JP4408310B2 - スクロール型圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクロール型圧縮機に関し、特にそのリリーフ弁及び吐出弁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、実用新案登録第2577125号公報に記載された従来の第1のスクロール型圧縮機の技術について図6を参照して説明する。
【0003】
可動スクロール部材51及び固定スクロール部材52は、同一形状の渦巻壁51a,52aをそれぞれ有し、渦巻壁51a,52aの形状は、周知のようにインボリュート又は円弧等を組み合わせたものである。固定スクロール部材52は、空間に対して静止しており、可動スクロール部材51は、固定スクロール部材52と図6のようにかみ合わされて、その姿勢を空間に対して変化させない回転運動即ち公転運動を所定の公転半径で行ない、図6(a)の0°、(b)の90°、(c)の180°、(d)の270°、(a)の360°(即ち0°)のように運動する。可動スクロール部材51の運動に伴って、固定スクロール部材52と可動スクロール部材51との間に形成される三日月状の圧縮室C(C1 ,C2 ,C3 )は、順次その容積を減小し、圧縮室Cに取り込まれたガスは、圧縮されて吐出穴52bから吐出される。
【0004】
リリーフ手段を構成する一対のリリーフ穴53は、吐出穴52bと連通する半径方向最内方圧縮室C1 (図6(b))及び半径方向外方の終端から360°の間の渦巻壁51a,52aによって形成される圧縮室C3 (図6(a))を除いた中間部の圧縮室C2 と、吐出空間とが連通する位置において固定スクロール部材52の台板に設けられ、各リリーフ穴53は、所定圧で開くリリーフ弁(図示せず)によって閉鎖されている。
【0005】
このスクロール型圧縮機では、図6(a)〜(d)に斜線で示された圧縮室Cは、可動スクロール部材51の公転角が90°、180°、270°と進むにつれて、その容積が減小し、圧縮室C内の圧力が上昇する。通常圧縮(ガス圧縮)では、リリーフ手段は作動せず、圧縮室Cに取り込まれた流体は圧縮され、高圧流体として吐出穴52bから吐出される。
【0006】
しかし、圧縮室C内に液が入り、液圧縮が起きた場合には、圧縮室C内の圧力が異常に上昇する。この場合、その圧縮室C内の圧力が各リリーフ穴53にかかった状態となる。したがって、圧縮室C内の圧力が予め設定した各リリーフ穴53の作動圧力よりも高くなると、リリーフ弁が開き、高圧流体は各リリーフ穴53を通って吐出空間へ流出する。
【0007】
次に、特開昭61−252887号公報に記載された従来の第2のスクロール型圧縮機の技術について説明する。
【0008】
この公報には、圧縮室と吐出室とを連通する4つの流体通孔を固定スクロール部材に設けるとともに、各流体通孔を開閉する各リリーフ弁を吐出室側に設けたスクロール型圧縮機が、記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
一般に冷凍空気調和に使用されるスクロール型圧縮機では、その使用条件である吸入圧と吐出圧との比に対応するため、渦巻壁の巻数は2.5巻(900°)以上必要である。しかし、前記従来の第1の技術では、一対のリリーフ穴を設けるのみなので、特定の位相(図6(a)と(b)と(c))においてはリリーフ穴が圧縮室と連通しない状態になる。このとき、液体を圧縮すると、スクロール部材の材料として通常採用されている鉄又はアルミニウム等の強度をはるかに越える荷重が生じるので、スクロール部材は破損する。
【0010】
前記従来の第2の技術には、次の欠点がある。
【0011】
1.4つのリリーフ弁の配置が不規則なため、リリーフ弁同士の干渉(コンパクト化を図るレイアウトのために、2枚の弁を重ねることによって生じる相互の動作の妨害)が生じ、4つのリリーフ弁全体のコンパクト化に支障がある。
【0012】
2.4つのリリーフ弁を個別に固定することは、組み付け性に支障がある。
【0013】
3.固定スクロール部材の渦巻壁の1巻毎に1つのリリーフ穴を設けた場合、複数のリリーフ穴が設けられていても、可動スクロール部材の公転運動の特定の位相では、ほぼ同時期に全てのリリーフ穴が閉じるので、衝撃的な圧力上昇が生じる。
【0014】
