JPH109373A - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置

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JPH109373A
JPH109373A JP16475696A JP16475696A JPH109373A JP H109373 A JPH109373 A JP H109373A JP 16475696 A JP16475696 A JP 16475696A JP 16475696 A JP16475696 A JP 16475696A JP H109373 A JPH109373 A JP H109373A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目標値に対する追従性の良好な無段変速機の
変速制御装置を得る。 【解決手段】 CVTが伝達するトルクを推定する手段
(34)を、CVTの変速比変化に伴う変速比変化速度
に対応した伝達トルクAを推定する変速トルク演算部
(341)と、エンジン出力トルクよりCVTのに入力
される伝達トルクBを演算する入力トルク演算部(34
2)と、伝達トルクAと伝達トルクBのいずれかを選択
しCVTの伝達トルクとする伝達トルク決定部(34
3)とで構成し、変速制御パラメータの1つにトルク比
を使用した変速制御装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、無段変速機(以
下、CVTと称する)の変速制御装置に関し、特に、油
圧制御弁を使用した変速比フィードバック制御を行う例
えば車両等に用いて好適な無段変速機の変速制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば車両用ベルト式CVT
は、固定プーリ部片、可動プーリ部片およびこの可動プ
ーリ部片に設けられた油圧サーボを有する実効径が連続
可変の1次側プーリ及び2次側プーリと、これらプーリ
間に張設された駆動ベルトとを備えている。そして、油
圧源が発生する油圧を伝達トルクに応じたCVTの2次
側の油圧(以下、単に2次側圧と称する)に2次側油圧
制御弁で調圧し、2次側プーリの油圧サーボに供給す
る。一方、駆動ベルトの巻き付け半径を変化させ変速比
を変えるために、1次側油圧制御弁で2次側圧を調圧
し、1次側プーリの油圧サーボにCVTの1次側の油圧
(以下、単に1次側圧と称する)を供給する。こうし
て、CVTはエンジンの回転を無段階に変速して車輪に
伝達する。
【0003】ここで、1次側油圧制御弁や、2次側油圧
制御弁は、電子制御ユニットで制御される。電子制御ユ
ニットは、車速やスロットル開度等を入力して車両の運
転条件に応じて、適切な目標変速比を定め、CVTの変
速比をフィードバック制御する。なお、このようにCV
Tを電子制御するものは、例えば特開昭63−3032
58号公報に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、CVTの変速
制御を行うアクチュエータとして、流量制御弁と、圧力
制御弁があるが、圧力制御弁を使用した場合その操作量
は1次側圧である。ここで、油圧比PR=1次側圧P1
2次側圧P2、トルク比TR=入力トルクT1/最大伝達
トルクTMAXとすると、定常状態での油圧比PRは、次式
のごとく変速比Rとトルク比TRの関数で表される。
【0005】 PR=f(R,TR) (1)
【0006】また、変速比変化速度dR/dtは、次式
で表される定常状態での各油圧からの差ΔP1に比例す
る。
【0007】 ΔP1=P1−P2・PR (2)
【0008】目標変速比RSに実変速比Rをフィードバ
ック制御する場合、その偏差をなくすため、偏差に比例
ゲインをかける、いわゆる比例演算や、偏差に積分ゲイ
ンを掛けて積分する、いわゆる積分演算等が含まれる。
また、目標値に対する追従性を良くするため上記フィー
ドバック要素と並列に、フィードフォワード要素を組み
合わせることがある。
【0009】ところで、トルク比が変速制御に深く関わ
っているので、変速制御演算でより適切なトルク比TR
を使用することで、変速制御性能を向上できることが知
られている。トルク比TRの計算で、通常入力トルクT1
として次式を使用している。
【0010】 T1=TEーJ1(dN1/dt)ーTac (3)
【0011】ここで、TEはエンジン出力トルク、J1
CVTの入力側慣性モーメント、N1はCVT入力側回
転速度、Tacは補機で消費されるトルクである。例え
ば、停車すべくスロットルが全閉で減速中の場合、すな
わち、上記式(3)の右辺第2項がほぼ0となるような
目標変速値が図13のab区間である場合で言えば、入
力トルクT1はエンジン出力トルクTeに等しくなるが
エンジンブレーキ状態のエンジントルクは一般的に精度
が悪い上、補機の稼働状態で変わる。さらに、エアコン
・コンプレッサのような消費トルクが推定しにくい補機
もあり、実用上あいまいな入力トルクとなっている。
【0012】しかしながら、制御演算上からは、上記式
(1)の関係が重要で、この式(1)は図14に示すよ
うに、入力トルクの絶対値が小さい、即ちトルク比の絶
対値が小さいところでは、トルク比に対する油圧比PR
