JPH1156828A - 異常陰影候補検出方法および装置 - Google Patents

異常陰影候補検出方法および装置

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JPH1156828A
JPH1156828A JP9230529A JP23052997A JPH1156828A JP H1156828 A JPH1156828 A JP H1156828A JP 9230529 A JP9230529 A JP 9230529A JP 23052997 A JP23052997 A JP 23052997A JP H1156828 A JPH1156828 A JP H1156828A
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Hideya Takeo
英哉 武尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異常陰影候補の検出方法および装置におい
て、乳房画像における異常陰影候補検出の的確性を向上
させる。 【解決手段】 乳房の放射線画像を表す全体画像信号S
Aに基づいて異常陰影候補領域を検出し、一方の乳房の
放射線画像における異常陰影候補が存在する領域と、こ
の領域に対応する他方の乳房の放射線画像における領域
とにおいて、各領域内の画像信号SA,SBに対してア
イリスフィルタ処理を施して各領域ごとにアイリス出力
信号IA,IBを算出し、各アイリス出力値の差分値Δ
Iを求める。画像信号SAに基づいて異常陰影候補の存
在領域の悪性度を表す評価関数値を求め、この評価関数
値により差分値ΔIを重み付ける。重み付けられた差分
値ΔI′と閾値T0とを比較して異常陰影候補が確定的
な異常陰影候補であるか否かを判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は異常陰影候補検出方
法および装置に関し、詳細には、左右の乳房の放射線画
像に基づいて異常陰影候補を検出する方法および装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、種々の画像取得方法により得
られた画像を表す画像信号に対して、階調処理や周波数
処理等の画像処理を施し、画像の観察読影性能を向上さ
せることが行われている。特に人体を被写体とした放射
線画像のような医用画像の分野においては、医師等の専
門家が、得られた画像に基づいて患者の疾病や傷害の有
無を的確に診断する必要があり、その画像の読影性能を
向上させる画像処理は不可欠なものとなっている。
【0003】このような画像処理においては、その画像
全体を処理の対象とする場合もあるが、検査や診断の目
的がある程度明確な場合は、その目的に適した所望の画
像部分だけを選択的に強調処理することもある。
【0004】通常、そのような画像部分の選択は、画像
処理が施される以前の原画像を観察読影者が観て、必要
に応じて手動で行うものであるが、選択される対象画像
部分や指定される範囲は観察者の経験や画像読影能力の
高低によって左右され客観的なものとならないおそれが
ある。
【0005】例えば乳癌の検査を目的として撮影された
放射線画像においては、その放射線画像から癌化部分の
特徴の1つである腫瘤陰影を抽出することが必要である
が、必ずしも的確にその腫瘤陰影の範囲を指定できると
は限らない。このため、観察者の技量に依存せずに、腫
瘤陰影を始めとする異常陰影を的確に検出することが求
められている。
【0006】この要望に応えるため、計算機処理を用い
て異常陰影候補を自動的に検出するようにした計算機支
援画像診断(CADM;Computer Aided Diagnosis of Medi
calimages)の研究が最近進んでいる。
【0007】すなわちCADM技術は、上述した腫瘤陰影や
微小石灰化陰影等の異常陰影を、その濃度分布の特徴や
形態的特徴に基づいた検出処理を計算機を用いて行うこ
とにより、異常陰影候補として自動的に検出するもので
あり、異常陰影候補の検出処理としては、主として腫瘤
陰影候補を検出するのに適しているアイリスフィルタ処
理が提案されている(小畑他「DR画像における腫瘤影
検出(アイリスフィルタ)」電子情報通信学会論文誌 D
-II Vol.J75-D-II No.3 P663〜670 1992年3月参照)。
このアイリスフィルタ処理は、特に乳癌における特徴的
形態の1つである腫瘤陰影を検出するのに有効な手法と
して研究されているが、対象画像としては、このような
マンモグラムにおける腫瘤陰影に限るものではなく、そ
の画像を表す画像信号(濃度等)の勾配が集中している
ものについては、いかなる画像部分に対しても適用する
ことができる。
【0008】以下、腫瘤陰影の検出処理を例にして、こ
のアイリスフィルタによる腫瘤陰影候補の検出処理の概
要について説明する。
【0009】例えばX線フイルム上における放射線画像
(高濃度高信号レベルの画像信号で表される画像)にお
いては、腫瘤陰影は周囲の画像部分に比べて濃度値がわ
ずかに低いことが知られており、その濃度値の分布は概
略円形の周縁部から中心部に向かうにしたがって濃度値
が低くなるという濃度値の勾配を有している。したがっ
て腫瘤陰影においては、局所的な濃度値の勾配が認めら
れ、その勾配線は腫瘤の中心方向に集中する。
【0010】アイリスフィルタは、この濃度値に代表さ
れる画像信号の勾配を勾配ベクトルとして算出し、その
勾配ベクトルの集中度を出力するものであり、アイリス
フィルタ処理とはこの勾配ベクトルの集中度を基に腫瘤
陰影を検出するものである。
【0011】すなわち例えば図18(A)に示すような
マンモグラムにおいて腫瘤陰影P1内の任意の画素にお
ける勾配ベクトルは同図(B)に示すように腫瘤陰影の
中心付近を向くが、血管陰影や乳腺等のように細長い陰
影P2 では同図(C)に示すように勾配ベクトルが特定
の点に集中することはないため、局所的に勾配ベクトル
の向きの分布を評価し、特定の点に集中している領域を
抽出すれば、それが腫瘤陰影となる。なお、同図(D)
に示すような乳腺等の細長い陰影同士が交差した陰影P
3 については勾配ベクトルが特定の点に集中する傾向が
あり疑似異常陰影となり得る。
【0012】以上がアイリスフィルタ処理の基本的な考
え方である。以下に具体的なアルゴリズムのステップを
示す。
【0013】(ステップ1)勾配ベクトルの計算 対象となる画像を構成するすべての画素について、各画
素jごとに、下記式(1)に示す計算式に基づいた画像
データの勾配ベクトルの向きθを求める。
【0014】
【数1】
【0015】ここでf1 〜f16は、図9に示すように、
その画素jを中心とした例えば縦5画素×横5画素の大
きさのマスクの外周上の画素に対応した画素値(画像デ
ータ)である。
【0016】(ステップ2)勾配ベクトルの集中度の算
出 次に、対象となる画像を構成するすべての画素につい
て、各画素ごとに、その画素を注目画素とする勾配ベク
トルの集中度Cを次式(2)にしたがって算出する。
【0017】
【数2】
【0018】ここでNは注目画素を中心に半径Rの円内
に存在する画素の数、θj は、注目画素とその円内の各
画素jとを結ぶ直線と、その各画素jにおける上記式
(1)で算出された勾配ベクトルとがなす角である(図
10参照)。したがって上記式(2)で表される集中度
Cが大きな値となるのは、各画素jの勾配ベクトルの向
きが注目画素に集中する場合である。
【0019】ところで、腫瘤陰影近傍の各画素jの勾配
ベクトルは、腫瘤陰影のコントラストの大小に拘らず、
略その腫瘤陰影の中心部を向くため、上記集中度Cが大
きな値を採る注目画素は、腫瘤陰影の中心部の画素とい
うことができる。一方、血管などの線状パターンの陰影
は勾配ベクトルの向きが一定方向に偏るため集中度Cの
値は小さい。したがって、画像を構成するすべての画素
についてそれぞれ注目画素に対する上記集中度Cの値を
算出し、その集中度Cの値が予め設定された閾値を上回
るか否かを評価することによって、腫瘤陰影を検出する
ことができる。すなわち、このフィルタは通常の差分フ
ィルタに比べて、血管や乳腺等の影響を受けにくく、腫
瘤陰影を効率よく検出できるという特長を有している。
【0020】さらに実際の処理においては、腫瘤の大き
さや形状に左右されない検出力を達成するために、フィ
ルタの大きさと形状とを適応的に変化させる工夫がなさ
れる。図8に、そのフィルタを示す。このフィルタは、
図9に示すものと異なり、注目画素を中心として2π/
M度の角度間隔で隣接するM種類の方向(図8において
は、11.25 度ごとの32方向を例示)の放射状の方向線上
の画素のみで上記集中度の評価を行うものである。
【0021】ここでi番目の方向線上にあって、かつ注
目画素からn番目の画素の座標([x],[y])は、
注目画素の座標を(k,l)とすれば、以下の式
(3),(4)で与えられる。
【0022】
【数3】
【0023】但し、[x],[y]は、x,yを越えな
い最大の整数である。
【0024】さらに、その放射状の方向線上の各方向線
ごとに最大の集中度が得られる画素までの出力値をその
方向についての集中度Cimaxとし、その集中度Cimaxを
すべての方向線について平均し、この平均値を注目画素
についての勾配ベクトル群の集中度Cとする。
【0025】具体的には、まずi番目の放射状の線上に
おいて注目画素からn番目の画素までで得られる集中度
Ci (n)を下記式(5)により求める。
【0026】
【数4】
【0027】すなわち式(5)は、始点を注目画素、終
点をRmin からRmax までの範囲内で変化させて、集中
度Ci (n)を算出するものである。
【0028】ここでRmin とRmax とは、抽出しようと
する腫瘤陰影の半径の最小値と最大値である。
【0029】次に、勾配ベクトル群の集中度Cを下記式
(6)および(7)により計算する。
【0030】
【数5】
【0031】ここで式(6)のCimaxは、式(5)で得
られた放射状の方向線ごとの集中度Ci (n)の最大値
であるから、注目画素からその集中度Ci (n)が最大
値となる画素までの領域が、その方向線の方向における
腫瘤陰影の候補領域となる。
【0032】そしてすべての放射状の方向線について式
(6)の計算をしてその各方向線上における腫瘤陰影の
領域の輪郭(辺縁点)を求め、この各方向線上における
腫瘤陰影の領域の隣接する辺縁点を、直線または非線形
曲線で結ぶことにより、腫瘤陰影の候補となり得る領域
の輪郭を特定することができる。
【0033】そして、式(7)では、この領域内の式
(6)で与えられた集中度の最大値Cimaxを放射状の方
向線の全方向(式(7)では32方向の場合を例示)につ
いて平均した値を求める。この求められた値がアイリス
フィルタ処理の出力値Iであり、この出力値Iを、腫瘤
陰影であるか否かを判別するのに適した予め設定した一
定の閾値Tと比較し、I≧Tであればこの注目画素を中
心とする領域が異常陰影候補(腫瘤陰影候補)であり、
