JPH1090146A - 顕微鏡標本の自動染色装置 - Google Patents

顕微鏡標本の自動染色装置

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JPH1090146A
JPH1090146A JP8246603A JP24660396A JPH1090146A JP H1090146 A JPH1090146 A JP H1090146A JP 8246603 A JP8246603 A JP 8246603A JP 24660396 A JP24660396 A JP 24660396A JP H1090146 A JPH1090146 A JP H1090146A
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baskets
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Tomio Takahashi
富男 高橋
Hiroe Tatsutani
弘恵 竪谷
Norihisa Ishizaka
憲久 石坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の染色籠を同時並行処理する際の作業者
の負担軽減を図る。 【解決手段】 染色籠を吊下腕24に吊り下げて移動
し、複数の水洗容器10と薬液容器11、11とに貯溜
した洗浄水及び薬液に順次浸漬する。染色処理の開始時
に染色籠が存在すべき位置、及び染色処理の終了時に染
色籠が存在すべき位置を、それぞれ複数ずつ設定自在と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明に係る顕微鏡標本の自
動染色装置は、病医院や各種研究所に於いて、組織片或
は細胞(本明細書に於いては、これらをまとめて試料と
する。)を顕微鏡観察すべく、染色処理するのに利用さ
れる顕微鏡標本の自動染色装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】病医院に於いて、患部から切除した試料
を顕微鏡により観察し、病気の診断をする事が広く行な
われている。この様な顕微鏡観察による病気の診断を容
易に行なえる様にする為、スライドガラスに貼着した試
料を染色する事が行なわれており、この染色作業を自動
的に行なう自動染色装置も種々提供されている。
【0003】図5は、この様な自動染色装置の1例とし
て、実開平5−66543号公報に記載されたものを示
している。キャビネット1の上部に水平方向に設けた基
板の上面には、染色処理に必要な各種薬液又は洗浄用の
水を貯溜した、上方が開口した多数の貯液容器2、2を
整列させた状態で載置している。貯液容器2、2の上方
には、基板の左右方向(図5のa方向)に亙る水平移動
自在な移動梁3と、この移動梁3に沿う移動自在とする
事により、基板の前後方向(図5のb方向)に亙る水平
移動自在な移動柱4と、この移動柱4に沿って昇降自在
な吊下腕5とから成る三次元駆動装置を設けている。こ
の吊下腕5には、顕微鏡標本とすべき試料を貼着したス
ライドガラスを複数枚収納自在な染色籠(図5には省
略)を係脱自在である。そして、吊下腕5に染色籠を吊
り下げた状態でこの吊下腕5を下降させる事により、こ
の染色籠に収納した上記複数枚のスライドガラスを、上
記各貯液容器2、2内に貯溜した薬液又は洗浄水に浸漬
自在である。
【0004】上述した様な自動染色装置を用いて試料の
染色処理を行なう場合、先ず、染色すべき試料を貼着し
たスライドガラスを1乃至複数枚収納した染色籠を、吊
下腕5に係合させる。尚、周知の様に、染色籠に収納し
た状態で各スライドガラスは、鉛直方向に向く。染色籠
を吊下腕5に係合させたならば、次いで、上記三次元駆
動装置を駆動する。そして、この三次元駆動装置を構成
する移動梁3及び移動柱4、並びに吊下腕5が、図示し
ない制御器からの信号に基づいて移動し、上記染色籠
を、所定の順番に従って所定の時間ずつ貯液容器2、2
内の薬液又は洗浄水に浸漬する。この様な作業を所定回
数繰り返す事により、試料を染色する。尚、図5に示し
た例は、上記各貯液容器2、2内に貯溜された薬液のう
ち、使用頻度の高い薬液を自動的に入れ替えるべく、前
記キャビネット1内に入れ替え用の薬液を貯溜したタン
ク6、6を収納した構造を示している。但し、この様な
タンク6、6は、必ずしも必要ではない。この様なタン
