JPH1094538A - 異常陰影候補の検出方法および装置 - Google Patents

異常陰影候補の検出方法および装置

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JPH1094538A
JPH1094538A JP8253259A JP25325996A JPH1094538A JP H1094538 A JPH1094538 A JP H1094538A JP 8253259 A JP8253259 A JP 8253259A JP 25325996 A JP25325996 A JP 25325996A JP H1094538 A JPH1094538 A JP H1094538A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異常陰影候補の検出装置において、検出しよ
うとする異常陰影候補のサイズに拘らず、その異常陰影
候補を安定的に検出する。 【解決手段】 異常陰影サイズ設定手段12に入力され
た、検出しようとする異常陰影候補のサイズに基づい
て、解像度設定手段13がそのサイズの異常陰影候補に重
なって記録された他の構造物を平滑化するような解像度
を設定し、解像度変換処理手段14が、記憶手段20から入
力された全体画像データを、解像度設定手段13が設定し
た解像度の画像となるように解像度変換処理を施し、こ
の解像度変換処理が施された画像データに対してアイリ
スフィルター処理を施すことにより、異常陰影候補に重
なって記録された他の構造物による濃度勾配ベクトルの
集中度に与える影響を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は異常陰影候補の検出
方法および装置に関し、詳細には異常陰影候補を検出し
ようとする対象画像の解像度の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、種々の画像取得方法により得
られた画像を表す画像信号に対して、階調処理や周波数
処理等の画像処理を施し、画像の観察読影性能を向上さ
せることが行われている。特に人体を被写体とした放射
線画像のような医用画像の分野においては、医師等の専
門家が、得られた画像に基づいて患者の疾病や傷害の有
無を的確に診断する必要があり、その画像の読影性能を
向上させる画像処理は不可欠なものとなっている。
【0003】このような画像処理においては、その画像
全体を処理の対象とする場合もあるが、検査や診断の目
的がある程度明確な場合は、その目的に適した所望の画
像部分だけを選択的に強調処理することもある。
【0004】通常、そのような画像部分の選択は、画像
処理が施される以前の原画像を観察読影者が観て、必要
に応じて手動で行うものであるが、選択される対象画像
部分や指定される範囲は観察者の経験や画像読影能力の
高低によって左右され客観的なものとならない虞があ
る。
【0005】例えば乳癌の検査を目的として撮影された
放射線画像においては、その放射線画像から癌化部分の
特徴の一つである腫瘤陰影を抽出することが必要である
が、必ずしも的確にその腫瘤陰影の範囲を指定できると
は限らない。このため、観察者の技量に依存せずに、腫
瘤陰影を始めとする異常陰影を的確に検出することが求
められている。
【0006】この要望に応えるため、計算機処理を用い
て異常陰影候補を自動的に検出するようにした計算機支
援画像診断(CADM;Computer Aided Diagnosis of Medi
calimages)の研究が最近進んでいる。このCADM技術の
一つとしてアイリスフィルター処理が提案されている
(小畑他「DR画像における腫瘤影検出(アイリスフィ
ルタ)」電子情報通信学会論文誌 D-II Vol.J75-D-II N
o.3 P663〜670 1992年3月参照)。このアイリスフィル
ター処理は、特に乳癌における特徴的形態の一つである
腫瘤陰影を検出するのに有効な手法として研究されてい
るが、対象画像としては、このようなマンモグラムにお
ける腫瘤陰影に限るものではなく、その画像を表す画像
信号(濃度等)の勾配が集中しているものについては、
いかなる画像部分に対しても適用することができる。
【0007】以下、腫瘤陰影の検出処理を例にして、こ
のアイリスフィルターによる腫瘤陰影候補の検出処理の
概要について説明する。
【0008】例えばX線フイルム上における放射線画像
(高濃度高信号レベルの画像信号で表される画像)にお
いては、腫瘤陰影は周囲の画像部分に比べて濃度値がわ
ずかに低いことが知られており、その濃度値の分布は概
略円形の周縁部から中心部に向かうにしたがって濃度値
が低くなるという濃度値の勾配を有している。したがっ
て腫瘤陰影においては、局所的な濃度値の勾配が認めら
れ、その勾配線は腫瘤の中心方向に集中する。
【0009】アイリスフィルターは、この濃度値に代表
される画像信号の勾配を勾配ベクトルとして算出し、そ
の勾配ベクトルの集中度を出力するものであり、アイリ
スフィルター処理とはこの勾配ベクトルの集中度を基に
腫瘤陰影を検出するものである。
【0010】すなわち例えば図6(1)に示すようなマ
ンモグラムにおいて腫瘤陰影P1 内の任意の画素におけ
る勾配ベクトルは同図(2)に示すように腫瘤陰影の中
心付近を向くが、血管陰影や乳腺等のように細長い陰影
2 では同図(3)に示すように勾配ベクトルが特定の
点に集中することはないため、局所的に勾配ベクトルの
向きの分布を評価し、特定の点に集中している領域を抽
出すれば、それが腫瘤陰影となる。なお、同図(4)に
示すような乳腺等の細長い陰影同士が交差した陰影P3
については勾配ベクトルが特定の点に集中する傾向があ
り疑似異常陰影となりうる。
【0011】以上がアイリスフィルター処理の基本的な
考え方である。以下に具体的なアルゴリズムのステップ
を示す。
【0012】(ステップ1)勾配ベクトルの計算 対象となる画像を構成する全ての画素について、各画素
jごとに、下記式(1)に示す計算式に基づいた画像デ
ータの勾配ベクトルの向きθを求める。
【0013】
【数1】
【0014】ここでf1 〜f16は、図7に示すように、
その画素jを中心とした例えば縦5画素×横5画素の大
きさのマスクの外周上の画素に対応した画素値(画像デ
ータ)である。
【0015】(ステップ2)勾配ベクトルの集中度の算
出 次に、対象となる画像を構成する全ての画素について、
各画素ごとに、その画素を注目画素とする勾配ベクトル
の集中度Cを次式(2)にしたがって算出する。
【0016】
【数2】
【0017】ここでNは注目画素を中心に半径Rの円内
に存在する画素の数、θj は、注目画素とその円内の各
画素jとを結ぶ直線と、その各画素jにおける上記式
(1)で算出された勾配ベクトルとがなす角である(図
8参照)。したがって上記式(2)で表される集中度C
が大きな値となるのは、各画素jの勾配ベクトルの向き
が注目画素に集中する場合である。
【0018】ところで、腫瘤陰影近傍の各画素jの勾配
ベクトルは、腫瘤陰影のコントラストの大小に拘らず、
