JP3769914B2 - 耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶用鋼板 - Google Patents

耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶用鋼板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の容器用素材として用いられる缶用鋼板に関するものであり、特に、缶体成形が行われるまでは、耐時効性を有して成形欠陥が防止され、成形後には、塗装あるいは印刷の焼き付け工程などでの加熱により、焼き付け硬化性が発現されて缶体の強度が高められる缶用鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
飲料缶、食缶を始めとする種々の容器に使用される、いわゆる缶用鋼板は、板厚が0 .3mm 以下の極薄鋼板であり、その多くは用途に応じて、表面に錫めっき、ニッケルー錫めっき、クロムめっき(ティンフリーめっき)などが施され、さらにこの上に、有機被覆が施されることもある。そして有機被覆した鋼板として、とくに最近注目されている、2ピース缶用のフィルムラミネート鋼板では、フィルムを鋼板にラミネートする工程で 210〜250 ℃で加熱される。
これらの表面被覆鋼板は、その後、例えば、絞り、第1再絞り、第2再絞りおよびボトム成形などの成形加工を受けて製缶され、場合によっては、缶体の強度上昇のために時効処理される。
【0003】
さて、最近になって、缶用鋼板に対して、軽量化の観点から、鋼板板厚の薄肉化が進められてきている。そして、板厚減少による缶体強度の低下を補い、実用に耐えうる缶体強度の確保を図るために、必然的に、材料強度の高いものが求められるようになってきた。かかる要望に応え、しかも、強度上昇による成形加工性の低下を抑制するためには、焼付硬化性鋼板、すなわち、缶体成形が行われるまでは、耐時効性を有して成形欠陥が防止され、成形後には、加熱による焼き付け硬化により缶体の強度が高められる鋼板が理想的である。
ここに、耐時効性としては、従来の常温遅時効であるのみでは不十分であり、とくに、上記のフィルムラミネートを用いる2ピース缶用素材にあっては、成形加工前のラミネート工程で 210〜250 ℃での加熱処理を受けた場合でも時効しないことが必要となる。
【0004】
ところで、焼付硬化性鋼板に関して、自動車用の鋼板においては、これまでにも幾つかの提案がなされている。例えば、特公平5 −48283 号公報の方法は、主として鋼成分を規定することで、鋼中の固溶C量を適正な範囲に制御しようとするものである。これと類似した、特開昭57−192225号公報の技術は、Nbの溶解・析出挙動を制御し、固溶状態のC量を調整するものである。この発明では、850 ℃以上と高温で焼鈍して、析出状態のNbCの一部を再固溶させ、その状態から急冷することにより、その再析出を防止して、適正範囲の固溶Cを残存させるという思想のものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したこれらの従来技術は、対象とする用途が主として自動車用鋼板ということもあって、板厚がおおむね 0.7mm以上のものを対象としているものである。このため、炭窒化物を固溶させるために行っている高温域焼鈍を、本発明が対象とする、0.3mm 以下という極めて薄い缶用鋼板の製造にそのまま適用することができない。というのは、このような高温域で極薄の鋼板を焼鈍すると、板厚が薄いことによる剛性の低下のため、連続焼鈍工程で、鋼板のバックリングによる形状不良というトラブルを招くからである。
また、缶用鋼板が自動車用鋼板と大きく相違する点は、自動車用鋼板においては、鉄鋼メーカーから出荷された鋼板は、基本的にはそのままの状態でプレス成形に供されるのに対して、缶用鋼板においては、多くの場合、鉄鋼メーカーから出荷された鋼板は、塗装、印刷などを行われた後にプレス成形される。すなわち塗装、印刷工程に伴う210 〜250 ℃での加熱により、自動車用鋼板より極めて厳しい時効処理を受けた後に成形される。耐時効性(本発明では、プレス成形などによる缶体成形の段階までに生じる時効を言う)が十分でないと、缶体成形時にフルーティング、ストレッチヤーストレインの発生などによる外観不良を招くことになる。かかる高温での耐時効性への要求は、従来から知られている、一般的な耐時効性、すなわち常温遅時効に比べて、数段厳しいものである。
