JPH108324A - ポリエーテルエステルアミドエラストマー弾性糸 - Google Patents

ポリエーテルエステルアミドエラストマー弾性糸

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JPH108324A
JPH108324A JP8502997A JP8502997A JPH108324A JP H108324 A JPH108324 A JP H108324A JP 8502997 A JP8502997 A JP 8502997A JP 8502997 A JP8502997 A JP 8502997A JP H108324 A JPH108324 A JP H108324A
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JP
Japan
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elastomer
elastic yarn
polyether ester
spinning
ester amide
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JP8502997A
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English (en)
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Shinji Shimozato
伸治 下里
Hiroshi Yamakawa
浩 山川
Yuji Kubo
雄二 久保
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟化温度、弾性回復性及び耐熱性に優れた
ポリエーテルエステルアミドエラストマー弾性糸を提供
する。 【解決手段】下記の構造単位(1) 【化1】 (ここで、Zは芳香族ジカルボン酸残基を、Gは数平均
分子量250〜8000のポリアルキレンオキシドグリ
コール残基を表す)を有するポリエーテルエステルアミ
ドエラストマーを紡糸する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来にない高軟化
温度、弾性回復性及び耐熱性等を有するポリエーテルエ
ステルアミドエラストマー弾性糸に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性糸としては、従来からポリウレタン
系の弾性糸が広範に用いられている。ポリウレタン弾性
糸は優れた弾性回復性を示す反面、耐熱性が低いという
問題点を有している。また、近年、ポリエステル系熱可
塑性エラストマーを用いた弾性糸も使用されだしたが、
ポリエステル系熱可塑性エラストマーは硬度を低くする
と著しい耐熱変形性の低下を招き、柔軟性に富んだ耐熱
性弾性糸を製造することが難しいという問題点を有して
いる。これらの欠点を解決する手段としてポリエステル
系熱可塑性エラストマーではハードセグメントにポリブ
チレンナフタレートを用いる等の改良が検討されている
(特開平7−102032号公報)が十分な改良効果は
見られていない。そこで、溶融紡糸によりポリエステル
弾性糸同様に紡糸でき、耐熱性に優れた弾性糸が要望さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
背景のもと、軟化温度、弾性回復性及び耐熱性に優れた
ポリエーテルエステルアミドエラストマー弾性糸を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を達成するために弾性糸の素材について鋭意検討し、ポ
リマー構造の探索を行った結果、ポリエーテルエステル
アミドエラストマーを用いることにより、軟化温度、弾
性回復性及び耐熱性に優れた弾性糸が得られることを見
出し本発明に至った。
【0005】すなわち、本発明は下記の構造単位(1)
【0006】
【化2】
【0007】(ここで、Zは芳香族ジカルボン酸残基
を、Gは数平均分子量250〜8000のポリアルキレ
ンオキシドグリコール残基を表す)を有するポリエーテ
ルエステルアミドエラストマーを紡糸してなる弾性糸で
ある。
【0008】本発明で用いるポリエーテルエステルアミ
ドエラストマーは、本発明の目的を阻害するものでなけ
れば、特に限定されないが、例えば、溶融粘度が240
℃、剪断速度1000/秒において、弾性糸の均一性、
生産性等を考慮すると1000〜3000ポイズである
ことが好ましい。また、本発明で用いるポリエーテルエ
ステルアミドエラストマーのメルトインデックス(M
I)は、5〜20g/分であれば、上記の溶融粘度を満
足するポリエーテルエステルアミドエラストマーを得る
ことができる。