略その腫瘤陰影の中心部を向くため、上記集中度Cが大
きな値を採る注目画素は、腫瘤陰影の中心部の画素とい
うことができる。一方、血管などの線状パターンの陰影
は勾配ベクトルの向きが一定方向に偏るため集中度Cの
値は小さい。したがって、画像を構成する全ての画素に
ついてそれぞれ注目画素に対する上記集中度Cの値を算
出し、その集中度Cの値が予め設定された閾値を上回る
か否かを評価することによって、腫瘤陰影を検出するこ
とができる。すなわち、このフィルターは通常の差分フ
ィルターに比べて、血管や乳腺等の影響を受けにくく、
腫瘤陰影を効率よく検出できるという特長を有してい
る。
【0019】さらに実際の処理においては、腫瘤の大き
さや形状に左右されない検出力を達成するために、フィ
ルターの大きさと形状とを適応的に変化させる工夫がな
される。図9に、そのフィルターを示す。このフィルタ
ーは、図8に示すものと異なり、注目画素を中心として
2π/M度の角度間隔で隣接するM種類の方向(図9に
おいては、11.25 度ごとの32方向を例示)の放射状の方
向線上の画素のみで上記集中度の評価を行うものであ
る。
【0020】ここでi番目の方向線上にあって、かつ注
目画素からn番目の画素の座標([x],[y])は、
注目画素の座標を(k,l)とすれば、以下の式
(3),(4)で与えられる。
【0021】
【数3】
【0022】ただし、[x],[y]は、x,yを越え
ない最大の整数である。
【0023】さらに、その放射状の方向線上の各方向線
ごとに最大の集中度が得られる画素までの出力値をその
方向についての集中度Cimaxとし、その集中度Cimaxを
すべての方向線について平均し、この平均値を注目画素
についての勾配ベクトル群の集中度Cとする。
【0024】具体的には、まずi番目の放射状の線上に
おいて注目画素からn番目の画素までで得られる集中度
Ci (n)を下記式(5)により求める。
【0025】
【数4】
【0026】すなわち式(5)は、始点を注目画素、終
点をRmin からRmax までの範囲内で変化させて、集中
度Ci (n)を算出するものである。
【0027】ここでRmin とRmax とは、検出(抽出)
しようとする腫瘤陰影の半径の最小値と最大値である。
【0028】次に、勾配ベクトル群の集中度Cを下記式
(6)および(7)により計算する。
【0029】
【数5】
【0030】ここで式(6)のCimaxは、式(5)で得
られた放射状の方向線ごとの集中度Ci (n)の最大値
であるから、注目画素からその集中度Ci (n)が最大
値となる画素までの領域が、その方向線の方向における
腫瘤陰影の候補領域となる。
【0031】そしてすべての放射状の方向線について式
(6)の計算をしてその各方向線上における腫瘤陰影の
領域の輪郭(辺縁点)を求め、この各方向線上における
腫瘤陰影の領域の隣接する辺縁点を、直線または非線形
曲線で結ぶことにより、腫瘤陰影の候補となり得る領域
の輪郭を特定することができる。
【0032】さらに、式(7)では、この領域内の式
(6)で与えられた集中度の最大値Cimaxを放射状の線
の全方向(式(7)では32方向の場合を例示)について
平均した値を求める。この求められた値がアイリスフィ
ルター処理の出力値Iであり、この出力値Iを、腫瘤陰
影であるか否かを判別するのに適した予め設定した一定
の閾値Tと比較し、I≧Tであればこの注目画素を中心
とする領域が異常陰影候補(腫瘤陰影候補)であり、I
<Tであれば腫瘤陰影候補ではない、と判定する。
【0033】なお、式(7)の勾配ベクトル群の集中度
Cを評価する領域が勾配ベクトルの分布に応じて大きさ
と形状が適応的に変化する様子が、外界の明るさに応じ
て拡大、縮小する人間の目の虹彩(iris)の様子に似て
いることから、勾配ベクトルの集中度を利用した腫瘤陰
影の候補領域を検出する上述の手法はアイリスフィルタ
ー(iris filter )処理と称されている。
【0034】また、前述の集中度Ci (n)の計算は式
(5)の代わりに、下記式(5′)を用いてもよい。
【0035】
【数6】
【0036】すなわち式(5′)は、抽出しようとする
腫瘤陰影の半径の最小値Rmin に対応した画素を始点と
して、終点をRmin からRmax までとした範囲内で集中
度Ci (n)を算出するものである。
【0037】上述のステップにより、アイリスフィルタ
ーは放射線画像から所望とする大きさの腫瘤陰影だけを
効果的に検出することができ、特にマンモグラムにおけ
る癌化部分の検出を主目的として研究されている。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】上述したようにアイリ
スフィルター処理は通常の差分フィルター処理に比べ
て、血管や乳腺等の非腫瘤陰影から腫瘤陰影を効率よく
分離して検出できるという特長を有しているが、放射線
画像では放射線の照射方向において、腫瘤陰影と上記血
管、乳腺等の非腫瘤陰影が位置的に重なることがある。
特にその腫瘤陰影のサイズが大きい程、腫瘤陰影ではな
い他の構造物と腫瘤陰影が重なり易い。
【0039】このように腫瘤陰影に非腫瘤陰影が重なっ
た場合、上記濃度勾配ベクトルの向きが乱されて該勾配
ベクトルの注目画素への集中度が低下し、アイリスフィ
ルター処理の出力値が低下することがある。
【0040】そしてこの低下した出力値が閾値を下回っ
た場合、本来ならば腫瘤陰影候補として検出されるべき
領域が検出されないことになり、診断支援の観点から好
ましくない。
【0041】なお、アイリスフィルター処理に限らず、
異常陰影が有する特徴量に基づいて異常陰影候補を検出
する処理においても同様の問題がある。
【0042】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、検出しようとする異常陰影候補のサイズに拘ら
ず、その異常陰影候補を安定的に検出することができる
異常陰影候補の検出方法および装置を提供することを目
的とするものである。
【0043】
【課題を解決するための手段】本発明の異常陰影候補の
検出方法および装置は、検出しようとする異常陰影候補
のサイズが大きくなるにしたがって、対象画像の解像度
を低下させ、または鮮鋭度を低下させることによって、
異常陰影候補のサイズが大きくなるにしたがって異常陰
影候補に重なる確率の高くなる他の構造物を、異常陰影
候補に対して相対的に平滑化するものである。
【0044】すなわち本発明の第1の異常陰影候補の検
出方法は、放射線画像のうち所望とする1または2以上
の大きさの異常陰影候補を検出する異常陰影候補の検出
方法において、前記放射線画像を前記検出しようとする
異常陰影候補の大きさに応じた1または2以上の解像度
の画像とするように、前記放射線画像を表す原画像デー
タに解像度変換処理を施し、前記解像度変換処理を施し
て得られた1または2以上の解像度変換画像データのう
ち少なくとも1つの前記解像度変換画像データに基づい
て、前記異常陰影候補を検出することを特徴とするもの
である。
【0045】具体的には、異常陰影候補の大きさが大き
