JPH1097960A - 炭化ケイ素質ダミーウェハ - Google Patents

炭化ケイ素質ダミーウェハ

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JPH1097960A
JPH1097960A JP27151096A JP27151096A JPH1097960A JP H1097960 A JPH1097960 A JP H1097960A JP 27151096 A JP27151096 A JP 27151096A JP 27151096 A JP27151096 A JP 27151096A JP H1097960 A JPH1097960 A JP H1097960A
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silicon carbide
silicon
dummy wafer
substrate
film
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JP27151096A
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English (en)
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Masaki Okada
雅樹 岡田
Akira Nogami
暁 野上
Hiroyuki Hirano
博之 平野
Kazuhiro Imamura
和広 今村
Yoshiaki Yoshimoto
義明 吉本
Hideki Kiku
秀樹 喜久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tanso Co Ltd
Original Assignee
Toyo Tanso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工後の反りが非常に少なく、高温時に変形
しにくく、長期間繰り返し使用しても十分耐えることが
でき、しかも安価な炭化ケイ素質ダミーウェハを提供す
る。 【解決手段】 半導体プロセスにおいて使用されるダミ
ーウェハにおいて、半導体材料のウェハとほぼ同じ形状
及び厚さに成形された高純度シリコンからなる基板の表
面に、化学気相蒸着法に生じた炭化ケイ素膜を少なくと
も1層形成されてなる炭化ケイ素質ダミーウェハとし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン半導体プ
ロセス、特に拡散工程及び酸化工程並びにエピタキシャ
ル成長工程に使用される炭化ケイ素質ダミーウェハの改
良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体プロセスに使用されるダミーウェ
ハとしては、従来、石英ガラス製のものや、金属シリコ
ン製のものを始め、化学気相蒸着(以下「CVD(Chem
ical Vapor Deposition)」と略記する。)法で成長させ
たモノリシック炭化ケイ素部材製のもの、さらにはケイ
素含浸の炭化ケイ素基材にアルミナ及びシリカからなる
膜をCVD法にて成長させたもの(特開平5−2833
06号公報)等が知られている。
【0003】このうち、石英ガラス製ダミーウェハと金
属シリコン製ダミーウェハは、洗浄工程で損耗しやす
く、またシリコンウェハの大型化に従って高温時に変形
しやすく、長期間繰り返して使用することが困難という
問題があり、このため、モノリシックな炭化ケイ素質ダ
ミーウェハへの期待が高まった。このモノリシックな炭
化ケイ素質ダミーウェハは、一般に黒鉛基材の表面にC
VD法にて炭化ケイ素の層を形成し、その後、外周研削
をして基材黒鉛を燃焼除去し、さらに研磨、洗浄という
プロセスを経て得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のCVD
法によるモノリシックな炭化ケイ素質ダミーウェハの場