【0009】さらに、本発明で用いるポリエーテルエス
テルアミドエラストマーの軟化温度は、二次加工時の弾
性糸の変形、切断等の問題を考慮すると、170℃以上
が好ましい。
【0010】本発明に用いることができるポリエーテル
エステルアミドエラストマーは、ポリテトラメチレンエ
ーテルグリコール及び下記の構造式(2)
【0011】
【化3】
【0012】(ここで、Zは芳香族ジカルボン酸残基
を、R、R’は各々独立して炭素数1〜13の脂肪族基
を表す)で表される末端カルボン酸エステル構造のアミ
ド化合物を重縮合して得る方法が均一な組成、構造のエ
ラストマーが得られる為好適に用いられる。
【0013】本発明に用いるエラストマー成分として
は、ガラス転移点が低く、酸化劣化しにくく、更に吸水
性の小さいものが好適に用いられ、ポリアルキレンオキ
シドグリコール、ポリエステルグリコール、ポリオレフ
ィングリコール、ポリシロキサングリコール等の水酸基
末端の低分子量ポリマーであれば使用することができ
る。本発明では、特に低温特性、機械強度に優れ、優れ
た耐酸化劣化性、耐加水分解性を示すポリオキシテトラ
メチレンオキシドグリコール等を用いるのが好ましい。
末端カルボン酸エステル構造のアミド化合物としては、
下記の化合物
【0014】
【化4】
【0015】(ここで、R,R’は各々独立して炭素数
1〜13の脂肪族基を表す)
【0016】
【化5】
【0017】(ここで、R,R’は各々独立して炭素数
1〜13の脂肪族基を表す)
【0018】
【化6】
【0019】(ここで、R,R’は各々独立して炭素数
1〜13の脂肪族基を表す)
【0020】
【化7】
【0021】(ここで、R,R’は各々独立して炭素数
1〜13の脂肪族基を表す)
【0022】
【化8】
【0023】(ここで、R,R’は各々独立して炭素数
1〜13の脂肪族基を表す)
【0024】
【化9】
【0025】(ここで、R,R’は各々独立して炭素数
1〜13の脂肪族基を表す)
【0026】
【化10】
【0027】(ここで、R,R’は各々独立して炭素数
1〜13の脂肪族基を表す)
【0028】
【化11】
【0029】(ここで、R,R’は各々独立して炭素数
1〜13の脂肪族基を表す)
【0030】
【化12】
【0031】(ここで、R,R’は各々独立して炭素数
1〜13の脂肪族基を表す)
【0032】
【化13】
【0033】(ここで、R,R’は各々独立して炭素数
1〜13の脂肪族基を表す)
【0034】
【化14】
【0035】(ここで、R,R’は各々独立して炭素数
1〜13の脂肪族基を表す)等が例示されるが、特に本
発明では、得られる重合体の成形加工温度、及び重合体
の融点、軟化温度等の熱的性質のバランスから式(3)
の化合物を用いるのが好ましい。
【0036】重合用触媒としては金属アルコキシド類が
好ましく用いられ、特にチタンアルコキシド類を用いる
のが好ましい。モノマーの全重量に対して該触媒の添加
量は、高分子量の重合体を得るために、0.005〜
1.0重量%が好適である。
【0037】また、重合時には一般的に用いられるヒン
ダードフェノール系の老化防止剤を酸化防止剤として添
加するのが好ましく、重合体の高分子量化、着色を考慮
すると、その添加量は全仕込モノマー重量の0.05〜
2%が好適である。
【0038】重合反応は2段階に分けて行われ、1段階
目の重合は前述のグリコールとジカルボン酸エステル成
分を縮合させ、低分子量オリゴマーを得る目的で行われ
る。この際、重合温度は140〜210℃、好ましくは
170℃〜210℃が用いられ、更に好ましくは190
〜210℃である。
【0039】2段階目の重合は、オリゴマー間での縮合
を行うことによって高分子量の重合体を得る目的で行わ
れ、この際の重合温度は210〜270℃である。重合
温度は、重合体の構造によって適宜変えることが望まし
いが、重合体の高分子量化、重合体の着色を考慮する
と、好ましくは220〜260℃であり、0.1〜2m
mHgの減圧下、更に好ましくは0.1〜1mmHgで
1〜4時間行われる。
【0040】一般的には重合温度が210℃以下では重
合体の溶融が不完全な場合が多く高分子量の重合体がえ
られにくい。また重合温度が270℃以上では重合体の
着色が起こりやすく、更に重合体の分子量も低下する場
合があり好ましくない。
【0041】本発明のポリエーテルエステルアミドエラ
ストマーは、特に高温、酸素雰囲気下で長期間暴露され
た場合にエラストマーの構造単位として含まれているポ
リエーテル鎖の酸化劣化防止や成形時の物性保持等のた
めに、必要に応じて酸化防止剤を添加してもよい。酸化
防止剤としては、種々のものが知られているが、樹脂と
の相溶性が悪い場合には十分な酸化防止効果が発現せ
ず、結果として多量の酸化防止剤を加えなければなら
ず、物性の低下を招く場合もあり、また経済性の点から
も好ましくない。本発明のエラストマーに添加する酸化
