JPH1087439A - 毛髪化粧料組成物 - Google Patents
毛髪化粧料組成物Info
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- JPH1087439A JPH1087439A JP23940996A JP23940996A JPH1087439A JP H1087439 A JPH1087439 A JP H1087439A JP 23940996 A JP23940996 A JP 23940996A JP 23940996 A JP23940996 A JP 23940996A JP H1087439 A JPH1087439 A JP H1087439A
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Abstract
な風合いの仕上り感を与える毛髪化粧料組成物の提供。 【解決手段】 (a)重量平均分子量10,000〜5
00,000のアミンオキシド基含有重合体の少なくと
も一種、(b)陰イオン性重合体の少なくとも一種より
なり、(a)/(b)の重量比が1/10〜10/1で
あり、(a)と(b)の合計量が0.1〜10重量%含
有されてなる毛髪化粧料組成物。
Description
含有共重合体と陰イオン性重合体とを組み合わせてなる
毛髪化粧料組成物に関する。本発明の組成物は、優れた
整髪性を有し、良好な柔軟性及び良好な風合いの仕上り
感を与えるので、ヘアスプレー、ヘアムース、ヘアセッ
トローション、ヘアジェル等の用途に有用である。
て、皮膜形成性高分子化合物が水、低級アルコール或い
はそれらの混合溶媒等に溶解された溶液を頭髪に塗布、
乾燥することで整髪することが一般に行われている。こ
のような成膜成形高分子として、陰イオン性高分子化合
物が従来より広く用いられているが、整髪効果を増す為
に形成皮膜は硬く、柔軟性がない為に髪にごわつき感を
与え、整髪効果も十分とは言えなかった。また整髪後、
髪を櫛通しすると、形成フィルムが細かな砕片となるフ
レーキング現象を生じ、帯電により毛髪が広がりまとめ
にくい等の問題があり、満足し得るものではなかった。
このような問題点、とりわけ柔軟性を改善するために、
陰イオン性高分子化合物に油脂類、界面活性剤等の化粧
品用添加物を添加する試みがなされて来たが、整髪力を
更に低下させる事、未だ性能的にバランスされた整髪料
は得られていなかった。また、特開昭55−59107
号公報には、陰イオン性高分子化合物と陽イオン性ポリ
マーとを組み合わせてなる毛髪化粧料組成物が提案され
ており、一方、特開昭56−92813号公報には、陰
イオン性高分子化合物と両イオン性ポリマーとを組み合
わせてなる毛髪化粧料組成物が、提案されている。
の組合わせからは柔軟性、整髪力等で未だ性能的に満足
の行く整髪料が得られていない。本発明の課題は、前述
の陰イオン性高分子化合物の問題点を解決し、優れた整
髪性を有し、良好な柔軟性、良好な風合いの仕上がり感
を与える整髪用化粧料組成物を提供することにある。
を解決するために鋭意検討した結果、陰イオン性高分子
化合物とアミンオキシド基含有高分子化合物とを組み合
わせることにより、優れた整髪性を有し、良好な柔軟
性、良好な風合いの仕上がり感を与える整髪用化粧料組
成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至
った。即ち、本発明は、重量平均分子量10,000〜
500,000のアミンオキシド基含有重合体の少なく
とも一種、(b)陰イオン性重合体の少なくとも一種よ
りなり、(a)/(b)の重量比が1/10〜10/1
であり、(a)と(b)の合計量が0.1〜10重量%
含有されてなる毛髪化粧料組成物にある。以下、本発明
を詳細に説明する。
アミンオキシド基含有重合体は、(A)アミンオキシド
基含有不飽和単量体からなる重合体の構造を有するも
の、又は(A)アミンオキシド基含有不飽和単量体、及
び(B)疎水性不飽和単量体からなる共重合体の構造を
有するものであり、好ましくは、(A)アミンオキシド
基含有単量体15〜90重量%、及び(B)疎水性単量
体単位85〜10重量%からなる共重合体の構造を有す
るものである。
体の構造を有するものであるとは、(a)成分を下記
〜の何れかの方法により製造することにより、重合体
中に(A)の構造単位を含むものをいう。このアミンオ
キシド基含有重合体の製造方法としては、例えば次の
〜の方法が挙げられる。中でもの方法が好ましい。 窒素含有単量体をオキシド化して得られたアミンオキ
シド基含有単量体(A)を重合させる方法。 窒素含有単量体を重合した後、窒素含有基をオキシド
