JPH109007A - 車輌の挙動制御装置 - Google Patents

車輌の挙動制御装置

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JPH109007A
JPH109007A JP8181392A JP18139296A JPH109007A JP H109007 A JPH109007 A JP H109007A JP 8181392 A JP8181392 A JP 8181392A JP 18139296 A JP18139296 A JP 18139296A JP H109007 A JPH109007 A JP H109007A
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JP
Japan
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vehicle
turning
wheel
state
wheels
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JP8181392A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Fujinami
宏明 藤波
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車輌の旋回走行時に駆動輪の減速スリップ状
態に応じて駆動輪の駆動力を制御することにより、旋回
走行時に車輌の安定的な挙動を維持して車輌を安定的に
旋回走行させる。 【解決手段】 車輌の旋回走行を検出し(ステップ2
0、30)、駆動輪のスリップ量SLr を検出し(ステ
ップ40〜70)、車輌の旋回走行時に基準値を越える
駆動輪の減速スリップ量が検出されたときには、駆動輪
の減速スリップ量に応じたスロットル開度の補正値φa
を演算し(ステップ100)、スロットル開度を補正値
φa にて増大補正してエンジンの出力を増大させること
により、駆動輪の駆動力を増大させ駆動輪の横力の低下
を防止する(ステップ110〜130)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車輌の
挙動制御装置に係り、更に詳細には旋回走行時に車輌の
挙動を安定的な状態に維持する挙動制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌の旋回走行時に於ける挙
動を制御する挙動制御装置の一つとして、例えば特開平
2−109711号公報に記載されている如く、車体の
スリップ角及び車体のスリップ角速度に基づき車輌の旋
回限界を判定し、車輌の旋回限界時には逆ロールモーメ
ントの前後輪配分比を強アンダステアの値に調整するよ
う構成された挙動制御装置が従来より知られている。
【0003】かかる挙動制御装置によれば、車輌が旋回
限界状態になると、換言すれば車体のスリップ角が急激
に増大する状況になると、逆ロールモーメントの前後輪
配分比が強アンダステアの値に調整されるので、車輌が
大きくオーバステア状態になること、即ち車輌の進行方
向に対し車輌の前後方向が旋回内側に大きく傾斜した状
態になることを抑制することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公開公報に記載さ
れた挙動制御装置に於いては、車輌の旋回限界は車体の
スリップ角及び車体のスリップ角速度に基づき車輌が旋
回限界状態にあると判定されると挙動制御が実行される
ので、車輌がある程度のオーバステア状態にならない限
り挙動制御が開始されず、そのため車輌が大きなオーバ
ステア状態になることの未然防止を必ずしも確実に達成
することができないという問題がある。
【0005】また一般に車輌がオーバステア状態になり
易いか否かは後輪のスリップ量によって変化するが、上
記公開公報に記載された挙動制御装置に於いては旋回限
界状態の判定の基準値が一定であるため、後輪のスリッ
プの程度によっては車輌のオーバステア状態の発生或い
は増長を必ずしも適切に抑制することができないという
問題がある。
【0006】尚車輌がアンダステア状態、即ち運転者が
希望する車輌の進行方向に対し車輌の前後方向が旋回外
側に大きく傾斜した状態になり易いか否かは前輪のスリ
ップ量によって変化するので、車速及び操舵角等より求
められる車輌の基準ヨーレートと車輌の実ヨーレートと
の偏差に基づき車輌が旋回限界状態にあるか否かが判定
され、車輌が旋回限界状態にあると判定されたときに
は、旋回内側前輪に制動力を付与し或いは旋回外側前輪
以外の車輪に制動力を付与することにより車輌のアンダ
ステア状態を抑制するよう構成された挙動制御装置に於