の感度が高く、良い制御を行うためにはより正確なトル
ク比、即ち入力トルクが必要である。また,上述のごと
く入力トルクの絶対値が小さい、即ちトルク比の絶対値
が小さいところでは、上記式(3)の計算に、表面上、
変速比変化速度に対応した量が、出てこないので、変速
制御の演算に、最適とは言えない。つまり、上記の例の
場合、上記式(3)は CVT伝達トルクを計算する式
として、絶対値としては不正確であり、相対値としては
変速速度に対応していないので不適切であるという実用
上の問題点があった。
【0013】以上のように、トルク比を変速制御演算の
変数として使用する場合は、トルク比をより適切に計算
することが重要で、従来のように入力トルクを計算して
いたのでは、目標値に対する追従性が悪い場合があると
いう問題点があった。
【0014】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、変速制御演算の変数としてト
ルク比を使用しているフィードバック制御システムにお
いて、目標値に対する追従性の良好な無段変速機の変速
制御装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る無
段変速機の変速制御装置は、1次側プーリおよび2次側
プーリのそれぞれの回転を検出する回転速度検出手段
と、この回転速度検出手段からの各回転速度の比より実
変速比を演算する実変速比演算手段と、エンジンに要求
される負荷量を検出する要求負荷量検出手段と、少なく
とも該要求負荷量検出手段の出力と負荷の回転速度とに
基づいて目標変速比を逐次決定する目標変速比決定手段
と、実変速比が目標変速比に一致するように1次側油圧
制御弁を制御する変速比制御手段と、無段変速機が伝達
するトルクを推定する伝達トルク演算手段と、この伝達
トルク演算手段で推定された伝達トルクに応じて2次側
油圧制御弁を制御し、1次側プーリおよび2次側プーリ
に必要な挟持力を発生させる2次側圧制御手段とを備
え、伝達トルク演算手段は、無段変速機の変速比変化に
伴う変速比変化速度に対応した第1の伝達トルクを推定
する変速トルク演算部と、エンジン出力トルクより無段
変速機に入力される第2の伝達トルクを演算する入力ト
ルク演算部と、第1の伝達トルクと第2の伝達トルクの
いずれかを選択し伝達トルクとする伝達トルク決定部と
を有するものである。
【0016】請求項2の発明に係る無段変速機の変速制
御装置は、請求項1の発明において、変速制御手段が、
フィードフォワード制御演算部を有し、そのフィードフ
ォワード制御量を、少なくとも伝達トルクに対応する値
とするものである。
【0017】請求項3の発明に係る無段変速機の変速制
御装置は、請求項1または2の発明において、伝達トル
ク決定部が、要求負荷量が所定値より小さい場合でか
つ、エンジンが被駆動状態かつ目標変速比が増大中、ま
たはエンジンが駆動状態かつ目標変速比が減少中の場合
には、第1の伝達トルクと第2の伝達トルクのいずれか
大きい方を伝達トルクとして決定し、それ以外の場合
は、第2の伝達トルクを伝達トルクとするものである。
【0018】請求項4の発明に係る無段変速機の変速制
御装置は、1次側プーリおよび2次側プーリのそれぞれ
の回転を検出する回転速度検出手段と、この回転速度検
出手段からの各回転速度の比より実変速比を演算する実
変速比演算手段と、エンジンに要求される負荷量を検出
する要求負荷量検出手段と、少なくともこの要求負荷量
検出手段の出力と負荷の回転速度とに基づいて目標変速
比を逐次決定する目標変速比決定手段と、実変速比が目
標変速比に一致するように1次側油圧制御弁を制御する
変速比制御手段と、無段変速機が伝達するトルクを推定
する伝達トルク演算手段と、この伝達トルク演算手段で
推定された伝達トルクに応じて2次側油圧制御弁を制御
し、1次側プーリおよび2次側プーリに必要な挟持力を
発生させる2次側圧制御手段とを備え、伝達トルク演算
手段は、無段変速機の変速比変化に伴う変速比変化速度
に対応した第1の伝達トルクを推定する変速トルク演算
部と、流体継手の出力トルクより無段変速機に入力され
る第3の伝達トルクを演算する入力トルク演算部と、第
1の伝達トルクと第3の伝達トルクのいずれかを選択し
伝達トルクとする伝達トルク決定部とを有するものであ
る。
【0019】請求項5の発明に係る無段変速機の変速制
御装置は、請求項4の発明において、変速制御手段が、
フィードフォワード制御演算部を有し、そのフィードフ
ォワード制御量を、少なくとも上記伝達トルクに対応す
る値とするものである。
【0020】請求項6の発明に係る無段変速機の変速制
御装置は、請求項4または5の発明において、伝達トル
ク決定部が、流体継手の出力トルクが所定値より小さい
場合でかつ、エンジンが被駆動状態かつ上記目標変速比
が増大中、またはエンジンが駆動状態かつ目標変速比が
減少中の場合には、第1の伝達トルクと第3の伝達トル
クのいずれか大きい方を伝達トルクとして決定し、それ
以外の場合は、第3の伝達トルクを伝達トルクとするも
のである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態
を、車両用ベルト式CVTに適用した場合を例に取り、
