JPH11199991A - 耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶用鋼板およびその製造方法 - Google Patents

耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶用鋼板およびその製造方法

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JPH11199991A
JPH11199991A JP108498A JP108498A JPH11199991A JP H11199991 A JPH11199991 A JP H11199991A JP 108498 A JP108498 A JP 108498A JP 108498 A JP108498 A JP 108498A JP H11199991 A JPH11199991 A JP H11199991A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼き付け硬化性が大きく、高温での時効劣化
を生じない缶用鋼板を提供する。 【構成】 C:0.08wt%以下、 Si:0.10wt%以下、 Mn:1.5 wt%以下、 P:0.20wt%以下、 S:0.020 wt%以下、Al:0.030 〜0.150 wt%、 N:0.0030wt%以下を含有する鋼片を、仕上げ圧延温度
800〜950 ℃で熱間圧延し、600 ℃以上で巻き取り、圧
下率80%以上で冷間圧延したのち、水素3%以上と残部
は実質的に窒素とからなるガス組成で、露点が−20℃以
上である雰囲気中で、再結晶温度以上の均熱温度に、10
秒〜40秒未満の間保持する連続焼鈍で、脱炭量5ppm 以
上となる脱炭処理を行い、次いで、圧下率1〜15%の2
次冷間圧延を行うことによって、250 ℃で60秒間の時効
処理したときの降伏伸びが3.0 %以下である耐時効性
と、2%予歪み付与後、210 ℃で20分間の加熱処理した
ときの硬化量が40 MPa以上である焼付硬化性を付与した
鋼板とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の容器用素材
として用いられる缶用鋼板に関するものであり、特に、
缶体成形が行われるまでは、耐時効性を有して成形欠陥
が防止され、成形後には、塗装あるいは印刷の焼き付け
工程などでの加熱により、焼き付け硬化性が発現されて
缶体の強度が高められる、缶用鋼板およびその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】飲料缶、食缶を始めとする種々の容器に
使用される、いわゆる缶用鋼板は、板厚が0 .3mm 以下
の極薄鋼板であり、その多くは用途に応じて、表面に錫
めっき、ニッケルー錫めっき、クロムめっき(ティンフ
リーめっき)などが施され、さらにこの上に、有機被覆
が施されることもある。そして有機被覆した鋼板とし
て、とくに最近注目されている、2ピース缶用のフィル
ムラミネート鋼板では、フィルムを鋼板にラミネートす
る工程で 210〜250 ℃で加熱される。これらの表面被覆
鋼板は、その後、例えば、絞り、第1再絞り、第2再絞
りおよびボトム成形などの成形加工を受けて製缶され、
場合によっては、缶体の強度上昇のために時効処理され
る。
【0003】さて、最近になって、缶用鋼板に対して、
軽量化の観点から、鋼板板厚の薄肉化が進められてきて
いる。そして、板厚減少による缶体強度の低下を補い、
実用に耐えうる缶体強度の確保を図るために、必然的
に、材料強度の高いものが求められるようになってき
た。かかる要望に応え、しかも、強度上昇による成形加
工性の低下を抑制するためには、焼付硬化性鋼板、すな
わち、缶体成形が行われるまでは、耐時効性を有して成
形欠陥が防止され、成形後には、加熱による焼き付け硬
化により缶体の強度が高められる鋼板が理想的である。
ここに、耐時効性としては、従来の常温遅時効であるの
みでは不十分であり、とくに、上記のフィルムラミネー
トを用いる2ピース缶用素材にあっては、成形加工前の
ラミネート工程で 210〜250 ℃での加熱処理を受けた場
合でも時効しないことが必要となる。
【0004】ところで、焼付硬化性鋼板に関して、自動
車用の鋼板においては、これまでにも幾つかの提案がな
されている。例えば、特公平5 −48283 号公報の方法
は、主として鋼成分を規定することで、鋼中の固溶C量