いても上記二つの問題と同様の問題がある。
【0007】本発明は、従来の挙動制御装置に於ける上
述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主
要な課題は、車輌の旋回走行時には駆動輪の減速スリッ
プ状態に応じて駆動輪の駆動力を制御することにより、
旋回走行時の車輌の安定的な挙動を維持して車輌をより
一層安定的に旋回走行させることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、請求項1の構成、即ち車輌の旋回走行を
検出する手段と、駆動輪のスリップ状態を検出する手段
と、車輌の旋回走行時に前記駆動輪の減速スリップ状態
が検出されたときには前記駆動輪の減速スリップ状態に
応じて前記駆動輪の駆動力を増大させる駆動力補正手段
とを有する車輌の挙動制御装置によって達成される。
【0009】上述の構成によれば、車輌の旋回走行時に
駆動輪の減速スリップ状態が検出されたときには、駆動
力補正手段により駆動輪の減速スリップ状態に応じて駆
動輪の駆動力が増大され、これにより駆動輪の横力の低
下が防止されることによって車輌の安定的な旋回挙動が
適切に維持される。
【0010】
【課題解決手段の好ましい態様】本発明の課題解決手段
の一つの好ましい態様によれば、請求項1の構成に於
て、駆動力補正手段は車輌の旋回走行時に駆動輪の所定
値以上の減速スリップ量が検出されたときには駆動輪の
減速スリップ量に応じて駆動輪の駆動力を増大させるよ
う構成される(好ましい態様1)。
【0011】また本発明の課題解決手段の他の一つの好
ましい態様によれば、上記好ましい態様1の構成に於い
て、駆動力補正手段は駆動輪の減速スリップ量及びその
変化率に応じた補正値にて駆動輪の駆動力を増大補正す
るよう構成される(好ましい態様2)。
【0012】また本発明の課題解決手段の更に他の一つ
の好ましい態様によれば、請求項1又は上記好ましい態
様1又は2の構成に於いて、車輌の旋回走行を検出する
手段は操舵角の大きさと操舵角速度の大きさとの線形和
に基づき車輌の定常旋回状態及び過渡旋回状態を検出す
るよう構成される(好ましい態様3)。
【0013】また本発明の課題解決手段の更に他の一つ
の好ましい態様によれば、上記請求項1又は好ましい態
様1乃至3の何れかの構成に於いて、車輌は後輪駆動車
であり、駆動輪のスリップ状態を検出する手段は前輪の
車輪速度と後輪の車輪速度との差に基づき後輪の減速ス
リップ量を検出するよう構成される(好ましい態様
4)。
【0014】また本発明の課題解決手段の更に他の一つ
の好ましい態様によれば、上記請求項1又は好ましい態
様1乃至3の何れかの構成に於いて、車輌は前輪駆動車
であり、駆動輪のスリップ状態を検出する手段は後輪の
車輪速度と前輪の車輪速度との差に基づき前輪の減速ス
リップ量を検出するよう構成される(好ましい態様
5)。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0016】図1は後輪駆動車に適用された本発明によ
る挙動制御装置の第一の実施形態を示す概略構成図であ
る。
【0017】図1に於いて、10はエンジンを示してお
り、エンジン10の駆動力はトルクコンバータ12及び
トランスミッション14を介してプロペラシャフト16
へ伝達される。プロペラシャフト16の駆動力はディフ
ァレンシャル18により左後輪車軸20L 及び右後輪車
軸20R へ伝達され、これにより左右の後輪22RL及び
22RRが回転駆動される。
【0018】一方左右の前輪22FL及び22FRは従動輪
であると共に操舵輪であり、運転者によるステアリング
ホイール24の転舵に応答して駆動されるラック・アン
ド・ピニオン式のパワーステアリング装置26によりタ
イロッド28FL及び28FRを介して操舵されるようにな
っている。
【0019】エンジン10の出力はスロットルバルブ3
0により制御され、スロットルバルブ30は通常時には
運転者により操作される図1には示されていないアクセ
ルペダルの踏み込み量に応じてエンジン制御装置34に
よりアクチュエータ36を介して制御される。
【0020】エンジン制御装置34には操舵角センサ3
8より操舵角θを示す信号、車輪速度センサ40i (i
=fl、fr、rl、rr)よりそれぞれ左右前輪の車輪速度V
wfl、Vwfr 及び左右後輪の車輪速度Vwrl 、Vwrr を
示す信号、車速センサ42より車速Vを示す信号、アク
セルペダル踏込み量センサ44より図1には示されてい
ないアクセルペダルの踏込み量Accを示す信号、ストッ
プランプスイッチ(STSW)46より車輌が制動状態
にあるか否かを示す信号が入力されるようになってい