防止剤の量としてはエラストマー98〜99.95重量
%に対して0.05〜2重量%が好適である。酸化防止
剤の量が0.05重量%以下では十分な酸化防止効果が
得られず、また2重量%を越えると酸化防止剤のブリー
ドアウトし製品外観が損なわれるという問題の他、物性
の低下がみられる場合もあり好ましくない。
【0042】本発明で用いることが出来る酸化防止剤と
してはヒンダードフェノール系酸化防止剤及びイオウ系
酸化防止剤の組み合わせが好適であり、ヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤及びイオウ系酸化防止剤の重量比が
1/2〜1/9であることが好ましい。また、芳香族ア
ミド系酸化防止剤及びイオウ系酸化防止剤の組み合わせ
も好適に用いられる。この場合、芳香族アミド系酸化防
止剤及びイオウ系酸化防止剤の重量比は9/1〜1/9
であることが好ましい。
【0043】本発明において用いられるヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤としては、特に制限はないがトリエ
チレングリコール−ビス(3−(3−t−ブチル−5−
メチル−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、1,
6−ヘキサンジオール−ビス−(3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト)、2,4−2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6
−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリ
ノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル−
テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート)、2,2−チオ−ジ
エチレンビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−
3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシ
ンナマイド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−
トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン等が例示される。これらの酸化防止剤は
2種以上併用することも可能である。
【0044】また、本発明において用いられる芳香族ア
ミン系酸化防止剤として、フェニル−1−ナフチルアミ
ン、オクチル化ジフェニルアミン、4,4’−ビス
(α、α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、p
−(p−トルエンスルフォニルアミド)ジフェニルアミ
ン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジア
ミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミ
ン、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)
−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(3
−メタクロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p
−フェニレンジアミン等が例示される。特に金型を汚染
しない酸化防止剤としてオクチル化ジフェニルアミン、
4,4’−ビス(α、α’−ジメチルベンジル)ジフェ
ニルアミン等が好ましい。これらの酸化防止剤は2種以
上併用することも可能である。
【0045】本発明で用いられるイオウ系酸化防止剤と
しては、2,4−ビス((オクチルチオ)メチル)−O
−クレゾール、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオ
ネート、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネー
ト、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、
ペンタエリスリチル−テトラキス(3−ラウリルチオプ
ロピオネート)、2−メルカプトベンズイミダゾール、
2−メルカプトメチルベンズイミダゾール等が例示され
る。また、これらのイオウ系酸化防止剤は2種以上併用
して用いることが出来る。
【0046】また、溶融状態でのポリエーテルエステル
アミドエラストマーの熱安定性を向上させる目的で、種
々のリン系安定剤を単独あるいは2種類以上併用して添
