JPH1092831A - バイポーラトランジスタの製造方法 - Google Patents

バイポーラトランジスタの製造方法

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JPH1092831A
JPH1092831A JP23961996A JP23961996A JPH1092831A JP H1092831 A JPH1092831 A JP H1092831A JP 23961996 A JP23961996 A JP 23961996A JP 23961996 A JP23961996 A JP 23961996A JP H1092831 A JPH1092831 A JP H1092831A
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JP
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layer
silicon layer
polycrystalline silicon
forming
insulating film
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JP23961996A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Nakamura
稔之 中村
Hideji Ito
秀二 伊藤
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ベース幅の拡大を抑え、高速動作を可能にす
るバイポーラトランジスタの製造方法を提供する。 【解決手段】 P型Si基板1上に第1のSiO
2、多結晶Si層3、第2のSiO膜4を順次形成す
る。次に多結晶Si層3にBをイオン注入でドープした
後SiN膜5を形成する。これらの積層膜3〜5をパタ
ーニングしてエミッタ開口部6を形成する。開口部6の
側壁にSiNのサイドウォール7を形成後、湿式エッチ
ングで開口部及び外周部の第1SiO膜2を除去す
る。開口したSi基板1上に高濃度ドープのP型Si膜
10を成長させ、多結晶Si層3の庇を形成し、庇から
はP型多結晶Si層11も成長し両Si層は接続され
る。P型Si膜10の露出部分を基板に到るまで酸化
し、酸化部分をエッチ除去する。次にSi基板上にSi
−Geベース層13とエミッタ層のN型Si層を成長
後、SiOの側壁15とN型Si層16、SiO
17を形成し完成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイポーラトラン
ジスタの製造方法に係り、特に、ベース層の形成にエピ
タキシャル成長技術を用いる、自己整合型ヘテロバイポ
ーラトランジスタの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ベースをエミッタよりバンドギ
ャップの狭い材料で構成した、いわゆるヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタが知られている。このトランジスタ
ではバンドギャップの違いにより、エミッタ−ベース接
合の注入効率を大幅に改善することができる。したがっ
て、ベースを高濃度にしてベース抵抗の低減ができると
共に、エミッタを低濃度にしてエミッタ−ベース間の接
合容量を下げることができるので、ホモ型のトランジス
タよりも高速動作が可能になる。
【0003】このようなトランジスタであって、エミッ
タをシリコン、ベースをシリコンゲルマニウムで構成し
たものが、本願の特許出願人によって既に先行して、特
願平7−142153号として提案されている。図7は
かかるバイポーラトランジスタの製造工程断面図(その
1)、図8はそのバイポーラトランジスタの製造工程断
面図(その2)である。
【0004】以下、図7(a)〜図8(b)に従い、そ
の製造方法を説明する。ここでは、P型のシリコン基板
にN+ 型埋め込み拡散層を形成し、N- 型シリコン層を
形成する。次に、この基板のフィールド領域を形成する
予定領域に当たる部分に溝を形成し、絶縁膜を埋め込む
(図示せず)。これをシリコン基板51とする。
【0005】以下の図では、基板のトランジスタを形成
する領域のみを拡大して示す。 (1)まず、図7(a)に示すように、シリコン基板5
1上に第1のシリコン酸化膜52、多結晶シリコン層5
3、第2のシリコン酸化膜54を順次形成する。次に、
多結晶シリコン層53内にボロンをイオン注入しアニー
ルを行い、5×1020cm-3程度のボロンをドープした
後、シリコン窒化膜55を形成する。
【0006】(2)次に、図7(b)に示すように、シ
リコン窒化膜55、第2のシリコン酸化膜54、多結晶
シリコン層53を、公知のリソグラフィ技術および異方
性ドライエッチング技術によりパターニングして、エミ
ッタ開口部56を形成する。 (3)次に、図7(c)に示すように、エミッタ開口部
56側壁に窒化シリコンからなるサイドウォール57を
形成後、等方性のウェットエッチングにより、開口内部
の第1のシリコン酸化膜52を除去するとともに、開口
端から200nm程度後退させる。
【0007】(4)次に、図8(a)に示すように、選
択CVD成長技術を用いて開口したシリコン基板51上
に、第1のN型シリコン層60、その一部に高濃度のボ
ロンをドープしたシリコンゲルマニウムベース層61、
低濃度エミッタ層となる第2のN型シリコン層62を順
次エピタキシャル成長させる。この時、多結晶シリコン
層53のひさしから、エピタキシャル層と同様の厚みの
N型多結晶シリコン層63、多結晶シリコンゲルマニウ
ム層64が成長し、エピタキシャル層と多結晶シリコン
層53は接続される。
【0008】(5)次に、図8(b)に示すように、窒
