JPH1090921A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

Info

Publication number
JPH1090921A
JPH1090921A JP19391097A JP19391097A JPH1090921A JP H1090921 A JPH1090921 A JP H1090921A JP 19391097 A JP19391097 A JP 19391097A JP 19391097 A JP19391097 A JP 19391097A JP H1090921 A JPH1090921 A JP H1090921A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
electron transporting
carrier
amine compound
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19391097A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Kinoshita
昭 木下
Hirofumi Hayata
裕文 早田
Toyoko Shibata
豊子 芝田
友子 ▲崎▼村
Tomoko Sakimura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP19391097A priority Critical patent/JPH1090921A/ja
Publication of JPH1090921A publication Critical patent/JPH1090921A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子輸送性のキャリア輸送層を有し残留電位
が小さくて画像コントラストが確保できる電子写真感光
体を提供する。 【解決手段】 有機電子輸送物質をバインダ中に含んで
なる電子輸送性のキャリア輸送層を有する感光体に、銀
/塩化銀電極に対する酸化電位Eoxが0.5〜0.9
(V)の範囲にある脂肪族アミン化合物を、電子輸送物
質100重量部に対して0.01〜20重量部を含有さ
せたことを特徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電潜像を形成さ
せるための電子写真感光体に関する。詳しくは、電子輸
送性の化合物を含有するキャリア輸送層を有する電子写
真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真技術に基づく複写機、プ
リンタ、ファックス等においては、近年、高感度であっ
て、温湿度への依存性が小さく、半導体レーザ光に高速
応答するなどの優れた特徴によって有機感光体が広く用
いられるようになってきている。
【0003】そのような電子写真感光体においては、キ
ャリア発生機能とキャリア輸送機能とを異なる物質に分
担させた機能分離型構成にすることにより材料選択の幅
が著しく広がり、特に有機化合物では多岐にわたる化学
構造群の設計が可能であることから、キャリア発生物質
とキャリア輸送物質の双方において優れた素材の開発が
行われてきた。
【0004】キャリア発生物質としては種々の有機染料
や有機顔料が提案されている。例えば、ジブロムアンス
アンスロンに代表される多環キノン化合物、ピリリウム
化合物及びピリリウム化合物とポリカーボネートとの共
晶錯体、スクエアリウム化合物、フタロシアニン化合
物、アゾ化合物などが知られている。
【0005】キャリア輸送物質としては、オキサゾー
ル、オキサジアゾール、チアゾール、チアジアゾール、
イミダゾール等に代表される含窒素複素環核及びその縮
合環核を有する化合物、ポリアリールアルカン系の化合
物、ピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリア
リールアミン系化合物、スチリル系化合物、スチリルト
リフェニルアミン系化合物、β−フェニルスチリルトリ
フェニルアミン系化合物、ブタジエン系化合物、ヘキサ
トリエン系化合物、カルバゾール系化合物等が知られて
いるが、これらのキャリア輸送物質はいずれも正孔輸送
性であった。
【0006】従来、キャリア発生物質とキャリア輸送物
質を組み合わせて感光体を作製する場合、電極上にキャ
リア発生物質を含むキャリア発生層を設け、その上にキ
ャリア輸送物質を含むキャリア輸送層を設けて積層構造
にした場合に最も耐久性に優れた感光体が得られる。現
在の有機感光体の大部分はこのような構成のものが用い
られている。
【0007】一方、上記のキャリア輸送物質は正孔輸送
性であるため、このような電子写真感光体においては感
光体表面を負に帯電して動作が行われることになる。帯
電には高速動作が可能で安定した帯電特性が得られるコ
ロナ放電方式が一般に用いられる。コロナ放電時にはオ
ゾンの発生を伴うが、近年、電子写真プロセスの高速化