加することができ、さらに、これらのリン系安定剤と上
記の種々の安定剤を併用することもできる。
【0047】酸化防止剤の添加方法としては、重合終了
時に重合缶内に酸化防止剤を投入し、溶融状態で撹拌す
ることも出来るが重合缶内に残存し好ましくない。通
常、ペレット化したエラストマーを酸化防止剤と混合し
溶融混練する方法が採られる。溶融混練温度はエラスト
マーの融点と分解温度の間であれば特に制限されない
が、通常エラストマーの着色を避けるため、エラストマ
ーの分子量の低下抑制のため、エラストマーの融点であ
る190℃〜280℃が好ましい。
【0048】通常、弾性糸は溶融紡糸により成形され
る。本発明で用いられるポリエーテルエステルアミドエ
ラストマーの結晶化温度は、従来の熱可塑性エラストマ
ーに比べ高く、また融点との差が小さいことから、溶融
紡糸温度を下げ重合体の粘度特性を押出成形に対し最適
化することが本質的に難しいという問題があった。従っ
て、溶融紡糸により良好な性状の押出成形物を得るには
一般的なエラストマーに対し、更に溶融粘度の高いもの
が必要である。エラストマーの融点+10℃におけるメ
ルトインデックスとして5〜20(g/10分)の高粘
度ポリマーを用いる必要がある。ポリエーテルエステル
アミドエラストマーの高粘度化は重縮合反応器から取り
出した重合体を1軸或いは2軸押出機を用い、溶融状態
で多官能性のエポキシ化合物、オキサゾリン化合物、メ
ラミン樹脂などの化合物と混練することにより得ること
もできるが延伸配向させた弾性糸においては強度特性が
劣る為、本質的に高分子量かつ線状の分子構造を有する
エラストマーを用いるのが好ましい。
【0049】本発明における弾性糸の製造方法は、特に
制限はなく、公知の方法により製造される。例えば、本
発明の高粘度のポリエーテルエステルアミドエラストマ
ーを紡糸してなる弾性糸は次の様に製造される。即ち、
このポリエーテルエステルアミドエラストマーを190
℃〜250℃で溶融し、紡糸ノズルから押出して巻き取
り、必要に応じて冷延伸する。冷延伸の倍率は用いるエ
ラストマーの硬度により異なり、一定ではない。一般に
は、弾性回復率を考慮すると、3〜7倍の延伸倍率が用
いられる。なお、溶融紡糸温度が高すぎると、ポリエー
テルエステルアミドエラストマー弾性糸の物性低下を招
くので好ましくない。また、得られた弾性糸は、必要に
応じて熱処理することができる。
【0050】以上に説明した様にポリエーテルエステル
アミドエラストマーは、極めて容易に溶融紡糸でき、一
般の溶融紡糸法に準じ、通常のポリエステル繊維と同様
に、紡糸することができる。
【0051】本発明のエステルアミドエラストマー組成
物を用いた成形体において成形時或いは成形前に種々の
添加剤、例えばワックス、帯電防止剤、導電剤、結晶核
剤、可塑剤、離型剤、UV安定剤、耐加水分解防止剤、
難燃剤、無機充填剤、無機顔料、有機顔料を添加するこ
ともできる。
【0052】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。尚、
本発明のポリエーテルエステルアミドエラストマー弾性
糸の評価、分析に用いた機器及び方法は下記の通りであ
る。
【0053】(1)メルトインデックス[MI] 宝工業製メルトインデクサーL244、X416を用い
荷重2.01kg、230℃で測定した。
【0054】(2)硬度[Hs] 高分子計器製マイクロゴム硬度計によりJIS−A規格
で測定した。
【0055】(3)強度[TB]及び破断伸び[EB] 島津製作所製オートグラフDCS−100を用い、延伸
したストランドを引張速度200mm/分で測定した。
【0056】(4)100%伸張における弾性回復率
[P−set] 延伸したストランドを長さ100mmに切断し、80m
mの標線をつけた。標線間(Io)が160mmになる
まで速度500%/分で延伸し、すぐに同一速度で荷重
が0になるまで戻し、その時の長さ(I)を測定し、1
00%伸張における弾性回復率[P−set]を次の式
より求めた。
【0057】 P−set(%)=((2Io−I)/Io)×100 (5)軟化温度[Ts] セイコー電子工業製TMA装置を用いて、厚さ2mmの
射出平板を用いて10℃/分の昇温速度、荷重10gの
条件で行った。
【0058】(6)溶融混練 東洋精機製2軸押出機を用い、D=20mm、L/D=
25、押出温度220〜230℃、回転数50rpmで
行った。
【0059】(7)溶融紡糸 溶融紡糸装置(FILTECO社製)を用いて、表2に
示した条件で溶融紡糸した。
【0060】(8)弾性糸の表面状態 溶融紡糸して得られた弾性糸の表面の平滑性を目視によ
り判定した。
【0061】製造例1 ポリエーテルエステルアミドエ
ラストマーの製造 数平均分子量が1484のポリテトラメチレンエーテル
グリコール4.45kg、テレフタルアミド化合物1.