化する方法。 反応活性な官能基を持つ単量体を重合した後、当該官
能基と反応しうる活性基及びアミンオキシド基を併せ持
つ物質を反応させる方法。 反応活性な官能基を持つ単量体を重合した後、当該官
能基と反応しうる活性基及び窒素含有基とを併せ持つ物
質を反応させ、次に窒素含有基をオキシド化する方法。
なる共重合体の構造を有するもの(以下、アミンオキシ
ド基含有共重合体ということがある)であるとは、
(a)成分を下記〜の何れかの方法により製造する
ことにより、共重合体中に(A)及び(B)の構造単位
を含むものをいう。このアミンオキシド基含有共重合体
の製造方法としては、例えば次の〜の方法が挙げら
れる。中でもの方法が好ましい。 窒素含有単量体をオキシド化して得られたアミンオキ
シド基含有単量体(A)と疎水性単量体(B)とを共重
合させる方法。 窒素含有単量体と疎水性単量体(B)を共重合した
後、窒素含有基をオキシド化する方法。 反応活性な官能基を持つ単量体と疎水性単量体(B)
を共重合した後、当該官能基と反応しうる活性基及びア
ミンオキシド基を併せ持つ物質を反応させる方法。 反応活性な官能基を持つ単量体と疎水性単量体(B)
を共重合した後、当該官能基と反応しうる活性基及び窒
素含有基とを併せ持つ物質を反応させ、次に窒素含有基
をオキシド化する方法。 アミンオキシド基含有単量体(A):(A)成分のアミ
ンオキシド基含有単量体としては、例えば一般式(I)
〜(IV)で示される単量体が挙げられる。
R2 とR3 は同一又は異なっていてもよい炭素数1〜2
4のアルキル基、アリール基又はアリールアルキル基
を、R4とR5 は炭素数1〜24のアルキル基、アリー
ル基又はアリールアルキル基を、Xは二価の結合基を、
mは0〜1の整数を、nは0〜4の整数を、pは0〜3
の整数を、Yは
aとbは同一又は異っていてもよい1〜10の整数をそ
れぞれ示す)
N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメ
チルアミノエチルメタクリレート、(以下、N,N−ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレートと略記す
る)、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アク
リレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)ア
クリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロ
ピオン酸ビニル、p−ジメチルアミノメチルスチレン、
p−ジメチルアミノエチルスチレン、p−ジエチルアミ
ノメチルスチレン、p−ジエチルアミノエチルスチレン
等のアミンオキシド化物、或いは、無水マレイン酸、無
水イタコン酸、無水クロトン酸等の不飽和基含有酸無水
物と、これら酸無水基との反応性基及び第三級アミノ基
を同時に持つN,N−ジメチル−1,3−プロパンアミ
ン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン等との
反応物、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有
単量体と、これらエポキシ基との反応性基及び第三級ア
ミノ基を同時に持つN,N−ジメチル−1,3−プロパ
ンアミン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン
等の化合物との反応物、等のアミンオキシド化物が例示
される。
キシ基含有単量体とヒドロキシエチル−N,N−ジメチ
ルアミンオキシドの様にエポキシ基と反応活性な基を含
有したアミンオキシド含有物との生成物、2−イソシア
ネートエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート
基含有単量体とヒドロキシエチル−N,N−ジメチルア
ミンオキシド等のイソシアネート基と反応活性な基を含
有したアミンオキシド含有物との生成物が例示される。
ニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジ
ン、2−メチル−5−ビニルピリジン、3−メチル−5
−ビニルピリジン、4−メチル−5−ビニルピリジン、
6−メチル−5−ビニルピリジン、2−メチル−4−ビ
ニルピリジン、3−メチル−4−ビニルピリジン、2−
ラウリル−5−ビニルピリジン、2−ラウリル−4−ビ
ニルピリジン、2−(t−ブチル)−5−ビニルピリジ
ン、2−(t−ブチル)−4−ビニルピリジン、等のア
ルキル、アリール、アルキルアリール基の付加物等のア