化シリコンからなるサイドウォール57の側壁に酸化シ
リコンからなるサイドウォール65を形成した後、N+
多結晶シリコン66を形成し、パターニングを行う。次
に、シリコン酸化膜67を形成後、熱処理を行う。この
際、高濃度にドープされた多結晶シリコン層53からの
ボロンの拡散によりN型多結晶シリコン層63は、P型
化されシリコンゲルマニウムベース層61と多結晶シリ
コン層53との電気的な導通がとられる。
【0009】その後、ベース、エミッタ、コレクタとコ
ンタクトをとるための開口およびメタライゼーション等
を行うことにより、バイポーラトランジスタが得られる
(図示なし)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た製造方法で製造したバイポーラトランジスタでは、図
9に示すように、低バイアスでのベース電流が大きく、
電流増幅率のコレクタ電流依存性が大きくなるという問
題があった。大きなベース電流の原因は、高濃度にドー
プされた多結晶シリコン層からのボロンの拡散を熱処理
により行い、N型多結晶シリコン層はP型化されるもの
の、エミッタ−ベース接合の周辺部分が、N型シリコン
層とP型化されたN型多結晶シリコン層とが接している
部分に形成され、エミッタ−ベース接合の空乏層内に多
結晶シリコン層が入り、発生電流が大きくなるためであ
る。
【0011】更に、シリコンゲルマニウムベース層と多
結晶シリコン層との電気的な導通をとらせる目的で、N
型多結晶シリコン層をP型化するため、多結晶シリコン
層からN型多結晶シリコン層へボロンを拡散する熱処理
が必要であった。しかし、この熱処理によってシリコン
ゲルマニウムベース層中のボロンも拡散してしまうた
め、ベース幅が広がってしまい、トランジスタを高速に
動作させることが難しくなるという問題があった。
【0012】本発明は、上記問題点を除去し、ベース幅
の広がりを抑え、トランジスタの高速動作を可能にする
バイポーラトランジスタの製造方法を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 (1)バイポーラトランジスタの製造方法において、第
1導電型シリコンからなるコレクタ層上に第1の絶縁膜
を形成する工程と、前記第1の絶縁膜上に第1の多結晶
シリコン層を形成する工程と、前記第1の多結晶シリコ
ン層に第2導電型の不純物をドープしアニールする工程
と、前記第1の多結晶シリコン層上に第2の絶縁膜を形
成する工程と、前記第2の絶縁膜と第1の多結晶シリコ
ン層の所定の一部に開口部を形成する工程と、前記開口
部の側壁に第3の絶縁膜からなるサイドウォールを形成
する工程と、前記開口部および開口外周部の第1の絶縁
膜を除去し前記第1の多結晶シリコン層からなるひさし
部分を形成する工程と、露出したコレクタ層上に第2導
電型のシリコン層を形成するとともに、前記多結晶シリ
コン層のひさし部分から第2の多結晶シリコン層を成長
させる工程と、前記開口部に露出した第2導電型のシリ
コン層を酸化する工程と、この酸化された酸化膜を除去
し、コレクタ層を露出させる工程と、この露出したコレ
クタ層上に第2導電型の不純物を少なくともその一部に
含むシリコンゲルマニウム層、第1導電型のシリコン層
を順次成長させる工程とを施すようにしたものである。
【0014】(2)バイポーラトランジスタの製造方法
において、第1導電型シリコンからなるコレクタ層上に
第1の絶縁膜を形成する工程と、前記第1の絶縁膜上に
第1の多結晶シリコン層を形成する工程と、前記第1の
多結晶シリコン層に第2導電型の不純物をドープしアニ
ールする工程と、前記第1の多結晶シリコン層上に第2
の絶縁膜を形成する工程と、前記第2の絶縁膜と第1の
多結晶シリコン層の所定の一部に開口部を形成する工程
と、露出した第1の絶縁膜の一部をエッチングする工程
と、前記開口部の側壁に第3の絶縁膜からなるサイドウ
ォールを形成する工程と、前記開口部および開口外周部
の第1の絶縁膜を除去し第1の多結晶シリコン層からな
るひさし部分を形成する工程と、露出したコレクタ層上
に第2導電型のシリコン層を形成するとともに、前記多
結晶シリコン層のひさし部分から第2の多結晶シリコン
層を成長させる工程と、前記開口部に露出した第2導電
型のシリコン層を酸化する工程と、この酸化された酸化
膜を除去し、コレクタ層を露出させる工程と、この露出
したコレクタ層上に第2導電型の不純物を少なくともそ
の一部に含むシリコンゲルマニウム層、第1導電型のシ
リコン層を順次成長する工程とを施すようにしたもので
ある。
【0015】(3)バイポーラトランジスタの製造方法
において、第1導電型シリコンからなるコレクタ層上に
第1の絶縁膜を形成する工程と、前記第1の絶縁膜上に
第1の多結晶シリコン層を形成する工程と、前記第1の
多結晶シリコン層に第2導電型の不純物をドープしアニ
ールする工程と、前記第1の多結晶シリコン層上に第2
の絶縁膜を形成する工程と、前記第2の絶縁膜と第1の
多結晶シリコン層の所定の一部に開口部を形成する工程
と、前記開口部の側壁に第3の絶縁膜からなるサイドウ
ォールを形成する工程と、前記開口部および開口外周部
の第1の絶縁膜を除去し第1の多結晶シリコン層からな
るひさし部分を形成する工程と、露出したコレクタ層上
に第2導電型のシリコン層を形成するとともに、前記多
結晶シリコン層のひさし部分から第2の多結晶シリコン
層を成長させる工程と、前記開口部に露出した第2導電
型のシリコン層を除去する工程と、露出したコレクタ層
上に第2導電型の不純物を少なくともその一部に含むシ
リコンゲルマニウム層、第1導電型のシリコン層を順次
成長させる工程とを施すようにしたものである。
【0016】(4)バイポーラトランジスタの製造方法
において、第1導電型シリコンからなるコレクタ層上に
第1の絶縁膜を形成する工程と、前記第1の絶縁膜上に
