JPH10894A

JPH10894A - 筆記具用グリッパー

Info

Publication number: JPH10894A
Application number: JP8172866A
Authority: JP
Inventors: Kazumitsu Oga; 和光大賀
Original assignee: Sailor Pen Co Ltd
Current assignee: Sailor Pen Co Ltd
Priority date: 1996-06-13
Filing date: 1996-06-13
Publication date: 1998-01-06

Abstract

(57)【要約】【課題】親指や人差指などが正しい位置で持つことが可
能であって筆記具の正しい持ち方を体得することがで
き、しかも鉛筆やシャープペンシルを回しながら筆記す
ることが可能で同じ太さの字が書けるグリッパーを提供
する。【解決手段】表面の断面形状が六角形であり、先端に円
周縁１１を形成するとともに、この円周縁の後方に、触
覚で分かる円周突起１２もしくは段部を形成し、シャー
プペンシル又は鉛筆のグリップ部に装着可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、幼児や学童が筆記
具の正しい持ち方を体得することが可能なグリッパーに
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】鉛筆やシャープペンシルなどの筆記具
は、親指、人差指、中指で持ち、後部を人差指と親指の
又部で支えるが、正しい持ち方は、親指を人差指の第一
関節までさげて持つ。そして、薬指、小指は軽く握り手
の掌につけるが、筆記時は、正しい姿勢で、小指を机に
つけて用紙に対して筆記具を６０゜の角度で持ち、親指
と人差指、更には手首や肩などの力を抜いて書く。ま
た、鉛筆やシャープペンシルのように鉛芯を使用する筆
記具は、少し書いては、人差指と中指で筆記具を支えた
状態で親指で６０゜回転させて筆記する。筆記具を回し
ながら筆記することによって、鉛芯の先端は自然に六角
錐になり、常に一定の太さの字で筆記することができ
る。もし、回さないで筆記すると、鉛芯の先端は斜めに
なり、同じ太さの字は書けない。そして、鉛筆の場合
は、削る回数が増加してしまう。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】幼児や学童が使用する
筆記具は、学校においては、小学１〜２年生は文部省指
定教科指導で鉛筆使用を指導しているので鉛筆を使って
いるが、３年生からはシャープペンシルを使い始める学
童が多くなる。ところで、筆記具の正しい持ち方は幼少
期に体得する必要があるが、市販されている鉛筆やシャ
ープペンシルなどの筆記具は成人の手に合うように設計
されているために、幼児や学童にとって大きく、かつ重
く、従って、これらの筆記具を正しく持って筆記できる
幼児や学童はきわめて少ないのが現状である。

【０００４】このため、親指や人差指などの位置を固定
できるように、軸筒に指先固定用の窪みを設けた訓練用
の筆記具、ないしは窪みを設けた補助具を軸筒に差し込
んで使用するものなどが提案されているが、これらは筆
記具を回しながら筆記することができないので、鉛筆や
シャープペンシルの場合は、同じ太さの字が書けない不
具合がある。

【０００５】そこで本発明は、親指や人差指などが正し
い位置で持つことが可能であって筆記具の正しい持ち方
を体得することができ、しかも鉛筆やシャープペンシル
を回しながら筆記することが可能で同じ太さの字が書け
るグリッパーを提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の筆記具用グリッパーは、表面の断面形状
が六角形であり、先端に円周縁を形成するとともに、こ
の円周縁の後方に、触覚で分かる円周突起もしくは段部
を形成し、シャープペンシル又は鉛筆のグリップ部に装
着可能にする。

【０００７】すなわち、この円周縁と円周突起もしくは
段部によって人差指、中指及び親指の軸線方向の位置を
規制して、正しい持ち方を体得させる。また、グリッパ
ー表面の断面形状が六角形であり、かつ円周縁と円周突
起もしくは段部では、人差指、中指及び親指の円周方向
の位置は規制されないので、６０゜づつ回しながら筆記
することができ、同じ太さの字を書くことができる。