そこで、本発明は、前記従来の両技術の欠点を改良し、液圧縮時におけるスクロール部材の破損を防止することができ、また、リリーフ弁及び吐出弁の組み付け性の向上及びコンパクト化を行うことができるスクロール型圧縮機のリリーフ弁及び吐出弁構造を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、次の手段を採用する。
【0016】
1.フロントハウジングとケーシングから外殻が構成され、前記外殻内に渦巻壁及び板体を有する固定スクロール部材と、渦巻壁及び板体を有する可動スクロール部材が収容され、前記固定スクロール部材と前記可動スクロール部材のかみ合いによって複数の圧縮室が形成され、前記固定スクロール部材の板体と前記外殻の間に吐出室が形成されるスクロール型圧縮機において、前記固定スクロール部材の板体には、前記各圧縮室と前記吐出室の間を連通する4個以上のリリーフ穴及び1個以上の吐出穴が設けられ、前記各圧縮室が常に前記リリーフ穴及び前記吐出穴のいずれかと連通しているように構成され、前記各リリーフ穴及び前記各吐出穴の前記吐出室側出口に前記吐出室から前記各圧縮室への流体の逆流を防止する3個以上の弁が設けられ、前記弁は複数の弾性変形可能な板状のリリーフ弁と1個以上の吐出弁から構成され、前記各リリーフ弁及び前記各吐出弁の配置上、前記各リリーフ穴のうち穴径が小さい前記リリーフ穴を開閉する前記リリーフ弁のばね係数は、前記穴径が大きい前記リリーフ穴を開閉する前記リリーフ弁のばね係数よりも小さいスクロール型圧縮機。
【0017】
2.フロントハウジングとケーシングから外殻が構成され、前記外殻内に渦巻壁及び板体を有する固定スクロール部材と、渦巻壁及び板体を有する可動スクロール部材が収容され、前記固定スクロール部材と前記可動スクロール部材のかみ合いによって複数の圧縮室が形成され、前記固定スクロール部材の板体と前記外殻の間に吐出室が形成されるスクロール型圧縮機において、前記固定スクロール部材の板体には、前記各圧縮室と前記吐出室の間を連通する4個以上のリリーフ穴及び1個以上の吐出穴が設けられ、前記各圧縮室が常に前記リリーフ穴及び前記吐出穴のいずれかと連通しているように構成され、前記各リリーフ穴及び前記各吐出穴の前記吐出室側出口に前記吐出室から前記各圧縮室への流体の逆流を防止する5個の弁が設けられ、前記弁は4個の弾性変形可能な板状のリリーフ弁と1個の吐出弁から構成され、前記吐出弁と、前記吐出弁の開閉部からそれぞれ離れて設けられる前記4個のリリーフ弁のうち2個とは一体に形成され、前記吐出弁の前記開閉部と前記2個のリリーフ弁に挟まれた各範囲にそれぞれ別体の前記4個のうちの残余のリリーフ弁が設けられたスクロール型圧縮機。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の6つの実施の形態例のスクロール型圧縮機のリリーフ弁及び吐出弁構造について図1〜図5を参照して説明する。
【0023】
まず、スクロール型圧縮機の全体について図1を参照して説明する。スクロール型圧縮機は、駆動軸3の方向の一端側が開放され、他端側が閉塞されているケーシング1を有する。ケーシング1の一端側には、駆動軸3の支持部となるフロントハウジング2がねじ(図示せず)によって固定されている。フロントハウジング2の中央部に形成された貫通孔には、駆動軸3が挿通している。駆動軸3は、フロントハウジング2の一端側の内部にボールベアリング4を介して回転可能に支持されている。フロントハウジング2の一端側の外部には、ボールベアリング5を介してプーリ6が取り付けられている。プーリ6の内部には、電磁クラッチ7が装着され、プーリ6の回転は、回転伝達板8を介して駆動軸3に伝達される。
【0024】
ケーシング1とフロントハウジング2とによって封止された空間には、固定スクロール部材9と可動スクロール部材10とから構成される圧縮機本体が配置されている。固定スクロール部材9は、ケーシング1の内部に収容され、かつ、ねじ(図示せず)によってケーシング1に固定され、ケーシング1の他端側(閉塞端部)と協働して吐出室12を構成する第1の板体13及び第1の板体13の一面に形成された第1の渦巻壁14を有する。第1の板体13の中央部には、吐出穴15が形成されている。
【0025】
可動スクロール部材10は、第2の板体16及び第2の板体16の一面に形成された第2の渦巻壁17を有する。第1の渦巻壁14と第2の渦巻壁17とは、かみ合い、第1の板体13、第1の渦巻壁14、第2の板体16及び第2の渦巻壁17から圧縮室18が構成される。可動スクロール部材10は、周知のように駆動軸3に偏心して取り付けられ、かつ、ケーシング1の内部に自転阻止機構11によって自転することなく円軌道運動(公転運動)を行うことができるように配置されている。
