燥させた。その後、このポ
リマをベンゼンに溶解させ凍結乾燥を施し、ポリマ粉末
を得た。このポリマの重量平均分子量を測定したとこ
ろ、8,500であった。このようにして得られたポリ
マをキシレンに溶解し塗液の調製を行った。
【0025】合成例3 攪拌装置、還流管、滴下ロート及びN2 ガスバブリング
装置を装備した2リットルのフラスコに、メチルイソブ
チルケトン600g、テトラメトキシシラン15.2g
(0.1モル)、ジ(トリフロロメチル)ジメトキシシ
ラン114g(0.5モル)及びトリフルオロメチルト
リメトキシシラン95g(0.5モル)を仕込み、引き
続いてイオン交換水62gを常温において滴下した。次
いで、反応触媒として塩酸を100ppm 添加し、N2
スをバブリングしながらメチルイソブチルケトンの還流
温度(118℃)まで加熱し、2時間反応させてポリマ
を得た。この際、還流管に水分定量受器を装備し、ポリ
マ化反応により得られた縮合水を除去した。得られたポ
リマをイオン交換水にて5回洗浄した後、メチルイソブ
チルケトンをエバポレータにて乾燥させた。その後、こ
のポリマをベンゼンに溶解させ凍結乾燥を施し、ポリマ
粉末を得た。このポリマの重量平均分子量を測定したと
ころ、9,500であった。このようにして得られたポ
リマをキシレンに溶解し塗液の調製を行った。
【0026】例1 素子形成しAl(アルミニウム)配線(第一層)を施し
たシリコン基板上に、合成例1で調製した溶液を300
0rpm 、30秒の条件(シリコン基板上で1.0μm厚
に塗布可能な条件)でスピンコート法により塗布し、不
活性ガス雰囲気下でそれぞれ150℃で30分間溶剤乾
燥、および450℃で30分間の熱処理を施した。この
ときの第一層配線によって生じた段差は0.1μm以下
に平坦化されていた。
【0027】引き続いて、従来法のレジストを用いた工
程によってスルホールを形成した後、O2 プラズマによ
るレジストの剥離の際にも、樹脂層には酸化によるクラ
ックの発生は見られなかった。スルホールを形成後、ス
ルーホール部へAl埋め込み、および二層目Al配線を
行い、保護層として1.3μm厚のりんガラス層を形成
した後、電極取り出し用窓あけを行って半導体装置を得
た。
【0028】例2 素子形成しAl配線(第一層)を施したシリコン基板上
に、合成例2で調製した溶液を樹脂層上にスピンコート
法によって塗布(シリコン基板上で1.0μm厚に塗布
可能な条件)し、250℃で5分間の溶剤乾燥、溶融平
坦化を行った後、400℃で30分間の熱処理を施し
た。このときの第一層配線によって生じた段差は0.3
μm以下に平坦化されていた。次いで、常法に従ってス
ルーホール形成を行った後、O2 プラズマによるレジス
ト剥離を行った。このとき、樹脂層へのクラック発生は
見られなかった。最小スルーホール径は、0.3μmφ
が得られた。レジスト剥離後、スルーホール部へAl埋
め込み、および二層目Al配線を行い、保護層として
1.3μm厚のりんガラス層を形成した後、電極取り出
し用窓あけを行って半導体装置を得た。
【0029】例3 素子形成しAl配線(第一層)を施したシリコン基板上
に、合成例3で調製した溶液を3000rpm 、30秒の
条件(シリコン基板上で1.0μm厚に塗布可能な条
件)でスピンコート法により塗布し、不活性ガス雰囲気
下でそれぞれ150℃で30分間溶剤乾燥、および45
0℃で30分間の熱処理を施した。このときの第一層配
線によって生じた段差は0.3μm以下に平坦化されて
いた。
【0030】引き続いて、従来法のレジストを用いた工
程によってスルホールを形成した後、O2 プラズマによ
るレジストの剥離の際にも、樹脂層には酸化によるクラ
ックの発生は見られなかった。スルホールを形成後、ス
ルーホール部へAl埋め込み、および二層目Al配線を
行い、保護層として1.3μm厚のりんガラス層を形成
した後、電極取り出し用窓あけを行って半導体装置を得
た。
【0031】
【発明の効果】本発明の有機珪素重合体は、柔軟なシロ
キサン骨格を有し,アルキレンの側鎖が弗素で置換され
ているため、酸化に対してすぐれた耐性を有している。
また、本発明の有機珪素重合体を絶縁膜として用いる
と、低誘電率で下地段差の平坦化が可能な絶縁膜が得ら
れる。また、本発明に係わる樹脂膜は多層配線工程での
活性の高い化学種による処理(例えばO2 プラズマによ
るアッシング)による化学変化(例えば酸化)を受けな
いため、比較的厚膜で使用可能である。さらに、本発明
の有機珪素重合体は熱膨張係数の大きな薄膜上でも熱処
理によるクラックを生じにくく、塗布法(例えばスピン
コート法)による成膜も可能なため絶縁膜表面の凹凸を
も平坦化することができる。平坦化には、樹脂の溶融に
よる平坦化機能も利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大倉 嘉之 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(I)により表わされる4官能珪素
    化合物: Si(OR1 4 …(I) (式中、R1 はアルコキシ基を表わす)と、次式(II)
    により表わされる2官能又は3官能珪素化合物あるいは
    その混合物: (R2)m Si(OR1)n …(II) (式中、R1 はアルコキシ基を表わし、R2 は炭素数1
    〜6のフルオロアルキル基を表わし、mは1又は2であ
    り、そしてnは、mが1の場合に3、mが2の場合に2
    である)とが結合したものであり、その際、前式(I)
    の化合物と前式(II)の化合物の組成比は、前式(II)
    の化合物が2官能珪素化合物だけからなる場合に1:
    0.5〜25であり、前式(II)の化合物が3官能珪素
    化合物だけからなる場合に1:1〜50であり、かつ前
    式(II)の化合物が2官能及び3官能珪素化合物の混合
    物からなる場合に、前式(I)の化合物:3官能化合
    物:2官能化合物として、1:1〜25:0.5〜15
    であり、そして3,000〜5,000,000の重量
    平均分子量を有していることを特徴とする有機珪素重合
    体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の有機珪素重合体から形
    成された層間絶縁膜を有していることを特徴とする半導
    体装置。
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