JPH1088233A - 缶用鋼板の製造方法 - Google Patents

缶用鋼板の製造方法

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JPH1088233A
JPH1088233A JP24839196A JP24839196A JPH1088233A JP H1088233 A JPH1088233 A JP H1088233A JP 24839196 A JP24839196 A JP 24839196A JP 24839196 A JP24839196 A JP 24839196A JP H1088233 A JPH1088233 A JP H1088233A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工性および強度特性バランスに優れるのは
言うまでもなく、肌あれ等の缶用特性に優れ、しかも従
来に比べて極薄で広幅の缶用鋼板を得る。 【解決手段】 所定の成分組成範囲に調整した極低炭素
鋼を、熱間圧延するに際し、粗圧延工程において、総圧
下率:80%以上でかつ最終パス圧下率:20%以上の圧延
を施し、ついで得られたシートバーを先行するシートバ
ーと接合した後、熱間仕上げ圧延工程において、950 ℃
以上の温度域で総圧下率:70%以上の圧延を施し、つい
でAr3〜950 ℃の温度域で総圧下率:55%以上の圧延を
施して、最終仕上げ温度:Ar3−50℃以上で熱間圧延を
終了し、ついで 550〜750 ℃の温度範囲で巻き取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極薄ぶりき原板や
ティンフリースチールなどの缶用鋼板の製造方法に関
し、特にその加工性および強度特性バランスに優れるの
は言うまでもなく、肌あれ等の缶用特性に優れ、しかも
従来に比べて極薄で広幅の鋼板の製造を可能ならしめた
ものである。
【0002】
【従来の技術】飲料缶、18リットル缶およびペール缶な
どの容器缶は、その製法(工程)から2ピース缶と3ピ
ース缶に大別できる。2ピース缶は、すずめっき、クロ
ムめっき、化成処理、塗油などの処理を施した表面処理
鋼板に、深絞り加工、DWI加工、DRD加工などの加
工を施して、缶底と缶胴を一体成形し、これに蓋を取り
付けた2部品からなる缶である。また、3ピース缶は、
表面処理鋼板を円筒状または角筒状に曲げて端部同士を
接合して、缶胴を成形したのち、これに天蓋と底蓋を取
り付けた3部品からなる缶である。
【0003】これらの缶は、いずれも缶コストに占める
素材コストの割合が高いため、素材鋼板に対するコスト
低減への要求が強い。そのため、缶用鋼板の製造を、非
効率的で材料の歩留りや表面品質が劣る箱焼鈍で行うの
ではなく、生産効率が高く、しかも歩留りや表面品質に
優れた連続焼鈍で行うことが望まれる。かような連続焼
鈍技術としては、例えば、特公昭63−102113号公報に開
示のような技術があり、さらにそれに改善を加えた技術
も開発され、ロックウェル硬さ(HR30T)の値で表さ
れる調質度でT2(50−56)程度の軟質な缶用鋼板が得
られるようになった。さらに軟質な鋼板を連続焼鈍で製
造する技術の開発も行われ、例えば特公平1-52452号公
報のように、極低炭素鋼板を適用すると共に、焼鈍後の
加工硬化との組み合わせで種々の硬さの缶用鋼板を製造
する技術も開発されている。
【0004】しかしながら、この種の缶用鋼板において
も、より一層のコストダウンが要求されており、これに
応えるためには新たな製造プロセスならびに新たな素材
を開発する必要がある。コストダウンの1手法として
は、使用する鋼板の板厚の減少と上蓋の縮径(ネックイ
ン)成形の強化が考えられる。しかしながら、板厚が減
少しても缶強度は維持しなければならず、そのためには
素材は高強度とせざるを得ないことから、要求される材
料特性はますます厳しいものとなっており、それに耐え
得る良好な加工性(例えば深絞り性)を有する缶用鋼板
の製造技術が求められている。
【0005】例えば、特開平6−306536号公報には、極
低炭素鋼板を用いて強度と成形性の両者を両立させる技
術が提案されている。しかしながら、加工性に有利な極
低炭素鋼板は、低炭素鋼板と比べると、粒径が大きくな
り易く、缶成形後に肌あれなどの問題を生じるため、極