I<Tであれば腫瘤陰影候補ではない、と判定する。
【0034】このようにして腫瘤陰影候補の領域を抽出
することができる。
【0035】なお、式(7)の勾配ベクトル群の集中度
Cを評価する領域が勾配ベクトルの分布に応じて大きさ
と形状が適応的に変化する様子が、外界の明るさに応じ
て拡大、縮小する人間の目の虹彩(iris)の様子に似て
いることから、勾配ベクトルの集中度を利用した腫瘤陰
影の候補領域を検出する上述の手法はアイリスフィルタ
(iris filter )処理と称されている。
【0036】なお、前述の集中度Ci (n)の計算は式
(5)の代わりに、下記式(5′)を用いてもよい。
【0037】
【数6】
【0038】すなわち式(5′)は、抽出しようとする
腫瘤陰影の半径の最小値Rmin に対応した画素を始点と
して、終点をRmin からRmax までとした範囲内で集中
度Ci (n)を算出するものである。
【0039】上述のステップにより、アイリスフィルタ
は放射線画像から所望とする大きさの腫瘤陰影だけを効
果的に検出することができ、特にマンモグラムにおける
癌化部分の検出を主目的として研究されている。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したア
イリスフィルタによる異常陰影候補の検出処理におい
て、異常陰影ではないが異常陰影にその特徴量が似てい
る疑似的な陰影が異常陰影候補として誤検出される場合
も生じ得る。
【0041】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、乳房画像における異常陰影候補検出の的確性を向
上させた異常陰影候補の検出方法および装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0042】
【課題を解決するための手段】本発明による異常陰影候
補検出方法および装置は、乳房を被写体とした放射線画
像には左右2つの乳房の画像があり、双方の乳房におい
て同時に同一箇所に腫瘤が発生することが確率的に極め
て少ないことに着目してなされたものである。
【0043】すなわち、本発明による第1の異常陰影候
補検出方法は、左右の乳房の放射線画像を表す画像信号
に基づいて、該乳房の画像から異常陰影候補を検出する
異常陰影候補検出方法であって、前記各乳房の放射線画
像を表す画像信号のうち、一方の画像信号に基づいて前
記異常陰影候補を検出し、該検出された異常陰影候補
の、前記一方の画像信号が表す放射線画像における領
域、および該領域の存在位置に対応する他方の乳房の放
射線画像における領域をそれぞれ設定し、前記各領域内
の画像信号に対してアイリスフィルタ処理を施してアイ
リス出力信号をそれぞれ取得し、前記各領域内における
対応する画素ごとに前記各アイリス出力信号の差分値を
算出し、該差分値に基づいて、前記異常陰影候補のうち
異常陰影の確定的な候補を検出することを特徴とするも
のである。
【0044】ここで、「差分値に基づいて異常陰影の確
定的な候補を検出する」とは、例えば、差分値と予め定
められた所定の閾値とを比較し、差分値が所定の閾値よ
り大きい場合に異常陰影の確定的な候補として検出し、
差分値が所定の閾値より小さい場合は異常陰影候補とし
ないことをいうものである。
【0045】また、本発明による第2の異常陰影候補検
出方法は、左右の乳房の放射線画像を表す画像信号に基
づいて、該乳房の画像から異常陰影候補を検出する異常
陰影候補検出方法であって、前記各乳房の放射線画像を
表す画像信号のうち、一方の画像信号に基づいて前記異
常陰影候補を検出し、該検出された異常陰影候補の、前
記一方の画像信号が表す放射線画像における領域、およ
び該領域の存在位置に対応する他方の乳房の放射線画像
における領域をそれぞれ設定し、前記各領域内の画像信
号に対してアイリスフィルタ処理を施してアイリス出力
信号をそれぞれ取得し、前記各領域内における対応する
画素ごとに前記各アイリス出力信号の差分値を算出し、
前記異常陰影候補が検出された放射線画像の前記領域内
における画像信号に基づいて、該異常陰影候補の悪性度
を表す評価関数値を算出し、該評価関数値および差分値
に基づいて、前記異常陰影候補のうち異常陰影の確定的
な候補を検出することを特徴とするものである。
【0046】ここで、「異常陰影候補の悪精度を表す評
価関数値」としては、例えばマハラノビス距離(Mahala
nobis distance)などを用いることができる。
【0047】すなわち検出された異常陰影候補領域は一
般にn次の特徴量x1,x2,x3,…,xnを用い
て、x=(x1,x2,x3,…,xn)という形のn
次元空間で表現され、そのn次の各軸を特徴軸(featur
e axis)という。つまり、特徴抽出で得られる値(上記
各指標値)はそれぞれの特徴軸上の値xi(i=1,
2,…,n)である。
【0048】特徴抽出過程によって作られるこのn次の
パターン空間が持つべき重要な性質は、入力として与え
られるパターン間の類似性がこの空間上でも十分によく
保たれていることである。すなわち、類似したパターン
はパターン空間上で近いところにあるという性質がなけ
れば特徴抽出を行った意味がない。そこでパターン空間
上に距離の概念を導入する。
【0049】この距離の概念を表す関数(距離関数)は
いくつも考案されており、その代表的なものものとして
ユークリッド距離、マハラノビス距離、市街地距離、チ
ェス盤距離、ミンコフスキー(Minkowski )距離などが
あり、最も簡単なものはユークリッド距離である。しか
し、これはパターンの広がり具合などを考慮していない
ため本発明の異常陰影検出方法には適さないと考えられ
る。
【0050】そこでパターンの広がり具合などを考慮に
入れ、最も基本的なマハラノビス距離を用いるのが好適
である。
【0051】マハラノビス距離とは下記式(8)で定義
されるDmi を意味し、分布の中心から共分散行列Σで
表される超楕円体の重み付けで測る距離である。
【0052】
【数7】
【0053】具体的には、 1)検出対象である異常陰影候補の領域について上記各
指標値を求める。
【0054】2)各指標値に基づいて特徴量ベクトルx
=(x1,x2,…,xn)を定義する。
【0055】3)式(8)にしたがって、予め実験的に
得られている正常陰影(FP)を示すパターンクラス
(i=1)および異常陰影を示すパターンクラス(i=
2)との各マハラノビス距離Dm1,Dm2を算出す
る。
【0056】4)Dm1とDm2とを比較し、正常陰影
を示すパターンクラスとのマハラノビス距離Dm1が異
常陰影を示すパターンクラスとのマハラノビス距離より
近い場合、すなわち Dm1<Dm2の場合は、正常陰影 正常陰影を示すパターンクラスとのマハラノビス距離D
m1より異常陰影を示すパターンクラスとのマハラノビ
ス距離Dm2が近い場合、すなわち Dm1>Dm2の場合は、異常陰影 と判定する。
【0057】そして本発明においては、具体的にはマハ
ラノビス距離Dm1,Dm2の比Dm1/Dm2を最終
的な評価関数値として求めるものである。
【0058】このようにマハラノビス距離を評価関数値
とした場合には、評価関数値と閾値とを比較するのでは
なく、評価関数値同士を比較した結果に基づいて異常陰
影である蓋然性が高いか否かを判定することができる。
【0059】また、「評価関数値および差分値に基づい
て、前記異常陰影の候補のうち異常陰影の確定的な候補
を検出する」とは、具体的には、差分値を評価関数値に
より重み付けし、重み付けられた差分値と予め定められ
た所定の閾値とを比較し、重み付けられた差分値が所定
の閾値より大きい場合に異常陰影の確定的な候補として
検出し、所定の閾値より小さい場合は異常陰影候補とし
ないとする方法が挙げられる。
【0060】なお、前記異常陰影候補の検出の具体的手
法としては、(1)前記一方の画像信号により表される
乳房の放射線画像の全画素について、該画像信号に基づ
く各画素ごとの勾配ベクトルを算出し、(2)前記全画
素のうち任意の注目画素を設定し、(3)該注目画素を
中心とする、所定の角度間隔で隣接する複数の放射状の
方向線を前記放射線画像上に設定し、(4)該各方向線
ごとに、前記注目画素から検出しようとする異常陰影候
補の最大の大きさに応じた距離の範囲内にある、該方向
線上の各画素について、各画素の勾配ベクトルと該方向
線の延びる方向とのなす角度θilに基づく指標値cosθi
lをそれぞれ求め、(5)始点を注目画素、終点を前記
検出しようとする異常陰影候補の最小の大きさに応じた
距離から最大の大きさに応じた距離まで変化させて、該
始点から該終点の範囲内にある前記方向線上の各画素の
前記指標値cos θilの平均値を、各方向線ごとに求め、
(6)前記方向線ごとの前記終点を変化させて求めた前
記指標値cos θilの平均値のうち最大値を求め、(7)
前記方向線ごとの前記最大値を前記複数の方向線のすべ
てについて総和して前記注目画素についての前記勾配ベ
クトル群の集中度の値を算出し、(8)前記(7)で求
めた勾配ベクトル群の集中度の値と予め設定された閾値
とを比較し、(9)前記勾配ベクトル群の集中度の値が
前記閾値以上であるときは、前記注目画素が異常陰影候
補の領域内に存在すると判定し、前記閾値未満であると
きは前記注目画素が異常陰影候補の領域内に存在しない
と判定し、(10)前記注目画素を全画素について順次代
えて前記(3)から(9)の操作を繰り返して、各画素
が異常陰影候補の領域内に存在するか否かを判定し、
(11)前記異常陰影候補の領域内に存在すると判定され
た画素によって構成される該領域の重心を求め、(12)
該重心に対応する画素を前記注目画素としたときの、前
記(6)における前記各方向線ごとの前記指標値cos θ
ilの平均値が最大値を採る前記終点に対応した画素をそ
れぞれ特定し、(13)該特定された各方向線上における
前記終点に対応した画素を、該方向線の延びる方向にお
ける前記異常陰影候補の辺縁点として設定し、(14)該
各方向線上の前記辺縁点について互いに隣接する辺縁点
を所定の線で連結し、該連結した所定の線で囲まれた範
囲を、前記異常陰影候補として抽出することにより行う
方法が挙げられる。
【0061】また、上記(14)における辺縁点の連結方
法としては、単に直線で連結する方法や非線形曲線で連
結する方法のみならず、初期形状を有し所定の変形の傾
向にしたがって変形を繰り返す動的曲線が該変形を繰り
返して収束することにより離散的に設定された辺縁点を
滑らかに連結する動的輪郭抽出方法を適用することがで
きる。
【0062】動的輪郭抽出方法は、抽出する輪郭のモデ
ルとして、所定の変形の傾向にしたがって変形を繰り返
す曲線(以下、これを「動的曲線」という)を仮定し
て、その輪郭のモデルが対象の輪郭に近づくように、す
なわち動的曲線が変形を繰り返して最終的にその対象の
輪郭に収束するように変形の傾向を定めることにより、
対象の輪郭を抽出するものである。
【0063】この動的輪郭抽出方法としてよく知られて
いるものの1つとしてSNAKES(スネークス)モデルがあ