ミンオキシド化物が例示される。
ニルイミダゾール、2−メチル−1−ビニルイミダゾー
ル、4−メチル−1−ビニルイミダゾール、5−メチル
−1−ビニルイミダゾール、2−ラウリル−1−ビニル
イミダゾール、4−(t−ブチル)−1−ビニルイミダ
ゾール等のアミンオキシド化物が例示される。一般式
(IV)で示される単量体には4−ビニルモルホリン、2
−メチル−4−ビニルモルホリン、4−アリールモルホ
リン、1−ビニルピペリジン、4−メチル−4−ビニル
ピペリジン、2−ラウリル−1−ビニルピペラジン、4
−メチルピペラジノエチルメタクリレート、等のアミン
オキシド化物が例示される。これらの中でも、一般式
(I)で示される単量体が最も好ましく、特に(メタ)
アクリロイルオキシアルキレン化合物であって、一般式
(I)のR2 とR3 がC1 〜C4 のアルキル基であるも
のが最も好ましい。 窒素含有単量体:オキシド化される前の窒素含有単量体
としては、次式(VI)〜(IX)の単量体が挙げられる。
p、X、Yの定義は、前記式(I)〜(IV)におけるの
と同じである) アミンオキシド基含有単量体は、その30重量%以下を
(A)成分以外の親水性単量体(C)に置き換えてもよ
い。 親水性単量体(C):かかる親水性単量体としては、ノ
ニオン性、アニオン性、カチオン性、又は同一分子中に
アニオン及びカチオン両イオン性を有する両性の単量体
がある。
体の具体例を挙げれば(メタ)アクリロニトリル、N−
シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、
N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、N−
ビニルアセトアミド、N−(メタ)アクリロイルモルフ
ォリン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポ
リ(エチレングリコール/プロピレングリコール)モノ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、N−ポリオキシアルキレン(メタ)
アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸又は(メタ)ア
クリルアミドと炭素数2〜4のアルキレンオキシドとか
ら誘導される単量体及び(メタ)アクリルアミド等の親
水性モノマーが例示される。
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イ
タコン酸、フマル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸
単量体、不飽和多塩基酸無水物(例えば無水コハク酸、
無水フタル酸等)とヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートとの
ハーフエステル、スチレンスルホン酸、スルホエチル
(メタ)アクリレート等のスルホン酸基を有する単量
体、アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート
等のリン酸基を有する単量体等が例示される。
まま、若しくは塩基性化合物で部分中和又は完全中和し
て使用することが出来、或いは、酸のまま共重合に供し
た後、塩基性化合物で部分中和又は完全中和することも
出来る。中和に使用する塩基性化合物としては、例え
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属の水酸化物;アンモニア水等の無機塩基性化合物;エ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2
−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル
−1,3−プロパンジオール、アミノメルカプトプロパ
ンジオール等のアルカノールアミン類;リジン、アルギ
ニン、ヒスチジン等の塩基性アミノ酸化合物等を使用す
ることが出来る。
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド、p−ジメチルアミノメチルスチレ
ン、p−ジメチルアミノエチルスチレン、p−ジエチル
アミノメチルスチレン、p−ジエチルアミノエチルスチ
レン等の第三級アミノ基含有単量体を、カチオン化剤、
例えば塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル等のハロ
ゲン化アルキル類、ジメチル硫酸等のジアルキル硫酸
類、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−