を適正な範囲に制御しようとするものである。これと類
似した、特開昭57−192225号公報の技術は、Nbの溶解・
析出挙動を制御し、固溶状態のC量を調整するものであ
る。この発明では、850℃以上と高温で焼鈍して、析出
状態のNbCの一部を再固溶させ、その状態から急冷する
ことにより、その再析出を防止して、適正範囲の固溶C
を残存させるという思想のものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たこれらの従来技術は、対象とする用途が主として自動
車用鋼板ということもあって、板厚がおおむね 0.7mm以
上のものを対象としているものである。このため、炭窒
化物を固溶させるために行っている高温域焼鈍を、本発
明が対象とする、0.3mm 以下という極めて薄い缶用鋼板
の製造にそのまま適用することができない。というの
は、このような高温域で極薄の鋼板を焼鈍すると、板厚
が薄いことによる剛性の低下のため、連続焼鈍工程で、
鋼板のバックリングによる形状不良というトラブルを招
くからである。また、缶用鋼板が自動車用鋼板と大きく
相違する点は、自動車用鋼板においては、鉄鋼メーカー
から出荷された鋼板は、基本的にはそのままの状態でプ
レス成形に供されるのに対して、缶用鋼板においては、
多くの場合、鉄鋼メーカーから出荷された鋼板は、塗
装、印刷などを行われた後にプレス成形される。すなわ
ち塗装、印刷工程に伴う210 〜250 ℃での加熱により、
自動車用鋼板より極めて厳しい時効処理を受けた後に成
形される。耐時効性(本発明では、プレス成形などによ
る缶体成形の段階までに生じる時効を言う)が十分でな
いと、缶体成形時にフルーティング、ストレッチヤース
トレインの発生などによる外観不良を招くことになる。
かかる高温での耐時効性への要求は、従来から知られて
いる、一般的な耐時効性、すなわち常温遅時効に比べ
て、数段厳しいものである。
【0006】このような高温での耐時効性は、大きな絞
り成形を行う2ピース缶(底と胴が一体成形され、それ
に天蓋が組み合わされた形態の缶)はもとより、単純な
曲げによる円筒成形が主体の3ピース缶(底、胴、天蓋
がそれぞれ別個の部品として組み合わされた形態の缶)
であっても、円筒成形後に、胴部を樽型あるいはこれに
準じた異形に2次成形する場合に、特に必要となるもの
である。
【0007】従来の缶用鋼板において、上述した、塗
装、焼付け後に成形する際のフルーティング、ストレッ
チヤーストレインなどの外観不良を回避するためにとら
れてきた方法は、もっぱら時効性を下げることであっ
た。しかし、この対処方法では、一方では、缶体強度
(耐内圧強度、耐軸圧縮強度など)を低下させることと
なり、鋼板の薄肉化を進めようとする合理化の動きと相
反するものであった。
【0008】以上述べたように、缶用という特有な用途
において、従来技術では、焼き付け硬化性と高温におけ
る耐時効性とを工業的に両立させることは極めて困難で
あり、これら両特性のうちのいずれか一方を犠牲にする
しか対応の仕方がなかった。このため、軽量化を図りつ
つ、欠陥のない健全な缶を製造するという最近の要請に
は応えることができなかった。
【0009】そこで、本発明の主たる目的は、上記従来
技術が抱えていた問題点に鑑み、缶成形に至るまでの段
階では耐高温時効性を有し、缶成形したあと高温処理に
よる大きな焼き付け硬化性がもたらされる缶用鋼板とそ
の製造方法を提供することにある。また、本発明の具体
的な目的は、250 ℃で60秒間時効処理したときの降伏伸
びが3.0 %以下であり、2%予歪み付与後、210 ℃で20
分間加熱処理したときの焼付硬化量が40 MPa以上になる
缶用鋼板とその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記の問題
を解決するため、高温における耐時効性と焼き付け硬化
性を両立させるための方策について、新たな見地から検
討し、実験、研究を重ねた。その結果、鋼板全体として
は固溶Cを残す製造条件を採用しつつ、焼鈍時に鋼板表
面を短時間に強脱炭することにより、Cの分布を板厚方
向に偏在させることによって、一挙に解決できるとの知
見を得て、本発明を完成するに到った。その要旨構成は
以下のとおりである。
【0011】 1)C:0.08wt%以下、 Si:0.10wt%以下、 Mn:1.5 wt%以下、 P:0.20wt%以下、 S:0.020 wt%以下、 Al:0.030 〜0.150 wt%、 N:0.0030wt%以下 を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、25
