JPH1095655A - アルミナセメント組成物及びそれを用いた不定形耐火物 - Google Patents

アルミナセメント組成物及びそれを用いた不定形耐火物

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JPH1095655A
JPH1095655A JP8246137A JP24613796A JPH1095655A JP H1095655 A JPH1095655 A JP H1095655A JP 8246137 A JP8246137 A JP 8246137A JP 24613796 A JP24613796 A JP 24613796A JP H1095655 A JPH1095655 A JP H1095655A
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JP
Japan
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alumina cement
composition
cao
alumina
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JP8246137A
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English (en)
Inventor
Yuji Koga
祐司 古賀
Hirotomo Sakai
裕智 酒井
Kenji Sekiguchi
憲司 関口
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Publication date
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • C04B28/06Aluminous cements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B7/00Hydraulic cements
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温施工時に、高流動性、高強度発現性、耐
食性、及び耐スポーリング性等が良好なアルミナセメン
ト組成物やその不定形耐火物を提供すること。 【解決手段】 鉱物組成がCaO ・Al2O3 とCaO ・2Al2O3
であり、化学成分がCaO25〜33重量%で、Al2O3 75〜67
重量%であるクリンカー100 重量部と、100 〜400 ℃で
熱処理した、アルカリ金属炭酸塩類、カルボン酸類、ホ
ウ酸類、及びポリアクリル酸類からなる群より選ばれた
3種以上の添加剤 0.5〜2.5 重量部とを配合したアルミ
ナセメント組成物、該アルミナセメント組成物と耐火骨
材とを含有した不定形耐火物を構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミナセメント組成
物及びそれを用いた不定形耐火物、詳しくは、従来のア
ルミナセメント組成物に比べて、高温施工時に、高流動
性、高強度発現性、耐食性、及び耐スポーリング性等が
良好なアルミナセメント組成物及びそれを用いた不定形
耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、アルミナセメントやア
ルミナセメント組成物として、特定割合のCaO・Al2O
3 、12CaO ・7Al2O3、及び非晶質のカルシウムアルミネ
ートからなり、α-Al2O3、ヒドロオキシカルボン酸、及
び無機炭酸塩を含有してなるアルミナセメント組成物
(特開昭49− 32921号公報、特開昭50−102617号公報、
及び特開昭55−121933号公報等)、水溶性のポリアク
リル酸類及び/又はメタクリル酸−アクリル酸共重合体
とアルカリ金属炭酸塩を含有してなるアルミナセメント
(特開昭55− 75947号公報や特開昭55− 75948号公報な
ど)、特定のCaO /Al2O3 比を持つ非晶質のカルシウ
ムアルミネートを含有するアルミナセメント、又はCaO
・2Al2O3、3CaO・Al2O3 、12CaO ・7Al2O3、及び11CaO
・Al2O3 ・CaF2等の一種以上の組成に対応する非晶質カ
ルシウムアルミネートを主成分とするアルミナセメント
(特開昭61−132556号公報、特開昭61− 77659号公報、
及び特開平 2−175638号公報)、少なくとも80重量%
以上のCaO ・Al2O3 相のクリンカーと特定比表面積のア
ルミナとを含有してなるアルミナセメント、又はアルミ
ナセメントクリンカーにアルミナ質微粉を含有してなる
アルミナセメント(特開昭52−111920号公報)、CaO
・2Al2O3を主体にして12CaO ・7Al2O3、微粉アルミナ、
及びスルホン酸系アニオン界面活性剤を配合してなるア
ルミナセメント(特開昭55−144456号公報、特開昭55−
121934号公報)、特定割合のCaO ・Al2O3 とCaO ・2A
l2O3を含有するクリンカーとα-Al2O3からなるアルミナ
セメント(USP4162923)、並びに、カルシウムアルミ