N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド等の第三
級アミン鉱酸塩のエピクロルヒドリン付加物、塩酸、臭
化水素酸、硫酸、リン酸等の無機塩、ギ酸、酢酸、プロ
ピオン酸等のカルボン酸等でカチオン化したカチオン性
単量体が例示される。
述のカチオン性単量体の前駆体である第三級アミノ基含
有単量体を、モノクロル酢酸カリウム、モノクロル酢酸
ナトリウム、モノブロモプロピオン酸カリウム等のモノ
ハロ脂肪酸塩類、プロピオラクトン、ブチロラクトン、
プロパンサルトン等の変性化剤を用い両性化することに
より両性イオン系単量体として使用することが出来る。
ド基含有重合体は、好ましくは(A)アミンオキシド基
含有不飽和単量体15〜90重量%、(B)疎水性不飽
和単量体85〜10重量%からなる重量平均分子量1
0,000〜500,000の共重合体の構造を有する
ものである。(A)成分が15重量%未満であると、得
られる共重合体は水溶性が低下し、また洗髪の際に洗浄
除去が困難となる等の問題がある。90重量%を越える
とべたつき感を呈するようになり好ましくない。
(B)としては、炭素数1〜24のアルコールの(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル、スチレン、p−メチ
ルスチレン、p−クロロスチレン、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルシクロヘキシルエーテル、酢酸ビニル、マレ
イン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル等の疎水性ビニル
モノマー、グリシジル(メタ)アクリレート、又、(メ
タ)アクリル酸のフルオロアルキルエステル等が例示さ
れる。更にラジカル重合性不飽和基含有シリコーンマク
ロマー等のマクロモノマーが例示される。
の(メタ)アクリル酸エステルの例としては、(メタ)
アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロ
ピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸
イソブチル、(メタ)アクリル酸セカンダリーブチル、
(メタ)アクリル酸ターシャリーブチル、(メタ)アク
リル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸セカンダリーペン
チル、(メタ)アクリル酸1−エチルプロピル、(メ
タ)アクリル酸2−メチルブチル、(メタ)アクリル酸
イソペンチル、(メタ)アクリル酸ターシャリーペンチ
ル、(メタ)アクリル酸3−メチルブチル、(メタ)ア
クリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、
(メタ)アクリル酸2−メチルペンチル、(メタ)アク
リル酸4−メチルペンチル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルブチル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘ
プチル、(メタ)アクリル酸2−ヘプチル、(メタ)ア
クリル酸3−ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、
(メタ)アクリル酸2−オクチル、(メタ)アクリル酸
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチ
ル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸
3,3,5−トリメチルヘキシル、(メタ)アクリル酸
デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アク
リル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)
アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸エイコシ
ル、(メタ)アクリル酸ドコシル、(メタ)アクリル酸
テトラコシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリ
ル酸ノルボニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メ
タ)アクリル酸フェネチル等が例示される。これらの中
でも、式(V)で示される炭素数1〜24のアルコール
