JPH1090396A - 距離測定方法及び距離測定装置 - Google Patents

距離測定方法及び距離測定装置

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JPH1090396A
JPH1090396A JP8249443A JP24944396A JPH1090396A JP H1090396 A JPH1090396 A JP H1090396A JP 8249443 A JP8249443 A JP 8249443A JP 24944396 A JP24944396 A JP 24944396A JP H1090396 A JPH1090396 A JP H1090396A
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重光 倉野
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明 亀山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 狭帯域で同期検知を高いS/N比で容易に行
い得ると共に、広探知範囲で目標物までの距離を高精度
に測定し得る距離測定装置を提供すること。 【解決手段】 この距離測定装置も、従来装置と同様な
送信器31a,送信電波5aを送波する送波器4a,送
信電波5aの目標物からの反射波6aを受信信号に変換
する受波器7a,及び受信器32aを備えるが、信号処
理回路33a´を含む信号処理器33aでは増幅及び整
形された受信信号を送信信号に基づいて復調してビート
信号を得ると共に、ビート信号から同期差周波数fx0
びこれに対応する電圧信号を得るための信号処理を行
い、制御器34aでは信号処理による非同期差周波数を
示す差周波数fx 及び差周波補数f´x に対応する電圧
信号から送信器31aの鋸歯状波発振回路1aの掃引周
期Tを変化させる制御信号を発生し、非同期差周波数が
同期差周波数になるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として直線周波
数変調波を用いた電圧信号を電波等の放射波へ変換して
送受波し、目標物までの距離を測定する距離測定方法及
び距離測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の直線周波数変調波を用い
た距離測定装置としては、図6に示すような構成のもの
が挙げられる。この距離測定装置は、送信器31c,送
波器4c,受波器7c,受信器32c,及び信号処理器
33cで構成されている。このうち、送信器31cは鋸
歯状波発振回路1c,電圧周波数変換回路2c,及び電
力増幅回路3cを備え、受信器32cは電圧増幅回路8
c及び帯域濾波回路9dを備え、信号処理器33cは復
調回路10c,低域濾波回路28a,復調回路10d,
低域濾波回路28b,及び△f/2参照信号発振回路2
9を備えるが、これらの各部における動作については、
図7(a)〜(f)に示す各部の処理信号の波形に関す
るタイミングチャートを参照して説明する。但し、図中
のfS は送信周波数を示し、fR は受信周波数を示すも
のとする。
【0003】即ち、この距離測定装置では、先ず鋸歯状
波発振回路1cで図7(a)に示されるような一定周期
Tで掃引電圧の振幅Aが最小振幅A1 から最大振幅A2
までの範囲で直線的な勾配を有する鋸歯状波の掃引電圧
信号を生成し、この掃引電圧信号を電圧周波数変換回路
2cで送信周波数fに変換して図7(b)に示されるよ
うな最小周波数f1 から最大周波数f2 までの掃引周波
数差△f(=f2 −f1 )で直線的な勾配を有するよう
に変調された送信信号を生成出力する。次に、この送信
信号を電力増幅回路3cで増幅して送信増幅信号を出力
し、送波器4cでは送信増幅信号を電波に変換して得た
送信電波を目標物へ放射する。
【0004】一方、送信電波の目標物からの反射波は受
波器7cで受波されて受信信号に変換され、電圧増幅回
路8c及び帯域濾波回路9dで増幅,整形した受信信号
を復調回路10cで復調することでビート信号が取り出
されるが、このビート信号は低域濾波回路28aで整形
されて出力される。このときの復調回路10cにおける
入力信号は図7(c)に示されるように、送信電波及び
その反射波が目標物までの距離xを伝搬速度Cで往復す
る時間Tx (=2x/C)だけ送信信号から遅れ、同一
時間における送信周波数fS と受信周波数fR との間に
周波数fにおける周波数差fx ,f´x を生じる。復調
回路10c及び低域濾波回路28aでとり出されたビー
ト信号はこの周波数差fx ,f´x であり、図7(d)
に示されるように△f/2を超過した周波数差f´x
△f/2未満の周波数差fx が時間tに対して交互に出
力される。
【0005】因みに、図7(b)及び図7(c)で説明
したように、掃引周波数差Δf(=f2 −f1 )は2つ
の周波数差fx ,f´x の和に等しく、従ってΔf=f
x +f´x となるため、fx は差周波数,f´x は差周