ネート、ポリアクリル酸類、ホウ酸類、及び炭酸塩又は
カルボン酸類からなるアルミナセメント組成物(特開平
6−157097号公報)等が知られている。また、アルミナ
セメントの鉱物組成と添加剤の種類のアルミナセメント
の流動性、硬化性、及び強度発現性におよぼす影響につ
いても公知である(HIGH ALUMINA CEMENTS AND CONCRETE
S;T.D. ROBSON,1962年発行)。
【0003】これらのアルミナセメント又はアルミナセ
メント組成物は、常温施工時に高強度発現性、高耐火
性、及び高流動性等の特性改善を目的としたものであ
り、高温施工時には物性の低下が生じて好ましくなかっ
た。
【0004】また、アルミナセメント中のAl2O3 含有量
を上げ、耐食性と耐火性を向上させようとすると、流動
性が低下し、養生強度や乾燥強度が著しく低下するとい
う課題があり、アルミナセメント中のCaO とAl2O3 の含
有割合は必然的に制限されるものであった。
【0005】そして、従来のアルミナセメントの鉱物組
成は、流動性確保と強度発現性付与の面でCaO ・Al2O3
を主体とするものに限定されていた。このCaO ・Al2O3
の硬化速度調整に、12CaO ・7Al2O3のような早硬性カル
シウムアルミネートやCaO ・2Al2O3のような硬化遅延の
カルシウムアルミネートを配合するものが提案されてい
る(特公昭44−4220号公報や特開昭54−139639号公報な
ど)。しかしながら、12CaO ・7Al2O3は急硬性を示す特
徴があり、添加剤等で硬化調整を行っても、CaO ・Al2O
3 を主体とするアルミナセメントには、強度発現性の面
で劣っており、また、CaO ・2Al2O3を配合すると、硬化
遅延や強度発現性が低下するなどの課題があった。
【0006】また、高温施工用には、水溶性無機フッ化
物を含有してなるアルミナセメント組成物があるが、水
溶性無機フッ化物は医薬外劇物で実用には適さないとい
う課題があった(特開昭61− 86454号公報)。従来のア
ルミナセメントで流動性の高いものや、アルミナセメン
トに添加剤を加えて流動性を高めたものでも、高温施工
時には高流動性を得ることはできなかった。
【0007】このように、特許や文献にアルミナセメン
ト又はアルミナセメント組成物は多数記載されているも
のの、実際に工業化されているアルミナセメントの組成
は、CaO ・Al2O3 を主体にするものに限定され、アルミ
ナセメントの硬化調整の目的で、また、高耐火性や強度
発現性付与の目的で、12CaO ・7Al2O3、α-Al2O3、及び
各種添加剤を含有したものであり、高耐火性を確保する
目的でクリンカー中のCaO 含有率を減少させた結果、5
重量%程度以下の若干量のCaO ・2Al2O3を含有するもの
はあっても、本発明のようにCaO ・2Al2O3を積極的に使
用したアルミナセメントはなかった。
【0008】また、これらアルミナセメント又はアルミ
ナセメント組成物は、流動性、強度発現性、硬化性、及
び耐火性が良好であるが、現在、耐火物分野、特に、製
銑設備や製鋼設備を始めとする鉄鋼分野で要求される不
定形耐火物としては、流動性、強度発現性、耐火性、及
び耐食性等が不十分であるという課題があった。このた
め、不定形耐火物を構成する耐火物骨材の組み合わせ
で、これらアルミナセメントの課題を解決すべく検討さ
れたが、十分ではなかった。
【0009】また、鉄鋼分野で製造するメタルや、その
製造時に発生するスラグに対する耐食性をさらに向上さ
せるためには、マグネシア等の塩基性骨材を配合するこ
とが好ましく、混練水により硬化体が消化してクラック
が発生したり、アルミナセメントの硬化促進剤として機
能する、塩基性骨材から溶出するMgイオン等の可溶性成
分のために混練り時の流動性が低下し、施工時の可使時
間が短くなり、ミキサーやホッパー内で硬化する等のト
ラブルが発生しやすいという課題があった。特に、スラ
グライン、取り鍋の敷き部、鋼浴部、及び高炉内等の高
温施工時の補修等のように、高強度発現性、耐食性、及
び耐スポーリング性が要求される箇所に施工する不定形
耐火物には、従来のアルミナセメント又はアルミナセメ
ント組成物では、流動性と強度発現性が不足するという
課題があった。また、耐用性向上には、従来のアルミナ
セメントや従来技術では、多少の優劣はあるものの、大
幅な性能向上は期待できなかった。
【0010】本発明者は、これらの課題を解決するた
め、種々検討を重ねた結果、特定の鉱物組成と化学成分
からなる水硬性のクリンカーと特定の添加剤とを配合し
たアルミナセメント組成物を使用することによって前記
課題が解消できる知見を得て本発明を完成するに至っ
た。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、鉱物組
成がCaO ・Al2O3 とCaO ・2Al2O3であり、化学成分がCa
O 25〜33重量%で、Al2O3 75〜67重量%であるクリンカ
ー100 重量部と、100〜400 ℃で熱処理した、アルカリ
金属炭酸塩類、カルボン酸類、ホウ酸類、及びポリアク
リル酸類からなる群より選ばれた3種以上の添加剤 0.5