ク6、6を収納するキャビネット1を必要としない顕微
鏡標本の自動染色装置の場合には、次述する特公平6−
100522号公報に記載された顕微鏡標本の自動染色
装置の様に、机の上に於ける程度の高さ寸法に構成でき
る。
【0005】又、上述した様な顕微鏡標本の自動染色装
置を用いて、複数の染色籠を並行して処理し、より多く
の試料を効率良く染色する、多重染色処理も、例えば特
公平6−100522号公報に記載されている様に、従
来から知られている。即ち、試料を貼着したスライドガ
ラスを収納した染色籠は、所定の時間薬液内に浸漬して
おくが、この浸漬中、吊下腕5がこの染色籠との係合を
外し、別の染色籠と係合してこの別の染色籠を所定の貯
液容器2内に入れる。そして、同じく吊下腕5との係合
を外し、この別の染色籠を所定時間だけ薬液に浸漬す
る。同様の作業を複数の染色籠に就いても行ない、所定
時間の浸漬を終えた染色籠があれば、吊下腕5がこの染
色籠と係合し、次の貯液容器2に運ぶ。この様な動作を
繰り返す事により、複数の染色籠を並行して処理できる
為、前述した通常の処理に比べ、より多くの試料を短時
間の内に染色できる。この様な多重染色処理は、上記制
御器に予め処理手順を記憶させる事で可能である。
【0006】更に、図5に示した構造では、貯液容器に
染色籠を出し入れする作業を上方から行なうが、前方か
ら行なう構造を有する顕微鏡標本の自動染色装置も、国
際特許公開WO93/23732に記載されている様
に、従来から知られている。但し、この国際特許公開W
O93/23732に記載された構造の場合には、所定
の順番に行なう染色処理行程の最初に上記染色籠が存在
する位置、並びにこの染色処理行程の最後に上記染色籠
が存在する位置を固定しており、任意に設定できない。
言い換えれば、所定の位置に置いた染色籠は、所定の染
色処理を経た後、別の所定位置に置かれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】貯液容器に染色籠を出
し入れする作業を上方から行なう構造の場合には、ある
染色籠に収納したスライドガラスに貼着した試料の染色
処理作業を行なっている間に、別の染色籠を出し入れし
にくい場合がある。これに対して、国際特許公開WO9
3/23732に記載されている様に、前方から出し入
れする構造であれば、ある染色籠に収納したスライドガ
ラスの貼着した試料の染色処理作業を行なっている間
に、別の染色籠を出し入れする作業を容易に行なえる。
ところが、この国際特許公開WO93/23732に記
載された構造の場合には、最初に上記染色籠が存在する
位置、並びにこの染色処理行程の最後に上記染色籠が存
在する位置を固定して、任意に設定できない為、複数の
染色籠の処理を同時に行なう場合等、先に処理する染色
籠が別位置に移し替えた吊下腕が再び戻ってくる以前に
作業者が次の染色籠を設置する必要がある為、面倒であ
る。又、染色処理の終了時にも、先に染色処理を終了し
た染色籠を、後から染色処理を終了する染色籠が送られ
てくる以前に取り出す必要がある為、やはり作業者に面
倒をかける。本発明の顕微鏡標本の自動染色装置は、こ
の様な面倒をなくすべく発明したものである。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明の顕微鏡標本の自動
染色装置は、前述した従来装置と同様に、キャビネット
を構成する基板の上面に載置され、このキャビネットの
前方開口を通じて出し入れ自在な複数の貯液容器と、顕
微鏡標本とすべき試料を貼着したスライドガラスを複数
枚収納自在な染色籠と、この染色籠を係脱自在で上下左
右方向に移動自在な吊下腕を有する駆動装置とを備え
る。そして、この駆動装置により上記染色籠を、所定の
順番に従って所定の時間ずつ上記貯液容器内に進入させ
る事により上記試料を貯液容器内の液体に浸漬し、この
試料を染色する。
【0009】特に、本発明の顕微鏡標本の自動染色装置
に於いては、上記複数の貯液容器のうちの少なくとも一
部の複数の貯液容器は、上記キャビネットの前方開口を
通じて出し入れ自在である。そして、所定の順番に行な
う染色処理行程の最初に上記染色籠が存在する位置、並
びにこの染色処理行程の最後に上記染色籠が存在する位
置を、それぞれ複数個所ずつ任意に設定可能としてい
る。
【0010】
【作用】上述の様に構成される、本発明の顕微鏡標本の
自動染色装置を用いて、染色籠に収納した複数枚のスラ
