JPH109157A - スクロール型圧縮機 - Google Patents
スクロール型圧縮機Info
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- JPH109157A JPH109157A JP8163286A JP16328696A JPH109157A JP H109157 A JPH109157 A JP H109157A JP 8163286 A JP8163286 A JP 8163286A JP 16328696 A JP16328696 A JP 16328696A JP H109157 A JPH109157 A JP H109157A
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C18/02—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
- F04C18/0207—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
- F04C18/0246—Details concerning the involute wraps or their base, e.g. geometry
- F04C18/0253—Details concerning the base
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C27/00—Sealing arrangements in rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C27/005—Axial sealings for working fluid
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C2240/00—Components
- F04C2240/80—Other components
- F04C2240/801—Wear plates
Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐摩耗板およびこれに対応する渦巻体の耐久
性を向上するとともに、耐摩耗板の製造コストを低減す
ること。 【解決手段】 固定スクロール部材１７と可動スクロー
ル部材はそれぞれ、側板１７１とこれらに固定された渦
巻体１７２とを有する。これらの固定および可動スクロ
ール部材が互いに噛み合って複数個の流体ポケットを形
成している。両スクロール部材の少なくとも一方は、そ
の渦巻体が設けられている側板面上に渦巻体壁間を覆う
ように配置された耐摩耗板２６を有している。この耐摩
耗板は渦巻体中央部近傍以外の側板面を覆うとともに、
耐摩耗板により覆われていない渦巻体中央部近傍におい
ては、側板面はスクロール部材の他方の渦巻体壁上面と
の間で隙間を形成するように構成されている
性を向上するとともに、耐摩耗板の製造コストを低減す
ること。 【解決手段】 固定スクロール部材１７と可動スクロー
ル部材はそれぞれ、側板１７１とこれらに固定された渦
巻体１７２とを有する。これらの固定および可動スクロ
ール部材が互いに噛み合って複数個の流体ポケットを形
成している。両スクロール部材の少なくとも一方は、そ
の渦巻体が設けられている側板面上に渦巻体壁間を覆う
ように配置された耐摩耗板２６を有している。この耐摩
耗板は渦巻体中央部近傍以外の側板面を覆うとともに、
耐摩耗板により覆われていない渦巻体中央部近傍におい
ては、側板面はスクロール部材の他方の渦巻体壁上面と
の間で隙間を形成するように構成されている
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に冷凍・空調に
用いられるスクロール型圧縮機に関する。
用いられるスクロール型圧縮機に関する。
【０００２】
【従来の技術】スクロール型圧縮機は、一対の渦巻体を
角度をずらせて噛み合わせ、一方に円軌道運動を加え
て、両渦巻体間に形成される密閉空間を渦巻体の中心方
向へ移動させながら容積を減縮して、中心部から圧縮流
体を吐出させるようにした圧縮機である。
角度をずらせて噛み合わせ、一方に円軌道運動を加え
て、両渦巻体間に形成される密閉空間を渦巻体の中心方
向へ移動させながら容積を減縮して、中心部から圧縮流
体を吐出させるようにした圧縮機である。
【０００３】このようなスクロール型圧縮では、渦巻体
外周側は吸入圧で低温であるが渦巻体中央部はそこに到
る過程での圧縮により高圧高温となる。従って圧縮運転