第1の多結晶シリコン層を形成する工程と、前記第1の
多結晶シリコン層に第2導電型の不純物をドープしアニ
ールする工程と、前記第1の多結晶シリコン層上に第2
の絶縁膜を形成する工程と、前記第2の絶縁膜と第1の
多結晶シリコン層の所定の一部に開口部を形成する工程
と、露出した第1の絶縁膜の一部をエッチングする工程
と、前記開口部の側壁に第3の絶縁膜からなるサイドウ
ォールを形成する工程と、前記開口部および開口外周部
の第1の絶縁膜を除去し第1の多結晶シリコン層からな
るひさし部分を形成する工程と、露出したコレクタ層上
に第2導電型のシリコン層を形成するとともに、前記多
結晶シリコン層のひさし部分から第2の多結晶シリコン
層を成長させる工程と、前記開口部に露出した第2導電
型のシリコン層を除去する工程と、露出したコレクタ層
上に第2導電型の不純物を少なくともその一部に含むシ
リコンゲルマニウム層、第1導電型のシリコン層を順次
成長する工程とを施すようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の第1実
施例を示すバイポーラトランジスタの製造工程断面図
(その1)、図2は本発明の第1実施例を示すバイポー
ラトランジスタの製造工程断面図(その2)、図3は本
発明の第1実施例を示すバイポーラトランジスタの製造
工程断面図(その3)である。
【0018】以下、図1(a)〜図3(b)に従い、本
発明による第1実施例を示すバイポーラトランジスタの
製造方法を説明する。ここでは、P型のシリコン基板に
+ 型埋め込み拡散層を形成し、その上に、N- 型シリ
コン層を形成する。次に、この基板のフィールド領域を
形成する予定領域に当たる部分に溝を形成し、絶縁膜を
埋め込む(図示なし)。これをシリコン基板1とする。
【0019】以下の図では、基板のトランジスタを形成
する領域のみを拡大して示す。 (1)まず、図1(a)に示すように、シリコン基板1
上に、第1のシリコン酸化膜2を約150nm、多結晶
シリコン層3、第2のシリコン酸化膜4を順次形成す
る。次いで、多結晶シリコン層3内にボロンをイオン注
入しアニールを行い、5×1020cm-3程度のボロンを
ドープした後、シリコン窒化膜5を形成する。
【0020】(2)次に、図1(b)に示すように、シ
リコン窒化膜5、第2のシリコン酸化膜4、多結晶シリ
コン層3を、公知のリソグラフィ技術および異方性ドラ
イエッチング技術によりパターニングして、エミッタ開
口部6を形成する。 (3)次に、図1(c)に示すように、エミッタ開口部
6の側壁に窒化シリコンからなるサイドウォール7を形
成後、等方性のウエットエッチングにより開口部内の第
1のシリコン酸化膜2を除去するとともに、開口端から
200nm程度後退させる。
【0021】(4)次に、図2(a)に示すように、選
択CVD成長技術を用いて開口したシリコン基板1上
に、高濃度にドープされたP型シリコン膜10を160
nm程度エピタキシャル成長させる。この時、P型シリ
コン膜10の厚さは第1のシリコン酸化膜2と比べて、
同じ厚さ、もしくはそれよりも厚く成長するようにす
る。また、多結晶シリコン層3のひさしからは、P型シ
リコン膜10と同様の厚さのP型多結晶シリコン層11
も成長し、P型シリコン膜10とP型多結晶シリコン層
11は接続される。
【0022】(5)次に、P型シリコン膜10の酸化を
行い、図2(b)に示すように、成長したP型シリコン
膜10の露出した部分を酸化し、その酸化された部分1
2が形成される。この時、P型シリコン膜10の酸化さ
れた部分12は、シリコン基板1に達するまでの厚さを
酸化することとする。 (6)次に、図2(c)に示すように、等方性のウエッ
トエッチングにより酸化された部分12を除去する。こ
れによりエミッタ開口部内のP型シリコン膜10の一部
のみが除去され、シリコン基板1の表面があらわれる。
【0023】(7)次に、図3(a)に示すように、選
択CVD成長技術を用いて開口したシリコン基板1上
に、その一部に高濃度のボロンをドープしたシリコンゲ
ルマニウムベース層13、厚さ50nm程度の低濃度エ
ミッタ層となる第2のN型シリコン層14を順次エピタ
キシャル成長させる。 (8)その後、図3(b)に示すように、窒化シリコン
からなるサイドウォール7の側壁に、酸化シリコンから
なるサイドウォール15を形成した後、N+ 多結晶シリ
コン膜16を形成し、パターニングを行う。次に、シリ
コン酸化膜17を形成する。この後、シリコンゲルマニ
ウムベース層13と多結晶シリコン層3との電気的な導
通は、P型多結晶シリコン層11およびP型シリコン層
10によってすでにとれているため熱処理は行わない。
【0024】その後、ベース、エミッタ、コレクタとの
コンタクトをとるための開口およびメタライゼーション
等を行うことにより、バイポーラトランジスタが得られ
る(図示なし)。このように第1実施例によれば、高濃
度にドープされたP型シリコン膜を第1のシリコン絶縁
膜より厚くエピタキシャル成長し、その中央部のみを酸
化し除去するようにしたため、多結晶シリコン層のひさ
しから成長したP型多結晶シリコン層と低濃度エミッタ
層となる第2のN型シリコン層は、P型シリコン膜によ
って隔てられている。
【0025】したがって、エミッタ−ベース接合の空乏
層内に多結晶シリコン層が入ることはなくなり、発生電
流を小さくすることが可能となり、ベース電流が抑えら
れるという効果を奏する。更に、シリコンゲルマニウム
ベース層と多結晶シリコン層との電気的な導通をとるた
めの熱処理、つまり、N型多結晶シリコン層をP型化す
るための熱処理は行わない。したがって、シリコンゲル
マニウムベース層中のボロンが熱処理により拡散するこ
とがない。このため、ベース幅を小さく保つことがで
き、トランジスタの高速動作が可能となる。
【0026】また、P型シリコン膜の中央部を除去する
工程において、酸化して等方性ウエットエッチングによ