にともなって単位時間あたりのオゾン発生量の増加が懸
念されるようになり、このような問題に対処するため
に、オゾン発生量の少ない正のコロナ帯電プロセスに対
応した高耐久の感光体が望まれるようになってきた。
【0008】この観点から電子輸送性のキャリア輸送層
を上層にした積層構造の有機感光体の開発が行われてお
り、電子輸送物質として、2,4,7−トリニトロフル
オレノンや特開平1−206349号、特開平2−21
4866号、特開平5−279582号、USP5,4
68,583等に記載の化合物が提案されている。しか
しながら、これらの電子輸送物質を用いても、従来のキ
ャリア輸送層では、キャリア発生物質からのキャリア注
入特性に重大な障害が存在するために、電子写真感光体
としての光応答動作において顕著な残留電位が残ってし
まい、画像形成に必要な電位コントラストを得ることが
できなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電子
輸送性のキャリア輸送層を有し残留電位が小さくて画像
コントラストが確保できる電子写真感光体を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】電子輸送性キャリア輸送
層へのキャリア注入特性を高めて本発明の目的を達成す
るために、発明者らは感光層中に特定のアミン化合物を
含有させることが有効であることをみいだした。
【0011】即ち、本発明の目的は下記構成のいずれか
を採ることによって、達成される。
【0012】(1) 有機電子輸送物質をバインダ中に
含んでなる電子輸送性キャリア輸送層を有する感光層を
導電性支持体上に設けてなる電子写真感光体であって、
銀/塩化銀電極に対する酸化電位Eoxが0.5〜0.
9(V)の範囲にある脂肪族アミン化合物を、電子輸送
物質100重量部に対して0.01〜20重量部含有さ
せたことを特徴とする電子写真感光体。
【0013】(2) 前記感光層がキャリア発生層と電
子輸送性キャリア輸送層が積層されて構成されたことを
特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
【0014】(3) 前記脂肪族アミン化合物が下記一
般式〔1〕で表される化合物であることを特徴とする請
求項1又は2に記載の電子写真感光体。
【0015】
【化2】
【0016】(式中で、R1,R2及びR3は水素原子又
は置換、未置換のアルキル基、もしくは置換、未置換の
アルケニル基を表し、R1とR2とは互いに結合しあって
環を形成してもよい。ただし、R1,R2及びR3が全て
同時に水素原子になることはない。) この場合、アルキル基及びアルケニル基の置換基として
好ましいものは、炭素数1〜20のアルキル、アシル、
アルコキシカルボニル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ア
シルオキシ、アルコキシ、アミド、スルホンアミド、ア
リール、複素環、ヒドロキシ等を挙げることができる。
【0017】本発明における電子輸送性キャリア輸送層
とは、正孔輸送能力を有していてもよいが、正孔輸送能
力に対して、電子輸送能力の方が優るものをいう。正孔
及び電子の輸送能力は、電荷発生物質と組み合わせて電
子写真感光体を作製し、正孔輸送支配の動作モードでの
光感度と電子輸送支配の動作モードでの光感度を比較す
ることによって決定される。例えば、導電性支持体の上
にキャリア発生層とキャリア輸送層をこの順に積層して
感光体を作製した場合は、正帯電モードでの光感度(例
えば、半減露光量)は、電子輸送能力を表し、負帯電モ
ードでの光感度は正孔輸送能力を表すので、正帯電モー
ドでの光感度の方が高い場合を電子輸送支配というもの
とする。
【0018】アミン化合物の酸化電位は、支持電解質
(例えばテトラエチルアンモニウムパークロレート)を
溶かした適当な溶媒(例えばアセトニトリル)中にこれ
らの物質を溶かし、銀/塩化銀電極を基準電極としてサ
イクリックボルタモグラムを測定することによって決定
される。ここでは可逆、不可逆にかかわらず、酸化反応
が生じる電位を酸化電位と呼ぶ。
【0019】本発明においては芳香族アミン化合物では
十分な効果が得られないため、脂肪族アミン化合物が用
いられる。なかでもα位が分岐構造の炭素原子からなる
ヒンダードアミン化合物は感光層の膜物性が良好なため
特に有効である。
【0020】従来の正孔輸送物質を用いた電子写真感光
体において、既にヒンダードアミン化合物を酸化防止剤
として用い、正孔輸送物質の劣化を防止して耐久性を向
上させる技術が知られている。しかしながら、ヒンダー
ドアミン化合物及び他の脂肪族アミン化合物のうち特定
の酸化電位を有するものが、電子輸送物質を用いた電子
輸送性キャリア輸送層に対してのみキャリア注入性の向
上効果を持つことについては全く知られていなかった。
【0021】本発明においては脂肪族アミン化合物の酸
化電位が重要であり、酸化電位が0.9(V)を越える