くなるにしたがって解像度を低下させるように解像度変
換処理を行えばよい。
【0046】また原画像データに解像度変換処理を施す
とは、原画像データに直接に解像度変換処理を施す場合
と、原画像データに解像度変換処理を施して得られた解
像度変換画像データに対してさらに解像度変換処理を施
す場合の双方を含む意である。
【0047】さらにまた、少なくとも1つの前記解像度
変換画像データに基づいてとは、検出しようとする異常
陰影候補の大きさが1つの場合は、解像度変換画像デー
タに基づいて検出を行ない、検出しようとする異常陰影
候補の大きさが2つ以上の場合、それらの大きさのうち
1つ以上のものについては解像度変換画像データに基づ
いて検出を行ない残りの大きさのものについては原画像
データに基づいて検出を行なうものであってもよいこと
を意味する。
【0048】なお異常陰影候補の検出は、特に腫瘤陰影
候補を検出する場合は前述した濃度勾配ベクトルの集中
度を評価するアイリスフィルター処理にしたがって行な
うのが望ましいが、癌化組織の一形態である石灰化陰影
候補を検出する場合はモーフォロジー演算に基づく検出
処理にしたがって行なうものであってもよい。以下の発
明についても同様である。
【0049】モーフォロジー演算に基づく処理による石
灰化陰影候補の検出処理は、検出しようとする異常陰影
(石灰化陰影)候補の大きさ、形状に適応して設定され
る構造要素を用い、原画像データに対してダイレーショ
ン(dilation)処理、エロージョン(erosion )処理、
オープニング(opening )処理、クロージング(closin
g )処理等の演算処理であって、文献「多重構造要素を
用いたモルフォロジーフィルタによる微小石灰化像の抽
出」電子情報通信学会論文誌 D-II Vol.J75-D-II No.7
P1170 〜1176 1992年7月、文献「モルフォロジーの基
礎とそのマンモグラム処理への応用」MEDICAL IMAGING
TECHNOLOGY Vol.12 No.1 January 1994、本願出願人に
よる特願平7−316679号等に詳しく記載されている。
【0050】本発明の第2の異常陰影候補の検出方法
は、放射線画像のうち所望とする1または2以上の大き
さの異常陰影候補を検出する異常陰影候補の検出方法に
おいて、前記放射線画像を前記検出しようとする異常陰
影候補の大きさに応じた1または2以上の鮮鋭度の画像
とするように、前記放射線画像を表す原画像データに鮮
鋭度変換処理を施し、前記鮮鋭度変換処理を施して得ら
れた1または2以上の鮮鋭度変換画像データのうち少な
くとも1つの前記鮮鋭度変換画像データに基づいて、前
記異常陰影候補を検出することを特徴とするものであ
る。
【0051】具体的には、異常陰影候補の大きさが大き
くなるにしたがって鮮鋭度を低下させるように鮮鋭度変
換処理を行えばよい。
【0052】また原画像データに鮮鋭度変換処理を施す
とは、原画像データに直接に鮮鋭度変換処理を施す場合
と、原画像データに鮮鋭度変換処理を施して得られた鮮
鋭度変換画像データに対してさらに鮮鋭度変換処理を施
す場合の双方を含む意である。
【0053】さらにまた、少なくとも1つの前記鮮鋭度
変換画像データに基づいてとは、検出しようとする異常
陰影候補の大きさが1つの場合は、鮮鋭度変換画像デー
タに基づいて検出を行ない、検出しようとする異常陰影
候補の大きさが2つ以上の場合、それらの大きさのうち
1つ以上のものについては鮮鋭度変換画像データに基づ
いて検出を行ない残りの大きさのものについては原画像
データに基づいて検出を行なうものであってもよいこと
を意味する。
【0054】本発明の第1の異常陰影候補の検出装置
は、放射線画像のうち所望とする1または2以上の大き
さの異常陰影候補を検出する異常陰影候補の検出装置に
おいて、前記検出しようとする異常陰影候補の大きさに
応じた1または2以上の解像度を設定する解像度設定手
段と、前記放射線画像を該設定された解像度の画像とす
るように、前記放射線画像を表す原画像データに解像度
変換処理を施す解像度変換処理手段とを備え、前記解像
度変換処理を施して得られた1または2以上の解像度変
換画像データのうち少なくとも1つの前記解像度変換画
像データに基づいて、前記異常陰影候補を検出するよう
にしたことを特徴とするものである。
【0055】ここで上記解像度設定手段は具体的には、
異常陰影候補の大きさが大きくなるにしたがって解像度
を低下させるように解像度を設定するものである。
【0056】また解像度変換処理手段による原画像デー
タへの解像度変換処理は、原画像データに直接に解像度
変換処理を施す場合と、原画像データに解像度変換処理
を施して得られた解像度変換画像データに対してさらに
解像度変換処理を施す場合の双方を含む意である。
【0057】さらにまた、少なくとも1つの前記解像度
変換画像データに基づいてとは、検出しようとする異常
陰影候補の大きさが1つの場合は、解像度変換画像デー
タに基づいて検出を行ない、検出しようとする異常陰影
候補の大きさが2つ以上の場合、それらの大きさのうち
1つ以上のものについては解像度変換画像データに基づ
いて検出を行ない残りの大きさのものについては原画像
データに基づいて検出を行なうものであってもよいこと
を意味する。
【0058】なお異常陰影候補の検出は、特に腫瘤陰影
候補を検出する場合は前述した濃度勾配ベクトルの集中
度を評価するアイリスフィルター処理にしたがって行な
うのが望ましいが、癌化組織の一形態である石灰化陰影
候補を検出する場合はモーフォロジー演算に基づく検出
処理にしたがって行なうものであってもよい。以下の発
明についても同様である。
【0059】本発明の第2の異常陰影候補の検出装置
は、放射線画像のうち所望とする1または2以上の大き
さの異常陰影候補を検出する異常陰影候補の検出装置に
おいて、前記検出しようとする異常陰影候補の大きさに
応じた1または2以上の鮮鋭度を設定する鮮鋭度設定手
段と、前記放射線画像を該設定された鮮鋭度の画像とす
るように、前記放射線画像を表す原画像データに鮮鋭度
変換処理を施す鮮鋭度変換処理手段とを備え、前記鮮鋭
度変換処理を施して得られた1または2以上の鮮鋭度変
換画像データのうち少なくとも1つの前記鮮鋭度変換画
像データに基づいて、前記異常陰影候補を検出するよう
にしたことを特徴とするものである。
【0060】ここで上記鮮鋭度設定手段は具体的には、
異常陰影候補の大きさが大きくなるにしたがって鮮鋭度
を低下させるように鮮鋭度を設定するものである。
【0061】また鮮鋭度変換処理手段による原画像デー
タへの鮮鋭度変換処理は、原画像データに直接に鮮鋭度
変換処理を施す場合と、原画像データに鮮鋭度変換処理
を施して得られた鮮鋭度変換画像データに対してさらに
鮮鋭度変換処理を施す場合の双方を含む意である。
【0062】さらにまた、少なくとも1つの前記鮮鋭度
変換画像データに基づいてとは、検出しようとする異常
陰影候補の大きさが1つの場合は、鮮鋭度変換画像デー
タに基づいて検出を行ない、検出しようとする異常陰影
候補の大きさが2つ以上の場合、それらの大きさのうち
1つ以上のものについては鮮鋭度変換画像データに基づ
