JPH1092641A - 静磁波デバイス - Google Patents

静磁波デバイス

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Publication number
JPH1092641A
JPH1092641A JP26784996A JP26784996A JPH1092641A JP H1092641 A JPH1092641 A JP H1092641A JP 26784996 A JP26784996 A JP 26784996A JP 26784996 A JP26784996 A JP 26784996A JP H1092641 A JPH1092641 A JP H1092641A
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JP
Japan
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wave device
magnetostatic wave
substrate
garnet film
garnet
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Pending
Application number
JP26784996A
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English (en)
Inventor
Masaru Fujino
野 優 藤
Takashi Fujii
井 高 志 藤
Makoto Kumatoridani
誠 人 熊取谷
Yuutoku Sekijima
島 雄 徳 関
Hiroshi Takagi
木 洋 鷹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1092641A publication Critical patent/JPH1092641A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/08Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers
    • H01F10/10Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition
    • H01F10/18Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being compounds
    • H01F10/20Ferrites
    • H01F10/24Garnets
    • H01F10/245Modifications for enhancing interaction with electromagnetic wave energy

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Waveguides (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気特性が改善された静磁波デバイスを提供
する。 【解決手段】 Gd3 Ga512基板,Sm3 Ga5
12基板またはNd3 Ga512基板上に成長させる静磁
波用ガーネット膜によって構成される静磁波デバイスで
ある。静磁波用ガーネット膜の材料を化学式A3-x x
Fe5-y-z Zryz 12-x/2+y/2+z/2で表したとき、
AがY,La,Bi,Gd,Lu,Scより選ばれる1
種以上の元素であり、BがCa,Srより選ばれる1種
以上の元素であり、CがGa,Alより選ばれる1種以
上の元素であり、x,yおよびzがそれぞれ0≦x≦
0.1,0.001≦y≦0.1,x≦y,0≦z≦
2.0である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は静磁波デバイスに
関し、特に磁性ガーネット膜によって構成される静磁波
デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】静磁波デバイスにおいて磁性ガーネット
膜の材料として、Y3 Fe512(YIG)は重要な材
料である。このYIGは、極端に強磁性半値幅(ΔH)
が小さいため、YIGを用いた静磁波デバイスにおい
て、入力信号と出力信号との差を小さくできる。そのた
め、静磁波デバイスとして、YIG単結晶膜は広く用い
られてきた。さらに、YIG単結晶膜も含めて、Fe元
素を含むガーネット単結晶膜も、同様に静磁波デバイス
として用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このF
e元素を含むガーネット単結晶を成長させたとき、同一