ものは本発明の効果が得られない。一方、酸化電位が
0.5(V)に満たないものは逆に残留電位の上昇が起
こり本発明の効果が得られない。
【0022】本発明のアミン化合物は添加量が0.01
重量部より少ない場合は本発明の効果が不十分である。
一方20重量部を越えると帯電性の著しい低下を生じる
ようになる。或いはアミン化合物の一部が析出すること
によって残留電位はかえって上昇する等の問題が発生す
る。
【0023】尚、本発明のアミン化合物の化学構造と酸
化電位Eoxの値をZNoで表示し化3、4に示した。
また比較のため本発明外で化学構造類似のアミン化合物
と酸化電位Eoxの値をRNoで表示し化5、6に示し
た。
【0024】
【化3】
【0025】
【化4】
【0026】
【化5】
【0027】
【化6】
【0028】本発明において電子輸送性キャリア輸送層
に用いられる電子輸送物質としては所定の性能を出すも
のなら任意のものを用いることができるが、一般式
(A)〜(D)で表されるものが有用であり、それらの
具体的な例を次に示す。
【0029】
【化7】
【0030】式中、Xは>SO2、>C=Q2を表し、Q
1、Q2は=O、=S、=N−R7、=C(Z1)(Z2
を表す。
【0031】R1とR2或いはR3とR4は、各々互いに結
合して芳香族環もしくは脂肪族環を形成しても良く、R
5とR6は、=N−R7もしくは=C(R8)(R9)の構
造を有してもよい。又、Z1、Z2は電子吸引基を表す。
【0032】R1〜R9は水素原子、ハロゲン、シアノ、
置換ビニル基、各々置換或いは無置換のアルキル基、ア
リール基、複素環を表す。
【0033】置換ビニル基の好ましい置換基は、フェニ
ル、シアノ、アルコキシカルボニルである。
【0034】好ましいアルキル基は炭素数1〜20のも
のであり、好ましいアリール基はベンゼン、ナフタレ
ン、ピレンである。
【0035】好ましい複素環基は、ピリジン、チオフェ
ン、キノリン、オキサゾールである。
【0036】アルキル基、アリール基及び複素環基の好
ましい置換基はアルコキシ、ビニル、フェニル、アルキ
ル、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、アミノ、
アルキルアミノ、アリールアミノ、ニトロ、アルコキシ
カルボニル、アシールスチリル、アルキルカルバミド、
アルキルスルホンアミド、カルバモイルである。
【0037】電子吸引性基の好ましいものは、シアノ、
ニトロ、ハロゲン、トリフルオロメチル、アルコキシカ
ルボニル、アシル、アリーロキシカルボニル、スルホン
及びこれらの基が置換したフェニル基、ナフチル基であ
る。
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
【化10】
【0041】
【化11】
【0042】
【化12】
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】
【0047】
【化17】
【0048】
【化18】
【0049】
【化19】
【0050】
【化20】
【0051】
【化21】
【0052】本発明における感光体の構成はキャリア発
生層を下にしキャリア輸送層を上にした積層型の感光体
とするのが望ましいが、本発明の効果はそのような構成
に限定されることなく種々の形態において発揮される。
【0053】図1(a)〜(f)に代表的な構成を示
す。(a)の場合、導電性支持体1上にキャリア発生層
2を形成し、これにキャリア輸送層3を積層して感光層
4を形成したものであり、(b)はこれらのキャリア発
生層2とキャリア輸送層3を逆にした感光層4を形成し
たものである。(c)は(a)の層構成の感光層4と導
電性支持体1の間に中間層5を設けたものであり、
(d)は(b)の層構成において感光層4と導電性支持
体1との間に中間層5を設けたものである。(e)はキ
ャリア発生物質とキャリア輸送物質を含有する感光層
4′を形成したものであり、図1(f)はこのような感
光層4′と導電性支持体1との間に中間層5を設けたも
のである。図1(a)〜(f)の構成において、最表層
にはさらに保護層を設けることができる。
【0054】感光層の形成には、あらかじめ調製された
塗布液をデイップ塗布、スプレー塗布、バー塗布、ロー
ル塗布、ブレード塗布、アプリケーター塗布等によって
塗布し乾燥する方法、もしくは真空蒸着で形成する方法
等が用いられる。
【0055】キャリア発生層用の塗布液はキャリア発生
物質を単独もしくはバインダや添加剤とともに超音波分
散機、ボールミル、サンドミル、ホモミキサー等の分散
装置を用いて適当な分散媒中に微粒子分散させた液を塗
布する方法で調製できる。キャリア輸送層用の塗布液は
キャリア輸送物質を適当なバインダとともに溶媒に溶解
し必要に応じて添加剤等を加えて調製するのが一般的で
ある。
【0056】塗布に用いられる溶媒としては、例えば、
アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、エチレング