の(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
R14は炭素数1〜24のアルキル基を示す) (B)成分は、好ましくは10〜85重量%の範囲で使
用される。85重量%を超えると共重合体の皮膜は平滑
性及び透明性が悪化し、また水に難溶性となって洗髪の
際の洗浄除去が困難となり、10重量%未満であるとべ
たつき感を呈するようになり好ましくない。
上記単量体成分を通常ラジカル重合開始剤の存在下に、
溶液重合、塊状重合、懸濁重合等の公知の方法で重合さ
せることにより得られる。特に溶液重合により好適に得
ることが出来る。また、重合溶媒としては、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、
ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノー
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等の有機溶
剤が単独又は、二種以上を混合して使用される。溶媒使
用量は、生成共重合体溶液のポリマー濃度が10〜65
重量%となるようなものであることが好ましい。
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2′−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチ
レート、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、1,1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボ
ニトリル)等のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシド、
ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、
ラウロイルパーオキシド等の過酸化物等が用いられる。
これらの重合開始剤は(A)〜(C)成分に対して、通
常0.01〜5重量%用いられる。重合は通常窒素やア
ルゴン等の不活性ガス雰囲気下で30〜120℃、好ま
しくは40〜100℃で1〜20時間の範囲で行われ
る。単量体はその全種類及び全量を重合当初から存在さ
せるのが普通であるが、単量体の種類及び又は量に関し
て分割添加を行うことも出来る。
れた樹脂溶液に、オキシド化剤を加えて20〜100℃
の範囲で0.1〜100時間、好ましくは1〜50時間
オキシド化することによってアミンオキシド基含有樹脂
が得られる。得られた前駆体ポリマーをオキシド化する
為のオキシド化剤としては過酸化物又はオゾン等の酸化
剤が用いられる。過酸化物は、過酸化水素、過硫酸アン
モニウム、過硫酸ソーダ、過酢酸、メタクロロ過安息香
酸、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルハイドロパー
オキシド等が挙げられるが、一般的には過酸化水素が用
いられる。オキシド化剤の使用量は前駆体ポリマー中に
含まれるオキシド化可能な官能基に対して、0.2〜3
倍モル当量の割合で使用し、更に0.5〜2倍モル当量
使用するのがより好ましい。また、残存した過酸化物は
未処理のまま使用することも出来るが、公知の方法で処
理使用することも出来る。具体的には、還元剤添加、又
は金属触媒添加による処理、イオン交換処理、活性炭処
理等が挙げられる。
ものできるが、必要に応じて再沈殿、溶媒留去等の公知
の方法でアミンオキシド基含有樹脂を単離して使用する
ことも出来る。また、単離したアミンオキシド基含有樹
脂は、必要ならば再沈殿や、溶剤洗浄、膜分離、吸着処
理等によって更に精製出来る。このようにして得られる
樹脂は、通常、重量平均分子量10,000〜500,
000の樹脂である。重量平均分子量が10,000未
満では整髪力が低下し、500,000を超えると、水
等との相溶性が悪化し、更に溶液粘度が上昇し作業性、
塗布性に問題を生じることとなる。
性重合体は、カルボキシル基、又はスルホン酸基等の酸
性基を有する重合体であって、具体例としては、ガント
レッツES−225、ES−425、A−425、V−
225、V−425(以上、ISP社製)等のメチルビ
ニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル
共重合体;レジン28−1310(ナショナルスターチ
社)、ルビセットCA(BASF社製)等の酢酸ビニル
/クロトン酸共重合体;レジン28−2930(ナショ
