JPH1090750A - 電子制御カメラ - Google Patents

電子制御カメラ

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JPH1090750A
JPH1090750A JP8242143A JP24214396A JPH1090750A JP H1090750 A JPH1090750 A JP H1090750A JP 8242143 A JP8242143 A JP 8242143A JP 24214396 A JP24214396 A JP 24214396A JP H1090750 A JPH1090750 A JP H1090750A
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light
measuring
cpu
subject
infrared
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JP8242143A
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Osamu Nonaka
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、人工光源に照明された被写体でも適
正な色バランスで撮影でき、色再現性のよいプリントを
得ることができる構成の簡単な電子制御カメラを提供す
る。 【解決手段】本発明による電子制御カメラは、対象物に
対し、あらかじめ波長分布の決まっている基準光を投光
する基準光投光手段と、上記基準光投光手段によって投
光された上記基準光に基づく上記対象物からの反射光を
受光し、該反射光の波長分布を測定するためのもので、
互いに異なる波長感度依存性を有する複数の受光手段
と、上記基準光投光手段による上記基準光の投光時と非
投光時とにおける上記複数の受光手段からの出力を演算
する演算手段とを具備したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般にカメラに関
し、特に、撮影後のプリント時における色バランスの補
正機能を有する電子制御カメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、銀塩フィルムを使用するカラー
写真の分野においては、ラボにおけるネガフィルムの自
動プリント装置の普及につれて、出来上がりプリントの
色再現性に不満をもつユーザが増加している。
【0003】これは自動プリント装置を用いてネガフィ
ルムの自動プリントを行う場合に、フィルム画面内のど
の部分にプリント時の露出や色補正を合せこめばよいか
を、自動プリント装置が機械的には判定することができ
ないからである。
【0004】特に、太陽光以外の人工照明を浴びている
被写体を撮影したネガフィルムの場合、自動プリント時
にその照明に特有の波長成分が強調されて不自然な色調
のプリントになりやすい。
【0005】例えば、主に蛍光灯により照明された人物
を撮影したネガフィルムの場合、蛍光灯からの光に含ま
れている赤の波長成分が少ないため、自動プリント時に
人物の肌が青がかってプリントされる如くしたいわゆる
色かぶりの問題が発生し、出来上がりプリントに不満を
持つ人が多かった。
【0006】この色かぶりの問題は自動プリントによら
ない手動プリントで補正することが可能であるが、とき
として、それは手動プリントによる補正可能な範囲を越
えていることもあった。
【0007】このような色かぶりの問題を改善する従来
技術としては、例えば、本出願人による特開昭63−1
29797号公報や特開平2−106727号公報に開
示されているように、撮影時に人工光源を検出したとき
に太陽光に近いスペクトル分布を持つストロボ光を投射
して、被写体の色バランスを補正するようにしたカメラ
がある。
【0008】そして、これらのカメラにおける人工光源
の検出のために、特開昭63−129797号公報では
カラーセンサ等の利用は構成が複雑であるとして、人工
照明か否かを光源からの光の周波数で、すなわち、光源
からの光に含まれるリップル分の含有率で判別するとい
う手法が用いられている。
【0009】また、特開平2−106727号公報では
色温度を検出して人工照明か否かの判別を行うという手
法が用いられている。さらには、特開平1−29332
9号公報に開示されているように、プリント時に色補正
のために、予め撮影時にフィルムの記憶部に被写体の色
バランスを補正するための色補正情報を書き込むという
ものがある。また、本出願人による特願平7−2441
33号には、可視光成分と赤外光成分との比較によって
光源の色を検出する発明が記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭63−129797号公報及び特開平2−1067
27号公報に記載されているように、色温度検出用のセ
ンサを用いたり、光源からの光に関するリップル分の含
有率を検出したりすると、その処理回路が大がかりにな
り構成が複雑になるだけでなく、コストも高いものとな
る。
【0011】また、上記特開平1−293329号公報
に記載されているように、フィルムの記憶部に記憶され
た色補正情報を用いてプリント時に色補正をかけようと
しても、撮影時において特定のスペクトルだけがフィル
ムに露光されていたとすると、補正可能範囲を越えてし
まい色補正を行うことができなくなる場合がある。
【0012】また、上記特願平7−244133号によ
る発明では、赤外光成分を吸収し易い岩などの被写体に
対してつまり被写体の反射率によっては、光源の検出に
失敗する場合も起こりがちであった。
【0013】そこで本発明は、上記課題を解決するため
になされたものであり、人工光源に照明された被写体で
も適正な色バランスで撮影でき、色再現性のよいプリン
トをより確実に得ることができる構成の簡単な電子制御