る。SNAKESモデルは動的曲線のエネルギを定義すること
により、その曲線の状態を定量的に評価して変形の傾向
を定めようとするものであり、このエネルギは、動的曲
線が対象の輪郭に一致した場合に最小となるように定義
され、これにより、動的曲線の持つエネルギが最小とな
る安定状態を見つけることによって対象の輪郭を抽出す
ることが可能となる。この際、輪郭抽出処理の速度およ
び正確さは、変形の傾向の定め方に依存する(M.Kass,
A.Witkin, D.Terzopoulos; "SNAKES: ACTIVE CONTOUR M
ODELS" International Journal of Computer Vision, V
ol.1, No.4, pp.321-331, 1988)。
【0064】上記辺縁点の連結方法として、動的輪郭抽
出方法の1つであるSNAKESモデルを適用した場合、上記
各方向線上の辺縁点を滑らかに連結することができ、実
際の異常陰影候補の輪郭を精度よく抽出することができ
る。
【0065】なお、上記異常陰影候補の検出はステップ
(4)、(5)において、始点を注目画素としているの
に対し、以下に掲げる第2の異常陰影候補の検出はステ
ップ(4)、(5)において、始点を、検出しようとす
る異常陰影候補の最小の大きさに対応する距離にある画
素とした点以外は上記異常陰影候補の検出と同様であ
る。すなわち、異常陰影候補の検出の第2の手法は、
(1)前記一方の画像信号により表される乳房の放射線
画像の全画素について、該画像信号に基づく各画素ごと
の勾配ベクトルを算出し、(2)前記全画素のうち任意
の注目画素を設定し、(3)該注目画素を中心とする、
所定の角度間隔で隣接する複数の放射状の方向線を前記
放射線画像上に設定し、(4)該各方向線ごとに、前記
注目画素を中心とする検出しようとする異常陰影候補の
最小の大きさに対応する距離から最大の大きさに応じた
距離の範囲内にある、該方向線上の各画素について、各
画素の勾配ベクトルと該方向線の延びる方向とのなす角
度θilに基づく指標値cos θilをそれぞれ求め、(5)
始点を前記検出しようとする異常陰影候補の最小の大き
さに対応する距離にある画素、終点を前記検出しようと
する異常陰影候補の最小の大きさに対応する距離から最
大の大きさに応じた距離まで変化させて、該始点から該
終点の範囲内にある前記方向線上の各画素の前記指標値
cos θilの平均値を、各方向線ごとに求め、(6)前記
方向線ごとの前記終点を変化させて求めた前記指標値co
s θilの平均値のうち最大値を求め、(7)前記方向線
ごとの前記最大値を前記複数の方向線のすべてについて
総和して(または平均して)前記注目画素についての前
記勾配ベクトル群の集中度の値を算出し、(8)前記
(7)で求めた勾配ベクトル群の集中度の値と予め設定
された閾値とを比較し、(9)前記勾配ベクトル群の集
中度の値が、前記閾値以上であるときは、前記注目画素
が異常陰影候補の領域内に存在すると判定し、前記閾値
未満であるときは前記注目画素が異常陰影候補の領域内
に存在しないと判定し、(10)前記注目画素を全画素に
ついて順次代えて前記(3)から(9)の操作を繰り返
して、各画素が異常陰影候補の領域内に存在するか否か
を判定し、(11)前記異常陰影候補の領域内に存在する
と判定された画素によって構成される該領域の重心を求
め、(12)該重心に対応する画素を前記注目画素とした
ときの、前記(6)における前記各方向線ごとの前記指
標値cos θilの平均値が最大値を採る前記終点に対応し
た画素をそれぞれ特定し、(13)該特定された各方向線
上における前記終点に対応した画素を、該方向線の延び
る方向における前記異常陰影候補の辺縁点として設定
し、(14)該各方向線上の前記辺縁点について互いに隣
接する辺縁点を所定の線で連結し、該連結した所定の線
で囲まれた範囲を、前記異常陰影候補として抽出するこ
とにより行うものである。
【0066】この異常陰影候補の検出方法においても、
上記(14)における辺縁点の連結方法として、単に直線
で連結する方法や非線形曲線で連結する方法のみなら
ず、初期形状を有し所定の変形の傾向にしたがって変形
を繰り返す動的曲線が該変形を繰り返して収束すること
により行うSNAKESモデル等の動的輪郭抽出方法を適用す
ることができる。
【0067】また、本発明による第1の異常陰影候補の
検出装置は、上記本発明による第1の異常陰影候補の検
出方法を実施するためのものであり、左右の乳房の放射
線画像を表す画像信号に基づいて、該乳房の画像から異
常陰影候補を検出する異常陰影候補検出装置であって、
前記各乳房の放射線画像を表す画像信号のうち、一方の
画像信号に基づいて前記異常陰影候補を検出する検出手
段と、該検出手段により検出された異常陰影候補の、前
記一方の画像信号が表す放射線画像における領域、およ
び該領域の存在位置に対応する他方の乳房の放射線画像
における領域をそれぞれ設定する領域設定手段と、前記
各領域内の画像信号に対してアイリスフィルタ処理を施
してアイリス出力信号をそれぞれ取得するアイリスフィ
ルタ手段と、前記各領域内における対応する画素ごとに
前記各アイリス出力信号の差分値を算出する差分値算出
手段と、該差分値算出手段により算出された差分値に基
づいて、前記異常陰影候補のうち異常陰影の確定的な候
補を検出する確定的候補検出手段とを備えたことを特徴
とするものである。
【0068】さらに、本発明による第2の異常陰影候補
の検出装置は、上記本発明による第2の異常陰影候補の
検出方法を実施するためのものであり、左右の乳房の放
射線画像を表す画像信号に基づいて、該乳房の画像から
異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出装置であっ
て、前記各乳房の放射線画像を表す画像信号のうち、一
方の画像信号に基づいて前記異常陰影候補を検出する検
出手段と、該検出手段により検出された異常陰影候補
の、前記一方の画像信号が表す放射線画像における領
域、および該領域の存在位置に対応する他方の乳房の放
射線画像における領域をそれぞれ設定する領域設定手段
と、前記各領域内の画像信号に対してアイリスフィルタ
処理を施してアイリス出力信号をそれぞれ取得するアイ
リスフィルタ手段と、前記各領域内における対応する画
素ごとに前記各アイリス出力信号の差分値を算出する差
分値算出手段と、前記異常陰影候補が検出された放射線
画像の前記領域内における画像信号に基づいて、該異常
陰影候補の悪性度を表す評価関数値を算出する評価関数
値算出手段と、該評価関数値算出手段により算出された
評価関数値および前記差分値算出手段により算出された
差分値に基づいて、前記異常陰影候補のうち異常陰影の
確定的な候補を検出する確定的候補検出手段とを備えた
ことを特徴とするものである。
【0069】また、上記検出手段は、前記一方の画像信
号により表される乳房の放射線画像の全画素について、
該画像信号に基づく各画素ごとの勾配ベクトルを算出す
る勾配ベクトル算出手段と、前記全画素のうち1つを順
次、注目画素として設定する注目画素設定手段と、検出
しようとする異常陰影候補の最小の大きさと最大の大き
さを設定する検出サイズ設定手段と、該設定された注目
画素を中心として、所定の角度間隔で隣接する複数の放
射状の方向線を前記放射線画像上に設定する方向線設定
手段と、該各方向線ごとに、前記注目画素から前記設定
された異常陰影候補の最大の大きさに応じた距離の範囲
内にある、該方向線上の各画素について、各画素の勾配
ベクトルと該方向線の延びる方向とのなす角度θilに基
づく指標値cos θilをそれぞれ求める指標値算出手段
と、始点を注目画素、終点を前記検出しようとする異常
陰影候補の最小の大きさに応じた距離から最大の大きさ
に応じた距離まで変化させて、該始点から該終点の範囲
内にある前記方向線上の各画素の前記指標値cos θilの
平均値を、各方向線ごとに求めるとともに、該平均値の
うち最大値を抽出する最大値算出手段と、該方向線ごと
に抽出された前記最大値を前記複数の方向線のすべてに
ついて総和して前記注目画素についての前記勾配ベクト
ル群の集中度の値を算出する集中度算出手段と、予め設
定された閾値と前記集中度算出手段により算出された集
中度の値とを比較し、該比較の結果、前記勾配ベクトル
群の集中度の値が、前記閾値以上であるときは、前記注
目画素が異常陰影候補の領域内に存在すると判定し、前
記閾値未満であるときは前記注目画素が異常陰影候補の
領域内に存在しないと判定する比較判定手段と、前記異
常陰影候補の領域内に存在すると判定された画素によっ
て構成される該領域の重心を求める重心算出手段と、該
求められた重心に対応する画素を前記注目画素としたと
きの、前記最大値算出手段により抽出された最大値を採
る前記終点に対応した画素を、前記方向線ごとにそれぞ
れ特定し、該特定された各方向線上における終点に対応
した画素を該方向線の延びる方向における前記異常陰影
候補の辺縁点として設定する辺縁点設定手段と、前記各
方向線上の前記辺縁点について互いに隣接する辺縁点を
所定の線で連結し、該連結した所定の線で囲まれた範囲
を、前記異常陰影候補として抽出する輪郭抽出手段とを
備えることが好ましい。
【0070】さらに、上記検出手段としては、上記検出
手段は、前記一方の画像信号により表される乳房の放射
線画像の全画素について、該画像信号に基づく各画素ご
との勾配ベクトルを算出する勾配ベクトル算出手段と、
被写体の放射線画像を表す画像データの全画素につい
て、該画像データに基づく各画素ごとの勾配ベクトルを
算出する勾配ベクトル算出手段と、前記全画素のうち1
つを順次、注目画素として設定する注目画素設定手段
と、検出しようとする異常陰影候補の最小の大きさと最
大の大きさを設定する検出サイズ設定手段と、該設定さ
れた注目画素を中心として、所定の角度間隔で隣接する
複数の放射状の方向線を前記放射線画像上に設定する方
向線設定手段と、該各方向線ごとに、前記注目画素を中
心とする検出しようとする異常陰影候補の最小の大きさ
に対応する距離から最大の大きさに応じた距離の範囲内
にある、該方向線上の各画素について、各画素の勾配ベ
クトルと該方向線の延びる方向とのなす角度θilに基づ
く指標値cos θilをそれぞれ求める指標値算出手段と、
始点を前記検出しようとする異常陰影候補の最小の大き
さに対応する距離にある画素、終点を前記検出しようと
する異常陰影候補の最小の大きさに対応する距離から最
大の大きさに応じた距離まで変化させて、該始点から該
終点の範囲内にある前記方向線上の各画素の前記指標値
cos θilの平均値を、各方向線ごとに求めるとともに、
該平均値のうち最大値を抽出する最大値算出手段と、該
方向線ごとに抽出された前記最大値を前記複数の方向線
のすべてについて総和して前記注目画素についての前記
勾配ベクトル群の集中度の値を算出する集中度算出手段
と、予め設定された閾値と前記集中度算出手段により算
出された集中度の値とを比較し、該比較の結果、前記勾
配ベクトル群の集中度の値が、前記閾値以上であるとき
