JPH1094846A - フランジ継手の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

フランジ継手の製造方法及びその製造装置

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JPH1094846A
JPH1094846A JP8252538A JP25253896A JPH1094846A JP H1094846 A JPH1094846 A JP H1094846A JP 8252538 A JP8252538 A JP 8252538A JP 25253896 A JP25253896 A JP 25253896A JP H1094846 A JPH1094846 A JP H1094846A
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flange
punch
die
burring
hole
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JP8252538A
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Takehira Baku
建平 莫
Yutaka Sekido
豊 関戸
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Sango Co Ltd
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Sango Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に薄板からなるフランジ継手において、パ
イプ接続用の鍔部を、その根元部が座屈することなく形
成し、必要強度を確保する。 【解決手段】 先ず、フランジ継手の素材である板材に
下穴を形成しする。次で上記下穴内に、その一方から、
下穴の内径より大径の第1パンチを挿通してバーリング
加工により根元部が曲面の鍔部を形成する。次で、上記
バーリング加工方向と反対の方向から、上記鍔部9dの
内面を拘束する第2のパンチ11aと、外面を拘束する
ダイス14と、鍔部9dの先端を拘束する第3のパンチ
11dで鍔部9dをしごき、上記バーリング加工時に形
成された鍔部9dの根元部の曲面を徐々に小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフランジ継手の製造
方法及びその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図15に示すように、流通パイプ100
の端部に嵌挿固定されて相手部品101との接続を担う
フランジ継手102の製造方法として、従来、図15に
示すように、フランジ継手102に単にパンチにより嵌
挿穴103を打ち抜き形成したものがある。しかし、こ
のように単に嵌挿穴103を形成したものにおいては、
図15に示すように、流通パイプ100にフランジ継手
102を溶接104で固定すると、溶接歪によってフラ
ンジ継手102が変形し、シール材105によるシール
性が悪化する。
【0003】そこで、溶接時のフランジ面への熱伝導量
を低減して上記の熱変形を避けるために、上記図16の
ように打ち抜かれた穴の周囲をパンチとダイによりバー
リング加工して図16に示すような鍔106を形成し、
該鍔106内に流通パイプ100を嵌挿するようにした
フランジ継手107がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの鍔106を
形成したフランジ継手107においては、図16に示す
ように、バーリング加工された嵌合穴と相手側接合面と
の境界部にR状のダレ108が発生する。
【0005】このようなR状のダレ108を有するフラ
ンジ継手107を、図16に示すように、そのダレ10
8部を接合側にして使用すると、このダレ108によっ
て接合面(シール面)での穴径(A部)が嵌挿穴109
の穴径(内径)よりも拡大してしまい、この拡大したダ
レ部108の穴径に合わせてシール材110の内径も拡
大しなければならない。そのため、相手部品111にお
ける連通路112の内径を鎖線113のようにパイプ1
00の内径と合致させた場合にはシール材110の内径
と相手部品111の内径とに径差が生じ、シール性が悪
化する。
【0006】一方、シール性を重視してダレ108の穴
径(A部)とシール材110の内径と、相手部品111