合は、反りが大きいために、ウェハ熱処理用治具に自動
搬送することができず、また特開平5−283306号
のようにケイ素含浸の炭化ケイ素基材にアルミナ及びシ
リカからなる膜をCVD法にて成長させた炭化ケイ素質
ダミーウェハの場合は、その欠点に加えて、表面にアル
ミニウムが存在するため、そのアルミニウムがシリコン
半導体にとっては、抵抗を変動させる不純物になり、シ
リコン半導体の性能低下の一因になりやすいという欠点
も持っている。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、加工後の反りが非常に少なく、高温
時に変形しにくく、長期間繰り返し使用しても十分耐え
ることができ、しかも安価な炭化ケイ素質ダミーウェハ
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得た本
発明の炭化ケイ素質ダミーウェハとは、半導体プロセス
において使用されるダミーウェハにおいて、半導体材料
のウェハとほぼ同じ形状及び厚さに成形された高純度シ
リコンからなる基板の表面に、CVD法により生じた炭
化ケイ素膜が少なくとも1層形成されてなることを基本
的特徴とする。このような炭化ケイ素質ダミーウェハで
あれば、シリコン基板とCVD炭化ケイ素膜の熱膨張係
数がほぼ一致するため、反りの発生を回避することがで
き、高温時の変形も抑制することができる。
【0007】以下、本発明の構成を詳しく説明する。シ
リコン基板としては、単結晶シリコンウェハ、多結晶シ
リコンウェハの別を問わず、また表面が研磨されたいわ
ゆるミラーウェハも採用可能であり、表面粗さの小さい
ダミーウェハとして好適である。高純度シリコンウェハ
の加工及び表面研磨の技術は進んでおり、そのコストは
比較的安価であり、さらに単結晶シリコンに比べ多結晶
シリコンはさらに安価なためである。また、研磨された
ミラーシリコン基板を用いることにより、CVD炭化ケ
イ素膜を形成後再研磨することなしに、あるいは極短時
間の研磨作業だけで所望の表面粗さの炭化ケイ素質ダミ
ーウェハを得ることができるので、都合が良いからであ
る。
【0008】シリコン基板としてさらに好ましくは、基
板の表面に第1層目として、予め拡散法又はCVD法に
てシリカ層又は窒化ケイ素層が形成されたものが望まし
い。さらには、第1層表面に炭化ケイ素膜と窒化ケイ素
膜とを交互にCVD法にて各1層以上形成させた後、さ
らにその上から最終層としてCVD法による炭化ケイ素
層を積層したものが好ましい。これは、第1層表面の炭
化ケイ素層に万一亀裂(クラック)が発生した場合で
も、炭化ケイ素質ダミーウェハとしての役割を支障なく
果たさせるためである。
【0009】上記の炭化ケイ素膜の厚みとしては、10
〜10000nmが好ましい。10nm未満であると酸
洗浄時に損耗されやすく、繰り返して使用できる回数が
少なくなるからである。一方、10000nm(=10
μm)を超える場合は、CVD膜の表面の凹凸の度合い
が大きくなり、また不必要な膜厚形成のためにCVD作
業コストが高くなりすぎるので、好ましくないからであ
る。
【0010】炭化ケイ素膜の形成に当たっては、通常の
CVD条件に従って行えばよいが、温度はシリコンの融
点を考慮する必要がある。具体的には、モノシラン,塩
化シラン等の含ケイ素原子化合物とメタン,プロパン,
塩化メタン等の含炭素化合物との混合ガスを1670K
以下で熱分解させ、シリコン基板上に炭化ケイ素膜を形
成させればよい。
【0011】さらには、シリコン基板表面を拡散法に
て、例えば純酸素雰囲気で1270Kに加熱して酸化さ
せ、その表面にシリカ膜を形成させたものは、その後そ
のシリカ膜上に形成させた炭化ケイ素膜との結合力が強
くなり、使用時の熱サイクルに伴う亀裂(クラック)や
剥離が起きにくくなる。この場合のシリカ膜の厚みとし
ては、1〜1000nmが好ましい。1nm未満である
と、結合力強化の効果が十分には発揮されず、一方、1
000nmを超える場合には、拡散時間が長く掛かりす