中は、渦巻体の中央部壁高さの方が外周側高さよりも熱
膨脹分だけ高くなる。このため渦巻体の中央部壁上面で
の摩擦による更なる温度上昇と壁をこじる力が増大す
る。その結果渦巻摩擦や破損することがあった。
外周側は吸入圧で低温であるが渦巻体中央部はそこに到
る過程での圧縮により高圧高温となる。従って圧縮運転
中は、渦巻体の中央部壁高さの方が外周側高さよりも熱
膨脹分だけ高くなる。このため渦巻体の中央部壁上面で
の摩擦による更なる温度上昇と壁をこじる力が増大す
る。その結果渦巻摩擦や破損することがあった。
【０００４】このような問題を解決する手段として、実
公昭６３−４１５８９号公報には、一対のスクロール部
材の少なくとも一方が、その渦巻体が設けられている側
板面上に渦巻体壁間を覆うように配置された耐摩耗板を
有するスクロール型圧縮機において、前記耐摩耗板が配
置された前記側板面の中央部に、この側板の板厚を減少
させる方向に段差を設け、前記耐摩耗板との間に隙間を
形成し、熱膨張による前記耐摩耗板の撓みを吸収するよ
うにしたスクロール型圧縮機が開示されている。
公昭６３−４１５８９号公報には、一対のスクロール部
材の少なくとも一方が、その渦巻体が設けられている側
板面上に渦巻体壁間を覆うように配置された耐摩耗板を
有するスクロール型圧縮機において、前記耐摩耗板が配
置された前記側板面の中央部に、この側板の板厚を減少
させる方向に段差を設け、前記耐摩耗板との間に隙間を
形成し、熱膨張による前記耐摩耗板の撓みを吸収するよ
うにしたスクロール型圧縮機が開示されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら実公昭６
３−４１５８９に開示されたスクロール型圧縮機におい
ては、特に圧力及び圧力変動の大きい渦巻体中央部で側
板に設けられた段差の為、支えをなくした耐摩耗板は繰
り返しの応力を受けるため強度が低下する欠点があっ
た。また、吐出孔の有無に対応する為、可動渦巻体用と
固定渦巻体用で別々の耐摩耗板を用いるためコスト高と
なった。
３−４１５８９に開示されたスクロール型圧縮機におい
ては、特に圧力及び圧力変動の大きい渦巻体中央部で側
板に設けられた段差の為、支えをなくした耐摩耗板は繰
り返しの応力を受けるため強度が低下する欠点があっ
た。また、吐出孔の有無に対応する為、可動渦巻体用と
固定渦巻体用で別々の耐摩耗板を用いるためコスト高と
なった。
【０００６】それ故に本発明の課題は、耐摩耗性板およ
びこれに対応する渦巻体の耐久性を向上するとともに、
耐摩耗性板の製造コストを低減することにある。
びこれに対応する渦巻体の耐久性を向上するとともに、
耐摩耗性板の製造コストを低減することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、側板上
に渦巻体を設けてなるスクロール部材の一対を、両渦巻
体が互いに角度的にずれてかみ合うように重ね合わせ、
一方のスクロール部材の他方のスクロール部材に対して
の相対的な円軌道運動によって、前記両渦巻体間に形成
される流体ポケットをこれらの渦巻体の中心方向へ移動
させ、これにより前記流体ポケットの容積を減少せしめ
て流体の圧縮を行なうようにしたスクロール型圧縮機で
あって、前記両スクロール部材の少なくとも一方が、そ
の渦巻体が設けられている側板面上に渦巻体壁間を覆う
ように配置された耐摩耗板を有するスクロール型圧縮機
において、前記耐摩耗板は前記渦巻体中央部近傍以外の
側板面を覆うとともに、前記耐摩耗板により覆われてい
ない渦巻体中央部近傍においては、前記側板面は前記ス
クロール部材の他方の渦巻体壁上面との間で隙間を形成
するように構成されていることを特徴とするスクロール
型圧縮機が得られる。
に渦巻体を設けてなるスクロール部材の一対を、両渦巻
体が互いに角度的にずれてかみ合うように重ね合わせ、
一方のスクロール部材の他方のスクロール部材に対して
の相対的な円軌道運動によって、前記両渦巻体間に形成
される流体ポケットをこれらの渦巻体の中心方向へ移動
させ、これにより前記流体ポケットの容積を減少せしめ
て流体の圧縮を行なうようにしたスクロール型圧縮機で
あって、前記両スクロール部材の少なくとも一方が、そ
の渦巻体が設けられている側板面上に渦巻体壁間を覆う
ように配置された耐摩耗板を有するスクロール型圧縮機
において、前記耐摩耗板は前記渦巻体中央部近傍以外の
側板面を覆うとともに、前記耐摩耗板により覆われてい
ない渦巻体中央部近傍においては、前記側板面は前記ス
クロール部材の他方の渦巻体壁上面との間で隙間を形成
するように構成されていることを特徴とするスクロール
型圧縮機が得られる。
