JP3260717B2 - 動き検出装置 - Google Patents

動き検出装置

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JP3260717B2 JP06579599A JP6579599A JP3260717B2 JP 3260717 B2 JP3260717 B2 JP 3260717B2 JP 06579599 A JP06579599 A JP 06579599A JP 6579599 A JP6579599 A JP 6579599A JP 3260717 B2 JP3260717 B2 JP 3260717B2
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宮崎  淳
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動き検出装置に係わ
り、詳細には高周波電磁波を用いて物体の動きを検出す
る動き検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の動き検出装置は、アンテナ
を備えており、このアンテナから目標物体に対して高周
波電磁波を放射するようになっている。そしてこのアン
テナで、目標物体およびその周囲の物体からの反射信号
を受信するようにしている。動き検出装置では、周囲の
動きのない物体からの反射信号を補償することによっ
て、目標物体の動きを検出する。
【0003】図7は従来提案された動き検出装置の構成
の概要を表わしたものである。この動き検出装置では、
発振器10によって生成された高周波正弦波信号は、第
1の電力分割器11によって等電力に分割され、それぞ
れ第2の電力分割器12と位相比較器13とに供給され
る。第2の電力分割器12は、第1の電力分割器11か
ら供給された正弦波信号をさらに等電力に分割し、サー
キュレータ14と振幅・位相補償回路15とに供給す
る。サーキュレータ14は、アンテナ16および加算器
17に接続されており、第2の電力分割器12からの送
信電力をアンテナ13に、アンテナ16からの受信電力
を加算器17に、それぞれ伝送することができるように
なっている。振幅・位相補償回路15は、受信信号に対
して同振幅、逆位相となるように送信正弦波の振幅およ
び位相を調整し、これを加算器17に供給する。アンテ
ナ16は、サーキュレータ14から供給された送信電力
を高周波電磁波として放射するとともに、その反射波を
受信する。加算器17は、サーキュレータ14から供給
された受信信号と、振幅・位相補償回路15から供給さ
れた受信信号に対して同振幅、逆位相の送信正弦波信号
とを加算する。この加算結果は、位相比較器13に供給
され、加算器17の加算結果と第1の電力分割器11に
よって等分割された高周波正弦波との位相が比較され
る。高速フーリエ変換手段18は、この比較結果を高速
フーリエ変換して信号スペクトラムを得る。スペクトラ
ム表示手段19は、この信号スペクトラムを表示する。
【0004】このような構成の従来の動き検出装置は、
発振器10によって生成された高周波正弦波信号がサー
キュレータ14を介してアンテナ16から発射されると
ともに、このアンテナ16で目標付近の反射波が受信さ
れる。この反射波は、サーキュレータ14を介して加算
器17に入力される。加算器17には送信側から分割さ
れた送信高周波正弦波信号が受信信号に対して同振幅、
逆位相として入力されており、これを反射波と加算する
ことによって静止物体からの反射波の成分を除去し、位
相比較器13で送信高周波正弦波信号との位相を比較す
ることで、移動した物体に当たって変調された反射波成
分のみを抽出するようになっている。このようにして抽
出された物体の動きは、高速フーリエ変換処理手段18
によって周波数軸上に変換され、信号スペクトラムとし
てスペクトラム表示手段19に表示される。
【0005】このような動き検出装置に関する技術は、
例えば特開平9−304525号公報「運動物体探知装
置」に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来提案
された動き検出装置では、上述したように周囲の動きの
ない物体からの反射信号を補償するための補償回路を必
要とするとともに、この補償回路で反射信号の補償を行
ったとしても動きのある物体が複数ある場合にはそれぞ
れの物体からの変調信号が合成されたものしか検出され
ないという問題があった。すなわち、補償回路を用いて
も受信機のダイナミックレンジが広い必要がないため有
用であるが、その一方で付加回路として必要とするにも
かかわらず動きのある物体からの信号を抽出できる場合
が限られていた。したがって、動きのある物体が複数あ
る場合には、抽出した信号を波形として表示したり、ス
ペクトラム表示を行っても目的の物体の動きを判別する
ことができず、信頼性の低い検出結果しか得られなかっ
た。また、動きのない物体が複数有りそれぞれのアンテ
ナからの距離が異なる場合には、アンテナからの距離と
波長で決まる位相差がそれぞれの反射波で異なるため、
受信信号は同じ周波数であるが位相がずれた複数の正弦
波信号が合成された信号となる。したがって、受信信号
の位相は短時間で不規則に変化し、補償回路が必ずしも
効果的にこの変化に追従できるとは限らなかった。
【0007】そこで本発明の目的は上述したような補償
回路を用いることなく高精度で微小な動きを検出する動
き検出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、(イ)基準信号を生成する基準信号生成手段と、
(ロ)この基準信号生成手段によって生成された基準信
号の位相に同期して発振信号を生成する発振信号生成手
段と、(ハ)この発振信号生成手段によって生成された
発振信号を電磁波として所定の目標物に対して放射する
とともにこの電磁波が目標物によって反射された反射波
を受信するアンテナと、(ニ)基準信号生成手段によっ
て生成された基準信号の位相に同期して第1局部発振器
信号を生成する第1局部発振手段と、アンテナによって
受信された反射波の周波数をこの第1局部発振手段によ
って生成された第1局部発振器信号の周波数に基づいて
第1中間周波数に周波数変換しこの第1中間周波数成分
を抽出する第1の周波数変換手段と、この第1の周波数
変換手段によって第1中間周波数成分が抽出された受信
信号の周波数を基準信号の周波数に基づいて第2中間周
波数に周波数変換しこの第2中間周波数成分を抽出する
第2の周波数変換手段とを備え、アンテナによって受信
された反射波の位相と基準信号の位相とを比較すること
によって目標物の動きによって変調された変調信号成分
を抽出する位相比較手段と、(ホ)この位相比較手段
よって抽出された変調信号成分をウェーブレット変換す
ることによって目標物の動きの周波数の変調信号成分と
その周波数近傍のノイズ信号成分とに分離する信号処理
手段とを動き検出装置に具備させる。
【0009】すなわち請求項1記載の発明では、アンテ
ナから基準信号生成手段によって生成された基準信号の
位相に同期して発振信号生成手段で生成された発振信号
を電磁波として所定の目標物に対して放射させるととも
に、この電磁波が目標物に当たって反射された反射波を
受信させている。そして、位相比較手段でこの反射波の
位相と、基準信号の位相を比較することによって、目標
物体の動きによる位相変調成分を抽出させるようにして
いる。さらに、信号処理手段によって抽出された変調信
号成分に対してウェーブレット変換処理を行って、さら
通常のフィルタでは除去できない目標物の動きの周波