【０００８】幼児や低学年の学童の場合は、筆記具の先
端から人差指と親指の又部の間は７０ｍｍ程度であり、
このグリッパーをシャープペンシルに装着する場合は、
シャープペンシルは通常の長さよりも短いもの、例えば
全長が１４０ｍｍ程度のものが好ましいが、円周縁から
円周突起もしくは段部までの長さを９〜１１ｍｍにし、
筆記具の先端から円周縁までの長さを１８〜２２ｍｍに
なるようにシャープペンシルや鉛筆のグリップ部に装着
すると、幼児や低学年の学童の手に適した大きさとな
り、長時間筆記しても筆記具の正しい持ち方を維持し易
く、優れた効果を得ることができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下に、図面に基づいて本発明の
実施の形態を具体的に説明する。本発明のグリッパー１
は軟質や硬質の合成樹脂で成形されるが、図１に示すよ
うに、先端部に環状の突起である円周縁１１が形成され
ている。そして、グリッパー１の中腹部に、円周縁１１
の尾端側に触覚で分かる比較的小さな円周突起１２が設
けられている。円周突起１２に代えて、触覚で分かる小
さな段部であっても良い。円周縁１１から円周突起１２
までの長さＬ₁は９〜１１ｍｍの範囲、例えば１０ｍｍ
になっている。

【００１０】グリッパー１の断面形状は、図２に示すよ
うに、その表面が、隅部が丸みを帯びた六角形状をして
いる。ここで、対向する平面間の距離Ｌ₂は８〜９ｍｍ
であり、指先の力の弱い幼児や低学年の学童が把持して
も負担が少ないようになっている。そして、内面の形状
は、鉛筆やシャープペンシルのグリップ部の表面形状と
同じであり、図２は、軸筒が円筒状のシャープペンシル
に装着する場合を示し、内面の断面形状は円形である。

【００１１】かかるグリッパー１を鉛筆やシャープペン
シルのグリップ部に装着するが、図３はシャープペンシ
ルのグリップ部に装着した場合を示す。このとき、シャ
ープペンシルの先端から円周縁１１までの長さＬ₃は１
８〜２２ｍｍの範囲、例えば２０ｍｍになっている。前
記の長さＬ₁、Ｌ₂、Ｌ₃をかかる寸法範囲にすることに
よって、手の小さな幼児や学童の親指、人差指、中指の
位置を正しく規制することができる。

【００１２】しかして、本発明のグリッパー１を使用し
て筆記するときは、図４に示すように、人差指と中指を
円周縁１１と円周突起１２の間に当て、親指を円周突起
１２の尾端側に当てて把持する。これによって親指は人
差指の第一関節の位置までずれ、正しく持つこができ
る。そして、円環状の突起である円周縁１１と円周突起
１２によって、親指、人差指および中指の軸線方向の位
置が規制され、比較的長時間筆記しても、それぞれの指
先の位置がずれることがなく、正しい持ち方を維持する
ことができる。従って、幼児や学童が本発明のグリッパ
ーを使用していると、幼少期において筆記具の正しい持
ち方を自然に体得することができる。

【００１３】次に、円周縁１１と円周突起１２は、親
指、人差指および中指の円周方向の位置を規制するもの
でなく、またグリップ部１１の断面形状が六角形である
ので、少し書いては６０゜づつ回転させることができ
る。従って、シャープペンシルや鉛筆の芯の先端は自然
に六角錐になり、常に一定の太さの字で筆記することが
できる。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の筆記具用
グリッパーは、親指、人差指および中指を正しい位置に
規制する円周縁と円周突起を設け、かつ表面の断面形状
を六角形にしたので、このグリッパーをシャープペンシ
ルや鉛筆のグリップ部に装着して筆記することにより、
幼少期において、筆記具の正しい持ち方を体得すること
ができ、しかも回しながら筆記することが可能で同じ太
さの字を書くことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施例の正面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線における断面図である。

【図３】グリッパーをシャープペンシルに装着した状態
の説明図である。

【図４】使用状態の説明図である。

【符号の説明】

１グリッパー１１円周縁１２円周突起

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】表面の断面形状が六角形であり、先端に
円周縁が形成されるとともに、該円周縁の後方に、触覚
で分かる円周突起もしくは段部が形成され、シャープペ
ンシル又は鉛筆のグリップ部に装着されることを特徴と
する筆記具用グリッパー。
【請求項２】前記円周縁と円周突起もしくは段部との
距離が９〜１１ｍｍであることを特徴とする請求項１記
載の筆記具用グリッパー。