における連通路112を図16の実線の如く形成する
と、フランジ継手107の嵌挿穴109の穴径及びパイ
プ100の内径が連通路112よりかなり小さくなり、
段差による流通抵抗の増加を招いてしまう。
【0007】つまり、上記のようなバーリング加工によ
るフランジ継手においては、流体抵抗の低減とシール性
確保が背反するという問題がある。そこで、上記のよう
なダレを消滅させる方法として、公知ではないが、図1
7に示すように、バーリング加工により形成された上記
の鍔106の端面を、バーリング加工と反対の方向から
加圧機114で加圧し、上記のダレ108部分を潰して
その部分Bを直角に形成する方法や図18に示すよう
に、バーリング加工により形成された上記の鍔106
(鎖線部分)を、バーリング方向と同一方向より再度鍔
内径より大径のパンチ115で実線の鍔106aに穴加
工する方法も考えられる。
【0008】しかし、上記図17に示す製造方法におい
ては鍔106の根元C部にせん断変形が発生して該根元
C部が図17のように凹状に座屈してしまい、応力集中
部である該根元C部に凹部が存在するとその部分に割れ
が生じやすくなり、フランジ継手としての必要強度を確
保し難い問題がある。特に板厚が5mm以下の薄板はこ
の座屈が発生し易く、加工が困難である。
【0009】また、図18の製造方法においては、パン
チ115による穴加工時に、上記と同様のダレ108が
発生し、結果的に、単に鍔肉厚がしごかれて鍔部の穴径
が大きくかつ鍔が伸長するのみで、ダレを完全に消滅さ
せることができず、上記のようなダレによるシール性等
の問題は解消されない。
【0010】そこで本発明は、上記のようなダレがなく
シール性の良い、かつ必要強度を確保できる鍔付きフラ
ンジ継手を簡単な方法で得ることができるフランジ継手
の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、フランジ継手の素材であ
る板材(9)に下穴(9a)を形成し、該下穴(9a)
内に、その一方から、下穴(9a)の内径より大径の第
1パンチ(2a)を挿通してバーリング加工により根元
部が曲面の鍔部(9d)を形成し、次で、上記バーリン
グ加工方向と反対の方向から、上記鍔部(9d)の内面
を拘束する第2のパンチ(11a)と、外面を拘束する
ダイス(14)と、鍔部(9d)の先端を拘束する第3
のパンチ(11d)で鍔部(9d)をしごき、上記バー
リング加工時に形成された鍔部(9d)の根元部の曲面
を徐々に小さくすることを特徴とするフランジ継手の製
造方法である。
【0012】請求項2記載の発明は、フランジ継手の素
材である板材(9)に形成された下穴(9a)に挿通し
てその下穴周囲をバーリング加工によりテーパ状の鍔部
(9d)に形成する先細状の第1パンチ(2a)を有す
る第1の型装置(1)と、上記バーリング加工の方向と
反対の方向から上記のように形成された鍔部(9d)内
に挿通する先細状の第2パンチ(11a)と、上記の鍔
部(9d)の先端面に当接する第3パンチ(11d)
と、上記第2パンチ(11a)の外周に上記鍔部(9
d)の板厚と略同等の隙間(18)をもって配置した下
ダイス(14)と、上記第2パンチ(11a)と同軸上
でかつ略同径のダイス穴(16a)を形成して昇降する
上ダイス(16)を有する第2の型装置(10)とから
なることを特徴とするフランジ継手の製造装置である。
【0013】本発明においては、板材(9)に形成され
た下穴(9a)の周辺部(9c)が第1パンチ(2a)
によりテーパ状に折曲され、根元部に大きな半径の曲面
(いわゆるダレ)を有するテーパ状の鍔部(9d)が形
成される。そして、第2パンチ部(11a)と第3パン
チ(11d)を上記のテーパ状の鍔部(9d)の先端か
ら押圧移動することにより、上記テーパ状の鍔部(9
d)がしごかれて全長が同径の鍔に変形されるとともに
その鍔部(9d)の根元部の曲面の半径が徐々に小さく
なる。
【0014】このように、鍔部(9d)の根元部を予め
大きな半径の曲面とし、これを徐々に縮小することによ
り、その根元部を座屈させることなく小半径の略直角に
近い状態に折曲できる。
【0015】また、鍔部(9d)の根元部側開口部周縁
のダレが無くなるか或いは極めて小さくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1乃至図12に示す実施例に基
づいて本発明の実施の形態について説明する。
【0017】図1はフランジ継手の素材である板材をバ
ーリング加工する第1の型装置を示す。該第1の型装置
1において、2は第1パンチ体で、上部に小径部2aか