り除去する工程を採用した場合、酸化する工程において
は酸化のレートは時間制御が容易にできるので、シリコ
ン基板のオーバーエッチング量を極力少なくすることが
可能である。さらに、等方性ウエットエッチングにより
除去する工程では、酸化された部分や周辺部分に与える
ダメージがなく、製造工程的に安定である。
【0027】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図4は本発明の第2実施例を示すバイポーラトラン
ジスタの製造工程断面図(その1)、図5は本発明の第
2実施例を示すバイポーラトランジスタの製造工程断面
図(その2)、図6は本発明の第2実施例を示すバイポ
ーラトランジスタの製造工程断面図(その3)である。
【0028】以下、図4(a)〜図6(b)に従い、本
発明による第2実施例を示すバイポーラトランジスタの
製造方法を説明する。ここでは、P型のシリコン基板に
+ 型埋め込み拡散層を形成し、その上にN - 型シリコ
ン層を形成する。次に、この基板のフィールド領域を形
成する予定領域に当たる部分に溝を形成し、絶縁膜を埋
め込む(図示せず)。これをシリコン基板21とする。
【0029】以下の図では、基板のトランジスタを形成
する領域のみを拡大して示す。 (1)まず、図4(a)に示すように、シリコン基板2
1上に第1のシリコン酸化膜22を約150nm、多結
晶シリコン層23、第2のシリコン酸化膜24を順次形
成する。次に、多結晶シリコン層23内にボロンをイオ
ン注入し、アニールを行い、5×1020cm-3程度のボ
ロンをドープした後、シリコン窒化膜25を形成する。
【0030】(2)次に、図4(b)に示すように、シ
リコン窒化膜25、第2のシリコン酸化膜24、多結晶
シリコン層23を、リソグラフィ技術および異方性ドラ
イエッチング技術によりパターニングして、エミッタ開
口部26を形成するとともに、オーバーエッチングによ
り第1のシリコン酸化膜22も、その半分の厚さまで、
つまり75nm程度エッチングする。
【0031】(3)次に、図4(c)に示すように、エ
ミッタ開口部26の側壁に窒化シリコンからなるサイド
ウォール27を形成後、等方性のウエットエッチングに
より開口内部の第1のシリコン酸化膜22を除去すると
ともに、開口端から200nm程度後退させる。 (4)次に、図5(a)に示すように、選択CVD成長
技術を用いて開口したシリコン基板21上に、第1シリ
コン酸化膜22の半分の厚さ、つまり75nm以上の厚
さに高濃度にドープされたP型シリコン膜30をエピタ
キシャル成長させる。この時、エピタキシャル成長した
P型シリコン膜30の表面は、窒化シリコンからなるサ
イドウォール27の下端と同じ位置、もしくはP型シリ
コン膜30の表面が窒化シリコンからなるサイドウォー
ル27の下端より上に位置するまでエピタキシャル成長
させる。
【0032】また、多結晶シリコン層23のひさしか
ら、P型シリコン膜30と同様の厚さのP型多結晶シリ
コン層31も成長するので、P型シリコン膜30とP型
多結晶シリコン層31は接続される。 (5)次に、P型シリコン膜30の酸化を行い、図5
(b)に示すように、成長したP型シリコン膜30の露
出した部分を酸化し、酸化された部分32を形成する。
この時、P型シリコン膜30の酸化された部分32はシ
リコン基板21に達するまでの厚さを酸化するようにす
る。
【0033】(6)次に、図5(c)に示すように、等
方性のウエットエッチングによりP型シリコン膜30の
酸化された部分32を除去する。これによりエミッタ開
口部内のP型シリコン膜30の一部のみが除去され、シ
リコン基板21の表面があらわれる。 (7)次に、図6(a)に示すように、選択CVD成長
技術を用いて開口したシリコン基板21上に、その一部
に高濃度のボロンをドープしたシリコンゲルマニウムベ
ース層33、厚さ50nm程度の低濃度エミッタ層とな
るN型シリコン層34を順次エピタキシャル成長する。
【0034】(8)その後、図6(b)に示すように、
窒化シリコンからなるサイドウォール27の側壁に酸化
シリコンからなるサイドウォール35を形成した後、N
+ 多結晶シリコン膜36を形成し、パターニングを行
う。次に、シリコン酸化膜37を形成する。この後、シ
リコンゲルマニウムベース層33と多結晶シリコン層2
3との電気的な導通は、P型多結晶シリコン層31とP
型シリコン膜30を介して既にとれているため熱処理は
行わない。
【0035】その後、ベース、エミッタ、コレクタとの
コンタクトをとるための開口およびメタライゼーション
等を行うことにより、バイポーラトランジスタが得られ
る(図示なし)。このように第2実施例によれば、窒化
シリコンからなるサイドウォールの下端を第1のシリコ
ン酸化膜の半分の厚さまで下げるようにしたので、高濃
度にドープされたP型シリコン膜をエピタキシャル成長
させる膜厚は、第1のシリコン酸化膜の半分の厚さとす
ることが可能となる。更に、高濃度にドープされたP型
シリコン膜の膜厚を、第1のシリコン酸化膜の半分の厚
さにしたため、P型シリコン膜の酸化される部分を薄く
することが可能となる。このため、製造工程の所要時間
を短縮することができる。
【0036】更に、P型シリコン膜の酸化される部分を
薄くすることによって、酸化される部分の横方向の広が
りを狭くすることが可能となり、多結晶シリコン層のひ
さしから成長したP型多結晶シリコン層と低濃度エミッ
タ層となる第2のN型シリコン層の距離を広くすること
が可能となる。このため、製造工程的に安定化すること
ができる。
【0037】また、P型シリコン膜の中央部を除去する
工程において、酸化して等方性ウエットエッチングによ
り除去する工程を採用した場合、酸化する工程において
は、酸化のレートは時間制御が容易にできるので、シリ
コン基板のオーバーエッチング量を極力少なくすること