ナルスターチ社)等の酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデ
カン酸ビニル共重合体;ルビセットCAP(BASF社
製)等の酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル
共重合体;アドバンテージCP(ISP社製)等の酢酸
ビニル/マレイン酸モノブチル/イソボロニルアクリレ
ート共重合体;ルビマー100P(BASF社製)、ダ
イヤホールド(三菱化学社製)等の(メタ)アクリル酸
/(メタ)アクリル酸エステル共重合体;ウルトラホー
ルド=ストロング、ウルトラホールド8(以上BASF
社製)、バーサチル42(ナショナルスターチ社)、プ
ラスサイズL53P(互応化学)等のアクリル酸/アク
リルアミド誘導体共重合体;ルビフレックスVBM35
(BASF社製)等のポリビニルピロリドン/(メタ)
アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体;イ
ーストマンAQポリマー(イーストマンケミカル社製)
等のジエチレングリコール/シクロヘキサンジメタノー
ル/イソフタル酸ジメチル/スルホン化イソフタル酸ジ
メチル系縮合体等を挙げることが出来る。
は、その酸性基の一部、若しくは全量を塩基性化合物で
中和させて用いることが、水溶性の点から好ましい。こ
のような塩基性化合物としては、例えば、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等のアルカル金属の水酸化物;ア
ンモニア水等の無機塩基性化合物;エタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソ
プロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパ
ンジオール、アミノメルカプトプロパンジオール等のア
ルカノールアミン類;リジン、アルギニン、ヒスチジン
等の塩基性アミノ酸化合物等を使用することが出来る。
これらの中で、特に水溶性の点から、2−アミノ−2−
メチル−1−プロパノール、水酸化カリウムを使用する
ことが好ましい。
(a)のアミンオキシド基含有共重合体と成分(b)の
陰イオン性重合体との重量比((a)/(b))は、1
/10〜10/1であり、好ましくは1/5〜10/1
である。(a)/(b)の比が1/10未満であると、
柔軟性が不足し髪にごわつき感を与え、整髪効果が不十
分で、櫛通しする際フレーキング現象や静電気による毛
髪のもとめ難さ等の問題を生じることとなる。この比が
10/1を越えると、硬さが不足するため髪の仕上がり
状態に腰、張りが出にくく、仕上がり感が重い感触とな
り、得られる感触が低下する問題がある。成分(a)と
成分(b)の合計量は、毛髪化粧料全量の0.1〜10
重量%、好ましくは0.5〜8重量%であり、0.1重
量%未満では整髪力が不十分となり、10重量%を越え
るとごわつき感が増し感触を悪化させる問題がある。
成分の成分(a)、(b)の他、通常の化粧料に用いら
れる成分、例えば、ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、ア
ボガド油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、オリーブ
油等のグリセライド;ミツロウ、ラノリン等のロウ類;
流動パラフィン、固形パラフィン、イソパラフィン、ス
クワラン等の炭化水素類;セチルアルコール、オレイル
アルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルア
ルコール、ラウリルアルコール、2−オクチルドデカノ
ール等の直鎖及び分岐鎖高級アルコール類;エチレング
リコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ソルビ
トール等の多価アルコール類;ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテル、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンステアリルエ
ーテル等の高級アルコールの酸化エチレン及び/又は酸
化プロピレン付加物類;ミリスチン酸イソプロピル、ミ
リスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、乳
酸セチル等のエステル類;オレイン酸ジエタノールアミ
ド、ラウリン酸ジエタノールアミド等のアミド類;ジメ
チルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、
ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等
のシリコーン誘導体;ステアリルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロ
ライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等
のカチオン界面活性剤;ポリオキシエチレンラウリウエ
ーテルサルフェート、ポリオキシエチレンラウリルスル
ホコハク酸塩等のアニオン界面活性剤;ラウリルヒドロ
キシスルホベタイン、ラウリルジメチルカルボキシベタ
イン等の両性界面活性剤;コラーゲン加水分解物、ケラ
チン加水分解物、ポリアミノ酸等の蛋白誘導体、アミノ
酸誘導体類;植物抽出物、生薬、ビタミン類、オキシベ
ンゼン等の紫外線吸収剤、EDTA−Na等のキレート
剤、パラベン等の防腐剤、酸化防止剤、色素、顔料、香
料等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合して
も良い。
定されず、例えば、エアゾールヘアスプレー、ポンプ式
ヘアスプレー、フォーム状ヘアスプレー、ヘアミスト、
セットローション、ヘアジェル、ヘアクリーム、ヘアー
オイルとして使用することが出来る。本発明の毛髪化粧
料は、上記成分(a)及び(b)を含む各成分を、水及
び/又はエタノール、イソプロパノール等のアルコール
類の溶媒に、常法に従い溶解、又は分散させることによ
り製造することが出来る。また、噴射剤として、トリク
ロルモノフルオロメタン、ジクロルジフルオロメタン等
のクロルフルオロアルカン;アルカン類よりなる液化石
油ガス;ジメチルエーテル;二酸化炭素ガス、窒素ガス
等の圧縮ガス等、又はこれらの混合ガスを使用し、常法
に従いエアゾール剤型とすることも出来る。
を具体的に説明するが、本発明は、その発明の要旨を越
えない限りこれらの製造例、実施例に限定されるもので
はない。なお、製造例及び実施例中の部及び%は、特に
規定する場合を除き重量基準で表わしたものである。 製造例1 還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素ガス導入管及び
撹拌装置付きの反応器にN,N−ジメチルアミノエチル
メタクリレート50部、メチルメタクリレート30部、
イソブチルメタクリレート20部、及び無水エタノール
150部を入れ、2,2′−アゾビスイソブチロニトリ
ル0.6部を添加後、窒素雰囲気下、80℃で8時間反
応後、60℃に冷却した。
クリレートと当モルの過酸化水素の31%水溶液を滴下
ロートにて重合溶液に1時間で滴下し、更に20時間撹
拌を続けることによってジメチルアミノ基のオキサイド
化を行ない、無水エタノールを添加しポリマー濃度を3
0%に調整した。オキサイド化反応の終了は、反応液の
アミン価測定により確認した。得られたポリマーを「P
−1」とする。尚、得られたポリマー重量平均分子量は
110,000であった。また、赤外吸収スペクトルよ
りN−Oの吸収が認められ、アミンオキシド基の生成を
確認した。
ルメタクリレート70部、メチルメタクリレート10
部、ステアリルメタクリレート20部、及び無水エタノ
ール100部を入れ、2,2′−アゾビスイソブチロニ
トリル0.2部を仕込み、窒素雰囲気下、80℃で8時
間反応後、60℃に冷却した。次に、N,N−ジメチル
アミノエチルメタクリレートの1.2倍モルの過酸化水
素31%水溶液を1時間で滴下し、更に15時間撹拌を
続けることによってジメチルアミノ基のオキサイド化を
行ない、無水エタノールを添加しポリマー濃度を35%
に調整した。オキサイド化反応の終了は、反応液のアミ
ン価測定により確認した。更に、得られた溶液100部
を、再生済みのアニオン交換樹脂(ダイヤイオンPA4
16)50部を充填したカラムに通し、残存した過酸化
水素の処理を行い、無水エタノールを添加しポリマー濃
度を30%に調整した。得られたポリマーを「P−2」
とする。尚、得られたポリマーの重量平均分子量は20
0,000であった。また、赤外吸収スペクトルよりN
−Oの吸収が認められ、アミンオキシド基の生成を確認
した。
により調製し、これらを毛髪に使用した際の整髪力(セ
ット保持力)、毛髪の腰・張り、フレーキング、及びポ
リプロピレンフィルムに塗布した際の帯電防止法(表面
抵抗)を下記の方法で試験評価した。表1から明らかな
ように、実施例1〜6の毛髪化粧料は、優れた整髪力を
有しカールした毛髪の形状を高温多湿でも保持すること
が出来、毛髪に張りのある弾力を与え、フレーキングも
なく、帯電防止にも優れていることが判った。一方、比
較例1〜4の毛髪化粧料は、整髪力が不足したり、毛髪