【0006】
このような高温での耐時効性は、大きな絞り成形を行う2ピース缶(底と胴が一体成形され、それに天蓋が組み合わされた形態の缶)はもとより、単純な曲げによる円筒成形が主体の3ピース缶(底、胴、天蓋がそれぞれ別個の部品として組み合わされた形態の缶)であっても、円筒成形後に、胴部を樽型あるいはこれに準じた異形に2次成形する場合に、特に必要となるものである。
【0007】
従来の缶用鋼板において、上述した、塗装、焼付け後に成形する際のフルーティング、ストレッチヤーストレインなどの外観不良を回避するためにとられてきた方法は、もっぱら時効性を下げることであった。しかし、この対処方法では、一方では、缶体強度(耐内圧強度、耐軸圧縮強度など)を低下させることとなり、鋼板の薄肉化を進めようとする合理化の動きと相反するものであった。
【0008】
以上述べたように、缶用という特有な用途において、従来技術では、焼き付け硬化性と高温における耐時効性とを工業的に両立させることは極めて困難であり、これら両特性のうちのいずれか一方を犠牲にするしか対応の仕方がなかった。このため、軽量化を図りつつ、欠陥のない健全な缶を製造するという最近の要請には応えることができなかった。
【0009】
そこで、本発明の主たる目的は、上記従来技術が抱えていた問題点に鑑み、缶成形に至るまでの段階では耐高温時効性を有し、缶成形したあと高温処理による大きな焼き付け硬化性がもたらされる缶用鋼板を提供することにある。また、本発明の具体的な目的は、250℃で60秒間時効処理したときの降伏伸びが3.0%以下であり、2%予歪み付与後、210℃で20分間加熱処理したときの焼付硬化量が40MPa以上になる缶用鋼板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上記の問題を解決するため、高温における耐時効性と焼き付け硬化性を両立させるための方策について、新たな見地から検討し、実験、研究を重ねた。その結果、鋼板全体としては固溶Cを残す製造条件を採用しつつ、焼鈍時に鋼板表面を短時間に強脱炭することにより、Cの分布を板厚方向に偏在させることによって、一挙に解決できるとの知見を得て、本発明を完成するに到った。その要旨構成は以下のとおりである。
【0011】
1)C:0.08wt%以下、Si:0.10wt%以下、Mn:1.5wt%以下、P:0.20wt%以下、S:0.020wt%以下、Al:0.030〜0.150wt%、N:0.0030wt%以下を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、鋼中の固溶C量が5〜 15ppm であり、250℃で60秒間の時効処理をしたときの降伏伸びが3.0%以下、2%予歪み付与後、210℃で20分間の加熱処理をしたときの焼付硬化量が40MPa以上であることを特徴とする、耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶用鋼板。
【0012】
2)上記1)において、鋼組成がさらに、
Nb:0.003 〜0.040 wt%、かつ、{Nb(wt%)/93}/{C(wt%)/12}≦0.8 、
Ti:0.003 〜0.040 wt%、かつ、{Ti* (wt%)/48}/{C(wt%)/12}≦0.8 、
ただし、Ti* (wt%)=Ti(wt%)−(48/32)×S(wt%)−(48/14)×N(wt%)、および
B:0.0002〜0.0020wt%
から選ばれるいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする、耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶用鋼板。
【0013】
3)上記1)または2)において、鋼組成がさらに、
Cu:0.01〜0.2 wt%、 Ni:0.01〜0.2 wt%、
Cr:0.01〜0.2 wt%および Mo;0.01〜0.2 wt%
から選ばれるいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする、耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶用鋼板。
【0015】
