JPH1087575A - 光学活性アミノアルコール誘導体、中間体およびそれらの製造法 - Google Patents

光学活性アミノアルコール誘導体、中間体およびそれらの製造法

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JPH1087575A
JPH1087575A JP8241640A JP24164096A JPH1087575A JP H1087575 A JPH1087575 A JP H1087575A JP 8241640 A JP8241640 A JP 8241640A JP 24164096 A JP24164096 A JP 24164096A JP H1087575 A JPH1087575 A JP H1087575A
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JP8241640A
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Masanori Uko
正徳 宇高
Takashi Sakai
貴志 酒井
Tadashi Ema
正 依馬
Tetsuo Takayama
哲男 高山
Takashi Okawa
隆史 大川
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】医農薬の中間体およびキラルリガンドとして有
用な光学活性アミノアルコール誘導体(VI)、中間体およ
びそれらの製造法を提供すること。 【解決手段】 一般式(VI)(R’はトリアルキルシリ
ル、アリールジアルキルシリル、ジアリールアルキルシ
リル、トリアリールシリル、2−トリアルキルシリルエ
チル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、
アルコキシメチル、アリールオキシアルキル、アルキル
チオメチル、アリル、アリールメチルまたはトリアリー
ルメチルを表わす。*印は不斉炭素原子である。)で示
される光学活性アミノアルコール誘導体、その中間体及
び製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】医薬、農薬の合成中間体とし
て、さらに、不斉合成におけるキラルリガンドとして有
用な光学活性アミノアルコール誘導体、その中間体、お
よびそれらの製造法に関する。本発明のアミノアルコー
ル誘導体は、そのベンゼン環の電子受容効果により通常
のベンゼン環と層構造を形成するができ(Nature, 102
1(1960) )、不斉リガンドとしてこれまでのものとは異
なった効果が期待できる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】しかし
ながら、これまで下記一般式(VI)で示される光学活性ア
ミノアルコール誘導体およびその合成例は報告されてい
ない。本発明は、医農薬の中間体およびキラルリガンド
として有用な光学活性アミノアルコール誘導体(VI)、中
間体およびそれらの製造法を提供しようとするものであ
る。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、酵素を用いて
光学活性化することにより、新規な光学活性アミノアル
コール誘導体(VI)を得ることに成功し、本発明に至っ
た。
【0004】即ち、本発明は、一般式(VI) (式中、R’はトリアルキルシリル、アリールジアルキ
ルシリル、ジアリールアルキルシリル、トリアリールシ
リル、2−トリアルキルシリルエチル、テトラヒドロピ
ラニル、テトラヒドロフラニル、アルコキシメチル、ア
リールオキシアルキル、アルキルチオメチル、アリル、
アリールメチルまたはトリアリールメチルを表わす。こ
こでアルキル、アリルおよびアリールはそれぞれ置換基
を有していてもよい。*印は不斉炭素原子であることを
表わす。)で示される光学活性アミノアルコール誘導
体、該誘導体を脱保護した化合物、中間体およびそれら
の製造法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の化合物の製造法について以下に説明する。式
(I) で示されるアルコール類は、Tetrahedron Letters, 35,
1339(1994) に記載の方法に従って、ペンタフルオロベ
ンズアルデヒドとアセトニトリルと塩基とにより調製さ
れるシアノメチルアニオンを作用させることにより、得
ることができる。
【0006】かくして得られたアルコール類(I) に、一
般式(IX) R1 COOR2 (IX) (式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R2
は炭素数2〜4のアルケニル基を示す。)で示されるカ
ルボン酸エステルの存在下、リパーゼを作用させること
により一般式(IV) (式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表わし、*印
は前記と同じ意味を表わす。)で示される光学活性エス