リコールジメチルエーテル、トルエン、キシレン、アセ
トフェノン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロ
エタン、トリクロロエタン、メタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール等を挙げることができる。
【0057】キャリア発生層もしくはキャリア輸送層の
形成に用いることのできるバインダとしては例えば次の
ものを挙げることができる。
【0058】 ポリカーボネート ポリカーボネートZ樹脂 アクリル樹脂 メタクリル樹脂 ポリ塩化ビニル ポリ塩化ビニリデン ポリスチレン スチレン−ブタジエン共重合体 ポリ酢酸ビニル ポリビニルホルマール ポリビニルブチラール ポリビニルアセタール ポリビニルカルバゾール スチレン−アルキッド樹脂 シリコン樹脂 シリコン−アルキッド樹脂 ポリエステル フェノール樹脂 ポリウレタン エポキシ樹脂 塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体 バインダに対するキャリア発生物質の割合は1/9〜9
/1重量比が望ましく、さらには1/2〜6/1重量比
が好ましい。
【0059】電子輸送性のキャリア輸送層はバインダに
対する電子輸送物質の割合が1/5〜2/1重量比の範
囲で構成され、さらには1/4〜1/1の範囲が望まし
い。
【0060】キャリア発生層の厚さは、0.01〜20
μmとされるが、さらには0.05〜5μmが好まし
い。キャリア輸送層の厚みは1〜100μmであるが、
さらには5〜40μmが好ましい。
【0061】中間層、保護層等に用いられるバインダと
しては、上記のキャリア発生層及びキャリア輸送層用に
挙げたものを用いることができるが、その他にポリアミ
ド樹脂、ナイロン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、
エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸共重合体等のエチ
レン系樹脂、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体
等が有効である。また、メラミン、エポキシ、イソシア
ネート等の熱硬化或は化学的硬化を利用した硬化型のバ
インダを用いることができる。
【0062】また上記感光層中には電位特性、保存性、
耐久性、環境依存性を向上させる目的で種々の添加剤を
含有させることができる。
【0063】導電性支持体としては、金属板、金属ドラ
ムが用いられる他、導電性ポリマーや酸化インジウム等
の導電性化合物、もしくはアルミニウム、パラジウム等
の金属の薄層を塗布、蒸着、ラミネート等の手段により
紙やプラスチックフィルムなどの基体の上に設けてなる
ものを用いることができる。
【0064】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、本文中
「部」とは「重量部」を表す。
【0065】実施例1 アルミニウムを蒸着したPETフィルム上に、ポリアミ
ド樹脂「CM8000」(東レ社製)からなる厚さ0.
2μmの中間層を設けた。その上にX線回折におけるブ
ラッグ角2θの9.5°、24.1°、27.2°にピ
ークを有するチタニルフタロシアニン1部、シリコーン
−ブチラール樹脂0.5部、分散媒としてメチルイソプ
ロピルケトン50部をサンドミルを用いて分散した液を
ワイヤーバーを用いて塗布し、膜厚0.4μmのキャリ
ア発生層を形成した。一方、電子輸送物質(A−7)1
00部、スチレン−アクリル共重合樹脂「MS200」
(新日鉄化学社製)130部をTHF700部に溶解
し、これにアミン化合物(Z−7)をそれぞれ0、5、
10、20、30部添加して5種のキャリア輸送層塗布
液を調製し、キャリア発生層上にドクターブレードを用
いて乾燥膜厚が17μmになるように塗布して乾燥し5
種の感光体を得た。
【0066】評価1 実施例1において得られた感光体は、静電複写試験装置
「EPA−8100」(川口電機社製)を用いて評価し
た。まず+6(kV)のコロナ帯電を行い5秒間暗放置
して表面電位Vi(V)を求めた。次いで照度10(l
ux)の白色光で10秒間露光し、さらに200(lu
x)の光を2秒間照射した後の表面電位を残留電位Vr
(V)として求めた。
【0067】結果を表1に示した。
【0068】
【表1】
【0069】本発明の添加量の範囲において残留電位低
下の効果が得られるが、添加量が多すぎるとおそらくは
アミン化合物の部分的な析出によるものと考えられる感
度の低下が起こり、残留電位は上昇してしまった。
【0070】実施例2 アルミニウムを蒸着したPETフィルム上に、ポリアミ
ド樹脂「CM8000」(東レ社製)からなる厚さ0.
4μmの中間層を設けた。その上にX線回折におけるブ
ラッグ角2θの9.5°、24.1°、27.2°にピ
ークを有するチタニルフタロシアニン1部、シリコーン