〜2.5 重量部とを配合してなるアルミナセメント組成物
であり、該アルミナセメント組成物と耐火骨材とを含有
してなる不定形耐火物である。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明で使用するクリンカーは、鉱物組成
としてCaO ・Al2O3 とCaO ・2Al2O3であり、その化学成
分が、CaO 25〜33重量%で、Al2O3 75〜67重量%であ
り、この鉱物組成と化学成分とを両立させることが重要
である。本発明のクリンカーは、赤ボーキサイト等の天
然原料をバイヤープロセス等の精製法により得られた高
純度アルミナや、ボーキサイトなどのAl2O3 原料と、石
灰石や生石灰などのCaO 原料を、所定の成分割合になる
ように配合し、電気炉、反射炉、縦型炉、平炉、シャフ
トキルン、及びロータリーキルン等の設備で、溶融及び
/又は焼成して得られるものである。本発明では、溶融
法に比べて、カルシウムアルミネート鉱物の生成割合が
本発明の範囲で製造しやすい焼成法でクリンカーを製造
することが好ましい。焼成法においては、原料の粒度調
整、焼成温度、及び焼成時間などが目的の鉱物組成を得
るための管理ポイントである。ここで、CaO をC 、Al2O
3 をA とすると、本発明の鉱物組成を得るには、CA−CA
2 の鉱物組成を一時に合成する方法、CAの鉱物組成とCA
2 の鉱物組成を所定の割合に配合する方法などがある。
【0014】本発明における鉱物組成の含有割合は、Cu
−Kα線を用いたX線回折分析によって分析可能であ
り、X線回折法による鉱物組成の定量方法として、回折
線の強度比測定法、内部標準法、Zevin 法、及びX線回
折ピーク分離法等があり、本発明においては、いずれの
方法でも定量可能である。回折線の強度比測定法とは、
各鉱物の回折強度を相対的に現した値で示す方法であ
り、内部標準法とは、内部標準物質と試料を一定の割合
で混合し、成分濃度と回折線強度比との間には直線関係
が得られることを利用して、濃度が既知の標準試料で検
量線を作成し分析する方法である。また、Zevin 法と
は、試料の平均質量吸収係数と回折線強度比を測定し、
n次の連立方程式を解くことにより各結晶相を定量する
方法であり、平均質量吸収係数は蛍光X線分析法又は化
学分析によって、試料の成分を定量し、算出することが
できる。さらに、X線回折ピーク分離法とは、試料の結
晶やガラス相から測定する方法である。本発明において
はいずれの方法を使用しても、鉱物組成やガラス化率を
定量することが可能であるが、測定が簡単で、精度が良
いZevin 法又は回折線の強度比測定法の使用が好まし
い。例えば、Zevin 法による本発明のクリンカー中の水
硬性の鉱物組成比は、CA20〜90重量部、CA2 80〜10重量
部の範囲であることが好ましく、CA40〜80重量部、CA2
60〜20重量部の範囲のものがより好ましい。クリンカー
の鉱物組成比がこの範囲外では、流動性、強度発現性、
耐食性、及び耐スポーリング性が悪化する場合がある。
また、例えば、回折線強度比にて測定した本発明のアル
ミナセメント組成物の鉱物組成比は、CAの回折線に対す
るCA2 の回折強度比CA2 /CAが0.1 〜10になるように製
造したものが好ましく、不定形耐火物に配合した際の流
動性、可使時間、硬化性、及び強度発現性のバランスの
面で、0.5 〜5.0 がより好ましい。0.1未満では、高強
度発現性、耐摩耗性、及び耐スポーリング性等が悪くな
り、10を越えると流動性や硬化性が悪化する場合があ
る。
【0015】ここでいう鉱物組成比とは、CAのdが4.67
Å、CA2 のdが4.45Åの回折線の強度比である。本発明
で使用するクリンカーの化学成分比は、CaO 25〜33重量
%、Al2O3 75〜67重量%であり、CaO 27〜32重量%、Al
2O3 73〜68重量%が好ましい。クリンカーの化学成分が
この範囲外では、流動性、強度発現性、耐食性、及び耐
スポーリング性が不良となる場合がある。
【0016】本発明のアルミナセメント組成物には、目
的とする鉱物組成のCAやCA2 の他に、原料に起因するα
-Al2O3や、SiO2をS 、TiO2をT 、及びFe2O3 をF とする
と、C2AS、CT、及びC4AF等と示される不純物を含有して
いるものも使用可能であるが、アルミナセメント組成物
中の不純物は少ない方が好ましく、SiO2が0.5 重量%以
下、TiO2が0.5 重量%以下、及びFe2O3 が0.5 重量%以
下であることが好ましく、特に、SiO2、TiO2、Fe2O3
Na2O、K2O 、及びMgO 等の化学成分は、各成分とも0.1
重量%以下でより少ない方が好ましい。これら不純物が
多いと不定形耐火物に使用した際、該アルミナセメント
組成物を使用した硬化体の高温での体積変化が大きくな
り、また、スラグ等への耐食性が低下するため好ましく
ない。また、アルミナセメント組成物の特性を損なわな
い範囲で、未反応のCaO やAl 2O3 を少量含有することも
可能である。未反応のCaO は2重量%以下が、また、未
反応のAl2O3 は10重量%以下が好ましく、CaO が1.0 重
量%以下、Al2O3 が5.0 重量%以下がより好ましい。未