【０００８】また、本発明によれば、前記一方のスクロ
ール部材は可動スクロール部材であり、前記他方のスク
ロール部材は固定スクロール部材であり、この固定スク
ロール部材を構成する前記渦巻体中央部近傍の前記耐摩
耗板により覆われていない側板面に流体を吐出する吐出
孔が設けられていることを特徴とする前記のスクロール
型圧縮機が得られる。
ール部材は可動スクロール部材であり、前記他方のスク
ロール部材は固定スクロール部材であり、この固定スク
ロール部材を構成する前記渦巻体中央部近傍の前記耐摩
耗板により覆われていない側板面に流体を吐出する吐出
孔が設けられていることを特徴とする前記のスクロール
型圧縮機が得られる。
【０００９】さらに、本発明によれば、前記耐摩耗板は
前記渦巻体中央部近傍および前記渦巻体外周端よりも外
側の部分以外の側板面を覆うとともに、前記耐摩耗板に
より覆われていない渦巻体中央部近傍および前記渦巻体
外周端よりも外側の部分においては、前記側板面は前記
スクロール部材の他方の渦巻体壁上面との間で隙間を形
成するように構成されていることを特徴とする前記のス
クロール型圧縮機が得られる。
前記渦巻体中央部近傍および前記渦巻体外周端よりも外
側の部分以外の側板面を覆うとともに、前記耐摩耗板に
より覆われていない渦巻体中央部近傍および前記渦巻体
外周端よりも外側の部分においては、前記側板面は前記
スクロール部材の他方の渦巻体壁上面との間で隙間を形
成するように構成されていることを特徴とする前記のス
クロール型圧縮機が得られる。
【００１０】さらに、本発明によれば、前記可動スクロ
ール部材および固定スクロール部材の側板面は、ほぼ同
一形状の耐摩耗板で覆われていることを特徴とする前記
のスクロール型圧縮機が得られる。
ール部材および固定スクロール部材の側板面は、ほぼ同
一形状の耐摩耗板で覆われていることを特徴とする前記
のスクロール型圧縮機が得られる。
【００１１】さらに、本発明によれば、前記間隙は２０
〜１００μであることを特徴とする前記のスクロール型
圧縮機が得られる。
〜１００μであることを特徴とする前記のスクロール型
圧縮機が得られる。
【００１２】さらに、本発明によれば、前記側板面は、
前記耐摩耗板により覆われていない渦巻体中央部近傍に
おいては、前記耐摩耗板上面よりは低いが、前記耐摩耗
板により覆われている部分より高くなるように段差状に
形成されていることを特徴とする前記のスクロール型圧
縮機が得られる。
前記耐摩耗板により覆われていない渦巻体中央部近傍に
おいては、前記耐摩耗板上面よりは低いが、前記耐摩耗
板により覆われている部分より高くなるように段差状に
形成されていることを特徴とする前記のスクロール型圧
縮機が得られる。
【００１３】
【作用】前記耐摩耗板により覆われていない渦巻体中央
部近傍においては、前記側板面と前記スクロール部材の
他方の渦巻体壁上面との間には隙間が形成されているた
め、圧縮機運転時に中央部渦巻体が熱膨脹によりその高
さを増しても、前記間隙の存在により側板面との摩擦は
生じないため、両者の摩擦に起因する摩耗や破損を防止
することができる。
部近傍においては、前記側板面と前記スクロール部材の
他方の渦巻体壁上面との間には隙間が形成されているた
め、圧縮機運転時に中央部渦巻体が熱膨脹によりその高
さを増しても、前記間隙の存在により側板面との摩擦は
生じないため、両者の摩擦に起因する摩耗や破損を防止
することができる。
【００１４】また、可動スクロール部材、固定スクロー
ル部材に共通の耐摩耗板を使用できるため、部品の共通
化によるコストの低減および生産性向上が図れる。
ル部材に共通の耐摩耗板を使用できるため、部品の共通
化によるコストの低減および生産性向上が図れる。
【００１５】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
より詳細に説明する。図１は本発明の実施の一形態によ
るスクロール型圧縮機の全体構成を示す側断面図であ
る。この圧縮機は、フロントエンドプレート１１とこれ
に設置されたカップ状部分１２とからなる圧縮機ケーシ
ング１０を有している。フロントエンドプレート１１
は、その中心部にボールベアリング１３を介して主軸１
４を回転自在に支承している。またフロントエンドプレ
ート１１は、主軸１４の外周を取り囲むように前方に突
出したスリーブ部１５を有している。スリーブ部１５内
にはシャフトシール部材１６を配置している。
より詳細に説明する。図１は本発明の実施の一形態によ
るスクロール型圧縮機の全体構成を示す側断面図であ
る。この圧縮機は、フロントエンドプレート１１とこれ
に設置されたカップ状部分１２とからなる圧縮機ケーシ