【0026】
フロントハウジング2の上部には、気体状態の冷媒、即ち、冷媒ガスを吸入ガスとして吸入するための吸入ポート19が形成されている。吸入ポート19は、駆動軸3の付近にまでのびている。
【0027】
一方、ケーシング1の上壁部には、冷媒ガスを吐出するための吐出ポート20が形成されている。吐出ポート20は、ケーシング1の一端側(開放端部)の付近に形成され、吐出室12に連通する。
【0028】
更に、スクロール型圧縮機は、駆動軸3の回りをシールする軸シール部21と、フロントハウジング2と可動スクロール部材10との間に配置され、かつ、固定スクロール部材9に数本のボルト22によって固定されたメインハウジング23とを有する。
【0029】
メインハウジング23には、吸入ガスを圧縮室18に導く吸入ガス通路24が設けられている。また、フロントハウジング2には、吸入ポート19を吸入ガス通路24に連通させる第1の連通孔25と、吸入ポート19を軸シール部21に連通させる第2の連通孔26とが設けられている。
【0030】
したがって、運転時には、吸入ガスは、第1の連通孔25と吸入ガス通路24を通って圧縮室18に供給されると共に、第2の連通孔26を通って軸シール部21にも供給される。したがって、軸シール部21は、冷却されることによって温度上昇を防止される。
【0031】
スクロール型圧縮機は、ケーシング1の内側空間を圧縮室18から吐出された高圧ガスの通路として使用する。ケーシング1の内側空間は、メインハウジング23によって、圧縮室18から吐出された高圧ガスの通路となる高圧室27と、運転時に高圧室27の圧力と軸シール部21の圧力との中間の圧力になる中間圧室28とに分けられる。中間圧室28は、駆動軸3のスラストを受ける耐摩耗材29を介して軸シール部21に隣接している。
【0032】
メインハウジング23は、高圧室27と中間圧室28とを連通させる潤滑油通路30と、潤滑油通路30の流通を制御する制御弁31とを備えている。高圧室27に収容された潤滑油は、運転時には、必要に応じて中間圧室28を介して耐摩耗材29の付近を通って軸シール部21へ減圧を伴って漏出する。
【0033】
可動スクロール部材10が、駆動軸3の回転によって円軌道運動(公転運動)を行うと、冷媒ガスが吸入ポート19を通って吸入される。吸入された冷媒ガスは、第1の連通孔25と吸入ガス通路24とを通過して固定スクロール部材9と可動スクロール部材10との間に構成される圧縮室18に流入し、ここで圧縮される。圧縮された冷媒ガスは、吐出孔15から吐出室12に吐出される。更に、吐出室12の高圧ガスは、固定スクロール部材9の第1の板体13の周囲に設けられた凹所(図示せず)と高圧室27を通過して吐出ポート20から吐出される。
【0034】
また、固定スクロール部材9の第1の板体13には、吐出口15の出口付近にバッフル36が固定されている。
【0035】
次に、6つの実施の形態例のスクロール型圧縮機のリリーフ弁及び吐出弁構造について図2〜図5を参照して順次説明する。
【0036】
(第1実施の形態例)
図2を参照して説明する。図1における線A−Aによる断面図を示す図2において、固定スクロール部材9の渦巻壁外方終端9bより(360−α)°内方で固定スクロール部材9の渦巻壁9aに接する位置に第1のリリーフ穴9cを設け、第1のリリーフ穴9cより更に(360−β)°内方で固定スクロール部材9の渦巻壁9aに接する位置に第2のリリーフ穴9dを設ける。可動スクロール部材10の渦巻壁外方終端10bより(360−α)°内方で固定スクロール部材9の渦巻壁9aに接する位置に第1のリリーフ穴9cを設け、第1のリリーフ穴9cより更に(360−β)°内方で固定スクロール部材9の渦巻壁9aに接する位置に第2のリリーフ穴9dを設ける。前述した合計4箇所のリリーフ穴と、固定スクロール部材9の中心部に開けられた吐出孔15とによって、各圧縮室18に閉じ込められた液体を圧縮することなく排出する。なお、α,βについては、α>0,β>0であれば、α≠β又はα=βのいずれでも可である。吐出室12から圧縮室18への冷媒ガスの逆流を防止するために、図4に示される弾性変形可能な板状のリリーフ弁32が前記4箇所のリリーフ穴の吐出室12側の出口に設けられ、また、吐出室12から各圧縮室18への冷媒ガスの逆流を防止するために、弾性変形可能な板状の吐出弁33が吐出孔15の吐出室12側の出口に設けられる。