低炭素鋼板の組織が均一かつ微細で、しかも極薄で広幅
の表面処理用原板の製造技術の開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、厳し
い加工条件下であっても良好な加工性を有し、缶用鋼板
としての必要特性を維持しつつ、従来とは異なるより合
理的な製造方法によって、より一層の強度と加工性の向
上、さらには極薄で広幅の鋼板の製造を可能ならしめよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】さて発明者らは、上記の
目的を達成すべく、鋼組成および製造条件について綿密
な検討を行うと共に、缶用鋼板の必要特性についてそれ
を支配する因子に関し冶金学的な検討を行った結果、以
下に述べる知見を得た。 (1) 従来の缶用鋼板では、自動車等に用いられる深絞り
用鋼板と異なり、必ずしも高いr値は必須条件ではない
とされていた。しかしながら、最近では、素材板厚の減
少に伴い、缶体強度を満足させるために高強度化に向か
っているため、均一延性の低下が余儀なくされている。
そのため、延性を補うべく、特に2ピース缶用鋼板で
は、高いr値が要求されるようになってきた。高r値を
得るためには、炭素量の低減が不可欠であり、低炭素鋼
板では得られない高r値が極低炭素鋼板で期待できる。
【0008】(2) r値の面内異方性(Δr)は小さい方
が望ましい。というのは、絞り用鋼板において歩留りの
向上につながるだけでなく、DRD缶のように、塗装印
刷したあとに絞り加工を行う缶種では、異方性が大きい
と印刷に歪みが生じてしまうからである。また、ネック
イン加工性について検討を行ったところ、異方性が大き
いと残留応力が発生し、ネックしわを発生する要因とな
ることが判明した。最近の素材板厚の減少、高強度化
は、一次冷間圧下率および焼純後の2次圧延率を高くし
なけれはならず、どうしてもΔrを負の値で大きくさせ
る傾向にあるので、そのような条件下でも異方性の小さ
い鋼板が求められている。異方性の改善には、圧延中の
結晶粒径や集合組織を制御する必要があり、特にγ域で
の材料特性の変化をうまく制御する必要がある。
【0009】(3) 変形の均一化の面では微細な組織が望
ましい。これには、肌あれなどが関係し、特に結晶粒径
を細かくする手法が求められている。ただし、上記した
ような高r値が達成可能な極低炭素鋼板においては粒径
が大きくなる傾向がある。熱延板の結晶粒径は、鋼組成
による粒成長性の他に、熱延条件の適正化による結晶粒
の制抑、析出物の存在状態を制御することよる粒成長性
の制御がポイントとなってくる。
【0010】この発明は、製造工程の中でも製品の特性
に大きな影響を与える重要な熱間圧延工程ではあるが、
従来あまり注目されていなかった、鋼の変態、再結晶過
程での圧下条件を詳細に検討した結果、開発されたもの
である。
【0011】すなわち、本発明の要旨構成は次のとおり
である。 1) C:0.0005〜0.0150wt%、Si:0.2 wt%以下、M
n:0.05〜0.6 wt%、P:0.02wt%以下、S:0.02wt%
以下、Al:0.15wt%以下およびN:0.020 wt%以下を含
み、残部はFeおよび不可避不純物の組成になる鋼を、溶
製した後、スラブとし、ついでスラブ加熱後、熱間粗圧
延工程において、総圧下率:80%以上でかつ最終パス圧
下率:20%以上の圧延を施し、ついで得られたシートバ
ーを、仕上げ圧延前に、先行するシートバーと接合した
のち、熱間仕上げ圧延工程において、950 ℃以上の温度
域で総圧下率:70%以上の圧延を施し、ついでAr3〜95
0 ℃の温度域で総圧下率:55%以上の圧延を施して、最
終仕上げ温度:Ar3−50℃以上で熱間圧延を終了し、つ
いで 550〜750 ℃の温度範囲で巻き取り、スケール除去
後、冷間圧延、再結晶焼鈍を施したのち、圧下率:30%
以下のスキンパスまたは二次圧延を施すことを特徽とす
る、缶用鋼板の製造方法。
【0012】2)上記1において、鋼組成がさらに、N
b:0.003 〜0.020 wt%、Ti:0.003 〜0.020 wt%およ
びB:0.0002〜0.0020wt%のうちから選んだ1種または
2撞以上を含む組成になることを特徽とする、缶用鋼板
の製造方法。
【0013】3)上記1または2において、鋼組成がさ
らに、Cu:0.5 wt%以下、Ni:0.5 wt%以下、Cr:0.5