0 ℃で60秒間の時効処理をしたときの降伏伸びが3.0 %
以下、2%予歪み付与後、210 ℃で20分間の加熱処理を
したときの焼付硬化量が40 MPa以上であることを特徴と
する、耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶用鋼板。
【0012】2)上記1)において、鋼組成がさらに、 Nb:0.003 〜0.040 wt%、かつ、{Nb(wt%)/93}/
{C(wt%)/12}≦0.8 、 Ti:0.003 〜0.040 wt%、かつ、{Ti* (wt%)/48}
/{C(wt%)/12}≦0.8 、 ただし、Ti* (wt%)=Ti(wt%)−(48/32)×S
(wt%)−(48/14)×N(wt%)、および B:0.0002〜0.0020wt% から選ばれるいずれか1種または2種以上を含有するこ
とを特徴とする、耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶
用鋼板。
【0013】3)上記1)または2)において、鋼組成
がさらに、 Cu:0.01〜0.2 wt%、 Ni:0.01〜0.2 wt%、 Cr:0.01〜0.2 wt%および Mo;0.01〜0.2 wt% から選ばれるいずれか1種または2種以上を含有するこ
とを特徴とする、耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶
用鋼板。
【0014】4)鋼中の固溶C量が5〜15ppm であるこ
とを特徴とする、上記1)〜3)のいずれか1つに記載
の缶用鋼板。
【0015】5)鋼板の表面に、めっき層または有機被
覆層の少なくとも一方の表面被覆を施したことを特徴と
する、上記1)〜4)のいずれか1つに記載の缶用鋼
板。
【0016】 6)C:0.08wt%以下、 Si:0.10wt%以下、 Mn:1.5 wt%以下、 P:0.20wt%以下、 S:0.020 wt%以下、 Al:0.030 〜0.150 wt%、 N:0.0030wt%以下 を含有する鋼片を、仕上げ圧延温度 800〜950 ℃で熱間
圧延し、600 ℃以上で巻き取り、圧下率80%以上で冷間
圧延したのち、水素3%以上と残部は実質的に窒素とか
らなるガス組成で、露点が−20℃以上である雰囲気中
で、再結晶温度以上の均熱温度に、10秒〜40秒未満の間
保持する連続焼鈍により、脱炭量5ppm 以上となる脱炭
処理を行い、次いで、圧下率1〜15%の2次冷間圧延を
行うことを特徴とする、耐時効性と焼き付け硬化性に優
れた缶用鋼板の製造方法。
【0017】7)連続焼鈍において、均熱温度で保持し
た後、50℃/sec 以上の冷却速度で冷却し、350 〜450
℃で保持する過時効処理を行う、上記6)に記載の缶用
鋼板の製造方法。
【0018】8)熱間圧延, 巻き取りおよびその後の冷
却過程 (放冷も含む) において、熱延鋼板の鋼中N量の
うち、80%以上をAlNとして析出させることを特徴とす
る、上記6)または7)に記載の缶用鋼板の製造方法。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、成分組成および製造条件等
を上記要旨構成の通りに限定した理由について説明す
る。 (1)鋼成分について C:0.08wt%以下 Cは、延性を低下させ、加工性を悪化させる有害な元素
である。とくに0.08wt%以下を超えるとその影響が顕著
になるので、0.08wt%以下、好ましくは0.004wt%以下
とする。ただし、効果的な焼き付け硬化性を得るために
は、0.002 wt%以上含有させることが望ましく、必要な
焼き付け硬化量に応じて増やすものとする。また、鋼中
の固溶C量は5〜15ppm の範囲であることが望ましい。
ここに、固溶C量は、内耗により分析可能であり、両者
は良い対応関係にあることを確認している。この値が5
ppm に満たないと充分な焼付け硬化特性が得られず、一
方、15ppm を超えると耐時効が劣化する。なお、内耗と
固溶C量は、以下の関係にある。 [ 固溶Cwt%]=1.16・Q-1 max (ここで、Q-1 max :内耗曲線のピーク値)
【0020】Si:0.10wt%以下 Siは、多量に添加すると表面処理性の劣化、耐食性の劣