数とその周波数近傍のノイズ成分とを分離し、正確な目
標物の動きによる変調信号成分のみを検出するようにし
ている。ここで、位相比較手段は、第1局部発信手段で
基準信号生成手段によって生成された基準信号の位相に
同期して第1局部発振器信号を生成し、第1中間周波数
変換手段でアンテナによって受信された反射波の周波数
をこの第1局部発信手段によって生成された第1局部発
振器信号の周波数に基づいて第1中間周波数に周波数変
換しこの第1中間周波数成分を抽出することによって、
アンテナからの受信信号に含まれる高周波ノイズ成分を
除去している。さらに、第2の周波数変換手段により第
1の周波数変換手段によって第1中間周波数成分が抽出
された受信信号の周波数を基準信号の周波数に基づいて
第2中間周波数に周波数変換しこの第2中間周波数成分
を抽出することによって、目標物の動きによる変調信号
成分を抽出するようにしている。
【0010】請求項2記載の発明では、(イ)基準信号
を生成する基準信号生成手段と、(ロ)この基準信号生
成手段によって生成された基準信号の位相に同期して発
振信号を生成する発振信号生成手段と、(ハ)この発振
信号生成手段によって生成された発振信号を分割する分
割手段と、(ニ)この分割手段によって分割された発振
信号の一方を電磁波として所定の目標物に対して放射す
るとともにこの電磁波が目標物によって反射された反射
波を受信するアンテナと、(ホ)このアンテナによって
受信された反射波の周波数を分割手段によって分割され
た他方の発振信号の周波数に基づいて第1中間周波数に
周波数変換し第1中間周波数成分を抽出する第1周波
数変換手段を備え、これを基にして目標物の動きによる
変調信号成分を抽出する変調信号成分抽出手段と、
(ヘ)この変調信号成分抽出手段によって抽出された変
調信号成分をウェーブレット変換することによって目標
物の動きの周波数の変調信号成分とその周波数近傍のノ
イズ信号成分とに分離する信号処理手段とを動き検出装
置に具備させる。
【0011】すなわち請求項2記載の発明では、基準信
号生成手段で生成された基準信号に基づいて発振信号生
成手段によって生成された発振信号を分割手段で分割す
るようにしている。そして、アンテナからこの分割手段
によって分割された発振信号の一方を電磁波として所定
の目標物に対して放射させるとともに、この電磁波が目
標物に当たって反射された反射波を受信させている。そ
して、直接送信信号と受信信号とから第1中間周波数に
変換するようにしたので、従来のような補償回路を不要
とし、装置の簡素化と小型化を図ることができる。さら
に、信号処理手段によって抽出された変調信号成分に対
してウェーブレット変換処理を行って、さらに通常のフ
ィルタでは除去できない目標物の動きの周波数とその周
波数近傍のノイズ成分とを分離し、正確な目標物の動き
による変調信号成分のみを検出するようにしている。
【0012】請求項3記載の発明では、(イ)基準信号
を生成する基準信号生成手段と、(ロ)この基準信号生
成手段によって生成された基準信号の位相に同期して発
振信号を生成する発振信号生成手段と、(ハ)この発振
信号生成手段によって生成された発振信号を電磁波とし
て所定の目標物に対して放射するとともにこの電磁波が
目標物によって反射された反射波を受信するアンテナ
と、(ニ)基準信号生成手段によって生成された基準信
号の位相に同期して第1局部発振器信号を生成する第1
局部発振手段と、(ホ)基準信号生成手段によって生成
された基準信号の位相に同期して第2局部発振器信号を
生成する第2局部発振手段と、(ヘ)アンテナによって
受信された反射波の周波数を第1局部発振手段によって
生成された第1局部発振器信号の周波数に基づいて第1
中間周波数に周波数変換しこの第1中間周波数成分を抽
出する第1周波数変換手段と、(ト)この第1周波
数変換手段によって第1中間周波数成分が抽出された受
信信号の周波数を第2局部発振手段によって生成された
第2局部発振器信号の周波数に基づいて第2中間周波数
に周波数変換しこの第2中間周波数成分を抽出する第2
周波数変換手段と、(チ)この第2周波数変換手段
によって抽出された第2中間周波数成分によって目標物
の動きによる変調信号成分を抽出する変調信号成分抽出
手段と、(リ)この変調信号成分抽出手段によって抽出
された変調信号成分をウェーブレット変換することによ
って目標物の動きの周波数の変調信号成分とその周波数
近傍のノイズ信号成分とに分離する信号処理手段とを動
き検出装置に具備させる。
【0013】すなわち請求項3記載の発明では、アンテ
ナから基準信号生成手段によって生成された基準信号の
位相に同期して発振信号生成手段で生成された発振信号
を電磁波として所定の目標物に対して放射させるととも
に、この電磁波が目標物に当たって反射された反射波を
受信させている。そして、第1および第2局部発信手段
で基準信号生成手段によって生成された基準信号の位相
に同期して第1および第2局部発振器信号を生成し、第
1中間周波数変換手段でアンテナによって受信された反
射波の周波数をこの第1局部発信手段によって生成され
た第1局部発振器信号の周波数に基づいて第1中間周波
数に周波数変換しこの第1中間周波数成分を抽出するこ
とによって、アンテナからの受信信号に含まれる高周波
ノイズ成分を除去している。さらに、第2周波数変換
手段により第1周波数変換手段によって第1中間周波
数成分が抽出された受信信号の周波数を第2局部発振器
信号の周波数に基づいて第2中間周波数に周波数変換し
この第2中間周波数成分を抽出することによって、目標
物の動きによる変調信号成分を抽出するようにしてい
る。これにより、この局部発振器信号の周波数を比較的
自由に設定することができる。したがって、設計を容易
にし、低コスト化を図ることができる。さらに、信号処
理手段によって抽出された変調信号成分に対してウェー
ブレット変換処理を行って、さらに通常のフィルタでは
除去できない目標物の動きの周波数とその周波数近傍の
ノイズ成分とを分離し、正確な目標物の動きによる変調
信号成分のみを検出するようにしている。
【0014】請求項4記載の発明では、(イ)基準信号
を生成する基準信号生成手段と、(ロ)この基準信号生
成手段によって生成された基準信号の位相に同期して発
振信号を生成する発振信号生成手段と、(ハ)この発振
信号生成手段によって生成された発振信号を電磁波とし
て所定の目標物に対して放射するとともにこの電磁波が
目標物によって反射された反射波を受信するアンテナ
と、(ニ)基準信号生成手段によって生成された基準信
号の位相に同期して第1局部発振器信号を生成する第1
局部発振手段と、基準信号生成手段によって生成された
基準信号の位相に同期して第2局部発振器信号を生成す
る第2局部発振手段と、アンテナによって受信された反
射波の周波数を第1局部発信手段によって生成された第
1局部発振器信号の周波数に基づいて第1中間周波数に
周波数変換しこの第1中間周波数成分を抽出する第1周
波数変換手段と、この第1周波数変換手段によって第1
中間周波数成分が抽出された受信信号の周波数を第2局
部発信手段によって生成された第2局部発振器信号の周
波数に基づいて第2中間周波数に周波数変換しこの第2
中間周波数成分を抽出する第2周波数変換手段と、この
第2周波数変換手段によって第2中間周波数成分が抽出
された受信信号の周波数を基準信号の周波数に基づいて
第3中間周波数に周波数変換しこの第3中間周波数成分
を抽出する第3周波数変換手段とを備え、アンテナによ
って受信された反射波の位相と基準信号の位相とを比較
することによって目標物の動きによって変調された変調
信号成分を抽出する位相比較手段と、(ホ)この位相比