波補数と呼ばれても良い。
【0006】ところで、この距離測定装置で目標物まで
の距離xを測定する場合、従来では差周波数fx の一つ
のみを取り出し、この差周波数fx ,一定周期(掃引周
期)T,遅延時間Tx ,及び掃引周波数差Δfの比例関
係(fx /Δf=Tx /T)から遅延時間Tx を求め、
伝搬速度Cで換算して目標までの距離x(=C・Tx
2)をx=C・T・fx /2・Δfなる関係で演算して
求めている。
【0007】更に、最新の技術では図6中に示したよう
にΔf/2参照信号発振回路29を用いてここで掃引周
波数差Δfの1/2の周波数Δf/2を有する連続正弦
波の参照信号を作り、この参照信号で上述したビート信
号を復調回路10d及び低域濾波回路28bで復調,整
形している。
【0008】ここで、復調回路10dで復調して得られ
る2次ビート信号は2次差周波数fxxを有し、この2次
差周波数fxxは差周波数fx 及び差周波補数f´x と掃
引周波数差Δfの関係Δf=fx +f´x とにおいて、
xx=Δf/2−fx =f´x −Δf/2なる関係が成
立するため、結果として低域濾波回路28bから出力端
子13cへ出力される処理出力信号は図7(e)に示さ
れるように連続的な一定の2次差周波数fxxとなる。
【0009】この場合の目標物までの距離xはx=CT
(Δf/2−fxx)/2・Δfで演算して求めることが
できる。
【0010】尚、図7(f)は距離xに対する上述した
差周波数fx ,差周波補数f´x ,及び2次差周波数f
xxを含む周波数fの関係を示したものである。ここで
は、Δf/2の周波数範囲BW(R)が距離x=Rで示
されるレンジRに対応し、上述したΔf=fx +f´x
及びfxx=Δf/2−fx =f´x −Δf/2の関係式
が比例直線上で成立していることを示している。
【0011】以上に説明した距離測定方法は特願昭33
−10166号で提案されたものであるが、更に特公昭
36−13290号公報には、一定の掃引周期Tで繰り
返す第1の直線周波数変調波と、この第1の直線周波数
変調波と同じ掃引周期Tで且つ一定の周波数差Fb を有
する第2の直線周波数変調波を用いて第1の変調波を送
信信号として放射して受信信号を得、第2の変調波に適
当な時間遅延を与えて参照信号と成し、両信号を復調し
て得たビート信号が一定の周波数差Fb となるように遅
延時間を制御する技術が開示されている。これにより、
狭帯域,即ち、低雑音の検知周波数Fb で伝搬遅延時間
を得て距離の測定を行っている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した図6及び図7
(a)〜(f)で説明した距離測定装置の場合、差周波
数差を計数して距離を求める際、図7(f)に示したよ
うに測定距離範囲,即ち、広域なレンジRに対応する周
波数範囲BW(R)の帯域幅が必要であり、必然的に帯
域幅雑音が増加してS/N比が劣化してしまうという欠
点がある。
【0013】又、特公昭36−13290号公報に開示
された距離測定方法の場合、大きな時間範囲の可変遅延
回路が必要となる他、送信信号と参照信号との間に復調
する前から周波数差Fb が存在するため、誘導等による
悪影響を除去できないという欠点がある。
【0014】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、誘導等による悪影
響を回避できると共に、S/N比が劣化されずに狭域な
帯域幅により広域な探知範囲で目標物までの距離を容易
にして高精度に測定し得る距離測定方法及び距離測定装
置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、最小周
波数f1 から最大周波数f2 までを掃引周期Tで鋸歯状
波状に掃引した直線周波数変調波の送信信号を送信放射
波に変換して目標物に放射すると共に、該送信放射波の
該目標物からの反射波を受波変換して得られる受信信号
を該送信信号の復調により得られるビート信号中の差周
波数fx に基づいて該目標物までの距離xを測定する距
離測定方法において、距離xによる遅延時間Tx (=2
x/C;Cは放射波伝搬速度)に対応して掃引周期Tを
可変し、該遅延時間Tx =T/2なる関係の同期状態を
同期差周波数fx0=(f2 −f1)/2=Δf/2[但
し、ここでは掃引周波数差Δf=f2 −f1 とする]で
検知し、該検知時の同期周期T0 =2・Tx から該距離
xをx=C・Tx /2=C・T0 /4なる関係で求める
距離測定方法が得られる。
【0016】この距離測定方法において、ビート信号を
周波数電圧変換により周波数に比例した電圧に変換し、
掃引終了前の差周波数fx に対応する電圧V(fx )と
掃引開始後の差周波補数f´x (f´x =Δf−fx
に対応する電圧V(f´x )とをサンプル抽出し、該電
圧V(fx ),V(f´x )の両方の間の電位差で掃引
周期Tを変化させると共に、該両方の間の電位差が零と
なる該差周波数fx =f´x =fx0で同期差周波数とな