イドガラスに添着した試料を染色するには、先ず、この
スライドガラスを収納した染色籠を貯液容器に入れ、こ
の貯液容器を、染色処理行程の最初に上記染色籠が存在
する位置として設定した位置に押し込む。次いで、駆動
装置を駆動して上記吊下腕により上記染色籠を、所定の
順番に従って所定の時間ずつ貯液容器内の薬液又は洗浄
水に浸漬する。この様な作業を所定回数繰り返す事によ
り、試料を染色する。染色処理を完了した染色籠は、染
色処理行程の最後に上記染色籠が存在する位置に置かれ
た貯液容器内に挿入される。
【0011】特に、本発明の顕微鏡標本の自動染色装置
の場合には、所定の順番に行なう染色処理行程の最初に
上記染色籠が存在する位置、並びにこの染色処理行程の
最後に上記染色籠が存在する位置を、それぞれ複数個所
ずつ任意に設定可能である為、複数の染色籠に収納した
スライドガラスに貼着した試料の染色処理を並行して行
なう作業が容易になる。即ち、前述の国際特許公開WO
93/23732に記載された構造の様に、先に処理す
る染色籠を別位置に移し替えた吊下腕が再び戻ってくる
以前に作業者が次の染色籠を設置したり、染色処理の終
了時に、先に染色処理を終了した染色籠を、後から染色
処理を終了する染色籠が送られてくる以前に取り出す必
要もなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1〜4は、本発明の実施の形態
の1例を示している。キャビネット7は、フレームの上
面、左右両側面、並びに背面(後面)をパネルにより覆
うと共に、下面を下板8により塞ぐ事で、前面のみが開
口した直方体状に形成している。又、上記キャビネット
7の上下方向中間部分には上板9を、上記下板8と平行
に固定している。そして、これら下板8及び上板9の上
面に、それぞれが貯液容器である、複数の水洗容器10
と薬液容器11、11とを載置している。
【0013】このうちの水洗容器10の下部内側には、
洗浄水を供給する為のノズル12を挿入している。この
為に上記水洗容器10の壁面で上記ノズル12と整合す
る部分には、挿入孔(図示省略)を設けている。上記水
洗容器10を上記下板8上に載置する際には上記ノズル
12を、上記挿入孔を通じて上記水洗容器10の下部内
側に挿入する。挿入した状態でこのノズル12の基端部
外周面と上記挿入孔の内周縁との間の水密は、例えばこ
の挿入孔の内周縁部に係止したOリング等により保持す
る。尚、上記ノズル12の側面には、このノズル12の
長さ方向に亙って多数のノズル孔を形成している。上記
水洗容器10内に染色籠13(後述する図2参照)を進
入させた状態でこのノズル孔からは、上記水洗容器10
の下部内面に向けて水を噴出し、この水洗容器10内に
水流を惹起させる。これに対して、上記各薬液容器1
1、11には、染色籠13に収納したスライドガラスに
貼着した試料を染色処理する為に必要な薬液を貯溜して
いる。
【0014】尚、図示の例では、上記ノズル12は、上
記下板8の上面奥端部に水平方向に配設し、水道等の給
水設備に通じさせた給水マニホルド16の前面に、袋ナ
ット17により、着脱自在に設けている。即ち、上記給
水マニホルド16の前面には、複数(図示の例では5個
所)の吐出口を設け、各吐出口に上記ノズル12を着脱
自在としている。又、ノズル12を装着しない吐出口
は、底部を塞がれた袋ナット状のプラグ18、18によ
り塞ぎ、当該吐出口の前方に、上記薬液容器11を載置
できる様にしている。尚、上記ノズル12から上記水洗
容器10内に噴出し、この水洗容器10から溢れ出た水
は、上記下板8の上面に流れ出し、図示しない排水管を
通じて、排水設備に排出する。
【0015】本例に使用する染色籠13は、図2に示す
様に、上記スライドガラスを収納自在な収納部14と、
この収納部14の上部にその基端部を枢支した把手部1
5とから成る。周知の様に上記収納部14は、複数枚の
スライドガラスを、それぞれ鉛直方向に立て、隣り合う
スライドガラス同士の間に隙間を介在させた状態で収納
自在である。又、この収納部14は、スライドガラスを
支持できるだけの枠状構造で、液体を貯溜した貯液容器
中に進入させる事により、収納したスライドガラスをこ
の液体に浸漬自在である。更に、上記把手部15は、上
記収納部14の外側面上端部にそれぞれの基端部を枢支
した1対の揺動腕部19、19と、これら両揺動腕部1
9、19同士の間に掛け渡した係止腕部20とから成