らなる第1パンチを、下部に大径部2bを、夫々同軸に
形成した2段パンチで形成されている。小径部からなる
第1パンチ2aは、横断面形状が円形、長円形等の所定
の形状に形成されており、図の実施例では45.3×3
8.3mmの長円形に形成されている。更に該第1パン
チ2aの頭部2cは先細り状に形成されており、図の実
施例では、球半径が19.5mmの長球形に形成されて
いる。
【0018】また大径部2bの横断面形状は、上記小径
部2aと相似の円形、長円形でかつ所定寸法分大径に形
成されており、図の実施例では、長円形でかつ、直径が
被加工材の板厚の2倍の寸法分上記第1パンチ2aの直
径より大径に形成されている。
【0019】上記第1パンチ体2はベース3上に固定さ
れ、そのベース3はプレス台4に固定されている。5は
上記第1パンチ体2の大径部2bの外周に摺動可能に嵌
挿された押さえプレートで、昇降可能に備えられている
とともに、下面が弾性部材6により支承されており、非
加工時はその板材載置面5aが上記第1パンチ2aの頭
部上端より上方に位置し、上方からの加圧により該押さ
えプレート5が弾性部材6を圧縮して下降するようにな
っている。
【0020】上記押さえプレート5にはパンチ挿通穴5
bが形成され、該穴5bに上記第1パンチ体2の大径部
2bが挿通されている。7はバーリング用ダイスで、プ
レスのラム8に固着されており、ラム8の昇降と共に昇
降するようになっている。該バーリング用ダイス7に
は、上記第1パンチ2aと同芯でダイス穴7aが形成さ
れている。該ダイス穴7aの横断面形状は、上記第1パ
ンチ2aの横断面形状と相似でかつそのダイス穴7aの
直径が第1パンチ2aの外径より被加工材の板厚寸法の
2倍以上の大径に形成されている。すなわち、第1パン
チ2aの外周面とダイス穴7aの内周面とのクリアラン
スが、被加工材の板厚以上の寸法に設定されており、実
施例では板厚の1.4倍に設定されている。
【0021】7bは上記ダイス穴7aの上部に同芯で連
続して形成した穴で、上記第1パンチ2aの横断面形状
と同形でかつ同径(第1パンチ2aが挿通可能)に形成
されている。
【0022】9はフランジ継手の素材である板材(被加
工材)で、鍔部を形成する位置に予め下穴9aが形成さ
れている。この板材9の板厚は所望に設定するものであ
るが、実施例においては、板厚2.9mmの薄板を使用
し、また、下穴9aの直径を25×18mmとした。
【0023】尚、図の実施例においては、図9に示すよ
うに1枚のフランジ継手に2個のパイプ嵌挿穴を形成す
るようにしているため、板材9には図2に示すように2
個の下穴9a,9aが形成されている。
【0024】上記第1の型装置1によるバーリング加工
工程について説明する。先ず、ラム8及びバーリング用
ダイス7が図1の状態より上方に位置し、押さえプレー
ト5が弾性部材6の付勢力によって図1の位置より上方
に位置し、その載置面5aが第1パンチ2aの頭部2c
の上端より上方に位置している状態において、押さえプ
レート5上に、下穴9aを形成した板材9を図1の位置
に載置する。
【0025】この状態からラム8を下降させると、バー
リング用ダイス7が板材9上に接触してその板材9が押
さえプレート5とバーリング用ダイス7の間に挟まれた
状態で下降し、その板材9の下穴9aの下周縁部9bが
固定状態の第2パンチ2aにおける頭部2cの上面に図
1のように接触するとバーリング加工が開始される。
【0026】更にラム8を下降すると、板材9における
下穴9aの周辺部9cが第2パンチ2aの頭部2cで突
き上げられ、その頭部2cの球面により周辺部9cが徐
々に上方へ折曲し、下穴9a部は拡径される。そして頭
部2cの基部が、折曲されて拡径した下穴9aより突出
すると、ダイス穴7aの直径が上記のように第1パンチ
2aより大径に形成されていることにより、上記周辺部
9cは、その折曲先端側が小径のテーパ状に折曲され
る。すなわち、図3に示すようにテーパ状の鍔部9dに
形成される。また、このバーリング加工により、拡径さ
れた穴9eの内周面と接合面9fとの境界部には大きな
曲面、いわゆる大きなダレ9gが形成される。
【0027】尚、上記バーリング加工は、図2に示す2
箇所の下穴9a,9aについて順次行ってもよいし同時
に行ってもよい。図4は上記バーリング加工工程により
形成された鍔部根元部の大きな曲面を小さくするととも
に上記のダレ9gを消滅させる第2の型装置を示す。
【0028】該第2の型装置10において、11は第2
パンチ体で、上記第1の型装置1における第1パンチ体
2の第1パンチ2aと同形の小径部からなる第2パンチ