テル類が得られ、未反応物から式(II) (式中、*印は前記と同じ意味を表わす。)で示される
光学活性アルコール類が同時に得られる。
【0007】上記反応において、カルボン酸エステル(I
X)としては、通常、酢酸ビニル、酢酸イソプロペニル、
プロピオン酸ビニル、ブタン酸ビニル等が用いられる。
カルボン酸エステル(IX)は、通常、基質に対して1〜5
モル倍、好ましくは1〜2モル倍使用される。
【0008】リパーゼはその由来には制限はないが、微
生物由来のリパーゼが安価であり大量に入手することが
可能であるので利用しやすい。樹脂等に固定化されたリ
パーゼも市販されておりこれを用いることもできる。リ
パーゼを保有する微生物としては例えば、エンテロバク
ター属、アルスロバクター属、ブレビバクテリウム属、
アルカリゲネス属、バシルス属、クロモバクテリウム
属、ミクロバクテリウム属、ミクロコッカス属、ラクト
バシルス属、トリコデルマ属、カンジダ属、ロドトルラ
属、サッカロマイセス属、クリプトコッカス属、ペニシ
リウム属、アスペルギルス属、ムコル属、シュードモナ
ス属ストレプトマイセス属、リゾプス属、アクロモバク
ター属などに属する微生物が挙げられる。リパーゼは、
通常、基質に対して0.01〜10重量倍、好ましくは
0.5〜5重量倍用いられる。
【0009】上記反応には通常、溶媒が用いられ、かか
る溶媒は、リン酸バッファーに代表される緩衝水溶液
や、エーテル類、ケトン類、酢酸エステル類などの有機
溶媒、もしくはこれらの混合物が挙げられる。反応は通
常、20〜50℃で行われる。反応時間に特に限定はな
く、TLC、GC、LC等で反応を追跡して原料と生成
物の比を見ながら判断するのが通常の方法である。
【0010】反応終了後、抽出、濃縮等の操作を行うこ
とにより、一般式(IV)で示される光学活性エステル類
と、式(II)で示される光学活性アルコール類の混合物が
得られる。これらは、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーまたは減圧蒸留等により分離精製することができ
る。
【0011】一方、式(I) で示されるアルコール類は、
アシル化剤と塩基、またはアシル化剤と酸を用いる通常
の方法により容易に一般式(III) (式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基またはハロゲノ
アルキル基、アリール基、アルキルオキシメチル基、ア
ルキルチオメチル基、アリールオキシメチル基またはア
リールチオメチル基を表わし、ここでアリールは置換基
を有していてもよい。)で示される光学不活性エステル
類に誘導される。ここで用いられるアシル化剤としては
例えば、無水酢酸、無水モノクロロ酢酸、無水プロピオ
ン酸、無水ブタン酸、無水イソブタン酸、無水ヘキサン
酸、無水安息香酸、塩化アセチル、臭化アセチル、塩化
プロピオニル、塩化ブチリル、塩化ピバロイル、塩化ベ
ンゾイル、塩化クロロアセチル、塩化2−クロロプロピ
オニル、塩化3−クロロブチリル、塩化フェニルチオア
セチル、塩化メチルチオアセチル等を挙げることができ
る。
【0012】塩基としては例えば、ピリジン、ピコリ
ン、ルチジン、キノリン、トリエチルアミン、ジイソプ
ロピルエチルアミン、N−メチルイミダゾール、N−メ
チルモルホリン、N−メチルピペリジン、ジメチルアニ
リン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピ
リジン等を挙げることができる。また、アシル化剤と酸
の組み合わせとしては例えば、無水酢酸と硫酸、無水酢
酸とボロントリフルオリド−エーテル錯体、無水酢酸と
塩化亜鉛等を挙げることができる。アシル化剤は、通
常、基質に対して1〜10モル倍、好ましくは1〜2モ
ル倍使用される。また、塩基は、通常、基質に対して1
モル倍以上あればよく、溶媒として使用することもでき
る。反応温度は、特に限定されるものではないが、通
常、10〜50℃である。反応時間は、通常、1〜24
時間であるが、特に限定されるものではない。
【0013】一般式(III)で示されるエステル類に、リ
パーゼを作用させることにより、式(II)で示される光学
活性アルコールと、一般式(IV)で示される光学活性エス
テル類が得られる。ここで用いられるリパーゼは、前記
した、アルコール(I) から光学活性エステル類(IV)と光
学活性アルコール(II)を製造する際に用いたリパーゼと
同様のものが用いられ、アシル化剤を使用しない点を除
いては、反応方法、反応温度、反応時間、後処理等は同
様である。
【0014】このようにして得られた光学活性アルコー
ル(II)と一般式(VIII) R’X (VIII) (式中、R’は前記と同じ意味を表わし、Xはハロゲン
原子を表わす。)で示される水酸基の保護剤とを反応さ
せることにより一般式(V) (式中、R’および*印は前記と同じ意味を表わす。)
で示される光学活性ニトリル類が得られる。
【0015】上記反応に用いられる水酸基の保護基とし
