JPH1092135A - 磁気ヘッドのサスペンション - Google Patents

磁気ヘッドのサスペンション

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JPH1092135A
JPH1092135A JP24461196A JP24461196A JPH1092135A JP H1092135 A JPH1092135 A JP H1092135A JP 24461196 A JP24461196 A JP 24461196A JP 24461196 A JP24461196 A JP 24461196A JP H1092135 A JPH1092135 A JP H1092135A
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JP
Japan
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suspension
magnetic head
stress
slider
alloy material
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JP24461196A
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English (en)
Inventor
Hirohisa Iwai
博久 岩井
Seiji Hirano
清司 平野
Kaisuke Shiroyama
魁助 城山
Yutaka Arai
豊 荒井
Tatsumitsu Yazaki
辰参 矢崎
Hiroyuki Nagasaki
博行 長崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Riken Electric Wire Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Riken Electric Wire Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ヘッドスライダの上下方向の振動を小さ
くして、ヘッドクラッシュを防止する磁気ヘッドのサス
ペンション(支持体)を開発すること。 【解決手段】 磁気デイスク装置の磁気ヘッドスライダ
をガイドアームに接続して、磁気デイスク面の所望の位
置に保持し、かつ磁気ヘッドスライダに所望の押しつけ
荷重を加える機能を有する磁気ヘッドのサスペンション
において、サスペンションを構成するばね部とロードビ
ームのうち少なくともばね部に、超弾性の効果を有し、
且つAf+10℃での応力負荷で6%の歪みを付与し続
いて応力除荷で歪み0%とした時の応力−歪み曲線にお
ける応力ヒステリシスが10kgf/mm2 以上の特性
を有するNi−Ti系合金材を用いることを特徴とする
磁気ヘッドのサスペンション。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気デイスク装置
の磁気ヘッドのサスペンション(支持体)に関するもの
で、更に詳しくはサスペンションの改良により磁気ヘッ
ドスライダのヘッドクラッシュを防止する磁気ヘッドの
サスペンションに関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気デイスク装置(ハードデイスクドラ
イブ、以下HDDという)における磁気ヘッドのサスペ
ンションは、図1に示すごとく組み立てられている。即
ち、磁気ヘッドスライダ10は、ばね部21とロードビ
ーム22からなるサスペンション20を介してガイドア
ーム30に接続されている。サスペンションは、磁気ヘ
ッドスライダをガイドアームに接続して、磁気デイスク
面の所望の位置に保持し、また磁気ヘッドスライダに所
望の押しつけ荷重を加える等の機能を有している。この
磁気ヘッドのサスペンションに要求される機能を更に詳
細に記すと、次のとおりである。第1にアクセス動作を
高速に正確に行えるようにスライダ本体をガイドアーム
に対して、デイスク面上にしっかり保持すること、第2
にスライダがそのレール面で発生する空気膜剛性の助け
を借りて、スライダのローリング及びピッチング方向の
動きが自由に行えるように支持すること、第3にスライ
ダに一定の荷重を負荷し、この荷重がガイドアームの振
動や、サスペンションをよぎる空気流、デイスクの上下