の成長条件および同一の成長後の温度履歴によっても、
所望の磁気特性が得られなかったり、また、作製したこ
の単結晶間での磁気特性の再現性が取れなかったりする
場合があった。そして、成長したFe元素を含むガーネ
ット単結晶内で磁気特性に不均一が生じ、その結果とし
て、このFe元素を含むガーネット単結晶を用いて作製
した静磁波デバイスの特性が劣化する場合があった。
【0004】それゆえに、この発明の主たる目的は、磁
気特性が改善された静磁波デバイスを提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、Gd3 Ga
512基板,Sm3 Ga512基板またはNd3 Ga5
12基板上に成長させる静磁波用ガーネット膜によって
構成される静磁波デバイスにおいて、静磁波用ガーネッ
ト膜の材料を化学式A3-x x Fe5-y-z Zry z
12-x/2+y/2+z/2で表したとき、AがY,La,Bi,G
d,Lu,Scより選ばれる1種以上の元素であり、B
がCa,Srより選ばれる1種以上の元素であり、Cが
Ga,Alより選ばれる1種以上の元素であり、x,y
およびzがそれぞれ0≦x≦0.1,0.001≦y≦
0.1,x≦y,0≦z≦2.0である、静磁波デバイ
スである。
【0006】
【発明の効果】この発明によれば、Fe元素を含むガー
ネット単結晶の磁気特性が大きく改善され、このガーネ
ット単結晶を用いて、より安定した特性の静磁波デバイ
スを高歩留りで安価に製造できる。
【0007】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、以下の発明の実施の形態の詳細な説明
から一層明らかとなろう。
【0008】
【発明の実施の形態】 【実施例】
(実施例1)Gd3 Ga512(GGG)基板をLPE
法でガーネット膜を形成するための基板とした。ガーネ
ット膜の原料であるFe23 ,Y23 ,La2
3 ,ZrO2 およびGa23 の中から育成する組成に
必要な成分と、溶剤であるPbO,B23 とを混合
し、縦型電気炉内に保持された白金坩堝に充填して、約
1200℃で均質化を行って、融液化した。
【0009】この融液を約920℃前後の一定温度に保
持して、ガーネットを過飽和状態にしたのち、この融液
中にGGG基板を浸透し、回転させながら所定時間成長
を行った。その後、この基板を融液から引き上げ、高速
度で回転させて、ガーネット膜上の付着融液を遠心力で
振り切ることによって、ガーネット膜を形成した。
【0010】得られたガーネット膜の格子定数はX線回
折によって測定し、飽和磁化(4πMs)と強磁性半値
幅(ΔH)とは、電子スピン共鳴(ESR)装置にて測
定した。さらに、得られたガーネット膜を用いて、静磁
波デバイスを作製し、挿入損失を測定した。
【0011】その結果を表1,図1および図2に示す。
図1は試料番号1のYIG単結晶膜の強磁性共鳴スペク
トル(ローレンツ型)を示すグラフであり、図2は試料
番号2のYIG単結晶膜の強磁性共鳴スペクトル(非ロ
ーレンツ型)を示すグラフである。なお、表1中、*印
を付したものはこの発明の範囲外のものであり、他のも
のはこの発明の範囲内のものである。
【0012】
【表1】
【0013】この発明において組成を限定した理由につ
いて述べる。
【0014】GGG基板上に成長させた静磁波用ガーネ
ット膜を化学式A3-x x Fe5-y- z Zry z
12-x/2+y/2+z/2で表したとき、試料番号1のように、y
が0の場合には、図1に示すように、ESRスペクトル
が乱れ、静磁波デバイスとしたとき、フィルタでの入力
電力の損失が大きくなり、静磁波デバイスとして使用で
きず好ましくない。また、試料番号5のように、yが
0.1より大きい場合、または、試料番号6のように、
zが2.0より大きい場合には、強磁性半値幅(ΔH)
が5.0Oe以上になり、静磁波デバイスとしたとき、
フィルタでの入力電力の損失が大きくなり、静磁波デバ
イスとして使用できず好ましくない。
【0015】(実施例2)Gd3 Ga512(GGG)
基板をLPE法でガーネット膜を形成するための基板と
した。ガーネット膜の原料であるFe23 ,Y2
3 ,Bi23 ,CaCO3 ,ZrO2 およびAl2
3 の中から育成する組成に必要な成分と、溶剤であるP
bO,B23 とを混合し、縦型電気炉内に保持された
白金坩堝に充填して、約1200℃で均質化を行って、
融液化した。
【0016】この融液を約890℃前後の一定温度に保
持して、ガーネットを過飽和状態にしたのち、この融液
中にGGG基板を浸透し、回転させながら所定時間成長
を行った。その後、この基板を融液から引き上げ、高速
度で回転させて、ガーネット膜上の付着融液を遠心力で
振り切ることによって、ガーネット膜を形成した。
【0017】得られたガーネット膜の格子定数はX線回