る。この係止腕部20の両端部は、それぞれ上記収納部
14の長さ方向両端面から突出している。又、この係止
腕部20の両端部下面には、それぞれ係止突起21、2
1を形成している。
【0016】上述の様な染色籠13の収納部14にスラ
イドガラスを出し入れする際には、上記各揺動腕部1
9、19をその基端部を中心に揺動させる事により、上
記係止腕部20を上記収納部14の上端開口部から側方
に退避させる。これに対して、上記収納部14に試料を
貼着したスライドガラスを収納し、この試料の染色処理
を行なう際には、図2に示す様に、上記係止腕部20を
上記収納部14の上端開口の上方に位置させる。
【0017】一方、前記キャブネット7内には、上記染
色籠13をこのキャビネット7内で、上下左右方向に移
動させる為の駆動装置22を設けている。本例の場合に
この駆動装置22は、上記キャビネット7の奥端部にこ
のキャビネット7の左右方向に亙り配置したガイドレー
ル30に沿って水平移動自在な移動柱23と、この移動
柱23に沿って昇降自在な吊下腕24とから成る。これ
ら移動柱23を水平移動させる機構、並びに吊下腕24
を昇降させる機構は、それぞれ従来から周知の各種機構
を採用できる。例えば、リニアモータ、或は駆動プーリ
と従動プーリとの間に掛け渡したケーブルの中間部を移
動柱23或は吊下腕24に結合するケーブル駆動機構等
を採用できる。特に、ケーブル駆動機構は、電動機を、
薬液容器11から発生した薬液蒸気に曝らされない部分
に設置できる為、好ましく使用できる。何れにしても上
記駆動装置22は、上記移動柱23と吊下腕24とを適
宜移動させる事により上記染色籠13を、所定の順番に
従って所定の時間ずつ、前記下板8及び上板9の上面に
載置した上記薬液容器11、11、水洗容器10内に進
入させる。そして、これら各容器11、10内に貯溜し
た薬液或は洗浄水に上記染色籠13に収納したスライド
ガラスに貼着した試料を浸漬し、この試料を染色する。
【0018】尚、上記吊下腕24の前後両端部には、そ
れぞれ上記染色籠13の係止腕部20の両端部を係止自
在な鉤部25、25を設けている。この様な吊下腕24
により上記染色籠13を吊り上げる際には、この吊下腕
24を上記係止腕部20の下側にまで移動させた状態
で、上記各鉤部25、25をこの係止腕部20の両端部
で前記各係止突起21、21よりも外端寄り部分に進入
させる。次いで、上記吊下腕24を上昇させれば、上記
染色籠13を吊り上げる事ができる。この吊下腕24か
ら染色籠13を外す場合の動作は、これと逆に行なう。
【0019】この様に、上記下板8及び上板9の上面に
載置した上記薬液容器11、11、水洗容器10内に上
記染色籠13を進入させるべく、上記下板8の上面に載
置した水洗容器10及び薬液容器11、11の上端部と
上記上板8の下面との間には、下側移動空間26を設け
ている。この下側移動空間26の高さ寸法H26は、上記
染色籠13を吊した上記吊下腕24を、この染色籠13
の下端部を上記各容器10、11の上端部に衝突させる
事なく左右方向に移動自在なだけの大きさを有する。
又、上記上板9の上面に載置した薬液容器11、11
と、前記キャビネット7の上面を仕切る天板27の下面
との間には、上側移動空間28を設けている。この上側
移動空間28の高さ寸法H28も、上記染色籠13を吊し
た上記吊下腕24を、この染色籠13の下端部を上記各
容器10、11の上端部に衝突させる事なく左右方向に
移動自在なだけの大きさを有する。更に、上記上板9の
左右方向中央部には、上記染色籠13を吊した上記吊下
腕24を、この染色籠13ごと上下方向に亙って通過自
在な、矩形の通路29を設けている。
【0020】上述の様な染色の為に必要とする種々の機
構を組み込んだ前記キャビネット7の前方開口は、図3
〜4に示す様に、蓋体31により開閉自在である。この
蓋体31は、半透明のアクリル板等により造られたもの
で、左右1対の腕片32、32により、上記キャビネッ
ト7の上部に、揺動自在に支持している。そして、この
蓋体31を下降させた状態では、上記キャビネット7の
前方開口のうち、下端部を除く部分を塞ぐ。又、上記蓋
体31を下降させた状態でもこの蓋体31の下側には、
前記下板8の上面に載置した水洗容器10及び薬液容器
11、11を出し入れ自在な隙間開口33が残る。従っ
て、図3に示す様に上記蓋体31を下降させた状態で
も、上記下板8の上面に載置した水洗容器10及び薬液