ぎて生産性の低下につながり、また膜表面の凹凸の度合
いが大きくなり過ぎるからである。
【0012】また、シリカ膜を形成する際、CVD法に
より厚膜を形成すると好都合である。拡散法に比べて膜
の成長速度が格段に速いからである。つまり、拡散法に
比べて容易に厚膜が得られるわけであるが、膜の厚みは
1〜10000nmが好ましい。CVD原料のシリコン
源ガス種としては、モノシラン(SiH4 )が推奨でき
る。このガスであれば、分解温度を低くできる分、エネ
ルギー的に好ましいからである。また、例えば四塩化シ
ラン(SiCl4 )、三塩化シラン(SiHCl3 )あ
るいは二塩化シラン(SiH2 Cl2 )など塩化シラン
を用いることができる。また、酸素源ガス種としては、
酸素(O2 )、一酸化二窒素(N2 O)あるいは水蒸気
(H2 O)のうち1種以上を用いることができる。シリ
コン源ガス種がモノシランの場合には、酸素源のガス種
とは別のガス導入管よりCVD装置に導入することが好
ましい。
【0013】上記シリカ膜の代わりに窒化ケイ素膜を形
成させたものでもよい。即ち、拡散法にて、例えば15
70Kの純窒素雰囲気下であるいは1270Kのアンモ
ニア分解ガス雰囲気下でシリコン基板表層を窒化ケイ素
化させたものは、シリカ膜の場合と同様の効果が得られ
る。窒化ケイ素膜の厚みも、シリカ膜の場合と同じ理由
で1〜1000nmが好ましい。
【0014】また、シリカ膜と同様に、例えばモノシラ
ン/アンモニアガスの組み合わせ、あるいは四塩化シラ
ン/アンモニアガスの組み合わせによる原料を用いて、
CVD法によって1〜10000nmの窒化ケイ素膜を
形成させてもよい。CVD窒化ケイ素膜を形成させた
後、酸化性雰囲気でアニール(熱処理)してその表面を
酸化させると、CVD膜中に存在していたピンホールが
埋まり、気密性のより優れた膜が得られるので、このア
ニール(熱処理)を施すことは本発明品を得る上でより
効果的で好ましい。
【0015】さらに、シリカ膜と窒化ケイ素膜を交互に
重ね、合計で2層以上形成させたシリコン基板、例えば
シリカ膜の上に窒化ケイ素膜、さらにその上にシリカ膜
を重ねて3層の膜を形成させたシリコン基板に炭化ケイ
素を形成させると、亀裂が生じにくく、かつピンホール
の少ないダミーウェハを得ることができる。
【0016】ところで、ホットウォールのCVD炉内で
膜を形成させた場合は、基板の両面の膜厚に差が生じや
すく、そのことが反りの原因になる。そこで、片面ずつ
膜を形成するようにすれば、ほぼ等しい厚みの膜が得ら
れる。さらに、形成された膜が厚すぎた場合は、エッチ
ング(イオンエッチングのような乾式が望ましい)を行
うことにより、所望の膜厚に調整して反りの極めて少な
い炭化ケイ素質ダミーウェハとすることができ、製品ダ
ミーウェハの歩留りを向上させ、製作コストの低減化を
図ることができる。
【0017】次に、本発明の炭化ケイ素質ダミーウェハ
の製造例を図面を参照しつつ説明する。図1〜図4は、
本発明の炭化ケイ素質ダミーウェハの製造に適した種々
のCVD装置例を示す概略説明図である。
【0018】まず、図1に示すCVD装置で本発明の炭
化ケイ素質ダミーウェハを製造する場合について説明す
る。単結晶シリコンウェハ基板1を石英ガラスチューブ
6内に置かれた枚葉式の炭化ケイ素被覆黒鉛製サセプタ
ー2に水平に載置し、この石英ガラスチューブ6内を一
旦真空引きした後、水素雰囲気にて所定の温度まで誘導
コイル9による誘導加熱によってサセプター2とシリコ
ンウェハ基板1を加熱し、所定時間保持した。その後、
所定の温度を保持しながら二塩化シラン,キャリアーガ
スとしての水素ガス,及び二塩化エタンガスを、石英ガ
ラスチューブ6内に設置したガス導入管7の複数のスリ
ット7aよりシリコンウェハ基板1に対し平行に導入
し、チューブ6内圧力を高圧に保った。1面ずつを所定
時間をかけて反応させ、各面についてCVD炭化ケイ素
膜を所定の厚み分だけ形成させることにより、目的のダ
ミーウェハを得ることができる。なお、10は熱電対、