折によって測定し、飽和磁化(4πMs)と強磁性半値
幅(ΔH)とは、電子スピン共鳴(ESR)装置にて測
定した。さらに、得られたガーネット膜を用いて、静磁
波デバイスを作製し、挿入損失を測定した。
【0018】その結果を表2に示す。なお、表2中、*
印を付したものはこの発明の範囲外のものであり、他の
ものはこの発明の範囲内のものである。
【0019】
【表2】
【0020】この発明において組成を限定した理由につ
いて述べる。
【0021】GGG基板上に成長させた静磁波用ガーネ
ット膜を化学式A3-x x Fe5-y-z Zry z
12-x/2+y/2+z/2で表したとき、試料番号7,13のよう
に、yが0の場合には、ESRスペクトルが乱れ、静磁
波デバイスとしたとき、フィルタでの入力電力の損失が
大きくなり、静磁波デバイスとして使用できず好ましく
ない。また、試料番号11のように、yが0.1より大
きい場合、または、試料番号12のように、zが2.0
より大きい場合には、強磁性半値幅(ΔH)が5.0O
e以上になり、静磁波デバイスとしたとき、フィルタで
の入力電力の損失が大きくなり、静磁波デバイスとして
使用できず好ましくない。
【0022】(実施例3)Gd3 Ga512(GGG)
基板をLPE法でガーネット膜を形成するための基板と
した。ガーネット膜の原料であるFe23 ,Y2
3 ,Gd23 ,SrCO3 ,ZrO2 およびAl2
3 の中から育成する組成に必要な成分と、溶剤であるP
bO,B23 とを混合し、縦型電気炉内に保持された
白金坩堝に充填して、約1200℃で均質化を行って、
融液化した。
【0023】この融液を約910℃前後の一定温度に保
持して、ガーネットを過飽和状態にしたのち、この融液
中にGGG基板を浸透し、回転させながら所定時間成長
を行った。その後、この基板を融液から引き上げ、高速
度で回転させて、ガーネット膜上の付着融液を遠心力で
振り切ることによって、ガーネット膜を形成した。
【0024】得られたガーネット膜の格子定数はX線回
折によって測定し、飽和磁化(4πMs)と強磁性半値
幅(ΔH)とは、電子スピン共鳴(ESR)装置にて測
定した。さらに、得られたガーネット膜を用いて、静磁
波デバイスを作製し、挿入損失を測定した。
【0025】その結果を表3に示す。なお、表3中、*
印を付したものはこの発明の範囲外のものであり、他の
ものはこの発明の範囲内のものである。
【0026】
【表3】
【0027】この発明において組成を限定した理由につ
いて述べる。
【0028】GGG基板上に成長させた静磁波用ガーネ
ット膜を化学式A3-x x Fe5-y-z Zry z
12-x/2+y/2+z/2で表したとき、試料番号14のように、
yが0の場合には、ESRスペクトルが乱れ、静磁波デ
バイスとしたとき、フィルタでの入力電力の損失が大き
くなり、静磁波デバイスとして使用できず好ましくな
い。また、試料番号18のように、yが0.1より大き
い場合には、強磁性半値幅(ΔH)が5.0Oe以上に
なり、静磁波デバイスとしたとき、フィルタでの入力電
力の損失が大きくなり、静磁波デバイスとして使用でき
ず好ましくない。
【0029】(実施例4)Gd3 Ga512(GGG)
基板をLPE法でガーネット膜を形成するための基板と
した。ガーネット膜の原料であるFe23 ,Y2
3 ,La23 ,Lu23 ,CaCO3 およびZrO
2 の中から育成する組成に必要な成分と、溶剤であるP
bO,B23 とを混合し、縦型電気炉内に保持された
白金坩堝に充填して、約1200℃で均質化を行って、
融液化した。
【0030】この融液を約910℃前後の一定温度に保
持して、ガーネットを過飽和状態にしたのち、この融液
中にGGG基板を浸透し、回転させながら所定時間成長
を行った。その後、この基板を融液から引き上げ、高速
度で回転させて、ガーネット膜上の付着融液を遠心力で
振り切ることによって、ガーネット膜を形成した。
【0031】得られたガーネット膜の格子定数はX線回
折によって測定し、飽和磁化(4πMs)と強磁性半値
幅(ΔH)とは、電子スピン共鳴(ESR)装置にて測
定した。さらに、得られたガーネット膜を用いて、静磁
波デバイスを作製し、挿入損失を測定した。
【0032】その結果を表4に示す。なお、表4中、*
印を付したものはこの発明の範囲外のものであり、他の
ものはこの発明の範囲内のものである。
【0033】
【表4】
【0034】この発明において組成を限定した理由につ
いて述べる。
【0035】GGG基板上に成長させた静磁波用ガーネ
ット膜を化学式A3-x x Fe5-y-z Zry z
12-x/2+y/2+z/2で表したとき、試料番号19のように、
yが0の場合、または、試料番号20のように、yがx
より小さい場合には、ESRスペクトルが乱れ、静磁波
デバイスとしたとき、フィルタでの入力電力の損失が大
きくなり、静磁波デバイスとして使用できず好ましくな