ては例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル
基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニ
ルシリル基、トリフェニルシリル基、2−トリメチルシ
リルエチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロ
フラニル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、
エトキシエチル基、ベンジルオキシメチル基、アリル
基、メトキシベンジル基、ニトロベンジル基、トリフェ
ニルメチル基等を挙げることができる。これらの保護基
の導入は、通常、対応するハロゲン化物を塩基の存在下
に基質に作用させることによりおこなわれるが、テトラ
ヒドロピラニル基やテトラヒドロフラニル基のような環
状エーテル基の導入は、ジヒドロピランやジヒドロフラ
ンを酸触媒の存在下に基質に作用させることにより行わ
れる。反応時間、反応温度には特に限定はないが、通
常、1〜50時間、0〜100℃の範囲である。
【0016】得られた光学活性ニトリル(V) に対して還
元剤を作用させることにより、一般式(VI)で示される光
学活性アミンを得ることができる。上記反応に用いられ
る還元剤としては例えば、水素化リチウムアルミニウ
ム、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ホウ素ナ
トリウム、水素化トリアルコキシリチウムアルミニウ
ム、ボラン等を挙げることができ、これらは単独または
順次追加することにより使用される。還元剤の使用量は
その活性水素の数により異なるが、光学活性ニトリル
(V) に対して通常、0.25〜5当量程度である。本反
応には通常、溶媒が用いられ、かかる溶媒は、還元剤に
対して不活性なものが用いられ、特に限定されない。反
応温度は、通常、−100〜50℃、好ましくは、−8
0〜30℃である。反応時間は、特には限定されない。
反応の停止は、通常反応液を水中に注加するか、また
は、反応液に水を注加するかのいずれかで行われる。こ
の混合液に希酸を加えて主生成物を水溶性とし、不純物
を水と混和しない有機溶媒にて抽出除去し、水層を塩基
性として同様の有機溶媒で抽出すると、ほぼ純粋な目的
物を得ることができ、これをそのまま次の工程に使用し
てもよい。また、必要に応じてシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーなどで精製しても差し支えない。
【0017】上記で得られた光学活性アミン(VI)の水酸
基の保護基を脱保護することにより、光学活性アミノア
ルコール(VII) が得られる。保護基の脱保護は、一般的
には酸性条件下で行うことができるが、それぞれの保護
基に特有の脱保護剤を使用することもできる。例えば、
シリル系保護基の脱保護にはフッ化テトラブチルアンモ
ニウムに代表されるようなフッ素イオンを用いる方法が
有効であり、アリル基の脱保護は、カリウムt−ブトキ
シドのような塩基やウイルキンソン触媒などにより二重
結合を異性化させた後、酸あるいは水銀塩などにより未
反応の塩基の除去が可能である。
【0018】
【発明の効果】本発明の光学活性アミノアルコール誘導
体(VI)およびその脱保護した光学活性アミノアルコール
(VII) は、医農薬の中間体としてのみでなく、不斉合成
反応で使用される光学活性配位子の中間体としても有用
である。また、本発明の中間体である光学活性ニトリル
(V) も酸加水分解により容易に光学活性β−ヒドロキシ
カルボン酸に導くことができることから、非常に有用な
中間体である。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。 (参考例) 〔3−ヒドロキシ−3−(ペンタフルオロフェニル)プ
ロピオニトリルの合成〕充分に乾燥した反応容器にテト
ラヒドロフラン(12ml)をとり、1.68Mのn−
ブチルリチウム(1.49ml、2.5mmol)を加
えて、−100℃に冷却した。これにアセトニトリル
(0.10ml、2.5mmol)を加えて、同温度で
30分攪拌した。続いて蒸留したペンタフルオロベンズ
アルデヒド(0.49g、2.5mmol)を一気に加
え、−100℃にてアルデヒドが消失するまで攪拌し
た。反応液にテトラヒドロフラン(5ml)と水(5m
l)の混合液を加えて反応を停止させ、室温まで昇温し
た。3%塩酸水を用いてPH4とし、酢酸エチルで抽出
(10ml×3回)した。酢酸エチル層を無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、溶媒を留去して、結晶性の粗生
成物(0.484g)を得た。シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(15g、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチ
ル=10/1〜2/1)にて精製し、標題化合物(0.