11は排気装置、12は光高温計である。
【0019】次に、図2に示すCVD装置で本発明の炭
化ケイ素質ダミーウェハを製造する場合について説明す
る。単結晶シリコンウェハの表面を、予め拡散法により
シリカ膜を形成させた基板21を石英ガラスチューブ2
3内に置かれた枚葉式の炭化ケイ素被覆黒鉛製サセプタ
ー22に垂直にセットし、この石英ガラスチューブ23
内を一旦真空引きした後、水素雰囲気にて所定温度まで
誘導コイル24による誘導加熱によってサセプター22
とシリコンウェハ基板21を加熱し、所定時間保持し
た。その後、二塩化シラン,キャリアーガスとしての水
素ガス及びエチレンガスを石英ガラスチューブ23内に
設置したガス導入管25の複数のスリット25aよりシ
リコンウェハ基板21に対して平行に導入し、チューブ
23内圧力を高圧に保った。1面ずつを所定時間をかけ
て反応させ、各面についてCVD炭化ケイ素膜を所定の
厚み分だけ形成させることにより、目的のダミーウェハ
を得ることができる。なお、26は光高温計、27は排
気装置である。
【0020】次に、図3に示すCVD装置で本発明の炭
化ケイ素質ダミーウェハを製造する場合について説明す
る。ミラー単結晶シリコンウェハ(JIS B 060
1でいうRaが0.01μmのもの)の表面に予め拡散
法により窒化ケイ素膜を形成させたシリコン基板31
を、石英ガラスベルジャー36内に置かれた一体式バレ
ル型の炭化ケイ素被覆黒鉛製サセプター32にセット
し、この石英ガラスベルジャー36内を一旦真空引きし
た後、水素雰囲気にて所定温度までランプヒータ33に
よる加熱によってサセプター32とシリコン基板31を
加熱し、所定時間保持した。その後、二塩化シラン,キ
ャリアーガスとしての水素ガス及びエチレンガスからな
る原料ガスをガス導入管34から石英ガラスベルジャー
36内に導入し、ベルジャー36内圧力を高圧に保っ
た。1面ずつを所定時間をかけて反応させ、各面につい
てCVD炭化ケイ素膜を所定の厚み分だけ形成させるこ
とにより、目的のダミーウェハを得ることができる。な
お、35は光高温計、37は排気装置である。
【0021】次に、図4に示すCVD装置で本発明の炭
化ケイ素質ダミーウェハを製造する場合について説明す
る。多結晶シリコンウェハ基板41を誘導コイル44に
よる誘導加熱式の石英ガラスチューブ43内に設置した
炭化ケイ素被膜黒鉛サセプター42に水平に載置し、所
定温度に加熱した後、二塩化シラン,キャリアーガスと
しての水素ガス及びエチレンガスからなる原料ガスをガ
ス導入管45から導入し、チューブ43内圧力を所定圧
力に保ち、シリコン基板41の表面に一旦CVD炭化ケ
イ素膜を所定の厚み分だけ形成させた。その後、原料ガ
スを二塩化シラン,キャリアーガスとしての水素ガス及
びアンモニアガスの組み合わせに切り換えて導入し、所
定の温度,圧力条件でシリコン基板41表面のCVD炭
化ケイ素膜の上からさらにCVD窒化ケイ素膜を所定の
厚み分だけ形成させた。冷却後、シリコン基板41を裏
返し、上記と同様にしてCVD炭化ケイ素膜とCVD窒
化ケイ素膜を交互に積層して形成させた。このようなC
VD形成工程を4回繰り返し、最後に少し厚めのCVD
炭化ケイ素膜を最上層に形成させた。このダミーウェハ
の片面のみをアルゴンイオンエッチングして最終炭化ケ
イ素膜を均一に薄くなるように調整することにより、目
的のダミーウェハを得ることができる。なお、46は光
高温計、47は排気装置である。
【0022】
【実施例】
(実施例1)図1に示すCVD装置を使用して本発明の
炭化ケイ素質ダミーウェハを得た。即ち、直径150m
m、厚み625μmのオリエンテーションフラット付き
のn型単結晶シリコンウェハ(001)基板を石英ガラ
スチューブ内に置かれた枚葉式の炭化ケイ素被覆黒鉛製
サセプターに載置し、この石英ガラスチューブを0.8
Paの圧力まで真空引きした後、水素雰囲気にて117
0Kまで誘導加熱法にてサセプターとシリコン基板を加
熱し20分保持した。その後、温度を保持しながら二塩