反応原料がクリンカー中に存在すると、混練り時にCaイ
オンが溶出したり、フィラーとして存在することで、流
動性が悪化したり、可使時間が短縮したりして、硬化が
早くなったり、そのアルミナセメントを使用した不定形
耐火物の強度発現性の低下や高温下での体積安定性が悪
くなる場合がある。
【0017】焼成法でクリンカーを製造する場合、Al2O
3 原料とCaO 原料を所定の割合で混合及び/又は混合粉
砕し、ロータリーキルンにて1,000 ℃以上の高温で焼成
するのが好ましく、1,450 ℃以上で焼成することがより
好ましい。また、溶融法でクリンカーを製造する場合、
Al2O3/CaO モル比が2〜6の範囲であり、溶融後、得ら
れる鉱物組成がCA−CA2 組成であることが重要であっ
て、溶融法ではCAとCA2 の鉱物組成の成分比が熱力学的
に決定されるため、CaO が21.5〜35.4重量%、Al2O3
78.5〜64.6重量%になるように原料配合することが好ま
しく、CaO が25.0〜33.0重量%で、Al2O3 が75.0〜67.0
重量%の成分比になるように原料配合することがより好
ましい。配合した原料を、電気炉や平炉などの溶融装置
によって、1,500 ℃以上、より好ましくは1,700 ℃以上
の高温で溶融後、高圧空気や水に接触させて冷却したク
リンカーとするのが好ましい。
【0018】本発明においては、目的の鉱物組成になる
ように、CAとCA2 からなる組成を一度に合成したり、あ
るいは、CAやCA2 を所定の配合比で混合したり、組成比
の異なるCAとCA2 からなるクリンカーを目的の鉱物組成
比になるように組み合わせることも可能である。これら
のクリンカーの粉砕・混合は、クリンカー同士を混合
後、粉砕しても良く、あるいは、各々粉砕したものを混
合しても良く、特に目的の鉱物組成比にする手段は制限
されるものではない。クリンカーの粉砕機としては、通
常、粉塊物の微粉砕に使用される粉砕機が使用できる。
例えば、ローラーミル、ジェットミル、チューブミル、
ボールミル、及び振動ミル等が使用可能である。
【0019】本発明におけるクリンカーのガラス化率
は、特に限定されるものではないが、一般にガラス化率
が高いと水硬性が強くなり、該クリンカーを用いた硬化
体は高強度発現性が得られる。このガラス化率は、溶融
及び/又は焼成した高温のクリンカーの冷却方法により
調整可能である。ガラス化率の程度は、粉末X線回折法
による鉱物組成の分析にて、回折線の強度が弱いもの
程、ガラス化率が大きいことを示す。
【0020】クリンカーの粒度は、流動性、硬化性、及
び強度発現性に影響し、ブレーン法による比表面積で、
3,000cm2/g以上が好ましく、4,000cm2/g以上がより好ま
しく、4,500 〜8,000cm2/gが最も好ましい。3,000cm2/g
未満では強度発現性や流動性が低下したり、適切な硬化
性が得られない場合がある。
【0021】また、クリンカーの平均粒子径としては、
10μm以下に微粉砕したものが流動性と高温での可使時
間に優れるため好ましく、1〜7μmがより好ましい。
1μm未満では強度発現性や流動性が低下する場合があ
り、7μmを越えると流動性が低下したり、硬化遅延す
る場合がある。ここでいう平均粒子径とは、レーザー回
折法やレーザー散乱法、あるいは沈降天秤法等の一般的
に使用されている粒度分布測定機による測定結果の値で
あって、50%平均径である。
【0022】本発明では、アルカリ金属炭酸塩類、カル
ボン酸類、ホウ酸類、ポリアクリル酸類のうち少なくと
も3種以上を添加剤として使用する。
【0023】本発明で使用するアルカリ金属炭酸塩類
(以下炭酸アルカリという)としては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、及び炭酸水素
カリウム等の炭酸アルカリ金属塩類の使用が好ましく、
その含水塩や無水塩のいずれの使用も可能である。これ
らのうち、炭酸ナトリウムの使用が好ましく、JIS K 12
01やJIS K 8625で規定される炭酸ナトリウムを使用する
ことが可能である。炭酸アルカリの粒度は、アルミナセ
メントと混和した際、水に溶解しやすいように、細かい
もの程好ましく、100 メッシュ以下、特に、200 メッシ
ュ以下がより好ましい。炭酸アルカリの純度は、特に限
定されるものではなく、現在、工業的に精製されている
アルカリ金属炭酸塩の使用が可能であって、純度が80重
量%程度以上のものの使用が好ましい。
【0024】本発明で使用するカルボン酸類とは、オキ
シカルボン酸又はそのアルカリ塩である。オキシカルボ
ン酸としては、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、コハク
酸、乳酸、リンゴ酸、及びサリチル酸等が挙げられ、そ
のアルカリ塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、及
びカルシウム塩等が挙げられる。これらのうち、クエン
酸又はそのアルカリ塩、中でもクエン酸ナトリウムやク
エン酸カリウムの使用が好ましい。カルボン酸類の粒度
は、アルミナセメントとの混和時、水に溶解しやすいよ