る状態で安定して該掃引周期Tが同期周期T0となるよ
うに制御することは好ましい。
【0017】一方、本発明によれば、掃引周期及び掃引
周波数を設定するための鋸歯状電圧波形を有する掃引電
圧信号を発生する鋸歯状波発振回路,該掃引電圧信号を
電圧に比例した周波数へと変換して送信信号を発生する
電圧周波数変換回路,及び該送信信号を増幅して送信増
幅信号を出力する電力増幅回路から成る送信器と、送信
増幅信号を送信放射波に変換して目標物へと送波する送
波器と、送信放射波の目標物からの反射波を受信信号に
変換する受波器と、受信信号を増幅して濾波整形する受
信器と、増幅及び整形された受信信号を送信信号に基づ
いて復調してビート信号を得ると共に、該ビート信号か
ら同期差周波数fx0及び該同期差周波数fx0に対応する
電圧信号を得るための信号処理を行う信号処理器と、信
号処理による非同期差周波数を示す差周波数fx 及び差
周波補数f´x に対応する電圧信号から鋸歯状波発振回
路の掃引周期を変化させる制御信号を発生し、該非同期
差周波数が同期差周波数になるように制御する制御器と
を備えた距離測定装置が得られる。
【0018】又、本発明によれば、上記距離測定装置に
おいて、信号処理器は、受信信号を復調する復調回路
と、復調された受信信号を同期差周波数fx0で濾波する
狭帯域濾波回路と、濾波された受信信号を所定の閾値信
号と比較可能な直流受信信号に変換するAC/DC変換
回路と、直流受信信号を所定の閾値信号と比較して同期
状態の有意性を検証する比較回路と、掃引周期の制御終
了を確認する論理回路と、掃引周期内でレベルを確保す
るためのピークホールド回路と、同期状態の掃引周期を
制御する制御電圧から距離を示す距離信号に変換する制
御電圧距離信号変換回路と、同期状態と該同期状態のと
きの距離信号との時間整合を行って距離出力信号を出力
するゲート回路とを備えて成り、制御器は、復調された
受信信号におけるビート信号の差周波数fx と差周波補
数f´x とを濾波する帯域濾波回路と、差周波数fx
び差周波補数f´x を該各周波数に比例した電圧に変換
する周波数電圧変換回路と、掃引開始後のサンプルゲー
ト信号及び掃引終了前のサンプルゲート信号を生成出力
するタイミング信号発生回路と、サンプルゲート信号の
両方で差周波数fx に対応する電圧と差周波補数f´x
に対応する電圧とをそれぞれ抽出してサンプル信号を出
力するサンプルゲート回路と、サンプル信号のそれぞれ
のレベルを掃引周期内で確保するためのピークホールド
回路と、サンプル信号の両方のレベル差を得る減算回路
と、サンプル信号のレベル差に応じて掃引周期を制御す
る周期制御電圧を発生する周期制御電圧発生回路と、周
期制御電圧に応じて掃引周期を決める時定数を電圧で変
化させて掃引電圧信号を制御する電圧制御可変抵抗回路
とを備えて成る距離測定装置が得られる。
【0019】
【作用】本発明の距離測定方法では、目標物までの距離
による受信信号の遅延時間Txと掃引周期TとがT≠2
x となる非同期の関係にあるとき、差周波数fx と差
周波補数f´x とがfx ≠fx ′の関係になり、且つ掃
引周波差Δfとの大小関係において常にfx <Δf/2
<f´x 又はf´x <Δf/2<fx の何れかの状態に
あることを利用し、差周波数fx と差周波補数fx ′と
を掃引周期Tの制御信号に変換し、これによってT=2
x の同期状態に制御している。同期状態では差周波数
x と差周波補数f´x とは等しく、単一の同期差周波
数fx0(=fx =f´x =Δf/2)となり、S/N比
が良好な狭帯域の同期検知信号となるため、誤差の少な
い同期周期T0 (=2Tx )から精度の良い距離測定が
できる。しかも同期状態では掃引周期に無駄が無く、掃
引回数が最大の状態となるため、最高密度の距離測定を
行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げ、本発明の距
離測定方法及び距離測定装置について、図面を参照して
詳細に説明する。
【0021】最初に、本発明の距離測定方法の概要を簡
単に説明する。この距離測定方法は、最小周波数f1
ら最大周波数f2 までを掃引周期Tで鋸歯状波状に掃引
した直線周波数変調波の送信信号を送信電波に変換して
目標物に放射すると共に、その送信電波の目標物からの
反射波を受波変換して得られる受信信号を送信信号の復
調により得られるビート信号中の差周波数fx に基づい
て目標物までの距離xを測定する際、距離xによる遅延
時間Tx (=2x/C;Cは電波伝搬速度)に対応して
掃引周期Tを可変し、その遅延時間Tx =T/2なる関
係の同期状態を同期差周波数fx0=(f2 −f1 )/2
=Δf/2[但し、ここでは掃引周波数差Δf=f2
1 とする]で検知し、この検知時の同期周期T0 =2
・Tx から距離xをx=C・Tx /2=C・T0 /4な
る関係で求めるものである。
【0022】又、この距離測定方法では、ビート信号を
周波数電圧変換により周波数に比例した電圧に変換し、
掃引終了前の差周波数fx に対応する電圧V(fx )と
掃引開始後の差周波補数f´x (f´x =Δf−fx