は、前記注目画素が異常陰影候補の領域内に存在すると
判定し、前記閾値未満であるときは前記注目画素が異常
陰影候補の領域内に存在しないと判定する比較判定手段
と、前記異常陰影候補の領域内に存在すると判定された
画素によって構成される該領域の重心を求める重心算出
手段と、該求められた重心に対応する画素を前記注目画
素としたときの、前記最大値算出手段により抽出された
最大値を採る前記終点に対応した画素を、前記方向線ご
とにそれぞれ特定し、該特定された各方向線上における
終点に対応した画素を該方向線の延びる方向における前
記異常陰影候補の辺縁点として設定する辺縁点設定手段
と、前記各方向線上の前記辺縁点について互いに隣接す
る辺縁点を所定の線で連結し、該連結した所定の線で囲
まれた範囲を、前記異常陰影候補として抽出する輪郭抽
出手段とを備えるものとすることが好ましい。
【0071】
【発明の効果】左右の乳房において、同一箇所に同時に
腫瘤が発生する確率は極めて低いため、一方の乳房の放
射線画像において検出された異常陰影候補が、他方の乳
房の放射線画像に存在する確率は非常に低いものであ
る。本発明の異常陰影候補の検出方法および装置によれ
ば、一方の乳房の放射線画像を表す画像信号に基づいて
異常陰影候補を検出し、一方の乳房の放射線画像におけ
る異常陰影候補が存在する領域と、この領域に対応する
他方の乳房の放射線画像における領域とにおいて、各領
域内の画像信号に対してアイリスフィルタ処理を施して
各領域ごとにアイリス出力信号を算出し、各アイリス出
力値の差分値を求める。ここで、一方の領域に異常陰影
が含まれている場合には、他方の領域には異常陰影が含
まれている確率は非常に低いため、求められた差分値は
比較的大きくなり、これにより、先に検出された異常陰
影候補が真の異常陰影である可能性がより高いとするこ
とができる。一方、差分値が比較的小さい場合には、先
に検出された異常陰影候補は、ノイズ等の疑似異常陰影
である可能性が高いと判定することができる。したがっ
て、上記差分値に基づいて異常陰影候補の確定的な候補
を検出することにより、異常陰影候補をより的確に検出
することができる。
【0072】また、異常陰影候補の悪性度を表す評価関
数値を算出し、上記アイリス出力信号の差分値に対して
この評価関数値により重み付けを施すことにより、異常
陰影である蓋然性が高い異常陰影候補に対してより大き
な重み付けがなされることとなり、これにより、異常陰
影である蓋然性が高い異常陰影候補のみを的確に検出す
ることができる。
【0073】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。
【0074】図1は本発明による異常陰影候補の検出装
置の一実施形態の概略構成を示すブロック図、図2は図
1に示した異常陰影候補の検出装置を用いた計算機支援
画像診断装置の一例を示すブロック図である。
【0075】図示の計算機支援画像診断装置100は、
入力された画像信号(以下、全体画像信号という)Sを
記憶する記憶手段20と、この記憶手段20に記憶され
た全体画像信号Sを読み出して、階調処理、周波数処理
等の画像処理を施す全体画像処理手段30と、記憶手段
20に記憶された全体画像信号Sを読み出して、この全
体画像信号Sのうち異常陰影(腫瘤陰影)候補を表す画
像信号(以下、局所画像信号という)を抽出する異常陰
影候補検出装置10と、この抽出された局所画像信号に
対して抽出した異常陰影候補を強調処理する局所画像処
理手段40と、全体画像処理手段30により画像処理さ
れた全体画像と局所画像処理手段40により画像処理さ
れた異常陰影候補とを可視像として表示する表示手段5
0とを備えた構成である。
【0076】ここで、計算機支援画像診断装置100に
入力される全体画像信号Sは、例えば図3(A)および
(B)に示す、患者の左右のマンモグラムを表す画像が
蓄積記録してなる各蓄積性蛍光体シートに、励起光を照
射することにより発生せられた輝尽発光光を光電的に読
み取り、その後にデジタル変換して得られた2つの画像
信号(高濃度高信号レベルの信号)SA,SBである。
なお、図3(A)は患者の右側の乳房を上下方向に挟み
込んで撮影された鉛直方向撮影画像(CC(R)画
像)、(B)は左側の乳房の鉛直方向撮影画像(CC
(L)画像)であり、CC(R)画像には腫瘤陰影P1
が記録されている。
【0077】また表示手段50は、同一患者のCC
(R)画像とCC(L)画像とを背中合わせにして図4
に示すように表示する。
【0078】さらに表示手段50は、全体画像と異常陰
影とを表示面上に各別に表示してもよいが、本実施形態
においては、全体画像を表示しつつこの全体画像のうち
異常陰影候補の画像部分だけは局所画像処理手段40に
より画像処理された異常陰影候補の画像に置き換えて表
示するものとする。
【0079】異常陰影候補検出装置10は詳しくは図1
に示すように、全体画像信号SA,SBにより表される
画像の位置合わせを行うための画像位置合わせ手段11
と、後述するようにして全体画像信号SAに基づいて異
常陰影候補の領域を検出する異常陰影候補領域検出手段
12と、異常陰影候補領域検出手段12により検出され
た領域を全体画像信号SAが表す全体画像および全体画
像信号SBが表す全体画像にそれぞれ設定する領域設定
手段13と、領域設定手段13により設定された各領域
内の画像信号SA,SBに対して後述するようにアイリ
スフィルタ処理を施してアイリス出力信号IA,IBを
得るアイリスフィルタ処理手段14と、各アイリス出力
信号IA,IBの差分値ΔIを算出する差分値算出手段
15と、領域設定手段13により設定された各領域内の
画像信号SAに基づいて、異常陰影候補の悪性度を表す
評価関数値を算出する評価関数算出手段16と、初期的
に設定された閾値T0が記憶されたメモリ17と、評価
関数算出手段16により算出された評価関数により差分
値算出手段15により算出された差分値ΔIに重み付け
をし、この重み付けがなされた差分値ΔI′と閾値T0
とを比較し、閾値Tを上回った各領域を異常陰影候補と
して抽出する比較手段18とからなる。
【0080】ここで、画像位置合わせ手段11は、具体
的には図5に示すように全体画像信号SA,SBのヒス
トグラムHA,HBを求め、このヒストグラムHA,H
BをCC画像における被写体部分と直接X線が照射され
た直接X線部との境界信号を示す閾値Th1,Th2に
より二値化処理して撮影画像を図6に示すように被写体
部分と直接X線部(斜線部分)とに分離する。そして、
分離された被写体部分のトップ位置PA,PBを求め、
このトップ位置PA,PBが合致するようにCC(R)
画像とCC(L)画像との位置合わせを行う。この場
合、例えばトップ位置PA,PBをCC(R)画像およ
びCC(L)画像における各画素の座標値を示す原点と
して設定する。
【0081】領域設定手段13は、具体的には、右側の
乳房の全体画像を表す全体画像信号SAにおいて異常陰
影候補領域検出手段12により異常陰影候補を表す画像
信号が検出されたとき、その全体画像における異常陰影
候補の存在領域に対応する、他方の全体画像(全体画像
信号SBにより表される画像)における領域を設定す
る。ここで、双方の全体画像は画像位置合わせ手段11
において位置合わせがなされているため、全体画像信号
SAにおける異常陰影候補の存在領域の座標を各全体画
像の境界線を対称軸として、全体画像信号SBに設定す
ることにより、双方の全体画像に異常陰影候補の存在領
域が設定される。
【0082】評価関数算出手段16は、評価関数値とし
て前述したマハラノビス距離を用いるものである。
【0083】異常陰影候補領域検出手段12は、詳しく
は図7に示すように、入力された全体画像信号SAの全
画素について、この画像信号SAに基づく各画素ごとの
濃度勾配ベクトルを算出する勾配ベクトル算出手段21
と、全画素のうち1つを順次、注目画素として設定する
注目画素設定手段24と、検出しようとする腫瘤陰影候
補の最小の大きさ(半径Rmin)と最大の大きさ(半径Rm
ax)を設定する検出サイズ設定手段22と、注目画素設
定手段24により設定された注目画素を中心として、所
定の角度間隔(例えば11.25 度間隔)で隣接する複数
(例えば32本)の放射状の方向線(図8参照)を設定す
る方向線設定手段23と、設定された各方向線ごとに、
注目画素から腫瘤陰影候補の最大の大きさに応じた距離
Rmaxの範囲内にある方向線上の各画素について、各画素
の勾配ベクトルとこの方向線の延びる方向とのなす角度
θil(32本の方向線のうち第i番目の方向線上におけ
る、注目画素から第l番目の画素の勾配ベクトルと、こ
の第i番目の方向線の延びる方向とのなす角度を表す)
に基づく指標値cos θilをそれぞれ求める指標値算出手
段25と、注目画素を始点とし、終点を前記設定した腫
瘤陰影候補の最小の大きさに応じた距離Rminから最大の
大きさに応じた距離Rmaxまで変化させて、始点から終点
の範囲内にある方向線上の各画素の指標値cos θilの平
均値Ci(n)を、各方向線ごとに式(5)にしたがっ
て求めるとともに、この平均値のうち最大値Cimax(式
(6))を抽出する最大値算出手段16と、各方向線ごと
に抽出された最大値Cimaxを32本の方向線のすべてにつ
いて加算平均((ΣCimax)/32)してこの注目画素に
ついての勾配ベクトル群の集中度の値C(式(7))を
算出する集中度算出手段27と、
【0084】
【数8】
【0085】
【数9】
【0086】予め設定された閾値Tと上記集中度の値C
とを比較し、この比較の結果、集中度の値Cが閾値T以
上であるときは、その注目画素が腫瘤陰影候補の領域内
に存在すると判定し、集中度の値Cが閾値T未満である
ときは、その注目画素が異常陰影候補の領域内に存在し
ないと判定する比較判定手段28と、注目画素設定手段
24が注目画素を順次代えて全画素について判定を行っ
た結果として、腫瘤陰影候補の領域内に存在すると判定
された画素によって構成される領域の重心を求める重心
算出手段29と、求められた重心に対応する画素を注目
画素としたときの、最大値算出手段26により抽出され
た最大値を採るときの終点に対応した画素を、方向線ご
とにそれぞれ特定し、この特定された各方向線上におけ
る終点に対応した画素を、その方向線の延びる方向にお
ける腫瘤陰影候補の辺縁点として設定する辺縁点設定手
段31と、各方向線上で設定された辺縁点について互い
に隣接する辺縁点を動的輪郭抽出方法により所定の非線
形曲線で連結し、この連結した所定の線で囲まれた範囲
を、腫瘤陰影候補として抽出する輪郭抽出手段32とを
備えた構成である。
【0087】勾配ベクトル算出手段21は、詳しくは例
えば図9に示した縦5画素×横5画素の大きさのマスク
の最外周部の画素の画像データ(画素値)を用いて、式
(1)にしたがって濃度勾配ベクトルの向きθを求め
る。
【0088】
【数10】
【0089】このマスクサイズは縦5画素×横5画素の
もの限るものではなく、種々の大きさのものを用いるこ
とができる。
【0090】検出サイズ設定手段22による検出しよう