)鋼板の表面に、めっき層または有機被覆層の少なくとも一方の表面被覆を施したことを特徴とする、上記1)〜)のいずれか1つに記載の缶用鋼板。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、成分組成および製造条件等を上記要旨構成の通りに限定した理由について説明する。
(1)鋼成分について
C:0.08wt%以下
Cは、延性を低下させ、加工性を悪化させる有害な元素である。とくに0.08wt%以下を超えるとその影響が顕著になるので、0.08wt%以下、好ましくは0.004 wt%以下とする。ただし、効果的な焼き付け硬化性を得るためには、0.002 wt%以上含有させることが望ましく、必要な焼き付け硬化量に応じて増やすものとする。
また、鋼中の固溶C量は5〜15ppm の範囲であることが望ましい。ここに、固溶C量は、内耗により分析可能であり、両者は良い対応関係にあることを確認している。この値が5ppm に満たないと充分な焼付け硬化特性が得られず、一方、15ppm を超えると耐時効が劣化する。
なお、内耗と固溶C量は、以下の関係にある。
[ 固溶Cwt%]=1.16・Q-1 max
(ここで、Q-1 max :内耗曲線のピーク値)
【0020】
Si:0.10wt%以下
Siは、多量に添加すると表面処理性の劣化、耐食性の劣化等を招くことから、その上限を0.10wt%とする。特に優れた耐食性が必要な場合には、0.02wt%以下に制限するのが好ましい。
【0021】
Mn:1.5 wt%以下
Mnは、Sに起因する熱間割れを防止するうえで有効な元素であり、含有するS量に応じて添加するのがよい。また、Mnは結晶粒を微細化し、材質の向上に有効な元素である。これらの効果を発揮するためには、0.1 wt%以上添加することが望ましい。一方、Mnを多量に添加すると、鋼板の高強度化は達成できるものの、耐食性が低下し、フランジ加工性が劣化するので、上限を1.5 wt%とする。なお、より良好な成形性が要求される用途には、0.80wt%以下とすることが望ましい。
【0022】
P:0.20wt%以下
Pは、固溶強化作用による高強度化を図るうえで有用な元素であるが、多量に含有した場合、鋼を硬質化させ、フランジ加工性やネック加工性を劣化させるとともに、耐食性を低下させるため、上限を0.20wt%とした。なお、加工性および耐食性を重視する場合には0.01wt%以下に抑えるのが好ましい。
【0023】
S:0.020 wt%以下
Sは、鋼中で介在物として存在し、延性を低下させ、さらに耐食性の劣化をもたらす元素である。これらの影響はS含有量が0.020 wt%を超えると顕著に現れるので、0.020 wt%以下に制限する。なお、特に良好な加工性が要求される用途には0.005 wt%以下に抑制することが望ましい。
【0024】
Al:0.030 〜0.150 wt%
Alは、Nを安定して固定するために必要な元素であり、0.030 wt%以上の添加が必要であるが、多量に含有すると表面性状の劣化、圧延方向の異方性の増大、溶接部の軟質化によるフランジ割れの発生といった現象につながるので、その上限を0.150 wt%とする。なお、材質のさらなる安定のためには、0.040 〜0.080 wt%の範囲で添加するのが望ましい。
【0025】
N:0.0030wt%以下
Nは、時効性を増加させる元素であり、極力減少させることが望ましい。本発明においては、焼き付け硬化特性をNによらず、Cのみで得ることを目指しており、上記したAlの添加により、NをAlNとして固定安定化する。しかし、N量が0.0030wt%を超えると安定してNを固定することが困難となる。したがって、N量は0.0030wt%以下、好ましくは0.0025wt%以下とする。
【0026】
以上の基本元素の他に、次に述べる元素を選択的に添加することができる。
Nb:0.003 〜0.040 wt%、かつ{Nb(wt%)/93}/{C(wt%)/12}≦0.8 Nbは、炭窒化物を形成することにより、固溶C、Nを低減するとともに、結晶粒の微細化、成形した鋼板表面の美麗性向上に効果を有する元素である。これらの効果は0.003 wt%以上の添加で発揮されるが、0.040 wt%を超えて添加すると鋼が硬質化し、冷間圧延工程に支障をきたすのみならず、スラブ連鋳工程で割れを発生する危険性が増大する。したがって、Nbの添加量は0.003 〜0.040 wt%とする。なお、焼き付け硬化量を安定して確保するには0.005 〜0.02wt%とするのが望ましい。