に対応する電圧V(f´x )とをサンプル抽出し、これ
らの電圧V(fx ),V(f´x )の両方の間の電位差
で掃引周期Tを変化させると共に、両方の間の電位差が
零となる差周波数fx=f´x =fx0で同期差周波数と
なる状態で安定して掃引周期Tが同期周期T0となるよ
うに制御する。
【0023】図1は、この距離測定方法を適用した一実
施例に係る距離測定装置の基本構成を示した簡易ブロッ
ク図である。
【0024】この距離測定装置は、掃引周期T及び掃引
周波数を設定するための電圧波形を有する掃引電圧信号
を発生する鋸歯状波発振回路1a,掃引電圧信号を電圧
に比例した周波数へ変換して送信信号を発生する電圧周
波数変換回路2a,及び送信信号を増幅して送信増幅信
号を出力する電力増幅回路3aから成る送信器31a
と、送信増幅信号を送信電波5aに変換して目標物へと
送波する送波器4aと、送信電波5aの目標物からの反
射波6aを受信信号に変換する受波器7aと、受信信号
を増幅して濾波整形する受信器32aと、増幅及び整形
された受信信号を送信信号に基づいて復調してビート信
号を得ると共に、ビート信号から同期差周波数fx0及び
該同期差周波数fx0に対応する電圧信号を得るための信
号処理を行う信号処理回路33a´を含む信号処理器3
3aと、信号処理による非同期差周波数を示す差周波数
x 及び差周波補数f´x に対応する電圧信号から鋸歯
状波発振回路1aの掃引周期Tを変化させる制御信号を
発生し、非同期差周波数が同期差周波数になるように制
御する制御器34aとを備えている。又、ここでの受信
器32aも、受波器7aからの受信信号を増幅,整形す
るための電圧増幅回路8a及び帯域濾波回路9aを備え
ている。更に、信号処理回路33a´には距離に対応し
た信号を送出する出力端子13aが接続されている。
【0025】この距離測定装置の各部における動作につ
いては、図2(a)〜(g)に示す各部の処理信号の波
形に関するタイミングチャートを参照して説明する。但
し、図2中においては、縦方向に重要ブロック毎の信号
パターンを示し、横方向に同期状態に致るまでの状態を
掃引周期Tの時間変化に対する3段階(a−1,a−
2,a−3)に分けて表わしている。又、ここでもfS
は送信周波数を示し、fR は受信周波数を示すものとす
る。
【0026】即ち、この距離測定装置では、先ず鋸歯状
波発振回路1aで図2(a)に示されるような1段階と
して掃引周期T=T1 (2段階ではT=T2 ,3段階で
はT=T0 )の間に掃引電圧の振幅Aが最小振幅A1
ら最大振幅A2 まで直線的に変化する鋸歯状波の掃引電
圧信号を生成し、この掃引電圧信号を電圧周波数変換回
路2aで送信周波数fに変換して図2(b)に示される
ような最小周波数f1から最大周波数f2 までの掃引周
波数差△f(=f2 −f1 )で直線的な勾配を有するよ
うに変調された送信信号を生成出力する。次に、この送
信信号を電力増幅回路3aで増幅して送信増幅信号を出
力し、送波器4aでは送信増幅信号を送信電波5aに変
換して目標物へ放射する。
【0027】一方、送信電波5aの目標物からの反射波
6aは受波器7aで受波されて受信信号に変換され、受
信器32aの電圧増幅回路8a及び帯域濾波回路9aで
増幅,整形される。ここで増幅,濾波された受信信号の
周波数変調波は目標物までの距離xを往復する遅延時間
x だけ送信信号の時間から遅れ、復調回路10aに入
力される受信信号と参照信号である送信信号との復調信
号には図2(c)に示されるように周波数差により差周
波数fx1と差周波補数f´x1とが生じる(2段階では差
周波数fx2及び差周波補数f´x2,3段階では差周波数
x0及び差周波補数f´x0)ため、復調回路10aによ
りビート信号を抽出すると、図2(d)に示されるよう
に差周波数fx1と差周波補数f´x1とが交互に表われる
(2段階では差周波数fx2及び差周波補数f´x2,3段
階では差周波数fx0のみ)。
【0028】このような差周波数fx1,差周波補数f´
x1を制御器34aにおいて周波数電圧変換等により周波
数に比例した電圧V(fx1),V(f´x1)に変換して
分離すると、それぞれ図2(e)に実線で示されるよう
な電圧信号V(fx1)[2段階では電圧信号V
(fx2),3段階では電圧信号V(fx0)]と、図2
(f)に実線で示されるような電圧信号V(f´x1
[2段階では電圧信号V(f´x2),3段階では電圧信
号V(fx0)]とが得られる。
【0029】これらの電圧信号のそれぞれにピークホー
ルドをかけ、両電圧信号間の電位差の絶対値を得ると、
図2(g)に示されるような制御電圧信号Vc1[=V
(f´x1)〜V(fx1)][2段階ではVc2=V(f´
x2)〜V(fx2),3段階ではVc3=0]が得られる。
【0030】要するに、このような制御電圧信号Vc1
c2,Vc3を得て送信器31aの鋸歯状波発振回路1a
に帰還して掃引周期Tを制御すると、初期的には図2中
の1段階a−1に対応するように、差周波数fx1と差周
波補数f´x1との差が或る程度大きく、制御電圧信号V