カメラを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電子制御カメラは、対象物に対し、あらか
じめ波長分布の決まっている基準光を投光する基準光投
光手段と、上記基準光投光手段によって投光された上記
基準光に基づく上記対象物からの反射光を受光し、該反
射光の波長分布を測定するためのもので、互いに異なる
波長感度依存性を有する複数の受光手段と、上記基準光
投光手段による上記基準光の投光時と非投光時とにおけ
る上記複数の受光手段からの出力を演算する演算手段と
を具備したことを特徴とする。
【0015】また、さらに、本発明の電子制御カメラ
は、上記基準光投光手段が、カメラの測距用光投光手段
または上記対象物を照明するストロボ装置であることを
特徴とする。
【0016】また、さらに、本発明の電子制御カメラ
は、基準となる波長分布の光を被写体に投射する投光手
段と、上記基準光投光手段によって投光された上記基準
光に基づく上記対象物からの反射光を受光し、該反射光
に基づいて上記被写体の所定の波長分布における反射率
を測定する反射率測定手段と、上記基準光投光手段によ
って投光された上記基準光に基づく上記対象物からの反
射光を受光し、該反射光に基づいて上記被写体を照明す
る光の可視光成分を測定する第1の測光手段と、上記基
準光投光手段によって投光された上記基準光に基づく上
記対象物からの反射光を受光し、該反射光に基づいて上
記被写体の所定の波長分布における反射率を測定する反
射率測定手段と、上記投光手段による上記基準となる波
長分布の光の投光時と非投光時とにおける上記反射率測
定手段からの出力と、上記第1及び第2の測光手段から
の出力とに基づいて撮影画像の色バランスを制御する制
御手段とを具備したことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する前
に、まず、本発明の理解を容易にするために、本発明に
係る電子制御カメラの概念について説明する。図1は、
本発明に係る電子制御カメラの概念的な構成を示す図で
ある。
【0018】この図1に示すような電子制御カメラは、
カメラ全体のシーケンスを制御するワンチップマイクロ
コンピュータなどからなる演算制御回路(以下、CPU
と記す)10と、基準となる波長分布の光を被写体に投
射する基準光投光部18aと、被写体の明るさを示す赤
外光成分を測定する赤外測光部12と、被写体の輝度を
示す可視光成分を測定する可視光測光部14と、この可
視光測光部14の出力に従って制御される露出制御部1
6及びストロボ部18と、被写体までの距離(被写体距
離)を求めるオートフォーカス(AF)部20と、この
オートフォーカス部20により求めた被写体距離に従っ
てピント合せを行うピント合せ部22と、撮影者が撮影
開始を指示するためのレリーズスイッチ24とから構成
される。
【0019】ここで、赤外測光部12には、カメラのリ
モートコントロール用のセンサ、またはオートフォーカ
ス用のセンサを用いればよく、可視光測光部14には露
出制御用の測光部をそのまま用いればよい。
【0020】また、基準光投光部18aとしては、スト
ロボ部18やオートフォーカス用の測距用光投光手段を
兼用するようにしてもよい。このように構成された電子
制御カメラの動作は次のようになる。
【0021】撮影者がレリーズ釦(図示せず)を操作す
ると、レリーズスイッチ24が閉成される。CPU10
は、このレリーズスイッチ24の閉成のタイミングを検
出し、オートフォーカス(AF)部20にて被写体距離
を求める。
【0022】また、CPU10は、基準光投光部18a
を制御し、赤外測光部12と可視光測光部14とからの
出力の比較により、露出補助としてストロボ部18の投
光が必要であるか否かを判定する。
【0023】そして、CPU10は求められた上記被写
体距離に従ってピント合せ部22にてピント合せを行っ
た後、ストロボ部18の投光が必要な場合はその投光を
行うとともに、露出制御部16を用いて露光動作を行
う。
【0024】このとき、CPU10は上記赤外測光部1
2及び可視光測光部14からの出力を比較し、色バラン
スを補正するための処理として、上述したようにストロ
ボ部18の投光や、色補正情報の書き込み、また電子ス
チルカメラの場合は、オートホワイトバランス装置の調
整等の制御を行う。
【0025】図2(a)及び(b)はそれぞれ太陽光の
スペクトル分布及び蛍光灯のスペクトル分布を示す図で
ある。ここで特徴的なのは、図2(a)に示すように太
陽光は紫外線領域から暫増してなだらかに赤外線領域ま
でに及ぶ波長成分を有しているのに対し、図2(b)に
示すように蛍光灯は600nmより長い波長域では急激
に減衰する特性を有していることである。
【0026】この蛍光灯の特性が上述した色かぶり現象
の原因であるとともに、本発明における光源検出の原理
ともなる特性である。図3は本発明に係る電子制御カメ
ラを用いて各光源の可視光成分と赤外光成分を調べたと
きに得られる赤外光成分と可視光成分との和に対する可
視光成分の割合を示している。
【0027】この図3では色の異なる5種類のチャート
に対して測定を行った場合の結果を示しているが、これ
によれば赤外光成分と可視光成分との和に対する可視光
成分の割合はチャートの色に依存せず、光源に対しての
み依存性を有していることがわかる。
【0028】例えば、太陽光と蛍光灯との比較でいえ
ば、太陽光は赤外光成分と可視光成分との割合が約半分
ずつであり、蛍光灯は7割以上が可視光成分である。次
に、本発明に係る第1の実施の形態の電子制御カメラに
ついて説明する。
【0029】図4(a)は、本発明に係る第1の実施の
形態の電子制御カメラの特徴部の構成を示す図である。
図4(a)において、赤外測光部12に設けられた受光
レンズ30によって受光素子32に導かれた光は、この
受光素子32により光電流に変換される。
【0030】この受光素子32からの光電流は電圧変換
回路としての積分アンプ34の入力一端に導かれるとと
もに、積分アンプ34の帰還ループ中に設けられたコン
デンサ36により積分される。
【0031】また、直流(DC)光(電流)除去部49