うに細かい程好ましく、100 メッシュ以下、200 メッシ
ュ以下が好ましい。カルボン酸類の純度は、特に限定さ
れるものではないが、現在、工業的に精製されているカ
ルボン酸類の使用が可能であって、80重量%程度以上が
好ましい。中でも、不純物として硫酸塩が0.05重量%以
下のクエン酸又はその塩や、20℃における1重量%濃度
の水溶液のpHが7〜10の範囲のクエン酸又はその塩を
使用することは、可使時間に優れるため好ましい。
【0025】本発明で使用するホウ酸類とは、ホウ酸又
はそのアルカリ塩である。ここで、ホウ酸とは、別名ボ
ール酸、正ホウ酸、又はオルソホウ酸と呼ばれるもの
で、H3BO3 と表され、ピロホウ酸、テトラホウ酸、及び
メタホウ酸を含有するものである。ホウ酸の製造方法
は、特に限定されるものではなく、通常、ホウ酸の原鉱
石に硫酸を加えて加熱分解し、ホウ酸を遊離させて分離
抽出後精製して得られる。ホウ酸のアルカリ塩として
は、ナトリウム塩、カリウム塩、及びカルシウム塩等が
挙げられ、そのうち、ナトリウム塩又はカリウム塩の使
用が好ましく、その含水化合物や無水化合物のいずれの
使用も可能である。ホウ酸類の粒度は、アルミナセメン
トに混和した際、水に溶解しやすいように小さいほど好
ましい。また、ホウ酸類の純度は、特に限定されるもの
ではないが、現在、工業的に精製されているホウ酸の使
用が可能であって、ホウ酸中のBO3分が80重量%以上の
ものの使用が好ましい。
【0026】本発明で使用するポリアクリル酸類は、ポ
リアクリル酸やポリメタクリル酸又はその塩類で、ポリ
アクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム、及び
ポリアクリル酸アンモニウム等、又は、ポリメタクリル
酸ナトリウム、ポリメタクリル酸カリウム、及びポリメ
タクリル酸アンモニウム等が挙げらるが、これらの中
で、性能、価格、入手し易さ、及び取扱い易さ等からポ
リアクリル酸ナトリウム又はポリメタクリル酸ナトリウ
ムの使用が最も好ましい。
【0027】添加剤の使用量は、クリンカー100 重量部
に対して、0.5 〜2.5 重量部であり、1.0 〜2.0 重量部
が好ましい。0.5 重量部未満では作業性が低下し、2.5
重量部を越えると硬化遅延したり強度が低下する。特
に、炭酸アルカリ、カルボン酸類、及びホウ酸類を添加
剤として用いる場合は、炭酸アルカリ100 重量部に対し
て、カルボン酸類240 〜290 重量部とホウ酸類10〜60重
量部の配合割合が好ましく、炭酸アルカリ、カルボン酸
類、及びポリアクリル酸類を添加剤として用いる場合
は、炭酸アルカリ100 重量部に対して、カルボン酸類10
〜50重量部とポリアクリル酸類100 〜150 重量部の配合
割合が好ましく、炭酸アルカリ、ホウ酸類、及びポリア
クリル酸類を添加剤として用いる場合は、炭酸アルカリ
100 重量部に対して、ホウ酸類10〜60重量部とポリアク
リル酸類100 〜150 重量部の配合割合が好ましく、カル
ボン酸類、ホウ酸類、及びポリアクリル酸類を添加剤と
して用いる場合は、カルボン酸類100 重量部に対して、
ホウ酸類10〜60重量部とポリアクリル酸類100 〜150 重
量部の配合割合が好ましく、炭酸アルカリ、カルボン酸
類、ホウ酸類、及びポリアクリル酸類を添加剤として用
いる場合は、炭酸アルカリ100 重量部に対して、カルボ
ン酸類5〜55重量部とホウ酸類25〜75重量部とポリアク
リル酸類125 〜175 重量部の配合割合が好ましい。
【0028】本発明における添加剤の配合方法は、特に
規定されるものではなく、各添加剤を所定の割合になる
ように配合し、あらかじめ粉砕したクリンカーと、V型
ブレンダ コーンブレンダー、ナウタミキサー、パン型
ミキサー、及びオムニミキサー等の混合機を用いて均一
混合するか、あるいは、所定の割合でクリンカーに配合
後、振動ミル、チューブミル、ボールミル、及びローラ
ーミル等の粉砕機で混合粉砕することが可能である。
【0029】本発明では、100 〜400 ℃の温度で加熱処
理した添加剤をクリンカーと混合するか、クリンカーと
添加剤とを一緒に混合したものを加熱処理して使用す
る。添加剤の加熱温度は100 〜400 ℃であり、150 〜35
0 ℃が好ましい。この範囲外では流動性が悪くなり、適
切な硬化時間が取れず、強度発現性が低下する場合があ
る。加熱方法としては、粉砕と同時に加熱する方法、輸
送時の熱風加熱、輸送機の加熱、及び貯蔵時の加熱等が
可能である。
【0030】本発明のアルミナセメント組成物は、IC
P、ICPA、GC−MS、C13−NMR、HPLC、
及びFT−IR等の機器分析、キレート分析、並びに、
放射化分析法等で種類と量比を特定化することが可能で
ある。
【0031】本発明で使用する耐火骨材とは、通常、不
定形耐火物に使用されている耐火骨材が使用可能であっ
て、具体的には、溶融マグネシア、焼結マグネシア、天
然マグネシア、及び軽焼マグネシア等のマグネシア、溶
融マグネシアスピネルや焼結マグネシアスピネルなどの
マグネシアスピネル、溶融アルミナ、焼結アルミナ、軽
焼アルミナ、及び易焼結アルミナ等のアルミナ、シリカ
ヒューム、コロイダルシリカ、軽焼アルミナ、及び易焼