い。また、試料番号23のように、yが0.1より大き
い場合には、強磁性半値幅(ΔH)が5.0Oe以上に
なり、静磁波デバイスとしたとき、フィルタでの入力電
力の損失が大きくなり、静磁波デバイスとして使用でき
ず好ましくない。
【0036】(実施例5)Gd3 Ga512(GGG)
基板をLPE法でガーネット膜を形成するための基板と
した。ガーネット膜の原料であるFe23 ,Y2
3 ,La23 ,Sc23 およびZrO2 の中から育
成する組成に必要な成分と、溶剤であるPbO,B2
3 とを混合し、縦型電気炉内に保持された白金坩堝に充
填して、約1200℃で均質化を行って、融液化した。
【0037】この融液を約910℃前後の一定温度に保
持して、ガーネットを過飽和状態にしたのち、この融液
中にGGG基板を浸透し、回転させながら所定時間成長
を行った。その後、この基板を融液から引き上げ、高速
度で回転させて、ガーネット膜上の付着融液を遠心力で
振り切ることによって、ガーネット膜を形成した。
【0038】得られたガーネット膜の格子定数はX線回
折によって測定し、飽和磁化(4πMs)と強磁性半値
幅(ΔH)とは、電子スピン共鳴(ESR)装置にて測
定した。さらに、得られたガーネット膜を用いて、静磁
波デバイスを作製し、挿入損失を測定した。
【0039】その結果を表5に示す。なお、表5中、*
印を付したものはこの発明の範囲外のものであり、他の
ものはこの発明の範囲内のものである。
【0040】
【表5】
【0041】この発明において組成を限定した理由につ
いて述べる。
【0042】GGG基板上に成長させた静磁波用ガーネ
ット膜を化学式A3-x x Fe5-y-z Zry z
12-x/2+y/2+z/2で表したとき、試料番号24のように、
yが0の場合には、ESRスペクトルが乱れ、静磁波デ
バイスとしたとき、フィルタでの入力電力の損失が大き
くなり、静磁波デバイスとして使用できず好ましくな
い。また、試料番号28のように、yが0.1より大き
い場合には、強磁性半値幅(ΔH)が5.0Oe以上に
なり、静磁波デバイスとしたとき、フィルタでの入力電
力の損失が大きくなり、静磁波デバイスとして使用でき
ず好ましくない。
【0043】(実施例6)Nd3 Ga512(NGG)
基板をLPE法でガーネット膜を形成するための基板と
した。ガーネット膜の原料であるFe23 ,Y2
3 ,La23 ,CaCO3 ,ZrO2 およびAl2
3 の中から育成する組成に必要な成分と、溶剤であるP
bO,B23 とを混合し、縦型電気炉内に保持された
白金坩堝に充填して、約1200℃で均質化を行って、
融液化した。
【0044】この融液を約890℃前後の一定温度に保
持して、ガーネットを過飽和状態にしたのち、この融液
中にNGG基板を浸透し、回転させながら所定時間成長
を行った。その後、この基板を融液から引き上げ、高速
度で回転させて、ガーネット膜上の付着融液を遠心力で
振り切ることによって、ガーネット膜を形成した。
【0045】得られたガーネット膜の格子定数はX線回
折によって測定し、飽和磁化(4πMs)と強磁性半値
幅(ΔH)とは、電子スピン共鳴(ESR)装置にて測
定した。さらに、得られたガーネット膜を用いて、静磁
波デバイスを作製し、挿入損失を測定した。
【0046】その結果を表6に示す。なお、表6中、*
印を付したものはこの発明の範囲外のものであり、他の
ものはこの発明の範囲内のものである。
【0047】
【表6】
【0048】この発明において組成を限定した理由につ
いて述べる。
【0049】NGG基板上に成長させた静磁波用ガーネ
ット膜を化学式R3-x Cax 5-3y+xNby M′2y-x
12で表したとき、試料番号29のように、yが0の場合
には、ESRスペクトルが乱れ、静磁波デバイスとした
とき、フィルタでの入力電力の損失が大きくなり、静磁
波デバイスとして使用できず好ましくない。また、試料
番号33のように、yが0.1より大きい場合、また
は、試料番号34のように、zが2.0より大きい場合
には、強磁性半値幅(ΔH)が5.0Oe以上になり、
静磁波デバイスとしたとき、フィルタでの入力電力の損
失が大きくなり、静磁波デバイスとして使用できず好ま
しくない。
【0050】(実施例7)Sm3 Ga512(SGG)
基板をLPE法でガーネット膜を形成するための基板と
した。ガーネット膜の原料であるFe23 ,Y2
3 ,Bi23 ,CaCO3 ,ZrO2 およびGa2
3 の中から育成する組成に必要な成分と、溶剤であるP
bO,B23 とを混合し、縦型電気炉内に保持された
白金坩堝に充填して、約1200℃で均質化を行って、
融液化した。
【0051】この融液を約900℃前後の一定温度に保
持して、ガーネットを過飽和状態にしたのち、この融液
中にSGG基板を浸透し、回転させながら所定時間成長
を行った。その後、この基板を融液から引き上げ、高速