いて検出を行ない残りの大きさのものについては原画像
データに基づいて検出を行なうものであってもよいこと
を意味する。
【0063】
【発明の効果】本発明の異常陰影候補の検出方法および
装置によれば、検出しようとする異常陰影候補のサイズ
が大きくなるにしたがって、対象画像の解像度を低下さ
せることにより、または鮮鋭度を低下させることによ
り、異常陰影候補のサイズが大きくなるにしたがって異
常陰影候補に重なる確率の高くなる他の構造物を、異常
陰影候補に対して相対的に平滑化することで、異常陰影
候補の検出処理において異常陰影候補か否かを判定する
ための処理の出力値が、異常陰影候補に重なる他の構造
物によって低下するのを抑止し、異常陰影候補の検出能
を高めることができる。
【0064】
【発明の実施の形態】以下、本発明の異常陰影候補の検
出装置の具体的な実施の形態について図面を用いて説明
する。
【0065】図1は本発明の第1の異常陰影候補検出装
置の一実施形態の概略構成を示すブロック図、図2は図
1に示した異常陰影候補検出装置を用いた計算機支援画
像診断装置の一例を示すブロック図である。
【0066】図示の計算機支援画像診断装置100 は、入
力された画像データ(以下、全体画像データという)S
を記憶する記憶手段20と、この記憶手段20に記憶された
全体画像データSを読み出して、階調処理、周波数処理
等の画像処理を施す全体画像処理手段30と、記憶手段20
に記憶された全体画像データSを読み出して、この全体
画像データSのうち異常陰影(腫瘤陰影)候補を表す画
像データ(以下、局所画像データという)を抽出する異
常陰影候補検出装置10と、この抽出された局所画像デー
タに対して抽出した腫瘤陰影候補を強調処理する局所画
像処理手段40と、全体画像処理手段30により画像処理さ
れた全体画像と局所画像処理手段40により画像処理され
た腫瘤陰影候補とを可視像として表示する表示手段50と
を備えた構成である。
【0067】ここで、計算機支援画像診断装置100 に入
力される全体画像データSは、例えば図3(1)に示す
ような患者のマンモグラムを表す画像Pが蓄積記録して
なる蓄積性蛍光体シートに、励起光を照射することによ
り発生せられた輝尽発光光を光電的に読み取り、その後
にデジタル変換して得られた画像データ(高濃度高信号
レベルの信号)である。またこの画像には腫瘤陰影
1 、乳腺の陰影P2 、腫瘤陰影に血管の陰影が重なっ
た陰影P3 等が記録されている。
【0068】表示手段50は、全体画像と腫瘤陰影とを表
示面上に各別に表示してもよいが、本実施形態において
は、全体画像を表示しつつこの全体画像のうち腫瘤陰影
候補の画像部分だけは局所画像処理手段40により画像処
理された腫瘤陰影候補の画像に置き換えて表示するもの
とする。
【0069】異常陰影候補検出装置10は詳しくは図1に
示すように、検出しようとする異常陰影の一形態として
の腫瘤陰影の候補の大きさをオペレータが入力する異常
陰影サイズ設定手段12と、異常陰影サイズ設定手段12に
入力されたサイズに基づいて画像の1または2以上の解
像度を設定する解像度設定手段13と、解像度設定手段13
により設定された解像度の画像とするように、入力され
る画像データに解像度変換処理を施す解像度変換処理手
段14と、この解像度変換処理手段14により解像度が変換
処理された後の1また2以上の画像データ(以下、解像
度変換画像データという)を記憶する第1メモリ15と、
第1メモリ15に記憶された1または2以上の解像度変換
画像データのそれぞれに対して、異常陰影サイズ設定手
段12に入力された検出しようとする腫瘤陰影候補の大き
さに基づいて、前述のアイリスフィルター処理(方向線
の数は、11.25 度間隔の32本とする)を施すアイリスフ
ィルター処理手段11と、アイリスフィルター処理手段11
により各解像度変換画像データから抽出された各解像度
ごとの腫瘤陰影候補を示す画像データ(以下、各解像度
ごとの局所画像データという)を記憶する第2メモリ16
とを備えた構成である。
【0070】ここで、異常陰影サイズ設定手段12にオペ
レータが入力する腫瘤陰影候補の大きさは、具体的には
異常陰影候補の最小の大きさ(半径Rmin)および最大の
大きさ(半径Rmax)を意味する。
【0071】また解像度設定手段13は具体的には、異常
陰影サイズ設定手段12に入力された最小の大きさ、最大
の大きさおよび最大と最小との差に基づいて、1または
2以上の解像度を設定するが、この解像度の設定に際し
ては予め複数種類の解像度を準備しておいて、その中か
ら適切な解像度を選択するものとする。
【0072】予め準備しておく解像度の種類としては、
検出しようとする異常陰影の種類に応じて種々の組合せ
が考えられるが、本実施形態においては、図4(1)に
示す元の解像度、この元の解像度の画像の4画素(縦2
画素×横2画素)の画素値(画像データ)の単純平均値
を画素値とする画素数が元の画像の1/4の解像度(同
図(2))および元の解像度の画像の16画素(縦4画
素×横4画素)の画素値(画像データ)の単純平均値を
画素値とする画素数が元の画像の1/16の解像度(同
図(3))の3種類の解像度が準備されているものとす
る。
【0073】なお異常陰影サイズ設定手段12に入力され
た大きさに拘らず、常に、予め準備された複数種類の解
像度の全てを解像度変換処理手段14に出力する構成と
し、解像度変換処理手段14が、解像度設定手段13から出
力された複数種類の全ての解像度のそれぞれについて入
力される画像データを解像度変換処理することも可能で
あるが、この解像度設定手段13で設定される解像度の種
類の数が、後の異常陰影検出処理(アイリスフィルター
処理)の繰り返し回数となるため、計算処理時間に直接
の影響を与えることとなり、特に検出しようとする腫瘤
陰影候補の大きさの最大と最小との差を小さく設定した
場合は、腫瘤陰影候補の検出処理時間が長くなる。そこ
で本実施形態の解像度設定手段13のように、異常陰影サ
イズ設定手段12に入力された大きさに基づいて、1また
は2以上の解像度を設定するのが好ましい。
【0074】解像度変換処理手段14は、入力される画像
データを、解像度設定手段13により設定された解像度の
画像とするように、解像度変換処理するが、この解像度
変換処理は、入力された画像データを図4(1)に示
す、そのままの解像度で出力する処理、入力された画像
データが表す画像の4画素(縦2画素×横2画素)の単
純平均値を画素値とする画素数が元の画像の1/4とな
る図4(2)に示す解像度で出力する処理、入力された
画像データが表す画像の16画素(縦4画素×横4画
素)の単純平均値を画素値とする画素数が元の画像の1
/16となる図4(3)に示す解像度で出力する処理を
行なうだけでなく、解像度変換処理手段14により処理さ
れて第1メモリ15に記憶されている解像度変換画像デー
タに対してさらに解像度変換処理を施す段階的な処理に
より所望の解像度の解像度変換画像データを得るように
してもよい。
【0075】次に本実施形態の異常陰影候補検出装置10
の作用について説明する。