結アルミナ等の超微粉、その他、溶融シリカ、焼成ムラ
イト、酸化クロム、ボーキサイト、アンダルサイト、シ
リマナイト、シャモット、ケイ石、ロー石、粘土、ジル
コン、ジルコニア、ドロマイト、パーライト、バーミキ
ュライト、煉瓦屑、陶器屑、窒化珪素、窒化ホウ素、炭
化珪素、並びに、窒化珪素鉄等の使用が可能であり、こ
れらのうち、耐食性、耐用性、及び耐火性の面から、マ
グネシア、マグネシアスピネル、アルミナ、及び超微粉
の中から選ばれた一種又は二種以上の耐火骨材を使用す
ることが好ましい。また、スラグ浸透抑制の面から、マ
グネシアとアルミナの組み合わせ、又は、マグネシアス
ピネルとアルミナの組み合わせが好ましい。
【0032】ここで、マグネシアとは、海水法により海
水から抽出されたMg(OH)2 、炭酸マグネシア、天然MgO
であるマグネサイト、又は天然炭酸マグシアをロータリ
ーキルン等で焼成して得られる焼結マグネシアクリンカ
ー又はその焼結マグネシアクリンカーを電気炉等で溶融
して得られる電融マグネシアクリンカーを、所定のサイ
ズに粉砕し、篩い分けしたものであって、MgO の純度が
80重量%以上のものが、耐食性に優れる面で好ましく、
SiO2やTiO2などの不純物が少ないものが好ましく、MgO
の純度が95重量%以上であり、CaO の含有率が2重量%
以下、SiO2の含有率が0.5 重量%以下、B2O3の含有率が
0.5 重量%以下のマグネシアが、耐食性に優れる面から
好ましい。この他、スピネルコーティングしたマグネシ
ア、粒界にチタン酸マグネシウムを含有したマグネシ
ア、マグネシア粒子表面にカルシウムアルミネートを生
成したマグネシア、及び塩基性煉瓦に使用する、高純
度、高嵩密度、及び粗大結晶粒の特殊なマグネシアクリ
ンカー、並びに、耐熱スポーリング性を向上したマグネ
シア・ジルコニアクリンカー等の特殊なマグネシアも使
用可能である。
【0033】また、マグネシアスピネルとは、水酸化マ
グネシウムや仮焼マグネシアなどのMgO 源と、水酸化ア
ルミニウムや仮焼アルミナなどのAl2O3 源を、所定の割
合になるように調合し、ロータリーキルン等の焼成装置
を用いて、約1,800 〜1,900℃の温度で反応・焼結させ
てスピネルクリンカーとしたもの、電気炉などの溶融装
置にて溶融した溶融マグネシアスピネルを、所定のサイ
ズに粉砕し、篩い分けしたもの、並びに、これらの焼成
したものと溶融したものを混合したもの等である。マグ
ネシアクリンカーにおけるMgO /Al2O3 の重量比は、0.
1 〜1が好ましく、0.2 〜0.4 が不定形耐火物に配合し
た際、耐用性に優れる面からより好ましい。
【0034】さらに、アルミナとは、水酸化アルミニウ
ムや仮焼アルミナなどのAl2O3 源を、ロータリンキルン
等の焼成装置や電気炉等の溶融装置によって、焼結及び
/又は溶融したものを、所定のサイズに粉砕し、篩い分
けしたものであって、鉱物組成としては、α-Al2O3やβ
-Al2O3などと示される酸化アルミニウムであり、焼結ア
ルミナ、仮焼アルミナ、及び易焼結アルミナ等と呼ばれ
るものであって、通常、Al2O3 を90重量%以上含有する
α-Al2O3の使用が最も好ましい。また、アルミナとジル
コニアクリンカーを溶融して得られる、耐熱スポーリン
グ性が向上したアルミナ・ジルコニアクリンカー等の使
用も可能である。
【0035】耐火骨材の粒度は、通常、5〜3mm、3〜
1mm、1〜0mm、200 メッシュ下、及び325 メッシュ下
等のサイズのものを、要求物性に応じて配合する。耐火
骨材の粒度調整は、不定形耐火物の目的物性によって決
定されるものであり特に限定されるものではないが、不
定形耐火物100 重量部中、アルミナセメント組成物が2
〜15重量部、粒径1mm以下の焼結マグネシアが5〜20重
量部、残部が粒径1〜10mmの電融アルミナ及び/又は焼
結アルミナ、並びに、アルミナセメント組成物が2〜15
重量部、粒径1mm以下のマグネシアスピネルが5 〜20重
量部、残部が粒径1〜10mmの電融アルミナ及び又は焼結
アルミナを使用したものが、流動性がよく、強度発現性
が高く、スラグによる侵食が少ないので好ましい。
【0036】耐火骨材として、さらに粒径が微小の粉体
である超微粉を使用することが可能である。ここで、超
微粉とは、粒径10μm以下の粒子が80重量%以上占める
耐火性微粉末であって、平均粒子径が1μm以下で、B
ET比表面積が10m2/g以上のものが、不定形耐火物の流
動性が確保でき、高強度発現性を有するため好ましい。
具体的には、シリカフューム、コロイダルシリカ、易焼
結アルミナ、非晶質シリカ、ジルコン、炭化珪素、窒化
珪素、酸化クロム、及び酸化チタン等の無機微粉が使用
可能であり、このうち、シリカフューム、コロイダルシ
リカ、及び易焼結アルミナが好ましい。
【0037】耐火骨材の使用量は、施工場所によって適
宜決定すべきものであり、特に限定されるものではない
が、アルミナセメント組成物と耐火骨材からなる不定形
耐火物100 重量部中、耐火骨材99.5〜80重量部が好まし
く、耐食性と強度発現性の面から98〜85重量部が好まし
い。
【0038】本発明の不定形耐火物の製造方法は、特に
規定されるものでは無いが、通常の不定形耐火物の製造