c1のレベルが比較的高いが、制御が進むと図2中の2段
階a−2に対応するように、同じ過程を得ながら差周波
数fx2と差周波補数f´x2との差が小さくなり、制御電
圧信号Vc2のレベルも小さくなる。更に、同様な制御が
進めば図2中の3段階a−3に対応するように掃引周期
Tが同期周期T0 に等しくなり、差周波数及び差周波補
数は共に同期差周波数fx0に等しくなって制御電圧信号
c3のレベルが零になって安定する。
【0031】これらの信号処理及び制御は、図1に示す
距離測定装置では信号処理器33a及び制御器34aで
行われるが、これらの要部を具体化すれば、図3に示さ
れるような距離測定装置として構成される。
【0032】即ち、この距離測定装置は、図1及び図2
(a)〜(g)で説明した同等な構成及び機能の各部と
して、鋸歯状波発振回路1b,電圧周波数変換回路2
b,及び電力増幅回路3bから成る送信器31bと、送
信電波5bを目標物へと送波する送波器4bと、反射波
6bを受信信号に変換する受波器7bと、電圧増幅回路
8b及び帯域濾波回路9bから成る受信器32bと、ビ
ート信号から同期差周波数fx0及びこれに対応する電圧
信号を得るための信号処理を行う信号処理器33bと、
信号処理による非同期差周波数を示す差周波数fx 及び
差周波補数f´xに対応する電圧信号から鋸歯状波発振
回路1bの掃引周期Tを変化させる制御信号を発生し、
非同期差周波数が同期差周波数になるように制御する制
御器34bとを備えている。
【0033】但し、この距離測定装置において、信号処
理器33bは、受信信号を復調する復調回路10bと、
復調された受信信号を同期差周波数fx0で濾波する狭帯
域濾波回路11aと、濾波された受信信号を所定の閾値
信号と比較可能な直流受信信号に変換するAC/DC変
換回路12aと、直流受信信号を入力端子26aから入
力される所定の閾値信号と比較して同期状態の有意性を
検証する比較回路21aと、掃引周期Tの制御終了を確
認する論理回路22aと、掃引周期T内でレベルを確保
するためのピークホールド回路18cと、同期状態の掃
引周期Tを制御する制御電圧から距離を示す距離信号に
変換する制御電圧距離信号変換回路23aと、出力端子
13bに接続され、同期状態とこのときの距離信号との
時間整合を行って出力端子13bに処理出力信号として
距離出力信号を出力するゲート回路24aとを備えて成
っている。
【0034】又、制御器34bは、復調された受信信号
におけるビート信号の差周波数fxと差周波補数f´x
とを濾波する帯域濾波回路9cと、差周波数fx 及び差
周波補数f´x を各周波数に比例した電圧に変換する周
波数電圧変換回路27aと、掃引開始後のサンプルゲー
ト信号SG1及び掃引終了前のサンプルゲート信号SG
2を生成出力するタイミング信号発生回路15aと、サ
ンプルゲート信号SG1,SG2の両方で差周波数fx
に対応する電圧と差周波補数f´x に対応する電圧とを
それぞれ抽出してサンプル信号を出力する一対のサンプ
ルゲート回路17a,17bと、サンプル信号のそれぞ
れのレベルを掃引周期T内で確保するための一対のピー
クホールド回路18a,18bと、サンプル信号の両方
のレベル差を得る減算回路19aと、サンプル信号のレ
ベル差に応じて掃引周期Tを制御する周期制御電圧を発
生する周期制御電圧発生回路20aと、周期制御電圧に
応じて掃引周期Tを決める時定数を電圧で変化させて掃
引電圧信号を制御する電圧制御可変抵抗回路14aとを
備えて成っている。
【0035】この距離測定装置の各部における動作につ
いては、図4(a)〜(m)に示す各部の処理信号の波
形に関するタイミングチャートを参照して説明する。但
し、ここでもfS は送信周波数を示し、fR は受信周波
数を示す。又、VS は送信電圧を示すものとする。
【0036】この距離測定装置で掃引動作を開始する
と、送信器31bの鋸歯状波発振回路1bからは図4
(a)に示されるような掃引周期T=T1 ,T2
3 ,T4 ,T5 に順次応じた掃引電圧Vの掃引電圧信
号が出力され、これを入力した制御器34bのタイミン
グ信号発生回路15aでは図4(b)に示されるような
矩形波のサンプルゲート信号SG1,SG2を交互に生
成出力する。
【0037】一方、信号処理器33bの復調回路10b
には図4(c)に示されるような受信信号,送信信号が
それぞれ入力信号,参照信号として入力される。復調回
路10bから出力されたビート信号は制御器34bにお
いて、帯域濾波回路9c及び周波数電圧変換回路27a
を経て図4(d)に示されるような差周波数fx ,差周
波補数f´x に対応する電圧信号V(fx ),V(f´
x )として変換出力される。
【0038】これをタイミング信号発生回路15aで生
成出力した掃引開始後のタイミング信号SG1とサンプ
ルゲート回路17aとで電圧信号V(f´x )をサンプ
リングしてピークホールド回路18aでホールドする
と、図4(e)に示されるように電圧信号V(f´x
成分だけの保持信号が得られる。同様にタイミング信号
発生回路15aで生成出力した掃引開始前のタイミング