図面に基づいて詳細に説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1を示す構
成図である。同図において、1はエンジン(機関)であ
って、その回転は、エンジン出力軸2、クラッチ3を介
してCVT8に伝達され、このCVT8において無段階
に変速された後、図示しない差動装置を介して駆動輪
(図示せず)に伝達されるようになされている。CVT
8は、互いに平行な一対の入力軸4および出力軸9と、
これら入力軸4および出力軸9にそれぞれ設けられた有
効径が可変の一対の1次側プーリ5および2次側プーリ
7と、これらプーリ5および7間に巻き掛けられた駆動
ベルト6と、入力軸4および出力軸9にそれぞれ設けら
れて、可変プーリ5および7にそのV溝幅を小さくする
方向の推力を付与する1次側油圧シリンダ5cおよび2
次側油圧シリンダ7cとを備えている。
【0022】プーリ5および7は、入力軸4および出力
軸9にそれぞれ固定された固定回転体5aおよび7a
と、入力軸4および出力軸9にそれぞれ相対回転不能か
つ軸方向の移動可能に設けられて可動回転体5bおよび
7bとから成る。1次側油圧シリンダ5cの受圧面積は
2次側油圧シリンダ7cの受圧面積より大きく設定さ
れ、可動回転体5bおよび7bを移動する油圧アクチュ
エータとして機能し、駆動ベルト6が、1次側プーリ5
と2次側プーリ7とに巻き付く半径の比率を変えること
で無段変速する。
【0023】10は油圧ポンプであって、この油圧ポン
プ10はエンジン1で駆動され、オイルタンク15に戻
された作動油を油路13を介して、2次側油圧制御弁1
1と、1次側油圧制御弁12および2次側油圧シリンダ
7cに圧送する。2次側油圧制御弁11は、通常、マイ
クロコンピュータによって構成されるコントローラ20
からの信号S2に従って油路13の作動油を戻り油路1
6に流出させることで油路13の油圧である2次側圧P
2を調圧する。1次側油圧制御弁12は、油路14の油
圧がコントローラ20からの信号S1に対応する油圧よ
り高ければ、油路14の作動油を戻し油路16に流出さ
せて降圧し、信号S1に対応する油圧より低ければ、油
路13の作動油を油路14に流入させ昇圧させること
で、信号S1に従って油路14の油圧である1次側圧P1
を調圧する。
【0024】クラッチ3は、例えば、電磁式クラッチ
で、コントローラ20からの信号SCに従って、その伝
達トルクをゼロから最大値まで変えることにより、クラ
ッチの遮断状態、半クラッチ(スリップ)状態、そして
直結状態で機能する。コントローラ20は、バスライン
20eで互いに接続されている入力ポート20c、出力
ポート20d、MPU20a、メモリ20bを含んでい
る。エンジン1の吸気管17にあるスロットル弁22の
スロットル開度θを検出する要求負荷量検出手段として
のスロットル開度検出器21、エンジン回転速度Neを
検出するエンジン回転速度検出器18、CVT8の入力
軸4の回転速度N1を検出するCVT入力軸回転速度検
出器19、CVT8の出力軸9の回転速度N2を検出す
るCVT出力軸回転速度検出器23の各検出出力等が入
力ポート20cに供給され、コントローラ20は、メモ
リ20bに予め記憶されたプログラムに従って、これら
の入力信号を処理し、クラッチ3、1次側油圧制御弁1
2、2次側油圧制御弁11へ、それぞれの信号SC
1、S2を駆動信号として出力ポート20dより出力す
る。
【0025】図2は、図1のコントローラ20の具体的
回路構成の一例を示す機能ブロック図である。実変速比
演算手段30では、CVT出力軸回転速度検出器23か
らの出力回転速度N2に対するCVT入力軸回転速度検
出器19からの入力回転速度N1の比、すなわち、CV
T8の変速比R(=N1/N2)を計算する。第1目標変
速比演算手段31では、予め記憶されたスロットル開度
検出器21からのスロットル開度θ(図13参照)と、
車速に対応する出力回転速度N2との関係より目標1次
側回転速度を求め、その時の出力回転速度N2で除した
値であるところの定常状態の変速比目標値Rbを決定す
る。この図13の関係は、複数用意されていて、図示し
ない例えばシフトレバー等のシフト位置検出器24で検
出されるシフト位置SR(例えばR,N,D,L等)によっ
て選択される。
【0026】運転モード決定手段32では、車速に対応
する出力回転速度N2やその微分値の車両加速度ACと、
ブレーキ信号や車両加速度ACより車両の制動状態を検
出する制動状態検出器25の出力と、スルットル開度θ
やその微分値と、シフト位置SRと、これらの情報に対
応した予め決められた各判定値との関係より、車両の動
作状態や運転者の意志を推定して、過渡状態も含めた目
標変速比(第2目標変速比)RSや2次側圧目標値を決
定するための運転状態(運転モードMo)が、例えば、
停車モード、発進モード、通常走行モード、急加速モー
ド、急減速モード、降坂モード、滑り易い路面モードと
かの、どの領域(モード)にあるかを決定する。
【0027】第2目標変速比演算手段35では、第1目
標変速比Rbが変化したとき、実変速比Rと運転モード
Moとから予め決められた最大変速比変化速度以下で、
第1目標変速比Rbに追従して変化する第2目標変速比
S(以下、単に目標変速比と称す)を計算する。
【0028】図3は、伝達トルク演算手段としての入力