【0037】
本発明においては、リリーフ穴は4個以上であることが好適であることは、実験上も理論上も確認されている。また、吐出穴は、通常1個であるが、複数個設けることもできる。
【0038】
本実施の形態例のように、固定及び可動各スクロール部材9,10の渦巻壁外方終端9b,10bより(360−α)°又は(360−β)°の位置に第1及び第2の各リリーフ穴9c,9dを設けると、可動スクロール部材10の渦巻壁10aによって覆われる第1及び第2の各リリーフ穴9c,9dの面積が減少する。したがって、各リリーフ弁32が開いたとき、第1及び第2の各リリーフ穴9c,9dの実質上の開口面積を大きく確保することができる。この結果、液圧縮に起因する過大な圧力が発生する前に、冷凍機油等の液体を各圧縮室18より排出することができる。
【0039】
(第2実施の形態例)
図3〜図5を参照して説明する。第1実施の形態例の4個のリリーフ穴9c,9dのうち、各リリーフ弁32及び吐出弁33の配置上、穴径を小さくせざるを得ない箇所9dは、他の箇所と対比して各リリーフ弁32を開放するための力が小さくて済むように、各リリーフ弁32のばね係数を減小する。したがって、各リリーフ弁32の開き遅れが改善されるから、液の圧縮時の流量を確保することができるので、圧縮機内の圧力の異常上昇が避けられる。
【0040】
(第3実施の形態例)
図2〜図5を参照して説明する。5つのリリーフ穴9c,9d,9eのうち、近接する2つのリリーフ穴9c,9eを塞ぐ逆止弁を、1枚の弾性変形可能な板状のリリーフ弁32によって構成する。可動スクロール部材10の公転運動における特定位相で、渦巻の外方及び内方の双方のリリーフ穴9c,9d,9eが、従来のようにほぼ同時期に可動スクロール部材10の渦巻壁10aによって塞がれてしまう場合でも、本発明では外方又は内方のリリーフ穴9c,9d,9eは、十分な開口面積を有するから、十分な液抜けが可能となるので、過大な圧力の発生が避けられる。
【0041】
(第4実施の形態例)
図4と図5を参照して説明する。第1及び第2各実施の形態例の吐出弁33と複数のリリーフ弁32とを一体に構成し、開閉部33aを有する吐出弁33と各開閉部32aを有する複数のリリーフ弁32とを合わせた範囲を覆うバルブリテーナ34を設ける。したがって、一般に吐出弁と複数のリリーフ弁を使用する場合と対比して、本発明では、1個のバルブリテーナ34を一体に構成された吐出弁33及び複数のリリーフ弁32に重ね、ボルト35によって図3(b)に示される固定スクロール部材9の弁固定用ボルト穴9fに固定するので、弁の組み付け作業性を向上することができる。
【0042】
(第5実施の形態例)
図4と図5を参照して説明する。第4実施の形態例における吐出弁33と複数のリリーフ弁32とを互いに平行に配置し、かつ、一体に構成し、開閉部33aを有する吐出弁33と各開閉部32aを有する複数のリリーフ弁32とを合わせた範囲を覆うバルブリテーナ34を設ける。したがって、弁をコンパクトに構成することができる。
【0043】
(第6実施の形態例)
図3と図4を参照して説明する。第3実施の形態例における吐出弁33と、この吐出弁33の開閉部33aからそれぞれ離れて設けられる左右各1つのリリーフ弁32とを一体に形成し、前記開閉部33aと前記各リリーフ弁32とに挟まれた範囲に、それぞれ別体のリリーフ弁32を設ける。前記一体の弁と前記別体の各リリーフ弁は、それぞれボルトによって固定スクロール部材9に固定される。このように構成することで、吐出弁33の開閉部33aと各リリーフ弁32の開閉部32aとが隣接しても、各部品のプレス成形は可能であり、しかも、一体の弁を別体の各リリーフ弁の固定用位置決め治具として使用することができるため、組立性が良好となる。更に、吐出弁と各リリーフ弁とが隣接することができるので、弁全体のコンパクト化が可能となる。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、次の効果を奏することができる。
【0045】
1.液圧縮時、特に渦巻壁によって区画形成される圧縮室内が満液となるような異常な状況でのスクロール型圧縮機の耐久性を確保することができる。
【0046】