化等を招くことから、その上限を0.10wt%とする。特に
優れた耐食性が必要な場合には、0.02wt%以下に制限す
るのが好ましい。
【0021】Mn:1.5 wt%以下 Mnは、Sに起因する熱間割れを防止するうえで有効な元
素であり、含有するS量に応じて添加するのがよい。ま
た、Mnは結晶粒を微細化し、材質の向上に有効な元素で
ある。これらの効果を発揮するためには、0.1 wt%以上
添加することが望ましい。一方、Mnを多量に添加する
と、鋼板の高強度化は達成できるものの、耐食性が低下
し、フランジ加工性が劣化するので、上限を1.5 wt%と
する。なお、より良好な成形性が要求される用途には、
0.80wt%以下とすることが望ましい。
【0022】P:0.20wt%以下 Pは、固溶強化作用による高強度化を図るうえで有用な
元素であるが、多量に含有した場合、鋼を硬質化させ、
フランジ加工性やネック加工性を劣化させるとともに、
耐食性を低下させるため、上限を0.20wt%とした。な
お、加工性および耐食性を重視する場合には0.01wt%以
下に抑えるのが好ましい。
【0023】S:0.020 wt%以下 Sは、鋼中で介在物として存在し、延性を低下させ、さ
らに耐食性の劣化をもたらす元素である。これらの影響
はS含有量が0.020 wt%を超えると顕著に現れるので、
0.020 wt%以下に制限する。なお、特に良好な加工性が
要求される用途には0.005 wt%以下に抑制することが望
ましい。
【0024】Al:0.030 〜0.150 wt% Alは、Nを安定して固定するために必要な元素であり、
0.030 wt%以上の添加が必要であるが、多量に含有する
と表面性状の劣化、圧延方向の異方性の増大、溶接部の
軟質化によるフランジ割れの発生といった現象につなが
るので、その上限を0.150 wt%とする。なお、材質のさ
らなる安定のためには、0.040 〜0.080wt%の範囲で添
加するのが望ましい。
【0025】N:0.0030wt%以下 Nは、時効性を増加させる元素であり、極力減少させる
ことが望ましい。本発明においては、焼き付け硬化特性
をNによらず、Cのみで得ることを目指しており、上記
したAlの添加により、NをAlNとして固定安定化する。
しかし、N量が0.0030wt%を超えると安定してNを固定
することが困難となる。したがって、N量は0.0030wt%
以下、好ましくは0.0025wt%以下とする。
【0026】以上の基本元素の他に、次に述べる元素を
選択的に添加することができる。 Nb:0.003 〜0.040 wt%、かつ{Nb(wt%)/93}/
{C(wt%)/12}≦0.8 Nbは、炭窒化物を形成することにより、固溶C、Nを低
減するとともに、結晶粒の微細化、成形した鋼板表面の
美麗性向上に効果を有する元素である。これらの効果は
0.003 wt%以上の添加で発揮されるが、0.040 wt%を超
えて添加すると鋼が硬質化し、冷間圧延工程に支障をき
たすのみならず、スラブ連鋳工程で割れを発生する危険
性が増大する。したがって、Nbの添加量は0.003 〜0.04
0 wt%とする。なお、焼き付け硬化量を安定して確保す
るには0.005 〜0.02wt%とするのが望ましい。また、Nb
とCとの原子比、すなわち{Nb(wt%)/93}/{C
(wt%)/12}が0.8 を上回ると、目標とする十分な量
の焼き付け硬化性を得ることが困難となる。このため前
記原子比を0.8 以下、好ましくは0.75以下とする。
【0027】Ti:0.003 〜0.040 wt%、かつ {Ti* (wt%)/48}/{C(wt%)/12}≦0.8 ただし、Ti* (wt%)=Ti(wt%)−(48/32)×S
(wt%)−(48/14)×N(wt%) Tiも、Nbと同様に固溶C量を低減すること、ならびに組
織の微細化に有効な元素である。このような効果は0.00
3 wt%以上の添加で発揮されるが、0.04wt%を超えて添
加すると焼き付け硬化量が低下する。したがって、Tiの
添加量は0.003〜0.040 wt%とする。なお、焼き付け硬
化量を安定して確保するには、0.005 〜0.020 wt%の範
囲とするのが望ましい。また、TiとCとの原子比、すな
わち{Ti* (wt%)/48}/{C(wt%)/12}≦0.8
、ただしTi* (wt%)=Ti(wt%)−(48/32)×S
(wt%)−(48/14)×N(wt%)、が0.8 を上回る
と、目標とする十分な量の焼き付け硬化性を得ることが