トルク演算手段34の具体的回路構成の一例を示す機能
ブロック図である。まず、変速トルク演算部341で
は、入力される車速に対応した出力回転速度N2と目標
変速比RSに基づき次式でCVTの第1の伝達トルクと
しての伝達トルクA(T1A)を算出する。
【0029】 T1A=|K-112(dRS/dt)| (4)
【0030】 ここで、K=1+(RS21/J2 (5) である。なお、この伝達トルクAは、変速によるCVT
の入力・出力側の慣性モーメント間の回転エネルギー移
動に伴うトルク(以下、変速過渡トルクと称する)であ
る。
【0031】また、上記式(4)および式(5)におい
て、J1は、エンジンおよび1次側プーリ間の慣性モー
メントの合計であり、J2はCVT出力側に連結されて
いる総ての回転部分の慣性モーメントと車体質量に対応
する等価慣性モーメントを、CVT出力軸に換算した合
計値である。また、入力トルク演算部342では、図4
に示すようなスロットル開度θと、エンジン回転速度N
eと、エンジン出力トルクTeの関係から、このエンジ
ン出力トルクTeを求め、そして、次式に従ってCVT
の第2の伝達トルクとしての伝達トルクB(T1B)を算
出する。
【0032】 T1B=│TeーJ1(dNe/dt)│ (6)
【0033】この式(6)は、実質的に上記式(3)の
補機で消費されるトルクTacを省略したものである。ま
た、上述のごとく演算されたCVTの伝達トルクA(T
1A)と伝達トルクB(T1B)が供給される伝達トルク決
定部343では、図5に示すフローチャートに従って処
理を行い、伝達トルクT1を決定する。即ち、スロット
ル開度θが所定値θ1以下の場合(ステップS1のNo)
で、エンジンが被駆動状態(Te<0:ステップS2の
No)かつ目標変速比が増大しているとき(dRs/d
t>0:ステップS3のYes)、または、エンジンが駆
動状態(Te>0:ステップS2のYes)かつ目標変速
比が減少しているとき(dRs/dt<0:ステップS
4のNo)、伝達トルクA(T1A)と伝達トルクB(T
1B)の大きい方を伝達トルクT1とする(ステップS
5)。
【0034】その他の場合は、伝達トルクB(T1B)を
伝達トルクT1とする。つまり、スロットル開度θが所
定値θ1より大きいとき(ステップS1のYes)、また
は、スロットル開度θが所定値θ1以下の場合(ステッ
プS1のNo)で、エンジンが駆動状態(Te>0:ステ
ップS2のYes)かつ目標変速比が増大しているとき
(dRs/dt>0:ステップS4のYes)、または、
エンジンが被駆動状態(Te>0:ステップS2のN
o)かつ目標変速比が減少しているとき(dRs/dt
<0:ステップS3のNo)、伝達トルクB(T1B
を伝達トルクT1とする(ステップS6)。
【0035】この伝達トルク決定部343の処理につい
て、更に、図14のトルク比の絶対値の小さい一部分の
拡大図である図6を参照して説明する。いま、T1A>T
1Bとなる場合は、変速比変化速度の大きい場合で、この
場合図6の白丸がT1Aでの計算値、黒丸がT1Bでの計算
値となる。なお、図6の油圧比0を中心に右側と左側
は、それぞれエンジンが駆動状態と被駆動状態の場合を
示している。まず、駆動状態では、変速比をOD(最高
速)側(変速比減少)に制御したい場合、油圧比はより
高い方を選ぶべきであるから白丸b=T1Aを選択する。
被駆動状態では、変速比をFL(最低速)側(変速比増
大)に制御したい場合、油圧比はより低い値を選ぶべき
であるから、白丸c=T1Aを選択する。その他の場合
は、黒丸=T1Bを選択した方が良いことは明らかであ
る。
【0036】さて、図2に戻り、目標2次側圧演算手段
37では、目標変速比RSと、CVT入力トルクT1と、
運転モードMoとより、CVT8がベルトスリップする
ことなく目標変速比RSに変速制御するのに必要な目標
2次側圧P2Sを決定する。2次側電流演算手段38で
は、図7に示すような電流ー油圧特性から、2次側油圧
制御弁11の駆動電流I2を演算して出力する。
【0037】目標1次側圧演算手段40では、実変速比
Rが目標変速比RSに一致するように、CVT8を変速
させるに必要な1次側圧、すなわち目標1次側圧P1S
算出する。図8は、目標1次側圧演算手段40の具体的
回路構成の一例を示す機能ブロック図である。図におい
て、プーリ位置演算部44および45は、目標変速比R
Sと実変速比Rをそれぞれ目標プーリ位置XSと実プーリ
位置Xに変換する。なお、以下の説明では、変速比が小
さいほどプーリ位置を示す値が大きくなるように定義し
ている。
【0038】積分制御演算手段としてのフィードバック
制御演算部47は、加算器46の出力プーリ位置偏差X
Eに対して、制御則演算、例えばPID(比例、積分、
微分)制御演算を行いフィードバック制御分P1FBを出
力する。トルク比演算部41では、目標2次側圧P2S
ベルトスリップなしで伝達できるトルクTMAX(目標変
速比RSの関数)に対する入力トルクT1の比として定義
されるトルク比TRと求める。油圧比演算部42では、
先に求めたトルク比TRと目標変速比RSから油圧比PR
(1次側圧/2次側圧)を予め決められた図13の関係
から求める。次にフィードフォワード制御演算部43で
は、油圧比PR,目標2次側圧P2Sおよび目標プーリ位置
Sの微分値=目標プーリ移動速度VPSからフィードフ