2.吐出弁及び各リリーフ弁を装着するスクロール型圧縮機の組み付け性が向上し、また、コンパクト化を図ることができる。
【0047】
3.プレス成形性の制約にしばられない吐出弁と各リリーフ弁との複合弁を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施の形態例のスクロール型圧縮機のリリーフ弁及び吐出弁構造が使用されたスクロール型圧縮機の駆動軸方向の断面図である。
【図2】図1における線A−Aによる断面図である。
【図3】本発明の各実施の形態例が使用されたスクロール型圧縮機における固定スクロール部材を示し、(a)は正面図、(b)は背面図である。
【図4】本発明の第2〜6各実施の形態例における各リリーフ弁及び吐出弁の背面図である。
【図5】図1における線B−Bによる断面図である。
【図6】従来の第1の技術のスクロール型圧縮機における圧縮動作の原理説明図であり、順次(a)〜(d)に示す。
【符号の説明】
1 ケーシング
2 フロントハウジング
3 駆動軸
4 ボールベアリング
5 ボールベアリング
6 プーリ
7 電磁クラッチ
8 回転伝達板
9 固定スクロール部材
9a 渦巻壁
9b 渦巻壁外方終端
9c リリーフ穴
9d リリーフ穴
9e リリーフ穴
9f 弁固定用ボルト穴
10 可動スクロール部材
10a 渦巻壁
10b 渦巻壁外方終端
11 自転阻止機構
12 吐出室
13 第1の板体
14 第1の渦巻壁
15 吐出穴
16 第2の板体
17 第2の渦巻壁
18 圧縮室
19 吸入ポート
20 吐出ポート
21 軸シール部
22 ボルト
23 メインハウジング
24 吸入ガス通路
25 第1の連通孔
26 第2の連通孔
27 高圧室
28 中間圧室
29 耐摩耗材
30 潤滑油通路
31 制御弁
32 リリーフ弁
32a 開閉部
33 吐出弁
33a 開閉部
34 バルブリテーナ
35 ボルト
36 バッフル

Claims (2)

  1. フロントハウジングとケーシングから外殻が構成され、前記外殻内に渦巻壁及び板体を有する固定スクロール部材と、渦巻壁及び板体を有する可動スクロール部材が収容され、前記固定スクロール部材と前記可動スクロール部材のかみ合いによって複数の圧縮室が形成され、前記固定スクロール部材の板体と前記外殻の間に吐出室が形成されるスクロール型圧縮機において、前記固定スクロール部材の板体には、前記各圧縮室と前記吐出室の間を連通する4個以上のリリーフ穴及び1個以上の吐出穴が設けられ、前記各圧縮室が常に前記リリーフ穴及び前記吐出穴のいずれかと連通しているように構成され、前記各リリーフ穴及び前記各吐出穴の前記吐出室側出口に前記吐出室から前記各圧縮室への流体の逆流を防止する3個以上の弁が設けられ、
    前記弁は複数の弾性変形可能な板状のリリーフ弁と1個以上の吐出弁から構成され、前記各リリーフ弁及び前記各吐出弁の配置上、前記各リリーフ穴のうち穴径が小さい前記リリーフ穴を開閉する前記リリーフ弁のばね係数は、前記穴径が大きい前記リリーフ穴を開閉する前記リリーフ弁のばね係数よりも小さいことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. フロントハウジングとケーシングから外殻が構成され、前記外殻内に渦巻壁及び板体を有する固定スクロール部材と、渦巻壁及び板体を有する可動スクロール部材が収容され、前記固定スクロール部材と前記可動スクロール部材のかみ合いによって複数の圧縮室が形成され、前記固定スクロール部材の板体と前記外殻の間に吐出室が形成されるスクロール型圧縮機において、前記固定スクロール部材の板体には、前記各圧縮室と前記吐出室の間を連通する4個以上のリリーフ穴及び1個以上の吐出穴が設けられ、前記各圧縮室が常に前記リリーフ穴及び前記吐出穴のいずれかと連通しているように構成され、前記各リリーフ穴及び前記各吐出穴の前記吐出室側出口に前記吐出室から前記各圧縮室への流体の逆流を防止する5個の弁が設けられ、
    前記弁は4個の弾性変形可能な板状のリリーフ弁と1個の吐出弁から構成され、前記吐出弁と、前記吐出弁の開閉部からそれぞれ離れて設けられる前記4個のリリーフ弁のうち2個とは一体に形成され、前記吐出弁の前記開閉部と前記2個のリリーフ弁に挟まれた各範囲にそれぞれ別体の前記4個のうちの残余のリリーフ弁が設けられたことを特徴とするスクロール型圧縮機。
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