化シラン,キャリアーガスとしての水素ガス,及び二塩
化エタンガスを、石英ガラスチューブ内に設置したガス
導入管よりシリコン基板に対し平行に導入し、炉内圧力
を100Paに保った。1面ずつ各1時間をかけて反応
させ、各面について0.8μmのCVD炭化ケイ素膜を
形成し、ダミーウェハを得た。反り量は20μmであっ
た。製造コストは、比較例の25%であった。ロボット
によるダミーウェハ固定用ボート(支持溝)への自動搬
送試験をしたところ、可能であった。
【0023】(実施例2)図2に示すCVD装置を使用
して本発明の炭化ケイ素質ダミーウェハを得た。即ち、
直径150mm、厚み625μmの単結晶シリコンウェ
ハを予め拡散法にて、例えば1270Kの酸素雰囲気中
で加熱し、その表面に50nmのシリカ膜を形成した。
この基板を石英ガラスチューブ内に置かれた枚葉式の炭
化ケイ素被覆黒鉛製サセプターにセットし、この石英ガ
ラスチューブを1Paの圧力まで真空引きした後、水素
雰囲気にて1270Kまで誘導加熱法にてサセプターと
シリコン基板を加熱し30分保持した。その後、二塩化
シラン,キャリアーガスとしての水素ガス及びエチレン
ガスを石英ガラスチューブ内に設置したガス導入管より
シリコン基板の直径方向に平行に導入し、炉内圧力を1
00Paに保った。1面ずつ各1時間をかけて反応さ
せ、各面について1.5μmのCVD炭化ケイ素膜を形
成し、ダミーウェハを得た。反り量は、50μmであっ
た。製造コストは、比較例の30%であった。ロボット
によるダミーウェハ固定用ボートへの自動搬送試験をし
たところ、可能であった。
【0024】(実施例3)図3に示すCVD装置を使用
して本発明の炭化ケイ素質ダミーウェハを得た。即ち、
直径150mm、厚み 625μmのミラー結晶シリコ
ンウェハを予め拡散法にて、例えば1520Kの窒素雰
囲気中で加熱し、その表面に300nmの窒化ケイ素膜
を形成した。この基板を石英ガラスベルジャー内に置か
れた一体式バレル型の炭化ケイ素被覆黒鉛製サセプター
にセットし、この石英ガラスベルジャーを1Paの圧力
まで真空引きした後、水素雰囲気にて1270Kまでラ
ンプ加熱法にてサセプターとシリコン基板を加熱し30
分保持した。その後、二塩化シラン,キャリアーガスと
しての水素ガス及びエチレンガスからなる原料ガスを石
英ガラスベルジャー内に導入し、炉内圧力を400Pa
に保った。1面ずつ各1時間をかけて反応させ、各面に
ついて800nmのCVD炭化ケイ素膜を形成し、ダミ
ーウェハを得た。反り量は、40μmであった。製造コ
ストは、比較例の50%であった。ロボットによるダミ
ーウェハ固定用ボートへの自動搬送試験をしたところ、
可能であった。
【0025】(実施例4)図4に示すCVD装置を使用
して本発明の炭化ケイ素質ダミーウェハを得た。即ち、
直径150mm、厚み625μmの多結晶シリコンウェ
ハを誘導加熱式の石英ガラスチューブ内に設置した炭化
ケイ素被覆黒鉛サセプターに載置し、温度1220Kに
加熱し、2塩化シラン,キャリアーガスとしての水素ガ
ス及びエチレンガスからなる原料ガスを導入し、炉内圧
力を65Paに保ち、まず80nmのCVD炭化ケイ素
膜を形成した。その後、原料ガスを二塩化シラン,キャ
リアーガスとしての水素ガス及びアンモニアガスの組み
合わせに切り換えて導入し、炉内温度1200K,炉内
圧力100Paの条件で基板表面のCVD炭化ケイ素膜
の上からさらに100nmのCVD窒化ケイ素を形成さ
せた。冷却後、シリコン基板を裏返し、上記と同様にし
て80nmのCVD炭化ケイ素膜と100nmのCVD
窒化ケイ素膜を交互に積層して形成させた。このような
CVD形成工程を4回繰り返し、最後に700nmのC
VD炭化ケイ素膜を最上層に形成させた。反り量が10
0μmであったので、片面のみを三フッ化窒素(N
3 )とアルゴン(Ar)ガスを用いて圧力110Pa
の条件でプラズマエッチングし(装置は図示していな
い。)、最終炭化ケイ素膜を均一に薄くして、反り量が
20μmに再調整されたダミーウェハを得た。製造コス