は、受光素子32からの光電流のうち、DC成分を除去
する回路であり、このDC光除去部49がCPU10に
よってオンされることにより、上記コンデンサ36にお
いてはパルス光成分のみの積分が行われる。
【0032】そして、積分アンプ34の帰還ループ中に
設けられたスイッチ38は、上記積分動作に先立ってコ
ンデンサ36を初期化するためのスイッチであり、CP
U10からの制御信号SWによって制御される。
【0033】この積分アンプ34の入力他端には基準電
圧Vref1が印加されるとともに、積分アンプ34の出力
電圧はコンパレータ40の入力一端に導かれるようにな
されている。
【0034】このコンパレータ40の入力他端には基準
電圧Vref2が印加されるとともに、コンパレータ40の
出力COMPはCPU10の入力一端に導かれるように
なされている。
【0035】すなわち、このように構成される赤外測光
部12において、図4(b)に示すように、CPU10
からの制御信号SWの立ち下がりによってスイッチ38
がオフした場合、積分アンプ34の出力Vintが基準
電圧Vref1から下降して基準電圧レベルVref2に達した
時点で、コンパレータ40の出力COMPが反転される
ようになる。
【0036】ここで、スイッチ38がオフしてからコン
パレータ40の出力COMPが反転されるまでの時間T
intは、受光素子32に入射した光の強さの逆数に比
例する。
【0037】この場合、CPU10によってストロボ部
18を駆動させてパルス光成分を発光させるとともに、
DC光除去部49をオンさせてコンデンサ36による積
分を行なうと、上記時間Tintはストロボ光の反射信
号光量を示す値となる。
【0038】この受光レンズ30と受光素子32の間の
光路中に可視光カットフィルタ42を設けることによ
り、赤外光成分のみが受光素子32に入射し、時間Ti
ntは赤外光成分の強さをあらわす光量に対応すること
になる。
【0039】したがって、CPU10はこの時間Tin
tを内蔵のカウンタ(図示せず)でカウントすることに
より、赤外光成分の光量を測定することができる。これ
が赤外測光部12の構成と動作である。
【0040】また、可視光測光部14の構成は受光レン
ズ44と受光素子46の間に赤外カットフィルタ48を
設けた点が異なり、その他の構成は上記赤外測光部12
と同様であるためその説明は省略する。
【0041】そして、CPU10は、以上のようにして
得られる被写体から反射される光の赤外光成分と可視光
成分の比較を行う。次に、図5のフローチャートを用い
て本発明に係る第1の実施の形態の電子制御カメラの動
作について説明する。
【0042】本カメラの動作がスタートすると、まずC
PU10は、赤外測光回路50による光量積分時間Ti
ntから、被写体にて反射された光の赤外光成分の光量
積分時間を求め、これをTint1として内蔵のRAM
(図示せず)に記憶する(ステップS1)。
【0043】続いて、CPU10は、可視光測光回路5
2による光量積分時間Tintから、被写体にて反射さ
れた光の可視光成分の光量積分時間を求め、これをTi
nt2として内蔵のRAM(図示せず)に記憶する(ス
テップS2)。
【0044】次に、CPU10は、赤外光成分の光量積
分時間Tint1が可視光成分の光量積分時間Tint
2にほぼ等しいか否かを判定する(ステップS3)。こ
こで、これら赤外光成分の光量積分時間Tint1と可
視光成分の光量積分時間Tint2とがほぼ等しいとき
は、CPU10は、被写体は太陽光に照明されていると
判断して、撮影後のプリント時における色再現性に問題
はないとして通常の露出制御を行う(ステップS5)。
【0045】一方、これら赤外光成分の光量積分時間T
int1と可視光成分の光量積分時間Tint2とがほ
ぼ等しくないときは、CPU10は、被写体が人工光源
により照明されていると判断して、撮影後のプリント時
における色再現性に問題を生ずる可能性があると判断し
て、ステップS4以降における基準光源との波長比較の
フローに進む。
【0046】以上のステップS1,S2では、DC光除
去部49をオフさせて光量積分時間Tintの測定を行
なうようにしていたが、ステップS4,S5ではDC光
除去部49をオンさせて光量積分時間Tintの測定を
行なう。
【0047】このとき、同時に、CPU10によってス
トロボ部18を駆動させてパルス光成分を発光させると
ともに、DC光除去部49をオンさせてコンデンサ36
による積分を行なうと、上述したように上記時間Tin
tはストロボ光の反射信号光量を示す値となる。
【0048】つまり、ステップS4では、赤外測光回路
50により、ストロボ光の反射信号光のうち、赤外光成
分の光量積分時間Tint3が測定されるとともに、ス
テップS5では可視光測光回路52によりストロボ光の
反射信号光のうち、可視光成分の光量積分時間Tint
4が測定されることになる。
【0049】そして、CPU10は、ステップS4、ス
テップS5で測定された赤外光成分の光量積分時間Ti
nt3及び可視光成分の光量積分時間Tint4とを内
蔵のRAM(図示せず)に記憶する。
【0050】この場合、一般に、ストロボ光は、太陽光
と同様の波長分布を有している。したがって、ステップ
S6において、被写体を照明している光の反射光の赤外
光成分及び可視光成分の波長成分の比を示すことになる
Tint1/Tint2と、ストロボ光により同じ被写
体を照明したときの反射信号光の赤外光成分及び可視光
成分の波長成分の比を示すことになるTint3/Ti
nt4とを比較してやれば、被写体の反射率に影響され
ることなく、被写体を照明している光の波長分布を正確
に推定することができることになる。
【0051】例えば、赤外光成分を吸収し易く且つ可視
光成分を吸収し難い岩のような被写体であっても、スト
ロボ光と同じような波長分布を有する光によって照明さ
れているときには、Tint1/Tint2とTint
3/Tint4とがほぼ等しくなる。
【0052】したがって、この場合には、太陽光と同様