ング１０を有している。フロントエンドプレート１１
は、その中心部にボールベアリング１３を介して主軸１
４を回転自在に支承している。またフロントエンドプレ
ート１１は、主軸１４の外周を取り囲むように前方に突
出したスリーブ部１５を有している。スリーブ部１５内
にはシャフトシール部材１６を配置している。
【００１６】フロントエンドプレート１１によって開口
部を閉塞されたカップ状部分１２には、固定スクロール
部材１７、この固定スクロール部材１７に後述のように
合わされた可動スクロール部材１８、この可動スクロー
ル部材１８を駆動するための駆動機構１９、及び可動ス
クロール部材１８の回転を阻止するための回転阻止機構
２０が配設されている。ここで、固定スクロール部材１
７は、例えばアルミ製の側板１７１とその一面上に形成
された渦巻体１７２と、この渦巻体１７２を形成した面
とは反対側の面上に設けた脚部１７３とを有し、脚部１
７３に螺合するボルト２１によって固定スクロール部材
１７をカップ状部分１２内に固定している。また固定ス
クロール部材１７の側板１７１の外周面との間をＯ−リ
ング２２によってシールすることによりカップ状部材１
２内を吸入室２３と吐出室２４とに仕切っている。さら
に、側板１７１の中央部にはスクロール部材１７及び１
８間に形成された密閉空間と吐出室２４とを互いに連通
する吐出孔１７４を穿設している。この吐出孔１７４に
は、これを閉塞する吐出弁２５が吐出室２４内側から対
向している。
部を閉塞されたカップ状部分１２には、固定スクロール
部材１７、この固定スクロール部材１７に後述のように
合わされた可動スクロール部材１８、この可動スクロー
ル部材１８を駆動するための駆動機構１９、及び可動ス
クロール部材１８の回転を阻止するための回転阻止機構
２０が配設されている。ここで、固定スクロール部材１
７は、例えばアルミ製の側板１７１とその一面上に形成
された渦巻体１７２と、この渦巻体１７２を形成した面
とは反対側の面上に設けた脚部１７３とを有し、脚部１
７３に螺合するボルト２１によって固定スクロール部材
１７をカップ状部分１２内に固定している。また固定ス
クロール部材１７の側板１７１の外周面との間をＯ−リ
ング２２によってシールすることによりカップ状部材１
２内を吸入室２３と吐出室２４とに仕切っている。さら
に、側板１７１の中央部にはスクロール部材１７及び１
８間に形成された密閉空間と吐出室２４とを互いに連通
する吐出孔１７４を穿設している。この吐出孔１７４に
は、これを閉塞する吐出弁２５が吐出室２４内側から対
向している。
【００１７】可動スクロール部材１８は、同じくアルミ
製の側板１８１とその一面上に形成した渦巻体１８２と
を有している。この渦巻体１８２は固定スクロール部材
１７の渦巻体１７２と１８０°の角度のずれをもってか
み合わされている。なお、主軸１４と可動スクロール部
材１８との間には、上述の駆動機構１９及び回転阻止機
構２０が設置されており、主軸１４が回転運動を行うこ
とによって、可動スクロール部材１８は自転することな
く所定の軌道半径をもって旋回運動を行う。
製の側板１８１とその一面上に形成した渦巻体１８２と
を有している。この渦巻体１８２は固定スクロール部材
１７の渦巻体１７２と１８０°の角度のずれをもってか
み合わされている。なお、主軸１４と可動スクロール部
材１８との間には、上述の駆動機構１９及び回転阻止機
構２０が設置されており、主軸１４が回転運動を行うこ
とによって、可動スクロール部材１８は自転することな
く所定の軌道半径をもって旋回運動を行う。
【００１８】このように構成された圧縮機は、一対のス
クロール部材１７、１８の両渦巻体が１８０°の角度ず
れをもってかみ合わされているので、両渦巻体の接触部
から接触部にわたって密閉された流体ポケットが形成さ
れる。この流体ポケットは主軸１４の回転運動による可
動スクロール部材１８の円軌道運動にしたがって、渦巻
体の側壁面に沿って渦巻体の中央端部方向へ移動し、流
体ポケット内の流体を容積の減少を伴わせつつ徐々に圧
縮することとなる。
クロール部材１７、１８の両渦巻体が１８０°の角度ず
れをもってかみ合わされているので、両渦巻体の接触部
から接触部にわたって密閉された流体ポケットが形成さ
れる。この流体ポケットは主軸１４の回転運動による可
動スクロール部材１８の円軌道運動にしたがって、渦巻
体の側壁面に沿って渦巻体の中央端部方向へ移動し、流
体ポケット内の流体を容積の減少を伴わせつつ徐々に圧
縮することとなる。
【００１９】次に、固定スクロール部材１７を構成する
側板１７１の面上で、渦巻体１７２の隣接する側壁面に
挟まれる部分には、渦巻体１７２の中央端部近傍を除い