−ブチラール樹脂0.5部、分散媒としてメチルイソプ
ロピルケトン50部をサンドミルを用いて分散した液を
ワイヤーバーを用いて塗布し、膜厚0.3μmのキャリ
ア発生層を形成した。一方、電子輸送物質(C−4)1
00部、ポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ−20
0」(三菱瓦斯化学社製)170部をTHF900部に
溶解し、これにアミン化合物(Z−8)をそれぞれ0.
0、0.3、3.0、30部添加して4種のキャリア輸
送層塗布液を調製し、キャリア発生層上にドクターブレ
ードを用いて乾燥膜厚が25μmになるように塗布して
乾燥し4種の感光体を得た。
【0071】実施例2で得られたサンプルを評価1にし
たがって評価した結果を表2に示した。
【0072】
【表2】
【0073】本発明の添加量の範囲において残留電位の
低下効果が得られるが、この場合は添加量が多すぎると
帯電性の著しい低下が起こり実用特性が得られなくな
る。
【0074】実施例3 実施例1においてアミン化合物(Z−7)を表3に示す
本発明のアミン化合物及び比較のアミン化合物に代え、
これらの添加量を5部とした他は実施例1と同様にして
感光体を作製した。
【0075】これらのサンプルを評価1にしたがって評
価した結果を表3に示した。
【0076】
【表3】
【0077】芳香族アミン化合物を用いた場合は残留電
位低下の効果が得られない。
【0078】実施例4 実施例2においてアミン化合物(Z−8)を表4に示す
本発明のアミン化合物及び比較のアミン化合物に代え、
これらの添加量を5部とした他は実施例2と同様にして
感光体を作製した。
【0079】これらのサンプルを評価1にしたがって評
価した結果を表4に示した。
【0080】
【表4】
【0081】以上の実施例から明らかなように本発明に
おいては、電子輸送物質を用いたキャリア輸送層の問題
点である残留電位を低下させることができるものであ
る。
【0082】
【発明の効果】本発明により、電子輸送性のキャリア輸
送層を有し残留電位が小さくて画像コントラストが確保
できる電子写真感光体を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる感光体の構成を示す断面図。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 キャリア発生層 3 キャリア輸送層 4 感光層 4′ キャリア発生物質とキャリア輸送物質を含有する
感光層 5 中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲崎▼村 友子 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機電子輸送物質をバインダ中に含んで
    なる電子輸送性キャリア輸送層を有する感光層を導電性
    支持体上に設けてなる電子写真感光体であって、銀/塩
    化銀電極に対する酸化電位Eoxが0.5〜0.9
    (V)の範囲にある脂肪族アミン化合物を、電子輸送物
    質100重量部に対して0.01〜20重量部含有させ
    たことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記感光層がキャリア発生層と電子輸送
    性キャリア輸送層が積層されて構成されたことを特徴と
    する請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記脂肪族アミン化合物が下記一般式
    〔1〕で表される化合物であることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の電子写真感光体。 【化1】 (式中で、R1,R2及びR3は水素原子又は置換、未置
    換のアルキル基、もしくは置換、未置換のアルケニル基
    を表し、R1とR2とは互いに結合しあって環を形成して
    もよい。ただし、R1,R2及びR3が全て同時に水素原
    子になることはない。)
JP19391097A 1996-07-22 1997-07-18 電子写真感光体 Pending JPH1090921A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19391097A JPH1090921A (ja) 1996-07-22 1997-07-18 電子写真感光体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-192131 1996-07-22
JP19213196 1996-07-22
JP19391097A JPH1090921A (ja) 1996-07-22 1997-07-18 電子写真感光体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1090921A true JPH1090921A (ja) 1998-04-10