方法に準じ、各構成原料を所定の割合になるように配合
し、V型ブレンダー、コーンブレンダー、ナウターミキ
サー、パン型ミキサー、及びオムニミキサー等の混合機
を用いて均一混合するか、あるいは、所定の割合で混練
り施工する際、混練り機に直接秤込むことも可能であ
る。
【0039】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をさらに説明す
る。
【0040】実施例1 Al2O3 原料とCaO 原料を用いて、生成物中の鉱物組成が
所定の割合になるように各原料を配合し、キルンによる
焼成法によって1,400 〜1,600 ℃で表1に示すクリンカ
ーを製造し、その化学成分と鉱物組成を分析した。結果
を表1に併記する。製造したクリンカー100 重量部と、
添加剤aを1.0 重量部、添加剤bと添加剤cを各々0.5
重量部を配合して振動ボールミルを用いて粉砕すると同
時に200 ℃に加熱してアルミナセメント組成物を得た。
このアルミナセメント組成物5重量部と耐火骨材α95重
量部とを配合し、30℃の恒温恒湿室で、アルミナセメン
ト組成物と耐火骨材の合計100 重量部に対して、8.5 重
量部の水で混練して、不定形耐火物を作製した。この不
定形耐火物のフロー値と強度を測定した。結果を表2に
併記する。
【0041】<使用材料> Al2O3 原料:高純度アルミナ、市販品 CaO 原料 :高純度炭酸カルシウム、市販品 添加剤a :クエン酸ナトリウム、市販品 添加剤b :炭酸ナトリウム、市販品 添加剤c :ホウ砂、市販品 耐火骨材α:焼結アルミナ、昭和電工社製、粒度3〜1
mm28重量部、1〜0.5 mm17重量部、0.5 〜0.3 mm15重量
部、0.3 mm下20重量部、45μm下15重量部の混合品
【0042】<測定方法> 化学成分 :CaO とAl2O3 はJIS R 2522に準じて分析 鉱物組成 :Zevin 法により算出分 フロー値 :JIS R 2521に準じて、フローテーブル中央
の所定の位置にフローコーンを置きその中に不定形耐火
物を詰めて表面を平滑にし、フローコーンを上方に取り
去り、不定形耐火物の広がりの最長と認められる径と、
これに直角の径との2方向の直径を測定し、その平均を
mm単位で表しフロー値とする。 発熱時間 :不定形耐火物を入れたポリビーカーを断熱
容器に入れ、測温抵抗体を差し込み、記録計により発熱
時間を測定し、混練を開始してから発熱曲線が発熱ピー
ク時間になるまでの時間を測定し発熱時間とした。 養生強度 :JIS R 2553に準じて、不定形耐火物を4×
4×16cmの型枠に打設し、表面をセメントナイフで平に
整え、24時間養生後の圧縮強度 乾燥強度 :24時間養生後の供試体を110 ℃で24時間乾
燥後、室温まで放冷した圧縮強度 焼成強度 :乾燥後の共試体をシリコニット電気炉で、
1,400 ℃まで昇温後、2時間保持し、室温まで放冷した
圧縮強度
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】表2から明らかなように、本発明のアルミ
ナセメント組成物を使用すると、流動性が良好で、適切
な発熱時間が得られ、養生強度、乾燥強度、及び焼成強
度とも高強度発現性が得られた。
【0046】実施例2 CaO 30重量%、 Al2O370重量%の化学成分を有し、CA 7
2 重量%、CA2 28重量%の鉱物組成のクリンカーに、表
3に示す添加剤を配合したこと以外は実施例1と同様に
行った。結果を表3に併記する。
【0047】<使用材料> 添加剤d :ポリアクリル酸ナトリウム、市販品 添加剤e :ポリメタクリル酸ナトリウム、市販品
【0048】
【表3】
【0049】表3から明らかなように、本発明のアルミ
ナセメント組成物を使用すると、流動性が良く、適切な
発熱時間が得られ、養生強度、乾燥強度、及び焼成強度
とも高強度発現性が得られた。
【0050】実施例3 添加剤a、添加剤b、添加剤c、及び添加剤dを各々
0.5重量部からなり、表4に示す量の添加剤を配合した
こと以外は実施例2と同様に行った。結果を表4に併記
する。
【0051】
【表4】
【0052】表4から明らかなように、本発明のアルミ
ナセメント組成物を使用すると、流動性が良く、適切な
発熱時間が得られ、養生強度、乾燥強度、及び焼成強度
とも高強度発現性が得られた。
【0053】実施例4 添加剤a、添加剤b、添加剤c、及び添加剤dを各々
0.5重量部からなる添加剤を 2.0重量部を混合し、表5
に示す温度で熱処理したこと以外は実施例2と同様に行
った。結果を表5に併記する。
【0054】
【表5】
【0055】表5から明らかなように、本発明のアルミ
ナセメント組成物を使用すると、流動性が良く、適切な
発熱時間が得られ、養生強度、乾燥強度、及び焼成強度
とも高強度発現性が得られた。
【0056】実施例5 CaO 30重量%、 Al2O370重量%の化学成分を有し、CA 7
2 重量%、CA2 28重量%の鉱物組成のクリンカーに、表
6に示す添加剤を配合したこと以外は実施例1と同様に
行った。結果を表6に併記する。