較手段によって抽出された変調信号成分をウェーブレッ
ト変換することによって目標物の動きの周波数の変調信
号成分とその周波数近傍のノイズ信号成分とに分離する
信号処理手段とを動き検出装置に具備させる。
【0015】すなわち請求項4記載の発明では、アンテ
ナから基準信号生成手段によって生成された基準信号の
位相に同期して発振信号生成手段で生成された発振信号
を電磁波として所定の目標物に対して放射させるととも
に、この電磁波が目標物に当たって反射された反射波を
受信させている。そして、位相比較手段でこの反射波の
位相と、基準信号の位相を比較することによって、目標
物体の動きによる位相変調成分を抽出させるようにして
いる。さらに、信号処理手段によって抽出された変調信
号成分に対してウェーブレット変換処理を行って、さら
通常のフィルタでは除去できない目標物の動きの周波
数とその周波数近傍のノイズ成分とを分離し、正確な目
標物の動きによる変調信号成分のみを検出するようにし
ている。ここで、位相比較手段は、第1および第2局部
発信手段で基準信号生成手段によって生成された基準信
号の位相に同期して第1および第2局部発振器信号を生
成し、第1中間周波数変換手段でアンテナによって受信
された反射波の周波数をこの第1局部発信手段によって
生成された第1局部発振器信号の周波数に基づいて第1
中間周波数に周波数変換しこの第1中間周波数成分を抽
出することによって、アンテナからの受信信号に含まれ
る高周波ノイズ成分を除去している。さらに、第2の周
波数変換手段により第の1周波数変換手段によって第1
中間周波数成分が抽出された受信信号の周波数を第2局
部発振器信号の周波数に基づいて第2中間周波数に周波
数変換しこの第2中間周波数成分を抽出することによっ
て、さらに周波数選択性と検出感度とを向上させること
ができる。さらに、第3の周波数変換手段により第2の
周波数変換手段によって第2中間周波数成分が抽出され
た受信信号の周波数を基準信号の周波数に基づいて第3
中間周波数に周波数変換しこの第3中間周波数成分を抽
出することによって、目標物の動きによる変調信号成分
を抽出するようにしている。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】請求項記載の発明では、請求項1記載の
動き検出装置で、第1および第2の周波数変換手段は第
1および第2のミキサであり、発振信号の周波数と第1
局部発振器信号の周波数との差と基準信号の周波数とを
一致させていることを特徴としている。
【0021】請求項記載の発明では、請求項3記載の
動き検出装置で、第1および第2の周波数変換手段は第
1および第2のミキサであり、発振信号の周波数と第1
局部発振器信号の周波数との差と第2局部発振器信号の
周波数とを一致させていることを特徴としている。
【0022】請求項記載の発明では、請求項4記載の
動き検出装置で、第3の周波数変換手段は第3のミキサ
であり、第2周波数変換手段によって第2中間周波数
成分が抽出された受信信号の周波数と基準信号の周波数
とを一致させていることを特徴としている。
【0023】すなわち請求項〜請求項記載の発明で
は、ミキサにより位相比較を行い、各周波数を実質的に
一致させるようにすることで、位相変調信号成分を更に
高感度に検出することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
【0025】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0026】第1の実施例
【0027】図1は本発明の第1の実施例における動き
検出装置の原理的構成の概要を表わしたものである。こ
の動き検出装置は、アンテナ20を備え、このアンテナ
20から高周波電磁波を目標物体周辺に放射するととも
に、その物体による反射波を受信する。さらに動き検出
装置は、基準信号を生成する基準信号生成手段21と、
この基準信号生成手段21によって生成された基準信号
の位相に同期して物体へ電磁波を放射するための高周波
信号を生成する発振手段22と、この発振手段22によ
って生成された高周波信号をアンテナ20へ伝送すると
ともにアンテナ20からの受信信号を位相比較手段23
へ伝送するサーキュレータ24とを有している。さら
に、サーキュレータ24から伝送された受信信号を基準
信号生成手段21によって生成された基準信号に基づい
て位相比較を行う位相比較手段23と、この位相比較手
段23の位相比較結果に対して信号処理を行うための信
号処理手段25とを備えている。
【0028】このような構成の動き検出装置は、基準信
号生成手段21によって生成された基準信号の位相に同
期させて発振手段22で高周波信号を生成し、これをサ
ーキュレータ23経由で高周波電磁波としてアンテナ2
0から目標物体周辺に放射する。アンテナ20から放射
された高周波電磁波は、数ヘルツ(Hz)程度の周期の
微小な動き、あるいは振動を有する物体やその周辺の動
きのない物体によって反射される。この動き検出装置は
これを反射波としてアンテナ20で受信する。アンテナ
20で反射波を受信すると、サーキュレータ24によっ
てこの受信信号が位相比較手段23に伝送されるように
なっている。位相比較手段23は、基準信号生成手段2
1によって生成された基準信号の位相を基準として生成
された局部発振器信号の周波数を局部発振周波数とする
スーパーヘテロダイン方式の位相比較器であり、これに
よって目標物体の動き(振動)の周期から十分に離れた
周期の高周波ノイズ成分を除去し、これを目標物体の動
きによって変調された変調信号として検出する。このよ
うにして検出された変調信号は、さらに信号処理手段2
5によってウェーブレット変換処理を行い、目標物体の
動きによって変調された変調信号成分と、その近傍周波
数で通常のフィルタ処理では完全に除去することができ
ないノイズ信号成分とを分離し、目標物体の動きによっ
て変調された変調信号成分のみを効果的に抽出する。こ
れにより従来のような補償回路を設けることなく、効果
的にかつ高精度に動きのある物体によって発生した変調
信号成分のみを抽出することができる。
【0029】以下ではこのような第1の実施例における
動き検出装置について具体的に説明する。
【0030】図2は第1の実施例における動き検出装置
の構成要部を具体的に表わしたものである。この動き検
出装置は、高周波電磁波の放射とその反射波を受信する
アンテナ30と、このアンテナ30から放射される高周
波電磁波を生成するための高周波信号を生成する発振器
31と、アンテナ30で受信された反射波から物体の動
きによって変調された変調信号成分を検出する受信機3
2とを備えている。さらに、サーキュレータ33を備え
ており、この発振器31からの高周波信号をアンテナ3
0に伝送するとともにこのアンテナ30で受信された反
射波を受信信号として受信機32に伝送することができ
るようになっている。受信機32は、スーパーヘテロダ
イン方式の位相比較器を有しており、その局部発振周波
数を有する局部発振器信号の位相基準となる基準信号を
生成する第2局部発振器34を備えている。この第2局
部発振器34で生成された基準信号は、発振器31に供
給されている。
【0031】さらにこの動き検出装置は、受信機32に
よって検出された変調信号をディジタル信号に変換する
アナログディジタル変換器(Analog-Digital Converte
r:以下、ADコンバータと略す。)35と、このAD
コンバータ35によって変換されたディジタル信号に対
してウェーブレット変換処理を行うウェーブレット変換
処理手段36と、このウェーブレット変換処理手段36
で変換処理された結果を波形表示する波形表示手段37