困難となる。このため前記原子比を0.8 以下、好ましく
は0.75以下とする。
【0028】B:0.0002〜0.0020wt% Bは、詳細な機構は必ずしも明らかではないが、鋼板の
焼き付け硬化性を減ずることなく、缶用鋼板に必要な高
温における耐時効性を改善するのに有効な元素である。
このような効果は0.0002wt%以上の添加により発揮され
るが、0.0020wt%を超えて添加するとこの効果が飽和す
るのみでなく、鋼板の機械的特性の面内異方性が増加す
るので0.0002〜0.0020wt%の範囲で添加する。なお、機
械的性質の安定化、均一化という点から、0.0005〜0.00
10wt%の範囲で添加するのが好適である。
【0029】Cu:0.01〜0.2 wt%、 Ni:0.01〜0.2 wt
%、 Cr:0.01〜0.2 wt%および Mo:0.01〜0.2 wt% Cu,Ni,CrおよびMoは、ほぼ類似の材質改善効果を有
し、適正量の固溶C量の存在下で、成形前の耐時効性と
プレス成形性の両立に寄与する。このような効果は0.01
wt%以上の添加から発揮されるが、0.2 wt%を超えて添
加しても、効果が飽和することに加え、熱延母板が硬質
化して冷間圧延工程での不具合を発生する危険性が増大
する。なお、上記効果は、これらの元素を複合添加して
も相殺されることはないので、単独添加、複合添加のい
ずれでも得られる。
【0030】・高温における耐時効性、および焼付硬化
性 高温における耐時効性は、対象となる成形品などで異な
るが、210 ℃にて60秒間保持の時効に耐えれば実用上は
十分である。このような、時効条件で回復する降伏点伸
びの値が3.0 %以下であれば、プレス成形時にストレッ
チヤーストレインなどの発生による外観不良を招くこと
はない。また、焼き付け硬化性は、成形部品の使用時の
強度特性を保証するために必要である。そして、鋼板の
板厚、要求強度レベルにより、必要な硬化量は変わるも
のの、本発明のように優れた成形性が必要な缶用途にお
いては、40 MPa以上の焼付け硬化量があれば実用上十分
である。ここで、焼き付け硬化量の値は、鋼板から引張
試験片を切り出し、2%の予歪みを与えた後、210 ℃に
て20分の時効を行ったとき、時効前と時効後の変形応力
の増加量で規定する。なお、時効後の変形応力は上降伏
点で評価する。
【0031】(2)製造条件について ・熱間圧延 熱延前の鋼素材の加熱は完全な溶体化がなされればよ
く、Ac3点以上に加熱されればよい。具体的には1050〜
1300℃が適する。上記加熱に続く熱間圧延において、仕
上げ圧延温度は鋼板の延性、長手方向および幅方向にお
ける材質の均一性を確保するうえから重要である。そし
て、目標とする高い延性と材質の均一性を得るには、仕
上げ圧延温度を 800℃以上とすることが必要である。し
かし、950 ℃を超えて仕上げ圧延を行うと、熱延ロール
ヘの負荷が増大するうえ、圧延中に発生するスケールに
起因する疵の発生も著しくなる。したがって、仕上げ熱
延温度は 800〜950 ℃、好ましくは 840〜920 ℃の温度
範囲とする。
【0032】・巻取り温度 巻取り温度は、AlによるNの安定した固定に影響を及ぼ
す。この巻取り温度を600 ℃以上にすることにより、Al
によるNの析出固定が熱延コイルのほぼ全長にわたり達
成できる。巻取り温度の上限は特に定める必要はない
が、脱スケール性の悪化を抑制するという観点からする
と、780 ℃以下に抑えるのが望ましい。
【0033】・熱延板中N量に占めるAlNの割合 熱延板は、酸洗、冷延された後、連続焼鈍される。この
連続焼鈍の際に、一部の固溶NはAlNとして析出するも
のの、焼鈍時間が短いために、固溶Nを完全に析出させ
ることは困難である。固溶状態のNが焼鈍後に存在する
と、降伏伸びの回復が顕著となる。このため、Nは、熱
延板の段階で鋼中N量の80%以上,好ましくは85%以上
は析出していることが望ましい。なお、ここで規定する
析出状態のNは、通常実施される電解抽出分析によりAl
Nを分析したうえ当量関係から算出したN量(N as Al
Nと略記) をさす。鋼中Nを上記範囲に析出固定するた
めには、上述した熱延後の巻取温度の制御が極めて重要
である。
【0034】・冷間圧延 冷延圧下率は80%以上とすることで、組織が均一かつ微
細になるため、通常の引張特性が改善される。また、焼
鈍を行う際の脱炭の効率も向上し、短時間焼鈍が可能と
なるので、生産性の向上という観点で有利である。この