【0057】<使用材料> 添加剤f :クエン酸、石津製薬社製試薬 添加剤g :クエン酸カリウム、石津製薬社製試薬 添加剤h :炭酸カリウム、石津製薬社製試薬 添加剤i :炭酸水素ナトリウム、日本純薬社製 添加材j :ホウ酸、日本純薬社製 添加剤k :ホウ酸カリウム、石津製薬社製試薬 添加剤l :ポリアクリル酸、石津製薬社製試薬 添加剤m :ポリメタクリル酸、石津製薬社製試薬
【0058】
【表6】
【0059】表6から明らかなように、本発明のアルミ
ナセメント組成物を使用すると、流動性が良く、適切な
発熱時間が得られ、養生強度、乾燥強度、及び焼成強度
とも高強度発現性が得られた。
【0060】実施例6 実施例の表1のアルミナセメント組成物3重量部、耐火
骨材β97重量部、及び水6.5 重量部を配合・混練して不
定形耐火物を作製し、そのフロー値、強度、耐消化性、
及び耐食性を測定したこと以外は、実施例1と同様に行
った。結果を表7に併記する。
【0061】<使用材料> 耐火骨材β:粒度3〜1mm30重量部、1mm下30重量部、
及び45μm下25重量部の昭和電工社製焼結アルミナ、粒
度200Fの宇部化学工業社製焼結マグネシア10重量部、並
びに、エルケム社製シリカフューム2.0 重量部の混合品
【0062】<測定方法> 耐消化性 :作製した不定形耐火物を4×4×16cmの型
枠に流し込み、20℃で24時間養生した硬化体をオートク
レーブで圧力0.49 MPa、3時間保持後の重量増加率。重
量増加率が0.2 重量%を越える不定形耐火物は、乾燥時
に消化による亀裂が発生し、実用的でない。 耐食性 :作製した不定形耐火物を4×4×16cmの型
枠に流し込み、20℃で24時間養生した硬化体を、110 ℃
で24時間乾燥後、1,500 ℃で3時間焼成した供試体につ
き、回転ドラム侵食試験装置を用いて、塩基度CaO /Al
2O3 が3、全Feが10重量%のスラグを侵食剤として、1
時間毎にスラグを入替え、1,600 ℃、3時間の条件で行
い、溶損寸法を測定。溶損寸法が大きい程耐食性は不良
【0063】
【表7】
【0064】表7から明らかなように、本発明のアルミ
ナセメント組成物を使用すると、流動性が良く、適切な
発熱時間が得られ、養生強度、乾燥強度、及び焼成強度
とも高強度発現性が得られ、さらに、耐消化性が良好
で、耐食性に優れる。
【0065】
【発明の効果】本発明のアルミナセメント組成物を用い
ると、特に、高温施工時に、高流動性、高強度発現性、
耐消化性、及び耐食性等が良好な不定形耐火物が得られ
る。また、本発明のアルミナセメント組成物及びそれを
用いた不定形耐火物は、アルミナセメントが使用されて
きた高炉や電気炉などの炉周辺はもちろんのこと、吹付
材、圧入材、及び樋材等の不定形耐火物や混銑車、トピ
ード、タンディシュ、取り鍋、及びランス材等、さらに
は、均熱炉、加熱炉、及びコークス炉等の製銑設備や製
鋼設備、並びに、セメントキルン関連設備等に使用で
き、転炉や特殊精錬鍋など、従来のアルミナセメントで
は不定形化が困難であった、塩基性煉瓦の分野の不定形
化が可能となり、従来品に無い高耐久性が期待できる。
また、耐火物分野のみならず、高強度発現性、高流動
性、及び高耐食性が要求される化学プラントのライニン
グや耐食材料としても使用が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C04B 28/06 24:04 22:10 24:26 22:08) 111:26 111:28

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉱物組成がCaO ・Al2O3 とCaO ・2Al2O3
    であり、化学成分がCaO 25〜33重量%で、Al2O3 75〜67
    重量%であるクリンカー100 重量部と、100〜400 ℃で
    熱処理した、アルカリ金属炭酸塩類、カルボン酸類、ホ
    ウ酸類、及びポリアクリル酸類からなる群より選ばれた
    3種以上の添加剤 0.5〜2.5 重量部とを配合してなるア
    ルミナセメント組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアルミナセメント組成物
    と耐火骨材とを含有してなる不定形耐火物。
JP8246137A 1996-09-18 1996-09-18 アルミナセメント組成物及びそれを用いた不定形耐火物 Pending JPH1095655A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4452425B2 (ja) * 1999-06-14 2010-04-21 花王株式会社 温熱剤
JP2018016526A (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 デンカ株式会社 耐火物用骨材、その製造方法、及びそれを用いた耐火物

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JP4452425B2 (ja) * 1999-06-14 2010-04-21 花王株式会社 温熱剤
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