とを有している。また動き検出装置は、ウェーブレット
変換処理手段36で抽出された変調信号成分に高速フー
リエ変換を行うフーリエ変換処理手段38と、この高速
フーリエ変換処理手段38によって得られた信号スペク
トラムを表示するスペクトラム表示手段39とを有して
いる。
【0032】発振器31は、第1発振器40と、第2位
相同期ループ(Phase-Locked Loop:以下、PLLと略
す。)回路41とを備えている。第2PLL回路41
は、受信機32の第2局部発振器34で生成された基準
信号が入力されており、この基準信号の位相に同期し、
この基準信号の周波数を有する第1発振器基準信号を第
1発振器40に供給する。第1発振器40はこの第1発
振器基準信号の位相に同期し、その周波数に応じて所定
の高周波正弦波信号を生成する。第1発振器40によっ
て生成された高周波正弦波信号は、サーキュレータ33
を介してアンテナ30から高周波電磁波として放射され
る。
【0033】受信機32は、第2局部発振器34によっ
て生成された基準信号の位相に同期させてこの基準信号
の周波数を有する第1局部発振器基準信号を生成する第
1PLL回路42と、この第1PLL回路42によって
生成された第1局部発振器基準信号に同期し、その周波
数に応じて所定の周波数の局部発振器信号を生成する第
1局部発振器43とを備えている。また、受信機32
は、サーキュレータ33から入力される受信信号を低雑
音で増幅する第1低雑音増幅器44と、第1局部発振器
43によって生成された局部発振器信号が入力されこの
第1低雑音増幅器44によって増幅された信号の周波数
を第1中間周波数に周波数変換する第1ミキサ45と、
この第1ミキサ45に接続され第1中間周波数を通過帯
域とした狭帯域バンドパスフィルタである第1フィルタ
46とを有している。さらに第1フィルタ46によって
周波数選択された信号を低雑音で増幅する第2低雑音増
幅器47と、第2局部発振器34によって生成された基
準信号が入力され第2低雑音増幅器47によって増幅さ
れた信号から所望の位相変調信号を検出するための第2
ミキサ48と、この第2ミキサ48に接続され目標物体
の動きの周波数を通過帯域とした低域通過フィルタであ
る第2フィルタ49とを備えている。
【0034】次にこのような構成の動き検出装置の動作
について説明する。
【0035】受信機32の第2局部発振器34によって
生成された基準信号は、発振器31の第2PLL回路4
1および受信機32の第1PLL回路42および第2ミ
キサ48に供給されている。第2PLL回路41は、こ
の基準信号の位相に同期して第1発振器基準信号を第1
発振器40に供給する。第1発振器40は、この第1発
振器基準信号に同期して周波数f0の高周波正弦波信号
を生成する。すなわち、高周波正弦波信号は、第2局部
発振器34によって生成された基準信号の位相に同期し
ている。この高周波正弦波信号は、サーキュレータ33
を介してアンテナ30から外部に送信信号STXとして送
出される。ここで送信信号STXが、時間軸上で次の
(1)式のように表わされるものとする。
【0036】STX=cos(2πf0t) ・・・(1)
【0037】この送信信号は、主にアンテナ30の前面
にある様々な物体によって反射されることになる。この
うち、再びアンテナ30で受信される反射波は、これら
複数の反射信号が合成されたものとなる。このような反
射波は、物体に動き(振動)があるものからの反射波で
あってその動き(振動)によって振幅および位相が変調
された反射波と、物体が例えば壁のように動きのないも
のからの反射波であってアンテナ30からその物体まで
の距離と送信信号の波長で一意的に決まる位相差が送信
信号に対して付加されたのみの反射波とに区別すること
ができる。前者は変調信号であり、後者は無変調信号で
ある。ここでは、変調信号のうち振幅変調信号を検出す
るより位相変調信号を検出する方が感度が良いため、位
相変調信号についてのみ着目する。この位相変調信号S
RXは、次の(2)式のように表わされる。
【0038】 SRX=cos(2πf0t+θ(t))+cos(2πf0t+φ(t)) ・・・(2)
【0039】この(2)式で表わされる位相変調信号S
RXの第1項は、動きのある物体からの反射波の位相変調
信号を示している。θ(t)は、物体の動きによる変調
信号成分である。また、位相変調信号SRXの第2項は、
動きのない物体からの反射波が複数合成された結果とし
ての位相変調信号を示している。φ(t)は、複数の物
体から反射されアンテナ30からの距離の相違によって
様々なタイミングで受信されるために生じるランダムな
変調信号成分であり、高周波ノイズ信号成分である。
【0040】このように(2)式で表わされる位相変調
信号SRXが反射波としてアンテナ30で受信されると、
サーキュレータ33によって受信機32に伝送される。
受信機32は、第2局部発振器34によって生成された
基準信号の位相に同期した発振信号の周波数を局部発振
周波数とするスーパーヘテロダイン方式の位相比較器で
ある。受信機32に入力された反射波は、まず第1低雑
音増幅器44で増幅され、第1ミキサ45に入力され
る。
【0041】ここで、第1局部発振器43によって生成
される局部発振器信号の周波数をf LO1、第2局部発振
器34によって生成される基準信号の周波数をfLO2
すると、第1局部発振器43によって生成される局部発
振器信号SLO1と、基準信号SL O2は次の(3)、(4)
式で表わされるものとする。
【0042】SLO1=cos(2πfLO1t) ・・・
(3) SLO2=cos(2πfLO2t) ・・・(4)
【0043】第1ミキサ45では、第1低雑音増幅器4
4によって増幅された変調信号と、第1局部発振器43
によって生成された局部発振器信号SLO1との積が演算
される。そして、この積のうち差周波数成分を選択する
ことによって、第1中間周波数成分の変調信号が検出さ
れる。この検出された変調信号SIF1は、次の(5)式
で表わされる。
【0044】 SIF1=(1/2)[cos{2π(f0−fLO1)t+θ(t)} +cos{2π(f0−fLO1)t+φ(t)}] ・・・(5)
【0045】このように第1ミキサ45によって第1中
間周波数成分に変換された変調信号は、第1フィルタ4
6に入力される。ここで、φ(t)は上述したようにラ
ンダムノイズであり、θ(t)と比較して高周波成分を
有しているため、第1フィルタ46に適当な通過帯域幅
を持つバンドパスフィルタを適用することによって、こ
のφ(t)を含む高周波成分を容易に除去できる。した
がって、第1フィルタ46からは(5)式で表わされる
IF1のうち第1項のみが出力される。その後、第2低
雑音増幅器47に入力されて増幅され、第2ミキサ48
に入力される。
【0046】第2ミキサ48は、第2低雑音増幅器47
によって増幅された変調信号と、第2局部発振器34に
よって生成された基準信号SLO2との積が演算される。
そして、この積のうち差周波数成分を選択することによ
って、第2中間周波数成分の変調信号が検出される。こ
こで、次の(6)式で表わされる関係が成立するとき、
第2中間周波数成分の変調信号は次の(7)式で表わさ
れる。
【0047】f0−fLO1=fLO2 ・・・(6) SIF2=(1/2)cos(θ(t)) ・・・(7)
【0048】すなわち、(6)式の関係が成立すると
き、第2フィルタ49から出力された検出信号は(7)
式で表わされるように、物体の動きによって変調された
位相変調成分のみを検出することができる。したがっ
て、この式で表わされる周波数を通過帯域とした低域通
過フィルタである第2フィルタ49に入力されて、S