の波長分布であるために、色バランスが崩れることはな
いので、CPU10はステップS6からステップS8の
処理に進んで、ストロボ部18の発光を伴うことなく通
常の露出制御を行なう。
【0053】しかるに、被写体が赤外光成分の少ない蛍
光灯によって照明されているときには、ステップS1に
おける積分量が少なく赤外光成分の光量積分時間Tin
t1が大きくなるため、Tint1/Tint2の方が
Tint3/Tint4よりも大きくなる。
【0054】したがって、この場合には、CPU10は
ステップS6からステップS7の処理に進んで、プリン
ト時の色調を整えるために、ストロボ部18の発光を伴
う露出制御を行なう。
【0055】以上により、本カメラの動作が終了する。
次に、本発明に係る第2の実施の形態の電子制御カメラ
について説明する。図6は、本発明に係る第2の実施の
形態の電子制御カメラの特徴部の構成を示す図である。
【0056】この図6に示すような本発明に係る第2の
実施の形態の電子制御カメラは、カメラを遠隔操作する
ためのリモートコントロール用のセンサを、本発明の特
徴である赤外光検出用のセンサと兼用して、より単純化
と低コスト化、及び省スペース化を実現したものであ
る。
【0057】この第2の実施の形態の電子制御カメラに
おいて、基準光源は赤外発光ダイオード104であつ
て、パルス状投光を行わないので、第1の実施の形態に
おいて用いられているようなDC除去部を必要としな
い。
【0058】リモートコントロール送信部60は、なる
べく外光の影響を受けないようにするために変調した赤
外信号光を撮影者の操作により、投射する。リモートコ
ントロール受信回路62は、リモートコントロールモー
ドスイッチ64が撮影者の操作により操作されて閉成し
たとき、CPU66の制御によって作動状態となる。
【0059】このとき、CPU66のポート68は接地
状態となり、抵抗70によって受光素子32の光電流は
電圧に変換され、コンデンサ72により交流成分のみが
アンプ74に入力される。
【0060】すなわち、リモートコントロール送信部6
0が操作されると所定パルスの赤外光が受光素子32に
投射され、このときのアンプ74からの出力は波形整形
回路76に入力される。
【0061】CPU66は、上記波形整形回路76から
の出力を受け取りリモートコントロール送信部60から
の信号を弁別し、カメラを動作させる。本実施の形態で
は、上記リモートコントロール用の受光素子32を赤外
光成分の光量検出用に兼用するが、この場合はCPU6
6のポート68をオープン状態にする。
【0062】これにより、受光素子32の光電流はNP
Nトランジスタ78,80のペアからなるカレントミラ
ー回路で反転され、抵抗82にて電圧信号に変換され
る。この電圧信号は、コンパレータ84により抵抗86
による基準電圧と比較されることになるが、抵抗86に
は複数の電流源88が接続されており、CPU66がこ
れらを順次切り替えることにより、コンパレータ84へ
の基準電圧が切り替えられる。
【0063】そして、電流源88の電流値を少しずつ増
やしていく過程において、抵抗86による基準電圧と受
光素子32の出力電流が変換された電圧信号とが等しく
なったときにコンパレータ84の出力が反転するので、
この結果からCPU66は赤外光の光量を検出する。
【0064】このように、本実施の形態では、順次、電
圧を比較してアナログ量をディジタル値に変換していく
逐次比較方式のA/D変換を採用しているものである。
上記カレントミラー回路の共通ベース部は、トランジス
タ90によって制御され、このトランジスタ90がオン
するとトランジスタ80はオフする。
【0065】さらに、このときトランジスタ92がオフ
しているとすると、可視光モニタ用の受光素子46の光
電流がNPNトランジスタ94,96のペアからなるカ
レントミラー回路で反転され、抵抗82にて電圧信号に
変換される。
【0066】そして、上述した赤外光の場合と同様にこ
の電圧信号は、コンパレータ84により抵抗86による
基準電圧と比較されることになるが、抵抗86には複数
の電流源88が接続されており、CPU66が複数の電
流源88を順次切り替えることにより、コンパレータ8
4への基準電圧が切り替えられる。
【0067】そして、上述した赤外光の場合と同様に電
流源88の電流値を少しずつ増やしていく過程におい
て、抵抗86による基準電圧と受光素子46の出力電流
が変換された電圧信号とが等しくなったときにコンパレ
ータ84の出力が反転するので、この結果からCPU6
6は可視光の光量を検出する。
【0068】また、2つのトランジスタ90,92をと
もにオフにすれば、抵抗82には2つの受光素子32,
46の光電流が加算されて流れ、赤外光成分と可視光成
分とが加えられた状態でA/D変換されて、CPU66
により評価される。
【0069】これにより、CPU66は赤外光成分と可
視光成分が加算された光量を検出することができる。な
お、受光素子32,46の特性のばらつきや受光レンズ
30,44の製造時の特性のばらつきが存在し、それら
は製品ごとに異なるため、図3に示したような光量比は
それ応じた補正をしなければ得られない。
【0070】この補正を行うために、本実施の形態で
は、補正係数Kをカメラの製造時に、不揮発性メモリ
(EEPROM)98などからなる電気的に書き込み可
能なメモリに記憶しておくものとする。
【0071】また、リモートコントロールモード以外の
ときはレリーズスイッチ24の操作によって通常の撮影
動作が実行されることになる。次に、図7のフローチャ
ートを用いて本発明に係る第2の実施の形態の電子制御
カメラの動作について説明する。
【0072】本カメラの動作がスタートすると、まずC
PU66は、リモートコントロールモードスイッチ64
の入力状態を検出して、リモートコントロールモードか
否かを判定する(ステップS10)。
【0073】ここで、リモートコントロールモードのと
き、CPU66は、CPU66内のポート68を接地さ
せ(ステップS20)、波形整形回路76のモニタを行
う(ステップS21)。