トは、比較例の70%であった。ロボットによるダミー
ウェハ固定用ボートへの自動搬送試験をしたところ、可
能であった。
【0026】(実施例5)拡散法により1nmのシリカ
膜が形成された直径150mmで厚み625μmのシリ
コンウェハを図1に示すCVD装置を用いて、本発明の
炭化ケイ素質ダミーウェハを得た。即ち、モノシランと
アンモニアを原料にして、基板温度1120K、炉内圧
1kPaにて片面ずつ0.5μmのCVD窒化ケイ素膜
を形成させた後、モノシランとプロパン(C3 8 )を
用いてCVD炭化ケイ素膜を片面ずつ2μm形成し、ダ
ミーウェハを得た。ダミーウェハの反り量は、15μm
であり、ロボットによる上記自動搬送は可能であった。
【0027】(実施例6)図1に示すCVD装置を使用
して本発明の炭化ケイ素質ダミーウェハを得た。即ち、
基板として実施例1で用いたのと同種の高純度シリコン
ウェハを選定し、CVD装置内で加熱して、その表面を
まず第1層として約1μmのCVD窒化ケイ素膜を片面
ずつ形成した。但し、条件としては、原料ガスとしてモ
ノシランとアンモニアを使用し、炉内圧力を1kPa、
シリコン基板温度を1120Kとした。その後、酸化炉
(図示せず)に移し、酸素雰囲気中で1270Kにてア
ニールし、前述のCVD窒化ケイ素膜を10μm形成
し、本発明のダミーウェハを得た。ダミーウェハの反り
量は、50μmであり、ロボットによる上記自動搬送は
可能であった。
【0028】(実施例7)直径150mm、厚み625
μmの単結晶シリコンウェハを図2に示すCVD装置内
に置き、まずシリカ膜をCVD法で形成した。即ち、シ
リコン基板を1070Kに加熱し、モノシランと一酸化
二窒素ガスを別々のガス導入管より炉内に導入し、シリ
カ膜を形成させた。その後、一酸化二窒素ガスのみを流
しながら基板温度を上げ、1270Kでアニールした。
このようにして第1層目の0.3μmのシリカ膜を形成
した。次に、第2層目として0.5μmのCVD窒化ケ
イ素膜を形成した。但し、原料ガスとしては、モノシラ
ンとアンモニアを使用し、雰囲気温度は1070Kとし
た。さらに、0.3μmの第3層目のシリカ膜を前述と
同じ方法で形成した。次に、CVD炭化ケイ素膜を5μ
m形成し、本発明のダミーウェハを得た。ダミーウェハ
の反り量は、25μmであり、ロボットによる上記自動
搬送は可能であった。
【0029】(比較例)黒鉛基板をホットウォール式C
VD反応管に設置し、原料ガスを四塩化シラン,メタ
ン,水素ガスの組み合わせで、炉内温度1570K、炉
内圧力50kPaの条件にて3mmのCVD炭化ケイ素
膜を形成した後、機械加工にて直径150mm、厚み6
25μmのモノシリックCVD炭化ケイ素ダミーウェハ
を得た。その反り量は、0.5mmであった。このダミ
ーウェハは、ダミーウェハ固定用ボートへの自動搬送が
できず、人の手でボートにセットした。
【0030】(ヒートサイクル試験)装置4を用いて、
ダミーウェハを室温から1270Kまで5K/sの昇温
速度で昇温し、10分間保持した後、自然冷却した。こ
れらの操作を繰り返して20回毎に形成膜に亀裂(クラ
ック)が入っているか調べた。その結果を表1に示す。
実施例で得られたダミーウェハはいずれも、比較例のダ
ミーウェハに比べてヒートサイクルに伴うCVD炭化ケ
イ素膜の亀裂(クラック)が大きく抑制されていること
が分かる。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の炭化ケイ素質ダミーウェハは以
上の様に構成したので、従来のモノシリックなCVD炭
化ケイ素質ダミーウェハに比べて反りが少なく、しかも
安価なものを提供できることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダミーウェハを製造するための水平型
CVD装置の一例を示す概略説明図である。
【図2】本発明のダミーウェハを製造するための垂直型
CVD装置の一例を示す概略説明図である。
【図3】本発明のダミーウェハを製造するための一体式