【0076】記憶手段20から異常陰影候補検出装置10に
入力された全体画像データSは、解像度変換処理手段14
に入力される。
【0077】一方、異常陰影サイズ設定手段12にはオペ
レータから、検出しようとする腫瘤陰影候補の大きさの
最小値(半径Rmin)および最大値(半径Rmax)が入力さ
れる。異常陰影サイズ設定手段12は、入力された腫瘤陰
影候補の大きさの最小値および最大値を、アイリスフィ
ルター処理手段11および解像度設定手段13に入力する。
【0078】解像度設定手段13は入力された腫瘤陰影候
補の大きさの最小値、最大値およびこの最大値と最小値
との差に基づいて、前述した3種類の解像度を設定す
る。設定された3種類の解像度は、解像度変換処理手段
14に入力される。
【0079】一方、解像度変換処理手段14には、記憶手
段20から全体画像データSが入力される。解像度変換処
理手段14は、この入力された全体画像データSに対し
て、解像度設定手段13から入力された3種類の解像度に
適合するように解像度変換処理を施す。
【0080】具体的には、まず入力された全体画像デー
タSに対して、その全体画像データSが表す全体画像の
解像度をそのまま(1対1の解像度とする)とする処理
を施して、その結果である第1の解像度変換画像データ
として第1メモリ15に出力し、第1メモリ15はこの第1
の解像度変換画像データを記憶する。次いで、第1メモ
リ15に記憶された第1の解像度変換画像データに対して
(または記憶手段20から再度、全体画像データを読み出
し、この全体画像データに対して)、第1の解像度変換
画像データが表す画像の4画素(縦2画素×横2画素)
の単純平均値を画素値とする画素数が元の画像の1/4
となる図4(2)に示す解像度となるように解像度変換
処理を施し、その結果である第2の解像度変換画像デー
タとして第1メモリ15に出力し、第1メモリ15はこの第
2の解像度変換画像データも記憶する。次いで、第1メ
モリ15に記憶された第2の解像度変換画像データに対し
て、第2の解像度変換画像データが表す画像の4画素
(縦2画素×横2画素)の単純平均値を画素値とする、
画素数が第2の解像度変換画像データが表す画像の1/
4となる図4(3)に示す解像度となるように解像度変
換処理を施し、その結果である第3の解像度変換画像デ
ータとして第1メモリ15に出力し、第1メモリ15はこの
第3の解像度変換画像データも記憶する。
【0081】次にアイリスフィルター処理手段11が、第
1メモリ15に記憶された第1の解像度変換画像データに
対して、既に異常陰影サイズ設定手段12から入力された
最小値から最大値の範囲のサイズの腫瘤陰影候補を検出
する処理(アイリスフィルター処理)を施す。
【0082】このアイリスフィルター処理の結果、腫瘤
陰影P1 、乳腺の陰影P2 、腫瘤陰影に血管の陰影が重
なった陰影P3 についての各アイリスフィルター処理の
出力値(下記式(7))が算出される。
【0083】
【数7】
【0084】ここで腫瘤陰影P1 、乳腺の陰影P2 、腫
瘤陰影に血管の陰影が重なった陰影P3 についてのアイ
リスフィルター処理の各出力値I1 、I2 、I3 とすれ
ば、これらはそれぞれ図3(2)に示すようなレベルの
値となる。
【0085】ここでアイリスフィルター処理手段11には
予め設定された3種類の大きさの閾値T1 、T2 (<T
1 )、T3 (<T2 )が記憶されており、このうち第1
の閾値T1 とアイリスフィルター処理の各出力値I1
2 、I3 との比較がなされる。
【0086】アイリスフィルター処理の出力値I1 に対
応する腫瘤陰影P1 は、その濃度勾配ベクトルが中心画
素に集中しているため、出力値I1 が第1の閾値T1
上回り、腫瘤陰影候補として検出され、アイリスフィル
ター処理手段11から第2メモリ16に出力される。第2メ
モリ16は、この腫瘤陰影P1 に対応する領域の第1の解
像度変換画像データを記憶する。
【0087】一方、アイリスフィルター処理の出力値I
2 に対応する乳腺の陰影P2 は、その濃度勾配ベクトル
が一定の部分に集中することがないため、出力値I2
第1の閾値T1 を下回り、腫瘤陰影候補として検出され
ない。
【0088】また、アイリスフィルター処理の出力値I
3 に対応する腫瘤陰影に血管の陰影が重なった陰影P3
は、腫瘤陰影単独での濃度勾配ベクトルは一定の部分に
集中するが血管の陰影に重なったことにより、その濃度
勾配ベクトルの集中度が乱されて、出力値I3 は第1の
閾値T1 を下回り、腫瘤陰影候補として検出されない。
【0089】次にアイリスフィルター処理手段11が、第
1メモリ15に記憶された第2の解像度変換画像データに
対して、既に異常陰影サイズ設定手段12から入力された
最小値から最大値の範囲のサイズの腫瘤陰影候補を検出
する処理(アイリスフィルター処理)を施す。
【0090】このアイリスフィルター処理の結果、腫瘤
陰影P1 、乳腺の陰影P2 、腫瘤陰影に血管の陰影が重
なった陰影P3 についての各アイリスフィルター処理の
各出力値をI1 ′、I2 ′、I3 ′とすれば、これらは
それぞれ図3(3)に示すようなレベルの値となる。
【0091】ここでアイリスフィルター処理手段11には
予め設定された3種類の大きさの閾値T1 、T2 、T3
のうち第2の閾値T2 とアイリスフィルター処理の各出
力値I1 ′、I2 ′、I3 ′との比較を行なう。
【0092】アイリスフィルター処理の出力値I1 ′に
対応する腫瘤陰影P1 は、その濃度勾配ベクトルが中心
画素に集中しているため、出力値I1 が第2の閾値T2
を上回り、腫瘤陰影候補として検出され、アイリスフィ
ルター処理手段11から第2メモリ16に出力される。第2
メモリ16は、この腫瘤陰影P1 に対応する領域の第2の
解像度変換画像データを記憶する。
【0093】一方、アイリスフィルター処理の出力値I
2 ′に対応する乳腺の陰影P2 は、その濃度勾配ベクト
ルが一定の部分に集中することがないため、出力値
2 ′が第2の閾値T2 を下回り、腫瘤陰影候補として
検出されない。
【0094】また、アイリスフィルター処理の出力値I
3 ′に対応する腫瘤陰影に血管の陰影が重なった陰影P
3 は、腫瘤陰影単独での濃度勾配ベクトルは一定の部分
に集中するが血管の陰影に重なったことにより、その濃
度勾配ベクトルの集中度が乱されて、出力値I3 ′は腫
瘤陰影P1 に対応する出力値I1 ′よりは小さくなる
が、アイリスフィルター処理の対象となる第2の解像度
変換画像データが第1の解像度変換画像データよりも解
像度が劣るため、血管の陰影が平滑化された画像とな
り、したがって濃度勾配ベクトルの集中度に与える影響
が低下する。
【0095】この結果アイリスフィルター処理の出力値
3 ′は第2の閾値T2 を上回り、腫瘤陰影候補として
検出され、第2メモリ16に出力されて記憶される。
【0096】次いでアイリスフィルター処理手段11が、
第1メモリ15に記憶された第3の解像度変換画像データ
に対して、既に異常陰影サイズ設定手段12から入力され
た最小値から最大値の範囲のサイズの腫瘤陰影候補を検