【0074】次に、CPU66は、リモートコントロー
ル送信部60からのリモートコントロール信号を検出し
たか否かを判定する(ステップS22)。そして、CP
U66は、リモートコントロール信号を検出しないとき
は、上記ステップS21に戻りステップS21以降の処
理を繰り返す。
【0075】一方、リモートコントロール信号を検出し
たとき、CPU66は、ステップS12の処理へ飛ぶ。
また、上記ステップS10にてリモートコントロールモ
ードでないとき、CPU66は、レリーズスイッチ24
がオンしているか否かを判定する(ステップS11)。
【0076】ここで、レリーズスイッチ24がオンして
いないとき、CPU66は、上記ステップS10の処理
に戻りステップS10以降の処理を繰り返す。一方、レ
リーズスイッチ24がオンしているとき、CPU66
は、CPU66内のポート68をオープン状態にして
(ステップS12)、赤外光受光用の受光素子32の光
電流をトランジスタ78に流れるようにして、A/D変
換を行うことができる状態にする。
【0077】続いて、CPU66は、トランジスタ90
とトランジスタ92とをオフにして(ステップS1
3)、2つの受光素子32,46の出力である光電流が
加算されて、すなわち赤外光成分と可視光成分による光
電流が加算されて、抵抗82に流れるようにする。
【0078】続いて、CPU66は、加算された光電流
をA/D変換して、このA/D変換結果をBV1として内
蔵のRAM(図示せず)に記憶する(ステップS1
4)。以上におけるステップS12からステップS14
は、上述した第1の実施の形態の図5におけるステップ
S1に相当する。
【0079】次に、CPU66は、トランジスタ90を
オンし、トランジスタ92をオフにする(ステップS1
5)。そして、CPU66は、可視光受光用の受光素子
46の出力をA/D変換して、そのA/D変換結果をB
V2として内蔵のRAM(図示せず)に記憶する(ステッ
プS16)。
【0080】続いて、CPU66は、EEPROM98
から補正係数Kを読み出す(ステップS17)。以上に
おけるステップS15からステップS17は、上述した
第1の実施の形態の図5におけるステップS2に相当す
る。
【0081】次に、CPU66は、“BV2>K・BV1”
が成り立つか否かを判定して、照明が蛍光灯であるか否
かを判定する(ステップS18)。ここで、“BV2>K
・BV1”が成り立つとき、CPU66は、被写体が蛍光
灯によって照明されている可能性があると判断して、ス
テップS23の処理に分岐する。
【0082】このステップS23で、CPU66は、被
写体距離Lを測定する。次に、CPU66は、基準光源
としての赤外発光ダイオード104を発光させて、基準
光を被写体に投光する(ステップS24)。
【0083】次に、CPU66は、この投光状態におい
て、赤外光成分の測光を上述した第1の実施の形態の図
5におけるステップS1と同様に実行し、その測光結果
をBV3として内蔵のRAM(図示せず)に記憶する(ス
テップS25)。
【0084】次に、CPU66は、ステップS26で基
準光の投光を終了させて、ステップS27の処理に進
む。ここで、測光結果BV3は、赤外発光ダイオード10
4による投光がある分だけ、先の測光結果BV1よりも増
加しており、その増加量は被写体距離Lの2乗に反比例
していると考えられる。
【0085】したがって、CPU66は、ステップS2
7において、測光結果BV3と測光結果BV1との差(BV3
−BV1)と、被写体距離Lの2乗の逆数に乗数jを乗じ
た基準値(j/L2 )とを比較し、各測光結果の差(B
V3−BV1)の方が基準値(j/L2 )よりも大きけれ
ば、蛍光灯による照明の影響を考慮した露出時の色補正
のためにストロボ部18の発光を行うとともに、上述し
た第1の実施の形態と同様な露出制御を行う(ステップ
S28)。
【0086】一方、CPU66は、ステップS27にお
いて、各測光結果の差(BV3−BV1)の方が基準値(j
/L2 )よりも小さければ、この被写体による赤外光成
分の吸収が大であると判断したとき、及びステップS1
8において、“BV2>K・BV1”が成り立たないと判断
したときには、被写体に対する蛍光灯による照明の影響
はないとして、上記ステップS16の可視光による測光
結果BV2に基づいて露光制御を行う(ステップS1
9)。
【0087】以上により、本カメラの動作を終了する。
このように、本実施の形態では、赤外光成分の反射量と
距離情報とから得られる反射率を加味して光源の種別の
検出を行うようにしている。
【0088】なお、受光素子32,46に特性のばらつ
きが少なく、受光レンズ30,44にも製造上の製品固
有の特性のばらつきが少ない場合、補正係数Kは0.6
にすればよい。
【0089】次に、本発明に係る第3の実施の形態の電
子制御カメラについて説明する。図9は、この第3の実
施の形態の電子制御カメラの特徴部の構成を示す図であ
る。
【0090】この電子制御カメラは、赤外光検出用セン
サとしてオートフォーカス(AF)用の受光素子を利用
している。これは、カメラ側から測距用光を投射しその
反射信号光を検出して被写体輝度すなわち被写体距離を
求めるようにしたいわゆるアクティブ方式の測距装置に
おいては、通常、上記測距用光に赤外光を用いているこ
とから可能である。
【0091】また、基準光源としても、測距装置の投光
部を利用するようにしている。図9に示すように、CP
U100は、ドライバ102を介して赤外発光ダイオー
ド(以下、IREDと記す)104をパルス発光させ、
その光を投光レンズ106により集光し被写体108に
対して投光させる。
【0092】このIRED104によって投光された光
は、上記被写体108にて反射された後、受光レンズ1
10を介して、反射信号光として半導体光位置検出素子
(以下、PSDと記す)112に入射する。
【0093】このPSD112は可視光カット特性を持
つパッケージに納められており、入射した反射信号光の
位置に応じた二つの電流信号を両端の電極から出力す