11aと、大径部2bと同形の大径部11bによる段部
によって形成された第3パンチ11dと、頭部2cと同
形の球状の頭部11cを有する。したがって、該第2パ
ンチ体11は、上記第1パンチ体2をそのまま利用して
もよく、また、第2パンチ体2と別体に備えてもよい。
【0029】上記第2パンチ体11はベース12上に固
定され、そのベース12はプレス台13に固定されてい
る。これらベース12及びプレス台13も上記第1の型
装置1のものと同様であるため、第2パンチ体11とし
て第1パンチ体2をそのまま利用した場合は第1の型装
置1のベース3及びプレス台4となる。
【0030】14は固定の下ダイスで、上記第2パンチ
体11の大径部11bと略同径のダイス穴14aを形成
し、該ダイス穴14a内に上記第2パンチ体11の大径
部11bが挿通されて備えられている。上記ダイス穴1
4aの上端周縁14bは小半径の曲面に形成されてい
る。また、ダイス穴14aの上端、すなわち下ダイス1
4の上面は、上記第3パンチ11dより、最終鍔部高さ
(フランジの基板厚を除く)分高い位置に設定されてい
る。尚、該下ダイス14は上記第1の型装置1における
押さえプレート5をそのまま利用してもよく、また、押
さえプレート5と別体に備えてもよい。
【0031】16は上ダイスで、プレスのラム17に固
着されており、ラム17の昇降と共に昇降するようにな
っている。該上ダイス16には、上記第2パンチ11a
と同芯にダイス穴16aが形成され、該ダイス穴16a
の横断面形状は、第2パンチ11aの横断面形状と同形
でかつ同径(第2パンチ11aが挿通可能)に形成され
ている。また、上記ダイス穴16aの上部には、穴16
bが同芯で連続して形成され、該穴16bは上記ダイス
穴16aと相似でかつ大径に形成されている。
【0032】上記上ダイス16は、上記第1の型装置1
におけるバーリング用ダイス7を表裏逆にしたものと同
形であるため、上記バーリング用ダイス7を裏返して上
ダイス16として利用してもよい。
【0033】上記第2の型装置10による鍔部根元部の
小径化とダレの消滅工程について説明する。先ず、図4
の状態よりラム17が上方に位置し、上ダイス16も上
昇している状態において、上記第1の型装置1によって
バーリング加工された板材9を、図4のように、表裏を
逆向きにしてその鍔部9dの先端部を第2パンチ11a
と下ダイス14のダイス穴14aとの隙間18に差し込
んでセットする。この状態では、その板材9における鍔
部9dの外周面が下ダイス14におけるダイス穴14a
の上端縁14bに当接し、内周面が第2パンチ11aの
外周面に当接して、板材9は図4のように浮いた状態に
なる。
【0034】次で、ラム17が下降して上ダイス16の
下面が板材9の上面に接触すると板材9の変形加工が開
始され、更にラム17が下降して上ダイス16が下降す
ると、板材9が押し下げられ、その鍔部9dが、上記上
端縁14bと第2パンチ11aの外面に拘束されながら
隙間18内へ押しこまれる。このとき、鍔部9dの基部
側はダイス穴14aの上端縁14bで第2パンチ11a
側へ順次押圧されてしごき変形され、上記の根元部の曲
面、すなわちダレ9g部のRが徐々に小さくなる。
【0035】そして、鍔部9dの先端が第3パンチ11
dに当接する時点では、第2パンチ11aの外周面が上
ダイス16のダイス穴16a内に挿入し、更に上ダイス
16が下降すると、鍔部9dの先端が第3パンチ11d
に当接してその鍔部9dが軸方向圧縮を受けながら鍔部
9dの根本部(外周面)がダイス穴14aの上端14b
で押圧される。
【0036】そして、板材9の下面が下ダイス14の上
面に当接した時点においては、上記のダレ9g部の内
面、すなわち鍔部9dの根元部内面は第2パンチ11a
の外周面と上ダイス16の下面16bとがなす直角面に
沿った直角面に変形し、また、鍔部9dの根元部外面は
下ダイス14におけるダイス穴14aの上端縁14bの
小さなR面に沿った小さなR形状になる。そのため、鍔
部9dの根元部外面には従来のような座屈による凹みが
発生しない。
【0037】この工程により形成されたフランジ継手の
形状を図5に示す。この図において、Aは上記のダレ9
gが消滅してパイプ嵌挿穴9hと接合面9fとの境界が
直角面になった部分を示し、Bは小さなR状になった鍔
部の根元部外周部を示す。
【0038】尚、このダレの消滅工程は、上記2箇所の
下穴9a,9aを夫々バーリング加工して形成した両鍔
部9dに対して順次行ってもよいし、同時に行ってもよ
い。上記の工程で形成するフランジ継手の板厚が薄い場