また、NbとCとの原子比、すなわち{Nb(wt%)/93}/{C(wt%)/12}が0.8 を上回ると、目標とする十分な量の焼き付け硬化性を得ることが困難となる。このため前記原子比を0.8 以下、好ましくは0.75以下とする。
【0027】
Ti:0.003 〜0.040 wt%、かつ
{Ti* (wt%)/48}/{C(wt%)/12}≦0.8
ただし、Ti* (wt%)=Ti(wt%)−(48/32)×S(wt%)−(48/14)×N(wt%)
Tiも、Nbと同様に固溶C量を低減すること、ならびに組織の微細化に有効な元素である。このような効果は0.003 wt%以上の添加で発揮されるが、0.04wt%を超えて添加すると焼き付け硬化量が低下する。したがって、Tiの添加量は0.003 〜0.040 wt%とする。なお、焼き付け硬化量を安定して確保するには、0.005 〜0.020 wt%の範囲とするのが望ましい。
また、TiとCとの原子比、すなわち{Ti* (wt%)/48}/{C(wt%)/12}≦0.8 、ただしTi* (wt%)=Ti(wt%)−(48/32)×S(wt%)−(48/14)×N(wt%)、が0.8 を上回ると、目標とする十分な量の焼き付け硬化性を得ることが困難となる。このため前記原子比を0.8 以下、好ましくは0.75以下とする。
【0028】
B:0.0002〜0.0020wt%
Bは、詳細な機構は必ずしも明らかではないが、鋼板の焼き付け硬化性を減ずることなく、缶用鋼板に必要な高温における耐時効性を改善するのに有効な元素である。このような効果は0.0002wt%以上の添加により発揮されるが、0.0020wt%を超えて添加するとこの効果が飽和するのみでなく、鋼板の機械的特性の面内異方性が増加するので0.0002〜0.0020wt%の範囲で添加する。なお、機械的性質の安定化、均一化という点から、0.0005〜0.0010wt%の範囲で添加するのが好適である。
【0029】
Cu:0.01〜0.2 wt%、 Ni:0.01〜0.2 wt%、
Cr:0.01〜0.2 wt%および Mo:0.01〜0.2 wt%
Cu,Ni,CrおよびMoは、ほぼ類似の材質改善効果を有し、適正量の固溶C量の存在下で、成形前の耐時効性とプレス成形性の両立に寄与する。このような効果は0.01wt%以上の添加から発揮されるが、0.2 wt%を超えて添加しても、効果が飽和することに加え、熱延母板が硬質化して冷間圧延工程での不具合を発生する危険性が増大する。なお、上記効果は、これらの元素を複合添加しても相殺されることはないので、単独添加、複合添加のいずれでも得られる。
【0030】
・高温における耐時効性、および焼付硬化性
高温における耐時効性は、対象となる成形品などで異なるが、210 ℃にて60秒間保持の時効に耐えれば実用上は十分である。このような、時効条件で回復する降伏点伸びの値が3.0 %以下であれば、プレス成形時にストレッチヤーストレインなどの発生による外観不良を招くことはない。
また、焼き付け硬化性は、成形部品の使用時の強度特性を保証するために必要である。そして、鋼板の板厚、要求強度レベルにより、必要な硬化量は変わるものの、本発明のように優れた成形性が必要な缶用途においては、40 MPa以上の焼付け硬化量があれば実用上十分である。
ここで、焼き付け硬化量の値は、鋼板から引張試験片を切り出し、2%の予歪みを与えた後、210 ℃にて20分の時効を行ったとき、時効前と時効後の変形応力の増加量で規定する。なお、時効後の変形応力は上降伏点で評価する。
【0031】
(2)製造条件について
・熱間圧延
熱延前の鋼素材の加熱は完全な溶体化がなされればよく、Ac3点以上に加熱されればよい。具体的には1050〜1300℃が適する。
上記加熱に続く熱間圧延において、仕上げ圧延温度は鋼板の延性、長手方向および幅方向における材質の均一性を確保するうえから重要である。そして、目標とする高い延性と材質の均一性を得るには、仕上げ圧延温度を 800℃以上とすることが必要である。しかし、950 ℃を超えて仕上げ圧延を行うと、熱延ロールヘの負荷が増大するうえ、圧延中に発生するスケールに起因する疵の発生も著しくなる。したがって、仕上げ熱延温度は 800〜950 ℃、好ましくは 840〜920 ℃の温度範囲とする。