wt%以下およびMo:0.2 wt%以下のうちから選んだ1種
または2撞以上を含む組成になることを特徽とする、缶
用鋼板の製造方法。
【0014】4)上記1,2または3において、得られ
る鋼板が、板厚:0.25〜0.05mm、板幅:1200〜900 mm、
板厚/板幅<20000の要件を満足する、材質が均一な極
薄・広幅材であることを特徴とする、缶用鋼板の製造方
法。ここで、「材質が均一」とは、幅端より20mmの位置
から反対側の幅端より20mmの位置までの領域において、
HR30T の変動値が5%以内にあることと定義する。 5)上記1,2,3または4において、熱間粗圧延で得
られたシートバーを仕上げ圧延する前に、先行するシー
トバーと接合するとともに、シートバーの幅縁部および
長さ端部における温度を均一にするための処理を施すこ
とが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】強度と加工性のバランスを向上さ
せるためには、最終的なめっき原板の組織を均一かつ微
細にする必要がある。このためには、熱延段階で均一微
細な組織とすることが必須条件となる。というのは、熱
延段階で、粗粒または混粒組織であると、いくら冷延条
件(例えば冷延圧下率の増加)、焼純条件(焼鈍温度の
低下)に工夫を加えても、熱延組織の影響を受けてしま
い、たとえ強度が高くても、加工性に劣る鋼板しか得ら
れない。また、本発明の成分系である極低炭素鋼板は、
従来の熱延法では、低炭素鋼板に比べると、粒径が粗大
となったり、加工組織が残存することによる焼鈍後の集
合組織に悪影響を及ぼすことが稀ではなかった。この理
由は、変態点が高いことや、粒成長性の違いが考えられ
る。
【0016】本発明は、成分を適正に制卸した鋼を用い
ると同時に、熱間圧延工程の加工熱処理条件を最適化す
ることにより、冷延、焼純後の組織を均一微細化するこ
とを可能にしたものである。特に、本発明は、熱延条件
のなかでも、高温γ域(再結晶域)および低温γ域(未
再結晶域)での加工歪量を適正化するという、従来あま
り注目されていなかった制御法を用いることにより、上
記の目標を達成したものである。
【0017】以下、本発明において鋼板の成分組成およ
び製造条件を上記の範囲に限定した理由について説明す
る。まず、本発明の主たる条件である熱延条件について
の限定理由を述べる。 (1) スラブ加熱温度 スラブ加熱温度は、高すぎると析出物が細かくなり、熱
延板の粒径を細かくするため、硬質化し易いだけでな
く、局部変形能を低下させるので好ましくない。従っ
て、1250℃以下として、析出物を粗大化させ、成形性と
軟質化を両立させることが望ましい。
【0018】(2) 熱間圧延における圧下率の配分 この条件が、本発明のなかでも特に重要なパラメータで
あり、これを制御することによって均一で微細な組織と
することが可能となる。粗圧延工程では、総圧下率:80
%以上で、その内最終パス圧下率:20%以上の圧下を行
う。さらに、これに続く仕上げ圧延工程では、 950℃以
上の温度域で総圧下率:70%以上の圧延を施し、ついで
Ar3〜950 ℃の温度域で総圧下率:55%以上の圧下を行
う必要がある。
【0019】以下、それぞれについての作用および限定
理由を述べる。 (a) 粗圧延工程において、総圧下率:80%以上でかつ、
最終パス圧下率:20%以上の圧下を行うこと 特に重要な工程は、後述する(b), (c)であるが、仕上げ
圧延に入るまでに、ある程度粒径を揃えておくために
は、粗圧延での加工歪み量と、再結晶を伴うある程度の
加工歪み量が必要である。また、本鋼板は、缶用鋼板に
適用されるため、最終製品が、自動車、家電製品と比較
して、非常に薄いことが特徴である。このため、粗圧延
の段階である程度薄くしておかないと、仕上げ圧延機の
許容量をオーバーしてしまう可能性がある。これらを考
慮して、トータルの圧下量の下限を80%に定めた。ま
た、その内、最終パスの圧下量が20%に満たないと、仕
上げ圧延機に入る段階で十分に整粒化されない(表層か
ら中心部にいたる組織の不均一性)ことから、最終パス
の圧下量は20%以上とした。
【0020】(b) 仕上げ圧延工程において、 950℃以上
の温度域での総圧下率を70%以上とすること この温度域は、γ域でしかも、圧延の歪により充分再結
晶できる領域であり、圧延歪→再結晶→圧延歪→再結晶