信号SG2とサンプルゲート回路17bとで電圧信号V
(fx )をサンプリングしてピークホールド回路18b
でホールドすると、図4(f)に示されるように電圧信
号V(fx )成分だけの保持信号が得られる。
【0039】そこで、これらの両方の保持信号を減算回
路19aで減算すると、図4(g)に示されるような減
算信号が得られるが、この減算信号は同期状態になると
零となる。
【0040】一方、送信器31bの鋸歯状波発振回路1
bの掃引周期Tはその時定数が制御器34bの電圧制御
可変抵抗回路14aに加えられる制御電圧で制御される
が、この制御電圧は図4(h)に示されるような減算回
路19aの出力で補正された周期制御電圧発生回路20
aからの周期制御電圧の印加に応じて変化するもので、
同期状態ではVT0の値となる。
【0041】この制御電圧は信号処理器33bの制御電
圧距離信号変換回路23aにも送出され、この制御電圧
距離信号変換回路23a及びゲート回路24aを経て出
力端子13bに送出される最終的な距離値を示す出力信
号を得るための入力信号にもなっている。
【0042】復調回路10bから出力されるビート信号
は狭帯域濾波回路11aにも送出されて濾波整形された
後、AC/DC変換回路12aで所定の閾値信号と比較
可能な図4(i)に示されるような直流受信信号(図中
では閾値電圧VD を最初に超過した信号パターン部分の
交点箇所を表わすu,vを付している)に変換される。
この直流受信信号は比較回路21aに送出され、比較回
路21aでは入力端子26aから入力される所定の閾値
信号VD と直流受信信号とを比較して同期状態の有意性
を検証し、その結果に応じて図4(j)に示されるよう
な比較信号を出力する。
【0043】ここで、例えば距離xに対応した掃引周期
Tが同期状態にある場合,即ち、図5(a)に示される
ように距離x及び掃引周期Tの比x/Tとビート信号の
周波数fとの関係でx/T=x/T0 の場合、ビート信
号の周波数は同期差周波数fx0となり、図5(b)に示
される中心周波数fx0,選択度Qで振幅Bを出力する濾
波特性を持った狭帯域濾波回路11aはこのビート信号
を同期検知信号としてAC/DC変換回路12aへ出力
する。因みに、図5(c)は同図(a)における周波数
fを周波数電圧変換回路27aで電圧の振幅V(f)に
変換した場合の距離x及び掃引周期Tの比x/Tとの関
係を示したもので、同図(d)は同図(c)に対応して
非同期時の振幅V(f´x ),V(fx )が同期するこ
とによって振幅V(fx0)に変化する様子を時間tに沿
って示したものである。AC/DC変換回路12aで直
流に変換された直流受信信号としての同期検知信号は、
比較回路21aで外部から入力端子26aを介して入力
される閾値電圧VD と比較され、同期検知信号が閾値を
越えて有意であるとき、図4(j)に示されるような比
較信号を論理回路22aへ出力する。
【0044】又、ここでの同期検知信号のS/N比につ
いて従来装置と比較すると、従来では例えば図7(f)
で説明したように約Δf/2の周波数範囲BW(R)の
帯域幅が必要であったが、実施例では図5(b)を参照
すればΔf/2=fx0を中心周波数とし、任意の選択度
Qによる帯域幅fx0/Qの狭帯域で良く、こうした帯域
幅に関する従来装置との比率が10:1のときには実施
例の場合、帯域雑音を10dB低く改善できることが判
る。
【0045】論理回路22aは同期状態において閾値を
越えたときの比較回路21aから出力される比較信号と
減算回路19aの零出力とから同期状態を検定し、その
状態が十分であるときに図4(k)に示されるような論
理出力信号としてゲート信号をピークホールド回路18
cへ送出する。ピークホールド回路18cでは掃引周期
T内のゲートレベルを保ち、その保持信号をゲート回路
24aへ送出する。制御電圧距離信号変換回路23aは
制御器34bの周期制御電圧発生回路20aから印加さ
れる周期制御電圧を常に図4(l)に示されるような距
離信号に変換しており、この距離信号は同期状態が確認
されてゲート回路24aが開いたときだけ図4(m)に
示されるような距離出力信号Vx として出力端子13b
へ送出される。
【0046】尚、実施例の距離測定方法及び距離測定装
置では信号媒体を電波として説明したが、基本的には音
波や光等の他の信号媒体を適用することもできる。
【0047】
【発明の効果】以上に述べた通り、本発明によれば、目
標物までの距離に対応して掃引周期Tを変化させる直線
周波数変調波を用いて受信信号の遅延時間Tx の2倍に
等しい同期掃引周期T0 のときにビート信号の全時間に
及んで単一の周波数となる同期差周波数fx0を同期検知
信号としているので、誘導等による悪影響を受けずに狭
域な帯域幅により高いS/N比で広域な探知範囲で目標
物までの検知が可能になると共に、しかもレベルの高い
同期掃引周期T0 に基づいて距離を算出することで高精
度な距離測定が可能な距離測定方法及び距離測定装置が
具現されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の距離測定方法を適用した一実施例に係