【0032】
・巻取り温度
巻取り温度は、AlによるNの安定した固定に影響を及ぼす。この巻取り温度を600 ℃以上にすることにより、AlによるNの析出固定が熱延コイルのほぼ全長にわたり達成できる。巻取り温度の上限は特に定める必要はないが、脱スケール性の悪化を抑制するという観点からすると、780 ℃以下に抑えるのが望ましい。
【0033】
・熱延板中N量に占めるAlNの割合
熱延板は、酸洗、冷延された後、連続焼鈍される。この連続焼鈍の際に、一部の固溶NはAlNとして析出するものの、焼鈍時間が短いために、固溶Nを完全に析出させることは困難である。固溶状態のNが焼鈍後に存在すると、降伏伸びの回復が顕著となる。このため、Nは、熱延板の段階で鋼中N量の80%以上,好ましくは85%以上は析出していることが望ましい。
なお、ここで規定する析出状態のNは、通常実施される電解抽出分析によりAlNを分析したうえ当量関係から算出したN量(N as AlNと略記) をさす。
鋼中Nを上記範囲に析出固定するためには、上述した熱延後の巻取温度の制御が極めて重要である。
【0034】
・冷間圧延
冷延圧下率は80%以上とすることで、組織が均一かつ微細になるため、通常の引張特性が改善される。また、焼鈍を行う際の脱炭の効率も向上し、短時間焼鈍が可能となるので、生産性の向上という観点で有利である。このため、冷間圧延における圧下率は80%以上とする。なお、好ましくは82%以上、さらに好ましくは85%以上とすることにより、耐時効性、焼付硬化性を効率よく安定して得ることができる。
【0035】
・連続焼鈍による脱炭
連続焼鈍工程は、本発明においては特に重要な要件の一つである。ガス組成が3%以上の水素と残部が実質的に窒素とからなり、露点が−20℃以上である雰囲気中で、再結晶温度以上の温度に、10秒以上40秒未満の間保持する連続焼鈍を行い、焼鈍工程中に0.0005wt%(5 ppm)以上の脱炭を生じさせる。なお、この脱炭量は、脱炭の前後における、板厚方向貫通分析によるC量の差から求めたものである。
このように、10秒以上40秒未満という短時間に、5 ppm以上の脱炭を生じさせることにより、本発明でめざす、優れた高温における耐時効性と、十分な焼き付け硬化性とを両立させることが可能となる。
なお、本発明では、自動車用鋼板等におけるような高温の焼鈍は必要なく、焼鈍温度は 850℃以下で十分である。
【0036】
脱炭により上記効果が得られる現象についての詳細な機構は必ずしも明らかではないが、以下のように推定している。脱炭は表面反応を利用し、鋼板の表層部から鋼中のCを、CO(あるいはCH3 、CO2 の可能性もある)として固体−気体反応で除去するため、短時間の非平衡状態では、表層から鋼板内部に向かって大きなCの濃度勾配を生ずる。実際にこのCの板厚方向における濃度分布を分析することは困難であるが、反応をCの拡散律速と仮定して計算を行うと図1に示すようになる。この解析結果がある程度妥当であることは、板厚方向に積分したC含有量が焼鈍前、焼鈍後のC分析値とよく対応することから検証できる。
【0037】
そして、このようにCが板厚方向で濃度勾配を有している状態( 図2(a))で、圧下率1〜10%、好ましくは1〜15%の2次冷間圧延を付与すると、可動転位が、表層部の極めてC量の少ない領域に導入されることになる。すなわち、表層部に導入される可動転位は、Cによる固着を容易にまぬがれる(図2(b) )ことになる。これにより、極めて優れたプレス成形前の耐時効性が達成できる。
板厚が0.3 mm以下という缶用の極薄鋼板においては、プレス成形以前に塗装印刷あるいは有機樹脂フィルムの接着などが行われれる。昨今盛んな、フィルムラミネート鋼板を用いた2ピース缶の製造はこの典型例である。この場合に、210 〜250 ℃程度の温度に加熱されるが、保持時間が40秒以下と短いため、次に述べるプレス加工後の焼付けによる時効に比べて、時効劣化の程度は比較的小さいものである。従って、本発明鋼板を用いればプレス成形前の時効劣化は少ない。
なお、鋼板の表面だけ遅時効にしたときに、プレス成形でフルーティングなどの欠陥を生じにくい理由は、塑性変形の開始点である表面に多くの可動転位が存在するためである。
【0038】