出する処理(アイリスフィルター処理)を施す。
【0097】このアイリスフィルター処理の結果、腫瘤
陰影P1 、乳腺の陰影P2 、腫瘤陰影に血管の陰影が重
なった陰影P3 についての各アイリスフィルター処理の
各出力値をI1 ″、I2 ″、I3 ″とすれば、これらは
それぞれ図3(4)に示すようなレベルの値となる。
【0098】ここでアイリスフィルター処理手段11には
予め設定された3種類の大きさの閾値T1 、T2 、T3
のうち第3の閾値T3 とアイリスフィルター処理の各出
力値I1 ″、I2 ″、I3 ″との比較を行なう。
【0099】この比較の結果は、上記第2の解像度変換
画像データに対する比較の結果と同様であるので、説明
を省略するが、第2メモリ16には、腫瘤陰影P1 に対応
する領域の第3の解像度変換画像データ、腫瘤陰影に血
管の陰影が重なった陰影P3に対応する領域の第3の解
像度変換画像データが記憶される。
【0100】以上の作用の結果、第2メモリ16には、腫
瘤陰影P1 に対応する領域の第1、第2および第3の解
像度変換画像データ、並びに腫瘤陰影に血管の陰影が重
なった陰影P3 に対応する領域の第2および第3の解像
度変換画像データが記憶されることになるが、第2メモ
リ16はこのうち位置的に重なったデータを上書きするこ
とによって、第1、第2および第3の解像度変換画像デ
ータの和集合を採る。
【0101】したがって、第2メモリ16には最終的に、
腫瘤陰影P1 に対応する領域の第3の解像度変換画像デ
ータ、および腫瘤陰影に血管の陰影が重なった陰影P3
に対応する領域の第3の解像度変換画像データが記憶さ
れている。
【0102】次に、第2メモリ16に記憶されている腫瘤
陰影P1 に対応する領域の第3の解像度変換画像デー
タ、および腫瘤陰影に血管の陰影が重なった陰影P3
対応する領域の第3の解像度変換画像データは局所画像
処理手段40に読み出され、局所画像処理手段40は、これ
らの腫瘤陰影候補を表す解像度画像データに対して、こ
れらの腫瘤陰影候補を観察するのに最適な強調処理を施
して表示手段50に入力する。
【0103】一方、全体画像処理手段30により階調処
理、周波数処理等の、全体画像を観察するのに適した画
像処理が施された全体画像データSも表示手段50に入力
され、表示手段50は、全体画像を表示しつつこの全体画
像のうち異常陰影候補の画像部分だけは局所画像処理手
段40により画像処理された異常陰影候補の画像に置き換
えて表示し、医師等の画像観察読影者による異常陰影の
診断に供される。
【0104】このように本実施形態の異常陰影候補の検
出装置によれば、検出しようとする異常陰影候補のサイ
ズが大きいため腫瘤陰影に他の構造物が重なった場合に
も、その他の構造物による影響を低下させることによっ
て、本来検出されるべき腫瘤陰影を的確に検出すること
ができる。
【0105】なお、上記実施形態の異常陰影候補の検出
装置では、アイリスフィルター処理手段を用いて腫瘤陰
影候補を検出する例について説明したが、本発明の異常
陰影候補検出装置はこれに限るものではなく、例えば乳
癌の一形態である微小石灰化陰影を異常陰影候補として
検出するものであってもよく、その場合は、前述したモ
ーフォロジー演算処理を行なうことにより、検出しよう
とする微小石灰化陰影の大きさに対応した構造要素を設
定し、この構造要素の大きさに対応した解像度の画像と
なるように、解像度変換処理を施すようにすればよい。
【0106】また本実施形態の異常陰影候補の検出装置
では、マンモグラムを対象画像として用いたが、本発明
の異常陰影候補検出装置はこれに限るものではない。
【0107】さらに、検出しようとする腫瘤陰影の大き
さの範囲が離散的に複数種類ある場合には、異常陰影サ
イズ設定手段12において、その種類ごとに最大値(半径
Rmax)、最小値(半径Rmin)を設定すればよく、解像度
設定手段13が設定された大きさの範囲に対応した解像度
を設定し、アイリスフィルター処理手段11は、入力され
る解像度変換画像データごとに、対応する大きさの範囲
の種類の最大値(半径Rmax)および最小値(半径Rmin)
を代えてアイリスフィルター処理における式(5)(ま
たは式(5′))の演算を行なうようにすればよい。
【0108】
【数4】
【0109】
【数6】
【0110】図5は本発明の第2の異常陰影候補検出装
置の一実施形態の概略構成を示すブロック図であり、図
2に示した計算機支援画像診断装置等に適用することが
できる異常陰影候補検出装置10′である。
【0111】この図5に示した異常陰影候補検出装置1
0′は、図1に示した異常陰影候補検出装置10に対し
て、解像度設定手段13に代えて鮮鋭度設定手段17を備
え、解像度変換処理手段14に代えて鮮鋭度変換処理手段
18を備えた点が相違する以外は、図1に示した異常陰影
候補検出装置10と同一の構成、同一の作用をなすもので
ある。
【0112】ここで鮮鋭度設定手段17は、異常陰影サイ
ズ設定手段12に入力されたサイズに基づいて画像の1ま
たは2以上の鮮鋭度を設定する手段であり、鮮鋭度変換
処理手段18は、鮮鋭度設定手段17により設定された鮮鋭
度の画像とするように、入力される画像データに鮮鋭度
変換処理を施す手段である。
【0113】鮮鋭度設定手段17は詳しくは、異常陰影サ
イズ設定手段12に入力された最小の大きさ、最大の大き
さおよび最大と最小との差に基づいて、1または2以上
の鮮鋭度を設定するが、こ鮮鋭度の設定に際しては予め
複数種類の鮮鋭度の画像を作成するための複数種類の非
鮮鋭マスクを準備しておいて、その中から適切な非鮮鋭
マスクを選択するものとする。
【0114】予め準備しておく非鮮鋭マスクとしては、
検出しようとする異常陰影の種類に応じて種々の組合せ
が考えられるが、本実施形態においては、入力される画
像データが表す画像の元のままの鮮鋭度で出力する1画
素×1画素の第1のマスク、入力される画像データが表
す画像の鮮鋭度を、縦3画素×横3画素の画素マトリッ
クスの画素値(画像データ)の加重平均値をその画素マ
トリックスの中心画素の画素値とする第2のマスク、入
力される画像データが表す画像の鮮鋭度を、縦5画素×
横5画素の画素マトリックスの画素値(画像データ)の
加重平均値をその画素マトリックスの中心画素の画素値
とする第3のマスクが準備されているものとする。
【0115】なお異常陰影サイズ設定手段12に入力され
た大きさに拘らず、常に、予め準備された複数種類の鮮
鋭度の全てを鮮鋭度変換処理手段18に出力する構成と
し、鮮鋭度変換処理手段18が、鮮鋭度設定手段17から出
力された複数種類の全ての非鮮鋭マスクのそれぞれにつ
いて、入力される画像データを鮮鋭度変換処理すること
も可能であるが、この鮮鋭度設定手段17で設定される非
鮮鋭マスクの種類の数が、後の異常陰影検出処理(アイ
リスフィルター処理)の繰り返し回数となるため、計算
処理時間に直接の影響を与えることとなり、特に検出し
ようとする腫瘤陰影候補の大きさの最大と最小との差を
小さく設定した場合は、腫瘤陰影候補の検出処理時間が
長くなる。そこで本実施形態の鮮鋭度設定手段17のよう
に、異常陰影サイズ設定手段12に入力された大きさに基