て耐摩耗板２６が密着配置されている。この耐摩耗板２
６の表面には、可動スクロール部材１８を構成する渦巻
体１８２の壁上面が接触しつつ、円軌道運動を行う。他
方、可動スクロール部材１８を構成する側板１８１の面
上で、渦巻体１８２の隣接する側壁面に挟まれる部分に
は、渦巻体１８２の中央端部近傍を除いて耐摩耗板２７
が密着配置されている。これらの耐摩耗板２６及び２７
は鋼材などを成形して形成される。
側板１７１の面上で、渦巻体１７２の隣接する側壁面に
挟まれる部分には、渦巻体１７２の中央端部近傍を除い
て耐摩耗板２６が密着配置されている。この耐摩耗板２
６の表面には、可動スクロール部材１８を構成する渦巻
体１８２の壁上面が接触しつつ、円軌道運動を行う。他
方、可動スクロール部材１８を構成する側板１８１の面
上で、渦巻体１８２の隣接する側壁面に挟まれる部分に
は、渦巻体１８２の中央端部近傍を除いて耐摩耗板２７
が密着配置されている。これらの耐摩耗板２６及び２７
は鋼材などを成形して形成される。
【００２０】図２（Ａ），（Ｂ）は図１に示す固定スク
ロール部材１７の中央部を拡大して示す図で、（Ａ）は
上面図、（Ｂ）は図（Ａ）のＩＩ−ＩＩ線に沿った断面
図である。固定スクロール部材１７を構成する渦巻体１
７２の中央端部近傍の側板１７１には吐出孔１７４が設
けられているが、この吐出孔１７４を含む側板１７１上
には耐摩耗板２６は設けられていない。この耐摩耗板２
６が設けられていない部分の側板１７１は図２（Ｂ）に
示されるように、耐摩耗板２６が設けられている部分よ
り板厚が大きく、段差構造となっている。いま、図示の
ように、耐摩耗板２６の板厚をＴ±α（αは公差）、側
板１７１の段差量をＡ±β（βは公差）とすると、次の
（１）式を満たすように耐摩耗板２６の板厚および側板
１７１の段差量が決定される。
ロール部材１７の中央部を拡大して示す図で、（Ａ）は
上面図、（Ｂ）は図（Ａ）のＩＩ−ＩＩ線に沿った断面
図である。固定スクロール部材１７を構成する渦巻体１
７２の中央端部近傍の側板１７１には吐出孔１７４が設
けられているが、この吐出孔１７４を含む側板１７１上
には耐摩耗板２６は設けられていない。この耐摩耗板２
６が設けられていない部分の側板１７１は図２（Ｂ）に
示されるように、耐摩耗板２６が設けられている部分よ
り板厚が大きく、段差構造となっている。いま、図示の
ように、耐摩耗板２６の板厚をＴ±α（αは公差）、側
板１７１の段差量をＡ±β（βは公差）とすると、次の
（１）式を満たすように耐摩耗板２６の板厚および側板
１７１の段差量が決定される。
【００２１】 （Ｔ−α）−（Ａ＋β）＝γ（最小） （１） ここでγは渦巻体１７２の中央端部壁上面と側板１７１
面との間隙で、渦巻体１７２の中央端部が熱膨張によ
り、壁面の高さを増しても、渦巻体１７２の中央端部壁
上面と側板１７１面とが接触しないような距離に設定さ
れている。したがってこの間隙γは２０μ〜１００μと
することが望ましい。耐摩耗板２６により覆われない側
板１７１の吐出孔１７４周辺部の段差加工が施される側
板面段差加工部１７５の輪郭形状は、エンドミルにて行
なえる曲率半径の円弧、直線およびインボリュート曲線
の組み合わせから構成される。この側板面段差加工部１
７５の曲率はエンドミルの径よりも大きい。
面との間隙で、渦巻体１７２の中央端部が熱膨張によ
り、壁面の高さを増しても、渦巻体１７２の中央端部壁
上面と側板１７１面とが接触しないような距離に設定さ
れている。したがってこの間隙γは２０μ〜１００μと
することが望ましい。耐摩耗板２６により覆われない側
板１７１の吐出孔１７４周辺部の段差加工が施される側
板面段差加工部１７５の輪郭形状は、エンドミルにて行
なえる曲率半径の円弧、直線およびインボリュート曲線
の組み合わせから構成される。この側板面段差加工部１
７５の曲率はエンドミルの径よりも大きい。
【００２２】図３（Ａ），（Ｂ）は図１に示す固定スク
ロール部材１７の周辺部を拡大して示す図で、（Ａ）は
上面図、（Ｂ）は（Ａ）のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断
面図である。固定スクロール部材１７を構成する渦巻体
１７２の外周端部近傍の側板１７１上には耐摩耗板２６
は設けられていない。この耐摩耗板２６が設けられてい
ない部分の側板１７１は図２（Ｂ）に示されるように、
耐摩耗板２６が設けられている部分より板厚が大きく、
段差構造となっている。耐摩耗板２６の板厚をＴ±α
（αは公差）、側板１７１の段差量をＡ±β（βは公
差）とすると、これらの間には前記（１）式の関係が成
立するように構成される。