IF2に含まれる不要なノイズ成分が除去されて、目標物
体の動きを表わす変調信号成分を検出する。このように
第1局部発振器43の位相と第2局部発振器34の位相
とは同期している。また、第1発振器40の位相と第1
局部発振器43の位相とは、ともに第2局部発振器34
の位相に同期している。したがって、第2ミキサ48
は、アンテナ30からの送信信号と、アンテナ30への
受信信号の位相を比較することになり、この位相比較結
果が動きのある物体からの変調信号として検出すること
ができる。ただし、(6)式のように第1発振器40が
生成する正弦波の周波数f0と第1局部発振器43が生
成する局部発振器信号の周波数fLO1との差が、第2局
部発振器34が生成する基準信号の周波数fLO2と同じ
である必要がないが、同じである場合検出確度を高める
ことができるので、これら周波数が(6)式の関係であ
ることが望ましい。
【0049】ところで第1の実施例における動き検出装
置では、受信機32の第2フィルタ49を介して検出さ
れた第2中間周波数成分を有する信号SIF2は、第2フ
ィルタ49では、変調信号θ(t)の周波数近傍のノイ
ズ成分が含まれる場合、従来の動き検出装置で用いられ
ていたフィルタ処理ではこれら成分を除去することがで
きない場合がある。例えば目標物体の動きによる変調信
号の強度が、その変調信号の周波数近傍のノイズ成分と
その強度が同程度か大きい場合については、フーリエ変
換処理を用いた従来のフィルタ処理でノイズ成分を除去
することができるが、ノイズ成分の方が大きい場合、こ
れまでのフーリエ変換処理では信号強度の小さい変調信
号はノイズフロアに埋もれて検出することができない。
【0050】そこで第1の実施例における動き検出装置
は、ウェーブレット変換処理手段36と高速フーリエ変
換処理手段38とを備え、ウェーブレット変換処理によ
る信号処理を行って目標物体の微小な動きを検出するよ
うにしている。すなわち受信機32で検出された目標物
体の動きによる位相変調信号は、ADコンバータ35に
入力される。ADコンバータ35はこの位相変調信号を
サンプリングしてディジタル信号に変換し、ウェーブレ
ット変換処理手段36に対してその出力ディジタル信号
を出力する。ウェーブレット変換処理手段36は、この
サンプリングされた2n(nは自然数)個のディジタル
信号に対してウェーブレット変換を行う。
【0051】このウェーブレット変換では、n個のデ
ィジタル信号に対して基底関数と呼ばれる基本となる関
数に分解するような変換を行い、信号を“n+1”個の
周波数成分に変換する。この際、変換された各信号の時
間情報はそのまま保たれることを特徴としている。この
ようにディジタル信号は基底関数によって変換されるた
め、この基底関数として適当な関数を選択することによ
って、上述した変調信号θ(t)と、その周波数近傍の
ノイズ成分とを分離することができる。ウェーブレット
変換処理手段36で“n+1”個の周波数成分に変換さ
れると、周波数軸上にこの変換結果のうち、分離された
変調信号θ(t)の周波数近傍のノイズ成分を除去し、
目標物体からの変調信号θ(t)のみを抽出して波形表
示手段37で表示させる。さらに、ウェーブレット変換
処理手段36でウェーブレット変換された変調信号は、
高速フーリエ変換処理手段38で高速フーリエ変換によ
り周波数軸上の信号スペクトラムを生成し、スペクトラ
ム表示手段39で表示させることにより、従来のスペク
トラム表示より高精度に目標物体の微小な動きを検出す
ることができる。また、ウェーブレット変換後の処理結
果は、周波数領域と時間領域とにまたがったものである
ため、必要な周波数成分の信号波形を得ることができ
る。従来のようなフーリエ変換処理だけでは周波数の情
報しか得ることができず、検出信号に含まれるノイズ成
分の信号強度が大きい場合や検出信号が複数の周波数成
分を含む場合には、検出対象の信号の判別ができないば
かりか、周波数領域だけの情報からは、検出した信号が
必ず目標物体から発生したものであるかを判断すること
ができず、信頼性に乏しい結果しか得ることができなか
った。しかしながら、上述したようにウェーブレット変
換処理を行うことで、所望の信号を時間領域および周波
数領域の波形として得ることができるので、目標の物体
の動きの判別が容易となり、検出信号の信頼性を各段に
向上させることができる。
【0052】このように第1の実施例における動き検出
装置は、第2局部発振器34によって生成される基準信
号に同期させて発振器31からアンテナ30を介して高
周波電磁波を送出させている。この送出された高周波電
磁波は、物体によって反射され、動きのある物体からの
変調反射波や動きのない物体から各種反射波などの合成
反射波としてアンテナ30で受信される。アンテナ30
で受信された反射波は変調信号として受信機32で受信
される。受信機32では第2局部発振器34によって生
成された基準信号に同期させて第1局部発振器43によ
って生成された局部発振器信号の局部発振周波数による
スーパーヘテロダイン方式の位相比較器を採用してい
る。まず第1局部発振器43によって生成された局部発
振器信号が入力される第1のミキサ45により第1中間
周波数に変換して物体の動きの周波数から十分に離れた
周期の高周波ノイズ信号成分を除去し、第2局部発振器
34によって生成された基準信号が入力される第2のミ
キサ48で第2中間周波数に変換して物体の動きによっ
て変調された位相変調信号成分のみが検出される。この
ように第2ミキサ48で送信信号と受信信号との位相を
比較することで、動きのある物体によって変調された位
相変調信号成分を、従来のような補償回路を用いること
なく検出している。さらに検出された位相変調信号成分
は、ウェーブレット変換手段により、基底関数と呼ばれ
る基本となる関数に分解し、位相変調信号とその周波数
近傍のノイズ成分とを効果的に分離することで、物体の
微小な動きをも検出するようにしている。
【0053】第2の実施例
【0054】第1の実施例における動き検出装置は、第
2局部発振器34によって生成される基準信号の位相を
基準としていたが、第2の実施例における動き検出装置
では基準発振器を設け、第2ミキサ48に入力される局
部発振器信号の周波数を自由に設定できるようにしてい
る。
【0055】図3は本発明の第2の実施例における動き
検出装置の構成の概要を表わしたものである。ただし、
図2に示す第1の実施例における動き検出装置と同一部
分には、同一符号を付し、適宜説明を省略する。第2の
実施例における動き検出装置が第1の実施例における動
き検出装置と異なる点は、基準発振器50を備えるとと
もに、受信機内部に第2局部発振器51と、第3PLL
回路52とを備えているところである。すなわち、基準
発振器50によって生成された基準信号は、発振器31
と、受信機53に供給される。発振器31に入力された
基準信号は、第2PLL回路41に入力され、第2PL
L回路41はこの基準信号の位相に同期してこの基準信
号の周波数を有する第1発振器基準信号を第1発振器4
0に供給する。一方、受信機53に供給された基準信号
は、第1および第3PLL回路42、52に入力され
る。第1PLL回路42は、基準発振器50によって生
成された基準信号の位相に同期させてこの基準信号の周
波数を有する第1局部発振器基準信号を生成し、第1局
部発振器43に対して出力する。第3PLL回路52
は、この基準信号の位相に同期して、基準信号の周波数
の第2局部発振器基準信号を生成する。この第2局部発
振器基準信号は、第2部局発振器51に入力され、所定
の周波数fLO2の局部発振器信号を生成し、第2ミキサ
48に対して出力する。