る距離測定装置の基本構成を示した簡易ブロック図であ
る。
【図2】図1に示す距離測定装置の各部における処理信
号波形を示したタイムチャートであり、(a)は送信器
の鋸歯状波発振回路から出力される掃引電圧信号に関す
るもの,(b)は送信器の電圧周波数変換回路から出力
される送信信号に関するもの,(c)は信号処理器の復
調回路に入力される受信信号と参照信号である送信信号
との復調信号に関するもの,(d)は信号処理器の復調
回路から出力されるビート信号に関するもの,(e)は
制御器で生成される差周波数成分の電圧信号に関するも
の,(f)は制御器で生成される差周波補数成分の電圧
信号に関するもの,(g)は制御器から出力される差周
波数成分及び差周波補数成分の電圧信号を合成した制御
電圧信号に関するものである。
【図3】図1に示す距離測定装置の要部である信号処理
器及び制御器の具体的な細部構成を示したブロック図で
ある。
【図4】図3に示す距離測定装置の各部における処理信
号波形を示したタイムチャートであり、(a)は送信器
の鋸歯状波発振回路から出力される掃引電圧信号に関す
るもの,(b)は制御器のタイミング信号発生回路から
出力されるサンプルゲート信号に関するもの,(c)は
信号処理器の復調回路に入力される受信信号と送信信号
とに関するもの,(d)は制御器の周波数電圧変換回路
から出力される電圧信号に関するもの,(e)は制御器
のピークホールド回路から出力される差周波補数成分の
保持信号に関するもの,(f)は制御器のピークホール
ド回路に入力される差周波数成分の保持信号に関するも
の,(g)は制御器の減算回路から出力される減算信号
に関するもの,(h)は制御器の電圧制御可変抵抗回路
から出力される制御電圧に関するもの,(i)は信号処
理器のAC/AD変換回路から出力される直流受信信号
に関するもの,(j)は信号処理器の比較回路から出力
される比較信号に関するもの,(k)は信号処理器の論
理回路から出力される論理出力信号に関するもの,
(l)は信号処理器の制御電圧距離信号変換回路から出
力される距離信号に関するもの,(m)は信号処理器の
ゲート回路から出力される距離出力信号に関するもので
ある。
【図5】図3に示す距離測定装置の要部における距離に
対応した掃引周期が同期状態にある場合の諸特性を示し
たもので、(a)は距離及び掃引周期の比とビート信号
の周波数との関係に関するもの,(b)はそのときの信
号処理器の狭帯域濾波回路における出力電圧の振幅の周
波数に対する濾波特性に関するもの,(c)は(a)に
おける周波数を周波数電圧変換回路の電圧の振幅に変換
した距離及び掃引周期の比との関係に関するもの,
(d)は(c)に対応して非同期時の特定の振幅が同期
することによって他の振幅に変化する様子を時間に沿っ
て示したものである。
【図6】従来の距離測定装置の基本構成を示したブロッ
ク図である。
【図7】図6に示す距離測定装置の各部における処理信
号波形を示したタイムチャートであり、(a)は送信器
の鋸歯状波発振回路から出力される掃引電圧信号に関す
るもの,(b)は送信器の電圧周波数変換回路から出力
される送信信号に関するもの,(c)は信号処理器の復
調回路に入力される受信信号と参照信号である送信信号
との復調信号に関するもの,(d)は信号処理器におけ
る前段の低域濾波回路から出力されるビート信号に関す
るもの,(e)は信号処理器における後段の低域濾波回
路から出力される処理出力信号に関するもの,(f)は
距離に対する差周波数,差周波補数,及び2次差周波数
を含む周波数の関係に関するものである。
【符号の説明】
1a,1b,1c 鋸歯状波発振回路 2a,2b,2c 電圧周波数変換回路 3a,3b,3c 電力増幅回路 4a,4b,4c 送波器 5a,5b,5c 送信電波 6a,6b,6c 反射波 7a,7b,7c 受波器 8a,8b,8c 電圧増幅回路 9a,9b,9c,9d 帯域濾波回路 10a,10b,10c,10d 復調回路 11a 狭帯域濾波回路 12a AC/DC変換回路 13a,13b,13c 出力端子 14a 電圧制御可変抵抗回路 15a タイング信号発生回路 17a,17b サンプルゲート回路 18a,18b,18c ピークホールド回路 19a 減算回路 20a 周期制御電圧発生回路 21a 比較回路 22a 論理回路 23a 制御電圧距離信号変換回路 24a ゲート回路 26a 入力端子 27a 周波数電圧変換回路 28a,28b 低域濾波回路 29 Δf/2参照信号発振回路 31a,31b,31c 送信器 32a,32b,32c 受信器 33a,33b,33c 信号処理器 33a´ 信号処理回路 34a,34b 制御器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最小周波数f1 から最大周波数f2 まで
    を掃引周期Tで鋸歯状波状に掃引した直線周波数変調波
    の送信信号を送信放射波に変換して目標物に放射すると
    共に、該送信放射波の該目標物からの反射波を受波変換