容器11、11は、入れ替え自在である。これに対し
て、図4に示す様に上記蓋体31を上昇させた状態で
は、上記下板8の上面に載置した水洗容器10及び薬液
容器11、11だけでなく、前記上板9の上面に載置し
た薬液容器11、11も入れ替え自在である。尚、必要
であれば、上記隙間開口33も、上記蓋体31と別の蓋
体により開閉自在としても良い。
【0021】本発明の顕微鏡標本の自動染色装置の場合
には、上記下板8の上面に載置した水洗容器10及び薬
液容器11、11のうちから、所定の順番に行なう染色
処理行程の最初に上記染色籠13を入れる貯液容器、並
びにこの染色処理行程の最後に上記染色籠13を入れる
貯液容器を、それぞれ複数個所ずつ設定可能としてい
る。この設定作業は、前記キャビネット7の前面に設け
た制御パネル34に設けたスイッチ(図示省略)を操作
する事により行なう。
【0022】上述の様に構成される、本発明の顕微鏡標
本の自動染色装置を用いて、染色籠13に収納した複数
枚のスライドガラスに添着した試料を染色するには、先
ず、このスライドガラスを収納した染色籠13を入れた
貯液容器を、下板8上面の所定位置に挿入する。そし
て、この貯液容器の上方に前記吊下腕24を移動させ、
この吊下腕24の鉤部25、25を上記染色籠13の係
止腕部20に係合させる。この係合作業は、例えば何れ
かの水洗容器10に上記染色籠13を挿入した状態で、
上記吊下腕24をこの染色籠13の上方に移動させる事
により行なう。次いで、駆動装置を構成する前記移動柱
23と上記吊下腕24とを適宜駆動して上記染色籠13
を、所定の順番に従って所定の時間ずつ薬液容器11、
11内の薬液又は水洗容器10内の洗浄水に浸漬する。
この様な作業を所定回数繰り返す事により、試料を染色
する。
【0023】即ち、上記吊下腕24は、下側移動空間2
6又は上側移動空間28を左右方向に移動しつつ、所定
の水洗容器10又は薬液容器11の上方で昇降する事に
より、上記染色籠13を下板8の上面に載置した水洗容
器10又は薬液容器11、11、或は上板9の上面に載
置した薬液容器11、11内の薬液に浸漬する。この様
にして行なう染色行程の進行に伴って上記染色籠13
を、上記上板9の上面に載置した薬液容器11内の薬液
から上記下板8の上面に載置した水洗容器10内の洗浄
水又は薬液容器11内の薬液に、或は上記下板8の上面
に載置した水洗容器10内の洗浄水又は薬液容器11内
の薬液から上記上板9の上面に載置した薬液容器11内
の薬液に、それぞれ移し替える必要が生じる。この際に
上記吊下腕24は、上記染色籠13を吊り下げたまま、
上記上板9の左右方向中央部に設けた前記通路29を通
過して、上記下側移動空間26と上側移動空間28との
間を行き来する。
【0024】複数の染色籠13を使用して、同種の、又
は異なる種類の染色方法を同時進行させる際には、何れ
かの染色籠13を何れかの水洗容器10又は薬液容器1
1に進入させた状態で、当該染色籠13から吊下腕24
を外し、他の染色籠13の移動を行なわせる。この際、
吊下腕24を染色籠13から外すのに先立って、この吊
下腕24を細かく昇降させ、上記染色籠を洗浄水又は薬
液中で震盪させて、当該染色籠13に収納したスライド
ガラスに貼着した試料と洗浄水又は薬液とを馴染ませ
る。
【0025】この様な作業を所定回数繰り返す事によ
り、試料を染色する。染色処理を完了した染色籠13
は、染色処理行程の最後に上記染色籠13が存在する位
置に置かれた貯液容器内に挿入する。そこで、この染色
処理を完了した染色籠13を入れた貯液容器を、前記隙
間開口33から取り出す。特に、本発明の顕微鏡標本の
自動染色装置の場合には、所定の順番に行なう染色処理
行程の最初に上記染色籠13が存在する位置、並びにこ
の染色処理行程の最後に上記染色籠13が存在する位置
を、前記下板8の上面に載置された複数の水洗容器10
と薬液容器11、11とのうちから、それぞれ複数個所
ずつ、任意に設定可能である。この為、複数の染色籠1
3に収納したスライドガラスに貼着した試料の染色処理
を並行して行なう作業が容易になる。即ち、先に処理す
る染色籠13を別位置に移し替えた吊下腕24が再び戻
ってくる以前に作業者が次の染色籠13を設置したり、
染色処理の終了時に、先に染色処理を終了した染色籠1
3を、後から染色処理を終了する染色籠13が送られて
くる以前に取り出す必要もなくなる。
【0026】尚、図示の例では、上板9をキャビネット