る。この実施の形態では、PSD112からの電流信号
を、後段の回路でパルス光と定常光とに弁別するととも
に、さらにパルス成分については反射信号光の入射位置
信号と光量信号とに弁別するような構成となっている。
【0094】つまり、この実施の形態では、AF用の受
光素子であるPSD112に入射する定常的な光量を、
定常光測定回路151で測定する。また、IRED10
4から投光レンズ106を介して被写体108に投射さ
れた光の反射信号光に基づくパルス光電流成分は、反射
信号分離回路150で上記定常光から分離されるととも
に、後段の測距用の光位置検出回路152と、赤外反射
光量測定回路153とに出力される。
【0095】なお、IRED104は、ドライバ102
を介してCPU100により制御される。この実施の形
態は、IRED104からの測距用の投射赤外光を利用
して被写体108からの反射信号量を測定することによ
って、さらに確実な露出制御を行うことに特徴を有して
いるものである。
【0096】一方、可視光成分の測光は、測光レンズ4
4を介して可視光成分用のセンサ46に入射する光量を
(可視光)測光回路52で測定することによつて行われ
ている。
【0097】この測光回路52は、一般に、露出制御用
として用いられるものと同様のものでよい。そして、C
PU100は、定常光測定回路151、光位置検出回路
152、赤外反射光量測定回路153及び測光回路52
からの各出力結果に基づいて、ピント合わせ部154を
駆動することにより、撮影レンズ(図示せず)のピント
合わせを行ったり、ストロボ(発光)部18を駆動する
ことにより、露出制御を行うようになされている。
【0098】図8は、以上における投光レンズ106、
受光レンズ110、測光レンズ44、ストロボ(発光)
部18及び撮影レンズ201等をカメラ本体200に配
置したカメラの外観図を示している。
【0099】図10は、このような構成の第3の実施の
形態の動作を説明するためのフローチャートを示してい
る。すなわち、ステップS30において、CPU100
は、ドライバ102を介してIRED104から測距用
の投射赤外光を投射するとともに、それによる被写体1
08からの反射信号光の位置をPSD112と光位置検
出回路152を利用して求め、それに基づいて求められ
る被写体距離Lを内部RAM(図示せず)に記憶する。
【0100】ステップS31において、CPU100
は、測光回路52からの出力に基づいて可視光成分の測
光を行い、この結果を可視光測光量BV1として内部R
AM(図示せず)に記憶する。
【0101】ステップS32において、CPU100
は、IRED104の発光を行わないときに、PSD1
12を介して定常光測定回路151から得られる出力に
基づいて赤外光を含む定常光成分を求め、この結果を赤
外光測光量BV2として内部RAM(図示せず)に記憶
する。
【0102】次に、CPU100は、このようにして得
られた測光値から、撮影シーンがストロボ発光条件にな
っている否かを判定する。まず、CPU100は、ステ
ップS33で、可視光測光量BV1を所定の輝度値BV
0と比較することにより、被写体が暗いか明るいかを判
定する。
【0103】そして、CPU100は、その判定の結果
により被写体が暗いと判定したときには、ステップS4
2でストロボ発光フラグを立てて多くのカメラが行って
いるようにストロボ撮影をする準備をすればよい。
【0104】また、CPU100は、被写体が明るいと
判定したときには、ステップS34において、可視光測
光量BV1と赤外光測光量BV2との比を求め、その比
を所定の値kと比較することにより、赤外光の割合いが
少ないと判定したときには、被写体が自然光以外の光で
照明されている可能性があるとして、ステップS40の
処理に分岐する。
【0105】このとき、CPU100は、ストロボ発光
部18によりストロボ光を被写体に照射して、プリント
時の写真の色再現性を改善するようにするが、それ以外
は、ステップS35の処理に分岐する。
【0106】しかし、ステップS40に分岐した場合で
あっても、自然光による照明がなされているときがあ
る。それは、被写体108が赤外光を吸収し易い場合で
あり、この場合は、ストロボ光の照射は必要ないので、
こうした被写体108を判定するのがステップS41と
なっている。
【0107】すなわち、CPU100は、ステップS4
0において、IRED104から測距用の投射赤外光を
を投射し、被写体108からの反射信号光をPSD11
2で受け、その反射光量Pを測定する。
【0108】この反射光量Pの測定結果は、被写体の反
射率と被写体距離の2乗の逆数に比例する。被写体距離
Lはすでに求められているので、所定の反射率を想定し
た値、P0を用いて、CPU100は、ステップS41
においてP<P0×1/L2 のような式で被写体の赤外
反射率が大きいか否かを求める。
【0109】この被写体の赤外反射率が大きいと、Pは
大きくなり、そのとき、赤外吸収率は反対に低いと考え
られる。つまり、赤外吸収率が高い被写体の場合はPが
低くなるので、Pが低い場合には、自然光で照明されて
いてもステップS34からステップS40に分岐してい
る可能性が高い。
【0110】この場合はストロボ発光が不要なので、C
PU100は、ステップS41からステップS35の処
理に分岐する。逆に、赤外反射率が十分であっても(P
が大)、ステップS34からステップS40に分岐して
いる場合には、照明光源そのもののカラーバランスが崩
れているとして、ストロボ発光を行わせるために、CP
U100はステップS41からステップS42の処理に
分岐してストロボ発光フラグを立てる。
【0111】そして、CPU100は、ステップS35
において、被写体距離Lにピント合わせした後、ステッ
プS36におけるストロボ発光フラグの検出結果に基づ
いて、ステップS37またはステップS38の処理へと
分岐する。
【0112】すなわち、CPU100は、ステップS3
6において、ストロボ発光フラグがHならばステップS
38のストロボ撮影とし、ストロボ発光フラグがLなら