づいて、1または2以上の鮮鋭度を設定するのが好まし
い。
【0116】鮮鋭度変換処理手段18は、入力される画像
データを、鮮鋭度設定手段17により設定された非鮮鋭マ
スクに応じた鮮鋭度の画像として出力するように、鮮鋭
度変換処理するが、この鮮鋭度変換処理は、図1に示し
た異常陰影候補検出装置10と同様に、記憶手段20から入
力される全体画像データに対して直接行なう処理と、既
に鮮鋭度変換処理を施して第1メモリ15に記憶されてい
る鮮鋭度変換画像データに対して行なう段階的な処理の
双方をなすことができる。
【0117】次に本実施形態の異常陰影候補検出装置1
0′の作用について説明する。
【0118】記憶手段20から異常陰影候補検出装置10に
入力された全体画像信号Sは、解像度変換処理手段14に
入力される。
【0119】一方、異常陰影サイズ設定手段12にはオペ
レータから、検出しようとする腫瘤陰影候補の大きさの
最小値(半径Rmin)および最大値(半径Rmax)が入力さ
れる。異常陰影サイズ設定手段12は、入力された腫瘤陰
影候補の大きさの最小値および最大値を、アイリスフィ
ルター処理手段11および鮮鋭度設定手段17に入力する。
【0120】鮮鋭度設定手段17は入力された腫瘤陰影候
補の大きさの最小値、最大値およびこの最大値と最小値
との差に基づいて、前述した3種類の非鮮鋭マスク(第
1のマスク、第2のマスク、第3のマスク)を設定す
る。設定された3種類の非鮮鋭マスクは、鮮鋭度変換処
理手段18に入力される。
【0121】一方、鮮鋭度変換処理手段18には、記憶手
段20から全体画像データSが入力される。鮮鋭度変換処
理手段18は、この入力された全体画像データSに対し
て、鮮鋭度設定手段17から入力された3種類の非鮮鋭マ
スクに応じた鮮鋭度変換処理を施し、第1のマスクで鮮
鋭度変換処理された結果の第1の鮮鋭度変換画像デー
タ、第2のマスクで鮮鋭度変換処理された結果の第2の
鮮鋭度変換画像データ、第3のマスクで鮮鋭度変換処理
された結果の第3の鮮鋭度変換画像データが、第1メモ
リ15にそれぞれ記憶される。
【0122】次にアイリスフィルター処理手段11が、第
1メモリ15に記憶された第1の鮮鋭度変換画像データに
対して、既に異常陰影サイズ設定手段12から入力された
最小値から最大値の範囲のサイズの腫瘤陰影候補を検出
する処理(アイリスフィルター処理)を施す。
【0123】このアイリスフィルター処理の結果、腫瘤
陰影P1 、乳腺の陰影P2 、腫瘤陰影に血管の陰影が重
なった陰影P3 についての各アイリスフィルター処理の
出力値が算出される。
【0124】ここで腫瘤陰影P1 、乳腺の陰影P2 、腫
瘤陰影に血管の陰影が重なった陰影P3 についてのアイ
リスフィルター処理の各出力値I1 、I2 、I3 とすれ
ば、これらはそれぞれ図3(2)に示すようなレベルの
値となる。
【0125】ここでアイリスフィルター処理手段11には
予め設定された3種類の大きさの閾値T1 ′、T2
(<T1 ′)、T3 ′(<T2 ′)が記憶されており、
このうち第1の閾値T1 ′とアイリスフィルター処理の
各出力値I1 、I2 、I3 との比較がなされる。
【0126】アイリスフィルター処理の出力値I1 に対
応する腫瘤陰影P1 は、その濃度勾配ベクトルが中心画
素に集中しているため、出力値I1 が第1の閾値T1
を上回り、腫瘤陰影候補として検出され、アイリスフィ
ルター処理手段11から第2メモリ16に出力される。第2
メモリ16は、この腫瘤陰影P1 に対応する領域の第1の
解像度変換画像データを記憶する。
【0127】一方、アイリスフィルター処理の出力値I
2 に対応する乳腺の陰影P2 は、その濃度勾配ベクトル
が一定の部分に集中することがないため、出力値I2
第1の閾値T1 ′を下回り、腫瘤陰影候補として検出さ
れない。
【0128】また、アイリスフィルター処理の出力値I
3 に対応する腫瘤陰影に血管の陰影が重なった陰影P3
は、腫瘤陰影単独での濃度勾配ベクトルは一定の部分に
集中するが血管の陰影に重なったことにより、その濃度
勾配ベクトルの集中度が乱されて、出力値I3 は第1の
閾値T1 ′を下回り、腫瘤陰影候補として検出されな
い。
【0129】次にアイリスフィルター処理手段11が、第
1メモリ15に記憶された第2の鮮鋭度変換画像データに
対して、既に異常陰影サイズ設定手段12から入力された
最小値から最大値の範囲のサイズの腫瘤陰影候補を検出
する処理(アイリスフィルター処理)を施す。
【0130】このアイリスフィルター処理の結果、腫瘤
陰影P1 、乳腺の陰影P2 、腫瘤陰影に血管の陰影が重
なった陰影P3 についての各アイリスフィルター処理の
各出力値をI1 ′、I2 ′、I3 ′とすれば、これらは
それぞれ図3(3)に示すようなレベルの値となる。
【0131】ここでアイリスフィルター処理手段11には
予め設定された3種類の大きさの閾値T1 ′、T2 ′、
3 ′のうち第2の閾値T2 ′とアイリスフィルター処
理の各出力値I1 ′、I2 ′、I3 ′との比較を行な
う。
【0132】アイリスフィルター処理の出力値I1 ′に
対応する腫瘤陰影P1 は、その濃度勾配ベクトルが中心
画素に集中しているため、出力値I1 が第2の閾値
2 ′を上回り、腫瘤陰影候補として検出され、アイリ
スフィルター処理手段11から第2メモリ16に出力され
る。第2メモリ16は、この腫瘤陰影P1 に対応する領域
の第2の解像度変換画像データを記憶する。
【0133】一方、アイリスフィルター処理の出力値I
2 ′に対応する乳腺の陰影P2 は、その濃度勾配ベクト
ルが一定の部分に集中することがないため、出力値
2 ′が第2の閾値T2 ′を下回り、腫瘤陰影候補とし
て検出されない。
【0134】また、アイリスフィルター処理の出力値I
3 ′に対応する腫瘤陰影に血管の陰影が重なった陰影P
3 は、腫瘤陰影単独での濃度勾配ベクトルは一定の部分
に集中するが血管の陰影に重なったことにより、その濃
度勾配ベクトルの集中度が乱されて、出力値I3 ′は腫
瘤陰影P1 に対応する出力値I1 ′よりは小さくなる
が、アイリスフィルター処理の対象となる第2の鮮鋭度
変換画像データが第1の鮮鋭度変換画像データよりも鮮
鋭度が劣るため、血管の陰影が平滑化された画像とな
り、したがって濃度勾配ベクトルの集中度に与える影響
が低下する。
【0135】この結果アイリスフィルター処理の出力値
3 ′は第2の閾値T2 ′を上回り、腫瘤陰影候補とし
て検出され、第2メモリ16に出力されて記憶される。
【0136】次いでアイリスフィルター処理手段11が、
第1メモリ15に記憶された第3の鮮鋭度変換画像データ
に対して、既に異常陰影サイズ設定手段12から入力され
た最小値から最大値の範囲のサイズの腫瘤陰影候補を検
出する処理(アイリスフィルター処理)を施す。
【0137】このアイリスフィルター処理の結果、腫瘤
陰影P1 、乳腺の陰影P2 、腫瘤陰影に血管の陰影が重
なった陰影P3 についての各アイリスフィルター処理の
各出力値をI1 ″、I2 ″、I3 ″とすれば、これらは
それぞれ図3(4)に示すようなレベルの値となる。