に張りを与えることが出来なかったり、フレーキングが
発生、帯電防止性が不足するなど毛髪化粧料としては性
能面で満足の行くものではなかった。
用し、(又はエアゾールの形態で)、毛髪に一定量塗布
し、直ちに直径1.2cmのカーラーに巻き乾燥させ
る。次に、カーラーから外した毛髪を、30℃/95%
RHの恒温恒湿機に吊るし、3時間後の毛髪の伸びを測
定しカールリテンションの公式に代入しカール保持力
(%)を求める。 ○…カール保持力値:71%以上 △… 〃 :40〜70% ×… 〃 :40%未満
ールした毛髪を、23℃/60%RHの恒温恒湿の条件
に放置し、カールを指で潰すときの張り、弾力性等の感
触を評価する。 ○…張りがあり、良好な弾性力がある △…張りがあるが、弾性力がなく脆い ×…張りがなく、感触が悪い
用し、(又はエアゾール形態で)、毛髪に一定量塗布
し、エアゾールの形態で毛髪に一定量塗布し、直ちに指
で均し、平板状の毛束を作成し乾燥させる。次に、23
℃/60%RHの恒温恒湿の条件に放置し、櫛通しを行
い、毛髪上に存在する剥離したポリマー片の量を実体顕
微鏡(20倍)で観察する。 ○…ポリマー片が認められない〜僅かに認められる △…ポリマー片が認められる ×…ポリマー片が多量に認められる
エーテル:DME、液化石油ガス:LPG)を使用する
場合は、充填する前の液に、噴射剤と同じ重量のエタノ
ールを添加し溶液を調整する)準備する。この溶液を放
電処理を施したポリプロピレンフィルムに、22mil
バーコーターを使用し塗布し、ヘアドライヤーで乾燥
後、23℃/60%RHの恒温恒湿の条件に放置し、絶
縁抵抗計(HIGH MEGOHM METER:武田
理研社製)で表面抵抗値を測定する。 ○…1×1010未満 △…1×1010以上〜1×1012未満 △…1×1012以上
アゾール)を常法により調製し、これらを実施例1と同
様の評価を行ったところ、表2から明らかなように、実
施例7〜10の毛髪化粧料は、優れた整髪力を有しカー
ルした毛髪の形状を高温多湿でも保持することが出来、
毛髪の張りのある弾力を与え、フレーキングもなく、帯
電防止にも優れていることが判った。一方、比較例5〜
8の毛髪化粧料は、整髪力が不足したり、毛髪に張りを
与えることが出来なかったり、フレーキングが発生、帯
電防止性が不足する等毛髪化粧料としては性能面で満足
の行くものではなかった。
柔軟性、良好な風合の仕上がり感を与えるヘアースプレ
ー、ヘアムース、ヘアセットセットローション、ヘアジ
ェル等の各種の毛髪化粧料を提供することが出来る。
Claims (5)
- 【請求項1】 (a)重量平均分子量10,000〜5
00,000のアミンオキシド基含有重合体の少なくと
も一種、(b)陰イオン性重合体の少なくとも一種より
なり、(a)/(b)の重量比が1/10〜10/1で
あり、(a)と(b)の合計量が0.1〜10重量%含
有されてなる毛髪化粧料組成物。 - 【請求項2】 (a)成分のアミンオキシド基含有重合
体が、アミンオキシド基含有不飽和単量体15〜90重
量%及び疎水性不飽和単量体85〜10重量%からなる
共重合体の構造を有するものである請求項1に記載の毛
髪化粧料組成物。 - 【請求項3】 (b)成分の陰イオン性重合体が、カル
ボキシル基又はスルホン酸基を有する重合体である請求
項1に記載の毛髪化粧料組成物。 - 【請求項4】 アミンオキシド基含有不飽和単量体が、
下記一般式(I)〜(IV)で示される化合物である請求
項1に記載の毛髪化粧料組成物。 【化1】 (式中、R1 は水素原子又はメチル基を、R2 とR3 は
同一又は異なっていてもよい炭素数1〜24のアルキル
基、アリール基又はアリールアルキル基を、R4とR5
は炭素数1〜24のアルキル基、アリール基又はアリー
ルアルキル基を、Xは二価の結合基を、mは0〜1の整
数を、nは0〜4の整数を、pは0〜3の整数を、Yは 【化2】 のアルキル基、アリール基又はアリールアルキル基を、
aとbは同一又は異っていてもよい1〜10の整数をそ
れぞれ示す) - 【請求項5】 疎水性不飽和単量体が、下記一般式
(V)で示される化合物である請求項1に記載の毛髪化
粧料組成物。 【化3】 (式中、R1 は水素原子又はメチル基を、R14は炭素数
1〜24のアルキル基を示す)
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- 1996-09-10 JP JP23940996A patent/JP3620163B2/ja not_active Expired - Lifetime
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