変位等により変化しにくいことである。
【0003】以上の機能は、基本的には平板バネにより
実現されており、具体的には特開昭55−22296号
に示されるものが広く使われている。ここには、ばね部
とロードビームが一体でステンレス鋼からなるサスペン
ションが開示されている。また、特開昭63−2812
83号には、サスペンションの前記の第3の機能、即ち
常に一定の押し付け荷重をスライダへ与えることの改良
として、サスペンションのばね部に、ばね定数が小さい
超弾性合金材(Cu-Sn-Al合金) を用いることが開示さ
れ、又その応力ヒステリシスが、できるだけ小さいもの
がよいとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年HDDの小型化、
高容量化に伴い、磁気ヘッドのスライダは、小型化さ
れ、デイスクが高速回転する中で、低浮上、高速シーク
を要求されている。具体的に一例をあげると、デイスク
の小型化、高容量化に伴い、磁気ヘッドスライダの浮上
時におけるスライダとデイスクとの間隔は、現状例えば
100nmであるものを更に小さくする必要があり、そ
の際間隔を小さくしても、ヘッドクラッシュを生じない
ことが要求されている。このような状況下で、磁気ヘッ
ドのサスペンションも小型化され、従来技術ではサスペ
ンション部分の板厚も薄くなることになり、磁気ヘッド
スライダの上下方向(以下、Z方向という)の振動特性
が極めて悪化する。磁気ヘッドスライダのZ方向の振動
特性の悪化は、コンタクト・スタート・ストップ(以下
CSSという)時のヘッドスライダの浮上立ち上がり及
び立ち下がりでの不安定、デイスクの微小突起、外乱等
による浮上不安定、高速シークによる浮上不安定を引き
起こし、ヘッドクラッシュに至る原因となる。そこで、
本発明の課題は、ヘッドスライダのZ方向の振動を小さ
くし、ヘッドクラッシュを防止する磁気ヘッドサスペン
ションを開発することである。このサスペンション部材
について種々検討の結果、前記の超弾性合金材料で応力
ヒステリシスの小さい材料(特開昭63−281283
号)は、荷重の変動を防止する効果はあるものの、Z方
向の振動(変位)を小さくする効果は少ないことがわか
った。そして更に検討した結果、超弾性効果を有し且つ
応力ヒステリシスがある一定値以上に大きい場合に、ヘ
ッドスライダのZ方向の振動を小さくして、ヘッドクラ
ッシュを防止できることを見出し、本発明を完成したも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、前記の課題を解決
するための請求項1の発明は、磁気デイスク装置(HD
D)の磁気ヘッドスライダをガイドアームに接続して、
磁気デイスク面の所望の位置に保持し、かつ磁気ヘッド
スライダに所望の押しつけ荷重を加える機能を有する磁
気ヘッドのサスペンションにおいて、サスペンションを
構成するばね部とロードビームのうち少なくともばね部
に、超弾性の効果を有し、且つAf+10℃での応力負
荷で6%の歪みを付与し続いて応力除荷で歪み0%とし
た時の応力−歪み曲線における応力ヒステリシスが10
kgf/mm2 以上の特性を有するNi−Ti系合金材
を用いることを特徴とする磁気ヘッドのサスペンション
であり、
【0006】請求項2の発明は、前記サスペンションの
ばね部に、Ni−Ti系合金材を用いることを特徴とす
る請求項1に記載の磁気ヘッドのサスペンションであ
り、
【0007】請求項3の発明は、前記バネ部とロードビ
ームからなるサスペンションを、Ni−Ti系合金材で
一体に成形することを特徴とする請求項1に記載の磁気
ヘッドのサスペンションである。
【0008】また、請求項4の発明は、前記Ni−Ti
系合金材が、Ni50.7〜52.0at%、Ti4
9.3〜48.0at%のNi−Ti合金からなること
を特徴とする請求項1〜3に記載の磁気ヘッドのサスペ
ンションであり、
【0009】請求項5の発明は、前記Ni−Ti系合金
材が、Ni50.7〜52.0at%、Ti49.3〜
48.0at%のNi−Ti合金におけるNiまたは/
およびTiの一部をV、Cr、Fe、Coの1種又は2
種以上で、且つその合計量を0.01〜5.0at%の
範囲で置換したNi−Ti系合金からなることを特徴と
する請求項1〜3に記載の磁気ヘッドのサスペンション
である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、前記各請求項の発明につい