ため、冷間圧延における圧下率は80%以上とする。な
お、好ましくは82%以上、さらに好ましくは85%以上と
することにより、耐時効性、焼付硬化性を効率よく安定
して得ることができる。
【0035】・連続焼鈍による脱炭 連続焼鈍工程は、本発明においては特に重要な要件の一
つである。ガス組成が3%以上の水素と残部が実質的に
窒素とからなり、露点が−20℃以上である雰囲気中で、
再結晶温度以上の温度に、10秒以上40秒未満の間保持す
る連続焼鈍を行い、焼鈍工程中に0.0005wt%(5 ppm)
以上の脱炭を生じさせる。なお、この脱炭量は、脱炭の
前後における、板厚方向貫通分析によるC量の差から求
めたものである。このように、10秒以上40秒未満という
短時間に、5 ppm以上の脱炭を生じさせることにより、
本発明でめざす、優れた高温における耐時効性と、十分
な焼き付け硬化性とを両立させることが可能となる。な
お、本発明では、自動車用鋼板等におけるような高温の
焼鈍は必要なく、焼鈍温度は 850℃以下で十分である。
【0036】脱炭により上記効果が得られる現象につい
ての詳細な機構は必ずしも明らかではないが、以下のよ
うに推定している。脱炭は表面反応を利用し、鋼板の表
層部から鋼中のCを、CO(あるいはCH3 、CO2
可能性もある)として固体−気体反応で除去するため、
短時間の非平衡状態では、表層から鋼板内部に向かって
大きなCの濃度勾配を生ずる。実際にこのCの板厚方向
における濃度分布を分析することは困難であるが、反応
をCの拡散律速と仮定して計算を行うと図1に示すよう
になる。この解析結果がある程度妥当であることは、板
厚方向に積分したC含有量が焼鈍前、焼鈍後のC分析値
とよく対応することから検証できる。
【0037】そして、このようにCが板厚方向で濃度勾
配を有している状態( 図2(a))で、圧下率1〜10%、
好ましくは1〜15%の2次冷間圧延を付与すると、可動
転位が、表層部の極めてC量の少ない領域に導入される
ことになる。すなわち、表層部に導入される可動転位
は、Cによる固着を容易にまぬがれる(図2(b) )こと
になる。これにより、極めて優れたプレス成形前の耐時
効性が達成できる。板厚が0.3 mm以下という缶用の極薄
鋼板においては、プレス成形以前に塗装印刷あるいは有
機樹脂フィルムの接着などが行われれる。昨今盛んな、
フィルムラミネート鋼板を用いた2ピース缶の製造はこ
の典型例である。この場合に、210〜250 ℃程度の温度
に加熱されるが、保持時間が40秒以下と短いため、次に
述べるプレス加工後の焼付けによる時効に比べて、時効
劣化の程度は比較的小さいものである。従って、本発明
鋼板を用いればプレス成形前の時効劣化は少ない。な
お、鋼板の表面だけ遅時効にしたときに、プレス成形で
フルーティングなどの欠陥を生じにくい理由は、塑性変
形の開始点である表面に多くの可動転位が存在するため
である。
【0038】一方、鋼板を成形する段階では、少なくと
も5%程度以上の塑性加工歪が付与され、その後、約21
0 ℃で20分の時効処理が行われることとなる。この場
合、変形は当然鋼板の厚み方向全域にわたっておこり、
多くの転位が新規に導入される。そして、この成形後の
焼付けによる時効処理の際には、鋼中とくに板厚方向中
央部には、これらの多量の転位を固着するだけの十分な
量の固溶Cが残存しているため、目標とする大きな焼付
け硬化特性が得られるのである(図2(c) )。
【0039】以上のような効果的な脱炭反応を生じさせ
るためには、焼鈍方法として、急速加熱、急速冷却が可
能な連続焼鈍が適する。焼鈍条件として、焼鈍雰囲気を
3%以上の水素を含み残部が実質的に窒素、露点を−20
℃以上、望ましくは一10℃以上とし、再結晶温度以上
で、10秒以上40秒未満の短時間保持する連続焼鈍を行う
必要がある。水素が3%未満、露点を−20℃未満、焼鈍
時間が10秒未満のいずれの場合とも脱炭が不十分とな
る。また、焼鈍時間が40秒以上では脱炭量が多すぎて板
厚方向の濃度勾配が小さくなり、BH性が低下すること
と、連続焼鈍工程において極めて大きな生産性の低下を
もたらすことになるので、焼鈍は上記範囲で行う。脱炭
量としては、焼鈍前と焼鈍後の鋼中C量を板厚方向貫通
分析により測定し、その差が0.0005wt%(5ppm)以上で
ある脱炭を生じさせれば、所望する優れた耐高温時効性
と十分大きな焼きけ硬化性が得られる。脱炭量の上限は
とくに定めないが、炉の内部の清浄性を保つうえで、0.