る。尚操舵角センサ38は車輌の左旋回方向を正として
操舵角を検出するようになっている。
【0021】エンジン制御装置34は後述の如く各輪の
車輪速度Vwi(i=fl、fr、rl、rr)に基づき駆動輪で
ある後輪の減速スリップ量SLr を演算し、通常時には
運転者によるアクセルペダルの踏込み量Accに応じたス
ロットルバルブの目標開度φt を演算すると共に、スロ
ットルバルブ30の開度が目標開度φt になるようアク
チュエータ36へ制御信号を出力し、エンジンブレーキ
状態にて旋回が行われるときには後輪の減速スリップ量
SLr 及びその変化率に応じたスロットル開度の補正値
φa を演算し、スロットルバルブ30の開度がφt +φ
a になるようアクチュエータ36へ制御信号を出力し、
これによりエンジンの出力を増大させて後輪の減速スリ
ップを抑制するようになっている。
【0022】尚エンジン制御装置34は実際には例えば
CPU、ROM、RAM、入出力ポート装置を含む一つ
の周知の構成のマイクロコンピュータ及び駆動回路にて
構成されていてよい。
【0023】次に図2に示されたフローチャートを参照
して実施形態に於ける挙動制御ルーチンについて説明す
る。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図に
は示されていないイグニッションスイッチの閉成により
開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
【0024】まずステップ10に於いては操舵角センサ
38により検出された操舵角θを示す信号等の読み込み
が行われ、ステップ20に於いては車速Vが基準値Vc
(正の定数)を越えているか否かの判別が行われ、否定
判別が行われたときにはステップ90へ進み、肯定判別
が行われたときにはステップ30へ進む。
【0025】ステップ30に於いては操舵角速度、即ち
操舵角θの微分値θd が演算されると共に、A、B、C
をそれぞれ正の定数として操舵角θの絶対値及び操舵角
速度θd の絶対値の線形和A・|θ|+B・|θd |が
基準値Cを越えているか否かの判別、即ち車輌が定常旋
回状態又は過渡旋回状態にあるか否かの判別が行われ、
否定判別が行われたときにはステップ90へ進み、肯定
判別が行われたときにはステップ40へ進む。
【0026】ステップ40に於いては下記の数1に従っ
て従動輪である左右前輪の平均車輪速度Vwfが演算さ
れ、ステップ50に於いては下記の数2に従って駆動輪
である左右後輪の平均車輪速度Vwrが演算され、ステッ
プ60に於いては下記の数3に従って後輪の減速スリッ
プ量SLr が演算される。
【0027】
【数1】Vwf=(Vwfl +Vwfr )/2
【数2】Vwr=(Vwrl +Vwrr )/2
【数3】SLr =Vwf−Vwr
【0028】ステップ70に於いては後輪のスリップ量
SLr が基準値SLro(正の定数)を越えているか否か
の判別、即ちエンジン出力の増大制御による後輪駆動力
の増大補正が必要であるか否かの判別が行われ、否定判
別が行われたときにはステップ90へ進み、肯定判別が
行われたときにはステップ80へ進む。
【0029】ステップ80に於いてはストップランプス
イッチ46がオンであるか否かの判別によって運転者に
より制動操作が行われているか否かの判別が行われ、肯
定判別が行われたときにはステップ90に於いてスロッ
トル開度の補正値φa が0にセットされ、否定判別が行
われたときにはステップ100に於いてKp を比例項の
制御ゲイン(正の定数)としKd を微分項の制御ゲイン
(正の定数)として下記の数4に従ってスロットル開度
の補正値φa が演算される。尚下記の数4に於いてSL
rfは後輪のスリップ量SLr の前回値である。
【数4】φa =Kp *(SLr −SLro)+Kd *(S
Lr −SLrf)
【0030】ステップ110に於いてはアクセルペダル
の踏込み量Accに対応する目標スロットル開度φt が演
算されると共に、下記の数5に従って最終目標スロット
ル開度φteが目標スロットル開度φt とスロットル開度
の補正値φa との和として演算される。
【数5】φte=φt +φa
【0031】ステップ120に於いては後輪のスリップ
量の前回値SLrfがSLr に書き換えられ、ステップ1
30に於いてはスロットルバルブ30の開度が最終目標
開度φteになるようアクチュエータ36を介してスロッ
トルバルブが制御される。
【0032】かくして図示の第一の実施形態によれば、
ステップ20に於いて車輌が所定値以上の車速にて走行
しているか否かの判別が行われ、ステップ30に於いて
車輌が定常旋回状態又は過渡旋回状態にあるか否かの判
別が行われ、ステップ40〜60に於いて各輪の車輪速
度に基づき後輪の減速スリップ量SLr が演算され、ス