Family

ID=26507127

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19391097A Pending JPH1090921A (ja) 1996-07-22 1997-07-18 電子写真感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1090921A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999001798A1 (fr) * 1997-07-04 1999-01-14 Shindengen Electric Manufacturing Co., Ltd. Recepteur electrophotographique

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999001798A1 (fr) * 1997-07-04 1999-01-14 Shindengen Electric Manufacturing Co., Ltd. Recepteur electrophotographique

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5233687B2 (ja) 電子写真感光体、並びにそれを用いたプロセスカートリッジ及び画像形成装置
US6858363B2 (en) Photoconductive imaging members
JP2004118195A (ja) 画像形成部材
JPH1090921A (ja) 電子写真感光体
JP3785762B2 (ja) 正帯電用電子写真感光体
JPH0713376A (ja) 電子写真感光体
JPH10123734A (ja) 電子写真感光体
US5213925A (en) Photoconductor for electrophotography
JP3165931B2 (ja) 電子写真感光体
US20150185627A1 (en) Method of Producing Photoconductors Having Titanyl Phthalocyanine and Bisazo Pigments in Dual Charge Generation Layers
JPH1090922A (ja) 電子写真感光体
JPH1090918A (ja) 電子写真感光体
JPH06230592A (ja) 電子写真用感光体
JPH07168382A (ja) 電子写真感光体
JPH11109667A (ja) 電子写真感光体
JPH08234467A (ja) 電子写真感光体
JPS63163362A (ja) 電子写真感光体
JPH11288108A (ja) 電子写真感光体及びその製造方法
WO1998009197A1 (fr) Element d'electrographie photosensible
US20150185629A1 (en) Photoconductors Having Titanyl Phthalocyanine and Bisazo Pigments in Dual Charge Generation Layers
JPH0118415B2 (ja)
JPH0683084A (ja) 電子写真用感光体
JPH0756370A (ja) 電子写真用感光体
JPH1138646A (ja) 電子写真感光体とそれを用いた画像形成装置及びプロセスカートリッヂ
JP2000171994A (ja) 正帯電用電子写真感光体

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20040531

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050107

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060131

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02