ォワード制御分P1FFを次式で求める。
【0039】 P1FF=P2S× PR+KV× VPS (7)
【0040】なお、この(7)式において、KVは予め
決められた値である。加算器48でフィードバック制御
分P1FBとフィードフォワード制御分P1FFを加算した結
果に対して、目標1次側圧制限部49では、目標2次側
圧をその上限値とし、入力トルクT1と実変速比Rから
1次側プーリでベルトスリップしない最低の油圧をその
下限値として、下限値と上限値の間にある値に制限処理
したあとの値を目標1次側圧P1Sとして出力する。
【0041】さて、再び図2に戻り、1次側電流制御手
段36では、2次側電流制御手段38と同様に、予め決
められた油圧と電流の関係(図7参照)から駆動電流I
1を決定して1次側油圧制御弁12に出力する。なお、
第1目標変速比演算手段31,第2目標変速比演算手段
35および運転モード決定手段32は目標変速比決定手
段を構成し、目標1次側圧演算手段40および1次側電
流制御手段36は変速比制御手段を構成し、目標2次側
圧演算手段37および2次側電流制御手段38は2次側
圧制御手段を構成する。
【0042】図9はフィードバック制御演算部47の具
体的回路構成の一例を示すブロック図である。図におい
て、KP,KD,KIはそれぞれ比例ゲイン,微分ゲイ
ン,積分ゲイン、Z-1はZ変換で使用される演算子であ
って、このフィードバック制御演算部47のPID制御
演算が、通常のPID制御演算と異なる点は、偏差XE
を目標2次側圧P2Sで除算し、積分ゲインKIを掛けて
積分し、その積分値PINTに目標2次側圧P2Sを掛けて
出力している点である。
【0043】このように、目標値に対する良好な追従性
を確保するには、多くの場合上記式(3)で充分である
が、本実施の形態では、CVT伝達トルクを通常の入力
トルク(伝達トルクB)と変速過渡トルク(伝達トルク
A)の両方から求める伝達トルク演算手段を設け、エン
ジントルクの絶対値が小さい場合は、CVT伝達トルク
をCVTから見た外力から計算するのでなく、変速過渡
トルクの大きさを計算することで、確度が高くかつ変速
速度に対応している量として、制御目的に合ったCVT
伝達トルク値を得て、目標値に対する追従性の良好な制
御を行うことができる。つまり、特に、エンジン出力ト
ルクの小さい場合で、変速比を変化させる場合には、目
標変速速度から求めた変速過渡トルクをCVT伝達トル
クとして採用し、変速速度に対応した値で制御演算が実
行されるため、追従性の良い制御性能が得られる。
【0044】実施の形態2.図10はこの発明の実施の
形態2を示す機能ブロック図である。図において、図2
と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明を省
略する。上記実施の形態1では、入力回転速度N1を検
出するCVT入力軸回転速度検出器19の検出対象とし
てクラッチ3を用いた場合であったが、本実施の形態で
はこれに代わって流体継手としてのトルクコンバータ
(図示せず)を用いる場合である。本実施の形態におけ
るコントローラ20Aの入力トルク演算手段34Aは、
CVT入力軸回転速度検出器19、CVT出力軸回転速
度検出器23、エンジン回転速度検出器18および第2
目標変速比演算手段35の出力に基づいてCVTの入力
トルクを決定するもので、その他の構成は図2の場合と
同様である。
【0045】図11は、伝達トルク検出手段としての入
力トルク演算手段34Aの具体的回路構成の一例を示す
機能ブロック図である。図において、図3と対応する部
分には同一符号を付し、その詳細説明を省略する。入力
トルク演算部344では、次式に従ってCVTの第3の
伝達トルクとしての伝達トルクC(T1C)を算出する。
【0046】 T1C=│TTーJ3(dN1/dt)│ (8)
【0047】ここで、J3はトルクコンバータのタービ
ンおよび1次側プーリ間の慣性モーメントの合計値、T
Tはトルクコンバータの出力トルクで、入力回転速度で
あるNEと出力回転速度であるN1で表される速度比e=
1/NEに基づいて、次式により算出される。
【0048】 TT=KT(e)・(NE2 (9)
【0049】ここで、 KT(e)は速度比eで決まる固
有の値である。この式(9)に関する演算も入力トルク
演算部344において行われる。また、上述のごとく演
算されたCVTの伝達トルクA(T1A)と伝達トルクC
(T1C)が供給される伝達トルク決定部345では、図
12に示すフローチャートに従って処理を行い、伝達ト
ルクT1を決定する。即ち、トルクコンバータの出力ト
ルクTTが所定値TTH以下の場合(ステップS11のN
o)で、エンジンが被駆動状態(Ne>N1:ステップS
12のNo)かつ目標変速比が増大しているとき(dR
s/dt>0:ステップS13のYes)、または、エン
ジンが駆動状態(Ne<N1:ステップS12のYes)か
つ目標変速比が減少しているとき(dRs/dt<0:
ステップS14のNo)、伝達トルクA(T1A)と伝達
トルクC(T1C)の大きい方を伝達トルクT1とする
(ステップS5)。
【0050】その他の場合は、伝達トルクC(T1C)を
伝達トルクT1とする。つまり、トルクコンバータの出
力トルクTTが所定値TTHより大きいとき(ステップS