ばステップS37のストロボ発光なしの撮影とする。
【0113】このようにして、本実施の形態では、基準
となる信号光をカメラ側から照射し、その反射光量と被
写体距離から算出される反射率を加味したので、赤外光
を吸収しやすい被写体でも、照明光源が自然光か、カラ
ーバランスの悪い人工照明であるかを正しく検出するこ
とができるため、不必要なストロボ照射を抑えて、省エ
ネルギ化を図ることができる。
【0114】図11は、本発明に係る第4の実施の形態
の電子制御カメラの特徴部の構成を示す。この第4の実
施の形態の電子制御カメラは、可視光検出に、いわゆる
パッシブタイプのAF用測距装置160を利用したもの
である。
【0115】このパッシブタイプのAF用測距装置16
0は、被写体108の輝度分布情報を視差のあるレンズ
161、162を介してセンサアレイ163、164に
より検出し、それから被写体距離を求めるものである。
【0116】このパッシブタイプのAF用測距装置16
0によって検出される輝度分布情報は、センサアレイ1
63、164からの出力をA/D変換するA/D変換器
165、166を介してCPU100に入力される。
【0117】CPU100は、これらの輝度分布情報か
ら相関関係を求め、そのずれ量から三角測距式により被
写体距離を求める。そして、このような機能を有するパ
ッシブタイプのAF用測距装置160の一方のセンサア
レイ163を、可視光成分の測光手段として利用するの
が、本実施の形態である。
【0118】一方、赤外光成分の測光手段としては、リ
モートコントロール用のセンサ32で検出すればよい。
この実施の形態の利点を図12により説明する。
【0119】図12に示すように、赤外測光用のリモー
トコントロール用のセンサ32と可視光測光用のセンサ
アレイ163が見ている領域は、距離によって異なる。
すなわち、距離L1では、赤外測光用のリモートコント
ロール用のセンサ32は32aの領域を見ており、これ
は可視光測光用のセンサアレイ163のSaの部分が見
ている領域に相当する。
【0120】また、距離L2では、赤外測光用のリモー
トコントロール用のセンサ32が見ている領域は32b
となり、これは、可視光測光用のセンサアレイ32上で
は、Saとは異なるSbの部分が見ている領域である。
【0121】なお、163aは、可視光測光用のセンサ
アレイ163の全体が見ている領域に相当する。このよ
うな視差があると、被写体を照明する光源を正確に検出
することができない。
【0122】なぜなら、本実施の形態は、同一の被写体
上の光の波長差から、照明の色バランスを検出するもの
なので、見ている部分が異なる色調であったりすると、
その色の差の影響を無視できなくなるからである。
【0123】このような観点から見ると、こうしたAF
用のセンサアレイ163は検出領域切換が可能なので、
被写体距離によって可視光成分検出範囲を切り換えて用
いることにより、前述の視差の影響をなくしてより高精
度の光源検出が可能となることがわかる。
【0124】具体的には、CPU100により測距結果
にしたがって、可視光成分評価時のセンサアレイ163
の使用領域を切り換えればよい。このように、本実施の
形態では、視差の影響のない、より高精度の光源検出が
可能である。
【0125】また、以上の各実施の形態では、銀鉛フィ
ルム用カメラについて説明したが、電子スチルカメラの
場合は色補正情報に基づいて、オートホワイトバランス
制御を行うようにすればよい。
【0126】また、基準光投光手段としては、赤外発光
ダイオードやストロボ発光部に限らず、ランプや可視光
発光ダイオード等のあらかじめ所定の波長特性を有する
ようになされているものであればよい。
【0127】以上説明したように上記各実施の形態によ
れば、従来からカメラが備えている測光手段や赤外光用
センサを用いて、簡単な構成にて被写体を照明している
光源を検出することができるので、この光源の検出結果
に基づいて、撮影後のプリント時の色再現性を考慮して
ストロボ発光制御を変更するだけで、つまり、簡単な構
成で、かつ安価にて色再現性の良いプリント写真が得ら
れるカメラを提供することができる。
【0128】なお、本発明の上記各実施態様によれば、
以下のごとき構成が得られる。 (1) 対象物に対し、あらかじめ波長分布の決まって
いる基準光を投光する基準光投光手段と、上記基準光投
光手段によって投光された上記基準光に基づく上記対象
物からの反射光を受光し、該反射光の波長分布を測定す
るためのもので、互いに異なる波長感度依存性を有する
複数の受光手段と、上記基準光投光手段による上記基準
光の投光時と非投光時とにおける上記複数の受光手段か
らの出力を演算する演算手段とを具備したことを特徴と
する電子制御カメラ。
【0129】(2) 上記基準光投光手段は、カメラの
測距用光投光手段または上記対象物を照明するストロボ
装置であることを特徴とする(1)に記載の電子制御カ
メラ。
【0130】(3) 基準となる波長分布の光を被写体
に投射する投光手段と、上記基準光投光手段によって投
光された上記基準光に基づく上記対象物からの反射光を
受光し、該反射光に基づいて上記被写体の所定の波長分
布における反射率を測定する反射率測定手段と、上記基
準光投光手段によって投光された上記基準光に基づく上
記対象物からの反射光を受光し、該反射光に基づいて上
記被写体を照明する光の可視光成分を測定する第1の測
光手段と、上記基準光投光手段によって投光された上記
基準光に基づく上記対象物からの反射光を受光し、該反
射光に基づいて上記被写体を照明する光の赤外光成分を
測定する第2の測光手段と、上記投光手段による上記基
準となる波長分布の光の投光時と非投光時とにおける上
記反射率測定手段からの出力と、上記第1及び第2の測
光手段からの出力とに基づいて撮影画像の色バランスを
制御する制御手段とを具備したことを特徴とする電子制
御カメラ。
【0131】(4) 上記第1及び第2の測光手段のう
ちの少なくとも一方は、オートフォーカス用の受光手段
またはリモートコントロール用の受光手段を兼用するよ