05%以下とすることが望ましい。
【0040】・連続焼鈍における過時効処理 上述した連続焼鈍での脱炭後、必要に応じて、過時効処
理を付加することができる。とくに低炭素鋼(C:0.01
〜0.08wt%程度)では、前記脱炭の均熱温度から50℃/
sec 以上で急冷を行ったのち、350 〜450 ℃の温度範囲
で過時効処理を行うことは、高温における耐時効性を一
層高める上で効果的である。このときに、均熱後、過時
効開始温度までの冷却速度を50℃/sec 以上とすること
により、過時効の効率をより高めることができる。過時
効温度は、短時間の処理でできる限り時効性を低減させ
るために、35O 〜45O ℃の温度範囲とすることが望まし
い。この温度範囲内であれば、特に一定の温度に保持す
る必要はない。なお、保持時間は40〜300 秒の範囲とす
ることが望ましい。
【0041】・2次冷間圧延 2次冷間圧延(調質圧延)は、0.8 %程度の軽圧下率で
実施されるのが通常であるが、本発明においては、十分
な耐高温時効特性が得られるよう、より高い圧下率の圧
延を付与する必要がある。すなわち、1%以上の圧下を
付与することによって、250 ℃で60秒間の時効処理した
ときの降伏伸びの目標値である、3.0 %以下に抑制する
ことができる。しかし、15%を超える圧下率で圧延を行
うと、鋼板の延性、特に均一伸びが低下するため、プレ
ス成形時に割れなどの不具合を生じる危険性が増大す
る。したがって、2次冷間圧延の圧下率は1〜15%の圧
下率とする。なお、さらに優れた耐高温時効特性が必要
な場合には、圧下率を2〜3%の範囲で圧延ひずみを付
与することが望ましい。
【0042】
【実施例】実施例1 次に本発明を、実施例により説明する。表1に示す成分
組成で残部が実質的にFeからなる鋼を転炉で溶製し、こ
の鋼スラブを表2に示す条件で熱間圧延、連続焼鈍およ
び2次冷間圧延を行い、最終板厚を0.3 mmの冷延鋼板と
した。このようにして得られた鋼板から、JIS5号試
験片を採取し、通常の機械的特性、高温時効における耐
時効性および焼付け硬化性を調査した。耐時効性につい
ては、同様に採取した引張試験片に、製缶前の塗装、焼
付処理に相当する、250 ℃で60秒間の時効処理を恒温槽
により施した。また、焼付け硬化性は、2%の予ひずみ
を付与した後、一旦除荷し、210 ℃にて20分の時効処理
を与え、再度引張りを行い、時効前の変形応力と時効後
の降伏応力の差から求めた。これらの調査結果を表3に
示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】表1〜3から、本発明に従う鋼板は、40 M
Pa以上の焼付け硬化特性を有しながら、高温での厳しい
時効によっても、降伏点伸びを生じないことがわかっ
た。このため、成形加工によってもストレッチャースト
レインなどの発生による外観不良を生ずることがない。
このことは、実際のプレス成形においても、期待どおり
の焼付硬化による成形品強度の上昇と、ストレッチャー
ストレイン発生の抑制が達成されて実証された。
【0047】実施例2 表1の鋼1に対して、表4に示す各製造条件(ただし、
連続焼鈍前にNiめっきを行い、脱炭焼鈍とNi拡散焼鈍を
同時に実施)により、表面にNiの拡散層を有する冷延鋼
板を製造し、電気錫めっきラインにて錫めっきを行な
い、インラインにて、リフロー処理を行ない、島状の錫
相を有する鋼板を製造した。その後、表面に樹脂を塗
装、焼付けした後、実施例1と同様に、耐時効性と焼付
硬化性を調査した。その結果を表5に示す。その結果、
本発明法に従う樹脂被覆複合めっき鋼板は、40MPa 以上
の焼付け硬化特性を有しながら、前述のような厳しい時
効においても降伏点伸びを生じることがなく、ストレッ
チャーストレイン発生などによる外観不良を生じないこ
とがわかった。さらに、実際にプレス成形を行ったとこ
ろ、期待どおりの焼付硬化による成形品強度の上昇と、
ストレッチャーストレイン発生の抑制が達成された。
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、熱
延、冷延した後、短時間での連続焼鈍工程により、鋼板
表面の脱炭を行ない、板厚方向でCの濃度分布を積極的
に形成し、さらに比較的高めの調質圧延を付与して、従
来は両立させることが困難であった、大きな焼付け硬化
性と優れた耐時効性とを兼ね備えた缶用鋼板を提供する
ことが可能となる。したがって、本発明による鋼板は、
プレス成形や組立時には、軟質で成形性に優れて、しか
も、実際に製品として使用される際には、焼き付け硬化
により大きく強度が上昇して、高い缶体強度を示すの