が可能である。更に、等方性ウエットエッチングにより
除去する工程では、酸化された部分や周辺部分に与える
ダメージがなく、製造工程的に安定である。
【0038】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。図10は本発明の第3実施例を示すバイポーラトラ
ンジスタの製造工程断面図(その1)、図11は本発明
の第3実施例を示すバイポーラトランジスタの製造工程
断面図(その2)である。以下、図10(a)〜図11
(c)に従い、本発明の第3実施例のバイポーラトラン
ジスタの製造方法を説明する。
【0039】ここでは、P型のシリコン基板にN+ 型埋
め込み拡散層を形成し、その上に、N- 型シリコン層を
形成する。次に、この基板のフィールド領域を形成する
予定領域に当たる部分に溝を形成し、絶縁膜を埋め込む
(図示なし)。これをシリコン基板71とする。以下の
図では、基板のトランジスタを形成する領域のみを拡大
して示す。
【0040】(1)まず、図10(a)に示すように、
シリコン基板71上に第1のシリコン酸化膜72を約1
50nm、多結晶シリコン層73、第2のシリコン酸化
膜74を順次形成する。次いで、多結晶シリコン層73
内にボロンをイオン注入しアニールを行い、5×1020
cm-3程度のボロンをドープした後、シリコン窒化膜7
5を形成する。
【0041】(2)次に、図10(b)に示すように、
シリコン窒化膜75、第2のシリコン酸化膜74、多結
晶シリコン層73を、公知のリソグラフィ技術および異
方性ドライエッチング技術によりパターニングして、エ
ミッタ開口部76を形成する。 (3)次に、図10(c)に示すように、エミッタ開口
部76の側壁に窒化シリコンからなるサイドウォール7
7を形成後、等方性のウエットエッチングにより開口内
部の第1のシリコン酸化膜72を除去するとともに、開
口端から200nm程度後退させる。
【0042】(4)次に、図10(d)に示すように、
選択CVD成長技術を用いて開口したシリコン基板71
上に、高濃度にドープされたP型シリコン膜80を16
0nm程度エピタキシャル成長する。この時、P型シリ
コン膜80の厚さは第1のシリコン酸化膜72と比べ
て、同じ厚さ、もしくはそれよりも厚く成長するように
する。また、多結晶シリコン層73のひさしからは、P
型シリコン膜80と同様の厚さのP型多結晶シリコン層
81も成長し、P型シリコン膜80とP型多結晶シリコ
ン層81は接続される。
【0043】(5)次に、図11(a)に示すように、
異方性ドライエッチングによりP型シリコン膜80を除
去する。これによりエミッタ開口部内のP型シリコン膜
80の一部のみが除去され、シリコン基板71の表面が
あらわれる。ここでシリコン基板71の表面が多少オー
バーエッチングされてもよい。ただし、オーバーエッチ
ングの量は次工程で成長させる、その一部に高濃度のボ
ロンをドープしたシリコンゲルマニウムベース層82の
厚さより厚くならないようにする。
【0044】(6)次に、図11(b)に示すように、
選択CVD成長技術を用いて開口したシリコン基板71
上に、その一部に高濃度のボロンをドープしたシリコン
ゲルマニウムベース層82、厚さ50nm程度の低濃度
エミッタ層となる第2のN型シリコン層83を順次エピ
タキシャル成長させる。 (7)その後、図11(c)に示すように窒化シリコン
からなるサイドウォール77の側壁に、酸化シリコンか
らなるサイドウォール84を形成した後、N+多結晶シ
リコン膜85を形成し、パターニングを行う。次に、シ
リコン酸化膜86を形成する。この後、シリコンゲルマ
ニウムベース層82と多結晶シリコン層73との電気的
な導通は、P型多結晶シリコン層81およびP型シリコ
ン層80によってすでにとれているため熱処理は行わな
い。
【0045】その後、ベース、エミッタ、コレクタとの
コンタクトをとるための開口およびメタライゼーション
等を行うことにより、バイポーラトランジスタが得られ
る(図示なし)。このように第3実施例によれば、高濃
度にドープされたP型シリコン膜を第1のシリコン酸化
膜より厚くエピタキシャル成長し、その中央部のみをド
ライエッチングにより除去するようにしたため、多結晶
シリコン層のひさしから成長したP型多結晶シリコン層
と低濃度エミッタ層となる第2N型シリコン層は、P型
シリコン膜により隔てられる。したがって、エミッタ−
ベース接合の空乏層内に多結晶シリコン層が入ることは
なくなり、発生電流を小さくすることが可能となる。
【0046】更に、シリコンゲルマニウムベース層と多
結晶シリコン層との電気的な導通をとるための熱処理、
つまりN型多結晶シリコン層をP型化するための熱処理
は行わないので、シリコンゲルマニウムベース層中のボ
ロンが熱処理により拡散することがない。このため、ベ
ース幅を小さく保つことができ、トランジスタの高速動
作が可能となる。
【0047】また、P型シリコン膜の中央部を除去する
工程において、異方性ドライエッチングにより除去する
工程を採用した場合、P型シリコン膜の中央部を酸化す
る工程がないので、製造工程を簡略化することができ
る。また、異方性ドライエッチングを用いれば、除去す
る部分の横方向の広がりが抑えられるため、多結晶シリ
コン層のひさしから成長したP型多結晶シリコン層と、
低濃度エミッタ層となる第2のN型シリコン層との距離
が狭まることが少なく、製造工程的に安定である。
【0048】次に、本発明の第4実施例について説明す
る。図12は本発明の第4実施例を示すバイポーラトラ
ンジスタの製造工程断面図(その1)、図13は本発明
の第4実施例を示すバイポーラトランジスタの製造工程
断面図(その2)である。以下、図12(a)〜図13
(c)に従い、本発明の第4実施例のバイポーラトラン
ジスタの製造方法を説明する。
【0049】ここでは、P型のシリコン基板にN+ 型埋