ロール部材１７の周辺部を拡大して示す図で、（Ａ）は
上面図、（Ｂ）は（Ａ）のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断
面図である。固定スクロール部材１７を構成する渦巻体
１７２の外周端部近傍の側板１７１上には耐摩耗板２６
は設けられていない。この耐摩耗板２６が設けられてい
ない部分の側板１７１は図２（Ｂ）に示されるように、
耐摩耗板２６が設けられている部分より板厚が大きく、
段差構造となっている。耐摩耗板２６の板厚をＴ±α
（αは公差）、側板１７１の段差量をＡ±β（βは公
差）とすると、これらの間には前記（１）式の関係が成
立するように構成される。
【００２３】図４は図１に示すスクロール型圧縮機に含
まれた固定スクロール部材１７の上面図、図５は同じく
可動スクロール部材１８の上面図である。固定スクロー
ル部材１７および可動スクロール部材１８の渦巻体１７
２および１８２の隣接する壁側面に挟まれる部分（図の
斜線部）に耐摩耗板２６および２７が設けられている。
これらの耐摩耗板２６および２７は相互に異なる角度位
相で配置されているが、それらの形状は実質的に同じで
ある。すなわち、可動スクロール部材１８の耐摩耗板２
７も渦巻体１８２の中央端部近傍には設けられていな
い。これによって、この部分に配置される固定スクロー
ル部材１７の渦巻体１７２の壁上面は可動スクロール部
材１８の側板１８１の面との間に間隙γが形成される。
まれた固定スクロール部材１７の上面図、図５は同じく
可動スクロール部材１８の上面図である。固定スクロー
ル部材１７および可動スクロール部材１８の渦巻体１７
２および１８２の隣接する壁側面に挟まれる部分（図の
斜線部）に耐摩耗板２６および２７が設けられている。
これらの耐摩耗板２６および２７は相互に異なる角度位
相で配置されているが、それらの形状は実質的に同じで
ある。すなわち、可動スクロール部材１８の耐摩耗板２
７も渦巻体１８２の中央端部近傍には設けられていな
い。これによって、この部分に配置される固定スクロー
ル部材１７の渦巻体１７２の壁上面は可動スクロール部
材１８の側板１８１の面との間に間隙γが形成される。
【００２４】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、固
定スクロール部材および可動スクロール部材を構成する
渦巻体の熱膨張が最も大きい中央端部に対応する部分に
耐摩耗板を除去しているので、固定スクロール部材およ
び可動スクロール部材を構成する渦巻体およびこれらの
壁上面に接触する渦巻体の耐摩耗板全体の耐久性も向上
できる。
定スクロール部材および可動スクロール部材を構成する
渦巻体の熱膨張が最も大きい中央端部に対応する部分に
耐摩耗板を除去しているので、固定スクロール部材およ
び可動スクロール部材を構成する渦巻体およびこれらの
壁上面に接触する渦巻体の耐摩耗板全体の耐久性も向上
できる。
【００２５】さらに、固定スクロール部材および可動ス
クロール部材に対して実質的に同じ形状の耐摩耗板を使
用できるため、耐摩耗板の製造コストを低減し生産性を
向上することができる。
クロール部材に対して実質的に同じ形状の耐摩耗板を使
用できるため、耐摩耗板の製造コストを低減し生産性を
向上することができる。
【図１】本発明の実施の一形態によるスクロール型圧縮
機の全体構成を示す側断面図である。
機の全体構成を示す側断面図である。
【図２】図１に示すスクロール型圧縮機の固定スクロー
ル部材の中央部を拡大して示す図で、（Ａ）は上面図、
（Ｂ）は（Ａ）のＩＩ−ＩＩ線に沿った断面図である。
ル部材の中央部を拡大して示す図で、（Ａ）は上面図、
（Ｂ）は（Ａ）のＩＩ−ＩＩ線に沿った断面図である。
【図３】図１に示すスクロール型圧縮機の固定スクロー
ル部材の周辺部を拡大して示す図で、（Ａ）は上面図、
（Ｂ）は（Ａ）のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図であ
る。
ル部材の周辺部を拡大して示す図で、（Ａ）は上面図、
（Ｂ）は（Ａ）のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図であ
る。
【図４】図１に示すスクロール型圧縮機の固定スクロー
ル部材の上面図である。
ル部材の上面図である。
【図５】図１に示すスクロール型圧縮機の可動スクロー
ル部材の上面図である。
ル部材の上面図である。