とする腫瘤陰影候補の最小の大きさ(半径Rmin)と最大
の大きさ(半径Rmax)の設定は、オペレータがこの検出
サイズ設定手段22に付属する図示しないキーボード等
の入力手段から入力する方式であってもよいし、あるは
入力される画像の種別に応じて、予め内部に記憶された
サイズの中から適切なものを自動的に選択することによ
り設定してもよい。
【0091】方向線設定手段23が設定する方向線の数
は、上記32本に限るものではないが、余りに多く設定す
ると計算処理に要する負担が急激に増大し、また少な過
ぎれば腫瘤陰影候補の輪郭形状を精度よく検出すること
ができないので、32本程度が好ましい。またこの方向線
間の角度間隔は等間隔とするのが計算処理等において都
合がよい。
【0092】最大値算出手段26は、始点を注目画素と
するのに代えて、設定した腫瘤陰影候補の最小の大きさ
に応じた距離Rminにおける画素を始点としてもよい。
【0093】この場合、式(5)で表される、始点から
終点の範囲内にある方向線上の各画素の指標値cos θil
の平均値Ci(n)は、式(5′)で表されるものとな
り、本発明の第2の異常陰影候補の検出装置の一実施形
態となる。
【0094】
【数11】
【0095】比較判定手段28において比較対象となる
閾値Tは、予め設定されたものであるが、この「予め」
とは、「最終的な比較を行うまでには」の意であり、本
実施形態においても、幾つかのレベルの異なる閾値が準
備されており、各レベルの閾値を試行的に適用して、検
出される腫瘤陰影候補の数が7個乃至10個となるような
レベルの閾値を最終的に採用するものであり、この最終
的に採用されたことをも含めた意味に用いる。
【0096】輪郭抽出手段32による動的輪郭抽出方法
としては、既述したSNAKESモデルを適用する。
【0097】このSNAKESモデルは、動的曲線のエネルギ
を定義することによりその曲線の状態を定量的に評価す
るものである。このエネルギは、動的曲線が対象の輪郭
に一致した場合に最も小さくなるように定義されるもの
であり、これにより、動的曲線の持つエネルギが最小と
なる安定状態を見つけることによって対象の輪郭を抽出
することが可能となる。またこのエネルギは、動的曲線
の状態に対応して定義される複数のエネルギの総和とし
て定義される。動的曲線の状態に対応して定義されるエ
ネルギとは、例えば、動的曲線自体の性質に基づいて定
義されるエネルギや、動的曲線が外部から受ける制約に
基づいて定義されるエネルギなどをいう。
【0098】動的曲線の持つエネルギEsnakesは、一般
に、動的曲線上の点を動的曲線上の所定の点からの曲線
に沿った距離に対応する媒介変数sを用いて、 v(s) =(x(s),y(s)) のように表記するものとして、次のような式で記述され
る。
【0099】
【数12】
【0100】内部エネルギEint は、動的曲線自体の性
質を評価するものである。従来、この性質は「滑らか
さ」として評価されており、内部エネルギはスプライン
エネルギとも呼ばれている。内部エネルギは、動的曲線
が滑らかであるほど小さい値となるように規定されるも
のであるため、この内部エネルギが小さくなるように変
形を行えば、動的曲線はより滑らかになる。内部エネル
ギは、次のような式で記述される。
【0101】Eint ={wsp1 ×|vs (s) |2 +w
sp2 ×|vss(s) |2 }/2 (但し、 vs (s) = dv(s)/ds,vss(s) = d2 v(s)
/ds2 ,wsp1 ,wsp2 は各項の重み付けを表すパラメ
ータである) 画像エネルギEimage は動的曲線が画像から受ける影響
を評価するものであり、従来から「濃度勾配」が利用さ
れている。これは、輪郭付近は他の部分に比べて濃度勾
配が急であることに着目したものである。画像エネルギ
は、濃度勾配が急なところほど小さくなるように規定さ
れており、これにより、動的曲線は変形とともに輪郭に
引き寄せられることとなる。画像エネルギは、次のよう
な式で記述される。
【0102】Eimage =wgrad×{−grad2 I(x,y) } (但し、 I(x,y) は (x(s),y(s))における画像濃度,
gradは重み付けを表すパラメータである) 外部エネルギEext は、人の手により意図的に与えられ
る制約を評価するものであり、一般には各画像に特化し
たポテンシャル場などが用いられている。外部エネルギ
は、上記2つのエネルギと同様、エネルギが小さくなる
ように動的曲線を変形すれば輪郭に近づくように規定さ
れるものであるが、設計事項として任意に規定し得るも
のであり、汎用性を欠くため、外部エネルギは無視する
(Eext=0)ものとする。
【0103】具体的には、設定された辺縁点に対して、
求められた重心を中心とする半径Rmaxの円周上にn個の
ノード(node)を持つ初期SNAKESを定義し、収縮繰り返
し処理により収束するまで収縮を行い、収束したときの
nodeを結び、これにより異常陰影候補領域に含まれる画
素を抽出する。
【0104】次いで、本実施の形態の異常陰影候補検出
装置の作用について説明する。
【0105】記憶手段20から異常陰影候補検出装置1
0に入力された全体画像信号SA,SBは、まず画像位
置合わせ手段11に入力されて、図6に示すように双方
の全体画像の位置合わせがなされる。画像位置合わせ手
段11において双方の全体画像の位置合わせが行われる
と、全体画像信号SAのみが異常陰影候補領域検出手段
12に入力されて異常陰影候補領域の検出がなされる。
【0106】異常陰影候補領域検出手段12に入力され
た全体画像信号SAは、まず勾配ベクトル算出手段2
1、注目画素設定手段24および輪郭抽出手段32に入
力され、勾配ベクトル算出手段21は前述したように縦
5画素×横5画素の大きさのマスクの最外周部の画素の
画像データ(画素値)を用いて、全画素について濃度勾
配ベクトルの向きθを求める。求められた濃度勾配ベク
トルの向きθは指標値算出手段25に入力される。
【0107】一方、注目画素設定手段24は、入力され
た全体画像信号SAについて、その全画素のうち1つを
順次注目画素として設定し、設定した注目画素を方向線
設定手段23に入力する。方向線設定手段23は、注目
画素を中心として例えば11.25 度の等間隔で隣接する32
本の放射状の方向線を設定する。そしてこの設定された
方向線は指標値算出手段25に入力される。
【0108】また、検出サイズ設定手段22には、本異
常陰影候補領域検出手段12により検出しようとする腫
瘤陰影候補の大きさの最大値(半径としてRmax)と最小
値(半径としてRmin)とがオペレータによって入力され
る。そしてこの入力された最大値Rmaxおよび最小値Rmin
も、指標値算出手段25に入力される。
【0109】指標値算出手段25は、勾配ベクトル算出
手段22から入力された勾配ベクトルの向きθが定義さ
れた、画像データと同じ2次元に配列された画素に、方
向線設定手段23から入力された32本の方向線を重ね
て、この32本の方向線にそれぞれ重なる画素を抽出す
る。
【0110】さらに指標値算出手段25は、各方向線ご
とに、注目画素から腫瘤陰影候補の最大の大きさに応じ
た距離Rmaxの範囲内にある方向線上の各画素について、
各画素に定義された勾配ベクトルの向きθとこの方向線
の延びる方向とのなす角度θil(32本の方向線のうち第
i番目の方向線上における、注目画素から第l(エル)
番目の画素の勾配ベクトルと、この第i番目の方向線の
延びる方向とのなす角度を表す)に基づく指標値cos θ
ilをそれぞれ求める。
【0111】この求められた各方向線上における各画素
の指標値cos θilは最大値算出手段26に入力される。
最大値算出手段26は、注目画素を始点とし、終点を腫
瘤陰影候補の最小の大きさに応じた距離Rminから最大の
大きさに応じた距離Rmaxまで変化させて、始点から終点
の範囲内にある方向線上の各画素の指標値cos θilの平
均値Ci(n)を、各方向線ごとに求めるとともに、こ
の平均値Ci(n)の最大値Cimaxを抽出する。
【0112】ここで、平均値Ci(n)が最大値Cimax
を採るのは、終点の画素が腫瘤陰影P1 の辺縁にある場
合、すなわち、図11(A)に示すアイリスフィルタ処
理の出力値I1 (=C)の分布における出力の立上り部
Gにある場合である。
【0113】このように各方向線ごとに求められた最大
値Cimaxは集中度算出手段27に入力される。集中度算
出手段27は入力された各方向線ごとに求められた最大
値Cimaxを加算平均して、その注目画素についての勾配
ベクトル群の集中度の値Cを算出する。算出された勾配
ベクトル群の集中度の値Cは比較判定手段28に入力さ
れる。
【0114】以上の作用と同じ作用が、注目画素設定手
段24が設定する注目画素を順次代えてなされ、入力さ
れたすべての画素についての上記集中度の値Cが比較判
定手段28に入力される。
【0115】比較判定手段28は、初期的に設定された
閾値Tと上記画素ごとの集中度の値Cとを比較し、C≧
Tであれば、その画素は腫瘤陰影候補の領域内に存在す
る画素であると判定し、C<Tであれば、その画素は腫
瘤陰影候補の領域内に存在しない画素であると判定す
る。
【0116】ここで初期的に設定された閾値Tは必ずし
も適切な値に設定されているとは限らない。すなわち閾
値Tが低過ぎれば、腫瘤陰影P1 の領域内ではなく、乳
腺の陰影P2 の領域内(アイリスフィルタ処理の出力値
2 )に存在しているにすぎない画素であっても、腫瘤
陰影P1 の領域内に存在すると判定される場合もある。
【0117】そこで比較判定手段28は、腫瘤陰影候補
の領域内に存在する画素であると判定した画素によって
構成される領域の数が7個乃至10個となるように、閾値
を調整するようにしている。そしてこのように調整され
た後の閾値Tによって腫瘤陰影候補の領域内に存在する
画素であると判定した画素によって構成される領域を重
心算出手段29に入力する。
【0118】ここで上記領域の数が7個乃至10個となる
ように設定された閾値が図11(B)に示すようにT2
であった場合、腫瘤陰影P1 の集中度C(=I)のうち
2つの頂部がそれぞれ閾値T2により各別に切り取ら
れ、破線で示す本来の領域が2つの領域A1、A2の2
つの領域として抽出される。
【0119】そしてこのように検出された7個乃至10個
の領域に対して重心算出手段29は、それらの各重心点
を求める。例えば領域A1についてその重心a1を求
め、領域A2についてその重心a2を求める。他の5個
乃至8個の腫瘤陰影(異常陰影)候補領域についてもそ
れぞれ重心が求められる。
【0120】求められた重心は辺縁点設定手段31に入
力される。辺縁点設定手段31は入力された重心を注目
画素としたときの、最大値算出手段26が求めた各方向
線ごとの平均値Ci(n)が最大値Cimaxを採ったとき
の各方向線ごとの終点の画素を、最大値算出手段26か
ら受ける。
【0121】既述したように、各方向線ごとの平均値C
i(n)が最大値Cimaxを採ったときの各方向線ごとの