を繰り返して、粒径が微細となる温度域といえる。とは
いえ、圧下率が70%に満たないと、かような細粒化が十
分に進行しないだけでなく、圧延歪の不足により、均一
に再結晶せず、部分的に粒径の大きな領域が生じるの
で、 950℃以上の温度域での総圧下率は70%以上とする
ことが肝要である。
【0021】(c) Ar3〜950 ℃の温度域での総圧下率を
55%以上とすること この温度域は、上記した(b) と同じγ域ではあるが、 1) 温度が低くなることにより元素の拡散現象が遅れる
こと 2) 析出物によるピン止め効果 3) さらには固溶元素による再結晶抑制効果 が重なって、再結晶が十分に行い難い領域である。従来
の手法においては、この領域を他の温度域、とくに上記
の再結晶γ域と区別していなかったため、成分によって
は、加工性に望ましくない集合組織となったり、混粒と
なり、均一な組織に制御することが非常に困難であっ
た。実際、この領域の圧延率がトータルで55%に満たな
いと、まったく再結晶しないで加工性に悪影響を及ぼす
集合組織を残したり、一部しか再結晶せず、混粒になる
のが避けられなかった。この点、圧下率を55%以上とす
れば、Nbなどが入って再結晶が非常に遅れた場合でも、
導入歪により、変態の核を均一微細に析出させることが
できる。以上の理由により、Ar3〜950 ℃の温度域での
総圧下率は55%以上の範囲に限定した。
【0022】(3) 最終仕上げ温度 熱間仕上げ圧延は、Ar3−50℃以上の温度で終了する必
要があり、この要件を満足させることによって、熱延板
の組織、粒径を均一微細にすることができる。熱延終了
温度が、Ar3−50℃に満たないと、巻き取り温度によっ
ては加工組織が残存して、冷間圧延性を悪化させるだけ
でなく、加工性に悪影響を及ぼす再結晶集合組織とな
り、また加工歪がなくとも組織が粗大となって強度一加
工性バランスが悪化するので好ましくない。
【0023】(4) 巻き取り温度 巻き取り温度が、 750℃を超えるとスケール厚みが著し
く増大して、酸洗時の脱スケール性が低下し、一方 550
℃未満で巻き取ると、析出物が充分に析出せず、再結晶
集合組織に悪影響が生じるので、巻き取り温度は 550〜
750 ℃の範囲に限定した。
【0024】(5) 連続圧延(エンドレス圧延) 従来、製造が困難とされていた極薄で広幅の鋼板を製造
するためには、薄くしかも広幅の熱延鋼帯を製造する必
要がある。このためには、粗圧延後、シートバーを仕上
げ圧延に先立って巻き取り、先行するシートバーと接合
し、好ましくはエッジヒーター等でシートバーの幅縁部
および長さ端部の温度を均一にすることが極めて有用な
ので、本発明ではかかる連続圧延を行うものとした。
【0025】次に、鋼板の成分組成についての限定理由
を述べる。 C:0.0005〜0.0150wt% C含有量が高くなると、結晶粒径が細かくなり、調質度
の高いものが得られるが、0.0150wt%を超えると、加工
性の低下を招く。また時効劣化の面からもC量は0.0150
wt%以下(望ましくは0.0100wt%未満)にする必要があ
る。一方、成形性の面からは、C量は低い方が望ましい
が、結晶粒径が粗大になること、および現在の製鋼技術
レベルからCの下限は0.0005wt%に定めた。
【0026】Si:0.2 wt%以下 Siは、鋼板の表面性状を劣化させる元素であり、添加量
が多いと、表面処理鋼板として望ましくないだけでな
く、鋼を硬化させ、熱間圧延を困難にし、しかも最終製
品としての鋼を硬化させる。この観点からは、Siは 0.2
wt%以下とする必要がある。なお、特に表面性状の要求
が厳格な用途では 0.050wt%以下とすることが望まし
い。
【0027】Mn:0.05〜0.6 wt% Mn含有量が、0.05wt%に満たないと、S含有量を低下さ
せた場合でも、いわゆる熱間脆性を回避することが難し
く、表面割れなどの問題が生じ、一方 0.6wt%を超える
と、変態点が低下し過ぎて、好ましい熱延板を得ること
が難しくなるので、Mn量は0.05〜0.6 wt%の範囲に限定
した。
【0028】P:0.02wt%以下 P含有量の低減により、耐食性の改善効果を狙えるが、
過度の低減は、製造コストの増加につながるので、これ
らの兼ね合からPは0.02wt%以下で含有させるものとし
た。なお、加工性を顕著に改善するためには、0.010 wt
%以下とするのが好ましい。