11のYes)、または、トルクコンバータの出力トルク
Tが所定値TTH以下の場合(ステップS11のNo)
で、エンジンが駆動状態(Ne<N1:ステップS12の
Yes)かつ目標変速比が増大しているとき(dRs/dt
>0:ステップS14のYes)、または、エンジンが被
駆動状態(Ne>N1:ステップS12のNo)かつ目標
変速比が減少しているとき(dRs/dt<0:ステッ
プS13のNo)、伝達トルクC(T1C)を伝達トルク
1とする(ステップS16)。
【0051】このように、本実施の形態では、CVT伝
達トルクを通常の入力トルク(伝達トルクC)と変速過
渡トルク(伝達トルクA)の両方から求める伝達トルク
演算手段を設け、エンジントルクの絶対値が小さい場合
は、CVT伝達トルクをCVTから見た外力から計算す
るのでなく、変速過渡トルクの大きさを計算すること
で、確度が高くかつ変速速度に対応している量として、
制御目的に合ったCVT伝達トルク値を得て、目標値に
対する追従性の良好な制御を行うことができる。
【0052】実施の形態3.なお、上記実施の形態で
は、エンジンの要求負荷を検出するためにスロットル開
度θが用いる場合について説明したが、これに限定され
ることなく、例えば、アクセルペダルの操作量や、エン
ジンの吸気管負圧等の量であってもよい。
【0053】実施の形態4.また、油圧比は、最終的な
プーリ押し付け力比でもよい。従って、変速機の変速特
性が1次側と2次側の押し付け力の比として表せる変速
機であるなら、この発明は、ベルト式無段変速機に限ら
ず、その他の無段変速機、例えばトロイダル式無段変速
機でもよい。
【0054】実施の形態5.さらに、上記実施の形態で
は、この発明を車両用の無段変速機に適用した場合につ
いて説明したが、これに限定されることなく、その他の
装置、例えば航空機や船舶用の無段変速機等にも同様に
適用でき、同様の効果を奏する。
【0055】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、1次側プーリおよび2次側プーリのそれぞれの回転
を検出する回転速度検出手段と、この回転速度検出手段
からの各回転速度の比より実変速比を演算する実変速比
演算手段と、エンジンに要求される負荷量を検出する要
求負荷量検出手段と、少なくとも該要求負荷量検出手段
の出力と負荷の回転速度とに基づいて目標変速比を逐次
決定する目標変速比決定手段と、実変速比が目標変速比
に一致するように1次側油圧制御弁を制御する変速比制
御手段と、無段変速機が伝達するトルクを推定する伝達
トルク演算手段と、この伝達トルク演算手段で推定され
た伝達トルクに応じて2次側油圧制御弁を制御し、1次
側プーリおよび2次側プーリに必要な挟持力を発生させ
る2次側圧制御手段とを備え、伝達トルク演算手段は、
無段変速機の変速比変化に伴う変速比変化速度に対応し
た第1の伝達トルクを推定する変速トルク演算部と、エ
ンジン出力トルクより無段変速機に入力される第2の伝
達トルクを演算する入力トルク演算部と、第1の伝達ト
ルクと第2の伝達トルクのいずれかを選択し伝達トルク
とする伝達トルク決定部とを有するので、変速制御操作
によって、無段変速機(CVT)に発生するであろうト
ルクを、CVT伝達トルクの1部として計算に取り入れ
ることで、CVTの変速特性を支配するトルク比を、よ
り正確に推定でき、特に伝達トルクの小さい場合のCV
T変速制御の目標値に対する追従性を向上でき、また、
新たなハードウェアを追加する必要がなく、プログラム
処理だけで実現でき、安価で高性能のCVT変速制御装
置が得られるという効果がある。
【0056】請求項2の発明に係る無段変速機の変速制
御装置は、請求項1の発明において、変速制御手段が、
フィードフォワード制御演算部を有し、そのフィードフ
ォワード制御量を、少なくとも伝達トルクに対応する値
とするので、そのフィードフォワード制御量が伝達トル
クの関数となり、この伝達トルクに対応する値を利用す
ることでフィードフォワード制御量を修正していくこと
が容易になり、無段変速機の変速特性のばらつきを改善
できるという効果がある。
【0057】請求項3の発明に係る無段変速機の変速制
御装置は、請求項1または2の発明において、伝達トル
ク決定部が、要求負荷量が所定値より小さい場合でか
つ、エンジンが被駆動状態かつ目標変速比が増大中、ま
たはエンジンが駆動状態かつ目標変速比が減少中の場合
には、第1の伝達トルクと第2の伝達トルクのいずれか
大きい方を伝達トルクとして決定し、それ以外の場合
は、第2の伝達トルクを伝達トルクとするので、変速速
度に対応した値で制御演算を実行でき、追従性の良い制
御性能が得られるという効果がある。
【0058】請求項4の発明に係る無段変速機の変速制
御装置は、1次側プーリおよび2次側プーリのそれぞれ
の回転を検出する回転速度検出手段と、この回転速度検
出手段からの各回転速度の比より実変速比を演算する実
変速比演算手段と、エンジンに要求される負荷量を検出
する要求負荷量検出手段と、少なくともこの要求負荷量
検出手段の出力と負荷の回転速度とに基づいて目標変速
比を逐次決定する目標変速比決定手段と、実変速比が目
標変速比に一致するように1次側油圧制御弁を制御する
変速比制御手段と、無段変速機が伝達するトルクを推定