うにしたことを特徴とする(3)に記載の電子制御カメ
ラ。
【0132】(5) それぞれ異なる波長を有する光を
測定する複数の測光手段を有し、上記複数の測光手段か
らの測光量を比較して撮影画像の色補正を行うようにし
たカメラにおいて、上記複数の測光手段の視差をなくす
ように、少なくとも一つの測光手段の測光範囲を切り替
え可能に構成したことを特徴とする電子制御カメラ。
【0133】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、人工
光源に照明された被写体でも適正な色バランスで撮影で
き、色再現性のよいプリントを得ることができる構成の
簡単な電子制御カメラを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子制御カメラの概念的な構成を
示す図である。
【図2】各光源のスペクトル分布を示す図である。
【図3】各光源の赤外光成分と可視光成分との和に対す
る可視光成分の割合を示す図である。
【図4】本発明に係る第1の実施の形態の電子制御カメ
ラの特徴部の構成を示す図である。
【図5】第1の実施の形態の電子制御カメラの動作を示
すフローチャートである。
【図6】本発明に係る第2の実施の形態の電子制御カメ
ラの特徴部の構成を示す図である。
【図7】第2の実施の形態の電子制御カメラの動作を示
すフローチャートである。
【図8】本発明に係る第3の実施の形態が適用される電
子制御カメラの外観を示す図である。
【図9】本発明に係る第3の実施の形態の電子制御カメ
ラの特徴部の構成を示す図である。
【図10】第3の実施の形態の電子制御カメラの動作を
説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明に係る第4の実施の形態の電子制御カ
メラの特徴部の構成を示す図である。
【図12】第4の実施の形態の電子制御カメラの利点を
説明するための図である。
【符号の説明】
10…演算制御回路(CPU)、 12…赤外測光部、 14…可視光測光部、 16…露出制御部、 18…ストロボ部、 20…オートフォーカス(AF)部、 22…ピント合せ部、24…レリーズスイッチ、 30…受光レンズ、 32…受光素子、 34…積分アンプ、 36…コンデンサ、 38…スイッチ、 40…コンパレータ、 42…可視光カットフィルタ、 44…受光レンズ、 46…受光素子、 48…赤外カットフィルタ、 50…赤外測光回路、 52…可視光測光回路、 62…リモートコントロール受信回路、 63…赤外光量検出部、 66…演算制御回路(CPU)、 68…ポート、 70…抵抗、 72…コンデンサ、 74…アンプ、 76…波形整形回路、 78…トランジスタ、 80…トランジスタ、 82…抵抗、 84…コンパレータ、 86…抵抗、 88…電流源、 90…トランジスタ、 92…トランジスタ、 94…トランジスタ、 96…トランジスタ、 98…EEPROM、 100…演算制御回路(CPU)、 102…ドライバ、 104…赤外発光ダイオード(IRED)、 106…投光レンズ、 108…被写体、 110…受光レンズ、 112…半導体光位置検出素子(PSD)、 150…反射信号分離回路 151…定常光測定回路、 152…測距用の光位置検出回路、 153…赤外反射光量測定回路、 154…ピント合わせ部、 160…パッシブタイプの測距装置、 161、162…視差のあるレンズ、 163、164…センサアレイ、 165、166…A/D変換器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物に対し、あらかじめ波長分布の決
    まっている基準光を投光する基準光投光手段と、 上記基準光投光手段によって投光された上記基準光に基
    づく上記対象物からの反射光を受光し、該反射光の波長
    分布を測定するためのもので、互いに異なる波長感度依
    存性を有する複数の受光手段と、 上記基準光投光手段による上記基準光の投光時と非投光
    時とにおける上記複数の受光手段からの出力を演算する
    演算手段とを具備したことを特徴とする電子制御カメ
    ラ。
  2. 【請求項2】 上記基準光投光手段は、カメラの測距用
    光投光手段または上記対象物を照明するストロボ装置で
    あることを特徴とする請求項1に記載の電子制御カメ
    ラ。
  3. 【請求項3】 基準となる波長分布の光を被写体に投射
    する投光手段と、 上記基準光投光手段によって投光された上記基準光に基
    づく上記対象物からの反射光を受光し、該反射光に基づ
    いて上記被写体の所定の波長分布における反射率を測定
    する反射率測定手段と、 上記基準光投光手段によって投光された上記基準光に基
    づく上記対象物からの反射光を受光し、該反射光に基づ
    いて上記被写体を照明する光の可視光成分を測定する第
    1の測光手段と、 上記基準光投光手段によって投光された上記基準光に基
    づく上記対象物からの反射光を受光し、該反射光に基づ
    いて上記被写体を照明する光の赤外光成分を測定する第
    2の測光手段と、 上記投光手段による上記基準となる波長分布の光の投光
    時と非投光時とにおける上記反射率測定手段からの出力
    と、上記第1及び第2の測光手段からの出力とに基づい
    て撮影画像の色バランスを制御する制御手段とを具備し
    たことを特徴とする電子制御カメラ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005165186A (ja) * 2003-12-05 2005-06-23 Olympus Corp カメラ
WO2020121520A1 (ja) 2018-12-14 2020-06-18 日本電気株式会社 画像処理装置、認証システム、画像処理方法、認証方法、及び、記録媒体

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