１１ フロントエンドプレート １２ カップ状部分 １３ ボールベアリング １４ 主軸 １５ スリーブ部 １６ シャフトシール部材 １７ 固定スクロール部材 １８ 可動スクロール部材 １９ 駆動機構 ２０ 回転阻止機構 ２６ 固定スクロール部材の耐摩耗板 ２７ 可動スクロール部材の耐摩耗板 １７１ 固定スクロール部材の側板 １７２ 固定スクロール部材の渦巻体 １７４ 吐出孔 １７５ 側板面段差加工部 １８１ 可動スクロール部材の側板 １８２ 可動スクロール部材の渦巻体
Claims (6)
- 【請求項１】 側板上に渦巻体を設けてなるスクロール
部材の一対を、両渦巻体が互いに角度的にずれてかみ合
うように重ね合わせ、一方のスクロール部材の他方のス
クロール部材に対しての相対的な円軌道運動によって、
前記両渦巻体間に形成される流体ポケットをこれらの渦
巻体の中心方向へ移動させ、これにより前記流体ポケッ
トの容積を減少せしめて流体の圧縮を行なうようにした
スクロール型圧縮機であって、前記両スクロール部材の
少なくとも一方が、その渦巻体が設けられている側板の
面上に渦巻体壁間を覆うように配置された耐摩耗板を有
するスクロール型圧縮機において、前記耐摩耗板は前記
渦巻体中央部近傍以外の側板面を覆うとともに、前記耐
摩耗板により覆われていない渦巻体中央部近傍において
は、前記側板面は前記スクロール部材の他方の渦巻体壁
上面との間で隙間を形成するように構成されていること
を特徴とするスクロール型圧縮機。 - 【請求項２】 前記一方のスクロール部材は可動スクロ
ール部材であり、前記他方のスクロール部材は固定スク
ロール部材であり、この固定スクロール部材を構成する
前記渦巻体中央部近傍の前記耐摩耗板により覆われてい
ない側板面に流体を吐出する吐出孔が設けられている請
求項１記載のスクロール型圧縮機。 - 【請求項３】 前記耐摩耗板は前記渦巻体中央部近傍お
よび前記渦巻体外周端よりも外側の部分以外の側板面を
覆うとともに、前記耐摩耗板により覆われていない渦巻
体中央部近傍および前記渦巻体外周端よりも外側の部分
においては、前記側板面は前記スクロール部材の他方の
渦巻体壁上面との間で隙間を形成するように構成されて
いる請求項１記載のスクロール型圧縮機。 - 【請求項４】 前記可動スクロール部材および固定スク
ロール部材の側板面は、ほぼ同一形状の耐摩耗板で覆わ
れている請求項１記載のスクロール型圧縮機。 - 【請求項５】 前記間隙は２０〜１００μである請求項
１記載のスクロール型圧縮機。 - 【請求項６】 前記側板面は、前記耐摩耗板により覆わ
れていない渦巻体中央部近傍においては、前記耐摩耗板
上面よりは低いが、前記耐摩耗板により覆われている部
分より高くなるように段差状に形成されている請求項１
記載のスクロール型圧縮機。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8163286A JPH109157A (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | スクロール型圧縮機 |
| US08/878,139 US6033194A (en) | 1996-06-24 | 1997-06-19 | Scroll-type fluid displacement apparatus with anti-wear plate mechanism |
| EP97110226A EP0816682B1 (en) | 1996-06-24 | 1997-06-23 | Scroll-type fluid displacement apparatus with axial sealing |
| DE69700233T DE69700233T2 (de) | 1996-06-24 | 1997-06-23 | Spiralverdrängungsmaschine mit Axialdichtung |
| BR9703666A BR9703666A (pt) | 1996-06-24 | 1997-06-23 | Aparelho de deslocamento de fluido do tipo espiral |
| KR1019970026645A KR980002874A (ko) | 1996-06-24 | 1997-06-24 | 내마모성 평판기구를 구비한 스크롤형 유체변위 장치 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8163286A JPH109157A (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | スクロール型圧縮機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH109157A true JPH109157A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=15770940