する伝達トルク演算手段と、この伝達トルク演算手段で
推定された伝達トルクに応じて2次側油圧制御弁を制御
し、1次側プーリおよび2次側プーリに必要な挟持力を
発生させる2次側圧制御手段とを備え、伝達トルク演算
手段は、無段変速機の変速比変化に伴う変速比変化速度
に対応した第1の伝達トルクを推定する変速トルク演算
部と、流体継手の出力トルクより無段変速機に入力され
る第3の伝達トルクを演算する入力トルク演算部と、第
1の伝達トルクと第3の伝達トルクのいずれかを選択し
伝達トルクとする伝達トルク決定部とを有するので、変
速制御操作によって、無段変速機(CVT)の流体継手
に発生するであろうトルクを、CVT伝達トルクの1部
として計算に取り入れることで、CVTの変速特性を支
配するトルク比を、より正確に推定でき、特に伝達トル
クの小さい場合のCVT変速制御の目標値に対する追従
性を向上でき、また、新たなハードウェアを追加する必
要がなく、プログラム処理だけで実現でき、安価で高性
能のCVT変速制御装置が得られるという効果がある。
【0059】請求項5の発明に係る無段変速機の変速制
御装置は、請求項4の発明において、変速制御手段が、
フィードフォワード制御演算部を有し、そのフィードフ
ォワード制御量を、少なくとも伝達トルクに対応する値
とするので、そのフィードフォワード制御量が伝達トル
クの関数となり、この伝達トルクに対応する値を利用す
ることでフィードフォワード制御量を修正していくこと
が容易になり、無段変速機の変速特性のばらつきを改善
できるという効果がある。
【0060】請求項6の発明に係る無段変速機の変速制
御装置は、請求項4または5の発明において、伝達トル
ク決定部が、流体継手の出力トルクが所定値より小さい
場合でかつ、エンジンが被駆動状態かつ上記目標変速比
が増大中、またはエンジンが駆動状態かつ目標変速比が
減少中の場合には、第1の伝達トルクと第3の伝達トル
クのいずれか大きい方を伝達トルクとして決定し、それ
以外の場合は、第3の伝達トルクを伝達トルクとするの
で、変速速度に対応した値で制御演算を実行でき、追従
性の良い制御性能が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る無段変速機の変速制御装置の
実施の形態1を示す構成図である。
【図2】 この発明に係る無段変速機の変速制御装置の
実施の形態1の要部を示すブロック図である。
【図3】 この発明に係る無段変速機の変速制御装置の
実施の形態1の要部を示すブロック図である。
【図4】 図3の動作説明に供するための図である。
【図5】 図3の動作説明に供するためのフローチャー
トである。
【図6】 図3の動作説明に供するための図である。
【図7】 この発明に係る無段変速機の変速制御装置の
実施の形態1における油圧制御弁の制御電流と出力油圧
の関係を示す図である。
【図8】 この発明に係る無段変速機の変速制御装置の
実施の形態1の要部を示すブロック図である。
【図9】 この発明に係る無段変速機の変速制御装置の
実施の形態1の要部を示すブロック図である。
【図10】 この発明に係る無段変速機の変速制御装置
の実施の形態2を示すブロック図である。
【図11】 この発明に係る無段変速機の変速制御装置
の実施の形態2の要部を示すブロック図である。
【図12】 図11の動作説明に供するためのフローチ
ャートである。
【図13】 目標変速比決定のためのマップを示す図で
ある。
【図14】 油圧比決定のためのマップを示す図であ
る。
【符号の説明】
2 エンジン出力軸、4 CVT入力軸、5 1次側プ
ーリ、7 2次側プーリ、8 CVT、9 CVT出力
軸、10 油圧ポンプ、11 2次側油圧制御弁、12
1次側油圧制御弁、18 エンジン回転速度検出器、
19 CVT入力軸回転速度検出器、20,20A コ
ントローラ、21 スロットル開度検出器、22 スロ
ットル弁、 23 CVT出力軸回転速度検出器、24
シフト位置検出器、25 制動状態検出器、30 実
変速比演算手段、31 第1目標変速比演算手段、32
運転モード決定手段、34 入力トルク演算手段、3
5第2目標変速比演算手段、36 1次側電流制御手
段、37 目標2次側圧演算手段、38 2次側電流制
御手段、40 目標1次側圧演算手段、43 フィード
フォワード制御演算部、47 フィードバック制御演算
部、341 変速トルク演算部、342,344 入力
トルク演算部、343,345 伝達トルク決定部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 59:42 59:68

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定プーリ部片、可動プーリ部片及び該
    可動プーリ部片に設けられた油圧サーボを有する実効径
    が連続可変の1次側プーリ及び2次側プーリと、これら
    プーリ間に張設された駆動ベルトと、油圧源が発生する
    油圧を調圧し上記2次側プーリの油圧サーボに供給する
    2次側油圧制御弁と、2次側圧を調圧し上記1次側プー
    リの油圧サーボに供給する1次側油圧圧制御弁とを有
    し、エンジンの回転を無段階に変速して負荷に伝達する
    無段変速機において、 上記1次側プーリおよび上記2次側プーリのそれぞれの