め込み拡散層を形成し、その上にN - 型シリコン層を形
成する。次に、この基板のフィールド領域を形成する予
定領域に当たる部分に溝を形成し、絶縁膜を埋め込む
(図示なし)。これをシリコン基板91とする。以下の
図では、基板のトランジスタを形成する領域のみを拡大
して示す。
【0050】(1)まず、図12(a)に示すように、
シリコン基板91上に第1のシリコン酸化膜92を約1
50nm、多結晶シリコン層93、第2のシリコン酸化
膜94を順次形成する。次に、多結晶シリコン層93内
にボロンをイオン注入しアニールを行い、5×1020
-3程度のボロンをドープした後、シリコン窒化膜95
を形成する。
【0051】(2)次に、図12(b)に示すように、
シリコン窒化膜95、第2のシリコン酸化膜94、多結
晶シリコン層93を、公知のリソグラフィ技術および異
方性ドライエッチング技術によりパターニングして、エ
ミッタ開口部96を形成すると共に、オーバーエッチン
グにより、第1のシリコン酸化膜92も第1のシリコン
酸化膜の半分の厚さまで、つまり75nm程度エッチン
グする。
【0052】(3)次に、図12(c)に示すように、
エミッタ開口部96の側壁に窒化シリコンからなるサイ
ドウォール97を形成後、等方性のウエットエッチング
により、開口内部の第1のシリコン酸化膜92を除去す
るとともに、開口端から200nm程度後退させる。 (4)次に、図12(d)に示すように、選択CVD成
長技術を用いて開口したシリコン基板91上に、第1シ
リコン酸化膜92の半分の厚さ、つまり75nm以上の
厚さに高濃度にドープされたP型シリコン膜100をエ
ピタキシャル成長させる。この時、エピタキシャル成長
したP型シリコン膜100の表面は窒化シリコンからな
るサイドウォール97の下端と同じ位置、もしくはP型
シリコン膜100の表面が窒化シリコンからなるサイド
ウォール97の下端より上に位置するまでエピタキシャ
ル成長させる。また、多結晶シリコン層93のひさしか
ら、P型シリコン膜100と同様の厚さのP型多結晶シ
リコン層101も成長するので、P型シリコン膜100
とP型多結晶シリコン層101は接続される。
【0053】(5)次に、図13(a)に示すように、
異方性ドライエッチングによりP型シリコン膜100を
除去する。これによりエミッタ開口部内のP型シリコン
膜100の一部のみが除去され、シリコン基板91の表
面があらわれる。ここで、シリコン基板91の表面が多
少オーバーエッチングされてもよい。ただし、オーバー
エッチングの量は次工程で成長させる、その一部に高濃
度のボロンをドープしたシリコンゲルマニウムベース層
103の厚さより厚くならないようにする。
【0054】(6)次に、図13(b)に示すように、
選択CVD成長技術を用いて開口したシリコン基板91
上に、その一部に高濃度のボロンをドープしたシリコン
ゲルマニウムベース層103、厚さ50nm程度の低濃
度エミッタ層となるN型シリコン層104を順次エピタ
キシャル成長する。 (7)その後、図13(c)に示すように、窒化シリコ
ンからなるサイドウォール97の側壁に、酸化シリコン
からなるサイドウォール105を形成した後、N+ 多結
晶シリコン膜106を形成し、パターニングを行う。次
に、シリコン酸化膜107を形成する。この後、シリコ
ンゲルマニウムベース層103と多結晶シリコン層93
との電気的な導通は、P型多結晶シリコン層101とP
型シリコン膜100を介してすでにとれているため熱処
理は行わない。
【0055】その後、ベース、エミッタ、コレクタとの
コンタクトをとるための開口およびメタライゼーション
等を行うことにより、バイポーラトランジスタが得られ
る(図示なし)。このように第4実施例によれば、窒化
シリコンからなるサイドウォールの下端を第1のシリコ
ン酸化膜の半分の厚さまで下げるようにしたので、高濃
度にドープされたP型シリコン膜をエピタキシャル成長
させる膜厚は、第1のシリコン酸化膜の半分の厚さとす
ることが可能となる。更に、高濃度にドープされたP型
シリコン膜の膜厚を第1のシリコン酸化膜の半分の厚さ
にしたため、P型シリコン膜をエッチングする時間を半
分の時間まで短くすることが可能となる。このため、製
造工程の所要時間を短縮することができる。
【0056】また、P型多結晶シリコン層と低濃度エミ
ッタ層となる第2のN型シリコン層は、窒化シリコンか
らなるサイドウォールによって隔てられるため、製造工
程を安定化することができる。また、P型シリコン膜の
中央部を除去する工程において、異方性ドライエッチン
グにより除去する工程を採用した場合、P型シリコン膜
の中央部を酸化する工程がないので、製造工程を簡略化
することができる。また、異方性ドライエッチングを用
いれば、除去する部分の横方向の広がりが抑えられるた
め、多結晶シリコン層のひさしから成長したP型多結晶
シリコン層と、低濃度エミッタ層となる第2のN型シリ
コン層との距離が狭まることが少なく、製造工程的に安
定である。
【0057】なお、上記第1実施例乃至第4実施例で
は、NPN型バイポーラトランジスタに適用した例を説
明したが、不純物の種類を変更することにより、PNP
型にも適用できる。また、本発明は上記実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形
が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するもの
ではない。
【0058】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、以下のような効果を奏することができる。 (1)請求項1記載の発明によれば、高濃度にドープさ
れたP型シリコン膜を第1のシリコン絶縁膜より厚くエ
ピタキシャル成長し、その中央部のみを酸化し除去する
ようにしたため、多結晶シリコン層のひさしから成長し