て、詳細に説明する。まず、請求項1の発明は、磁気ヘ
ッドのサスペンション(支持体)において、サスペンシ
ョンを構成するばね部とロードビームのうち少なくとも
ばね部に、超弾性の効果を有し、且つAf+10℃での
応力負荷で6%の歪みを付与し続いて応力除荷で歪み0
%とした時の応力−歪み曲線における応力ヒステリシス
が10kgf/mm2 以上の特性を有するNi−Ti系
合金材を用いることを発明の要旨とするものである。こ
こで、磁気ヘッドのサスペンションに、超弾性の効果を
有し、且つAf+10℃での応力負荷で6%の歪みを付
与し続いて応力除荷で歪み0%とした時の応力−歪み曲
線における応力ヒステリシスが10kgf/mm2 以上
の特性を有するNi−Ti系合金材を用いるのは、サス
ペンションの振動を防止する制振効果により、磁気ヘッ
ドスライダのヘッドクラッシュを防止するためである。
【0011】以下、これを更に詳細に説明する。磁気ヘ
ッドのスライダは、サスペンションを介してガイドアー
ムに接続されている。このためスライダは、ガイドアー
ムによる各種の動きをスライダに伝える際の振動、また
スライダ自身の振動によって常に振動しており、その振
動の振幅に相当する歪みを受ける。この現象を図2の応
力−歪み曲線図で説明すると、応力負荷と除去の際のル
ープabcdにおける応力ヒステリシスの応力(P1
−P2 )内において、磁気ヘッドサスペンションの振動
に相当する負荷時P1 と除荷時P3 によって、マイナー
ループefを描く(図2、図3)。この負荷応力と除荷
応力の差(P1 −P3 )が、振動エネルギーを熱に変え
ることで制振効果を得るものである。また、このサスペ
ンションの制振効果によって、磁気ヘッドスライダのヘ
ッドクラッシュを防止するものである。
【0012】このことは、磁気ヘッドのスライダには、
各種の応力、振動が連続的に作用しているが、このよう
な負荷応力の変動があっても前記の応力吸収によって、
スライダの上下方向の変位は、変動しないか若しくはわ
ずかとなる。即ちスライダの振動を防止する制振効果が
得られることになる。前記の効果を得るためのサスペン
ションに使用する材料は、Ni−Ti系の材料で、超弾
性の効果を有し、且つAf+10℃での応力負荷で6%
の歪みを付与し続いて応力除荷で歪み0%とした時の応
力−歪み曲線における応力ヒステリシスが10kgf/
mm2 以上の特性を有することが必要である。ここで材
料のAf(Af点)とは、マルテンサイト逆変態終了の
温度のことで、このAf点の温度以上で超弾性の効果を
示す。なお図4は、Ni−Ti系合金材であるが、超弾
性の効果を有しなく、従って応力ヒステリシスも示さな
い。また、図5は、Cu−Zn−Al系の超弾性合金材
であるが応力ヒステリシスが10kgf/mm2 未満
で小さい。このような材料は、前記の制振効果が小さ
く、磁気ヘッドスライダのヘッドクラッシュの防止には
ならない。
【0013】次に、磁気ヘッドのサスペンションは、図
1に示すごとく、ばね部21とロードビーム22で構成
されているが、請求項2の発明は、サスペンション20
のうちのばね部21のみに前記のNi−Ti系合金材を
使用する実施の形態である。ばね部21のみに使用こと
よって、本発明の効果を得ることができる。この場合、
ロードビーム22は、ステンレス鋼等とし本発明のNi
−Ti系材料で製作したばね部21と溶接(レーザー溶
接等)で接合して使用する。
【0014】また、請求項3の発明は、図1におけるサ
スペンション20のばね部21とロードビーム22を前
記のNi−Ti系材料で、かつ一体に形成する、即ち同
一板材(箔材)で成形して製作する実施の形態である。
このようにばね部21とロードビーム22を一体に成形
するのは、両者の接合が不要であり、製作が容易である
からである。この場合、ロードビーム22は、剛性を持
たせる意味でその両サイドにフランジ22b、22cを
つくることが望ましい。なお、22aは、ロードビーム
の平坦部である。
【0015】本発明に用いるNi−Ti系合金材料は、
超弾性の効果を有し、且つAf+10℃での応力負荷で
6%の歪みを付与し続いて応力除荷で歪み0%とした時
の応力−歪み曲線における応力ヒステリシスが10kg
f/mm2 以上の特性を有するものであるが、請求項4
と5は、この材料の好ましい具体的な実施の態様であ
る。即ち、請求項4の発明は、Ni−Ti系合金材が、
Ni50.7〜52.0at%、Ti49.3〜48.