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8163286A Pending JPH109157A (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | スクロール型圧縮機 |
Country Status (6)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6033194A (ja) |
| EP (1) | EP0816682B1 (ja) |
| JP (1) | JPH109157A (ja) |
| KR (1) | KR980002874A (ja) |
| BR (1) | BR9703666A (ja) |
| DE (1) | DE69700233T2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006037867A (ja) * | 2004-07-28 | 2006-02-09 | Aisin Seiki Co Ltd | スクロール圧縮機 |
| US7238011B2 (en) | 2005-03-16 | 2007-07-03 | Sanden Corporation | Scroll compressor |
| JP2007297943A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Sanden Corp | スクロール圧縮機 |
| WO2018211567A1 (ja) * | 2017-05-15 | 2018-11-22 | 株式会社日立産機システム | スクロール式流体機械 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102017128972A1 (de) | 2017-12-06 | 2019-06-06 | Joma-Polytec Gmbh | Vakuumpumpe |
| DE102022120681A1 (de) | 2022-08-16 | 2024-02-22 | Bitzer Kühlmaschinenbau Gmbh | Scrollmaschine und Kälteanlage |
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-
1996
- 1996-06-24 JP JP8163286A patent/JPH109157A/ja active Pending
-
1997
- 1997-06-19 US US08/878,139 patent/US6033194A/en not_active Expired - Lifetime
- 1997-06-23 BR BR9703666A patent/BR9703666A/pt not_active Application Discontinuation
- 1997-06-23 EP EP97110226A patent/EP0816682B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1997-06-23 DE DE69700233T patent/DE69700233T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1997-06-24 KR KR1019970026645A patent/KR980002874A/ko not_active Application Discontinuation
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|---|---|
| EP0816682A1 (en) | 1998-01-07 |
| EP0816682B1 (en) | 1999-05-26 |
| DE69700233D1 (de) | 1999-07-01 |
| KR980002874A (ko) | 1998-03-30 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050401 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050608 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051026 |