【0029】S:0.02wt%以下 S含有量が多くなると、MnS等の介在物が増加し、伸び
フランジ性に代表される局部延性を低下させる原因とな
り、また含有量を従来の鋼板よりもさらに低減すること
によって全伸びが著しく改善される。そこで、S含有量
は0.02wt%以下に制限した。なお、加工性を顕著に改善
するためには、0.010 wt%以下にすることが好ましい。
【0030】sol.Al:0.15wt%以下 sol.Alは、脱酸に必要な元素であるが、0.15wt%を超え
ると脱酸効果が飽和するだけでなく、介在物が発生し、
成形性に悪影響を及ぼす。このため、sol.Al含有量は0.
15wt%以下に限定した。なお、安定した製造条件を確保
するためには、0.030 〜0.10wt%の範囲が好ましい。
【0031】N:0.020 wt%以下 Nは、析出物を形成し伸びを低下させる原因となる。一
方、固溶状態で残存させた場合、鋼を適度に硬質化さ
せ、強度と加工性のバランスを向上させることが可能で
ある。ただし、0.020 wt%を超えると伸びを著しく低下
させるだけでなく、スラブ割れの原因となることから、
0.020 wt%以下に限定した。なお、強度以上に加工性を
重視する場合には、0.010 wt%以下とすることが好まし
い。
【0032】以上、必須成分について説明したが、本発
明ではさらに、次に述べるような元素も適宜含有させる
ことができる。 Nb:0.003 〜0.020 wt% Nbは、炭素の固着により、時効性の低減、鋼の軟質化に
有効に寄与するだけでなく、熱間圧延時にγ領域にて再
結晶を適度に抑制し、微細な組織とする点でも有用な元
素である。しかしながら、含有量が 0.020wt%を超える
と、熱延板に不均一な組織をもたらすばかりでなく、熱
延時における負荷の増大を招き、一方、0.003 wt%未満
ではその添加効果に乏しいので、Nbは 0.003〜0.020 wt
%の範囲で添加するものとした。なお、加工性を重視す
る場合には、 0.003〜0.015 wt%の範囲とすることが望
ましい。
【0033】Ti:0.003 〜0.020 wt% Tiは、、Nbと同様の効果があり、Nbとの複合添加によ
り、成形性を向上させることができる。しかしながら、
0.020wt%を超えて添加してもその効果は飽和に達し、
コストの増加を招くだけであり、一方 0.003wt%に満た
ないとその添加効果に乏しいので、Tiは 0.003〜0.020
wt%の範囲で添加するものとした。
【0034】B:0.0002〜0.0020wt% Bは、熱延条件と併せて熱延板の組織の微細化に有用な
元素である。また、2次加工脆性を防止させる役目も果
たす。しかしながら、過剰な添加は、熱間圧延時にオー
ステナイトの再結晶を遅らせ、圧延時の負荷を大きくす
るだけでなく、焼鈍材の材質、特に伸びを劣化させるの
で、Bは0.0002〜0.0020wt%の範囲で添加するものとし
た。
【0035】Cu:0.5 wt%以下、Ni:0.5 wt%以下、C
r:0.5 wt%以下、Mo:0.2 wt%以下 Cu, Ni, CrおよびMoはいずれも、Mnと同様、固溶強化元
素であり、変態点を低下させるので組織の微細化に有用
な元素である。しかしながら、あまり過剰に添加する
と、鋼のコストアツプのみならず、熱延板の硬質化によ
る冷間圧延の負荷の増大を伴うので、上限を 0.5wt%、
とくにMoについてはコストを考慮して0.2wt%とした。
【0036】次に、熱間圧延工程以外の製造条件につい
て述べる。 (a) 酸洗後の冷間圧延条件 冷間圧延は、70〜90%の圧下率で行うことが望ましい。
というのは、本発明鋼は、低減したとはいえ、それでも
熱延板の粒径はかなり大きいため、圧下率が70%に満た
ないと再結晶の駆動力が少なくなって、焼鈍後、結晶粒
が粗大となり易く、一方90%を超えると異方性の劣化を
招くからである。
【0037】(b) 冷間圧延後の焼鈍およびスキンパス、
二次圧延条件 冷延圧延後の焼純は、生産性の面から、連続焼鈍で、再
結晶以上の温度で行うことが望ましい。その後、目的の
調質度に調整するため、また耐ストレッチャーストレイ
ンの観点から、スキンパスまたは二次圧延を施す必要が
ある。その時と圧下率は、30%以下とする必要がある。
というのは、これ以上の圧下率では、高強度になり過ぎ
て、加工性と強のバランスが維持できなくなるだけでな