    して得られる受信信号を該送信信号の復調により得られ
    るビート信号中の差周波数fx に基づいて該目標物まで
    の距離xを測定する距離測定方法において、前記距離x
    による遅延時間Tx (=2x/C;Cは放射波伝搬速
    度)に対応して前記掃引周期Tを可変し、該遅延時間T
    x =T/2なる関係の同期状態を同期差周波数fx0
    (f2 −f1 )/2=Δf/2[但し、ここでは掃引周
    波数差Δf=f2 −f1 とする]で検知し、該検知時の
    同期周期T0 =2・Tx から該距離xをx=C・Tx
    2=C・T0 /4なる関係で求めることを特徴とする距
    離測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の距離測定方法において、
    前記ビート信号を周波数電圧変換により周波数に比例し
    た電圧に変換し、掃引終了前の前記差周波数fx に対応
    する電圧V(fx )と掃引開始後の差周波補数f´
    x (f´x =Δf−fx )に対応する電圧V(f´x
    とをサンプル抽出し、該電圧V(fx ),V(f´x
    の両方の間の電位差で前記掃引周期Tを変化させると共
    に、該両方の間の電位差が零となる該差周波数fx =f
    ´x =fx0で同期差周波数となる状態で安定して該掃引
    周期Tが前記同期周期T0 となるように制御することを
    特徴とする距離測定方法。
  3. 【請求項3】 掃引周期及び掃引周波数を設定するため
    の鋸歯状電圧波形を有する掃引電圧信号を発生する鋸歯
    状波発振回路,該掃引電圧信号を電圧に比例した周波数
    へと変換して送信信号を発生する電圧周波数変換回路,
    及び該送信信号を増幅して送信増幅信号を出力する電力
    増幅回路から成る送信器と、前記送信増幅信号を送信放
    射波に変換して目標物へと送波する送波器と、前記送信
    放射波の前記目標物からの反射波を受信信号に変換する
    受波器と、前記受信信号を増幅して濾波整形する受信器
    と、前記増幅及び整形された受信信号を前記送信信号に
    基づいて復調してビート信号を得ると共に、該ビート信
    号から同期差周波数fx0及び該同期差周波数fx0に対応
    する電圧信号を得るための信号処理を行う信号処理器
    と、前記信号処理による非同期差周波数を示す差周波数
    x 及び差周波補数f´x に対応する電圧信号から前記
    鋸歯状波発振回路の掃引周期を変化させる制御信号を発
    生し、該非同期差周波数が同期差周波数になるように制
    御する制御器とを備えたことを特徴とする距離測定装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の距離測定装置において、
    前記信号処理器は、前記受信信号を復調する復調回路
    と、前記復調された受信信号を前記同期差周波数fx0
    濾波する狭帯域濾波回路と、前記濾波された受信信号を
    所定の閾値信号と比較可能な直流受信信号に変換するA
    C/DC変換回路と、前記直流受信信号を前記所定の閾
    値信号と比較して同期状態の有意性を検証する比較回路
    と、前記掃引周期の制御終了を確認する論理回路と、前
    記掃引周期内でレベルを確保するためのピークホールド
    回路と、同期状態の前記掃引周期を制御する制御電圧か
    ら距離を示す距離信号に変換する制御電圧距離信号変換
    回路と、同期状態と該同期状態のときの前記距離信号と
    の時間整合を行って距離出力信号を出力するゲート回路
    とを備えて成り、前記制御器は、前記復調された受信信
    号における前記ビート信号の差周波数fx と差周波補数
    f´x とを濾波する帯域濾波回路と、前記差周波数fx
    及び前記差周波補数f´x を該各周波数に比例した電圧
    に変換する周波数電圧変換回路と、掃引開始後のサンプ
    ルゲート信号及び掃引終了前のサンプルゲート信号を生
    成出力するタイミング信号発生回路と、前記サンプルゲ
    ート信号の両方で前記差周波数fx に対応する電圧と前
    記差周波補数f´x に対応する電圧とをそれぞれ抽出し
    てサンプル信号を出力するサンプルゲート回路と、前記
    サンプル信号のそれぞれのレベルを前記掃引周期内で確
    保するためのピークホールド回路と、前記サンプル信号
    の両方のレベル差を得る減算回路と、前記サンプル信号
    のレベル差に応じて前記掃引周期を制御する周期制御電
    圧を発生する周期制御電圧発生回路と、前記周期制御電
    圧に応じて前記掃引周期を決める時定数を電圧で変化さ
    せて前記掃引電圧信号を制御する電圧制御可変抵抗回路
    とを備えて成ることを特徴とする距離測定装置。
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