合、例えば板厚が2.9mm程度のものであるとそのフ
ランジの剛性が小さいので、このような場合には、図6
に示すように、板材9の外形に沿って外周鍔9iを絞り
形成してフランジの剛性を高めると良い。
【0039】この外周鍔9iの絞り加工工程は、図7に
示す第3の型装置20により行う。図7において、21
は固定の下ダイスで、その体内に、フランジ継手の最終
外周形状と同一平面形状のキャビティ22が、上面を開
口して形成されている。23は上記キャビティ22内に
昇降可能に備えたブロックで、その外周形状はキャビテ
ィ22の内周形状と同一になっている。24は上記ブロ
ック23を支承するクッションで、ウレタンゴム、バネ
等で形成されており、ブロック23を常時上方へ付勢す
るとともに、ブロック23に上方から荷重が作用すると
ブロック23が下降できるようになっている。
【0040】25は上記ブロック23の上面に固設した
位置決め台で、その平面形状は、上記ダレ消滅工程で形
成されたパイプ嵌挿穴9hに摺動可能に嵌合する形状に
形成されており、上記2個の嵌挿穴9hに対応して2個
設けられている。
【0041】26は上ダイスで、プレスのラム27に固
定されて昇降するようになっている。該上ダイス26の
下面には、形成される外周鍔9iと上記鍔部9dとで囲
まれる部分(面)に嵌合する上型部26aが突出形成さ
れている。
【0042】外周鍔9iを絞り加工するには、先ず図7
の状態より上ダイス26が上方へ退避している状態にお
いて、上記ダレを消滅させた図5の被加工材(板材)9
を図7に示すように、そのパイプ嵌挿穴9hを位置決め
台25に嵌合してブロック23上に載置する。
【0043】次でラム27を下降して上ダイス26を下
降し、その上型部26aの下面が被加工材9の上面に接
触すると絞り加工が開始する。更に上ダイス26を下降
すると、被加工材9と共にブロック23がクッション2
4の付勢力に抗してキャビティ22内へ下降する。この
下降に伴い、被加工材9の外周部9jは上型部26aと
キャビティ22の上端とにより図の上方へ折曲され、そ
の外周部9jがキャビティ22内に完全に入った時点
で、外周部9jは直立し、外周鍔9iになる。このよう
に外周鍔9iを形成したフランジ継手9kを図8及び図
9に示す。
【0044】上記のようにして製造されたフランジ継手
9kの使用の1例としては、図10に示すように、その
パイプ嵌挿穴9hに流通パイプ30を嵌挿し、鍔部9d
の端面と流通パイプ30とを溶接31により固着し、シ
ール材32を介して相手部品33に適宜手段により連結
する。
【0045】このとき、フランジ継手9kの接合面(シ
ール面)9fとパイプ嵌挿穴9hの内周面との境界部は
ダレがなく略直角に形成されているため、また、相手部
品33側の流通路33aの内周面と接合面(シール面)
33bとの境界部も当然乍ら略直角に形成されているた
め、図10に示すように、シール材32をパイプ嵌挿穴
9hの内周面と流通路33aの内周面の位置まで介在さ
せることができる。
【0046】そのため、相手部品33の流通路33aの
内径をパイプ30の内径に段差なく略一致させることが
でき、この継手部での良好なシール性を確保できるとと
もに流通抵抗を前記従来の段差を有するものに比べて低
減できる。
【0047】図11及び図12は上記のようにダレを消
滅させたフランジ継手において、更にその鍔部9dの一
部を拡径する工程を示す。図11において、40は拡径
パンチで、その大径部40aの外径は、上記のダレ消滅
工程で形成されたパイプ嵌挿穴9hの内径より、嵌挿す
るパイプ30の肉厚の2倍分大径に形成されている。
【0048】そして、該拡径パンチ40を鍔部9d内へ
圧入して鍔部9dの一部を図12に示すように拡径す
る。これによって、パイプ30を図12に示すように鍔
部9d内へ嵌挿固定した場合、フランジ穴9mの内周面
とパイプ30の内周面30aとに段差がなくなり、流体
がスムーズに流れるようになる。
【0049】図13及び図14は、上記のダレ消滅工程
後の図6に示す成形品を更に加工してガスケット座を形
成する工程を示す。すなわち、上記図6の板材(成形
品)9を、図13に示すように受型40で支承し、パイ
プ嵌挿穴9hより大径のパンチ41で板材9の接合面9
fを加圧し、図14に示すようにパイプ嵌挿穴9hの外
周部に凹部42を形成してガスケット座43を冷間塑性
加工により形成したものである。この加工により、接合
面9f側における凹部42の周縁44は若干R面になる
が、ガスケット座43側における嵌挿穴9hの周縁45
は略直角になる。
【0050】この工程を追加することにより、凹部44