【0056】このような動き検出装置の動作の概要につ
いては、第1の実施例における動き検出装置の動作の概
要と同様であり、第2ミキサ48への局部発振器信号の
供給方法が異なる。第2の実施例における動き検出装置
は、上述したように基準発振器50を受信機53の外部
に設け、これによって生成された基準信号に同期して発
振器31から送信信号を送出させ、さらに第1および第
2ミキサ45、48の局部発振器信号としている。
【0057】第2ミキサ48に着目すると、第2ミキサ
48に入力される第2局部発振器51からの局部発振器
信号の周波数と第2低雑音増幅器47の増幅変調信号の
周波数とが一致しているときに、最も検出感度が向上す
る。しかし、この第2ミキサ48に入力される増幅変調
信号の周波数は第1局部発振器43によって生成される
局部発振器信号の周波数fLO1と、第1フィルタ46の
帯域によって決定されるため、第1フィルタ46には周
波数選択性を向上させるために狭帯域バンドパスフィル
タを必要とする。一般的に狭帯域バンドパスフィルタに
は、その電極の構造および位置を変更することによって
任意の高精度な周波数特性を得ることができる表面弾性
波(Surface Acoustic Wave:以下、SAWと略す。)
フィルタが適用されることが多い。しかし、低コストな
SAWフィルタはその周波数帯域が限定されてしまうた
め、第2局部発振器51の局部発振器信号の周波数をフ
ィルタ帯域に合わせ込むことが行われる。
【0058】この場合、第1の実施例における動き検出
装置では、第2局部発振器を基準発振器として用いてい
るため、優れた低位相雑音特性が要求される。これは、
一般に発振周波数が低い方が位相雑音特性に優れている
ことを考慮すると、第2局部発振器として使用できる周
波数の選択範囲が限られてしまうことを意味し、第1フ
ィルタ帯域と第2局部発振器の局部発振器信号の周波数
とを一致させること容易ではない。これに対して第2の
実施例における動き検出装置では、第3PLL回路52
で同期させて、これに基づいて第2局部発振器51から
局部発振器信号を生成しているので、第2ミキサに入力
する局部発振器の周波数を自由に設定することができ
る。したがって、第1フィルタ帯域と第2局部発振器の
局部発振器信号の周波数とを一致させることが非常に容
易となる。
【0059】第3の実施例
【0060】第2の実施例における動き検出装置は、受
信機53が第2局部発振器51を用いたスーパーヘテロ
ダイン方式の位相比較器により、物体の微小な動きによ
る変調信号を検出するようにしていたが、第3の実施例
における動き検出装置ではさらにこの変調信号の検出感
度を向上させている。
【0061】図4は本発明の第3の実施例における動き
検出装置の構成の概要を表わしたものである。ただし、
図3に示す第2の実施例における動き検出装置と同一部
分には、同一符号を付し、適宜説明を省略する。第3の
実施例における動き検出装置が第2の実施例における動
き検出装置と異なる点は、基準発振器を取り除いて、受
信機54内部に第3局部発振器55と、第3ミキサ56
と、第3フィルタ57とを設けたところにある。第3局
部発振器55は基準信号を生成させ、発振器31の第2
PLL回路41および受信機54の第1PLL回路42
と第3PLL回路52に供給している。第2PLL回路
41はこの基準信号の位相に同期してこの基準信号の周
波数を有する第1発振器基準信号を第1発振器40に供
給する。第1PLL回路42は、入力された基準信号の
位相に同期させてこの基準信号の周波数を有する第1局
部発振器基準信号を生成し、第1局部発振器43に対し
て出力する。第3PLL回路52は、この基準信号の位
相に同期して、基準信号の周波数の第2局部発振器基準
信号を生成する。さらに第3局部発振器55によって生
成された基準信号は、第2フィルタ49の出力信号が入
力される第3ミキサ56の局部発振器信号として用いら
れている。第3ミキサ56によって第3中間周波数に変
換された変調信号は、低域通過フィルタである第3フィ
ルタ57でさらに高精度に目標物体の動きの周波数のみ
の成分が抽出される。
【0062】すなわち第3の実施例における動き検出装
置では、この第3局部発振器55によるスーパーヘテロ
ダイン方式の位相比較により、さらに周波数選択性を向
上させるとともに変調信号の検出感度を向上させてい
る。この場合、第1発振器40と第1局部発振器43と
第2局部発振器と第3局部発振器55それぞれで生成さ
れる信号の位相は同期している必要がある。また上述し
たようにスーパーヘテロダイン方式の位相比較を行うた
め、第2フィルタ49から出力される変調信号の周波数
と、第3局部発振器55から入力される局部発振器信号
の周波数とは一致している方が望ましい。
【0063】第4の実施例
【0064】第1〜第3の実施例では、スーパーヘテロ
ダイン方式の位相比較器により送信信号と受信信号との
位相を比較して、受信信号に含まれる変調信号成分を抽
出するようにしていたが、これに限定されるものではな
い。例えば、装置の構成を極力簡素化して小型化を図る
動き検出装置では、上述したようなスーパーヘテロダイ
ン方式の位相比較器を用いることなく、そのまま送信信
号と受信信号との位相を直接比較することによっても、
変調信号成分を抽出することができる。
【0065】図5は本発明の第4の実施例における動き
検出装置の原理的構成の概要を表わしたものである。こ
の第4の実施例における動き検出装置は、アンテナ60
を備え、このアンテナ60から高周波電磁波を目標物体
周辺に放射するとともに、その物体による反射波を受信
する。さらにこの動き検出装置は、基準信号を生成する
基準信号生成手段61と、この基準信号生成手段61に
よって生成された基準信号に同期して物体へ電磁波を放
射するための高周波信号を生成する発振手段62と、こ
の発振手段62によって生成された高周波信号をアンテ
ナ60へ伝送するとともにアンテナ60からの受信信号
を位相比較手段63へ伝送するサーキュレータ64とを
有している。さらに、サーキュレータ64から伝送され
た受信信号と発振手段62によって生成された高周波送
信信号との位相比較を行う位相比較手段63と、この位
相比較手段63の位相比較結果に対して信号処理を行う
ための信号処理手段65とを備えている。
【0066】このような構成の動き検出装置は、基準信
号生成手段61によって生成された基準信号に同期させ
て発振手段62で高周波信号を生成し、これをサーキュ
レータ63経由で高周波電磁波としてアンテナ60から
目標物体周辺に放射する。アンテナ60から送信された
高周波電磁波は、数ヘルツ(Hz)程度の周期の微小な
動き、あるいは振動を有する物体やその周辺の動きのな
い物体によって反射される。この動き検出装置はこれを
反射波としてアンテナ60で受信する。アンテナ60で
反射波を受信すると、サーキュレータ64によってこの
受信信号が位相比較手段24に伝送されるようになって
いる。位相比較手段63は、発振手段62によって生成
された高周波送信信号と、サーキュレータ64から入力
された受信信号との位相が比較される。これによって目
標物体の動きの周期から十分に離れた周期の高周波ノイ
ズ成分を除去し、これを目標物体の動きによって変調さ
れた変調信号として検出する。このようにして検出され
た変調信号は、さらに信号処理手段65によってウェー
ブレット変換処理を行い、目標物体の動きによって変調
された変調信号成分と、その近傍周波数で通常のフィル
タ処理では完全に除去することができないノイズ信号成
分とを分離し、目標物体の動きによって変調された変調
信号成分のみを効果的に抽出する。
【0067】以下ではこのような第4の実施例における