終点の画素は、腫瘤陰影候補の辺縁を示すため、図11
(B)に示すように、領域A1についてその重心a1を
注目画素としたときの、各方向線ごとの平均値Ci
(n)が最大値Cimaxを採ったときの各方向線ごとの終
点の画素b1,b2,…,b32は腫瘤陰影P1 の本来の
辺縁上に並び、また領域A2についてその重心a2を注
目画素としたときの、各方向線ごとの平均値Ci(n)
が最大値Cimaxを採ったときの各方向線ごとの終点の画
素c1,c2,…,c32も腫瘤陰影P1 の本来の辺縁上
に並ぶ(図11(C)参照)。
【0122】このようにして各腫瘤陰影候補の辺縁上に
並んだ画素(辺縁点)に対して、輪郭抽出手段32が図
12(A)に示すように、求められた重心を中心とする
半径Rmaxの円周上にn個のノード(node)を持つ初期SN
AKESを定義し、同図(B)に示すように収縮繰り返し処
理により、その動きが収束するまで収縮を行い、収束し
たとき(同図(C))のnodeを結び、この連結した所定
の線で囲まれた範囲を腫瘤陰影候補の領域として抽出す
る。
【0123】なお、上述した実施形態においては、最大
値算出手段26が始点として設定するのは注目画素であ
るが、この始点として注目画素に代えて、検出しようと
する腫瘤陰影候補の最小の大きさに応じた距離Rminにお
ける画素としてもよい。
【0124】次いで、領域設定手段13において、異常
陰影候補領域検出手段12において検出された異常陰影
候補のCC(R)画像(全体画像信号SAにより表され
る)上における存在領域に対応するCC(L)画像(全
体画像信号SBにより表される)上における領域を設定
する。ここで、CC(R)画像とCC(L)画像とは図
6に示すように位置合わせがなされているため、CC
(R)画像における異常陰影候補の存在領域内の画素の
座標を(x1,y1)とすると、この存在領域内の画素
に対応するCC(L)画像における画素の座標値は(−
x1,y1)となる。したがって、各画像の境界線を対
称軸としてCC(R)画像において検出された領域の座
標をCC(L)画像上に容易に設定することができる。
【0125】一方、記憶手段20から異常陰影候補検出
装置10に入力された各全体画像信号SA,SBは、ア
イリスフィルタ処理手段14にも入力される。
【0126】ここでアイリスフィルタ処理手段14は、
入力された各全体画像信号SA,SBに対して、領域設
定手段13において設定された領域内において、それぞ
れ1画素ずつ注目画素を代えて、上記式(6)にしたが
った濃度勾配ベクトルの集中度の最大値Cimaxを求め、
さらに上記式(7)にしたがって、異常陰影の注目画素
から放射状に延びる複数の方向線について最大値Cimax
の平均値を求め、得られた平均値をアイリスフィルタ処
理手段14の出力値IA,IBとして出力する。
【0127】アイリスフィルタ処理手段14から出力さ
れた出力値IA,IBは差分値算出手段15に入力され
て、下記の式(9)に示すように領域設定手段13にお
いて設定された領域内の各画素について、出力値IA,
IBの差分値ΔIが算出される。
【0128】 ΔI=IA−IB (9) ここで、ΔIが0以下である場合には、左右の乳房画像
の同一箇所に同様の出力値IA,IBを有する領域が存
在することとなる。左右の乳房の画像においては、同時
に同一箇所に腫瘤が発生することが極めて少ないため、
ΔIが0以下である場合には、この領域に存在する異常
陰影候補は疑似異常陰影候補である可能性が非常に高い
ものである。したがって、ΔIが0以下となった場合に
は、この領域を疑似異常陰影候補見なしてキャンセルす
る。一方、ΔIが0より大きい場合には、その領域内に
おけるΔIを下記の式(10)により正規化して差分値
ΔI′として比較手段18に入力する。
【0129】 ΔI′=Σ|ΔI|/(領域面積) もしくは (10) ΔI′=ΣΔI2 /(領域面積) 一方、評価関数算出手段16においては、全体画像信号
SAに基づいて、異常陰影候補領域検出手段12におい
て検出された異常陰影候補の悪性度が検出される。
【0130】図13は評価関数算出手段16における悪
性度の検出方法を示すフローチャートである。まず、ス
テップS1において、異常陰影候補領域検出手段12に
おいて検出された異常陰影候補の領域についてその近傍
をも含む画像部分を例えば正方形の領域として抽出す
る。そして、ステップS2において、この抽出した異常
陰影候補を含む領域について、アイリスフィルタ処理を
利用した辺縁(輪郭)エッジ画像を作成する。具体的な
手法を以下に説明する。
【0131】すなわち、アイリスフィルタの処理におい
て、上記式(6)において、注目画素から放射状に伸び
るi番目の線上において集中度Ci (n)の最大値を与
える点の位置を求める。但し、上記式(5)(または式
(5′))、(6)においては最大値を与えるnの値を
Rmin 以上Rmax 以下としているが、このステップ2の
処理ではこの制限を設けない。
【0132】この結果、図14に示すように注目画素が
異常陰影候補P1 の内部にある場合には、式(6)が最
大値を採るときのnは、そのi番目の線が異常陰影候補
1の辺縁Bと交差する画素を指示する。例えば図14
の注目画素1については画素B1 ,B2 ,B3 ,B4
指示し、注目画素2については画素B2 ,B5 ,B6
7 を指示する。
【0133】一方、注目画素が異常陰影候補P1 の外部
にある場合には、式(6)が最大値を採るのは、その注
目画素自身を指示するときである。すなわち、異常陰影
候補P1 の外部にある注目画素3については、注目画素
3自身を指示する場合に式(6)の値が最大となる。こ
のように、抽出した異常陰影を含む領域の全画素につい
て順次注目画素とし、式(6)が最大値を採る画素をカ
ウントしていく。これを図示すると図15に示す模式図
のようになる。
【0134】すなわち、異常陰影候補P1 の外部の画素
についてのカウント値はすべて「1」となり、異常陰影
候補P1 の内部の画素についてのカウント値はすべて
「0」となり、異常陰影候補P1 の辺縁B上の画素につ
いてのカウント値はすべて1以上の値となる画像が得ら
れ、このカウント値の画像をIFED(Iris Filter Ed
ge)画像と定義し、このIFED画像を作成する処理ま
でがステップ2の処理である。
【0135】ステップ3ではこのIFED画像につい
て、以下の処理を施す。
【0136】すなわち、図16に示すように、異常陰影
候補P1 の重心点AOを求め、この重心点AOから放射
状の線を延ばし、この線上の任意の点をiとし、この線
に垂直であってi点から2画素分だけ離間した点をjと
する。このi点のIFED画像におけるカウント値とj
点のカウント値とを図17に示すようなマトリクスにカ
ウントアップする。具体的には、i点が異常陰影候補P
1 ,P3 の外部にある場合は、i点のIFED画像にお
けるカウント値は「1」であり、そのときj点も異常陰
影候補P1 の外部にあればj点のカウント値も「1」と
なり、この場合図17のマトリクスには、縦方向iの
「1」と横方向jの「1」とが交差する欄に「1」がカ
ウントされる。
【0137】一方i点が異常陰影候補P1 の内部にあ
り、かつj点も異常陰影候補P1 の内部にある場合は、
i点、j点ともにカウント値は0であるので、縦方向i
の「0」と横方向jの「0」とが交差する欄に「1」を
カウントする。
【0138】さらにi点が異常陰影候補P1 の辺縁Bに
あり、j点も異常陰影候補P1 も辺縁Bにある場合は、
例えばi点のカウント値が「5」で、j点のカウント値
が「3」である場合は、縦方向iの「5」と横方向jの
「3」とが交差する欄に「1」をカウントする。このマ
トリクスにカウントアップするカウント値は累積するも
のである。すなわち再度、カウント値が「5」のi点、
カウント値が「3」のj点を走査した場合には、マトリ
クスの縦方向iの「5」と横方向jの「3」とが交差す
る欄には元の「1」に「1」を加算した「2」が格納さ
れる。
【0139】i点はIFED画像の任意の点であるか
ら、IFED画像のすべての画素がi点となるように放
射状の線を走査し、i点をその線上で走査することによ
って、このIFED画像の図17に示すマトリクスを完
成させる。このマトリクス(同時生成行列または同時生
起行列という)Pg (x,y)を完成するまでの処理が
ステップ3の処理である。
【0140】ここで異常陰影候補が図18(B)に示す
腫瘤陰影P1 である場合は、腫瘤陰影P1 の辺縁が略円
形であるという腫瘤陰影の形状的特性、およびi点とj
点とは極めて近接しているという事実から、i点が辺縁
にある(IFED画像のカウント値が1以上の大きな値
を有する)場合は、j点も辺縁にある(IFED画像の
カウント値が1以上の大きな値を有する)可能性が極め
て高い。
【0141】一方、異常陰影候補が図18(D)に示す
擬似異常陰影P3 である場合は、前述の2本の血管同士
の交差部分のように擬似異常陰影P3 が円形の辺縁を有
するのは極めて希であるため、i点とj点とが近接して
いても、i点が辺縁にあるからといって、j点も辺縁に
あるとは限らず、むしろj点は辺縁にある可能性は極め
て低いことになる。
【0142】したがって、同時生成行列Pg (x,y)
の特性値も、異常陰影候補が腫瘤陰影P1 であるか擬似
異常陰影P3 であるかに応じて明らかに有為差が認めら
れる。この同時生成行列の特性値がエッジ情報であり、
このエッジ情報の具体的なものとして、同時生成行列に
ついての(1) 分散を示す第1の指標値var (式(1
1))、(2) 偏り(difference entropy)を示す第2の
指標値dfe (式(12))、(3) 相関値(correlation
)を示す第3の指標値cor (式(13))、モーメン
ト(inverse difference moment )を示す第4の指標値
idm (式(14))、エントロピー(sum entropy )を
示す第5の指標値se(式(15))をそれぞれ求める
(ステップS4)。
【0143】
【数13】
【0144】第1の指標値var 、第2の指標値dfe 、第
3の指標値cor および第5の指標値seはいずれも、同時
生成行列について、腫瘤陰影P1 では比較的大きな値を
示し、一方、乳腺や血管等の疑似異常陰影P3 では小さ
な値を示す指標値である。第4の指標値idm は、同時生
成行列について腫瘤陰影P1 では比較的小さな値を示
し、一方、乳腺や血管等の疑似異常陰影P3 では大きい
値を示す指標値である。
【0145】さらに、これらの指標値をある重み関数で
定義した新たな1つの評価関数値として定義する。ここ
で、任意の数の特徴量をある重み関数で定義した新たな
1つの評価関数値として算出する具体的実施形態につい
て説明する。
【0146】このような重み関数で定義した評価関数値
としては前述したように、マハラノビス距離やフィッシ
ャーの識別関数を適用するのが望ましい。
【0147】ステップS5では、これらの5つの指標値
を互いに異なる5次元(x1,x2,x3,x4,x
5)の軸に当てはめ(var =x1,dfe =x2,cor =