0at%のNi−Ti合金からなるものである。この範
囲が、下限未満でも又上限を越えても、応力ヒステリシ
スが10kgf/mm2 以上とならないからである。
【0016】また、請求項5の発明は、Ni−Ti系合
金材が、Ni50.7〜52.0at%、Ti49.3
〜48.0at%のNi−Ti合金におけるNiまたは
/およびTiの一部をV、Cr、Fe、Coの1種又は
2種以上で、且つその添加の合計を0.01〜5.0a
t%の範囲で置換したNi−Ti系合金からなるもので
ある。このような合金組成とするのは、前述の超弾性及
び応力ヒステリシスの特性を有し、これを阻害すること
なく、材料の強度、製造加工性等の向上をはかるためで
ある。前記各添加元素の合計量が、0.01at%未満
では、その効果が小さく、また5at%を越えると圧延
加工時の加工性を低下させる。従って各元素の置換添加
量は、その合計量を0.01〜5.0at%の範囲とす
る。
【0017】以上本発明に係わる磁気ヘッドのサスペン
ションは、その部材に超弾性の効果を有し、且つAf+
10℃での応力負荷で6%の歪みを付与し続いて応力除
荷で歪み0%とした時の応力−歪み曲線における応力ヒ
ステリシスが10kgf/mm2 以上の特性を有するN
i−Ti系合金材を用いることによって、後に記す実施
例からも明らかごとく、磁気ヘッドスライダの上下方向
(Z方向)の振動を吸収して小さくし、ヘッドクラッシ
ュの防止に有効である。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例(本発明例)につい
て、比較例とともに具体的に説明する。表1に示す種々
の合金組成のNi−Ti系合金(試験No.1〜25は
本発明例、試験No.26〜28は比較例)を常法に従
い、真空溶解鋳造により、厚さ30mm、幅160m
m、長さ500mmの鋳塊を作製した。続いて、これを
外削後、850℃で熱間圧延し、厚さ3mmとした。こ
れを、焼鈍と冷間圧延を繰り返し行い、最終厚さ0.0
30mmの箔として、最終工程までの圧延加工性を評価
した。また、比較例として、Cu系超弾性材(試験N
o.29〜30)についても、上記と同様に最終厚さ
0.030mmの箔を作製し、材料の圧延加工性を評価
した。また、各種特性の比較のため、従来のステンレス
鋼材の厚さ0.030mmの箔(試験No.31)も用
意した。これらの材料について、以下のように各特性値
を求め、また試験評価をおこなった。
【0019】(1)材料の圧延加工性 前記の圧延加工過程で、材料に割れ等のトラブルが生じ
ないものは○、材料に割れ等のトラブルが生じたものは
×で評価し、その結果を表1に記した。 (2)材料の耐蝕性試験 JEIDA(日本電子工業振興協会基準)・25による
腐食試験を実施した。これは、硫化水素ガスによる試験
で、下記の試験条件で48時間行い、変色が生じなかっ
たものは○、変色が生じたものは×で評価し、その結果
を表1に記した。 試験条件:3±1ppm H2 S、40℃、85±5%
RH(相対湿度)、試験槽はバッチ方式、
【0020】(3)超弾性効果の有無、応力ヒステリシ
スの測定 Ni-Ti 系合金材(試験No.1〜28)及びCu系合金材( 試験
No.29 〜 30 )について、前記のごとく製造した厚さ
0.030mmの箔を、表1に記載の温度(450〜8
00℃)で1時間の熱処理を施した後、引張試験片を作
製し、これをエッチング加工し、Af+10℃での応力
負荷で6%の歪みを付与し続いて応力除荷で歪み0%と
した時の応力−歪み曲線( 図2)における応力ヒステリ
シスを測定した。なお、試験No.26 〜28のNi-Ti 系合金
材( 比較例) は、図4に示すごとく超弾性効果はなく、
従って応力ヒステリシスは現れない。これらの試験結果
を、表1に記した。
【0021】(4)CSSテスト Ni-Ti 系合金材の厚さ0.030mmの箔にエッチング
加工を施し、所定寸法に切り出した後、図1に示すよう
なサスペンション20のばね部21を製作した。このば
ね部は、図のように曲げた形状に拘束して、550℃で
1時間の熱処理を行って、作製した。このばね部21と
ステンレス鋼製のロードビーム22とをレーザー溶接で
接合して、サスペンションを作製し、図1のような磁気
ヘッドサスペンションのアッセンブリーに組み立て、C
SSテストを実施した。なおCu系合金材は、800℃で
1時間の熱処理を行った以外は上記と同様に、組み立
て、CSSテストを実施した。また、従来のステンレス
鋼製のものは、ばね部とロードビームが一体のものを用
いて、CSSテストを実施した。また、CSSテストに
おけるデイスクとヘッドスライダとの浮上時の間隔は、
現状より過酷な50nmとなるようにした。これらのサ
スペンションを使用したアッセンブリーについて、CS
Sテストを20000回行った後のスライダの摩擦係数
を測定した。このCSSテストにおける摩擦係数の大小
は、ヘッドクラッシュが生じるか生じないかの目安とな
り、摩擦係数の小さいものはヘッドクラッシュが生じに
くい。ここでのCSSテスト結果の表示は、従来のステ
ンレス鋼製によるものの摩擦係数を基準として、これを
1.0とした場合のNi-Ti 系合金材およびCu系合金材に
よるもの比を求めて、これらの相対比較を行い、その結