によりガスケットを嵌合して確保できる上に、周縁45
が略直角であることにより、上記と同様にシール性が向
上する。尚、上記のバーリング工程及び絞りによるダレ
消滅工程は、板材の板面に対して必ずしも直角である必
要はなく、必要に応じて斜めに行ってもよい。
【0051】また、上記の第1の型装置1によるバーリ
ング工程と第2の型装置10による絞り工程は、1台の
プレス機に上記の各型装置を並べてセットし、板材を順
送して行っても良いが、第1の型装置1によりバーリン
グ工程を行った後に、押さえプレート5を所定位置に固
定し、バーリング用ダイス7を上下逆向きに設置して第
2の型装置10と同様の構成にすることにより、主な部
品を共用して両工程を行うことができ、加工設備の低減
を図ることができる。
【0052】本発明により製造されたフランジ継手は、
内燃機関のインテークマニホールドやエキゾーストマニ
ホールドの継手として使用したり、その他、流体を流通
する管の継手として使用される。
【0053】
【発明の効果】以上のようであるから、本発明によれ
ば、フランジ継手に鍔を形成する際に、鍔の根元部を座
屈させることなくダレを消去することができる。
【0054】したがって、特に座屈が発生しやすい薄板
を使用して鍔付きフランジ継手を製造する場合に、座屈
の発生がなく必要強度を確保した鍔付きフランジ継手を
容易に製造できる。
【0055】更に、鍔部における根本部のダレが無くな
るか或いは極めて小さくできるので、シール性を高める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1の型装置を示す縦断面図。
【図2】板材に形成された下穴を示す平面図。
【図3】第1型装置によりバーリング加工されたテーパ
状鍔部を示す板材の断面図。
【図4】本発明における第2の型装置を示す縦断面図。
【図5】第2の型装置により絞り加工された板材を示す
断面図。
【図6】図5の板材に外周鍔を形成した断面図。
【図7】図6に示す外周鍔を形成する第3の型装置を示
す縦断面図。
【図8】第3の型装置で外周鍔を形成したフランジ継手
の断面図で図9におけるX−X線断面図。
【図9】図8の平面図。
【図10】本発明により製造されたフランジ継手の使用
例を示す断面図。
【図11】本発明により形成された鍔部の一部を拡径す
る工程を示す図。
【図12】図11により拡径したフランジ継手にパイプ
を嵌挿した図。
【図13】フランジ継手にガスケット座を形成する工程
を示す図。
【図14】図13の工程により形成されたフランジ継手
の断面図。
【図15】第1の従来の製造方法を示す縦断面図。
【図16】第2の従来の製造方法を示す縦断面図。
【図17】本発明への過程を説明する仮想の製造方法を
示す縦断面図。
【図18】同じく仮想の他の製造方法を示す縦断面図。
【符号の説明】
1…第1型装置 2a…第1パンチ 9…板材 9a…下穴 9d…鍔部 10…第2の型装置 11a…第2パンチ 11d…第3パンチ 14…下ダイス 16…上ダイス 16a…ダイス穴 18…隙間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フランジ継手の素材である板材に下穴を
    形成し、該下穴内に、その一方から、下穴の内径より大
    径の第1パンチを挿通してバーリング加工により根元部
    が曲面の鍔部を形成し、次で、上記バーリング加工方向
    と反対の方向から、上記鍔部の内面を拘束する第2のパ
    ンチと、外面を拘束するダイスと、鍔部の先端を拘束す
    る第3のパンチで鍔部をしごき、上記バーリング加工時
    に形成された鍔部の根元部の曲面を徐々に小さくするこ
    とを特徴とするフランジ継手の製造方法。
  2. 【請求項2】 フランジ継手の素材である板材に形成さ
    れた下穴に挿通してその下穴周囲をバーリング加工によ
    りテーパ状の鍔部に形成する先細状の第1パンチを有す
    る第1の型装置と、 上記バーリング加工の方向と反対の方向から上記のよう
    に形成された鍔部内に挿通する先細状の第2パンチと、
    上記の鍔部の先端面に当接する第3パンチと、上記第2
    パンチの外周に上記鍔部の板厚と略同等の隙間をもって
    配置した下ダイスと、上記第2パンチと同軸上でかつ略
    同径のダイス穴を形成して昇降する上ダイスを有する第
    2の型装置とからなることを特徴とするフランジ継手の
    製造装置。
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