7を構成するフレームに対して固定し、下側移動空間2
6と上側移動空間28との双方の高さ寸法H26、H
28を、染色籠13を吊した上記吊下腕24を、この染色
籠13の下端部を上記各容器10、11の上端部に衝突
させる事なく左右方向に移動自在なだけの大きさとして
いる。これに対して、上記上板9を上記フレームに対
し、水平状態のまま昇降自在に支持する事もできる。そ
して、染色籠13を吊した吊下腕24が通路29を通じ
て上記上板9の上方に移動した状態でこの上板9を下降
させて、上側移動空間28の高さ寸法を確保する(この
状態で下側移動空間26の高さ寸法は小さくなる)様に
構成すれば、顕微鏡標本の自動染色装置の高さ寸法を小
さくできる。
【0027】又、水洗容器10、薬液容器11等の貯液
容器を、上下3段以上に配置する事もできる。即ち、上
記上板9と下板8との間に、上板9と同様の通路29を
有する、少なくとも1枚の中間板(図示せず)を設け、
この中間板の上面にも複数の薬液容器11を載置する。
この場合に、上記下側移動空間26は上記下板8の上面
に載置した水洗容器10及び薬液容器11、11の上端
部と上記中間板の下面との間に設ける。又、中間板の上
面に載置した薬液容器11の上端部と上記上板9の下面
との間に、上記染色籠13を吊した上記吊下腕24を左
右方向に移動自在な中間移動空間を設ける。
【0028】又、上記構造で、中間板をフレームに対
し、水平状態のまま昇降自在に支持して、染色籠13を
吊した吊下腕24が通路29を通じ上記中間板の上方に
移動した状態でこの中間板を下降させ、中間移動空間の
高さ寸法を確保する様に構成すれば、顕微鏡標本の自動
染色装置の高さ寸法を小さくできる。更に、この様な構
造で、上記上板9も昇降自在にすれば、顕微鏡標本の自
動染色装置の高さ寸法をより小さくできる。
【0029】
【発明の効果】本発明の顕微鏡標本の自動染色装置は、
以上に述べた通り構成され作用するので、試料を貼着し
た多数枚のスライドガラスを複数の染色籠に収納した状
態で、この複数の染色籠の処理を並行して行なう場合
に、作業者の面倒をなくす事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す、自動染色装
置全体を蓋体を省略した状態で示す略斜視図。
【図2】同じく染色籠の略斜視図。
【図3】蓋体を閉じた状態で自動染色装置全体を蓋体を
示す略斜視図。
【図4】同じく開いた状態で示す略斜視図。
【図5】従来装置の1例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 キャビネット 2 貯液容器 3 移動梁 4 移動柱 5 吊下腕 6 タンク 7 キャビネット 8 下板 9 上板 10 水洗容器 11 薬液容器 12 ノズル 13 染色籠 14 収納部 15 把手部 16 給水マニホルド 17 袋ナット 18 プラグ 19 揺動腕部 20 係止腕部 21 係止突起 22 駆動装置 23 移動柱 24 吊下腕 25 鉤部 26 下側移動空間 27 天板 28 上側移動空間 29 通路 30 ガイドレール 31 蓋体 32 腕片 33 隙間開口 34 制御パネル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビネットを構成する基板の上面に載
    置され、このキャビネットの前方開口を通じて出し入れ
    自在な複数の貯液容器と、顕微鏡標本とすべき試料を貼
    着したスライドガラスを複数枚収納自在な染色籠と、こ
    の染色籠を係脱自在で上下左右方向に移動自在な吊下腕
    を有する駆動装置とを備え、この駆動装置により上記染
    色籠を、所定の順番に従って所定の時間ずつ上記貯液容
    器内に進入させる事により上記試料を貯液容器内の液体
    に浸漬し、この試料を染色する顕微鏡標本の自動染色装
    置に於いて、上記複数の貯液容器のうちの少なくとも一
    部の複数の貯液容器は、上記キャビネットの前方開口を
    通じて出し入れ自在であり、所定の順番に行なう染色処
    理行程の最初に上記染色籠が存在する位置、並びにこの
    染色処理行程の最後に上記染色籠が存在する位置を、そ
    れぞれ複数個所ずつ、任意に設定可能とした事を特徴と
    する顕微鏡標本の自動染色装置。
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