281g)を淡黄色結晶として得た。 収率:47% ・ 1H- NMR(200MHz、CDCl3 ):δ
2.92(1H,dd,J=6.6,6.4Hz)、
3.12(1H,dd,J=7.9,6.6Hz)、
5.44(1H,t,J=6.6Hz)ppm・IR
(KBr):3410(OH)、2997(CH)、2
267(CN)cm-1
【0020】(実施例1) 〔3−アセトキシ−3−(ペンタフルオロフェニル)プ
ロピオニトリルの合成〕反応容器に3−ヒドロキシ−3
−(ペンタフルオロフェニル)プロピオニトリル(1.
0g、4.22mmol)をとり、ジクロロメタン(2
0ml)を加えて溶解した。これに塩化アセチル(0.
50g、6.37mmol)と4−ジメチルアミノピリ
ジン(1.03g、8.43mmol)を加え、室温に
て1日攪拌した。反応液を5%塩酸水(10ml)、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)、飽和食塩水
(10ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去した。得られた油状物質をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(30g、展開溶媒:ヘ
キサン/酢酸エチル=15/1)にて精製し、標題化合
物(1.01g)を油状物として得た。 収率:95% ・ 1H- NMR(200MHz、CDCl3 ):δ
2.13(3H,s)、3.00(1H,dd)、3.
18(1H,dd)、6.24(1H,t)ppm ・IR(KBr):2962(CH)、2947(C
H)、2258(CN)、1755(CO)cm-1
【0021】(実施例2) 〔(R)−3−アセトキシ−3−(ペンタフルオロフェ
ニル)プロピオニトリルおよび(S)−3−ヒドロキシ
−3−(ペンタフルオロフェニル)プロピオニトリルの
合成〕反応容器に3−ヒドロキシ−3−(ペンタフルオ
ロフェニル)プロピオニトリル(150mg、0.64
mmol)をとり、ジイソプロピルエーテル(7.5m
l)を加えて溶解した。これに東洋紡社製固定化リパー
ゼ(TOYOBO LIP 300mg、シュードモナ
ス属)と酢酸ビニル(127mg、1.27mmol)
を加えて、30℃にて19時間攪拌した。リパーゼを遠
心分離器により分離し、リパーゼをエーテルにて洗浄
(2ml×3回)した。溶媒を減圧留去して得られた油
状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5g、展
開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=15/1〜2/1)に
て精製し、(R)−3−アセトキシ−3−(ペンタフル
オロフェニル)プロピオニトリル(80mg)および
(S)−3−ヒドロキシ−3−(ペンタフルオロフェニ
ル)プロピオニトリル(64mg)を得た。 (R)−3−アセトキシ−3−(ペンタフルオロフェニ
ル)プロピオニトリル ・ 収率:45% ・ 光学純度:>99%ee (シフト試薬Eu(hfc)3を用いた 1H- NMRにより決定
した。) ・ 比旋光度:[α]D 21 40.4°(c=1.0
0、クロロホルム) ・ 1H−NMR(200MHz、CDCl3 ):δ
2.13(3H、s)、3.00(1H、dd)、3.