一方、鋼板を成形する段階では、少なくとも5%程度以上の塑性加工歪が付与され、その後、約210 ℃で20分の時効処理が行われることとなる。この場合、変形は当然鋼板の厚み方向全域にわたっておこり、多くの転位が新規に導入される。そして、この成形後の焼付けによる時効処理の際には、鋼中とくに板厚方向中央部には、これらの多量の転位を固着するだけの十分な量の固溶Cが残存しているため、目標とする大きな焼付け硬化特性が得られるのである(図2(c) )。
【0039】
以上のような効果的な脱炭反応を生じさせるためには、焼鈍方法として、急速加熱、急速冷却が可能な連続焼鈍が適する。焼鈍条件として、焼鈍雰囲気を3%以上の水素を含み残部が実質的に窒素、露点を−20℃以上、望ましくは一10℃以上とし、再結晶温度以上で、10秒以上40秒未満の短時間保持する連続焼鈍を行う必要がある。水素が3%未満、露点を−20℃未満、焼鈍時間が10秒未満のいずれの場合とも脱炭が不十分となる。また、焼鈍時間が40秒以上では脱炭量が多すぎて板厚方向の濃度勾配が小さくなり、BH性が低下することと、連続焼鈍工程において極めて大きな生産性の低下をもたらすことになるので、焼鈍は上記範囲で行う。
脱炭量としては、焼鈍前と焼鈍後の鋼中C量を板厚方向貫通分析により測定し、その差が0.0005wt%(5ppm)以上である脱炭を生じさせれば、所望する優れた耐高温時効性と十分大きな焼きけ硬化性が得られる。脱炭量の上限はとくに定めないが、炉の内部の清浄性を保つうえで、0.05%以下とすることが望ましい。
【0040】
・連続焼鈍における過時効処理
上述した連続焼鈍での脱炭後、必要に応じて、過時効処理を付加することができる。とくに低炭素鋼(C:0.01〜0.08wt%程度)では、前記脱炭の均熱温度から50℃/sec 以上で急冷を行ったのち、350 〜450 ℃の温度範囲で過時効処理を行うことは、高温における耐時効性を一層高める上で効果的である。
このときに、均熱後、過時効開始温度までの冷却速度を50℃/sec 以上とすることにより、過時効の効率をより高めることができる。過時効温度は、短時間の処理でできる限り時効性を低減させるために、35O 〜45O ℃の温度範囲とすることが望ましい。この温度範囲内であれば、特に一定の温度に保持する必要はない。なお、保持時間は40〜300 秒の範囲とすることが望ましい。
【0041】
・2次冷間圧延
2次冷間圧延(調質圧延)は、0.8 %程度の軽圧下率で実施されるのが通常であるが、本発明においては、十分な耐高温時効特性が得られるよう、より高い圧下率の圧延を付与する必要がある。すなわち、1%以上の圧下を付与することによって、250 ℃で60秒間の時効処理したときの降伏伸びの目標値である、3.0 %以下に抑制することができる。しかし、15%を超える圧下率で圧延を行うと、鋼板の延性、特に均一伸びが低下するため、プレス成形時に割れなどの不具合を生じる危険性が増大する。したがって、2次冷間圧延の圧下率は1〜15%の圧下率とする。なお、さらに優れた耐高温時効特性が必要な場合には、圧下率を2〜3%の範囲で圧延ひずみを付与することが望ましい。
【0042】
【実施例】
実施例1
次に本発明を、実施例により説明する。
表1に示す成分組成で残部が実質的にFeからなる鋼を転炉で溶製し、この鋼スラブを表2に示す条件で熱間圧延、連続焼鈍および2次冷間圧延を行い、最終板厚を0.3 mmの冷延鋼板とした。
このようにして得られた鋼板から、JIS5号試験片を採取し、通常の機械的特性、高温時効における耐時効性および焼付け硬化性を調査した。耐時効性については、同様に採取した引張試験片に、製缶前の塗装、焼付処理に相当する、250 ℃で60秒間の時効処理を恒温槽により施した。また、焼付け硬化性は、2%の予ひずみを付与した後、一旦除荷し、210 ℃にて20分の時効処理を与え、再度引張りを行い、時効前の変形応力と時効後の降伏応力の差から求めた。
これらの調査結果を表3に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0003769914
【0044】
【表2】
Figure 0003769914
【0045】
【表3】
Figure 0003769914
【0046】
表1〜3から、本発明に従う鋼板は、40 MPa以上の焼付け硬化特性を有しながら、高温での厳しい時効によっても、降伏点伸びを生じないことがわかった。このため、成形加工によってもストレッチャーストレインなどの発生による外観不良を生ずることがない。このことは、実際のプレス成形においても、期待どおりの焼付硬化による成形品強度の上昇と、ストレッチャーストレイン発生の抑制が達成されて実証された。