で、同一缶体強度を得るに必要な鋼板の板厚減少が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】板厚方向のC濃度分布を計算により求めた図で
ある。
【図2】耐時効性および焼付硬化性に及ぼす板厚方向の
C濃度分布の影響を説明するための図である。
フロントページの続き (72)発明者 荒谷 昌利 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 久々湊 英雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 荒谷 誠 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.08wt%以下、 Si:0.10wt%以下、 Mn:1.5 wt%以下、 P:0.20wt%以下、 S:0.020 wt%以下、 Al:0.030 〜0.150 wt%、 N:0.0030wt%以下 を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、25
    0 ℃で60秒間の時効処理をしたときの降伏伸びが3.0 %
    以下、2%予歪み付与後、210 ℃で20分間の加熱処理を
    したときの焼付硬化量が40 MPa以上であることを特徴と
    する、耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶用鋼板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、鋼組成がさらに、 Nb:0.003 〜0.040 wt%、かつ、{Nb(wt%)/93}/
    {C(wt%)/12}≦0.8 、 Ti:0.003 〜0.040 wt%、かつ、{Ti* (wt%)/48}
    /{C(wt%)/12}≦0.8 、 ただし、Ti* (wt%)=Ti(wt%)−(48/32)×S
    (wt%)−(48/14)×N(wt%)、および B:0.0002〜0.0020wt% から選ばれるいずれか1種または2種以上を含有するこ
    とを特徴とする、耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶
    用鋼板。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、鋼組
    成がさらに、 Cu:0.01〜0.2 wt%、 Ni:0.01〜0.2 wt%、 Cr:0.01〜0.2 wt%および Mo;0.01〜0.2 wt% から選ばれるいずれか1種または2種以上を含有するこ
    とを特徴とする、耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶
    用鋼板。
  4. 【請求項4】 鋼中の固溶C量が5〜15ppm であること
    を特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の缶
    用鋼板。
  5. 【請求項5】 鋼板の表面に、めっき層または有機被覆
    層の少なくとも一方の表面被覆を施したことを特徴とす
    る、請求項1〜4のいずれか1項に記載の缶用鋼板。
  6. 【請求項6】C:0.08wt%以下、 Si:0.10wt%以下、 Mn:1.5 wt%以下、 P:0.20wt%以下、 S:0.020 wt%以下、 Al:0.030 〜0.150 wt%、 N:0.0030wt%以下 を含有する鋼片を、仕上げ圧延温度 800〜950 ℃で熱間
    圧延し、600 ℃以上で巻き取り、圧下率80%以上で冷間
    圧延したのち、水素3%以上と残部は実質的に窒素とか
    らなるガス組成で、露点が−20℃以上である雰囲気中
    で、再結晶温度以上の均熱温度に、10秒〜40秒未満の間
    保持する連続焼鈍により、脱炭量5ppm 以上となる脱炭
    処理を行い、次いで、圧下率1〜15%の2次冷間圧延を
    行うことを特徴とする、耐時効性と焼き付け硬化性に優
    れた缶用鋼板の製造方法。
  7. 【請求項7】 連続焼鈍において、均熱温度で保持した
    後、50℃/sec 以上の冷却速度で冷却し、350 〜450 ℃
    で保持する過時効処理を行う、請求項6に記載の缶用鋼
    板の製造方法。
  8. 【請求項8】 熱間圧延, 巻き取りおよびその後の冷却
    過程において、熱延鋼板の鋼中N量のうち、80%以上を
    AlNとして析出させることを特徴とする、請求項6また
    は請求項7に記載の缶用鋼板の製造方法。
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