動き検出装置について具体的に説明する。
【0068】図6は第4の実施例における動き検出装置
の構成要部を具体的に表わしたものである。ここで図2
に示す第1の実施例における動き検出装置と同一部分に
は同一符号を付し、適宜説明を省略する。この動き検出
装置は、高周波電磁波の放射とその反射波を受信するア
ンテナ30と、このアンテナ30から放射される高周波
電磁波を生成するための高周波信号を生成する発振器3
1と、アンテナ30で受信された反射波からその変調信
号を検出する受信機70とを備えている。さらに、サー
キュレータ33を備えており、この発振器31からの高
周波信号をアンテナ30に伝送するとともにこのアンテ
ナ30で受信された反射波を受信信号として受信機70
に伝送することができるようになっている。また、電力
分割器71を備え、発振器31によって生成された高周
波信号を等電力に分割し、それぞれサーキュレータ33
と発振器70に供給する。さらに、また基準発振器72
を備え、基準信号を生成して発振器31に供給してい
る。
【0069】受信機70は、サーキュレータ33から入
力される受信信号を低雑音で増幅する第1低雑音増幅器
44と、発振器31で生成され電力分割器71によって
分割された高周波送信信号が入力され第1低雑音増幅器
44によって増幅された信号と送信信号の位相を比較す
る第1ミキサ45と、この第1ミキサ45に接続され物
体の動きの周波数を通過帯域としたローパスフィルタで
ある第1フィルタ46とを有している。
【0070】このような構成の動き検出装置では、受信
機70の第1ミキサ45で発振器31によって生成され
た高周波送信信号と受信信号との積が演算され、差周波
数成分を選択することで、物体の動きによる変調信号が
検出される。そして、これを第1フィルタ46に適当な
通過帯域幅を持つローパスフィルタを適用することによ
って、この変調信号に含まれる高周波成分を除去する。
このように第4の実施例における動き検出装置では、第
1の実施例における動き検出装置で検出された受信機の
検出した変調信号に比べて装置を簡素化した分だけ高調
波ノイズを多く含むことになる。しかし、後段の信号ウ
ェーブレット変換処理手段36で適当な基底関数を選択
することによって、十分にノイズ成分と変調信号成分と
を分離することができる。
【0071】なお本発明の第1〜第4の実施例における
動き検出装置では、サーキュレータによりアンテナとの
間の信号伝達を行うようにしていたが、これに限定され
るものではない。例えば、送信信号あるいは受信信号の
振幅および位相特性に影響を与えない程度の結合度を有
する方向性結合器であっても良い。
【0072】なお本発明の第1〜第4の実施例における
動き検出装置では、高速フーリエ変換処理手段38によ
り信号スペクトラムを表示させるようにしていたが、ウ
ェーブレット変換処理手段36により波形表示を行うだ
けで十分な場合は、当然この高速フーリエ変換手段38
およびスペクトラム表示手段39は不要となる。
【0073】なお本発明の第1〜第4の実施例における
動き検出装置では、ウェーブレット変換処理では、1回
のウェーブレット変換に限定されるものではなく、十分
にノイズの分離ができなかった場合は、複数回のウェー
ブレット変換処理を行うようにすることもできる。この
場合、各ウェーブレット変換処理ごとにウェーブレット
係数行列を変更するなど基底関数を変更するようしても
良い。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、第1中間周波数に周波数変換してアンテナか
らの受信信号に含まれる高周波ノイズ成分を除去し、さ
らに第2中間周波数に周波数変換してこの第2中間周波
数成分を抽出するようにしたので、従来に比べて周波数
選択性と検出感度とを向上させて効果的な位相変調信号
の抽出を行うことができる。さらに、このウェーブレッ
ト変換は、係数行列とサンプリングデータとの乗算を行
うだけで良いので、信号処理に要する時間の短縮化を図
ることができる。またこのようにウェーブレット変換処
理を行うことで、所望の信号を時間領域および周波数領
域の波形として得ることができるので、目標の物体の動
きの判別が容易となり、検出信号の信頼性を各段に向上
させることができる。
【0075】また請求項2記載の発明によれば、直接送
信信号と受信信号とから第1中間周波数に変換するよう
にしたので、従来のような補償回路を不要とし、信号処
理手段のウェーブレット変換で高精度な変調信号を検出
するとともに、装置の簡素化と小型化を図ることができ
る。
【0076】さらに請求項3記載の発明によれば、局部
発振器信号の周波数を比較的自由に設定することができ
るので、設計を容易にし、低コスト化を図ることができ
る。
【0077】また、請求項4記載の発明によれば、第3
周波数変換手段により第2周波数変換手段によって第2
中間周波数成分が抽出された受信信号の周波数を基準信
号の周波数に基づいて第3中間周波数に周波数変換しこ
の第3中間周波数成分を抽出することによって、請求項
3記載の発明に比べてさらに周波数選択性と検出感度と
を向上させることができる。
【0078】
【0079】また請求項〜請求項記載の発明によれ
ば、ミキサにより位相比較を行い、各周波数を一致させ
るようにすることで、位相変調信号成分を更に高感度に
検出することができる。
【0080】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における動き検出装置の
原理的構成の概要を示す構成図である。
【図2】本発明の第1の実施例における動き検出装置の
構成要部の概要を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施例における動き検出装置の
構成要部の概要を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3の実施例における動き検出装置の
構成要部の概要を示すブロック図である。
【図5】本発明の第4の実施例における動き検出装置の
原理的構成の概要を示す構成図である。
【図6】本発明の第4の実施例における動き検出装置の
構成要部の概要を示すブロック図である。
【図7】従来提案された動き検出装置の構成に概要を示
すブロック図である。
【符号の説明】
10、31 発振器 11 第1の電力分割器 12 第2の電力分割器 13 位相比較器 14、24、33 サーキュレータ 15 振幅・位相補償回路 16、20、30、60 アンテナ 17 加算器 18、38 高速フーリエ変換処理手段 19、39 スペクトラム表示手段 21、61 基準信号生成手段 22、62 発振手段 23、63 位相比較手段 25、65 信号処理手段 32、53、54、70 受信機 34、51 第2局部発振器 35 ADコンバータ 36 ウェーブレット変換処理手段 37 波形表示手段 40 第1発振器 41 第2PLL回路 42 第1PLL回路 43 第1局部発振器 44 第1低雑音増幅器 45 第1ミキサ 46 第1フィルタ 47 第2低雑音増幅器 48 第2ミキサ 49 第2フィルタ 50、72 基準発振器 52 第3PLL回路 55 第3局部発振器 56 第3ミキサ 57 第3フィルタ 71 電力分割器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準信号を生成する基準信号生成手段
    と、 この基準信号生成手段によって生成された基準信号の位
    相に同期して発振信号を生成する発振信号生成手段と、 この発振信号生成手段によって生成された発振信号を電