度で回転させて、ガーネット膜上の付着融液を遠心力で
振り切ることによって、ガーネット膜を形成した。
【0052】得られたガーネット膜の格子定数はX線回
折によって測定し、飽和磁化(4πMs)と強磁性半値
幅(ΔH)とは、電子スピン共鳴(ESR)装置にて測
定した。さらに、得られたガーネット膜を用いて、静磁
波デバイスを作製し、挿入損失を測定した。
【0053】その結果を表7に示す。なお、表7中、*
印を付したものはこの発明の範囲外のものであり、他の
ものはこの発明の範囲内のものである。
【0054】
【表7】
【0055】この発明において組成を限定した理由につ
いて述べる。
【0056】SGG基板上に成長させた静磁波用ガーネ
ット膜を化学式R3-x Cax 5-3y+xNby M′2y-x
12で表したとき、試料番号35のように、yが0の場合
には、ESRスペクトルが乱れ、静磁波デバイスとした
とき、フィルタでの入力電力の損失が大きくなり、静磁
波デバイスとして使用できず好ましくない。また、試料
番号39のように、yが0.1より大きい場合、また
は、試料番号40のように、zが2.0より大きい場合
には、強磁性半値幅(ΔH)が5.0Oe以上になり、
静磁波デバイスとしたとき、フィルタでの入力電力の損
失が大きくなり、静磁波デバイスとして使用できず好ま
しくない。
【0057】(比較例1)Gd3 Ga512(GGG)
基板をLPE法でガーネット膜を形成するための基板と
した。ガーネット膜の原料であるFe23 ,Y2
3 ,Ga23 ,Sm23 ,Nd23 ,CaCO3
およびDy23 の中から育成する組成に必要な成分
と、溶剤であるPbO,B23 とを混合し、縦型電気
炉内に保持された白金坩堝に充填して、約1200℃で
均質化を行って、融液化した。
【0058】この融液を約900℃前後の一定温度に保
持して、ガーネットを過飽和状態にしたのち、この融液
中にGGG基板を浸透し、回転させながら所定時間成長
を行った。その後、この基板を融液から引き上げ、高速
度で回転させて、ガーネット膜上の付着融液を遠心力で
振り切ることによって、ガーネット膜を形成した。
【0059】得られたガーネット膜の格子定数はX線回
折によって測定し、飽和磁化(4πMs)と強磁性半値
幅(ΔH)とは、電子スピン共鳴(ESR)装置にて測
定した。さらに、得られたガーネット膜を用いて、静磁
波デバイスを作製し、挿入損失を測定した。
【0060】その結果を表8に示す。なお、表8中、*
印を付したものはこの発明の範囲外のものである。
【0061】
【表8】
【0062】GGG基板上に成長させた静磁波用ガーネ
ット膜を化学式A3-x Cax Fe5- y-z Zry Gaz
12-x/2+y/2+z/2で表したとき、表8に示すように、Aが
Y,La,Bi,Gd,Lu,Scより選ばれる1種以
上の元素以外の元素である場合には、強磁性半値幅(Δ
H)が5.0Oe以上になり、静磁波デバイスとしたと
き、フィルタでの入力電力の損失が大きくなり、静磁波
デバイスとして使用できず好ましくない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の範囲外である試料番号1のYIG単
結晶膜の強磁性共鳴スペクトル(ローレンツ型)を示す
グラフである。
【図2】この発明にかかる試料番号2のYIG単結晶膜
の強磁性共鳴スペクトル(非ローレンツ型)を示すグラ
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 島 雄 徳 京都府長岡京市天神2丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 鷹 木 洋 京都府長岡京市天神2丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Gd3 Ga512基板,Sm3 Ga5
    12基板またはNd3Ga512基板上に成長させる静磁
    波用ガーネット膜によって構成される静磁波デバイスに
    おいて、 前記静磁波用ガーネット膜の材料を化学式A3-x x
    5-y-z Zry z 12-x/2+y/2+z/2で表したとき、A
    がY,La,Bi,Gd,Lu,Scより選ばれる1種
    以上の元素であり、BがCa,Srより選ばれる1種以
    上の元素であり、CがGa,Alより選ばれる1種以上
    の元素であり、x,yおよびzがそれぞれ0≦x≦0.
    1,0.001≦y≦0.1,x≦y,0≦z≦2.0
    であることを特徴とする、静磁波デバイス。
JP26784996A 1996-09-17 1996-09-17 静磁波デバイス Pending JPH1092641A (ja)

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