    回転を検出する回転速度検出手段と、 該回転速度検出手段からの各回転速度の比より実変速比
    を演算する実変速比演算手段と、 上記エンジンに要求される負荷量を検出する要求負荷量
    検出手段と、 少なくとも該要求負荷量検出手段の出力と上記負荷の回
    転速度とに基づいて目標変速比を逐次決定する目標変速
    比決定手段と、 上記実変速比が上記目標変速比に一致するように上記1
    次側油圧制御弁を制御する変速比制御手段と、 上記無段変速機が伝達するトルクを推定する伝達トルク
    演算手段と、 該伝達トルク演算手段で推定された伝達トルクに応じて
    上記2次側油圧制御弁を制御し、上記1次側プーリおよ
    び上記2次側プーリに必要な挟持力を発生させる2次側
    圧制御手段とを備え、 上記伝達トルク演算手段は、上記無段変速機の変速比変
    化に伴う変速比変化速度に対応した第1の伝達トルクを
    推定する変速トルク演算部と、エンジン出力トルクより
    上記無段変速機に入力される第2の伝達トルクを演算す
    る入力トルク演算部と、上記第1の伝達トルクと上記第
    2の伝達トルクのいずれかを選択し上記伝達トルクとす
    る伝達トルク決定部とを有することを特徴とする無段変
    速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 上記変速制御手段は、フィードフォワー
    ド制御演算部を有し、そのフィードフォワード制御量
    を、少なくとも上記伝達トルクに対応する値とすること
    を特徴とする請求項1記載の無段変速機の変速制御装
    置。
  3. 【請求項3】 上記伝達トルク決定部は、上記要求負荷
    量が所定値より小さい場合でかつ、エンジンが被駆動状
    態かつ上記目標変速比が増大中、またはエンジンが駆動
    状態かつ上記目標変速比が減少中の場合には、上記第1
    の伝達トルクと上記第2の伝達トルクのいずれか大きい
    方を上記伝達トルクとして決定し、それ以外の場合は、
    上記第2の伝達トルクを上記伝達トルクとすることを特
    徴とする請求項1または2記載の無段変速機の変速制御
    装置。
  4. 【請求項4】 エンジンと連結される流体継手と、固定
    プーリ部片、可動プーリ部片及び該可動プーリ部片に設
    けられた油圧サーボを有する実効径が連続可変の1次側
    プーリ及び2次側プーリと、これらプーリ間に張設され
    た駆動ベルトと、油圧源が発生する油圧を調圧し上記2
    次側プーリの油圧サーボに供給する2次側油圧制御弁
    と、2次側圧を調圧し上記1次側プーリの油圧サーボに
    供給する1次側油圧圧制御弁とを有し、上記流体継手の
    出力回転を無段階に変速して負荷に伝達する無段変速機
    において、 上記1次側プーリおよび上記2次側プーリのそれぞれの
    回転を検出する回転速度検出手段と、 該回転速度検出手段からの各回転速度の比より実変速比
    を演算する実変速比演算手段と、 上記エンジンに要求される負荷量を検出する要求負荷量
    検出手段と、 少なくとも該要求負荷量検出手段の出力と上記負荷の回
    転速度とに基づいて目標変速比を逐次決定する目標変速
    比決定手段と、 上記実変速比が上記目標変速比に一致するように上記1
    次側油圧制御弁を制御する変速比制御手段と、 上記無段変速機が伝達するトルクを推定する伝達トルク
    演算手段と、 該伝達トルク演算手段で推定された伝達トルクに応じて
    上記2次側油圧制御弁を制御し、上記1次側プーリおよ
    び上記2次側プーリに必要な挟持力を発生させる2次側
    圧制御手段とを備え、 上記伝達トルク演算手段は、上記無段変速機の変速比変
    化に伴う変速比変化速度に対応した第1の伝達トルクを
    推定する変速トルク演算部と、上記流体継手の出力トル
    クより上記無段変速機に入力される第3の伝達トルクを
    演算する入力トルク演算部と、上記第1の伝達トルクと
    上記第3の伝達トルクのいずれかを選択し上記伝達トル
    クとする伝達トルク決定部とを有することを特徴とする
    車両用無段変速機の変速制御装置。
  5. 【請求項5】 上記変速制御手段は、フィードフォワー
    ド制御演算部を有し、そのフィードフォワード制御量
    を、少なくとも上記伝達トルクに対応する値とすること
    を特徴とする請求項4記載の無段変速機の変速制御装
    置。
  6. 【請求項6】 上記伝達トルク決定部は、上記流体継手
    の出力トルクが所定値より小さい場合でかつ、エンジン
    が被駆動状態かつ上記目標変速比が増大中、またはエン
    ジンが駆動状態かつ上記目標変速比が減少中の場合に
    は、上記第1の伝達トルクと上記第3の伝達トルクのい
    ずれか大きい方を上記伝達トルクとして決定し、それ以
    外の場合は、上記第3の伝達トルクを上記伝達トルクと
    することを特徴とする請求項4または5記載の無段変速
    機の変速制御装置。
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