テップ70に於いて後輪の減速スリップ量が基準値を越
えているか否かの判別が行われる。
【0033】車輌が定常旋回状態又は過渡旋回状態にあ
り、後輪の減速スリップ量が基準値を越えているときに
は、ステップ30及び70に於いて肯定判別が行われ、
ステップ100に於いて後輪のスリップ量SLr 及び後
輪のスリップ量の変化率に応じてスロットル開度の補正
値φa が演算され、ステップ110に於いて最終目標ス
ロットル開度φteがアクセルペダルの踏込み量Accに対
応する目標スロットル開度φt とスロットル開度の補正
値φa との和に設定され、ステップ130に於いてスロ
ットルバルブ30の開度が最終目標開度φteに制御され
る。
【0034】従って車輌の旋回走行時に後輪にエンジン
ブレーキによる所定量以上の減速スリップが生じ、後輪
の横力の低下に起因して車輌がスピンし易くなると、エ
ンジン10の出力が増大され後輪の駆動力が増大される
ことによって後輪の減速スリップが低減若しくは排除さ
れるので、後輪の横力の低下を防止し、これにより旋回
時の車輌の安定的な挙動を確実に維持することができ
る。
【0035】特に図示の実施形態によれば、ステップ1
00に於いてスロットル開度の補正値φa は上記数4に
従って基準値SLroを越える後輪のスリップ量SLr −
SLro及び後輪のスリップ量の変化率SLr −SLrfに
応じた値として演算されるので、補正値φa が後輪のス
リップ量にのみ応じた値として演算される場合に比し
て、応答性よく後輪の駆動力を後輪のスリップ状態に応
じて制御することができる。
【0036】また図示の実施形態によれば、ステップ3
0に於ける車輌が旋回走行状態にあるか否かの判別は、
操舵角θの絶対値及び操舵角速度θd の線形和が基準値
を越えているか否かにより行われるので、車輌が定常旋
回状態及び過渡旋回状態の何れの状態にある場合にも車
輌を安定的に旋回走行させることができ、また車輌の旋
回走行が車輌の横加速度やヨーレート等により判別され
る場合に比して必要なエンジン出力の増大制御を早く実
行し、これにより後輪の減速スリップの抑制を一層効果
的に行うことができる。
【0037】また図示の実施形態によれば、ステップ2
0に於いて車速Vが基準値Vc 以下である旨の判別が行
われた場合、ステップ30に於いて線形和が基準値C以
下である旨の判別が行われた場合、ステップ70に於い
て後輪のスリップ量SLr が基準値SLro以下である旨
の判別が行われた場合、ステップ80に於いて制動中で
ある旨の判別が行われた場合には、ステップ90に於い
てスロットル開度の補正値φa が0にセットされるの
で、実質的に車輌がオーバステア状態になる虞れがない
場合や、運転者による制動操作に起因して後輪の減速ス
リップ量が大きくなっている状況に於いて、エンジンの
出力が不必要に増大されることを確実に防止することが
できる。
【0038】図3は前輪駆動車に適用された本発明によ
る挙動制御装置の第二の実施形態に於ける挙動制御ルー
チンを示すフローチャートである。尚図3に於いて図2
に示されたステップに対応するステップには図2に於い
て付されたステップ番号と同一のステップ番号が付され
ている。
【0039】この実施形態に於いては、ステップ60に
於いては前輪の減速スリップ量SLf が下記の数6に従
って演算され、ステップ70に於いて前輪のスリップ量
SLf が基準値SLfo(正の定数)を越えているか否か
の判別が行われ、ステップ100に於いてSLffを前輪
のスリップ量SLf の前回値として下記の数7に従って
スロットル開度の補正値φa が演算され、ステップ12
0に於いて前輪のスリップ量の前回値SLffがSLf に
書き換えられる。
【0040】
【数6】SLf =Vwr−Vwf
【数7】φa =Kp *(SLf −SLfo)+Kd *(S
Lf −SLff)
【0041】従ってこの第二の実施形態によれば、車輌
の旋回走行時に前輪にエンジンブレーキによる所定量以
上の減速スリップが生じると、エンジン10の出力が増
大され前輪の駆動力が増大されることによって前輪の減
速スリップが低減若しくは排除されるので、前輪の横力
の低下を効果的に防止することができる。
【0042】また第二の実施形態によれば、駆動力の制
御対象が後輪ではなく前輪であり、抑制しようとする車
輌の状態がオーバステア状態ではなくアンダステア状態
である点を除き、上述の第一の実施形態の場合と同様の
他の作用効果が得られる。
【0043】以上に於ては本発明を特定の実施形態につ
いて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実
施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろ
う。
【0044】例えば上述の二つの実施形態に於いては、
駆動輪の減速スリップ量は左右前輪の平均車輪速度Vwf
及び左右後輪の平均車輪速度Vwrに基づき演算されるよ
うになっているが、左右前輪の高い方の車輪速度及び左
右後輪の高い方の車輪速度に基づき演算されてもよく、
また超音波等を用いて検出される対地車速に基づく基準
車輪速度と左右駆動輪の平均車輪速度又は左右駆動輪の
車輪速度の高い方の値に基づき演算されてもよい。
【0045】また上述の二つの実施形態に於いては、各
判別の基準値Vc 、C、SLro、SLfo及びスロットル
開度の補正値φa を演算するためのゲインKp 及びKd
は一定であるが、例えば図4に示されている如く、基準
値Vc は路面の摩擦係数μが低いほど小さくなるよう路
面の摩擦係数に応じて可変設定され、基準値Cは路面の
摩擦係数が低いほど小さくなると共に車速Vが高いほど
小さくなるよう路面の摩擦係数若しくは車速に応じて可
変設定されてもよい。
【0046】同様に図5に示されている如く、基準値S
Lro、及びSLfoは路面の摩擦係数が低いほど小さくな
り、車速Vが高いほど小さくなるよう路面の摩擦係数若
しくは車速に応じて可変設定されてもよく、ゲインKp
及びKd も路面の摩擦係数が低いほど大きくなり、車速
が高いほど大きくなるよう路面の摩擦係数若しくは車速
に応じて可変設定されてもよい。
【0047】更に上述の二つの実施形態に於いては、車
輌の旋回走行の判定は操舵角θの絶対値及び操舵角速度
θd の絶対値の線形和に基づき行われるようになってい
るが、車輌の横加速度又はヨーレートに基づき行われて
もよく、また車輌の横加速度又はヨーレートとその変化
率との線形和に基づき行われてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明の構成によれば、車輌の旋回走行時に駆動輪の減速ス
リップ状態が検出されたときには、駆動力補正手段によ
り駆動輪の減速スリップ状態に応じて駆動輪の駆動力が
増大され、これにより駆動輪の横力の低下が防止される
ので、車輌の安定的な旋回挙動を適切に且つ確実に維持
して車輌をより一層安定的に旋回走行させることがで
き、また車輌の直進走行時や駆動輪の減速スリップが小
さい場合の如く、車輌の挙動の安定性が比較的高い状況
に於いて駆動輪の駆動力が不必要に増大されることを確
実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】後輪駆動車に適用された本発明による挙動制御
装置の第一の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】第一の実施形態に於ける挙動制御ルーチンを示
すフローチャートである。
【図3】前輪駆動車に適用された本発明による挙動制御
装置の第二の実施形態に於ける挙動制御ルーチンを示す
フローチャートである。
【図4】車速V及び路面の摩擦係数μと基準値Cとの関
係を示すグラフである。
【図5】車速V及び路面の摩擦係数μと基準値SLro又
はSLfoとの間の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10…エンジン 12…トルクコンバータ 14…トランスミッション 26…パワーステアリング装置 30…スロットルバルブ 34…エンジン制御装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輌の旋回走行を検出する手段と、駆動輪
    のスリップ状態を検出する手段と、車輌の旋回走行時に
    前記駆動輪の減速スリップ状態が検出されたときには前
    記駆動輪の減速スリップ状態に応じて前記駆動輪の駆動
    力を増大させる駆動力補正手段とを有する車輌の挙動制
    御装置。
JP8181392A 1996-06-21 1996-06-21 車輌の挙動制御装置 Pending JPH109007A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010156274A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Toyota Motor Corp 運転制御装置
JP2012026312A (ja) * 2010-07-21 2012-02-09 Kawasaki Heavy Ind Ltd 車両用減速制御装置
WO2018235916A1 (ja) * 2017-06-23 2018-12-27 株式会社アドヴィックス 車両の駆動トルク制御装置

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