【0047】
実施例2
表1の鋼1に対して、表4に示す各製造条件(ただし、連続焼鈍前にNiめっきを行い、脱炭焼鈍とNi拡散焼鈍を同時に実施)により、表面にNiの拡散層を有する冷延鋼板を製造し、電気錫めっきラインにて錫めっきを行ない、インラインにて、リフロー処理を行ない、島状の錫相を有する鋼板を製造した。その後、表面に樹脂を塗装、焼付けした後、実施例1と同様に、耐時効性と焼付硬化性を調査した。その結果を表5に示す。
その結果、本発明法に従う樹脂被覆複合めっき鋼板は、40MPa 以上の焼付け硬化特性を有しながら、前述のような厳しい時効においても降伏点伸びを生じることがなく、ストレッチャーストレイン発生などによる外観不良を生じないことがわかった。さらに、実際にプレス成形を行ったところ、期待どおりの焼付硬化による成形品強度の上昇と、ストレッチャーストレイン発生の抑制が達成された。
【0048】
【表4】
Figure 0003769914
【0049】
【表5】
Figure 0003769914
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により、熱延、冷延した後、短時間での連続焼鈍工程により、鋼板表面の脱炭を行ない、板厚方向でCの濃度分布を積極的に形成し、さらに比較的高めの調質圧延を付与して、従来は両立させることが困難であった、大きな焼付け硬化性と優れた耐時効性とを兼ね備えた缶用鋼板を提供することが可能となる。
したがって、本発明による鋼板は、プレス成形や組立時には、軟質で成形性に優れて、しかも、実際に製品として使用される際には、焼き付け硬化により大きく強度が上昇して、高い缶体強度を示すので、同一缶体強度を得るに必要な鋼板の板厚減少が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】板厚方向のC濃度分布を計算により求めた図である。
【図2】耐時効性および焼付硬化性に及ぼす板厚方向のC濃度分布の影響を説明するための図である。

Claims (4)

  1. C:0.08wt%以下、Si:0.10wt%以下、Mn:1.5wt%以下、P:0.20wt%以下、S:0.020wt%以下、Al:0.030〜0.150wt%、N:0.0030wt%以下を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、鋼中の固溶C量が5〜15ppmであり、250℃で60秒間の時効処理をしたときの降伏伸びが3.0%以下、2%予歪み付与後、210℃で20分間の加熱処理をしたときの焼付硬化量が40MPa以上であることを特徴とする、耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶用鋼板。
  2. 請求項1において、鋼組成がさらに、
    Nb:0.003〜0.04wt%、かつ、{Nb(wt%)/93}/{C(wt%)/12}≦0.8、
    Ti:0.003〜0.040wt%、かつ、{Ti(wt%)/48}/{C(wt%)/12}≦0.8、
    ただし、Ti(wt%)=Ti(wt%)−(48/32)×S(wt%)−(48/14)×N(wt%)、および
    B:0.0002〜0.0020wt%
    から選ばれるいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする、耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶用鋼板。
  3. 請求項1または請求項2において、鋼組成がさらに、Cu:0.01〜0.2wt%、Ni:0.01〜0.2wt%、Cr:0.01〜0.2wt%およびMo:0.01〜0.2wt%から選ばれるいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする、耐時効性と焼き付け硬化性に優れた缶用鋼板。
  4. 鋼板の表面に、めっき層または有機被覆層の少なくとも一方の表面被覆を施したことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の缶用鋼板。
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