たP型多結晶シリコン層と低濃度エミッタ層となる第2
のN型シリコン層は、P型シリコン膜によって隔てられ
ている。
【0059】したがって、エミッタ−ベース接合の空乏
層内に多結晶シリコン層が入ることはなくなり、発生電
流を小さくすることが可能となり、ベース電流が抑えら
れる効果を奏する。 (2)請求項2記載の発明によれば、窒化シリコンから
なるサイドウォールの下端を第1のシリコン酸化膜の半
分の厚さまで下げるようにしたので、高濃度にドープさ
れたP型シリコン膜をエピタキシャル成長させる膜厚
は、第1のシリコン酸化膜の半分の厚さとすることが可
能になる。更に、高濃度にドープされたP型シリコン膜
の膜厚を、第1のシリコン酸化膜の半分の厚さにしたた
め、P型シリコン膜の酸化される部分を薄くすることが
可能となる。このため、製造工程の所要時間の短縮を図
ることができる。
【0060】また、P型シリコン膜の酸化される部分を
薄くすることによって、酸化される部分の横方向の広が
りを狭くすることが可能となり、多結晶シリコン層のひ
さしから成長したP型多結晶シリコン層と低濃度エミッ
タ層となる第2のN型シリコン層の距離を広くすること
が可能となる。このため、製造工程的に安定化すること
ができる。
【0061】(3)請求項3記載の発明によれば、高濃
度にドープされたP型シリコン膜を第1のシリコン酸化
膜より厚くエピタキシャル成長し、その中央部のみをド
ライエッチングにより除去するようにしたため、多結晶
シリコン層のひさしから成長したP型多結晶シリコン層
と低濃度エミッタ層となる第2N型シリコン層は、P型
シリコン膜により隔てられる。したがって、エミッタ−
ベース接合の空乏層内に多結晶シリコン層が入ることは
なくなり、発生電流を小さくすることが可能となる。
【0062】更に、シリコンゲルマニウムベース層と多
結晶シリコン層との電気的な導通をとるための熱処理、
つまりN型多結晶シリコン層をP型化するための熱処理
は行わない。そのため、シリコンゲルマニウムベース層
中のボロンが熱処理により拡散することがない。このた
め、ベース幅を小さく保つことができ、トランジスタの
高速動作が可能となる。
【0063】(4)請求項4記載の発明によれば、窒化
シリコンからなるサイドウォールの下端を第1のシリコ
ン酸化膜の半分の厚さまで下げるようにしたので、高濃
度にドープされたP型シリコン膜をエピタキシャル成長
させる膜厚は、第1のシリコン酸化膜の半分の厚さとす
ることが可能となる。更に、高濃度にドープされたP型
シリコン膜の膜厚を第1のシリコン酸化膜の半分の厚さ
にしたため、P型シリコン膜をエッチングする時間を半
分の時間まで短くすることが可能となる。このため、製
造工程の所要時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すバイポーラトランジ
スタの製造工程断面図(その1)である。
【図2】本発明の第1実施例を示すバイポーラトランジ
スタの製造工程断面図(その2)である。
【図3】本発明の第1実施例を示すバイポーラトランジ
スタの製造工程断面図(その3)である。
【図4】本発明の第2実施例を示すバイポーラトランジ
スタの製造工程断面図(その1)である。
【図5】本発明の第2実施例を示すバイポーラトランジ
スタの製造工程断面図(その2)である。
【図6】本発明の第2実施例を示すバイポーラトランジ
スタの製造工程断面図(その3)である。
【図7】従来のバイポーラトランジスタの製造工程断面
図(その1)である。
【図8】従来のバイポーラトランジスタの製造工程断面
図(その2)である。
【図9】従来のバイポーラトランジスタのVBEに対する
C ,IB 特性図である。
【図10】本発明の第3実施例を示すバイポーラトラン
ジスタの製造工程断面図(その1)である。
【図11】本発明の第3実施例を示すバイポーラトラン
ジスタの製造工程断面図(その2)である。
【図12】本発明の第4実施例を示すバイポーラトラン
ジスタの製造工程断面図(その1)である。
【図13】本発明の第4実施例を示すバイポーラトラン
ジスタの製造工程断面図(その2)である。
【符号の説明】
1,21,71,91 シリコン基板 2,22,72,92 第1のシリコン酸化膜 3,23,73,93 多結晶シリコン層 4,24,74,94 第2のシリコン酸化膜 5,25,75,95 シリコン窒化膜 6,26,76,96 エミッタ開口部 7,15,27,35,77,84,97,105
サイドウォール 10,30,80,100 P型シリコン膜 11,31,81,101 P型多結晶シリコン層 12,32 P型シリコン膜の酸化された部分 13,33,82,103 シリコンゲルマニウムベ
ース層 14,34,83,104 N型シリコン層 16,36,85,106 N+ 多結晶シリコン膜 17,37,86,107 シリコン酸化膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)第1導電型シリコンからなるコレク
    タ層上に第1の絶縁膜を形成する工程と、(b)前記第
    1の絶縁膜上に第1の多結晶シリコン層を形成する工程
    と、(c)前記第1の多結晶シリコン層に第2導電型の
    不純物をドープしアニールする工程と、(d)前記第1
    の多結晶シリコン層上に第2の絶縁膜を形成する工程
    と、(e)前記第2の絶縁膜と第1の多結晶シリコン層
    の所定の一部に開口部を形成する工程と、(f)前記開
    口部の側壁に第3の絶縁膜からなるサイドウォールを形
    成する工程と、(g)前記開口部および開口外周部の第
    1の絶縁膜を除去し前記第1の多結晶シリコン層からな
    るひさし部分を形成する工程と、(h)露出したコレク
    タ層上に第2導電型のシリコン層を形成するとともに、