18(1H、dd)、6.24(1H、t)ppm ・ IR(KBr):2950(CH)、2200(C
N)、1740(CO)cm-1 (S)−3−ヒドロキシ−3−(ペンタフルオロフェニ
ル)プロピオニトリル ・ 収率:42% ・ 光学純度:>99%ee (メトキシトリフルオロメチルフェニル酢酸エステル
(MTPAエステル)に誘導して 1H−NMRにて決定
した。) ・ 1H−NMR(200MHz、CDCl3 ):δ
2.93(1H、dd)、3.13(1H、dd)、
5.47(1H、t)ppm ・IR(KBr):3410(OH)、2997(C
H)、2267(CN)cm-1
【0022】(実施例3)固定化リパーゼ TOYOB
O LIPのかわりに天野製薬社製Amano PS
(シュードモナス属)を用いる以外は実施例2と同様に
して、(R)−3−アセトキシ−3−(ペンタフルオロ
フェニル)プロピオニトリル(および(S)−3−ヒド
ロキシ−3−(ペンタフルオロフェニル)プロピオニト
リルを得た。 (R)−3−アセトキシ−3−(ペンタフルオロフェニ
ル)プロピオニトリル ・収率:39% ・光学純度:73%ee (S)−3−ヒドロキシ−3−(ペンタフルオロフェニ
ル)プロピオニトリル ・収率:53% ・光学純度:61%ee
【0023】(実施例4) 〔(S)−3−アセトキシ−3−(ペンタフルオロフェ
ニル)プロピオニトリルおよび(R)−3−ヒドロキシ
−3−(ペンタフルオロフェニル)プロピオニトリルの
合成〕反応容器に3−アセトキシ−3−(ペンタフルオ
ロフェニル)プロピオニトリル(100mg、0.36
mmol)をとり、リン酸緩衝液(PH7.2、5m
l)とアセトン(0.5ml)を加え、これに東洋紡社
製固定化リパーゼ(TOYOBO LIP 200m
g)を加えて、30℃にて25時間攪拌した。遠心分離
にてリパーゼを分離し、溶媒を減圧留去して得られた油
状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(4g、展
開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=15/1〜2/1)に
て精製し、(S)−3−アセトキシ−3−(ペンタフル
オロフェニル)プロピオニトリル(52mg)および
(R)−3−ヒドロキシ−3−(ペンタフルオロフェニ
ル)プロピオニトリル(35mg)を得た。 (S)−3−アセトキシ−3−(ペンタフルオロフェニ
ル)プロピオニトリル ・収率:52% ・光学純度:>99%ee ・比旋光度:[α]D 25 −33.7°(c=0.6
0、クロロホルム) ・ 1H−NMR(200MHz、CDCl3 ):δ
2.13(3H、s)、3.00(1H、dd)、3.
18(1H、dd)、6. 24(1H、t)ppm ・IR(KBr):2950(CH)、2200(C
N)、1740(CO)cm- (R)−3−ヒドロキシ−3−(ペンタフルオロフェニ
ル)プロピオニトリル ・収率:41% ・光学純度:>99%ee ・ 1H−NMR(200MHz、CDCl3 ):δ
2.93(1H、dd)、3.13(1H、dd)、
5.47(1H、t)ppm ・IR(KBr):3410(OH)、2997(C
H)、2267(CN)cm-
【0024】(実施例5〜8)リパーゼに、TOYOB
O LIPのかわりに天野製薬社製Amano AK
(シュードモナス属)(実施例5)、Amano PS
(シュードモナス属)(実施例6)、Amano A6
(シュードモナス属)(実施例7)、AmanoAY
(カンジダ属)(実施例8)を用いる以外は実施例4と
同様にして、(S)−3−アセトキシ−3−(ペンタフ
ルオロフェニル)プロピオニトリルおよび(R)−3−
ヒドロキシ−3−(ペンタフルオロフェニル)プロピオ
ニトリルを得た。結果を表1に示す。
【表1】
【0025】(実施例9) 〔(S)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−3−
(ペンタフルオロフェニル)プロピオニトリルの合成〕
反応容器に3−(S)−ヒドロキシ−3−(ペンタフル
オロフェニル)プロピオニトリル(0.24g、1.0
0mmol)をとり、N,N−ジメチルホルムアミド
(5ml)を加えて溶解した。これに、t−ブチルクロ
ロジメチルシラン(0.20g、1.30mmol)お
よびイミダゾール(0.14g、1.30mmol)を
加えて、50℃にて12時間攪拌した。反応液を15m
lの水で希釈し、3%塩酸水で中和した後、酢酸エチル
(20ml×3回)にて抽出した。無水硫酸マグネシウ
ムにて乾燥後、溶媒を減圧留去して得られた油状物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(10g、展開溶
媒:ヘキサン/酢酸エチル=20/1)にて精製し、
(S)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−3−
(ペンタフルオロフェニル)プロピオニトリル(0.2
35g)得た。 ・収率:67% ・ 1H- NMR(200MHz、CDCl3 ):δ
0.068(3H,s)、0.15(3H,s)、0.