    磁波として所定の目標物に対して放射するとともにこの
    電磁波が前記目標物によって反射された反射波を受信す
    るアンテナと、前記基準信号生成手段によって生成された基準信号の位
    相に同期して第1局部発振器信号を生成する第1局部発
    振手段と、前記アンテナによって受信された反射波の周
    波数をこの第1局部発振手段によって生成された第1局
    部発振器信号の周波数に基づいて第1中間周波数に周波
    数変換しこの第1中間周波数成分を抽出する第1の周波
    数変換手段と、この第1の周波数変換手段によって第1
    中間周波数成分が抽出された受信信号の周波数を前記基
    準信号の周波数に基づいて第2中間周波数に周波数変換
    しこの第2中間周波数成分を抽出する第2の周波数変換
    手段とを備え、前記アンテナによって受信された反射波
    の位相と前記基準信号の位相とを比較することによって
    前記目標物の動きによって変調された変調信号成分を抽
    出する位相比較手段と、 この位相比較手段によって抽出された変調信号成分を
    ェーブレット変換することによって前記目標物の動きの
    周波数の変調信号成分とその周波数近傍のノイズ信号成
    分とに分離する信号処理手段とを具備することを特徴と
    する動き検出装置。
  2. 【請求項2】 基準信号を生成する基準信号生成手段
    と、 この基準信号生成手段によって生成された基準信号の位
    相に同期して発振信号を生成する発振信号生成手段と、 この発振信号生成手段によって生成された発振信号を分
    割する分割手段と、 この分割手段によって分割された発振信号の一方を電磁
    波として所定の目標物に対して放射するとともにこの電
    磁波が前記目標物によって反射された反射波を受信する
    アンテナと、 このアンテナによって受信された反射波の周波数を前記
    分割手段によって分割された他方の発振信号の周波数に
    基づいて第1中間周波数に周波数変換し第1中間周波数
    成分を抽出する第1周波数変換手段を備え、これを基
    にして前記目標物の動きによる変調信号成分を抽出する
    変調信号成分抽出手段と、 この変調信号成分抽出手段によって抽出された変調信号
    成分をウェーブレット変換することによって前記目標物
    の動きの周波数の変調信号成分とその周波数近傍のノイ
    ズ信号成分とに分離する信号処理手段とを具備すること
    を特徴とする動き検出装置。
  3. 【請求項3】 基準信号を生成する基準信号生成手段
    と、 この基準信号生成手段によって生成された基準信号の位
    相に同期して発振信号を生成する発振信号生成手段と、 この発振信号生成手段によって生成された発振信号を電
    磁波として所定の目標物に対して放射するとともにこの
    電磁波が前記目標物によって反射された反射波を受信す
    るアンテナと、 前記基準信号生成手段によって生成された基準信号の位
    相に同期して第1局部発振器信号を生成する第1局部発
    振手段と、 前記基準信号生成手段によって生成された基準信号の位
    相に同期して第2局部発振器信号を生成する第2局部発
    振手段と、 前記アンテナによって受信された反射波の周波数を前記
    第1局部発振手段によって生成された第1局部発振器信
    号の周波数に基づいて第1中間周波数に周波数変換しこ
    の第1中間周波数成分を抽出する第1周波数変換手段
    と、 この第1周波数変換手段によって第1中間周波数成分
    が抽出された受信信号の周波数を前記第2局部発振手段
    によって生成された第2局部発振器信号の周波数に基づ
    いて第2中間周波数に周波数変換しこの第2中間周波数
    成分を抽出する第2周波数変換手段と、 この第2周波数変換手段によって抽出された第2中間
    周波数成分によって前記目標物の動きによる変調信号成
    分を抽出する変調信号成分抽出手段と、 この変調信号成分抽出手段によって抽出された変調信号
    成分をウェーブレット変換することによって前記目標物
    の動きの周波数の変調信号成分とその周波数近傍のノイ
    ズ信号成分とに分離する信号処理手段とを具備すること
    を特徴とする動き検出装置。
  4. 【請求項4】 基準信号を生成する基準信号生成手段
    と、 この基準信号生成手段によって生成された基準信号の位
    相に同期して発振信号を生成する発振信号生成手段と、 この発振信号生成手段によって生成された発振信号を電
    磁波として所定の目標物に対して放射するとともにこの
    電磁波が前記目標物によって反射された反射波を受信す
    るアンテナと、前記基準信号生成手段によって生成された基準信号の位
    相に同期して第1局部発振器信号を生成する第1局部発
    振手段と、前記基準信号生成手段によって生成された基
    準信号の位相に同期して第2局部発振器信号を生成する
    第2局部発振手段と、前記アンテナによって受信された
    反射波の周波数を前記第1局部発信手段によって生成さ
    れた第1局部発振器信号の周波数に基づいて第1中間周
    波数に周波数変換しこの第1中間周波数成分を抽出する
    第1周波数変換手段と、この第1周波数変換手段によっ
    て第1中間周波数成分が抽出された受信信号の周波数を
    前記第2局部発信手段によって生成された第2局部発振
    器信号の周波数に基づいて第2中間周波数に周波数変換
    しこの第2中間周波数成分を抽出する第2周波数変換手
    段と、この第2周波数変換手段によって第2中間周波数
    成分が抽出された受信信号の周波数を前記基準信号の周
    波数に基づいて第3中間周波数に周波数変換しこの第3
    中間周波数成分を抽出する第3周波数変換手段とを備
    え、前記アンテナによって受信された反射波の位相と前
    記基準信号の位相とを比較することによって前記目標物
    の動きによって変調された変調信号成分を抽出する位相
    比較手段と、 この位相比較手段によって抽出された変調信号成分を
    ェーブレット変換することによって前記目標物の動きの
    周波数の変調信号成分とその周波数近傍のノイズ信号成
    分とに分離する信号処理手段とを具備することを特徴と
    する動き検出装置。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2の周波数変換手段は
    第1および第2のミキサであり、前記発振信号の周波数
    と前記第1局部発振器信号の周波数との差と前記基準信
    号の周波数とを一致させていることを特徴とする請求項
    1記載の動き 検出装置。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2の周波数変換手段は
    第1および第2のミキサであり、前記発振信号の周波数
    と前記第1局部発振器信号の周波数との差と前記第2局
    部発振器信号の周波数とを一致させていることを特徴と
    する請求項3記載の動き検出装置。
  7. 【請求項7】 前記第3の周波数変換手段は第3のミキ
    サであり、前記第2の周波数変換手段によって第2中間
    周波数成分が抽出された受信信号の周波数と前記基準信
    号の周波数とを一致させていることを特徴とする請求項
    4記載の動き検出装置。
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