x3,idm =x4,se=x5)、これら5次の要素から
なるベクトルxを設定する。
【0148】次に、ステップS6では式(8)にしたが
って、正常陰影のパターンとのマハラノビス距離Dm1
および異常陰影のパターンとのマハラノビス距離Dm2
を算出する。
【0149】
【数14】
【0150】ここで正常陰影のパターン、異常陰影のパ
ターンとは、予め多数の異常陰影候補について実験的に
調査した結果に基づいて設定された、正常陰影ごとまた
は異常陰影ごとのベクトルxで定義されるパターン空間
を意味する。例えば、それぞれ、正常陰影とされるもの
についての上記ベクトルxの平均で形成されるパターン
クラスw1 、異常陰影とされるものについての上記ベク
トルxの平均で形成されるパターンクラスw2 で示され
る。
【0151】このように、予め設定された正常陰影パタ
ーンおよび異常陰影パターンと判定対象である異常陰影
候補のパターン(上記ベクトルx)との間の各マハラノ
ビス距離をそれぞれ求め、ステップS7で、この正常陰
影のパターンクラスとのマハラノビス距離Dm1 と、異
常陰影のパターンクラスとのマハラノビス距離Dm2と
の比conf(Dm1/Dm2)を算出する。そして、
この算出された比confが悪性度を示す評価関数値として
比較手段18に入力される。
【0152】比較手段18においては、上述した比conf
により差分値ΔIが重み付けされこの重み付けされた差
分値ΔI′×confがメモリ17に記憶された閾値T0よ
りも大きいか否かが判断される。そして比ΔI′×conf
が閾値T0よりも大きい場合は、そのその陰影は腫瘤陰
影を表す確定的な異常陰影候補であると判定し、比Δ
I′×confが閾値T0以下である場合はその陰影は腫瘤
陰影でない、すなわち疑似異常陰影候補であると判定す
る。
【0153】このように、異常陰影候補検出手段10に
より的確に抽出された異常陰影候補を表す画像信号は局
所画像処理手段40に入力されて腫瘤陰影を観察するの
に最適な強調処理がなされて表示手段50に入力され
る。
【0154】一方、全体画像処理手段30により階調処
理、周波数処理等の、全体画像を観察するのに適した画
像処理が施された全体画像信号も表示手段50に入力さ
れ、表示手段50は、全体画像を表示しつつこの全体画
像のうち腫瘤陰影候補の画像部分だけは局所画像処理手
段40により画像処理された腫瘤陰影候補の画像に置き
換えて表示し、医師等の画像観察読影者による腫瘤陰影
の診断に供される。
【0155】このように、本実施の形態においては、左
右の乳房において、同一箇所に同時に腫瘤が発生する確
率は極めて低いため、一方の乳房の放射線画像において
検出された異常陰影候補は、他方の乳房の放射線画像に
存在する確率は非常に低い、という前提でなされたもの
であり、左右の乳房の放射線画像において、同一箇所に
異常陰影候補が存在する場合には、この異常陰影候補を
疑似異常陰影候補と見なすようにしたため、最終的に検
出される異常陰影候補は真の異常陰影である確率が非常
に高くなり、これにより異常陰影を的確に検出すること
ができる。
【0156】ここで、221画像を含むデータベースに
おいて、本発明による検出方法を適用した結果と従来の
検出方法を適用した結果とを表1に示す。
【0157】
【表1】
【0158】これによれば、正常画像(TP)の正判定
率は従来のものと同様に94%となり、比較的良好な結
果が得られるが、誤判定率(FP)は従来の一画像当た
り1.3個と比較して一画像当たり0.53個となり、
従来のものと比較して1/3程度のものとなっている。
したがって、従来のものと比較して誤判定率の少ない良
好な結果を得ることができる。
【0159】なお、上記実施の形態においては、比較手
段18において、差分値ΔIを評価関数算出手段16に
おいて算出された比confにより重み付けしているが、差
分値ΔIを予め定められた所定の閾値と比較することに
より、異常陰影候補が真の異常陰影であるか否かを判定
するようにしてもよい。すなわち、上記閾値T0とは別
個の閾値T0′をメモリ17に記憶しておき、差分値Δ
Iをこの閾値T0′と比較し、差分値ΔIが閾値T0′
より大きい場合には、異常陰影候補を真の異常陰影と判
定し、閾値T0′以下の場合には、異常陰影候補を疑似
異常陰影候補と判定すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異常陰影候補検出装置の一実施形態の
概略構成を示すブロック図
【図2】図1に示した異常陰影候補検出装置を用いた計
算機支援画像診断装置の一例を示すブロック図
【図3】(A)は患者の右側の乳房を上下方向に挟み込
んで撮影された鉛直方向撮影画像(CC(R)画像)、
(B)は左側の乳房の鉛直方向撮影画像(CC(L)画
像)
【図4】同一患者のCC(R)画像とCC(L)画像と
を背中合わせにして表示する状態を示す図
【図5】全体画像信号SA,SBのヒストグラム
【図6】全体画像に含まれる被写体像の位置合わせを説
明するための図
【図7】異常陰影候補領域検出手段の概略構成を示すブ
ロック図
【図8】輪郭形状が適応的に変化するように設定された
アイリスフィルタを示す概念図
【図9】アイリスフィルタにおける勾配ベクトルを算出
するマスクを示す図
【図10】注目画素についての勾配ベクトルの集中度の
概念を示す図
【図11】乳房の放射線画像を示す図
【図12】SNAKESモデルを示す図
【図13】評価関数算出手段における悪性度の検出方法
を示すフローチャート
【図14】IFED画像が形成される作用を示す図
【図15】IFED画像を示す概念図
【図16】IFED画像に基づいて同時生成行列を作成
する作用を示す図
【図17】同時生成行列を示す図
【図18】マンモグラムにおける濃度勾配の集中度を示
す概念図
【符号の説明】
10 異常陰影候補検出装置 11 画像位置合わせ手段 12 異常陰影候補領域検出手段 13 領域設定手段 14 アイリスフィルタ処理手段 15 差分値算出手段 16 評価関数算出手段 17 メモリ 18 比較手段 SA,SB 全体画像信号 IA,IB アイリス出力値 ΔI 差分値

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の乳房の放射線画像を表す画像信号
    に基づいて、該乳房の画像から異常陰影候補を検出する
    異常陰影候補検出方法であって、 前記各乳房の放射線画像を表す画像信号のうち、一方の
    画像信号に基づいて前記異常陰影候補を検出し、 該検出された異常陰影候補の、前記一方の画像信号が表
    す放射線画像における領域、および該領域の存在位置に
    対応する他方の乳房の放射線画像における領域をそれぞ
    れ設定し、 前記各領域内の画像信号に対してアイリスフィルタ処理
    を施してアイリス出力信号をそれぞれ取得し、 前記各領域内における対応する画素ごとに前記各アイリ
    ス出力信号の差分値を算出し、 該差分値に基づいて、前記異常陰影候補のうち異常陰影
    の確定的な候補を検出することを特徴とする異常陰影候
    補検出方法。
  2. 【請求項2】 左右の乳房の放射線画像を表す画像信号
    に基づいて、該乳房の画像から異常陰影候補を検出する
    異常陰影候補検出方法であって、 前記各乳房の放射線画像を表す画像信号のうち、一方の
    画像信号に基づいて前記異常陰影候補を検出し、 該検出された異常陰影候補の、前記一方の画像信号が表
    す放射線画像における領域、および該領域の存在位置に
    対応する他方の乳房の放射線画像における領域をそれぞ
    れ設定し、 前記各領域内の画像信号に対してアイリスフィルタ処理
    を施してアイリス出力信号をそれぞれ取得し、 前記各領域内における対応する画素ごとに前記各アイリ
    ス出力信号の差分値を算出し、 前記異常陰影候補が検出された放射線画像の前記領域内
    における画像信号に基づいて、該異常陰影候補の悪性度
    を表す評価関数値を算出し、 該評価関数値および差分値に基づいて、前記異常陰影候
    補のうち異常陰影の確定的な候補を検出することを特徴
    とする異常陰影候補検出方法。
  3. 【請求項3】 前記異常陰影候補の検出を、 (1)前記一方の画像信号により表される乳房の放射線
    画像の全画素について、該画像信号に基づく各画素ごと
    の勾配ベクトルを算出し、 (2)前記全画素のうち任意の注目画素を設定し、 (3)該注目画素を中心とする、所定の角度間隔で隣接
    する複数の放射状の方向線を前記放射線画像上に設定
    し、 (4)該各方向線ごとに、前記注目画素から検出しよう
    とする異常陰影候補の最大の大きさに応じた距離の範囲
    内にある、該方向線上の各画素について、各画素の勾配
    ベクトルと該方向線の延びる方向とのなす角度θilに基
    づく指標値cosθilをそれぞれ求め、 (5)始点を注目画素、終点を前記検出しようとする異
    常陰影候補の最小の大きさに応じた距離から最大の大き
    さに応じた距離まで変化させて、該始点から該終点の範
    囲内にある前記方向線上の各画素の前記指標値cos θil
    の平均値を、各方向線ごとに求め、 (6)前記方向線ごとの前記終点を変化させて求めた前
    記指標値cos θilの平均値のうち最大値を求め、 (7)前記方向線ごとの前記最大値を前記複数の方向線
    のすべてについて総和して前記注目画素についての前記
    勾配ベクトル群の集中度の値を算出し、 (8)前記(7)で求めた勾配ベクトル群の集中度の値
    と予め設定された閾値とを比較し、 (9)前記勾配ベクトル群の集中度の値が前記閾値以上
    であるときは、前記注目画素が異常陰影候補の領域内に
    存在すると判定し、前記閾値未満であるときは前記注目
    画素が異常陰影候補の領域内に存在しないと判定し、 (10)前記注目画素を全画素について順次代えて前記
    (3)から(9)の操作を繰り返して、各画素が異常陰
    影候補の領域内に存在するか否かを判定し、 (11)前記異常陰影候補の領域内に存在すると判定され
    た画素によって構成される該領域の重心を求め、 (12)該重心に対応する画素を前記注目画素としたとき
    の、前記(6)における前記各方向線ごとの前記指標値
    cos θilの平均値が最大値を採る前記終点に対応した画
    素をそれぞれ特定し、 (13)該特定された各方向線上における前記終点に対応
    した画素を、該方向線の延びる方向における前記異常陰
    影候補の辺縁点として設定し、 (14)該各方向線上の前記辺縁点について互いに隣接す
    る辺縁点を所定の線で連結し、該連結した所定の線で囲
    まれた範囲を、前記異常陰影候補として抽出することに
    より行うことを特徴とする請求項1または2記載の異常
    陰影候補検出方法。
  4. 【請求項4】 前記異常陰影候補の検出を、 (1)前記一方の画像信号により表される乳房の放射線