【0138】ここでアイリスフィルター処理手段11には
予め設定された3種類の大きさの閾値T1 ′、T2 ′、
3 ′のうち第3の閾値T3 ′とアイリスフィルター処
理の各出力値I1 ″、I2 ″、I3 ″との比較を行な
う。
【0139】この比較の結果は、上記第2の鮮鋭度変換
画像データに対する比較の結果と同様であるので、説明
を省略するが、第2メモリ16には、前述した実施形態と
同様に、腫瘤陰影P1 に対応する領域の第3の解像度変
換画像データ、および腫瘤陰影に血管の陰影が重なった
陰影P3 に対応する領域の第3の解像度変換画像データ
が記憶される。
【0140】次に、第2メモリ16に記憶されている腫瘤
陰影P1 に対応する領域の第3の鮮鋭度変換画像デー
タ、および腫瘤陰影に血管の陰影が重なった陰影P3
対応する領域の第3の鮮鋭度変換画像データは局所画像
処理手段40に読み出され、局所画像処理手段40は、これ
らの腫瘤陰影候補を表す鮮鋭度画像データに対して、こ
れらの腫瘤陰影候補を観察するのに最適な強調処理を施
して表示手段50に入力する。
【0141】一方、全体画像処理手段30により階調処
理、周波数処理等の、全体画像を観察するのに適した画
像処理が施された全体画像データSも表示手段50に入力
され、表示手段50は、全体画像を表示しつつこの全体画
像のうち異常陰影候補の画像部分だけは局所画像処理手
段40により画像処理された異常陰影候補の画像に置き換
えて表示し、医師等の画像観察読影者による異常陰影の
診断に供される。
【0142】このように本実施形態の異常陰影候補の検
出装置によれば、検出しようとする異常陰影候補のサイ
ズが大きいため腫瘤陰影に他の構造物が重なった場合に
も、その他の構造物による影響を低下させることによっ
て、本来検出されるべき腫瘤陰影を的確に検出すること
ができる。
【0143】なお、上記実施形態の異常陰影候補の検出
装置においても、アイリスフィルター処理手段を用いて
腫瘤陰影候補を検出する例に限るものではなく、またマ
ンモグラムを対象画像とするものに限るものではない。
【0144】さらに本実施形態の異常陰影候補検出装置
においては、検出しようとする腫瘤陰影候補の大きさが
大きくなるにしたがって、鮮鋭度を元の画像よりも低下
させるような非鮮鋭マスクを鮮鋭度設定手段が設定する
ものとしたが、これは検出しようとする腫瘤陰影候補の
大きさが小さくなるにしたがって、鮮鋭度を元の画像よ
りも向上させるような強調度を鮮鋭度設定手段が設定す
るものとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の異常陰影候補検出装置の一実施
形態の概略構成を示すブロック図
【図2】図1に示した異常陰影候補検出装置を用いた計
算機支援画像診断装置の一例を示すブロック図
【図3】腫瘤陰影P1 、乳腺の陰影P2 、腫瘤陰影に血
管の陰影が重なった陰影P3 等が記録されているマンモ
グラムを表す図
【図4】解像度変換処理により得られる画像を示す図
【図5】本発明の第2の異常陰影候補検出装置の一実施
形態の概略構成を示すブロック図
【図6】マンモグラムにおける濃度勾配の集中度を示す
概念図
【図7】アイリスフィルター処理における勾配ベクトル
を算出するマスクを示す図
【図8】注目画素についての勾配ベクトルの集中度の概
念を示す図
【図9】輪郭形状が適応的に変化するように設定された
アイリスフィルターを示す概念図
【符号の説明】
10 異常陰影候補検出装置 11 アイリスフィルター処理手段 12 異常陰影サイズ設定手段 13 解像度設定手段 14 解像度変換処理手段 15,16 メモリ 20 記憶手段 40 局所画像処理手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線画像のうち所望とする1または2
    以上の大きさの異常陰影候補を検出する異常陰影候補の
    検出方法において、 前記放射線画像を前記検出しようとする異常陰影候補の
    大きさに応じた1または2以上の解像度の画像とするよ
    うに、前記放射線画像を表す原画像データに解像度変換
    処理を施し、 前記解像度変換処理を施して得られた1または2以上の
    解像度変換画像データのうち少なくとも1つの前記解像
    度変換画像データに基づいて、前記異常陰影候補を検出
    することを特徴とする異常陰影候補の検出方法。
  2. 【請求項2】 放射線画像のうち所望とする1または2
    以上の大きさの異常陰影候補を検出する異常陰影候補の
    検出方法において、 前記放射線画像を前記検出しようとする異常陰影候補の
    大きさに応じた1または2以上の鮮鋭度の画像とするよ
    うに、前記放射線画像を表す原画像データに鮮鋭度変換
    処理を施し、 前記鮮鋭度変換処理を施して得られた1または2以上の
    鮮鋭度変換画像データのうち少なくとも1つの前記鮮鋭
    度変換画像データに基づいて、前記異常陰影候補を検出
    することを特徴とする異常陰影候補の検出方法。
  3. 【請求項3】 前記異常陰影候補の検出は、アイリスフ
    ィルター処理にしたがって行なうことを特徴とする請求
    項1または2記載の異常陰影候補の検出方法。
  4. 【請求項4】 放射線画像のうち所望とする1または2
    以上の大きさの異常陰影候補を検出する異常陰影候補の
    検出装置において、 前記検出しようとする異常陰影候補の大きさに応じた1
    または2以上の解像度を設定する解像度設定手段と、前
    記放射線画像を該設定された解像度の画像とするよう
    に、前記放射線画像を表す原画像データに解像度変換処
    理を施す解像度変換処理手段とを備え、 前記解像度変換処理を施して得られた1または2以上の
    解像度変換画像データのうち少なくとも1つの前記解像
    度変換画像データに基づいて、前記異常陰影候補を検出
    するようにしたことを特徴とする異常陰影候補の検出装
    置。
  5. 【請求項5】 放射線画像のうち所望とする1または2
    以上の大きさの異常陰影候補を検出する異常陰影候補の
    検出装置において、 前記検出しようとする異常陰影候補の大きさに応じた1
    または2以上の鮮鋭度を設定する鮮鋭度設定手段と、前
    記放射線画像を該設定された鮮鋭度の画像とするよう
    に、前記放射線画像を表す原画像データに鮮鋭度変換処
    理を施す鮮鋭度変換処理手段とを備え、 前記鮮鋭度変換処理を施して得られた1または2以上の
    鮮鋭度変換画像データのうち少なくとも1つの前記鮮鋭
    度変換画像データに基づいて、前記異常陰影候補を検出
    するようにしたことを特徴とする異常陰影候補の検出装
    置。
  6. 【請求項6】 前記異常陰影候補の検出は、アイリスフ
    ィルター処理にしたがって行なうことを特徴とする請求
    項4または5記載の異常陰影候補の検出装置。
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