バレル型CVD装置の一例を示す概略説明図である。
【図4】本発明のダミーウェハを製造するための水平型
CVD装置の他の例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1,21,31,41 シリコン基板 2,22,32,42 炭化ケイ素被覆黒鉛サセプター 3 炭化ケイ素支持体 4 炭化ケイ素インナーチューブ 5 ダイヤフラム式真空計 6,23,43 石英ガラスチューブ 7,25,34,45 ガス導入管 7a,25a スリット 8 回転シャフト 9,24,44 誘導コイル 10 熱電対 33 加熱ランプ 36 石英ガラスベルジャー 11,26,35,46 光高温計 12,27,37,47 排気装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今村 和広 香川県三豊郡大野原町中姫2181−2 東洋 炭素株式会社内 (72)発明者 吉本 義明 香川県三豊郡大野原町中姫2181−2 東洋 炭素株式会社内 (72)発明者 喜久 秀樹 東京都文京区湯島2−10−10 マキノビル 東洋炭素株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体プロセスにおいて使用されるダミ
    ーウェハにおいて、半導体材料のウェハとほぼ同じ形状
    及び厚さに成形された高純度シリコンからなる基板の表
    面に、化学気相蒸着法により生じた炭化ケイ素膜が少な
    くとも1層形成されてなることを特徴とする炭化ケイ素
    質ダミーウェハ。
  2. 【請求項2】 上記シリコン基板は、その表面に炭化ケ
    イ素膜と窒化ケイ素膜とが少なくとも各1層交互に化学
    気相蒸着法にて形成されたものである請求項1記載の炭
    化ケイ素質ダミーウェハ。
  3. 【請求項3】 上記シリコン基板が単結晶シリコンウェ
    ハである請求項1又は請求項2に記載の炭化ケイ素質ダ
    ミーウェハ。
  4. 【請求項4】 上記シリコン基板が多結晶シリコンウェ
    ハである請求項1又は請求項2に記載の炭化ケイ素質ダ
    ミーウェハ。
  5. 【請求項5】 上記シリコン基板が研磨されたダミーウ
    ェハである請求項1又は請求項2に記載の炭化ケイ素質
    ダミーウェハ。
  6. 【請求項6】 上記化学気相蒸着法により形成された炭
    化ケイ素膜の厚みが10〜10000nmである請求項
    1乃至請求項5のいずれか一項に記載の炭化ケイ素質ダ
    ミーウェハ。
  7. 【請求項7】 上記シリコン基板の表面が、2層以上の
    シリカ膜及び/又は窒化ケイ素膜に覆われたものであ
    り、それらの膜が拡散法又はCVD法により形成された
    ものである請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載
    の炭化ケイ素質ダミーウェハ。
  8. 【請求項8】 上記2層以上のシリカ膜及び/又は窒化
    ケイ素膜が、拡散法により1〜1000nmの厚みに形
    成されたものである請求項7記載の炭化ケイ素質ダミー
    ウェハ。
  9. 【請求項9】 上記2層以上のシリカ膜及び/又は窒化
    ケイ素膜が、CVD法により1〜10000nmの厚み
    に形成されたものである請求項7記載の炭化ケイ素質ダ
    ミーウェハ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005530335A (ja) * 2002-05-07 2005-10-06 マットソン テクノロジイ インコーポレイテッド サセプタを含む処理チャンバ内で半導体基板を加熱するプロセスおよびシステム
JP2005317979A (ja) * 2004-04-29 2005-11-10 Sychip Inc 集積受動デバイス

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