    画像の全画素について、該画像信号に基づく各画素ごと
    の勾配ベクトルを算出し、 (2)前記全画素のうち任意の注目画素を設定し、 (3)該注目画素を中心とする、所定の角度間隔で隣接
    する複数の放射状の方向線を前記放射線画像上に設定
    し、 (4)該各方向線ごとに、前記注目画素を中心とする検
    出しようとする異常陰影候補の最小の大きさに対応する
    距離から最大の大きさに応じた距離の範囲内にある、該
    方向線上の各画素について、各画素の勾配ベクトルと該
    方向線の延びる方向とのなす角度θilに基づく指標値co
    s θilをそれぞれ求め、 (5)始点を前記検出しようとする異常陰影候補の最小
    の大きさに対応する距離にある画素、終点を前記検出し
    ようとする異常陰影候補の最小の大きさに対応する距離
    から最大の大きさに応じた距離まで変化させて、該始点
    から該終点の範囲内にある前記方向線上の各画素の前記
    指標値cos θilの平均値を、各方向線ごとに求め、 (6)前記方向線ごとの前記終点を変化させて求めた前
    記指標値cos θilの平均値のうち最大値を求め、 (7)前記方向線ごとの前記最大値を前記複数の方向線
    のすべてについて総和して前記注目画素についての前記
    勾配ベクトル群の集中度の値を算出し、 (8)前記(7)で求めた勾配ベクトル群の集中度の値
    と予め設定された閾値とを比較し、 (9)前記勾配ベクトル群の集中度の値が、前記閾値以
    上であるときは、前記注目画素が異常陰影候補の領域内
    に存在すると判定し、前記閾値未満であるときは前記注
    目画素が異常陰影候補の領域内に存在しないと判定し、 (10)前記注目画素を全画素について順次代えて前記
    (3)から(9)の操作を繰り返して、各画素が異常陰
    影候補の領域内に存在するか否かを判定し、 (11)前記異常陰影候補の領域内に存在すると判定され
    た画素によって構成される該領域の重心を求め、 (12)該重心に対応する画素を前記注目画素としたとき
    の、前記(6)における前記各方向線ごとの前記指標値
    cos θilの平均値が最大値を採る前記終点に対応した画
    素をそれぞれ特定し、 (13)該特定された各方向線上における前記終点に対応
    した画素を、該方向線の延びる方向における前記異常陰
    影候補の辺縁点として設定し、 (14)該各方向線上の前記辺縁点について互いに隣接す
    る辺縁点を所定の線で連結し、該連結した所定の線で囲
    まれた範囲を、前記異常陰影候補として抽出することに
    より行うことを特徴とする請求項1または2記載の異常
    陰影候補検出方法。
  5. 【請求項5】 左右の乳房の放射線画像を表す画像信号
    に基づいて、該乳房の画像から異常陰影候補を検出する
    異常陰影候補検出装置であって、 前記各乳房の放射線画像を表す画像信号のうち、一方の
    画像信号に基づいて前記異常陰影候補を検出する検出手
    段と、 該検出手段により検出された異常陰影候補の、前記一方
    の画像信号が表す放射線画像における領域、および該領
    域の存在位置に対応する他方の乳房の放射線画像におけ
    る領域をそれぞれ設定する領域設定手段と、 前記各領域内の画像信号に対してアイリスフィルタ処理
    を施してアイリス出力信号をそれぞれ取得するアイリス
    フィルタ手段と、 前記各領域内における対応する画素ごとに前記各アイリ
    ス出力信号の差分値を算出する差分値算出手段と、 該差分値算出手段により算出された差分値に基づいて、
    前記異常陰影候補のうち異常陰影の確定的な候補を検出
    する確定的候補検出手段とを備えたことを特徴とする異
    常陰影候補検出装置。
  6. 【請求項6】 左右の乳房の放射線画像を表す画像信号
    に基づいて、該乳房の画像から異常陰影候補を検出する
    異常陰影候補検出装置であって、 前記各乳房の放射線画像を表す画像信号のうち、一方の
    画像信号に基づいて前記異常陰影候補を検出する検出手
    段と、 該検出手段により検出された異常陰影候補の、前記一方
    の画像信号が表す放射線画像における領域、および該領
    域の存在位置に対応する他方の乳房の放射線画像におけ
    る領域をそれぞれ設定する領域設定手段と、 前記各領域内の画像信号に対してアイリスフィルタ処理
    を施してアイリス出力信号をそれぞれ取得するアイリス
    フィルタ手段と、 前記各領域内における対応する画素ごとに前記各アイリ
    ス出力信号の差分値を算出する差分値算出手段と、 前記異常陰影候補が検出された放射線画像の前記領域内
    における画像信号に基づいて、該異常陰影候補の悪性度
    を表す評価関数値を算出する評価関数値算出手段と、 該評価関数値算出手段により算出された評価関数値およ
    び前記差分値算出手段により算出された差分値に基づい
    て、前記異常陰影候補のうち異常陰影の確定的な候補を
    検出する確定的候補検出手段とを備えたことを特徴とす
    る異常陰影候補検出装置。
  7. 【請求項7】 前記検出手段は、前記一方の画像信号に
    より表される乳房の放射線画像の全画素について、該画
    像信号に基づく各画素ごとの勾配ベクトルを算出する勾
    配ベクトル算出手段と、 前記全画素のうち1つを順次、注目画素として設定する
    注目画素設定手段と、 検出しようとする異常陰影候補の最小の大きさと最大の
    大きさを設定する検出サイズ設定手段と、 該設定された注目画素を中心として、所定の角度間隔で
    隣接する複数の放射状の方向線を前記放射線画像上に設
    定する方向線設定手段と、 該各方向線ごとに、前記注目画素から前記設定された異
    常陰影候補の最大の大きさに応じた距離の範囲内にあ
    る、該方向線上の各画素について、各画素の勾配ベクト
    ルと該方向線の延びる方向とのなす角度θilに基づく指
    標値cos θilをそれぞれ求める指標値算出手段と、 始点を注目画素、終点を前記検出しようとする異常陰影
    候補の最小の大きさに応じた距離から最大の大きさに応
    じた距離まで変化させて、該始点から該終点の範囲内に
    ある前記方向線上の各画素の前記指標値cos θilの平均
    値を、各方向線ごとに求めるとともに、該平均値のうち
    最大値を抽出する最大値算出手段と、 該方向線ごとに抽出された前記最大値を前記複数の方向
    線のすべてについて総和して前記注目画素についての前
    記勾配ベクトル群の集中度の値を算出する集中度算出手
    段と、 予め設定された閾値と前記集中度算出手段により算出さ
    れた集中度の値とを比較し、該比較の結果、前記勾配ベ
    クトル群の集中度の値が、前記閾値以上であるときは、
    前記注目画素が異常陰影候補の領域内に存在すると判定
    し、前記閾値未満であるときは前記注目画素が異常陰影
    候補の領域内に存在しないと判定する比較判定手段と、 前記異常陰影候補の領域内に存在すると判定された画素
    によって構成される該領域の重心を求める重心算出手段
    と、 該求められた重心に対応する画素を前記注目画素とした
    ときの、前記最大値算出手段により抽出された最大値を
    採る前記終点に対応した画素を、前記方向線ごとにそれ
    ぞれ特定し、該特定された各方向線上における終点に対
    応した画素を該方向線の延びる方向における前記異常陰
    影候補の辺縁点として設定する辺縁点設定手段と、 前記各方向線上の前記辺縁点について互いに隣接する辺
    縁点を所定の線で連結し、該連結した所定の線で囲まれ
    た範囲を、前記異常陰影候補として抽出する輪郭抽出手
    段とを備えたことを特徴とする請求項5または6記載の
    異常陰影候補検出装置。
  8. 【請求項8】 前記検出手段は、前記一方の画像信号に
    より表される乳房の放射線画像の全画素について、該画
    像信号に基づく各画素ごとの勾配ベクトルを算出する勾
    配ベクトル算出手段と、 前記全画素のうち1つを順次、注目画素として設定する
    注目画素設定手段と、 検出しようとする異常陰影候補の最小の大きさと最大の
    大きさを設定する検出サイズ設定手段と、 該設定された注目画素を中心として、所定の角度間隔で
    隣接する複数の放射状の方向線を前記放射線画像上に設
    定する方向線設定手段と、 該各方向線ごとに、前記注目画素を中心とする検出しよ
    うとする異常陰影候補の最小の大きさに対応する距離か
    ら最大の大きさに応じた距離の範囲内にある、該方向線
    上の各画素について、各画素の勾配ベクトルと該方向線
    の延びる方向とのなす角度θilに基づく指標値cos θil
    をそれぞれ求める指標値算出手段と、 始点を前記検出しようとする異常陰影候補の最小の大き
    さに対応する距離にある画素、終点を前記検出しようと
    する異常陰影候補の最小の大きさに対応する距離から最
    大の大きさに応じた距離まで変化させて、該始点から該
    終点の範囲内にある前記方向線上の各画素の前記指標値
    cos θilの平均値を、各方向線ごとに求めるとともに、
    該平均値のうち最大値を抽出する最大値算出手段と、 該方向線ごとに抽出された前記最大値を前記複数の方向
    線のすべてについて総和して前記注目画素についての前
    記勾配ベクトル群の集中度の値を算出する集中度算出手
    段と、 予め設定された閾値と前記集中度算出手段により算出さ
    れた集中度の値とを比較し、該比較の結果、前記勾配ベ
    クトル群の集中度の値が、前記閾値以上であるときは、
    前記注目画素が異常陰影候補の領域内に存在すると判定
    し、前記閾値未満であるときは前記注目画素が異常陰影
    候補の領域内に存在しないと判定する比較判定手段と、 前記異常陰影候補の領域内に存在すると判定された画素
    によって構成される該領域の重心を求める重心算出手段
    と、 該求められた重心に対応する画素を前記注目画素とした
    ときの、前記最大値算出手段により抽出された最大値を
    採る前記終点に対応した画素を、前記方向線ごとにそれ
    ぞれ特定し、該特定された各方向線上における終点に対
    応した画素を該方向線の延びる方向における前記異常陰
    影候補の辺縁点として設定する辺縁点設定手段と、 前記各方向線上の前記辺縁点について互いに隣接する辺
    縁点を所定の線で連結し、該連結した所定の線で囲まれ
    た範囲を、前記異常陰影候補として抽出する輪郭抽出手
    段とを備えたことを特徴とする請求項5または6記載の
    異常陰影候補検出装置。
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