86(9H,s)、2.83(1H、dd)、3.04
(1H、dd)、5.37(1H、t)ppm ・IR(KBr):2800〜3000(CH)、23
00(CN)cm-1
【0026】(実施例10) 〔(S)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−3−
ペンタフルオロフェニル−1−プロピルアミンの合成〕
反応容器に(S)−3−t−ブチルジメチルシリルオキ
シ−3−(ペンタフルオロフェニル)プロピオニトリル
(0.095g、0.27mmol)をとり、テトラヒ
ドロフラン(2ml)を加えて溶解した。これに、25
℃にて、0.95Mの水素化ジイソブチルアルミニウム
(0.72ml、0.68mmol)をシリンジにて滴
下し、同温度で12時間攪拌した。続いてこれに、水素
化ホウ素ナトリウム(0.20g、0.54mmol)
を加えて、さらに12時間攪拌した。反応液に水(2m
l)を注意深く注いで10分間攪拌し、セライトを用い
て吸引濾過しながら酢酸エチル(10ml)で洗浄し
た。水層を酢酸エチル(5ml×3回)で抽出し、無水
炭酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られ
た油状物をアルミナカラムクロマトグラフィー(4g、
展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製
し、(S)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−3
−ペンタフルオロフェニル−1−プロピルアミン(0.
021g)得た。 ・収率:22% ・比旋光度:[α]D 21 −50.0°(c=1.0
0、クロロホルム) ・ 1H- NMR(200MHz、CDCl3 ):δ
0.21(3H,s)、0.14(3H,s)、0.8
6(9H,s)、2.06−2.19(2H、m)、
2.98−3.04(2H、m)、5.24(1H、d
d)ppm ・IR(KBr):3240(NH)、2900−30
00(CH)cm-1
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 13/00 C12P 13/00 // C07M 7:00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(VI) (式中、R’はトリアルキルシリル、アリールジアルキ
    ルシリル、ジアリールアルキルシリル、トリアリールシ
    リル、2−トリアルキルシリルエチル、テトラヒドロピ
    ラニル、テトラヒドロフラニル、アルコキシメチル、ア
    リールオキシアルキル、アルキルチオメチル、アリル、
    アリールメチルまたはトリアリールメチルを表わす。こ
    こでアルキル、アリルおよびアリールはそれぞれ置換基
    を有していてもよい。*印は不斉炭素原子であることを
    表わす。)で示される光学活性アミノアルコール誘導
    体。
  2. 【請求項2】式(VII) (式中、*印は前記と同じ意味を表わす。)で示される
    光学活性アミノアルコール。
  3. 【請求項3】一般式(V) (式中、R’および*印は前記と同じ意味を表わす。)
    で示される光学活性ニトリル類。
  4. 【請求項4】一般式(IV) (式中、R”は炭素数1〜6のアルキル基を表わし、*
    印は前記と同じ意味を表わす。)で示される光学活性エ
    ステル類。
  5. 【請求項5】一般式(III) (式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基またはハロゲノ
    アルキル基、アリール基、アルキルオキシメチル基、ア
    ルキルチオメチル基、アリールオキシメチル基またはア
    リールチオメチル基を表わし、ここでアリールは置換基
    を有していてもよい。)で示されるエステル類。
  6. 【請求項6】一般式(II) (式中、*印は前記と同じ意味を表わす。)で示される
    光学活性アルコール類。
  7. 【請求項7】式(I) で示されるアルコール類とアシル化剤とを反応させるこ
    とを特徴とする一般式(III) で示されるエステル類の製
    造法。
  8. 【請求項8】式(I) で示されるアルコール類に一般式(I
    X) R1 COOR2 (IX) (式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R2
    は炭素数2〜4のアルケニル基を示す。)で示されるカ
    ルボン酸エステルの存在下、リパーゼを作用させること
    を特徴とする一般式(IV)で示される光学活性エステル類
    の製造法。
  9. 【請求項9】一般式(III) で示されるエステル類にリパ
    ーゼを作用させることを特徴とする一般式(II)で示され
    る光学活性アルコール類の製造法。
  10. 【請求項10】一般式(II)で示される光学活性アルコー
    ル類と一般式(VIII) R’X (VIII) (式中、R’は前記と同じ意味を表わし、Xはハロゲン
    原子を表わす。)で示される水酸基の保護剤とを反応さ
    せることを特徴とする一般式(V) で示される光学活性ニ
    トリル類の製造法。
  11. 【請求項11】一般式(V) で示される光学活性ニトリル
    類と還元剤とを反応させることを特徴とする一般式(VI)
    で示される光学活性アミン類の製造法。
  12. 【請求項12】一般式(VI)で示される光学活性アミン類
    の水酸基の保護基を脱保護することを特徴とする式(VI
    I) で示される光学活性アミノアルコールの製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020091192A (ja) * 2018-12-05 2020-06-11 学校法人北里研究所 化合物及びその使用

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