果を表1に記した。なお、目安として、この値が0.8
以下のものを合格とした。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなごとく、本発明の磁気ヘ
ッドサスペンションに使用するNi−Ti系合金材(本
発明例No.1〜25)は、ヘッドの浮上変動により発
生する振動を、その応力ヒステリシスにより熱に変え、
このことによって磁気ヘッドスライダのZ方向の振動を
抑え、CSS20000回のテストにおいて、良好な結
果を得た。また、表1より本発明に係わるNi−Ti系
合金材は、厚さ30μm程度の箔状の板にも圧延加工で
き材料の製造上の点でも問題なく、更に耐蝕性の点でも
優れていることがわかる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明の磁気ヘッ
ドのサスペンションは、磁気ヘッドスライダの上下方向
(Z方向)の振動を小さくし、ヘッドクラッシュの防止
に有効であり、今後の磁気デイスク装置(HDD)及び
ハードデイスクの小型化、高容量化、高速化等に対応で
き、工業上顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気ヘッドのサスペンション(支持体)の概略
組み立て図で、その説明用の図である。
【図2】本発明に係わる超弾性の特性を有し、且つその
応力ヒステリシスが大きい特性を有するNi−Ti系
合金材の応力−歪み曲線図である。
【図3】図2のマイナーループの拡大図である。
【図4】超弾性及びその応力ヒステリシスを示さないN
i−Ti系合金材の応力−歪み曲線図である。
【図5】超弾性及びその応力ヒステリシスを示すが、応
力ヒステリシスが小さい超弾性合金材(例えばCu−
Zn−Al超弾性合金材)の応力−歪み曲線図である。
【符号の説明】
10 磁気ヘッドのスライダ 20 サスペンション(支持体) 21 ばね部 21d ばね部の結合部 22 ロードビーム 22a ロードビームの平坦部 22b ロードビームのフランジ 22c ロードビームのフランジ 23 溶接部 30 ガイドアーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城山 魁助 神奈川県平塚市東八幡5丁目1番9号 株 式会社古河テクノマテリアル内 (72)発明者 荒井 豊 新潟県中蒲原群小須戸町大字小須戸357番 地 理研電線株式会社技術研究所内 (72)発明者 矢崎 辰参 新潟県中蒲原群小須戸町大字小須戸357番 地 理研電線株式会社技術研究所内 (72)発明者 長崎 博行 新潟県中蒲原群小須戸町大字小須戸357番 地 理研電線株式会社技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気デイスク装置の磁気ヘッドスライダ
    をガイドアームに接続して、磁気デイスク面の所望の位
    置に保持し、かつ磁気ヘッドスライダに所望の押しつけ
    荷重を加える機能を有する磁気ヘッドのサスペンション
    において、サスペンションを構成するばね部とロードビ
    ームのうち少なくともばね部に、超弾性の効果を有し、
    且つAf+10℃での応力負荷で6%の歪みを付与し続
    いて応力除荷で歪み0%とした時の応力−歪み曲線にお
    ける応力ヒステリシスが10kgf/mm2 以上の特性
    を有するNi−Ti系合金材を用いることを特徴とする
    磁気ヘッドのサスペンション。
  2. 【請求項2】 前記サスペンションのばね部に、Ni−
    Ti系合金材を用いることを特徴とする請求項1に記載
    の磁気ヘッドのサスペンション。
  3. 【請求項3】 バネ部とロードビームからなるサスペン
    ションを、Ni−Ti系合金材で一体に成形することを
    特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッドのサスペンショ
    ン。
  4. 【請求項4】 前記Ni−Ti系合金材が、Ni50.
    7〜52.0at%、Ti49.3〜48.0at%の
    Ni−Ti合金からなることを特徴とする請求項1〜3
    に記載の磁気ヘッドのサスペンション。
  5. 【請求項5】 前記Ni−Ti系合金材が、Ni50.
    7〜52.0at%、Ti49.3〜48.0at%の
    Ni−Ti合金におけるNiまたは/およびTiの一部
    をV、Cr、Fe、Coの1種又は2種以上で、且つそ
    の合計量を0.01〜5.0at%の範囲で置換したN
    i−Ti系合金からなることを特徴とする請求項1〜3
    に記載の磁気ヘッドのサスペンション。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6282066B1 (en) * 1998-03-20 2001-08-28 Seagate Technology Llc Microactuator suspension with multiple narrow beams
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