38kg、N−メチルピロリドン2.68kg、チバガ
イギー社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤イルガノ
ックス13305.8g,及びチタニウムテトラブトキ
シド7.1gを15 lのオートクレーブに仕込んだ。
窒素気流下、210℃で30分間生成するエタノールを
除去しながら反応させた。引き続いてNーメチルピロリ
ドンを減圧下で約2時間かけて留去した。更に内温を2
30℃に上げ1時間重合を行い、所定のトルク値に達し
た時点で窒素を導入して系内を常圧に戻した。続いて系
内を加圧にした後、重合反応器下部から溶融状態のポリ
マーをストランドとして抜き出しカッティングしてポリ
マーのペレット4.8kgを得た。このペレットのメル
トインデックス値は9.8g/10分であった。
【0062】製造例2 ポリエーテルエステルアミドエ
ラストマーの製造 数平均分子量が1979のポリテトラメチレンエーテル
グリコール4.95kg、テレフタルアミド化合物1.
15kg、N−メチルピロリドン3.01kg、チバガ
イギー社製ヒンダードフェノール系酸化防止剤イルガノ
ックス13306.1g,及びチタニウムテトラブトキ
シド8.5gを15 lのオートクレーブに仕込んだ。
窒素気流下、210℃で30分間生成するエタノールを
除去しながら反応させた。引き続いてNーメチルピロリ
ドンを減圧下で約2時間かけて留去した。更に内温を2
30℃に上げ1時間重合を行い、所定のトルク値に達し
た時点で窒素を導入して系内を常圧に戻した。続いて系
内を加圧にした後、重合反応器下部から溶融状態のポリ
マーをストランドとして抜き出しカッティングしてポリ
マーのペレット5.1kgを得た。このペレットのメル
トインデックス値は9.5g/10分であった。
【0063】実施例1 製造例1で得られた硬度90(JIS−A)のエラスト
マーを減圧乾燥後、押出機を用い押出温度230℃で溶
融押出し、ストランド(d=1mm)を得た。この得ら
れたストランドは、良好な表面状態を示しており、成形
性も良好であった。このストランドを室温下、延伸倍率
5.0倍で延伸した後、物性測定を行った。破断強度:
31MPa、破断伸び:410%、100%伸張におけ
る弾性回復率は91%であった。また、120℃での1
00%モジュラスは9.8MPaであった。評価結果を
表1に示した。
【0064】
【表1】
【0065】さらに、製造例1で得られた硬度90(J
IS−A)のエラストマーを減圧乾燥後、230℃で溶
融紡糸した。得られた弾性糸は、良好な表面状態を示し
ており、成形性も良好であった。成形条件は表2に示し
た。
【0066】
【表2】
【0067】実施例2 製造例2で得られた硬度85(JIS−A)のエラスト
マーを減圧乾燥後、押出機を用い押出温度230℃で溶
融押出し、ストランド(d=1mm)を得た。この得ら
れたストランドは、良好な表面状態を示しており、成形
性も良好であった。このストランドを室温下、延伸倍率
6.0倍で延伸した後、物性測定を行った。破断強度:
33MPa、破断伸び:415%、100%伸張におけ
る弾性回復率は90%であった。また、120℃での1
00%モジュラスは9.0MPaであった。評価結果を
表1に示した。
【0068】さらに、製造例2で得られた硬度85(J
IS−A)のエラストマーを用いて、実施例1と同様の
条件にて溶融紡糸した。得られた弾性糸は、良好な表面
状態を示しており、成形性も良好であった。成形条件は
表2に示した。
【0069】比較例1 東レ・デュポン社製のポリエステルエラストマー(商標
ハイトレル)、グレード4057を実施例1と同様の方
法で溶融押出し、ストランド(d=1mm)を得た。こ
のストランドを延伸倍率5.0倍で延伸した後、物性測
定を行った。評価結果を表1に示したが高温での強度低
下が著しく耐熱性に劣っていた。
【0070】
【発明の効果】以上の説明により、本発明は、高軟化温
度、弾性回復性及び耐熱性に優れたポリエーテルエステ
ルアミドエラストマー弾性糸を提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の構造単位(1) 【化1】 (ここで、Zは芳香族ジカルボン酸残基を、Gは数平均
    分子量250〜8000のポリアルキレンオキシドグリ
    コール残基を表す)を有するポリエーテルエステルアミ
    ドエラストマーを紡糸してなる弾性糸。
JP8502997A 1996-04-22 1997-04-03 ポリエーテルエステルアミドエラストマー弾性糸 Pending JPH108324A (ja)

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Cited By (6)

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