    前記多結晶シリコン層のひさし部分から第2の多結晶シ
    リコン層を成長させる工程と、(i)前記開口部に露出
    した第2導電型のシリコン層を酸化する工程と、(j)
    該酸化された酸化膜を除去し、コレクタ層を露出させる
    工程と、(k)該露出したコレクタ層上に第2導電型の
    不純物を少なくともその一部に含むシリコンゲルマニウ
    ム層、第1導電型のシリコン層を順次成長させる工程と
    を施すことを特徴とするバイポーラトランジスタの製造
    方法。
  2. 【請求項2】(a)第1導電型シリコンからなるコレク
    タ層上に第1の絶縁膜を形成する工程と、(b)前記第
    1の絶縁膜上に第1の多結晶シリコン層を形成する工程
    と、(c)前記第1の多結晶シリコン層に第2導電型の
    不純物をドープしアニールする工程と、(d)前記第1
    の多結晶シリコン層上に第2の絶縁膜を形成する工程
    と、(e)前記第2の絶縁膜と第1の多結晶シリコン層
    の所定の一部に開口部を形成する工程と、(f)露出し
    た第1の絶縁膜の一部をエッチングする工程と、(g)
    前記開口部の側壁に第3の絶縁膜からなるサイドウォー
    ルを形成する工程と、(h)前記開口部および開口外周
    部の第1の絶縁膜を除去し第1の多結晶シリコン層から
    なるひさし部分を形成する工程と、(i)露出したコレ
    クタ層上に第2導電型のシリコン層を形成するととも
    に、前記多結晶シリコン層のひさし部分から第2の多結
    晶シリコン層を成長させる工程と、(j)前記開口部に
    露出した第2導電型のシリコン層を酸化する工程と、
    (k)該酸化された酸化膜を除去し、コレクタ層を露出
    させる工程と、(l)該露出したコレクタ層上に第2導
    電型の不純物を少なくともその一部に含むシリコンゲル
    マニウム層、第1導電型のシリコン層を順次成長する工
    程とを施すことを特徴とするバイポーラトランジスタの
    製造方法。
  3. 【請求項3】(a)第1導電型シリコンからなるコレク
    タ層上に第1の絶縁膜を形成する工程と、(b)前記第
    1の絶縁膜上に第1の多結晶シリコン層を形成する工程
    と、(c)前記第1の多結晶シリコン層に第2導電型の
    不純物をドープしアニールする工程と、(d)前記第1
    の多結晶シリコン層上に第2の絶縁膜を形成する工程
    と、(e)前記第2の絶縁膜と第1の多結晶シリコン層
    の所定の一部に開口部を形成する工程と、(f)前記開
    口部の側壁に第3の絶縁膜からなるサイドウォールを形
    成する工程と、(g)前記開口部および開口外周部の第
    1の絶縁膜を除去し第1の多結晶シリコン層からなるひ
    さし部分を形成する工程と、(h)露出したコレクタ層
    上に第2導電型のシリコン層を形成するとともに、前記
    多結晶シリコン層のひさし部分から第2の多結晶シリコ
    ン層を成長させる工程と、(i)前記開口部に露出した
    第2導電型のシリコン層を除去する工程と、(j)露出
    したコレクタ層上に第2導電型の不純物を少なくともそ
    の一部に含むシリコンゲルマニウム層、第1導電型のシ
    リコン層を順次成長する工程とを施すことを特徴とする
    バイポーラトランジスタの製造方法。
  4. 【請求項4】(a)第1導電型シリコンからなるコレク
    タ層上に第1の絶縁膜を形成する工程と、(b)前記第
    1の絶縁膜上に第1の多結晶シリコン層を形成する工程
    と、(c)前記第1の多結晶シリコン層に第2導電型の
    不純物をドープしアニールする工程と、(d)前記第1
    の多結晶シリコン層上に第2の絶縁膜を形成する工程
    と、(e)前記第2の絶縁膜と第1の多結晶シリコン層
    の所定の一部に開口部を形成する工程と、(f)露出し
    た第1の絶縁膜の一部をエッチングする工程と、(g)
    前記開口部の側壁に第3の絶縁膜からなるサイドウォー
    ルを形成する工程と、(h)前記開口部および開口外周
    部の第1の絶縁膜を除去し第1の多結晶シリコン層から
    なるひさし部分を形成する工程と、(j)露出したコレ
    クタ層上に第2導電型のシリコン層を形成するととも
    に、前記多結晶シリコン層のひさし部分から第2の多結
    晶シリコン層を成長させる工程と、(k)前記開口部に
    露出した第2導電型のシリコン層を除去する工程と、
    (l)露出したコレクタ層上に第2導電型の不純物を少
    なくともその一部に含むシリコンゲルマニウム層、第1
    導電型のシリコン層を順次成長する工程とを施すことを
    特徴とするバイポーラトランジスタの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6709941B2 (en) 2002-03-28 2004-03-23 Oki Electric Industry Co., Ltd. Method for manufacturing semiconductor device employing solid phase diffusion

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US6709941B2 (en) 2002-03-28 2004-03-23 Oki Electric Industry Co., Ltd. Method for manufacturing semiconductor device employing solid phase diffusion

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