く、面内異方性が悪化するからである。
【0038】上記した成分組成および製造条件とするこ
とにより、強度および加工性に優れるだけでなく、板
厚:0.25〜0.05mm、板幅:1200〜900 mm、板厚/板幅<
20000の関係を満足する、極薄で広幅の鋼板を安定して
得ることができる。かようなサイズの鋼板は、従来の製
造法では望み得なかった極薄・広幅の鋼板である。
【0039】
【実鹿例】
実施例1 表1に示す成分組成になる鋼を溶製し、供試材とした。
まず、表1の鋼No.1, 11を用い、表2に示す条件で熱間
圧延を行い、ついで酸洗後、同表に示す圧下率で冷間圧
延、再結晶焼鈍を施したのち、表3に示す条件で二次圧
延を施した。なお、いずれの供試材も仕上げ圧延に先立
って先行するシートバーの後端部に接合しエンドレス圧
延を行い、エッジヒーターによる幅縁部の均熱化も行っ
た。かくして得られた各鋼板の結晶粒径(G.S.N.)、板
厚方向での組織の均一性、ロックウェル硬さ、r値、Δ
r値およびフランジ成形性について調べた結果を表3に
併記する。なお、ロックウェル硬さのスケールはHR3
0Tとした。また、r値はJISに定める弾性率の異方
性により評価した。さらに、フランジ成形性は、通常の
条件で#25相当のすずめっきを行い、これをロールフ
ォーミング、高速シーム溶接で3P缶の缶胴部相当に成
形し、これにネッキング、伸びフランジ加工を施したと
きの、肌あれ、割れ発生の有無で評価した。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】表3から明らかなように、本発明に従い、
粗圧延工程で総圧下率:80%以上、その内最終パス圧下
率:20%以上の圧延を施し、ついで仕上げ圧延工程にお
いて、950 ℃以上の温度域で総圧下率:70%以上の圧延
を施し、さらにAr3〜950 ℃の温度域で総圧下率:55%
以上の圧延を施して、最終仕上げ温度がAr3−50℃以上
となるように熱間圧延を終了し、ついで 550〜750 ℃の
温度範囲で巻き取ることにより、均一で微細な、加工性
と強度バランスに優れ、しかも極薄で広幅(900 〜1200
mm、板厚/板幅<2000)の鋼板を製造することができ
た。なお、本発明による鋼板では、幅端から20mm以内の
幅縁部を除く領域における、HR30T の変動値が5%以下
にあり均一な材質を示した。
【0044】また、図1には、仕上げ圧延工程における
950℃以上での圧下率と最終製品の粒度番号との関係を
示す。用いた素材は鋼No.11 で、製造条件は表2,3の
条件Dと同じである。同図に示したとおり、950 ℃以上
の温度域で総圧下量:70%以上の圧延を行うことによ
り、最終段階における組織が微細となるため、その段階
での再結晶を効果的に行わせることが可能となり、結果
的に最終製品の粒径を微細化することができる。
【0045】また、図2には、仕上げ圧延工程における
Ar3〜950 ℃の温度域での圧下率と最終製品の粒度番号
との関係を示す。用いた素材は鋼No.11 で、製造条件は
表2,3の条件Dと同じである。同図に示したとおり、
Ar3〜950 ℃の温度域で55%以上の圧延を行うことによ
り、再結晶しにくいこの領域でも微細化が実現されるこ
とが判る。
【0046】実施例2 前掲表1に示した鋼No.1〜19を用い、表4および表5に
示す条件で缶用鋼板を製造した。かくして得られた各鋼
板の結晶粒径、板厚方向での組織の均一性、ロックウェ
ル硬さ、r値、Δr値およびフランジ成形性について調
べた結果を表5に併記する。
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】比較鋼のうち、鋼No.7, 9はいづれも、r
値が低く、深絞り性に劣っていた。また鋼No.7, 8, 9,
17, 18, 19はいずれも、Δrが負で大きな値となり、絞
り変形した際に耳が大きく不良となることが判る。さら
に、鋼No.10, 17, 18 については、混粒組織が残り、肌
あれ判定が×となった。これに対し、本発明の要件を全
て満足する鋼No.1〜6、11〜16はいずれも、全ての特性
に優れた極薄・広幅鋼板とすることができた。
【0050】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、極低炭素鋼
板であっても、微細かつ均一な組織を持ち、強度と加工
性の両者を兼ね備え、しかもフランジ成形性にも優れた
缶用鋼板を得ることができ、しかも本発明によれば、従
来望み得なかったほどの極薄で広幅の鋼板の製造も可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】仕上げ圧延工程における 950℃以上での圧下率
と最終製品の粒度番号との関係を示したグラフである。
【図2】仕上げ圧延工程におけるAr3〜950 ℃の温度域
での圧下率と最終製品の粒度番号との関係を示したグラ
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古君 修 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 荒谷 誠 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 久々湊 英雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.0005〜0.0150wt%、 Si:0.2 wt%以下、 Mn:0.05〜0.6 wt%、 P:0.02wt%以下、 S:0.02wt%以下、 Al:0.15wt%以下および N:0.020 wt%以下 を含み、残部はFeおよび不可避不純物の組成になる鋼
    を、溶製した後、スラブとし、ついでスラブ加熱後、熱
    間粗圧延工程において、総圧下率:80%以上でかつ最終
    パス圧下率:20%以上の圧延を施し、ついで得られたシ
    ートバーを、仕上げ圧延前に、先行するシートバーと接
    合したのち、熱間仕上げ圧延工程において、950 ℃以上
    の温度域で総圧下率:70%以上の圧延を施し、ついでA
    r3〜950 ℃の温度域で総圧下率:55%以上の圧延を施し
    て、最終仕上げ温度:Ar3−50℃以上で熱間圧延を終了
    し、ついで 550〜750 ℃の温度範囲で巻き取り、スケー
    ル除去後、冷間圧延、再結晶焼鈍を施したのち、圧下
    率:30%以下のスキンパスまたは二次圧延を施すことを
    特徽とする、缶用鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、鋼組成がさらに、 Nb:0.003 〜0.020 wt%、 Ti:0.003 〜0.020 wt%および B:0.0002〜0.0020wt% のうちから選んだ1種または2撞以上を含む組成になる
    ことを特徽とする、缶用鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、鋼組成がさ
    らに、 Cu:0.5 wt%以下、 Ni:0.5 wt%以下、 Cr:0.5 wt%以下および Mo:0.2 wt%以下 のうちから選んだ1種または2撞以上を含む組成になる
    ことを特徽とする、缶用鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3において、得られ
    る鋼板が、 板厚:0.25〜0.05mm、 板幅:1200〜900 mm、 板厚/板幅<20000 の要件を満足する、材質が均一な極薄・広幅材であるこ
    とを特徴とする、缶用鋼板の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11335780A (ja) * 1998-05-26 1999-12-07 Nippon Steel Corp 高強度高延性容器用鋼板およびその製造方法
JP2006028640A (ja) * 2004-06-18 2006-02-02 Nippon Steel Corp 加工性に優れたブリキおよびテインフリースチール用鋼板およびその製造方法
JP2019532172A (ja) * 2016-09-20 2019-11-07 ティッセンクルップ スチール ヨーロッパ アクチェンゲゼルシャフトThyssenKrupp Steel Europe AG 平鋼製品の製造方法および平鋼製品
CN114737132A (zh) * 2021-08-10 2022-07-12 山东盛阳金属科技股份有限公司 一种n06600铁镍基合金热连轧板卷生产工艺

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